JPH1077948A - 水車発電機監視装置 - Google Patents
水車発電機監視装置Info
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- JPH1077948A JPH1077948A JP8234417A JP23441796A JPH1077948A JP H1077948 A JPH1077948 A JP H1077948A JP 8234417 A JP8234417 A JP 8234417A JP 23441796 A JP23441796 A JP 23441796A JP H1077948 A JPH1077948 A JP H1077948A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/20—Hydro energy
Landscapes
- Control Of Water Turbines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水車発電機の正常/異常の状態の判定が精度
よくできないという課題があった。 【解決手段】 水車発電機監視装置101は、水車発電
機で計測された入力データ102と出力データ103の
関係を記述するモデルを学習する学習手段80と、その
モデルにより、計測されるデータから水車発電機の出力
データを演算するモデル出力演算手段131と、モデル
出力演算手段131で演算される出力データと水車発電
機で計測される出力データの残差を演算する残差演算手
段132と、残差演算手段132で演算された残差系列
から水車発電機の状態を示す指標を演算する指標演算手
段133と、その指標から水車発電機の正常/異常の状
態を判定する異常判定手段134を備えたものである。
よくできないという課題があった。 【解決手段】 水車発電機監視装置101は、水車発電
機で計測された入力データ102と出力データ103の
関係を記述するモデルを学習する学習手段80と、その
モデルにより、計測されるデータから水車発電機の出力
データを演算するモデル出力演算手段131と、モデル
出力演算手段131で演算される出力データと水車発電
機で計測される出力データの残差を演算する残差演算手
段132と、残差演算手段132で演算された残差系列
から水車発電機の状態を示す指標を演算する指標演算手
段133と、その指標から水車発電機の正常/異常の状
態を判定する異常判定手段134を備えたものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、正常稼働中の水
車発電機から計測されるデータを用いて正常状態のモデ
ルを学習し、そのモデルの出力データと水車発電機から
計測される出力データにより水車発電機の正常/異常の
状態の正確な判定ができる機能を持った水車発電機監視
装置に関するものである。
車発電機から計測されるデータを用いて正常状態のモデ
ルを学習し、そのモデルの出力データと水車発電機から
計測される出力データにより水車発電機の正常/異常の
状態の正確な判定ができる機能を持った水車発電機監視
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば「電気共同研究」、第4
6巻第4号(1990年(社)、電気共同研究会発行、
p92〜p109)に示された従来の水車発電機監視装
置から抜粋した、この発明に関係した部分を示す構成図
であり、図において、602は振動データ、揺らぎデー
タ等の水車発電機の運転状態で計測される計測データ、
601は計測されたデータから水車発電機の異常状態を
判定する判定手段である。図7は水車発電機で計測され
た温度データの時間変化と警報レベルを示すグラフ図で
あり、図において、701は計測された温度データ、7
02は経験により決められた警報レベルである。
6巻第4号(1990年(社)、電気共同研究会発行、
p92〜p109)に示された従来の水車発電機監視装
置から抜粋した、この発明に関係した部分を示す構成図
であり、図において、602は振動データ、揺らぎデー
タ等の水車発電機の運転状態で計測される計測データ、
601は計測されたデータから水車発電機の異常状態を
判定する判定手段である。図7は水車発電機で計測され
た温度データの時間変化と警報レベルを示すグラフ図で
あり、図において、701は計測された温度データ、7
02は経験により決められた警報レベルである。
【0003】次に動作について説明する。ここで、この
図6に示した水車発電機監視装置は、水車発電機の稼働
状態において自動的にリアルタイムで計測した振動デー
タ、温度データ等の各計測データ602が、各計測デー
タ602毎に設定された警報レベルを超えると異常であ
ると判定手段601が判断し、警報を発するものであ
る。計測データ602が温度の場合の動作を説明する。
判定手段601には図7に示すようにあらかじめ経験に
より決められた警報レベル702が設定されており、計
測された温度データ701がこれを越えると判定手段6
01は異常状態と判定する。他の計測データに対しても
計測データ毎に経験的に警報レベルが設定されており、
この警報レベルを計測データが越えると判定手段601
は異常状態と判定する。これにより、人手をかけずに異
常状態の早期発見をすることができる。
図6に示した水車発電機監視装置は、水車発電機の稼働
状態において自動的にリアルタイムで計測した振動デー
タ、温度データ等の各計測データ602が、各計測デー
タ602毎に設定された警報レベルを超えると異常であ
ると判定手段601が判断し、警報を発するものであ
る。計測データ602が温度の場合の動作を説明する。
判定手段601には図7に示すようにあらかじめ経験に
より決められた警報レベル702が設定されており、計
測された温度データ701がこれを越えると判定手段6
01は異常状態と判定する。他の計測データに対しても
計測データ毎に経験的に警報レベルが設定されており、
この警報レベルを計測データが越えると判定手段601
は異常状態と判定する。これにより、人手をかけずに異
常状態の早期発見をすることができる。
【0004】なお、これらの警報レベルをより精度よく
決定するためには実際の異常状態を模擬する必要がある
が、実際の水車発電機ではそのような状態を模擬するこ
とはできず、過去の異常状態の経験から判断して主観的
に警報レベルが決定されている。そのため警報が出すぎ
るのを避けるため、警報レベルは通常高めに設定されて
おり、異常の初期状態での兆候を発見するのは困難であ
る。
決定するためには実際の異常状態を模擬する必要がある
が、実際の水車発電機ではそのような状態を模擬するこ
とはできず、過去の異常状態の経験から判断して主観的
に警報レベルが決定されている。そのため警報が出すぎ
るのを避けるため、警報レベルは通常高めに設定されて
おり、異常の初期状態での兆候を発見するのは困難であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の水車発電機監視
装置は以上のように構成されているので、水車発電機の
正常/異常の状態を客観的に示す指標が得られなかっ
た。そのため、判定手段は過去の異常状態のデータから
判断して主観的に設定された警報レベルにより水車発電
機の正常/異常の状態を判定しなければならず、水車発
電機の正確な状態判定を行えないという課題があった。
装置は以上のように構成されているので、水車発電機の
正常/異常の状態を客観的に示す指標が得られなかっ
た。そのため、判定手段は過去の異常状態のデータから
判断して主観的に設定された警報レベルにより水車発電
機の正常/異常の状態を判定しなければならず、水車発
電機の正確な状態判定を行えないという課題があった。
【0006】また、異常状態のデータの蓄積を待って警
報レベルを設定しなければいけないため、蓄積データが
ない場合、正常状態が変化した場合など相当期間を要し
てデータの蓄積を行わなければならず、速やかに監視装
置を導入できないという課題があった。
報レベルを設定しなければいけないため、蓄積データが
ない場合、正常状態が変化した場合など相当期間を要し
てデータの蓄積を行わなければならず、速やかに監視装
置を導入できないという課題があった。
【0007】さらに、各計測データの要素毎に警報レベ
ルを設定しなければならず、複数種類のデータから総合
的に正常/異常の状態を判定することができないなどの
課題があった。
ルを設定しなければならず、複数種類のデータから総合
的に正常/異常の状態を判定することができないなどの
課題があった。
【0008】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、水車発電機の正常/異常の状態を
正確に判定する水車発電機監視装置を得ることを目的と
する。
めになされたもので、水車発電機の正常/異常の状態を
正確に判定する水車発電機監視装置を得ることを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る水車発電機監視装置は、水車発電機で計測された入力
データと出力データの関係を記述するモデルにより、計
測されるデータから水車発電機の出力データを演算する
モデル出力演算手段と、モデル出力演算手段で演算され
る出力データと水車発電機で計測される出力データの残
差を計算する残差演算手段と、残差演算手段で演算され
た残差系列から水車発電機の正常/異常の状態を示す指
標を演算する指標演算手段と、残差演算手段で演算され
た指標から水車発電機の正常/異常の状態を判定する異
常判定手段を備えたものである。
る水車発電機監視装置は、水車発電機で計測された入力
データと出力データの関係を記述するモデルにより、計
測されるデータから水車発電機の出力データを演算する
モデル出力演算手段と、モデル出力演算手段で演算され
る出力データと水車発電機で計測される出力データの残
差を計算する残差演算手段と、残差演算手段で演算され
た残差系列から水車発電機の正常/異常の状態を示す指
標を演算する指標演算手段と、残差演算手段で演算され
た指標から水車発電機の正常/異常の状態を判定する異
常判定手段を備えたものである。
【0010】請求項2記載の発明に係る水車発電機監視
装置は、水車発電機で計測された入力データと出力デー
タの関係を記述するモデルを学習する学習手段を備えた
ものである。
装置は、水車発電機で計測された入力データと出力デー
タの関係を記述するモデルを学習する学習手段を備えた
ものである。
【0011】請求項3記載の発明に係る水車発電機監視
装置は、水車発電機で計測される入力データと出力デー
タを受けて水車発電機の監視に有効なデータの選択を行
う入出力データ選択手段を備えたものである。
装置は、水車発電機で計測される入力データと出力デー
タを受けて水車発電機の監視に有効なデータの選択を行
う入出力データ選択手段を備えたものである。
【0012】請求項4記載の発明に係る水車発電機監視
装置は、計測データとして複数の水車発電機軸受温度揺
らぎデータを用いるものである。
装置は、計測データとして複数の水車発電機軸受温度揺
らぎデータを用いるものである。
【0013】請求項5記載の発明に係る水車発電機監視
装置は、計測データとして複数の水車発電機軸振動デー
タを用いるものである。
装置は、計測データとして複数の水車発電機軸振動デー
タを用いるものである。
【0014】請求項6記載の発明に係る水車発電機監視
装置は、計測データとして複数の水車発電機軸振動デー
タと複数の水車発電機軸受温度揺らぎデータを用いるも
のである。
装置は、計測データとして複数の水車発電機軸振動デー
タと複数の水車発電機軸受温度揺らぎデータを用いるも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
水車発電機監視装置の構成を示すブロック図であり、図
において、80は学習手段、101は水車発電機監視装
置、102は水車発電機への入力データ、103は水車
発電機からの出力データである。111は入出力データ
切替手段であり、112、113は第1の切替位置、1
14、115は第2の切替位置を示す。121は入出力
データ切替手段111が第1の切替位置のときに水車発
電機からの入力データ102と出力データ103の関係
を表わすモデルを学習するモデル構築手段、122はモ
デル構築手段121が学習したモデルを記憶しておくモ
デル記憶手段である。131は入出力データ切替手段1
11が第2の切替位置のときに、水車発電機からの入力
データ102、出力データ103から、モデル記憶手段
122で記憶されたモデルを用いて水車発電機の出力デ
ータを演算するモデル出力演算手段、140はモデル出
力演算手段131でモデルを用いて水車発電機の出力デ
ータとして演算されたモデル出力データ、132は出力
データ103とモデル出力データ140との残差を演算
する残差演算手段である。133は残差演算手段132
で演算された残差の時系列値から水車発電機の正常/異
常の状態を示す指標を演算する指標演算手段である。1
34は指標演算手段133で演算された指標により、水
車発電機の正常/異常の状態を判定する異常判定手段で
ある。
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
水車発電機監視装置の構成を示すブロック図であり、図
において、80は学習手段、101は水車発電機監視装
置、102は水車発電機への入力データ、103は水車
発電機からの出力データである。111は入出力データ
切替手段であり、112、113は第1の切替位置、1
14、115は第2の切替位置を示す。121は入出力
データ切替手段111が第1の切替位置のときに水車発
電機からの入力データ102と出力データ103の関係
を表わすモデルを学習するモデル構築手段、122はモ
デル構築手段121が学習したモデルを記憶しておくモ
デル記憶手段である。131は入出力データ切替手段1
11が第2の切替位置のときに、水車発電機からの入力
データ102、出力データ103から、モデル記憶手段
122で記憶されたモデルを用いて水車発電機の出力デ
ータを演算するモデル出力演算手段、140はモデル出
力演算手段131でモデルを用いて水車発電機の出力デ
ータとして演算されたモデル出力データ、132は出力
データ103とモデル出力データ140との残差を演算
する残差演算手段である。133は残差演算手段132
で演算された残差の時系列値から水車発電機の正常/異
常の状態を示す指標を演算する指標演算手段である。1
34は指標演算手段133で演算された指標により、水
車発電機の正常/異常の状態を判定する異常判定手段で
ある。
【0016】次に動作について説明する。水車発電機へ
の入力データ102と水車発電機からの出力データ10
3は入出力データ切替手段111の第1の切替位置11
2、113により、モデル構築手段121へと送出され
る。出力データ103は(1)式で表される自己回帰モ
デルで表現できる。
の入力データ102と水車発電機からの出力データ10
3は入出力データ切替手段111の第1の切替位置11
2、113により、モデル構築手段121へと送出され
る。出力データ103は(1)式で表される自己回帰モ
デルで表現できる。
【0017】
【数1】
【0018】ここでtは時間、u(t)は時間tにおけ
る入力データ102、y(t)は時間tにおける出力デ
ータ103、e(t)は白色雑音であり、na、nbは
出力データy(t)を表現するモデルの次数である。こ
こでu(t),y(t)はそれぞれ時間パラメータtを
もつ弱定常過程の確率変数の族{u(t),−∞<t<
∞}、{y(t),−∞<t<∞}と考えることができ
る。モデル構築手段121では与えられた入力データ1
02、出力データ103ができるだけ(1)式を満たす
ように係数a’i 、b’j を決定する。これをモデル構
築手段121でのモデルの学習と呼び、入力データ10
2、出力データ103の時系列値からy’(t)(モデ
ル出力データ140)を算出する(2)式をモデルと呼
ぶ。ここで“’”を学習された係数あるいは演算された
モデル出力データに付している。また、この係数a’
i 、b’j を決定する学習方法には例えば最小二乗法を
用いることができる。モデル記憶手段122ではモデル
構築手段121で学習されたモデルを記憶しておく。水
車発電機の正常状態が、例えば設定状態の変更等により
変化したとき、モデル構築手段121ではそのつど新た
に正常状態のモデルを学習することが可能である。その
ため、つねに水車発電機の状態にあったモデルを本装置
に用いることが可能である。
る入力データ102、y(t)は時間tにおける出力デ
ータ103、e(t)は白色雑音であり、na、nbは
出力データy(t)を表現するモデルの次数である。こ
こでu(t),y(t)はそれぞれ時間パラメータtを
もつ弱定常過程の確率変数の族{u(t),−∞<t<
∞}、{y(t),−∞<t<∞}と考えることができ
る。モデル構築手段121では与えられた入力データ1
02、出力データ103ができるだけ(1)式を満たす
ように係数a’i 、b’j を決定する。これをモデル構
築手段121でのモデルの学習と呼び、入力データ10
2、出力データ103の時系列値からy’(t)(モデ
ル出力データ140)を算出する(2)式をモデルと呼
ぶ。ここで“’”を学習された係数あるいは演算された
モデル出力データに付している。また、この係数a’
i 、b’j を決定する学習方法には例えば最小二乗法を
用いることができる。モデル記憶手段122ではモデル
構築手段121で学習されたモデルを記憶しておく。水
車発電機の正常状態が、例えば設定状態の変更等により
変化したとき、モデル構築手段121ではそのつど新た
に正常状態のモデルを学習することが可能である。その
ため、つねに水車発電機の状態にあったモデルを本装置
に用いることが可能である。
【0019】モデルが記憶されると入力データ102、
出力データ103はデータ切替手段111の第2の切替
位置114、115よりモデル出力演算手段131に送
出される。モデル出力演算手段131ではモデル記憶手
段122に記憶された(2)式で表わされるモデルによ
り、入力データ102、出力データ103の時系列値か
らy’(t)(モデル出力データ140)を算出する。
出力データ103はデータ切替手段111の第2の切替
位置114、115よりモデル出力演算手段131に送
出される。モデル出力演算手段131ではモデル記憶手
段122に記憶された(2)式で表わされるモデルによ
り、入力データ102、出力データ103の時系列値か
らy’(t)(モデル出力データ140)を算出する。
【0020】
【数2】
【0021】一方、出力データ103はデータ切替手段
111の第2の切替位置115より残差演算手段132
に送出され、同時にモデル出力演算手段131で演算さ
れたy’(t)(モデル出力データ140)も残差演算
手段132に送出される。残差演算手段132では
(3)式にしたがい残差r(t)を演算する。
111の第2の切替位置115より残差演算手段132
に送出され、同時にモデル出力演算手段131で演算さ
れたy’(t)(モデル出力データ140)も残差演算
手段132に送出される。残差演算手段132では
(3)式にしたがい残差r(t)を演算する。
【0022】 r(t)=y(t)−y’(t) ・・・・・(3)
【0023】残差演算手段132により演算された残差
r(t)は指標演算手段133へ入力され、残差r
(t)の時系列値から水車発電機の状態を判定する指標
が演算される。水車発電機の状態を判定する指標として
例えば(4)式で与えられる残差r(t)の時系列値の
自己相関関数R(s)の値がある。
r(t)は指標演算手段133へ入力され、残差r
(t)の時系列値から水車発電機の状態を判定する指標
が演算される。水車発電機の状態を判定する指標として
例えば(4)式で与えられる残差r(t)の時系列値の
自己相関関数R(s)の値がある。
【0024】 R(s)=|E[r(t)r(t+s)]| ・・・・・(4)
【0025】ここでEは数学的期待値(集合平均)で本
実施の形態では一定の時間間隔で平均しており、sはラ
グと呼ばれる。(1)式、(2)式より、水車発電機か
らの入出力データの関係が正常状態の場合、すなわち水
車発電機の入出力データの関係が(2)式で表わされる
モデルで表現される場合、残差r(t)の時系列値は白
色雑音e(t)の時系列値に近づき、このときの残差r
(t)の時系列値の自己相関関数R(s)の値はラグs
が0以外ではほぼ0に等しくなるという性質を持つ。
実施の形態では一定の時間間隔で平均しており、sはラ
グと呼ばれる。(1)式、(2)式より、水車発電機か
らの入出力データの関係が正常状態の場合、すなわち水
車発電機の入出力データの関係が(2)式で表わされる
モデルで表現される場合、残差r(t)の時系列値は白
色雑音e(t)の時系列値に近づき、このときの残差r
(t)の時系列値の自己相関関数R(s)の値はラグs
が0以外ではほぼ0に等しくなるという性質を持つ。
【0026】自己相関関数R(s)は0から1の間に正
規化された確率変数であり、水車発電機が正常状態であ
ったとしても自己相関関数R(s)の値は、時間経過と
ともに、確率分布に従い変動する。本実施の形態におい
ては、水車発電機の正常の状態の時間経過とともに計算
される自己相関関数R(s)の値は、0を示す確率が最
も高く、1に近づく程確率が下がる。従って、異常状態
を正常状態の分布からはずれた状態と定義するならば、
自己相関関数R(s)の値が1に近づく程、異常状態で
ある確率が高いといえ、自己相関関数R(s)の値から
客観的に水車発電機の状態を把握できる。本実施の形態
では自己相関関数R(s)を水車発電機の状態を判定す
る指標として用い、その値から水車発電機の正常/異常
の状態を判定する。
規化された確率変数であり、水車発電機が正常状態であ
ったとしても自己相関関数R(s)の値は、時間経過と
ともに、確率分布に従い変動する。本実施の形態におい
ては、水車発電機の正常の状態の時間経過とともに計算
される自己相関関数R(s)の値は、0を示す確率が最
も高く、1に近づく程確率が下がる。従って、異常状態
を正常状態の分布からはずれた状態と定義するならば、
自己相関関数R(s)の値が1に近づく程、異常状態で
ある確率が高いといえ、自己相関関数R(s)の値から
客観的に水車発電機の状態を把握できる。本実施の形態
では自己相関関数R(s)を水車発電機の状態を判定す
る指標として用い、その値から水車発電機の正常/異常
の状態を判定する。
【0027】上述したように自己相関関数R(s)の値
から、水車発電機の状態を客観的に判定することが可能
である。そのため、異常判定手段134では、自己相関
関数R(s)の値から水車発電機の状態を判定すればよ
い。例えば自己相関関数R(s)の値がA値以上なら
ば、水車発電機は異常状態と判定する。本実施の形態で
は1指標しか計算していないが、複数の指標が演算され
た場合は、いずれか1指標の値がA値以上ならば、水車
発電機は異常状態と判定する。すなわち、A値は0<A
<1なる関係があればよい。異常判定手段134で異常
状態と判定されたならば、例えばブザー等を鳴らして警
報を発するものである。なお、実施の形態1では単入力
単出力系について説明を行ったが、多入力単出力系、単
入力多出力系、多入力多出力系へ拡張することは容易で
ある。
から、水車発電機の状態を客観的に判定することが可能
である。そのため、異常判定手段134では、自己相関
関数R(s)の値から水車発電機の状態を判定すればよ
い。例えば自己相関関数R(s)の値がA値以上なら
ば、水車発電機は異常状態と判定する。本実施の形態で
は1指標しか計算していないが、複数の指標が演算され
た場合は、いずれか1指標の値がA値以上ならば、水車
発電機は異常状態と判定する。すなわち、A値は0<A
<1なる関係があればよい。異常判定手段134で異常
状態と判定されたならば、例えばブザー等を鳴らして警
報を発するものである。なお、実施の形態1では単入力
単出力系について説明を行ったが、多入力単出力系、単
入力多出力系、多入力多出力系へ拡張することは容易で
ある。
【0028】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、モデル構築手段で学習したモデルのモデル出力デー
タと実際に計測された水車発電機の出力データの残差を
演算する残差演算手段と残差演算手段で演算された残差
から水車発電機の状態を示す数的指標を計算する指標演
算手段を備えているので、指標演算手段で演算された数
的指標の変化を観察することで、水車発電機の状態の変
化を客観的に判定することができ、精度よく水車発電機
の正常/異常の状態を判定できるなどの効果が得られ
る。
ば、モデル構築手段で学習したモデルのモデル出力デー
タと実際に計測された水車発電機の出力データの残差を
演算する残差演算手段と残差演算手段で演算された残差
から水車発電機の状態を示す数的指標を計算する指標演
算手段を備えているので、指標演算手段で演算された数
的指標の変化を観察することで、水車発電機の状態の変
化を客観的に判定することができ、精度よく水車発電機
の正常/異常の状態を判定できるなどの効果が得られ
る。
【0029】また、数的指標の値を用いて正常状態の分
布のずれから水車発電機の状態を定義しているので、計
測されるデータの種類、数、あるいは水車発電機によら
ず、統一的に状態を判定できる。従って、従来のように
各データの種類毎、水車発電機毎に警報レベルを変える
必要がなく、監視装置自体の監視、取り扱いが簡単にで
きるという効果が得られる。
布のずれから水車発電機の状態を定義しているので、計
測されるデータの種類、数、あるいは水車発電機によら
ず、統一的に状態を判定できる。従って、従来のように
各データの種類毎、水車発電機毎に警報レベルを変える
必要がなく、監視装置自体の監視、取り扱いが簡単にで
きるという効果が得られる。
【0030】また、従来の警報装置は異常状態のデータ
の蓄積を待って警報レベルを設定していたるため、水車
発電機の正常状態が変化した場合、改めて異常状態のデ
ータの蓄積が必要であるが、本装置ではモデル構築手段
を備えているので、正常状態のモデルを学習しなおすだ
けで、速やかに警報装置を稼働することができる。従っ
て、従来のように異常状態のデータの蓄積を待って警報
レベルを決める必要がないため、既設、新設を問わず、
速やかに本装置を導入できるなどの効果が得られる。
の蓄積を待って警報レベルを設定していたるため、水車
発電機の正常状態が変化した場合、改めて異常状態のデ
ータの蓄積が必要であるが、本装置ではモデル構築手段
を備えているので、正常状態のモデルを学習しなおすだ
けで、速やかに警報装置を稼働することができる。従っ
て、従来のように異常状態のデータの蓄積を待って警報
レベルを決める必要がないため、既設、新設を問わず、
速やかに本装置を導入できるなどの効果が得られる。
【0031】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、101は水車発電機監視装置、20
1、202、203は水車発電機の入出力データ、21
1は入出力データ選択手段、212は入出力データ選択
手段211で選択された入力データ、213は入出力デ
ータ選択手段211で選択された出力データである。
形態2による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、101は水車発電機監視装置、20
1、202、203は水車発電機の入出力データ、21
1は入出力データ選択手段、212は入出力データ選択
手段211で選択された入力データ、213は入出力デ
ータ選択手段211で選択された出力データである。
【0032】次に動作について説明する。入出力データ
選択手段211では、全ての入出力データ間に対し、デ
ータ間の周波数軸での相関が強いほど1に近づくコヒー
レンシーの値を(5)式にもとづき計算し、コヒーレン
シーの値があるしきい値を越えている組み合わせを選択
する。ここで、(5)式で用いられているSuy
(ω)、Suu(ω)、Syy(ω)はそれぞれ、u
(t)y(t+τ)、u(t)u(t+τ)、y(t)
y(t+τ)の数学的期待値のフーリエ変換である。例
えば、u(t)y(t+τ)の数学的期待値Suy
(τ)は(6)式で表わされ、数学的期待値Suy
(τ)のフーリエ変換Suy(ω)は(7)式で表わさ
れる。t,τは時間、u(t)、y(t)はそれぞれ入
力データと出力データ、Eは数学的期待値(集合平均)
を示す。
選択手段211では、全ての入出力データ間に対し、デ
ータ間の周波数軸での相関が強いほど1に近づくコヒー
レンシーの値を(5)式にもとづき計算し、コヒーレン
シーの値があるしきい値を越えている組み合わせを選択
する。ここで、(5)式で用いられているSuy
(ω)、Suu(ω)、Syy(ω)はそれぞれ、u
(t)y(t+τ)、u(t)u(t+τ)、y(t)
y(t+τ)の数学的期待値のフーリエ変換である。例
えば、u(t)y(t+τ)の数学的期待値Suy
(τ)は(6)式で表わされ、数学的期待値Suy
(τ)のフーリエ変換Suy(ω)は(7)式で表わさ
れる。t,τは時間、u(t)、y(t)はそれぞれ入
力データと出力データ、Eは数学的期待値(集合平均)
を示す。
【0033】
【数3】
【0034】 Suy(τ)=E[u(t)y(t+τ)] ・・・・・(6)
【0035】
【数4】
【0036】例えば入力データと出力データがn,m個
ずつある場合、表1のように全ての入出力データの組み
合わせに対しコヒーレンシーを計算する。ここではm個
の出力データとn個の入力データの全組み合わせ(m×
n通り)について計算する。次に各出力データ毎に、あ
る値以上のコヒーレンシーの値を示す入力データを選択
する。コヒーレンシーの高い値を示すデータを選択する
ことで、より精度のよいモデルが学習できる。次に、実
施の形態1と同様の手順で、個々の出力データ毎に選択
された入力データを用いてモデル構築手段121で正常
状態のモデルを学習し、残差演算手段132でそれぞれ
の残差を演算し、指標演算手段133でそれぞれの指標
を演算する。例えば出力データがm個あり、それぞれ1
個以上の入力データが選択されていたならばm個の指標
が計算されることになる。
ずつある場合、表1のように全ての入出力データの組み
合わせに対しコヒーレンシーを計算する。ここではm個
の出力データとn個の入力データの全組み合わせ(m×
n通り)について計算する。次に各出力データ毎に、あ
る値以上のコヒーレンシーの値を示す入力データを選択
する。コヒーレンシーの高い値を示すデータを選択する
ことで、より精度のよいモデルが学習できる。次に、実
施の形態1と同様の手順で、個々の出力データ毎に選択
された入力データを用いてモデル構築手段121で正常
状態のモデルを学習し、残差演算手段132でそれぞれ
の残差を演算し、指標演算手段133でそれぞれの指標
を演算する。例えば出力データがm個あり、それぞれ1
個以上の入力データが選択されていたならばm個の指標
が計算されることになる。
【0037】
【表1】
【0038】異常判定手段134では、演算された複数
の指標の値のうちのいずれか1指標の値が設定された値
を越えると異常状態と判定する。異常判定手段134で
異常状態と判定されるとブザー等を鳴らして警報を発す
る。ある1指標が設定された値を越えている場合、その
指標を計算するために用いた入力データと出力データの
間に異常が発生したことがわかる。また、1指標だけを
用いる場合よりも、複数指標を用いることで広範囲の入
出力データ間での異常状態を発見できるので、さらに精
度よく正常/異常の状態を判定できる。
の指標の値のうちのいずれか1指標の値が設定された値
を越えると異常状態と判定する。異常判定手段134で
異常状態と判定されるとブザー等を鳴らして警報を発す
る。ある1指標が設定された値を越えている場合、その
指標を計算するために用いた入力データと出力データの
間に異常が発生したことがわかる。また、1指標だけを
用いる場合よりも、複数指標を用いることで広範囲の入
出力データ間での異常状態を発見できるので、さらに精
度よく正常/異常の状態を判定できる。
【0039】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、コヒーレンシーの値の高い入出力データの組み合わ
せを選択することにより、モデル構築に有効なデータを
複数データの中から選択できる。そのため、単一デー
タ、あるいは選択していない複数データを用いてモデル
を学習した場合よりも、より精度のよいモデル出力デー
タを算出するモデルを学習できる。また、複数の指標を
用いることで、単一指標を用いるより広範囲の異常を発
見できる。従って、複数種類のデータから総合的に正常
/異常の状態を判定することができ、さらに精度よく水
力発電所の正常/異常の状態を判定できるなどの効果が
得られる。
ば、コヒーレンシーの値の高い入出力データの組み合わ
せを選択することにより、モデル構築に有効なデータを
複数データの中から選択できる。そのため、単一デー
タ、あるいは選択していない複数データを用いてモデル
を学習した場合よりも、より精度のよいモデル出力デー
タを算出するモデルを学習できる。また、複数の指標を
用いることで、単一指標を用いるより広範囲の異常を発
見できる。従って、複数種類のデータから総合的に正常
/異常の状態を判定することができ、さらに精度よく水
力発電所の正常/異常の状態を判定できるなどの効果が
得られる。
【0040】また、異常状態を示す指標の入出力データ
間に異常部位が限定されるなどの効果が得られる。
間に異常部位が限定されるなどの効果が得られる。
【0041】実施の形態3.図3は、この発明の実施の
形態3による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、301、302、303は水車発電機
で計測される軸受温度揺らぎデータ(水車発電機軸受温
度揺らぎデータ)、312は入出力データ選択手段21
1で選択された入力データ、313は入出力データ選択
手段211で選択された出力データである。なお、図
1、図2に示した部分と同一または相当部分については
同一符号を付して重複説明を省略する。
形態3による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、301、302、303は水車発電機
で計測される軸受温度揺らぎデータ(水車発電機軸受温
度揺らぎデータ)、312は入出力データ選択手段21
1で選択された入力データ、313は入出力データ選択
手段211で選択された出力データである。なお、図
1、図2に示した部分と同一または相当部分については
同一符号を付して重複説明を省略する。
【0042】次に動作について説明する。この実施の形
態3では複数の軸受温度揺らぎデータが観測されたと
き、入出力データ選択手段211はコヒーレンシーの値
があるしきい値を越えている入出力データの組み合わせ
を選択する。ここで、温度揺らぎデータとは温度データ
のDC成分を取り除いた微小変動成分である。入出力デ
ータ選択手段211で選択されたデータから、実施の形
態1と同様の手順でモデルを学習し、モデル出力演算、
残差演算、指標演算を行って水車発電機軸振動の正常/
異常の状態の判定を行う。
態3では複数の軸受温度揺らぎデータが観測されたと
き、入出力データ選択手段211はコヒーレンシーの値
があるしきい値を越えている入出力データの組み合わせ
を選択する。ここで、温度揺らぎデータとは温度データ
のDC成分を取り除いた微小変動成分である。入出力デ
ータ選択手段211で選択されたデータから、実施の形
態1と同様の手順でモデルを学習し、モデル出力演算、
残差演算、指標演算を行って水車発電機軸振動の正常/
異常の状態の判定を行う。
【0043】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、コヒーレンシーの値の高い軸受温度揺らぎデータの
入出力データの組を選択して入出力モデルを決定できる
ため、より信頼性の高い軸受温度異常検知システムを構
築することができるなどの効果が得られる。
ば、コヒーレンシーの値の高い軸受温度揺らぎデータの
入出力データの組を選択して入出力モデルを決定できる
ため、より信頼性の高い軸受温度異常検知システムを構
築することができるなどの効果が得られる。
【0044】実施の形態4.図4は、この発明の実施の
形態4による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、401、402、403は水車発電機
で計測される軸振動データ(水車発電機軸振動デー
タ)、412は入出力データ選択手段211で選択され
た入力データ、413は入出力データ選択手段211で
選択された出力データである。なお、図1、図2に示し
た部分と同一または相当部分については同一符号を付し
て重複説明を省略する。
形態4による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、401、402、403は水車発電機
で計測される軸振動データ(水車発電機軸振動デー
タ)、412は入出力データ選択手段211で選択され
た入力データ、413は入出力データ選択手段211で
選択された出力データである。なお、図1、図2に示し
た部分と同一または相当部分については同一符号を付し
て重複説明を省略する。
【0045】次に動作について説明する。この実施の形
態4では複数の軸振動データが観測されたとき、入出力
データ選択手段211はコヒーレンシーの値があるしき
い値を越えている入出力データの組み合わせを選択す
る。入出力データ選択手段211で選択されたデータか
ら、実施の形態1と同様の手順でモデルを学習し、モデ
ル出力演算、残差演算、指標演算を行って水車発電機軸
振動の正常/異常の状態の判定を行う。
態4では複数の軸振動データが観測されたとき、入出力
データ選択手段211はコヒーレンシーの値があるしき
い値を越えている入出力データの組み合わせを選択す
る。入出力データ選択手段211で選択されたデータか
ら、実施の形態1と同様の手順でモデルを学習し、モデ
ル出力演算、残差演算、指標演算を行って水車発電機軸
振動の正常/異常の状態の判定を行う。
【0046】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、コヒーレンシーの値の高い軸振動データの入出力デ
ータの組を選択して入出力モデルを決定できるため、よ
り信頼性の高い軸振動異常検知システムを構築すること
ができるなどの効果が得られる。
ば、コヒーレンシーの値の高い軸振動データの入出力デ
ータの組を選択して入出力モデルを決定できるため、よ
り信頼性の高い軸振動異常検知システムを構築すること
ができるなどの効果が得られる。
【0047】実施の形態5.図5は、この発明の実施の
形態5による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、501、502は水車発電機で計測さ
れる軸振動データ(水車発電機軸振動データ)、50
3、504は水車発電機で計測される軸受温度揺らぎデ
ータ(水車発電機軸受温度揺らぎデータ)、512は入
出力データ選択手段211で選択された入力データ、5
13は入出力データ選択手段211で選択された出力デ
ータである。なお、図1、図2に示した部分と同一また
は相当部分については同一符号を付して重複説明を省略
する。
形態5による水車発電機監視装置を示すブロック図であ
る。図において、501、502は水車発電機で計測さ
れる軸振動データ(水車発電機軸振動データ)、50
3、504は水車発電機で計測される軸受温度揺らぎデ
ータ(水車発電機軸受温度揺らぎデータ)、512は入
出力データ選択手段211で選択された入力データ、5
13は入出力データ選択手段211で選択された出力デ
ータである。なお、図1、図2に示した部分と同一また
は相当部分については同一符号を付して重複説明を省略
する。
【0048】次に動作について説明する。この実施の形
態5では複数の軸振動データ及び軸受温度揺らぎデータ
が観測されたとき、入出力データ選択手段211はコヒ
ーレンシーの値があるしきい値を越えている入出力デー
タの組み合わせを選択する。入出力データ選択手段21
1で選択されたデータから、水車発電機監視装置は実施
の形態1と同様の手順でモデル学習し、モデル出力演
算、残差演算、指標演算を行って水車発電機軸振動の正
常/異常の状態の判定を行う。
態5では複数の軸振動データ及び軸受温度揺らぎデータ
が観測されたとき、入出力データ選択手段211はコヒ
ーレンシーの値があるしきい値を越えている入出力デー
タの組み合わせを選択する。入出力データ選択手段21
1で選択されたデータから、水車発電機監視装置は実施
の形態1と同様の手順でモデル学習し、モデル出力演
算、残差演算、指標演算を行って水車発電機軸振動の正
常/異常の状態の判定を行う。
【0049】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、軸振動データまたは軸受温度揺らぎデータのどちら
か一方のみならず、両データからコヒーレンシーの値の
高い入出力データの組を選択して入出力モデルを決定で
きるため、軸振動データまたは軸受温度揺らぎデータの
どちらか一方のみを用いた場合より、さらに信頼性の高
い水車発電機監視装置を構築することができるなどの効
果が得られる。
ば、軸振動データまたは軸受温度揺らぎデータのどちら
か一方のみならず、両データからコヒーレンシーの値の
高い入出力データの組を選択して入出力モデルを決定で
きるため、軸振動データまたは軸受温度揺らぎデータの
どちらか一方のみを用いた場合より、さらに信頼性の高
い水車発電機監視装置を構築することができるなどの効
果が得られる。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、水車発電
機監視装置を計測された入力データと出力データの関係
を記述するモデルにより、計測されるデータから水車発
電機の出力データを演算するモデル出力演算手段と、モ
デル出力演算手段で演算される出力データと水車発電機
で計測される出力データの残差を計算する残差演算手段
と、残差演算手段で演算された残差系列から水車発電機
の正常/異常の状態を示す指標を演算する指標演算手段
と、残差演算手段で演算された指標から水車発電機の正
常/異常の状態を判定する異常判定手段を備えるように
構成したので、0に近づく程、正常状態である確率が高
く、1に近づく程、異常状態である確率が高いことを示
す数的指標を指標演算手段で演算することができ、その
数的指標から水車発電機の状態を客観的に判定すること
で、精度よく水車発電機の正常/異常の状態を判定でき
る効果がある。
機監視装置を計測された入力データと出力データの関係
を記述するモデルにより、計測されるデータから水車発
電機の出力データを演算するモデル出力演算手段と、モ
デル出力演算手段で演算される出力データと水車発電機
で計測される出力データの残差を計算する残差演算手段
と、残差演算手段で演算された残差系列から水車発電機
の正常/異常の状態を示す指標を演算する指標演算手段
と、残差演算手段で演算された指標から水車発電機の正
常/異常の状態を判定する異常判定手段を備えるように
構成したので、0に近づく程、正常状態である確率が高
く、1に近づく程、異常状態である確率が高いことを示
す数的指標を指標演算手段で演算することができ、その
数的指標から水車発電機の状態を客観的に判定すること
で、精度よく水車発電機の正常/異常の状態を判定でき
る効果がある。
【0051】請求項2記載の発明によれば、水車発電機
監視装置を水車発電機で計測された入力データと出力デ
ータの関係を記述するモデルを学習する学習手段を備え
るように構成したので、水車発電機を新設したとき、あ
るいは水車発電機の正常状態が変化したとき、速やかに
正常状態のモデルを学習することが可能なので、つねに
水車発電機の状態にあったモデルを学習して利用するこ
とができ、水車発電機を新設した場合、水車発電機の正
常状態が変化した場合などでも速やかに水車発電機監視
装置を稼働することができる効果がある。
監視装置を水車発電機で計測された入力データと出力デ
ータの関係を記述するモデルを学習する学習手段を備え
るように構成したので、水車発電機を新設したとき、あ
るいは水車発電機の正常状態が変化したとき、速やかに
正常状態のモデルを学習することが可能なので、つねに
水車発電機の状態にあったモデルを学習して利用するこ
とができ、水車発電機を新設した場合、水車発電機の正
常状態が変化した場合などでも速やかに水車発電機監視
装置を稼働することができる効果がある。
【0052】請求項3記載の発明によれば、水車発電機
監視装置を水車発電機で計測される入力データと出力デ
ータを受けて水車発電機の監視に有効なデータの選択を
行う入出力データ選択手段を備えるように構成したの
で、コヒーレンシーの値の高い入出力データの組み合わ
せを選択することが可能であり、モデル構築に有効なデ
ータを複数データの中から選択できるので、より精度の
よいモデル出力データを算出するモデルを学習できる効
果がある。
監視装置を水車発電機で計測される入力データと出力デ
ータを受けて水車発電機の監視に有効なデータの選択を
行う入出力データ選択手段を備えるように構成したの
で、コヒーレンシーの値の高い入出力データの組み合わ
せを選択することが可能であり、モデル構築に有効なデ
ータを複数データの中から選択できるので、より精度の
よいモデル出力データを算出するモデルを学習できる効
果がある。
【0053】請求項4記載の発明によれば、計測データ
として複数の水車発電機軸受温度揺らぎデータを用いる
ように構成したので、モデル構築に有効なデータを複数
の水車発電機軸受温度揺らぎデータの中から選択でき、
より精度のよいモデル出力データを算出するモデルを学
習できるので、信頼性の高い軸受温度異常検知システム
を得ることができる効果がある。
として複数の水車発電機軸受温度揺らぎデータを用いる
ように構成したので、モデル構築に有効なデータを複数
の水車発電機軸受温度揺らぎデータの中から選択でき、
より精度のよいモデル出力データを算出するモデルを学
習できるので、信頼性の高い軸受温度異常検知システム
を得ることができる効果がある。
【0054】請求項5記載の発明によれば、計測データ
として複数の水車発電機軸振動データを用いるように構
成したので、モデル構築に有効なデータを複数の水車発
電機軸振動データの中から選択でき、より精度のよいモ
デル出力データを算出するモデルを学習できるので、信
頼性の高い軸振動異常検知システムを得ることができる
効果がある。
として複数の水車発電機軸振動データを用いるように構
成したので、モデル構築に有効なデータを複数の水車発
電機軸振動データの中から選択でき、より精度のよいモ
デル出力データを算出するモデルを学習できるので、信
頼性の高い軸振動異常検知システムを得ることができる
効果がある。
【0055】請求項6記載の発明によれば、計測データ
として複数の水車発電機軸振動データと複数の水車発電
機軸受温度揺らぎデータを用いるように構成したので、
モデル構築に有効なデータを複数の水車発電機軸振動デ
ータと複数の水車発電機軸受温度揺らぎデータの中から
選択でき、水車発電機軸振動データまたは水車発電機軸
受温度揺らぎデータのどちらか一方のデータを用いるよ
り、より精度のよいモデル出力データを算出するモデル
を学習できるので、水車発電機の正常/異常の状態をさ
らに精度よく判定できる効果がある。
として複数の水車発電機軸振動データと複数の水車発電
機軸受温度揺らぎデータを用いるように構成したので、
モデル構築に有効なデータを複数の水車発電機軸振動デ
ータと複数の水車発電機軸受温度揺らぎデータの中から
選択でき、水車発電機軸振動データまたは水車発電機軸
受温度揺らぎデータのどちらか一方のデータを用いるよ
り、より精度のよいモデル出力データを算出するモデル
を学習できるので、水車発電機の正常/異常の状態をさ
らに精度よく判定できる効果がある。
【図1】 この発明の実施の形態1による水車発電機監
視装置のブロック図である。
視装置のブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による水車発電機監
視装置のブロック図である。
視装置のブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による水車発電機監
視装置のブロック図である。
視装置のブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による水車発電機監
視装置のブロック図である。
視装置のブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による水車発電機監
視装置のブロック図である。
視装置のブロック図である。
【図6】 従来の水車発電機監視装置のブロック図であ
る。
る。
【図7】 従来の水車発電機監視装置の判定手段内の警
報レベルと温度データの関係を示す図である。
報レベルと温度データの関係を示す図である。
80 学習手段、101 水車発電機監視装置、131
モデル出力演算手段、132 残差演算手段、133
指標演算手段、134 異常判定手段、211 入出
力データ選択手段、301,302,303,503,
504 軸受温度揺らぎデータ(水車発電機軸受温度揺
らぎデータ)、401,402,403,501,50
2 軸振動データ(水車発電機軸振動データ)。
モデル出力演算手段、132 残差演算手段、133
指標演算手段、134 異常判定手段、211 入出
力データ選択手段、301,302,303,503,
504 軸受温度揺らぎデータ(水車発電機軸受温度揺
らぎデータ)、401,402,403,501,50
2 軸振動データ(水車発電機軸振動データ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢倉 武宜 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 内 正行 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 佐野 賢三 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 小門 俊次 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 本田 誠司 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 水車発電機で計測された入力データと出
力データの関係を記述するモデルにより、前記水車発電
機で計測されるデータから前記水車発電機の出力データ
を演算するモデル出力演算手段と、前記モデル出力演算
手段で演算される出力データと前記水車発電機で計測さ
れる出力データの残差を演算する残差演算手段と、前記
残差演算手段から演算された残差系列から水車発電機の
正常/異常の状態を示す指標を演算する指標演算手段
と、前記指標から水車発電機の正常/異常の状態を判定
する異常判定手段を備えたことを特徴とする水車発電機
監視装置。 - 【請求項2】 水車発電機で計測された入力データと出
力データの関係を記述するモデルを学習する学習手段を
備えたことを特徴とする請求項1記載の水車発電機監視
装置。 - 【請求項3】 水車発電機で計測された入力データと出
力データを受けて前記水車発電機の監視に有効なデータ
の選択を行う入出力データ選択手段を備えたことを特徴
とする請求項1または請求項2記載の水車発電機監視装
置。 - 【請求項4】 計測データとして複数の水車発電機軸受
温度揺らぎデータを用いることを特徴とする請求項3記
載の水車発電機監視装置。 - 【請求項5】 計測データとして複数の水車発電機軸振
動データを用いることを特徴とする請求項3記載の水車
発電機監視装置。 - 【請求項6】 計測データとして複数の水車発電機軸振
動データと複数の水車発電機軸受温度揺らぎデータを用
いることを特徴とする請求項3記載の水車発電機監視装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8234417A JPH1077948A (ja) | 1996-09-04 | 1996-09-04 | 水車発電機監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8234417A JPH1077948A (ja) | 1996-09-04 | 1996-09-04 | 水車発電機監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1077948A true JPH1077948A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=16970696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8234417A Pending JPH1077948A (ja) | 1996-09-04 | 1996-09-04 | 水車発電機監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1077948A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019124222A1 (ja) * | 2017-12-20 | 2019-06-27 | ダイキン工業株式会社 | 流体装置 |
CN110889218A (zh) * | 2019-11-20 | 2020-03-17 | 天生桥二级水力发电有限公司天生桥水力发电总厂 | 基于神经网络的水轮机非线性建模方法 |
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