JPH10280623A - 屋根下地材 - Google Patents
屋根下地材Info
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- JPH10280623A JPH10280623A JP9438897A JP9438897A JPH10280623A JP H10280623 A JPH10280623 A JP H10280623A JP 9438897 A JP9438897 A JP 9438897A JP 9438897 A JP9438897 A JP 9438897A JP H10280623 A JPH10280623 A JP H10280623A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- base material
- nonwoven fabric
- projections
- roof base
- Prior art date
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- Pending
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- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フラッシュ紡糸法による不織布シートを利用
した屋根下地材の少なくとも片面に防滑加工を施すこと
により、その下地材の優れた防水性、物理強度、釘穴止
水性、透湿性を損なうことなく、優れた防滑性を与え、
且つ物理的強度を具備しながら、軽量であり施工時の取
扱いが著しく容易となった屋根下地材を提供すること。 【解決手段】 ポリオレテフィン樹脂を使用したフラッ
シュ紡糸法による不織布の少なくとも片面に樹脂を塗布
することによって、それぞれが独立し、点在する複数の
凸部を形成する。
した屋根下地材の少なくとも片面に防滑加工を施すこと
により、その下地材の優れた防水性、物理強度、釘穴止
水性、透湿性を損なうことなく、優れた防滑性を与え、
且つ物理的強度を具備しながら、軽量であり施工時の取
扱いが著しく容易となった屋根下地材を提供すること。 【解決手段】 ポリオレテフィン樹脂を使用したフラッ
シュ紡糸法による不織布の少なくとも片面に樹脂を塗布
することによって、それぞれが独立し、点在する複数の
凸部を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築材料としての
屋根下地材に関し、防水性、透湿性、釘穴での止水性
(釘穴止水性)、物理的強度及び施工時の滑り防止性を
有する屋根下地材に関する。
屋根下地材に関し、防水性、透湿性、釘穴での止水性
(釘穴止水性)、物理的強度及び施工時の滑り防止性を
有する屋根下地材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の家屋等の勾配屋根は、瓦、スレー
ト、金属板等の上ぶき材でふき上げられている。これら
の上ぶき材を野地板の上面に施工する場合、上ぶき材の
施工に先立って野地板表面に防水機能を主たる目的とし
た下ぶき材と呼ばれる、例えば現在主流であるアスファ
ルトルーフィングまたは合成高分子系シートを下ぶき材
として敷設することが一般的に行われている。
ト、金属板等の上ぶき材でふき上げられている。これら
の上ぶき材を野地板の上面に施工する場合、上ぶき材の
施工に先立って野地板表面に防水機能を主たる目的とし
た下ぶき材と呼ばれる、例えば現在主流であるアスファ
ルトルーフィングまたは合成高分子系シートを下ぶき材
として敷設することが一般的に行われている。
【0003】しかし、このアスファルトルーフィングま
たは合成高分子系シートを下ぶきした場合、特にアスフ
ァルトルーフィングにおいては、紙または不織布にアス
ファルトを含浸・塗布しているので1巻の重量が20kg
を超えるため、施工時の取扱い性が非常に悪い。また、
アスファルトルーフィング、合成高分子系シートは透湿
性を有しないため、室内外での湿度差が大きい場合には
結露を生じやすく、下に敷かれる野地板を傷めやすいと
いう問題点がある。
たは合成高分子系シートを下ぶきした場合、特にアスフ
ァルトルーフィングにおいては、紙または不織布にアス
ファルトを含浸・塗布しているので1巻の重量が20kg
を超えるため、施工時の取扱い性が非常に悪い。また、
アスファルトルーフィング、合成高分子系シートは透湿
性を有しないため、室内外での湿度差が大きい場合には
結露を生じやすく、下に敷かれる野地板を傷めやすいと
いう問題点がある。
【0004】そこで、防水性及び透湿性を兼ね備えたシ
ートの表面に釘軸回り釘穴止水性を向上させるために熱
可塑性樹脂の塗膜を設けた屋根下地材並びに同様のシー
トの表面全体に気体透過性を有するゴム系樹脂が塗布さ
れた屋根下地材、更には特開平8−209867号公報
に開示されている釘穴止水性、透湿性、防水性に優れた
フラッシュ紡糸法による不織布が提案されている。
ートの表面に釘軸回り釘穴止水性を向上させるために熱
可塑性樹脂の塗膜を設けた屋根下地材並びに同様のシー
トの表面全体に気体透過性を有するゴム系樹脂が塗布さ
れた屋根下地材、更には特開平8−209867号公報
に開示されている釘穴止水性、透湿性、防水性に優れた
フラッシュ紡糸法による不織布が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の防水
性・透湿性に優れたシートは、一般的に表面がフラット
であり、作業者が下ぶき材の上面を歩行する屋根下地材
として勾配屋根の下ぶき施工時、また上ぶき材の施工
時、屋根下地材表面が滑り易いという問題点があった。
高所の勾配面での作業であることを考えれば、この屋根
下地材表面が滑り易いと、作業者の転落事故及び施工用
具の落下による事故などを発生させる可能性が極めて高
いことが理解できる。
性・透湿性に優れたシートは、一般的に表面がフラット
であり、作業者が下ぶき材の上面を歩行する屋根下地材
として勾配屋根の下ぶき施工時、また上ぶき材の施工
時、屋根下地材表面が滑り易いという問題点があった。
高所の勾配面での作業であることを考えれば、この屋根
下地材表面が滑り易いと、作業者の転落事故及び施工用
具の落下による事故などを発生させる可能性が極めて高
いことが理解できる。
【0006】本発明者は、上記課題について種々検討し
た結果、上記屋根下地材シートの少なくとも片面に防滑
加工を施すことにより、その下地材の優れた防水性、物
理強度、釘穴止水性、透湿性を損なうことなく、優れた
防滑性を与えることが可能となることを見出し、本発明
を完成するに至った。本発明の屋根下地材では、ポリオ
レフィン樹脂を使用したフラッシュ紡糸法による不織布
の少なくとも片面に樹脂を塗布することによって、それ
ぞれが独立し、点在する複数の凸部を形成する。
た結果、上記屋根下地材シートの少なくとも片面に防滑
加工を施すことにより、その下地材の優れた防水性、物
理強度、釘穴止水性、透湿性を損なうことなく、優れた
防滑性を与えることが可能となることを見出し、本発明
を完成するに至った。本発明の屋根下地材では、ポリオ
レフィン樹脂を使用したフラッシュ紡糸法による不織布
の少なくとも片面に樹脂を塗布することによって、それ
ぞれが独立し、点在する複数の凸部を形成する。
【0007】すなわち、本願の第1の発明に従う屋根下
地材は、ポリオレフィン樹脂を使用したフラッシュ紡糸
法による不織布と、該不織布の少なくとも片面に樹脂を
塗布することによって、それぞれが独立し、点在するよ
うに形成された複数の凸部とから構成されることを特徴
とする。本願の第2の発明に従う屋根下地材は、ポリオ
レフィン樹脂を使用したフラッシュ紡糸法による不織布
と該不織布の少なくとも片面に樹脂を塗布し、点在する
ように形成され、それぞれが独立した複数の凸部と該不
織布の端部にほぼ平行に形成された複数条の線条凸部を
具備したことを特徴とする。
地材は、ポリオレフィン樹脂を使用したフラッシュ紡糸
法による不織布と、該不織布の少なくとも片面に樹脂を
塗布することによって、それぞれが独立し、点在するよ
うに形成された複数の凸部とから構成されることを特徴
とする。本願の第2の発明に従う屋根下地材は、ポリオ
レフィン樹脂を使用したフラッシュ紡糸法による不織布
と該不織布の少なくとも片面に樹脂を塗布し、点在する
ように形成され、それぞれが独立した複数の凸部と該不
織布の端部にほぼ平行に形成された複数条の線条凸部を
具備したことを特徴とする。
【0008】本願の第3の発明に従う屋根下地材は、上
述の第1または第2の発明に従う屋根下地材において、
前記不織布の前記凸部が設けられた面と異なる面に、樹
脂を塗布することによってこの不織布の端部にほぼ平行
に形成された複数条の線条凸部を具備したことを特徴と
する。このように、フラッシュ紡糸法による不織布の少
なくとも一表面に例えばコーティング技術を利用して、
樹脂からなる独立したスポット状の凸部を複数個点在し
て形成することにより屋根下地材として、施工時の滑り
防止性(防滑性)、防水性、透湿性、釘穴止水性、及び
物理的強度を具備し、軽量のままで施工時の取扱いが著
しく容易となる。
述の第1または第2の発明に従う屋根下地材において、
前記不織布の前記凸部が設けられた面と異なる面に、樹
脂を塗布することによってこの不織布の端部にほぼ平行
に形成された複数条の線条凸部を具備したことを特徴と
する。このように、フラッシュ紡糸法による不織布の少
なくとも一表面に例えばコーティング技術を利用して、
樹脂からなる独立したスポット状の凸部を複数個点在し
て形成することにより屋根下地材として、施工時の滑り
防止性(防滑性)、防水性、透湿性、釘穴止水性、及び
物理的強度を具備し、軽量のままで施工時の取扱いが著
しく容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の屋根下地材に用いられる
シート基材は、ポリオレフィン樹脂を使用したフラッシ
ュ紡糸法による不織布(例えば旭・デュポンフラッシュ
スパンプロダクツ株式会社から市販されている「ルクサ
ー(商標)」「タイペック(商標)」である必要がある。こ
の不織布は、透湿性、防水性に優れるだけではなく、釘
穴止水性についても優れている。特に特開平8−209
867号公報に開示されている釘穴止水性の高い不織布
を使用することが好ましい。
シート基材は、ポリオレフィン樹脂を使用したフラッシ
ュ紡糸法による不織布(例えば旭・デュポンフラッシュ
スパンプロダクツ株式会社から市販されている「ルクサ
ー(商標)」「タイペック(商標)」である必要がある。こ
の不織布は、透湿性、防水性に優れるだけではなく、釘
穴止水性についても優れている。特に特開平8−209
867号公報に開示されている釘穴止水性の高い不織布
を使用することが好ましい。
【0010】この不織布の物性としては、耐水圧200
mmH2O以上、好ましくは、1,000mmH2O以上であり、
気体透過性としてはガーレー式透気度が0.01〜10,
000秒/100ml好ましくは、0.5〜10,000秒
/100ml、更に好ましくは、10〜500秒/100
mlであり、引張強度5kg/5cm巾以上、好ましくは8kg
/5cm巾、更に好ましくは15kg/5cm巾以上を有する
ことが必要である。
mmH2O以上、好ましくは、1,000mmH2O以上であり、
気体透過性としてはガーレー式透気度が0.01〜10,
000秒/100ml好ましくは、0.5〜10,000秒
/100ml、更に好ましくは、10〜500秒/100
mlであり、引張強度5kg/5cm巾以上、好ましくは8kg
/5cm巾、更に好ましくは15kg/5cm巾以上を有する
ことが必要である。
【0011】ここで言う耐水圧は、JIS−L 109
2における耐水度試験方法A法(低水圧法)静水圧法に
準ずる。また、ガーレー式透気度(秒/100ml)はJ
IS−P 8117により測定されるシートの気体透気
度である。また、引張強度は、JIS−L 1096法
に準ずる。目付は、40g/m2以上が好ましく、更に好
ましくは50〜200g/m2、特に60〜120g/m2
が好ましいここで言うポリオレフィン不織布の素材は、
ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
2における耐水度試験方法A法(低水圧法)静水圧法に
準ずる。また、ガーレー式透気度(秒/100ml)はJ
IS−P 8117により測定されるシートの気体透気
度である。また、引張強度は、JIS−L 1096法
に準ずる。目付は、40g/m2以上が好ましく、更に好
ましくは50〜200g/m2、特に60〜120g/m2
が好ましいここで言うポリオレフィン不織布の素材は、
ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
【0012】本発明の屋根下地材のシート基材として用
いるフラッシュ紡糸法による不織布は、印刷インキや滑
り止め剤の接着性を向上させるコロナ処理等の表面処理
を施してもよく、更に、撥水性を高めるためフッ素系、
シリコン系、ワックス系などの撥水剤、ほこりをつけに
くくする制電剤、耐候性、耐久性を高めるための紫外線
吸収剤、光安定性、酸化防止剤、表面保護剤等の薬剤や
樹脂をその表面に塗布あるいは前記不織布をフラッシュ
紡糸する原料に含有させてもよい。
いるフラッシュ紡糸法による不織布は、印刷インキや滑
り止め剤の接着性を向上させるコロナ処理等の表面処理
を施してもよく、更に、撥水性を高めるためフッ素系、
シリコン系、ワックス系などの撥水剤、ほこりをつけに
くくする制電剤、耐候性、耐久性を高めるための紫外線
吸収剤、光安定性、酸化防止剤、表面保護剤等の薬剤や
樹脂をその表面に塗布あるいは前記不織布をフラッシュ
紡糸する原料に含有させてもよい。
【0013】また、釘穴止水性を向上させるため、ポリ
アクリル酸塩系あるいはマレイン酸塩系など公知の高吸
水性ポリマーあるいはブチルゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム等のゴム系樹脂等を前記不織布の表面に塗布ある
いは含浸させてもよく、更に、本発明の屋根下地材のシ
ート基材として用いるフラッシュ紡糸法による不織布と
透湿性を有する他の不織布、微多孔膜、ゴムなどで前記
高吸水性ポリマーをはさみ、適当な接着剤で一体化した
三層構造としてもよい。
アクリル酸塩系あるいはマレイン酸塩系など公知の高吸
水性ポリマーあるいはブチルゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム等のゴム系樹脂等を前記不織布の表面に塗布ある
いは含浸させてもよく、更に、本発明の屋根下地材のシ
ート基材として用いるフラッシュ紡糸法による不織布と
透湿性を有する他の不織布、微多孔膜、ゴムなどで前記
高吸水性ポリマーをはさみ、適当な接着剤で一体化した
三層構造としてもよい。
【0014】本発明の屋根下地材のシート基材として用
いるフラッシュ紡糸法による不織布は、反射率が高く、
施工時に目がくらみやすいため着色していることが好ま
しい。着色方法としては、グラビア印刷やフレキソ印刷
等の印刷、前記不織布をフラッシュ紡糸するときの原料
に着色顔料を含有させる方法などが挙げられる。また、
本発明の屋根下地材を下ぶき材として敷設施工しやすい
ように、敷設される屋根下地材の重なり部分や施工時の
やり方等を印刷で表示してもよい。前記薬剤、樹脂、イ
ンキなどは、本発明に使用される不織布の有利な透湿性
を低下させないものを選ぶことが好ましく、また、全面
に塗布するより部分的に塗布することが好ましい。
いるフラッシュ紡糸法による不織布は、反射率が高く、
施工時に目がくらみやすいため着色していることが好ま
しい。着色方法としては、グラビア印刷やフレキソ印刷
等の印刷、前記不織布をフラッシュ紡糸するときの原料
に着色顔料を含有させる方法などが挙げられる。また、
本発明の屋根下地材を下ぶき材として敷設施工しやすい
ように、敷設される屋根下地材の重なり部分や施工時の
やり方等を印刷で表示してもよい。前記薬剤、樹脂、イ
ンキなどは、本発明に使用される不織布の有利な透湿性
を低下させないものを選ぶことが好ましく、また、全面
に塗布するより部分的に塗布することが好ましい。
【0015】また、上記不織布からなるシート基材の表
面に複数個の点在する独立のスポット状の凸部あるいは
前記不織布の端部にほぼ平行に連続的に連結した凸部
(線状凸部)を形成する樹脂としては、アクリル系樹
脂、ゴム系樹脂及びホットメルト系樹脂等の熱可塑性樹
脂等があり、例えばエチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ブチルゴ
ム、スチレン−ブタジエン(ブロック)共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などがある。
面に複数個の点在する独立のスポット状の凸部あるいは
前記不織布の端部にほぼ平行に連続的に連結した凸部
(線状凸部)を形成する樹脂としては、アクリル系樹
脂、ゴム系樹脂及びホットメルト系樹脂等の熱可塑性樹
脂等があり、例えばエチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ブチルゴ
ム、スチレン−ブタジエン(ブロック)共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などがある。
【0016】特に凸部の高さを設けやすく、乾燥しやす
い点からホットメルト系樹脂が好ましい。ホットメルト
系樹脂を用いて本発明における前記凸部をフラッシュ紡
糸法による不織布の表面に形成する場合、ホットメルト
系樹脂の軟化温度としては、70〜150℃が好まし
い。70℃以下だと夏場にブロキングを起こしやすく好
ましくない。150℃以上になるとホットメルト系樹脂
を付着させる際、樹脂加熱温度を高くする必要があり、
不織布に縮みや穴が生じる可能性があり好ましくない。
また、上記樹脂に各種粉体を混ぜ合わせることも可能で
ある。
い点からホットメルト系樹脂が好ましい。ホットメルト
系樹脂を用いて本発明における前記凸部をフラッシュ紡
糸法による不織布の表面に形成する場合、ホットメルト
系樹脂の軟化温度としては、70〜150℃が好まし
い。70℃以下だと夏場にブロキングを起こしやすく好
ましくない。150℃以上になるとホットメルト系樹脂
を付着させる際、樹脂加熱温度を高くする必要があり、
不織布に縮みや穴が生じる可能性があり好ましくない。
また、上記樹脂に各種粉体を混ぜ合わせることも可能で
ある。
【0017】本発明の屋根下地材は、上記樹脂を用いた
防滑用凸部の形成を各種コーティング、ラミネート法等
いずれかの方法で行われる。例えば、加熱溶融状態の樹
脂を彫刻ロール(グラビアロール)にて液状樹脂を持ち
上げ、ドクターナイフでかきとり、凹部に残った樹脂を
前記不織布シート基材に部分的に付着させ、冷却固化さ
せて本発明に従う屋根下地材を得る。
防滑用凸部の形成を各種コーティング、ラミネート法等
いずれかの方法で行われる。例えば、加熱溶融状態の樹
脂を彫刻ロール(グラビアロール)にて液状樹脂を持ち
上げ、ドクターナイフでかきとり、凹部に残った樹脂を
前記不織布シート基材に部分的に付着させ、冷却固化さ
せて本発明に従う屋根下地材を得る。
【0018】または、彫刻ロールにてホットメルト剤の
液状樹脂を持ち上げ、ドクターナイフでかきとり、凹部
に残った樹脂を前記不織布からなるシート基材に付着さ
せるかあるいは樹脂のホットメルトエマルジョンをシル
クスクリーン印刷法を用いて部分的に前記不織布のシー
ト基材に樹脂を付着させ、乾燥して本発明に従う屋根下
地材を得る。
液状樹脂を持ち上げ、ドクターナイフでかきとり、凹部
に残った樹脂を前記不織布からなるシート基材に付着さ
せるかあるいは樹脂のホットメルトエマルジョンをシル
クスクリーン印刷法を用いて部分的に前記不織布のシー
ト基材に樹脂を付着させ、乾燥して本発明に従う屋根下
地材を得る。
【0019】更に、ホットメルトガン方式(例えばノー
ドソン株式会社製)のように加熱したホットメルト剤を
ポンプでガン本体まで送り、コンプレッサー等の圧力で
ガンのノズル先端から任意の大きさ、長さのホットメル
ト剤を押し出し、前記不織布に付着させ、冷却固化させ
本発明の屋根下地材を得る。また、塗布部分は、スポッ
ト状の凸部が独立して点在するか、線条凸部が所定のピ
ッチで所定領域に形成されれば特に制限されないが、不
織シートの表面に沿って所定の広がりを持ち、且つ所定
の盛り上り(高さ)がある上記凸部が形成されるように
塗布することが望ましい。該凸部の寸法は、使用する樹
脂の種類あるいは塗布方法等によって適宜選択される
が、好ましくは、径3〜40mmの円状あるいは楕円状の
スポット状凸部や巾2〜10mm、長さ10〜100mmの
すじ状の凸部、隣接する凸部とのピッチ5〜100mm、
凸部の盛り上り(最高点での高さ)0.5〜4.0mmであ
る。
ドソン株式会社製)のように加熱したホットメルト剤を
ポンプでガン本体まで送り、コンプレッサー等の圧力で
ガンのノズル先端から任意の大きさ、長さのホットメル
ト剤を押し出し、前記不織布に付着させ、冷却固化させ
本発明の屋根下地材を得る。また、塗布部分は、スポッ
ト状の凸部が独立して点在するか、線条凸部が所定のピ
ッチで所定領域に形成されれば特に制限されないが、不
織シートの表面に沿って所定の広がりを持ち、且つ所定
の盛り上り(高さ)がある上記凸部が形成されるように
塗布することが望ましい。該凸部の寸法は、使用する樹
脂の種類あるいは塗布方法等によって適宜選択される
が、好ましくは、径3〜40mmの円状あるいは楕円状の
スポット状凸部や巾2〜10mm、長さ10〜100mmの
すじ状の凸部、隣接する凸部とのピッチ5〜100mm、
凸部の盛り上り(最高点での高さ)0.5〜4.0mmであ
る。
【0020】これら樹脂によって形成される凸部によっ
て占められる面積は、塗布前の不織布シート面積に対し
て5〜80%、更には10〜50%、特に10〜30%
であることが好ましい。本発明に従う屋根下地材を構成
するフラッシュ紡糸法による不織布表面にスポット状の
凸部が独立して点在することによって、凸部形成用樹脂
の摩擦係数の高さ、不織布表面と凸部形成用樹脂の摩擦
性の不連続、及び凸部と下ぶき材敷設作業所のくつ底と
のひっかかりにより乾いている時はもちろん、ウエット
時にもすべりが生じ難く、また、独立に点在しているの
で雨水等が溜まりにくい。
て占められる面積は、塗布前の不織布シート面積に対し
て5〜80%、更には10〜50%、特に10〜30%
であることが好ましい。本発明に従う屋根下地材を構成
するフラッシュ紡糸法による不織布表面にスポット状の
凸部が独立して点在することによって、凸部形成用樹脂
の摩擦係数の高さ、不織布表面と凸部形成用樹脂の摩擦
性の不連続、及び凸部と下ぶき材敷設作業所のくつ底と
のひっかかりにより乾いている時はもちろん、ウエット
時にもすべりが生じ難く、また、独立に点在しているの
で雨水等が溜まりにくい。
【0021】本発明では、上記不織布からなるシート基
材の少なくとも片面、好ましくは両面に防滑加工を施す
ものである。本発明は、この防滑加工により、その下地
材の優れた防水性、物理的強度、釘穴止水性、透湿性を
損なうことなく、優れた防滑性を与えることができる。
従って、勾配屋根の下ぶき施工時または上ぶき材の施工
時、滑ることがなく、雨天などで下地材シート表面が濡
れていても作業者の足が滑り事故などを惹起する恐れが
ない。
材の少なくとも片面、好ましくは両面に防滑加工を施す
ものである。本発明は、この防滑加工により、その下地
材の優れた防水性、物理的強度、釘穴止水性、透湿性を
損なうことなく、優れた防滑性を与えることができる。
従って、勾配屋根の下ぶき施工時または上ぶき材の施工
時、滑ることがなく、雨天などで下地材シート表面が濡
れていても作業者の足が滑り事故などを惹起する恐れが
ない。
【0022】具体的には、この防滑加工は、上記フラッ
シュ紡糸法による不織布シートの少なくとも片面、すな
わち表面または裏面、好ましくは両面に施される。さら
に、この防滑加工は、屋根下地材、特に屋根下地材シー
トに要求される所定の透湿性を損なわない範囲で、施工
面の全面もしくは部分的に施しても良い。裏面の防滑加
工は、屋根下地材と野地板との滑りを抑制するもので、
施工時に人が滑りにくくするだけでなく、屋根下地材を
固定しているタッカ及び釘部分での破けを抑制する。
シュ紡糸法による不織布シートの少なくとも片面、すな
わち表面または裏面、好ましくは両面に施される。さら
に、この防滑加工は、屋根下地材、特に屋根下地材シー
トに要求される所定の透湿性を損なわない範囲で、施工
面の全面もしくは部分的に施しても良い。裏面の防滑加
工は、屋根下地材と野地板との滑りを抑制するもので、
施工時に人が滑りにくくするだけでなく、屋根下地材を
固定しているタッカ及び釘部分での破けを抑制する。
【0023】この裏面の防滑加工は、本発明の独立のス
ポット状の凸部を設ける方法以外の防滑方法を用いても
よい。例えば、骨材、発泡材、各種粉体などをバインダ
ーを用いて接着させる方法、ホットメルト剤等の熱溶融
して接着性を発揮するものをドット状、あるいは筋状に
接着させる方法等のいずれを用いてもよい。この際、骨
材としては砂等の鉱物粒、発泡剤としては芯物質にn−
ブタン、i−ブタン、ペンタン、ネオペンタンのような
低沸点の炭化水素を内包し、塩化ビニリデン、アクリロ
ニトリル、メチルメタクリレートのような(メタ)アク
リル酸エステル、スチレンのような芳香族ビニル化合物
を主成分とする熱可塑性樹脂を壁膜材とした発泡性マイ
クロカプセル、粉体としては合成樹脂粒、金属粉、ガラ
スビーズ、プラスチックビーズ等を使用できる。接着さ
せるバインダーとしてはアクリル系、ウレタン系、スチ
レン・ブタジエン系、エチレン・酢酸ビニル系、塩化ビ
ニリデン系などいずれでも使用できる。また、接着方法
としてはナイフコーター、グラビアコーター、キスコー
ター、バーコーターなど各種のコーティング方式や印刷
方式が可能であるが、本発明において使用される不織布
シート全面にバインダーがコーティングされるとシート
本来の透湿性が損なわれるため、ドット状、あるいは筋
状にバインダーをコーティングすることが特に好まし
い。また、ホットメルト剤としては、ポリエチレン系、
エチレン・酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド
系等の中でその融点が不織布シートの融点以下であるホ
ットメルト剤を用いることが必要である。ホットメルト
剤の融点が本発明において使用するフラッシュ紡糸法に
よる不織布シートの融点以上であると、溶融時の温度に
より不織布シートが溶融、ついには穴あきしてしまう。
具体的にはパウダー状のホットメルト剤を散布、熱圧着
する方法、ホットメルト剤を溶融、液状にしてドット
状、ストライブ状にコーティングする方法等によって差
支えない。
ポット状の凸部を設ける方法以外の防滑方法を用いても
よい。例えば、骨材、発泡材、各種粉体などをバインダ
ーを用いて接着させる方法、ホットメルト剤等の熱溶融
して接着性を発揮するものをドット状、あるいは筋状に
接着させる方法等のいずれを用いてもよい。この際、骨
材としては砂等の鉱物粒、発泡剤としては芯物質にn−
ブタン、i−ブタン、ペンタン、ネオペンタンのような
低沸点の炭化水素を内包し、塩化ビニリデン、アクリロ
ニトリル、メチルメタクリレートのような(メタ)アク
リル酸エステル、スチレンのような芳香族ビニル化合物
を主成分とする熱可塑性樹脂を壁膜材とした発泡性マイ
クロカプセル、粉体としては合成樹脂粒、金属粉、ガラ
スビーズ、プラスチックビーズ等を使用できる。接着さ
せるバインダーとしてはアクリル系、ウレタン系、スチ
レン・ブタジエン系、エチレン・酢酸ビニル系、塩化ビ
ニリデン系などいずれでも使用できる。また、接着方法
としてはナイフコーター、グラビアコーター、キスコー
ター、バーコーターなど各種のコーティング方式や印刷
方式が可能であるが、本発明において使用される不織布
シート全面にバインダーがコーティングされるとシート
本来の透湿性が損なわれるため、ドット状、あるいは筋
状にバインダーをコーティングすることが特に好まし
い。また、ホットメルト剤としては、ポリエチレン系、
エチレン・酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド
系等の中でその融点が不織布シートの融点以下であるホ
ットメルト剤を用いることが必要である。ホットメルト
剤の融点が本発明において使用するフラッシュ紡糸法に
よる不織布シートの融点以上であると、溶融時の温度に
より不織布シートが溶融、ついには穴あきしてしまう。
具体的にはパウダー状のホットメルト剤を散布、熱圧着
する方法、ホットメルト剤を溶融、液状にしてドット
状、ストライブ状にコーティングする方法等によって差
支えない。
【0024】本発明の屋根下地材は図1のように施工し
ていくことが望ましい。図1において一般の家屋等の勾
配屋根の野地板1の上面に、本発明に従う屋根下地材2
(a)、2(b)をその一部が重なり部3を有するように敷
設する。その屋根下地材2(a)、2(b)の表面に前記
スポット状の凸部4が形成されている。図1の重なり部
3における前記屋根下地材2(a)、2(b)の敷設状態を
説明するための模式図である図2において、施工された
時に上部に位置する屋根下地材2(b)の裏面において、
その端部に線条の凸部5が複数条形成され、屋根下地材
2(b)に対して野地板側に位置する屋根下地材2(a)の
端部であって、屋根下地材2(b)の重なり部3に対応す
る部分に線条の凸部5が複数条形成されている。尚、本
発明の屋根下地材においては、用いられる不織布シート
材の端部にほぼ平行に線条の凸部を複数条設けることが
好ましい。
ていくことが望ましい。図1において一般の家屋等の勾
配屋根の野地板1の上面に、本発明に従う屋根下地材2
(a)、2(b)をその一部が重なり部3を有するように敷
設する。その屋根下地材2(a)、2(b)の表面に前記
スポット状の凸部4が形成されている。図1の重なり部
3における前記屋根下地材2(a)、2(b)の敷設状態を
説明するための模式図である図2において、施工された
時に上部に位置する屋根下地材2(b)の裏面において、
その端部に線条の凸部5が複数条形成され、屋根下地材
2(b)に対して野地板側に位置する屋根下地材2(a)の
端部であって、屋根下地材2(b)の重なり部3に対応す
る部分に線条の凸部5が複数条形成されている。尚、本
発明の屋根下地材においては、用いられる不織布シート
材の端部にほぼ平行に線条の凸部を複数条設けることが
好ましい。
【0025】前述の通り、本発明に従う屋根下地材を下
ぶき材として使用し、複数枚をそれぞれの端部が部分的
に互いに重なり合うように敷設するものであり、その重
なり部分には、隙間が生じないよう独立したスポット状
凸部が存在しないことが好ましく、更に重なり部分には
少なからずとも隙間ができる為、隙間から入る雨水等の
浸入水に対する止水部として本発明に従ってフラッシュ
紡糸法による不織布を用いた屋根下地材2(a)、2(b)
の端部にほぼ平行に連続して形成された線条凸部5を設
ける必要がある。
ぶき材として使用し、複数枚をそれぞれの端部が部分的
に互いに重なり合うように敷設するものであり、その重
なり部分には、隙間が生じないよう独立したスポット状
凸部が存在しないことが好ましく、更に重なり部分には
少なからずとも隙間ができる為、隙間から入る雨水等の
浸入水に対する止水部として本発明に従ってフラッシュ
紡糸法による不織布を用いた屋根下地材2(a)、2(b)
の端部にほぼ平行に連続して形成された線条凸部5を設
ける必要がある。
【0026】更に好ましくは、前記屋根下地材2(a)、
2(b)の独立して形成された複数のスポット状凸部4を
有する面と異なる面(以下裏面)にも端部にほぼ平行に
複数条の線条凸部5を有していることである。つまり、
図2のように複数条の線条凸部の止水部が敷設された2
枚の屋根下地材2(a)、2(b)の重なり部分3に存在し
ており、この結果、重ね部分を少なくすることができ、
コスト的に有利である。
2(b)の独立して形成された複数のスポット状凸部4を
有する面と異なる面(以下裏面)にも端部にほぼ平行に
複数条の線条凸部5を有していることである。つまり、
図2のように複数条の線条凸部の止水部が敷設された2
枚の屋根下地材2(a)、2(b)の重なり部分3に存在し
ており、この結果、重ね部分を少なくすることができ、
コスト的に有利である。
【0027】上記線条凸部についても独立点在したスポ
ット状凸部の製造法及び樹脂が使用できる。特に樹脂材
料に軟化温度70〜13℃のホットメルト剤のような熱
溶融して接着性を発揮するものが好ましい。これは、図
2のように屋根下地材2(a)、2(b)の重なり部分3を
設けた後、アイロンのような加熱体で加熱圧着すること
で完全な浸入水に対する止水を得ることができる。
ット状凸部の製造法及び樹脂が使用できる。特に樹脂材
料に軟化温度70〜13℃のホットメルト剤のような熱
溶融して接着性を発揮するものが好ましい。これは、図
2のように屋根下地材2(a)、2(b)の重なり部分3を
設けた後、アイロンのような加熱体で加熱圧着すること
で完全な浸入水に対する止水を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下に示す実施例によって本発明における屋
根下地材について具体的に説明する。尚、実施例におけ
る各物性は次の方法により測定した。 (1) 引張強力 JIS−L−1096引張強さ及び伸び率試験方法に準
じ、巾3cm、長さ20cmのサンプルを定速伸張形テンシ
ロン引張試験機を用いて、つかみ間隔10cm、引張速度
20cm/minの条件で測定する。縦横各々n=5で測定
し、平均値を得、両者の平均(kgf/3cm)で表す。
根下地材について具体的に説明する。尚、実施例におけ
る各物性は次の方法により測定した。 (1) 引張強力 JIS−L−1096引張強さ及び伸び率試験方法に準
じ、巾3cm、長さ20cmのサンプルを定速伸張形テンシ
ロン引張試験機を用いて、つかみ間隔10cm、引張速度
20cm/minの条件で測定する。縦横各々n=5で測定
し、平均値を得、両者の平均(kgf/3cm)で表す。
【0029】(2) 耐水圧 JIS−L−1092耐水度試験方法、(低水圧法)静
水圧法に基づき、n=5で測定し、その平均(mmH2O)
で表す。 (3) 透湿度 JIS−L−1099透湿度試験方法、A−1法(塩化
カルシウム法)に基づき、n=3で測定し、その平均
(g/m2/24hr)で表す。この透湿度は、本発明にお
いては1000g/m2/24hr以上であればよい。
水圧法に基づき、n=5で測定し、その平均(mmH2O)
で表す。 (3) 透湿度 JIS−L−1099透湿度試験方法、A−1法(塩化
カルシウム法)に基づき、n=3で測定し、その平均
(g/m2/24hr)で表す。この透湿度は、本発明にお
いては1000g/m2/24hr以上であればよい。
【0030】(4) 滑り性 一般家屋等の勾配屋根を想定して、縦182cm、横91
cm、厚み12mmの耐水合板を45°の勾配に設置し、各
試験サンプルの施工テストを行った。各サンプルは、タ
ッカー及びスパイラル形状のスレート釘を用いて固定し
た。その後、3人の試験者がサンプル上に登り、歩行し
て滑りについて評価した。また、水をかけ、表面を湿潤
状態にした際の滑りについても評価した。判定は、シー
ト上で釘打ち作業が可能であるかどうかによって行っ
た。判定結果は、以下の通りである。 釘打ち作業可能・・・・・・○ 釘打ち作業不可能・・・・×
cm、厚み12mmの耐水合板を45°の勾配に設置し、各
試験サンプルの施工テストを行った。各サンプルは、タ
ッカー及びスパイラル形状のスレート釘を用いて固定し
た。その後、3人の試験者がサンプル上に登り、歩行し
て滑りについて評価した。また、水をかけ、表面を湿潤
状態にした際の滑りについても評価した。判定は、シー
ト上で釘打ち作業が可能であるかどうかによって行っ
た。判定結果は、以下の通りである。 釘打ち作業可能・・・・・・○ 釘打ち作業不可能・・・・×
【0031】(5) 釘穴止水性 12mm厚の合板の上にサンプルを載せ、コロニアル瓦用
釘(長さ30mm、最大直径3.3mm、最小直径2.9mm、
最大直径(最小直径)と最大直径(最小直径)との間隔
1.3mm)を打ちつける。この上に底部をシーリング剤
でシーリングした塩ビパイプを立てる。これに25mmの
高さにまで水を注ぎ入れ、24時間後の減水高さ(mm)
から減水量(ml)を算出する。n=10で測定し、1.
0ml以下のものを合板としてその合格率(%)で表す。
釘(長さ30mm、最大直径3.3mm、最小直径2.9mm、
最大直径(最小直径)と最大直径(最小直径)との間隔
1.3mm)を打ちつける。この上に底部をシーリング剤
でシーリングした塩ビパイプを立てる。これに25mmの
高さにまで水を注ぎ入れ、24時間後の減水高さ(mm)
から減水量(ml)を算出する。n=10で測定し、1.
0ml以下のものを合板としてその合格率(%)で表す。
【0032】(6) 引裂強力 JIS−P−8117の引裂強力試験(エレメンドルフ
式)に基づき、縦横各n=5で測定し、その平均(kg
f)で表す。 (7) 目付 試験サンプルを1m×1mにカットし、その重量を測定
し、その値(g/m2)で表す。
式)に基づき、縦横各n=5で測定し、その平均(kg
f)で表す。 (7) 目付 試験サンプルを1m×1mにカットし、その重量を測定
し、その値(g/m2)で表す。
【0033】(実施例1)図1に示した屋根下地材2の
シート基材として旭・デュッポン フラッシュスパン
プロダクツ株式会社から市販されている不織布「ルクサ
ー(登録商標)H4080ZZ(目付:105g/m2、厚
さ:0.31mm)を使用し、下記に示すようにホットメ
ルト樹脂を用いたグラビアロールによって複数の独立し
た凸部3を所定のパターン及び高さ、また、端部から平
行に巾3mm、高さ1mmの連続的に連結した線条の凸部を
設け、裏面の滑止め加工としては、平均粒子経100ミ
クロンのシリカ粉体とバインダーとしてエマルジョン系
アクリル−スチレン樹脂を混合した後、スプレー法によ
りほぼ均一に散布し、30g/m2(シリカ:約20g/
m2、バインダー:約10g/m2)を付着、乾燥して、本
発明の屋根下地材を得た。
シート基材として旭・デュッポン フラッシュスパン
プロダクツ株式会社から市販されている不織布「ルクサ
ー(登録商標)H4080ZZ(目付:105g/m2、厚
さ:0.31mm)を使用し、下記に示すようにホットメ
ルト樹脂を用いたグラビアロールによって複数の独立し
た凸部3を所定のパターン及び高さ、また、端部から平
行に巾3mm、高さ1mmの連続的に連結した線条の凸部を
設け、裏面の滑止め加工としては、平均粒子経100ミ
クロンのシリカ粉体とバインダーとしてエマルジョン系
アクリル−スチレン樹脂を混合した後、スプレー法によ
りほぼ均一に散布し、30g/m2(シリカ:約20g/
m2、バインダー:約10g/m2)を付着、乾燥して、本
発明の屋根下地材を得た。
【0034】(パターン) 経 13mmの円状 ピッチ 14mm 高さ 1.1mm 凸部に占められる面積率25% 付着量 約60g/m2(パターン部のみ) (ホットメルト剤) ファインタックE−3C(山文油化製) 主成分:アクリル系コポリマー/水添石油樹脂/ワック
ス 軟化点:約120℃
ス 軟化点:約120℃
【0035】(実施例2)図1に示した屋根下地材2の
シート基材として、旭・デュッポン フラッシュスパン
プロダクツ株式会社の不織布「ルクサー(登録商標)
H 4080ZZ(目付:105g/m2、厚さ:0.31m
m)を用いて黄緑色をドット状(円状、面積率15%)
にフレキソ印刷で着色した後、下記に示すようにホット
メルト樹脂をノードソン株式会社のホットメルトガン及
びホットメルトアプリケーター(MX4000series)
を用いて、複数の独立した凸部3を所定のパターン及び
高さに、また、同時に端部から平行に巾5mm、高さ1.
5mmの連続的に連結した線条の凸部4を設けて、裏面に
水溶性加熱型発泡インキ(AQフォーム:エチレン−酢
酸ビニル共重合、樹脂系エマルジョン)をグラビア印刷
機で点状(面積率約10%、固型分付着量:10g/
m2)に散布し、本発明の屋根下地材を得た。
シート基材として、旭・デュッポン フラッシュスパン
プロダクツ株式会社の不織布「ルクサー(登録商標)
H 4080ZZ(目付:105g/m2、厚さ:0.31m
m)を用いて黄緑色をドット状(円状、面積率15%)
にフレキソ印刷で着色した後、下記に示すようにホット
メルト樹脂をノードソン株式会社のホットメルトガン及
びホットメルトアプリケーター(MX4000series)
を用いて、複数の独立した凸部3を所定のパターン及び
高さに、また、同時に端部から平行に巾5mm、高さ1.
5mmの連続的に連結した線条の凸部4を設けて、裏面に
水溶性加熱型発泡インキ(AQフォーム:エチレン−酢
酸ビニル共重合、樹脂系エマルジョン)をグラビア印刷
機で点状(面積率約10%、固型分付着量:10g/
m2)に散布し、本発明の屋根下地材を得た。
【0036】(パターン) 長さ 20mm、巾5mmの線状 長さ間隔 20mm、巾間隔30mm 高さ 1.5mm 付着量 約70g/m2(パターン部のみ) (ホットメルト剤) ファインタックE−3C(山文油化製)
【0037】(比較例1)市販されている22kgアスフ
ァルトルーフィングを使用した。 (比較例2)旭・デュッポン フラッシュスパン プロ
ダクツ株式会社から市販されているフラッシュ紡糸不織
布「タイペック(登録商標)1060B」を使用する
が、本発明の防滑加工を施さないものを比較例2とし、
これら実施例1、2及び比較例1、2についての評価結
果を表1に示す。表1からわかるように従来品(比較例
1)と比べて、目付が軽く、施工性がよく、引裂強力の
点でも優れていることから、タッカ及び釘打ち部分の破
れも生じにくいことがわかる。また、通常ハウスラップ
に用いられているフラッシュ紡糸不織布に本発明の防滑
加工を施さないで屋根下地材として使用した場合(比較
例2)と比較すると、透湿度の低下を最小限にとどめ、
釘穴止水性及び滑り性を向上させていることがわかる。
ァルトルーフィングを使用した。 (比較例2)旭・デュッポン フラッシュスパン プロ
ダクツ株式会社から市販されているフラッシュ紡糸不織
布「タイペック(登録商標)1060B」を使用する
が、本発明の防滑加工を施さないものを比較例2とし、
これら実施例1、2及び比較例1、2についての評価結
果を表1に示す。表1からわかるように従来品(比較例
1)と比べて、目付が軽く、施工性がよく、引裂強力の
点でも優れていることから、タッカ及び釘打ち部分の破
れも生じにくいことがわかる。また、通常ハウスラップ
に用いられているフラッシュ紡糸不織布に本発明の防滑
加工を施さないで屋根下地材として使用した場合(比較
例2)と比較すると、透湿度の低下を最小限にとどめ、
釘穴止水性及び滑り性を向上させていることがわかる。
【0038】
【表1】
【0039】次に実施例2の屋根下地材を用いて図2の
示す重なり部3を有するように敷設した状態で傾き約3
0°の勾配屋根を想定して以下の条件で施工し試験を行
なった。 − 屋根下地材はタッカー針約40ケ所/m2で厚み12
mmの耐水合板に固定し、重なり部3の長さを15cmとし
た。 − タッカー針はJIS−S6036規定の3号つづり
針を用いた。 − この屋根モデル(瓦なし)にシャワーテストを行っ
た。 降水量:30mm/m2/hr テスト時間:1hr 風:上り傾斜にそって、風速20m/s シャワーテスト後、タッカー部の水漏れ及び重なり部か
らの浸入水で耐水合板が濡れているかを目視で判定した
ところ、耐水合板の濡れは見られなかった。この結果、
本発明の屋根下地材は、タッカ針の止水性にも優れてお
り、重なり部からの浸入水に対しても有効であることが
わかる。
示す重なり部3を有するように敷設した状態で傾き約3
0°の勾配屋根を想定して以下の条件で施工し試験を行
なった。 − 屋根下地材はタッカー針約40ケ所/m2で厚み12
mmの耐水合板に固定し、重なり部3の長さを15cmとし
た。 − タッカー針はJIS−S6036規定の3号つづり
針を用いた。 − この屋根モデル(瓦なし)にシャワーテストを行っ
た。 降水量:30mm/m2/hr テスト時間:1hr 風:上り傾斜にそって、風速20m/s シャワーテスト後、タッカー部の水漏れ及び重なり部か
らの浸入水で耐水合板が濡れているかを目視で判定した
ところ、耐水合板の濡れは見られなかった。この結果、
本発明の屋根下地材は、タッカ針の止水性にも優れてお
り、重なり部からの浸入水に対しても有効であることが
わかる。
【0040】
【発明の効果】本発明の屋根下地材は、フラッシュ紡糸
法ポリオレフィン系不織布シートからなる屋根下地材の
少なくとも片面に防滑加工を施しながら、その下地材の
優れた防水性、物理強度、釘穴止水性、透湿性を損なう
ことなく、優れた防滑性を与えることが可能となる。こ
のように、フラッシュ防止法による不織布の表面にそれ
ぞれが独立し、点在する複数の凸部を形成することによ
り屋根下地材として、施工時の滑り防止性(防滑性)を
著しく改善させるために、勾配屋根の下ぶき施工時、ま
た上ぶき材の施工時に作業者の転落事故及び施工用具の
落下による事故を防ぐ効果が大きいと同時に、軽量のま
まで施工時の取扱いが著しく容易となる。更に、重なり
部分からの浸入水の止水部として、少なくとも片面に端
部にほぼ平行に連続して、形成された複数条の凸部を具
備することで、浸入水の問題がなくなり、重なり部分を
少なくすることができ、施工コストも有利になる。
法ポリオレフィン系不織布シートからなる屋根下地材の
少なくとも片面に防滑加工を施しながら、その下地材の
優れた防水性、物理強度、釘穴止水性、透湿性を損なう
ことなく、優れた防滑性を与えることが可能となる。こ
のように、フラッシュ防止法による不織布の表面にそれ
ぞれが独立し、点在する複数の凸部を形成することによ
り屋根下地材として、施工時の滑り防止性(防滑性)を
著しく改善させるために、勾配屋根の下ぶき施工時、ま
た上ぶき材の施工時に作業者の転落事故及び施工用具の
落下による事故を防ぐ効果が大きいと同時に、軽量のま
まで施工時の取扱いが著しく容易となる。更に、重なり
部分からの浸入水の止水部として、少なくとも片面に端
部にほぼ平行に連続して、形成された複数条の凸部を具
備することで、浸入水の問題がなくなり、重なり部分を
少なくすることができ、施工コストも有利になる。
【図1】本発明の屋根下地材を用いた下ぶき材施工を説
明するための模式図である。
明するための模式図である。
【図2】本発明に従う屋根下地材を用いて下ぶき材敷設
の施工をした場合、その屋根下地材の重なり部の状態を
説明するための模状図である。
の施工をした場合、その屋根下地材の重なり部の状態を
説明するための模状図である。
1 野地板 2 本発明の屋根下地材 3 敷設された屋根下地材の重なり部 4 スポット状凸部 5 線条凸部
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂を使用したフラッシ
ュ紡糸法による不織布と、該不織布の少なくとも片面に
樹脂を塗布することによって、それぞれが独立し、点在
するように形成された複数の凸部とから構成されること
を特徴とする屋根下地材。 - 【請求項2】 ポリオレフィン樹脂を使用したフラッシ
ュ紡糸法による不織布と、該不織布の少なくとも片面に
樹脂を塗布し、点在するように形成され、それぞれが独
立した複数の凸部と該不織布の端部にほぼ平行に形成さ
れた複数条の線条凸部を具備したことを特徴とする屋根
下地材。 - 【請求項3】 請求項1乃至請求項2記載の屋根下地材
において、前記不織布の前記凸部が設けられた面と異な
る面に、樹脂を塗布することによって該不織布の端部に
ほぼ平行に形成された複数条の線条凸部を具備したこと
を特徴とする屋根下地材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9438897A JPH10280623A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 屋根下地材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9438897A JPH10280623A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 屋根下地材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10280623A true JPH10280623A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=14108910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9438897A Pending JPH10280623A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 屋根下地材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10280623A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002294942A (ja) * | 2001-04-03 | 2002-10-09 | Mitsukazu Makita | 屋根葺き用の波板形ルーフィングと、屋根葺き構造 |
US7757456B2 (en) | 2006-11-13 | 2010-07-20 | Top Of The Line Unlimited, Llc | Monolithic abrasive snow retention system |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9438897A patent/JPH10280623A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002294942A (ja) * | 2001-04-03 | 2002-10-09 | Mitsukazu Makita | 屋根葺き用の波板形ルーフィングと、屋根葺き構造 |
US7757456B2 (en) | 2006-11-13 | 2010-07-20 | Top Of The Line Unlimited, Llc | Monolithic abrasive snow retention system |
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