JPH10273951A - パネル枠体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トイレ等の仕切りパネルやドアパネルを構成
するパネル枠体であって、反ったりすることなく、また
強度が高くて良好な表面となるパネル枠体の提供。 【解決手段】 このパネル枠体は縦角部材１と横角部材
２を用いて枠組みしたものであり、上記縦・横角部材
１、２は複数枚の薄板６、６…を積層した積層材５と木
材繊維を加工・抽出して接着剤とともに加熱状態でプレ
スしてなる中質繊維材４を用い、積層材５を間にして両
側には中質繊維材４、４を貼り合わせて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は特にトイレ用仕切りパネ
ル又はドアパネルとして用いるパネル枠体に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】図４はトイレ用として多用されている仕
切りパネル又はドアパネルの断面を表している。長方形
をした木製枠体(イ) 内にはペーパーコア(ロ) を充填し、
そして両面には表面材(ハ) 、(ハ) を貼り合わせている。
該表面材(ハ) としては樹脂製化粧板や塗装したスチール
板、セラミック化粧板等が使用されてパネル外観を優雅
にみせている。

【０００３】ところで、上記枠体は木質の角材を枠組み
したものであって、従来では薄板を重ね合わせた積層板
を棒状に切断した角棒が使用されたり、又は中質繊維板
を切断した角棒が用いられている。これら積層板や中質
繊維板を材料として角棒を製作することで、一般の木材
から成る角棒よりも強度は高く、上記枠体も丈夫なもの
となる。

【０００４】ここで積層板とは薄い板を積層して接着剤
を介して互いに固着した部材であり、反りはほとんどな
く、又ビス締めした場合の締結強度は高くなる。一方の
中質繊維板とは木材繊維を加工・抽出して特殊な接着剤
とともに加熱状態でプレスしたものであり、凹凸はなく
てきめが細かい為に表面品質は高い。図５は上記積層板
を材料とした縦角部材（ニ)、（ニ)と横角部材(ホ) 、(ホ)
を枠組みした枠体であり、これら角部材（ニ)、（ニ)、
(ホ) 、(ホ) はタッカーで連結されて強度は十分となって
いる。しかし積層板のきめは粗い為に表面状態は決して
良好でない。

【０００５】中質繊維板を材料とした角部材を使用した
枠体の場合は、きめが細かくて表面状態は良好となる
が、ビス止めした場合の締結強度は低く、しかもタッカ
ーにて連結して構成した枠体強度も十分ではない。

【０００６】

【本発明が解決しようとする課題】このようにトイレ等
の仕切りパネル又はドアパネルとして使用されるパネル
の枠体には上記のごとき問題がある。本発明が解決しよ
うとする課題はこの問題点であって、強度と良好な表面
状態の両立を実現したパネル枠体を提供する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のパネル枠体はそ
の外観を従来と同じく長方形としたもので、形状の違い
はない。そこで縦角部材と横角部材を互いに連結して枠
組みしたものであって、連結手段はビス止め又はタッカ
ー止めがなされる。勿論、他の手段を用いることは自由
である。ところで、上記縦角部材と横角部材を構成する
部材は積層材と中質繊維材の組み合わせ（積層）でもっ
て構成する。

【０００８】すなわち、枠体にはペーパーコアを充填し
て両面には化粧板を貼り合わせることになるが、枠体の
外側面には化粧板を貼着しない為に良好な外観を必要と
する。そこで外側には中質繊維材からなる部材を配置
し、内側には積層材からなる部材を配置して互いに積層
・固着することで上記縦角部材と横角部材を構成する。
積層材からなる部材を内側に積層することで部材強度は
高くなり、反りの発生もなく、しかも外側面に配置する
中質繊維材にて外観も良好となる。以下、本発明に係る
実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００９】

【実施例】図１は本発明のパネル枠体を示している具体
例であり、縦角部材１、１と横角部材２、２が互いに連
結して長方形の枠体を形成している。これら部材は縦横
角部材の表面及び裏面にタッカー３、３…を介して連結
し、外れたりガタ付くことなく強固な枠体が組み上が
る。ここで、上記縦角部材１及び横角部材２は正方形又
は長方形の角形断面をなし、これら角部材１、２は図２
に示すように中質繊維材と積層材の組み合わせで構成し
ている。

【００１０】図２において４は中質繊維材、５は積層材
を表し、積層材５の両側には中質繊維材４、４が配置さ
れて、接着剤を介して互いに密着・積層されている。上
記中質繊維材とは木材繊維を加工・抽出して接着剤とと
もに加熱状態でプレスしたものであって、表面は平滑で
緻密となり、良好な外観を呈している。又積層材５は薄
板６、６…を複数枚重ね合わせて接着剤で互いに固着し
たものであり、表面の緻密さには欠けるが反りはなくて
高い強度を呈し得る。

【００１１】該縦角部材１及び横角部材２は中質繊維板
の間に積層板を重ね合わせて密着した板材を適当な幅に
切断して作られる。該縦角部材１、１と横角部材２、２
を連結した枠体は図１に示すように、外側に中質繊維材
４が位置し、良好な外側面となる。

【００１２】ところで、該枠体にはペーパーコア７を充
填し、両面側には表面材８、８を貼着する。この貼着方
法は特に限定しないが、一般には接着剤を介して接着さ
れる。表面材８は上記中質繊維板を使用することが出
来、この場合には酢酸ビニール樹脂系の接着剤を使用す
ることが可能である。本発明は表面材８として必ずしも
中質繊維板を使用しなくてはならないものではないが、
上記のごとく該中質繊維板は表面の凹凸がなくて平滑で
きめが細かい面を呈している。

【００１３】トイレ用仕切りパネルとして用いる場合に
はパネル表面にポリエステル樹脂層が形成された化粧板
を用いる場合が多いが、下地となる中質繊維板の表面が
緻密で平滑化している為にパネル面も凹凸のない平滑面
となる。勿論、表面材としてアクリル塗装鋼板を使用し
たり、セラミック化粧板やポリエステル化粧板を使用す
ることは自由である。前記図１、図２に示した縦横角部
材では積層材の両側に中質繊維材を貼り合わせている
が、枠体として枠組みする場合に外側面となる片側にの
み中質繊維材を使用することもある。

【００１４】以上述べたように、本発明のパネル枠体は
積層材の両側又は片側に中質繊維板を貼り合わせた角形
部材を用いて枠体を構成したものであり、次のような効
果を得ることが出来る。

【００１５】

【発明の効果】本発明のパネル枠体を構成する縦横角部
材は積層材の両側又は片側に中質繊維材を貼り合わせた
部材であり、枠体の強度と良好な外観を実現することが
出来る。すなわち、構成される枠体の外側には中質繊維
材が位置している為に、凹凸のない緻密で平滑な表面と
なり、該表面を塗装したりシートを貼着した場合に木質
の肌が現れない。又積層材は薄板を貼り合わせた部材で
ある為に、枠体の反りを防止すると共に高い強度をもた
らし、特にタッカーで連結する際の連結強度は十分とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のパネル枠体を示す実施例。

【図２】枠体を構成する角形部材の断面図。

【図３】枠体にペーパーコアを充填して表面材を貼り合
わせる場合。

【図４】従来のパネル断面図。

【図５】従来のパネル枠体。

【符号の説明】

１ 縦角部材 ２ 横角部材 ３ タッカー ４ 中質繊維板 ５ 積層材 ６ 薄板 ７ ペーパーコア ８ 表面材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｅ０４Ｂ 2/00 Ｅ０４Ｃ 2/46 Ｅ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トイレ等の仕切りパネルやドアパネルを
   構成するパネル枠体において、複数枚の薄板を積層した
   積層材と木材繊維を加工・抽出して接着剤とともに加熱
   状態でプレスしてなる中質繊維材を用い、上記積層材の
   両側に中質繊維材を貼り合わせて上記枠体の縦角部材と
   横角部材を構成し、これら縦角部材と横角部材を用いて
   枠組みしたことを特徴とするパネル枠体。
2. 【請求項２】 トイレ等の仕切りパネルやドアパネルを
   構成するパネル枠体において、複数枚の薄板を積層した
   積層材と木材繊維を加工・抽出して接着剤とともに加熱
   状態でプレスしてなる中質繊維材を用い、上記積層材の
   片側に中質繊維材を貼り合わせて上記枠体の縦角部材と
   横角部材を構成し、中質繊維材が外側に位置するように
   枠組みしたことを特徴とするパネル枠体。