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JPH10277059A - 歯科用補綴物及びその作製方法 - Google Patents

歯科用補綴物及びその作製方法

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Publication number
JPH10277059A
JPH10277059A JP10539397A JP10539397A JPH10277059A JP H10277059 A JPH10277059 A JP H10277059A JP 10539397 A JP10539397 A JP 10539397A JP 10539397 A JP10539397 A JP 10539397A JP H10277059 A JPH10277059 A JP H10277059A
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JP
Japan
Prior art keywords
crown
shape
dental prosthesis
dental
inner crown
Prior art date
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Pending
Application number
JP10539397A
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English (en)
Inventor
Kimihiko Sato
公彦 佐藤
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G C KK
GC Corp
Original Assignee
G C KK
GC Corp
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Publication date
Application filed by G C KK, GC Corp filed Critical G C KK
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Publication of JPH10277059A publication Critical patent/JPH10277059A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CAD/CAM装置による切削及び/又は研
削加工技術を最大限に活用することにより手作業を排除
した、審美性に優れ且つ充分な強度を有する歯科用補綴
物及びその作製方法を提供する。 【解決手段】 内側冠用材料には金属,アルミナ系セラ
ミック,ジルコニア系セラミックのいずれかから成るブ
ロックを、外側冠用材料にはプラスチック,シリカ系セ
ラミック,リン酸カルシウム系セラミックのいずれかか
ら成るブロックを用い、口腔内を印象採得して作製した
石膏模型から接触式又は非接触式の計測器で支台歯側の
歯列形状と対合歯側の歯列形状とを計測し図形表示装置
に表示して内側冠形状と外側冠形状とを作図し、その作
図により得られた三次元座標データに基づいてNC制御
の切削及び/又は研削加工機で前記ブロック体を削り出
して内側冠1aと外側冠1bを作製し合着して歯科用補
綴物1を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラウン,ブリッ
ジなどの歯科用補綴物及びその作製方法に関するもので
あり、更に詳しくはCAD/CAM装置による切削及び
/又は研削加工で作製された内側冠と外側冠とから成る
歯科用補綴物及びその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クラウン,ブリッジなどの歯科用
補綴物において、天然歯に近似した審美性が要求される
症例の場合には、レジン前装鋳造冠,陶材焼付前装鋳造
冠,レジン前装ブリッジ,陶材焼付ブリッジやオールセ
ラミッククラウンなどが用いられている。これらの歯科
用補綴物の製作は、支台歯形成を行った患者の口腔内か
ら印象(歯牙の陰型)を採得し、更にこの印象から石膏
等によって模型(歯牙の複製)を作製した後、かかる模
型に基づいて以下のようにして作製されている。
【0003】レジン前装鋳造冠,陶材焼付前装鋳造冠,
レジン前装ブリッジ,陶材焼付ブリッジの場合には、ロ
ストワックス鋳造法により、先ず支台歯模型上にワック
スを用いてコア部の蝋型を作製し、この蝋型を耐火埋没
材中に埋没させ、埋没材が硬化した後に電気炉中に入れ
加熱せしめて蝋型を焼却させ、得られた鋳型に金属を鋳
造し、この鋳造物を埋没材から掘り出した後、切削・研
磨して金属コアを作製し、その後、得られたコア部に歯
冠用硬質レジンを築盛・重合するか、あるいは陶材を築
盛・焼成することによって作製されている。また、オー
ルセラミッククラウンの場合は、耐火模型材を用いて複
模型を作製し、この複模型上に陶材を築盛・焼成した
後、耐火複模型を除去し、形態修正,研磨を行うことに
よって作製されている。
【0004】通常これらの作業は、歯科技工士により行
われるものであるが、口腔内形状や補綴物作製部位は患
者一人一人によって異なるばかりでなく、数μm単位の
極めて高い寸法精度が要求される複雑な作業であり、技
工士の熟練のみならず多大な費用と時間とを必要とする
ものとなっている。更に、このような技工操作はほとん
どが手作業であるため、技工士の技能によって精度のバ
ラツキや生産性にも差が生じており、今後の高齢者の増
加による歯科用補綴物の需要の増加に対する対応が社会
問題として取り上げられるようになってきている。
【0005】このようなことから一定品質の歯科用補綴
物を短時間で安定して供給できる方法の開発が急務とさ
れ、近年コンピュータを利用して画面上でクラウンやブ
リッジ等の設計を行い、切削及び/又は研削加工によっ
て歯科用補綴物を製作するCAD/CAMシステムが注
目され、数多くの研究がなされて来ている。しかしなが
らこれらの研究は現在のところ過渡的状態にあり、イン
レーからブリッジまでの広範な用途に対応できる歯科用
補綴物作製システムは未だ完成されていない。
【0006】現在実用化されているシステムの例として
は、セレックシステム(独、シーメンス社)が挙げら
れ、このシステムはセラミックブロックから歯科用補綴
物を削り出す方式であるが、セラミック材料として審美
性に重点を置いてシリカ系セラミックを使用しているた
め強度的特性が不足しており、使用部位がインレー,ク
ラウンの症例に限定されている。またチタンブロックか
ら歯科用補綴物のコーピング(内側冠)を削り出し、そ
の上に通法に従ってポーセレンを築盛・焼成して歯科用
補綴物を作製するシステム(スイス、DCS社)も検討
されている。しかしこの方法は、審美性の要求される外
側冠部分の作製は従来と何等変わるところはなく、技工
操作の一部を機械加工に置換したのみであり、ポーセレ
ンの築盛・焼成という最も重要で操作の難しい部分は依
然として技工士の手作業が必要となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はかか
る従来の欠点を解消し、クラウン,ブリッジなどの歯科
用補綴物の作製において、CAD/CAM装置による切
削及び/又は研削加工技術を最大限に活用することによ
って、手作業を排除し短時間で審美性に優れ且つ充分な
強度を有する歯科用補綴物の作製方法及びその作製方法
で作製される歯科用補綴物を開発することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる課題を
解決すべく鋭意研究の結果、手作業による技工操作を極
力低減する方法として、口腔内から印象採得して作製し
た支台歯模型を基に、CAD/CAM上で内側冠形状を
設計し、金属,アルミナ系セラミック,ジルコニア系セ
ラミックのいずれかのブロックを切削及び/又は研削加
工することによって内側冠を作製し、次いで、得られた
内側冠を基に、CAD/CAM上で外側冠形状を設計
し、プラスチック,シリカ系セラミック,リン酸カルシ
ウム系セラミックのいずれかのブロックを切削及び/又
は研削加工することによって外側冠を作製し、得られた
内側冠と外側冠とを歯科用セメントで合着させることに
よって歯科用補綴物を作製する方法を見出すと共に、こ
の作製方法で作製された歯科用補綴物は機械的強度に優
れた材料から成る内側冠と審美性に優れた材料から成る
外側冠とで構成されるため優れた強度と審美性とを併有
することを究明して本発明を完成したのである。
【0009】
【発明の実施の形態】即ち、本発明に係る歯科用補綴物
は、内側冠と外側冠とが相互に接合された複合構造を成
す歯科用補綴物であって、内側冠がCAD/CAMで切
削及び/又は研削加工された金属,アルミナ系セラミッ
ク,ジルコニア系セラミックのいずれかから成り、外側
冠がCAD/CAMで切削及び/又は研削加工されたプ
ラスチック,シリカ系セラミック,リン酸カルシウム系
セラミックのいずれかから成ることを特徴とし、その作
製方法としては、口腔内を印象採得して作製した石膏模
型から接触式又は非接触式の計測器で支台歯側の歯列形
状と対合歯側の歯列形状とを計測して図形表示装置に表
示して内側冠形状と外側冠形状とを作図し、その作図に
より得られた三次元座標データに基づいてNC制御の切
削及び/又は研削加工機でブロックを削り出して内側冠
と外側冠とを作製し、作製した内側冠と外側冠とを合着
することを特徴とするものである。
【0010】なお、内側冠の作製には機械的特性に優れ
た金属,アルミナ系セラミック,ジルコニア系セラミッ
クのいずれかが使用されるが、金属の具体例としては、
歯科用金合金,歯科用金銀パラジウム合金,歯科用銀合
金,歯科用チタン合金,歯科用Co−Cr合金等が挙げら
れ、中でも歯科用チタン合金は生体安定性の面からも好
適である。また、アルミナ系セラミック,ジルコニア系
セラミックとしては、特にその色調等に制限がないので
通常使用されているものを使用することができる。そし
て、外側冠の作製には審美性に優れたプラスチック,シ
リカ系セラミック,リン酸カルシウム系セラミックのい
ずれが使用されるが、プラスチックの具体例としては、
アクリル系プラスチック,ウレタン系プラスチック,ポ
リサルフォン系プラスチック等が挙げられ、シリカ系セ
ラミックとしてはシリカ系結晶化ガラスが、またリン酸
カルシウム系セラミックとしてはリン酸カルシウム系結
晶化ガラスが挙げられる。また、内側冠と外側冠との合
着に使用される歯科用セメントとしては、歯科用レジン
セメント,歯科用グラスアイオノマーセメント,歯科用
リン酸亜鉛セメント,歯科用カルボキシレートセメント
が挙げられるが、口腔内での安定性や接着強度の面から
歯科用レジンセメントが好適に使用される。
【0011】本発明に係る歯科用補綴物の作製方法を実
施するには、先ず歯科用印象材を用いて患者の口腔内の
支台歯側の歯列形状と対合歯側の歯列形状とを印象採得
する。この際、上下顎の対合する歯列形状の印象採得は
同時印象採得でも良いし、上下顎別々に印象採得を行っ
ても良い。この印象に基づいて石膏模型を作製する。次
いでこの石膏模型から接触式又は非接触式の計測器を用
いて支台歯側の歯列形状と対合歯側の歯列形状との三次
元座標データを計測し、図形表示装置例えばコンピュー
タのCRT画面上に患者の支台歯形状をワイヤーフレー
ム等を使用してグラフィック表示する。この際、上下顎
の歯列の位置関係は、予め上下顎の石膏模型に或る基準
点を設けておき、上顎歯列の石膏模型の形状測定デー
タ,下顎歯列の石膏模型の形状測定データを用い、基準
点を合わせれば上下顎歯列の位置関係を図形表示装置に
グラフィックで再現することができる。このグラフィッ
ク表示した支台歯側の歯列形状と対合歯側の歯列形状と
の三次元座標データはデジタル信号としてコンピュータ
内のメモリに蓄積することが好ましく、このコンピュー
タ内のメモリとしては、コンピュータ内に内蔵されてい
る磁気ドラムの如きメモリでも、コンピュータ内に別途
セットされるフロッピーディスクの如きメモリ媒体でも
よい。
【0012】即ち、内側冠の作製は、例えばCRT上に
グラフィック表示された支台歯形状を基にしてマージン
ラインを辺縁とする一定厚さのキャップをCRT上で自
動設計した後、マウス等を用いてキャップのワイヤーフ
レームを変形させ辺縁の厚みなどを適宜調整し行う。な
お、ブリッジの場合は欠損歯部分の内側冠も設計するこ
とになるが、これはCRT上で設計した欠損歯の両側に
位置する支台歯の内側冠の任意の点をワイヤーで結び変
形させ欠損歯部分の内側冠(ポンティック内側冠)を設
計する。また、必要に応じて内側冠の内面側に任意の寸
法のオフセットをかけることによってセメントスペース
を作製してもよい。なお、その作図により得られた三次
元座標データをコンピュータ内のメモリに蓄積しておく
と、この蓄積した三次元座標データを標準モデルとして
使用できるので、以降の設計操作を簡略化することもで
きる。
【0013】かくして内側冠の設計が終了し三次元座標
データがデジタル信号として得られたら、この三次元座
標データに基づいてNC制御の切削及び/又は研削加工
機に加工指令を伝達し、内側冠用材料のブロックを切削
及び/又は研削加工して内側冠を作製する。この際に使
用するブロックは通常直方体状を成しているが、予めク
ラウンやブリッジの形態に近似した形状のブロックを用
いると切削及び/又は研削量が少なくなって済み好まし
い。
【0014】次に外側冠の作製は、前述の内側冠の作製
で設計した内側冠の三次元座標データと対合歯側の歯列
形状の三次元座標データとから両者の位置関係をワイヤ
ーフレーム等でグラフィック表示し、両者間の空間スペ
ースに収まるよう任意にクラウンやブリッジの形態を作
図して設計することができるが、予め登録しておいたク
ラウンやブリッジの標準データを用いることにより更に
容易に設計することができる。この際、対合歯とのコン
タクトポイントなどの基準となる点を設定しグラフィッ
ク表示して残し、対合する歯列モデルを一時画面上から
消去しておき、設計中に対合歯との干渉が発生した場合
はその部分を変色平面としてグラフィック表示されるよ
うにしておき、変色域発生を抑えるようにマウス操作す
ることにより対合歯側の歯列との空間スペースに外側冠
の形態を比較的容易に収めることができる。なお、必要
に応じて外側冠の内面側に任意の寸法のオフセットをか
けることによってセメントスペースを作製してもよい。
なお、その作図により得られた三次元座標データをコン
ピュータ内のメモリに蓄積しておくと、蓄積した三次元
座標データを標準モデルとして使用できるので、以降の
設計操作を簡略化することもできる。
【0015】かくして外側冠の設計が終了し三次元座標
データがデジタル信号として得られたら、内側冠の作製
の場合と同様にこの三次元座標データに基づいてNC制
御の切削及び/又は研削加工機に加工指令を伝達し、外
側冠用材料のブロックを切削及び/又は研削加工して外
側冠を作製する。なお、外側冠の場合には、必要に応じ
て患者の残存歯牙との色調調整のために歯科用硬質レジ
ンや歯科用陶材を用いてステイン等のキャラクタライズ
を行ってもよい。このようにして作製された内側冠と外
側冠とは歯科用セメントを用いて合着され歯科用補綴物
が完成するのである。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明に係る歯科用補
綴物及びその作製方法を更に具体的に説明する。 実施例1 図1に示すように、内側冠1aが歯科用チタン合金で、
外側冠1bがシリカ系セラミックから成る上顎5〜7番
ブリッジ形状の歯科用補綴物1を以下の方法により作製
した。先ず、歯科用印象材を用いて患者の口腔内の支台
歯側の歯列形状及び対合歯側の歯列形状の印象を採得
し、この印象から石膏模型を作製した。次に、この石膏
模型を光学式非接触計測器を用いて三次元座標データを
計測しコンピュータのCRT画面上に患者の支台歯形状
をワイヤーフレームとしてグラフィック表示し、マージ
ンラインを辺縁とする0.5mm厚さのキャップをCRT上
で設計した後、マウスを用いてキャップのワイヤーフレ
ームを変形させ辺縁を徐々に薄くなるよう調整して内側
冠を設計した。なお、この内側冠の内面側には50μmの
オフセットをかけセメントスペースを設けた。この内側
冠の設計は欠損歯の両側の支台歯について同様に実施し
た。次に、両支台歯間のそれぞれのキャップ上の任意の
点をワイヤーで結び変形させポンティック部を設計し
た。この作図により得られた三次元座標データをコンピ
ュータ内のメモリに蓄積した後、この三次元座標データ
に基づき歯科用チタン合金ブロックを切削及び研削加工
して内側冠1aを作製した。次に、前記内側冠の作製時
に設計した内側冠の三次元座標データと対合歯側の歯列
形状の三次元座標データとから両者の位置関係をワイヤ
ーフレームでグラフィック表示し、両者間の空間スペー
スに収まるようブリッジの形態を設計し、内面側には50
μmのオフセットをかけセメントスペースを設けた。次
に、この作図により得られた三次元座標データをコンピ
ュータ内のメモリに蓄積した後、この三次元座標データ
に基づきシリカ系セラミックブロックを切削及び研削加
工して外側冠1bを作製した。このようにして作製され
た内側冠1aと外側冠1bとを歯科用レジンセメントで
合着し、内側冠1aが歯科用チタン合金で外側冠1bが
シリカ系セラミックから成る上顎5〜7番ブリッジ形状
の歯科用補綴物1を完成した。得られた歯科用補綴物1
であるブリッジは、充分な強度と優れた審美性とを有
し、口腔内への適合精度にも優れたものであった。
【0017】実施例2 図2に示すように、内側冠1aが歯科用銀合金で、外側
冠1bがアクリル系プラスチックから成る下顎臼歯クラ
ウン形状の歯科用補綴物1を以下の方法により作製し
た。実施例1と同様にして、歯科用印象材を用いて患者
の口腔内の支台歯側の歯列形状及び対合歯側の歯列形状
の印象を採得し、この印象から石膏模型を作製した。次
に、この石膏模型を光学式非接触計測器を用いて三次元
座標データを計測しコンピュータのCRT画面上に患者
の支台歯形状をワイヤーフレームとしてグラフィック表
示し、マージンラインを辺縁とする0.5mm厚さのキャッ
プをCRT上で設計した後、マウスを用いてキャップの
ワイヤーフレームを変形させ辺縁を徐々に薄くなるよう
調整して内側冠を設計した。なお、内側冠の内面側には
50μmのオフセットをかけセメントスペース設けた。こ
の作図により得られた三次元座標データをコンピュータ
内のメモリに蓄積した後、この三次元座標データに基づ
き歯科用銀合金ブロックを切削及び研削加工して内側冠
1aを作製した。次に、前記内側冠の作製時に設計した
内側冠の三次元座標データと対合歯側の歯列形状の三次
元座標データとから両者の位置関係をワイヤーフレーム
でグラフィック表示し、両者間の空間スペースに収まる
ようなクラウン形態を設計し、内面側には50μmのオフ
セットをかけセメントスペースを設けた。次に、この作
図により得られた三次元座標データをコンピュータ内の
メモリに蓄積した後、この三次元座標データに基づきア
クリル系プラスチックブロックを切削及び研削加工して
外側冠1bを作製した。このようにして作製された内側
冠1aと外側冠1bとを歯科用レジンセメントで合着
し、内側冠1aが歯科用銀合金で外側冠1bがアクリル
系プラスチックから成る下顎臼歯クラウン形状の歯科用
補綴物1を完成した。得られた歯科用補綴物1であるク
ラウンは、充分な強度と優れた審美性とを有し、口腔内
への適合精度にも優れたものであった。
【0018】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明に係る歯
科用補綴物の作製方法は、従来の歯科用補綴物の作製方
法の如き手作業による複雑な技工操作を必要とせず、ほ
とんどが機械加工によって代替されるため、一定品質を
備えた歯科用補綴物を短時間で作製することができ、得
られた歯科用補綴物は強度と審美性とに優れ且つ適合精
度にも優れたものであり、歯科用補綴物の製作コストの
低減及び技工士不足等の問題の解消が図られるなど、歯
科医療分野への貢献度が非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に示す内側冠が歯科用チタン
合金で、外側冠がシリカ系セラミックから成る上顎5〜
7番ブリッジ部形状の歯科用補綴物の断面図である。
【図2】本発明の実施例2に示す内側冠が歯科用銀合金
で、外側冠がアクリル系プラスチックから成る下顎臼歯
クラウン形状の歯科用補綴物の断面図である。
【符号の説明】
1 歯科用補綴物 1a 内側冠 1b 外側冠

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側冠(1a)と外側冠(1b)とが相互に
    接合された複合構造を成す歯科用補綴物であって、内側
    冠(1a)が切削及び/又は研削加工された金属,アルミ
    ナ系セラミック,ジルコニア系セラミックのいずれかか
    ら成り、外側冠(1b)が切削及び/又は研削加工された
    プラスチック,シリカ系セラミック,リン酸カルシウム
    系セラミックのいずれかから成ることを特徴とする歯科
    用補綴物(1)。
  2. 【請求項2】 口腔内を印象採得して作製した石膏模型
    から接触式又は非接触式の計測器で支台歯側の歯列形状
    と対合歯側の歯列形状とを計測して図形表示装置に表示
    して内側冠形状と外側冠形状とを作図し、その作図によ
    り得られた三次元座標データに基づいてNC制御の切削
    及び/又は研削加工機でブロックを削り出して内側冠と
    外側冠とを作製し、作製した内側冠と外側冠とを合着す
    ることを特徴とする内側冠と外側冠とが相互に接合され
    た複合構造を成す歯科用補綴物の作製方法。
JP10539397A 1997-04-09 1997-04-09 歯科用補綴物及びその作製方法 Pending JPH10277059A (ja)

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