JPH10264213A - 射出成形型および射出成形方法 - Google Patents
射出成形型および射出成形方法Info
- Publication number
- JPH10264213A JPH10264213A JP7029097A JP7029097A JPH10264213A JP H10264213 A JPH10264213 A JP H10264213A JP 7029097 A JP7029097 A JP 7029097A JP 7029097 A JP7029097 A JP 7029097A JP H10264213 A JPH10264213 A JP H10264213A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- slide insert
- temperature
- molded product
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】比較的簡単な構成で、安定してそりのない箱型
成形品を成形する。 【解決手段】成形品を成形するためのキャビティ15を
構成するスライド入子6を備えた射出成形型において、
前記スライド入子6に温度センサ11を設けた。
成形品を成形する。 【解決手段】成形品を成形するためのキャビティ15を
構成するスライド入子6を備えた射出成形型において、
前記スライド入子6に温度センサ11を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形品を成形する
ためのキャビティを構成するスライド入子を備えた射出
成形型と、これを用いた射出成形方法に関する。
ためのキャビティを構成するスライド入子を備えた射出
成形型と、これを用いた射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形法にて製造される成形品の中に
は、その構造上抜け勾配の許されないものや、成形品の
側面に部分的に穴、ボス等を有する形状のものが多い。
この様な成形品を製造する金型の従来技術として、「射
出成形用金型」(日刊工業新聞社刊、白石順一郎著、昭
和51年12月10日4版発行)が一般的に知られてい
る。
は、その構造上抜け勾配の許されないものや、成形品の
側面に部分的に穴、ボス等を有する形状のものが多い。
この様な成形品を製造する金型の従来技術として、「射
出成形用金型」(日刊工業新聞社刊、白石順一郎著、昭
和51年12月10日4版発行)が一般的に知られてい
る。
【0003】この成形型は、アンダカットを有する成形
品を成形するものであって、成形品の内側部分を成形す
るためのコアブロックと、成形品において抜け勾配のな
い側面部分や、穴、ボス等のアンダカットとなる部分を
成形するスライド入子と、スライド入子を移動させるア
ンギュラピンとからなる部分を形成するスライド入子
と、スライド入子を移動させるアンギュラピンとからな
り、成形品を取り出す際の金型の開閉動作によって、コ
アブロックからスライド入子を逃がす構造となってい
る。
品を成形するものであって、成形品の内側部分を成形す
るためのコアブロックと、成形品において抜け勾配のな
い側面部分や、穴、ボス等のアンダカットとなる部分を
成形するスライド入子と、スライド入子を移動させるア
ンギュラピンとからなる部分を形成するスライド入子
と、スライド入子を移動させるアンギュラピンとからな
り、成形品を取り出す際の金型の開閉動作によって、コ
アブロックからスライド入子を逃がす構造となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来技
術の射出成形型は、スライド入子が摺動するため、これ
に温調液を通すことは困難であった。この困難性の故
に、スライド入子の温度調節を行わない場合は、成形品
の内側を形成するコアブロックとスライド入子との間に
温度差を生じ、この状態で成形品を取り出すと成形品に
そりが発生するという問題点があった。
術の射出成形型は、スライド入子が摺動するため、これ
に温調液を通すことは困難であった。この困難性の故
に、スライド入子の温度調節を行わない場合は、成形品
の内側を形成するコアブロックとスライド入子との間に
温度差を生じ、この状態で成形品を取り出すと成形品に
そりが発生するという問題点があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、請求項1または2に係る発明の課題は、比
較的簡単な構成で、安定してそりのない成形品を成形す
ることができる射出成形型を提供することである。請求
項3に係る発明の課題は、上記射出成形型を用いて、安
定してそりのない成形品を成形することができる射出成
形方法を提供することである。
れたもので、請求項1または2に係る発明の課題は、比
較的簡単な構成で、安定してそりのない成形品を成形す
ることができる射出成形型を提供することである。請求
項3に係る発明の課題は、上記射出成形型を用いて、安
定してそりのない成形品を成形することができる射出成
形方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、成形品を成形するためのキ
ャビティを構成するスライド入子を備えた射出成形型に
おいて、前記スライド入子に温度センサを設けたことを
特徴とする。請求項2に係る発明は、温度調節自在であ
る固定側型板と、固定側型板に対向する可動側型板と、
成形品の内側面を形成するよう可動側型板に備えられて
いるとともに、温度調節自在に備えられたコアブロック
と、成形品の外観側面を形成するとともにコアブロック
に対して進退するよう、かつ、型締め時においては固定
側型板と密着するよう可動側型板に備えたスライド入子
とからなる射出成形型において、上記スライド入子は、
成形品の外観側面を形成するための型部材と、可動側型
板と接する摺動部材と、摺動部材と型部材との間に介在
した断熱部材とからなり、型部材には温度センサを備え
たことを特徴とする。請求項3に係る発明は、請求項2
記載の射出成形型と2台の金型温調機とを用い、前記ス
ライド入子と前記コアブロックとの成形品取り出し時の
温度をほぼ同一にすることを特徴とする。
に、請求項1に係る発明は、成形品を成形するためのキ
ャビティを構成するスライド入子を備えた射出成形型に
おいて、前記スライド入子に温度センサを設けたことを
特徴とする。請求項2に係る発明は、温度調節自在であ
る固定側型板と、固定側型板に対向する可動側型板と、
成形品の内側面を形成するよう可動側型板に備えられて
いるとともに、温度調節自在に備えられたコアブロック
と、成形品の外観側面を形成するとともにコアブロック
に対して進退するよう、かつ、型締め時においては固定
側型板と密着するよう可動側型板に備えたスライド入子
とからなる射出成形型において、上記スライド入子は、
成形品の外観側面を形成するための型部材と、可動側型
板と接する摺動部材と、摺動部材と型部材との間に介在
した断熱部材とからなり、型部材には温度センサを備え
たことを特徴とする。請求項3に係る発明は、請求項2
記載の射出成形型と2台の金型温調機とを用い、前記ス
ライド入子と前記コアブロックとの成形品取り出し時の
温度をほぼ同一にすることを特徴とする。
【0007】請求項1に係る発明によると、スライド入
子が外部から受けた熱的影響によって変化するスライド
入子自体の温度を調べる。請求項2に係る発明による
と、型締め時、スライド入子が固定側型板に密着してい
る状態で固定側型板を温度調節することで、固定側型板
の熱がスライド入子に伝わる。また、スライド入子の型
部材は、断熱部材および摺動部材を介して可動側型板と
接しているため、可動側型板の熱的影響を受けない。請
求項3に係る発明によると、請求項2記載の射出成形型
と2台の金型温調機とを用いることにより、2台の金型
温調機でスライド入子とコアブロックを別個に温調した
状態で成形を開始し、温度センサによるモニタ値が安定
したきたところで、成形品取り出し時のスライド入子と
コアブロックとの温度がほぼ同一になるように両者の金
型温調機の設定を適宜変更する。
子が外部から受けた熱的影響によって変化するスライド
入子自体の温度を調べる。請求項2に係る発明による
と、型締め時、スライド入子が固定側型板に密着してい
る状態で固定側型板を温度調節することで、固定側型板
の熱がスライド入子に伝わる。また、スライド入子の型
部材は、断熱部材および摺動部材を介して可動側型板と
接しているため、可動側型板の熱的影響を受けない。請
求項3に係る発明によると、請求項2記載の射出成形型
と2台の金型温調機とを用いることにより、2台の金型
温調機でスライド入子とコアブロックを別個に温調した
状態で成形を開始し、温度センサによるモニタ値が安定
したきたところで、成形品取り出し時のスライド入子と
コアブロックとの温度がほぼ同一になるように両者の金
型温調機の設定を適宜変更する。
【0008】
【発明の実施の形態1】図1〜図4は発明の実施の形態
1を示し、図1は射出成形型の正面断面図、図2はスラ
イド入子付近の側面断面図、図3はスライド板の側面
図、図4はスライド板の平面図である。本発明の実施の
形態1の成形品は、勾配がなく、周囲4面に鏡面を有す
る箱型成形品である。
1を示し、図1は射出成形型の正面断面図、図2はスラ
イド入子付近の側面断面図、図3はスライド板の側面
図、図4はスライド板の平面図である。本発明の実施の
形態1の成形品は、勾配がなく、周囲4面に鏡面を有す
る箱型成形品である。
【0009】図1において、固定側取付け板1には、箱
型成形品の上面を形成する固定側型板2が取着されてい
る。また、固定側取付け板1と固定側型板2とを連通し
て、樹脂を充填するためのスプル16が穿設されてい
る。さらに、固定側型板2のキャビティ15の近傍に
は、温調穴17が穿設され、図示を省略した金型温調機
Aに接続され、温調液が循環するように構成されてい
る。さらにまた、固定側型板2の4ヶ所には、スライド
入子6を駆動するアンギュラピン13が傾斜して立設さ
れるとともに、スライド入子6の停止位置を決めるスラ
イドバックアップ14が固着されている(紙面垂直方向
の2ヶ所の部材は図示省略)。
型成形品の上面を形成する固定側型板2が取着されてい
る。また、固定側取付け板1と固定側型板2とを連通し
て、樹脂を充填するためのスプル16が穿設されてい
る。さらに、固定側型板2のキャビティ15の近傍に
は、温調穴17が穿設され、図示を省略した金型温調機
Aに接続され、温調液が循環するように構成されてい
る。さらにまた、固定側型板2の4ヶ所には、スライド
入子6を駆動するアンギュラピン13が傾斜して立設さ
れるとともに、スライド入子6の停止位置を決めるスラ
イドバックアップ14が固着されている(紙面垂直方向
の2ヶ所の部材は図示省略)。
【0010】スライド入子6は、箱型成形品の外観側面
を形成する成形面7aを設けた型部材7と、型部材7か
らの熱を遮断する断熱部材である断熱板8と、左右方向
に摺動自在な摺動部材であるスライド板9とからなり、
図2に示すように、型部材7、断熱板8およびスライド
板9は、ボルト10によって一体化されて固定されてい
る。スライド板9には、ツバ9aが凸設されており、ツ
バ9aはガイド板12と可動側型板4とによって、摺動
自在に挟持されている。なお、スライド板9は、図3お
よび図4に示すように、ツバ9aを有するとともに、2
ヶ所にボルト穴9bを穿設している。
を形成する成形面7aを設けた型部材7と、型部材7か
らの熱を遮断する断熱部材である断熱板8と、左右方向
に摺動自在な摺動部材であるスライド板9とからなり、
図2に示すように、型部材7、断熱板8およびスライド
板9は、ボルト10によって一体化されて固定されてい
る。スライド板9には、ツバ9aが凸設されており、ツ
バ9aはガイド板12と可動側型板4とによって、摺動
自在に挟持されている。なお、スライド板9は、図3お
よび図4に示すように、ツバ9aを有するとともに、2
ヶ所にボルト穴9bを穿設している。
【0011】図1に示すように、型部材7の固定側型板
2との当接面7bより2mm離れた内部には、温度セン
サ11が埋設されている。温度センサ11は、図示を省
略した金型温調機Aの制御部に接続され、スライド入子
6の温度信号を伝達する。また、型部材7の傾斜穴7c
には、固定側型板2に固着されたアンギュラピン13が
嵌合し、射出成形型の開閉による動作により、アンギュ
ラピン13の傾斜角に沿って、スライド入子6が摺動方
向に駆動される。なお、図1には、スライド入子6は2
ヶ所しか図示されていないが、紙面垂直方向にも2ヶ所
配設され、全部で4個のスライド入子6により、箱型成
形品の外側面を形成する。さらに、図1は、射出成形型
の型締め状態を示しており、固定側型板2とスライド入
子6とは当接面7bで密着し、熱伝導が容易になされる
ように構成されている。
2との当接面7bより2mm離れた内部には、温度セン
サ11が埋設されている。温度センサ11は、図示を省
略した金型温調機Aの制御部に接続され、スライド入子
6の温度信号を伝達する。また、型部材7の傾斜穴7c
には、固定側型板2に固着されたアンギュラピン13が
嵌合し、射出成形型の開閉による動作により、アンギュ
ラピン13の傾斜角に沿って、スライド入子6が摺動方
向に駆動される。なお、図1には、スライド入子6は2
ヶ所しか図示されていないが、紙面垂直方向にも2ヶ所
配設され、全部で4個のスライド入子6により、箱型成
形品の外側面を形成する。さらに、図1は、射出成形型
の型締め状態を示しており、固定側型板2とスライド入
子6とは当接面7bで密着し、熱伝導が容易になされる
ように構成されている。
【0012】下部にツバ3aを凸設し、箱型成形品の内
側面を形成するコアブロック3は、可動側型板4と可動
側受け板5とによって、ツバ3aを挟持されて固定され
ている。固定側型板2、スライド入子6およびコアブロ
ック3により、キャビティ15が構成される。コアブロ
ック3のキャビティ15の近傍には、温調穴18が穿設
され、固定側型板2の温調穴17とは独立した別個の図
示を省略した金型温調機Bに接続され、温調液が循環す
るように構成されている。また、コアブロック3には、
温度センサ19が埋設され、図示を省略した金型温調機
Bの制御部に接続されて、コアブロック3の温度信号を
伝達する。可動側受け板5は、スペーサブロック20を
介して可動側取付け板21に固着されている。2個のス
ペーサブロック20の間には、エジュクタピン22を固
着したエジュクタプレート23が配設され、エジュクタ
ピン22は、可動側受け板5およびコアブロック3に挿
通されて、箱型成形品を排出できるようになっている。
側面を形成するコアブロック3は、可動側型板4と可動
側受け板5とによって、ツバ3aを挟持されて固定され
ている。固定側型板2、スライド入子6およびコアブロ
ック3により、キャビティ15が構成される。コアブロ
ック3のキャビティ15の近傍には、温調穴18が穿設
され、固定側型板2の温調穴17とは独立した別個の図
示を省略した金型温調機Bに接続され、温調液が循環す
るように構成されている。また、コアブロック3には、
温度センサ19が埋設され、図示を省略した金型温調機
Bの制御部に接続されて、コアブロック3の温度信号を
伝達する。可動側受け板5は、スペーサブロック20を
介して可動側取付け板21に固着されている。2個のス
ペーサブロック20の間には、エジュクタピン22を固
着したエジュクタプレート23が配設され、エジュクタ
ピン22は、可動側受け板5およびコアブロック3に挿
通されて、箱型成形品を排出できるようになっている。
【0013】つぎに、上記構成の射出成形型を用いた箱
型成形品の射出成形方法を説明する。まず、図示を省略
した2台の金型温調機A、Bを用い、固定側型板2およ
びコアブロック3の温度調節を別個に行う。つぎに、図
1に示すように、型締めされた状態で、図示を省略した
射出成形機のノズルより、スプル16を経由してキャビ
ティ15に溶融した樹脂を注入して成形を開始する。冷
却工程を経て成形品を取り出す際には、型開きに伴って
スライド入子6が摺動し、箱型成形品の側面(外側面)
から離脱する。その後、エジェクタプレート23が動
き、エジェクタピン22によって箱型成形品の突き出し
が行われる。この成形方法の一連の工程を連続して行っ
ていると、温度センサ11、19によってモニタされた
スライド入子6およびコアブロック3の温度が成形1サ
イクルの中では変動するものの、次第に安定した状態に
落ち着く。
型成形品の射出成形方法を説明する。まず、図示を省略
した2台の金型温調機A、Bを用い、固定側型板2およ
びコアブロック3の温度調節を別個に行う。つぎに、図
1に示すように、型締めされた状態で、図示を省略した
射出成形機のノズルより、スプル16を経由してキャビ
ティ15に溶融した樹脂を注入して成形を開始する。冷
却工程を経て成形品を取り出す際には、型開きに伴って
スライド入子6が摺動し、箱型成形品の側面(外側面)
から離脱する。その後、エジェクタプレート23が動
き、エジェクタピン22によって箱型成形品の突き出し
が行われる。この成形方法の一連の工程を連続して行っ
ていると、温度センサ11、19によってモニタされた
スライド入子6およびコアブロック3の温度が成形1サ
イクルの中では変動するものの、次第に安定した状態に
落ち着く。
【0014】この時、箱型成形品を取り出す際のスライ
ド入子6とコアブロック3との温度差を無くすように、
金型温調機A、Bの設定を変更する。コアブロック3
は、温調穴18を通る温調液によって温度調節され、ま
た、スライド入子6は、断熱板8の効果によって可動側
型板4からの温度の影響を受け難くしてあり、さらに固
定側型板2に密着しているため、固定側型板2の温調穴
17を流れる温調液によって温度調節されることにな
る。さらに、成形作業を継続し、取り出し時のスライド
入子6とコアブロック3との温度が、ほぼ同一になる状
態で成形品の取り出しを行う。この状態で箱型成形品を
取り出しても、常温に冷却される際にそりが発生する場
合があるので、その際にはそりの状態を確認しながら、
金型温調機A、Bの設定を調節する。
ド入子6とコアブロック3との温度差を無くすように、
金型温調機A、Bの設定を変更する。コアブロック3
は、温調穴18を通る温調液によって温度調節され、ま
た、スライド入子6は、断熱板8の効果によって可動側
型板4からの温度の影響を受け難くしてあり、さらに固
定側型板2に密着しているため、固定側型板2の温調穴
17を流れる温調液によって温度調節されることにな
る。さらに、成形作業を継続し、取り出し時のスライド
入子6とコアブロック3との温度が、ほぼ同一になる状
態で成形品の取り出しを行う。この状態で箱型成形品を
取り出しても、常温に冷却される際にそりが発生する場
合があるので、その際にはそりの状態を確認しながら、
金型温調機A、Bの設定を調節する。
【0015】本発明の実施の形態1によれば、比較的簡
単な構成の射出成形型を用い、温度調節困難なスライド
入子の温度が容易に調節できるので、安定してそりのな
い箱型成形品を成形することができる。
単な構成の射出成形型を用い、温度調節困難なスライド
入子の温度が容易に調節できるので、安定してそりのな
い箱型成形品を成形することができる。
【0016】本発明の実施の形態1では、周囲4面に鏡
面を有する箱型成形品について説明したが、面数に応じ
て、スライド入子を増減させればよいので、周囲3面以
上の箱型成形品であれば、本発明の実施の形態1を適用
することができる。
面を有する箱型成形品について説明したが、面数に応じ
て、スライド入子を増減させればよいので、周囲3面以
上の箱型成形品であれば、本発明の実施の形態1を適用
することができる。
【0017】
【発明の実施の形態2】図5は発明の実施の形態2を示
し、スライド入子付近の側面断面図である。本発明の実
施の形態2は、スライド入子の構造のみが異なり、他の
部分は発明の実施の形態1と同一なので、同一部分の図
と説明を省略する。
し、スライド入子付近の側面断面図である。本発明の実
施の形態2は、スライド入子の構造のみが異なり、他の
部分は発明の実施の形態1と同一なので、同一部分の図
と説明を省略する。
【0018】発明の実施の形態1では、射出成形型は、
型締めした状態で、スライド入子6と固定側型板2とは
密着していたが、本発明の実施の形態2では、図5に示
すように、スライド入子30の型部材7Aの上面7bを
0.02mm弱削り、その部分に熱伝導性の高い厚さ
0.02mmのシリコン薄膜31を付設した。これによ
り、型締め時に、固定側型板2とスライド入子30のシ
リコン薄膜31とが密着する状態になるようにした。そ
の他の構成は、発明の実施の形態1と同一である。
型締めした状態で、スライド入子6と固定側型板2とは
密着していたが、本発明の実施の形態2では、図5に示
すように、スライド入子30の型部材7Aの上面7bを
0.02mm弱削り、その部分に熱伝導性の高い厚さ
0.02mmのシリコン薄膜31を付設した。これによ
り、型締め時に、固定側型板2とスライド入子30のシ
リコン薄膜31とが密着する状態になるようにした。そ
の他の構成は、発明の実施の形態1と同一である。
【0019】本発明の実施の形態2の上記構成の射出成
形型を用いた箱型成形品の射出成形方法は、発明の実施
の形態1と同様である。
形型を用いた箱型成形品の射出成形方法は、発明の実施
の形態1と同様である。
【0020】本発明の実施の形態2によれば、発明の実
施の形態1と同様の効果に加え、発明の実施の形態1で
は、スライド入子6と固定側型板2とが密着しているた
め、成形時の型締め力により、スライド入子6が押圧さ
れ微小に傾く恐れがあるが、本発明の実施の形態2で
は、スライド入子30と固定側型板2との間に介在する
シリコン薄膜31が変形するため、スライド入子30は
傾くことがない。
施の形態1と同様の効果に加え、発明の実施の形態1で
は、スライド入子6と固定側型板2とが密着しているた
め、成形時の型締め力により、スライド入子6が押圧さ
れ微小に傾く恐れがあるが、本発明の実施の形態2で
は、スライド入子30と固定側型板2との間に介在する
シリコン薄膜31が変形するため、スライド入子30は
傾くことがない。
【0021】本発明の実施の形態2においても、発明の
実施の形態1で示した変形例は、同様に適用することが
できる。
実施の形態1で示した変形例は、同様に適用することが
できる。
【0022】
【発明の実施の形態3】図6〜図7は、発明の実施の形
態3を示し、図6はスライド入子の側面断面図、図7は
スライド板の平面図である。本発明の実施の形態3は、
スライド入子のスライド板のみが異なり、その他の部分
は、発明の実施の形態1と同一なので、同一部分の図と
説明を省略する。
態3を示し、図6はスライド入子の側面断面図、図7は
スライド板の平面図である。本発明の実施の形態3は、
スライド入子のスライド板のみが異なり、その他の部分
は、発明の実施の形態1と同一なので、同一部分の図と
説明を省略する。
【0023】図6において、射出成形型のスライド入子
40は、型部材7と断熱板8とスライド板41とが、ボ
ルト10により、一体化されて構成されている。スライ
ド板41は、図7に示すように、発明の実施の形態1の
スライド板9に9個の肉抜き穴42を付加して穿設した
ものである。その他の構成は、発明の実施の形態1と同
一である。
40は、型部材7と断熱板8とスライド板41とが、ボ
ルト10により、一体化されて構成されている。スライ
ド板41は、図7に示すように、発明の実施の形態1の
スライド板9に9個の肉抜き穴42を付加して穿設した
ものである。その他の構成は、発明の実施の形態1と同
一である。
【0024】本発明の実施の形態3の上記構成の射出成
形型を用いた箱型成形品の射出成形方法は、発明の実施
の形態1と同様である。
形型を用いた箱型成形品の射出成形方法は、発明の実施
の形態1と同様である。
【0025】本発明の実施の形態3によれば、発明の実
施の形態1と同様の効果に加え、発明の実施の形態1と
比較して、断熱板8とスライド板41との接触面積を狭
くしたことにより、より可動側型板4の温度の影響を抑
えることができ、固定側型板2との接触によるスライド
入子40の温度制御が安定する。
施の形態1と同様の効果に加え、発明の実施の形態1と
比較して、断熱板8とスライド板41との接触面積を狭
くしたことにより、より可動側型板4の温度の影響を抑
えることができ、固定側型板2との接触によるスライド
入子40の温度制御が安定する。
【0026】本発明の実施の形態3においても、発明の
実施の形態1で示した変形例は、同様に適用することが
できる。
実施の形態1で示した変形例は、同様に適用することが
できる。
【0027】なお、本願発明においては、つぎの技術的
思想の創作を含むものである。 (1) スライド入子と固定側型板との間にシリコン等
の軟質の薄膜を介在させたことを特徴とする請求項2記
載の射出成形型。請求項2記載の効果に加え、スライド
入子と固定側型板との間にシリコン等の軟質薄膜部材を
介在させたことにより、型締め力によってスライド入子
が傾くことがない。 (2) スライド入子のスライド板に複数の肉抜き穴を
設けたことを特徴とする請求項2記載の射出成形型。請
求項2記載の効果に加え、スライド入子のスライド板に
複数の肉抜き穴を設けたことにより、より可動側型板の
温度の影響を抑えることができ、固定側型板との接触に
よるスライド入子の温度制御が安定する。
思想の創作を含むものである。 (1) スライド入子と固定側型板との間にシリコン等
の軟質の薄膜を介在させたことを特徴とする請求項2記
載の射出成形型。請求項2記載の効果に加え、スライド
入子と固定側型板との間にシリコン等の軟質薄膜部材を
介在させたことにより、型締め力によってスライド入子
が傾くことがない。 (2) スライド入子のスライド板に複数の肉抜き穴を
設けたことを特徴とする請求項2記載の射出成形型。請
求項2記載の効果に加え、スライド入子のスライド板に
複数の肉抜き穴を設けたことにより、より可動側型板の
温度の影響を抑えることができ、固定側型板との接触に
よるスライド入子の温度制御が安定する。
【0028】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、キャビテ
ィを構成するスライド入子の温度を測定して、その温度
を制御することができるので、比較的簡単な構成で、安
定してそりのない成形品を得ることができる。請求項2
に係る発明によれば、スライド入子が型締め時に固定側
型板に密着しているため、固定側型板の温度調節により
スライド入子の温度を調節することができる。また、ス
ライド入子が断熱部材を有するため、接触している可動
側型板の温度の影響が小さい。従って、安定してそりの
ない成形品を得ることができる。請求項3に係る発明に
よれば、2台の金型温調機でスライド入子とコアブロッ
クとを別個に温調した状態で成形を開始し、温度センサ
によるモニタ値が安定したきたところで、成形品取り出
し時のスライド入子とコアブロックとの温度がほぼ同一
になるように両者の温調機の設定を適宜変更する。こう
して、成形品取り出し時の内側と外側との温度差を無く
すことにより、成形品のそりを抑えることができる。
ィを構成するスライド入子の温度を測定して、その温度
を制御することができるので、比較的簡単な構成で、安
定してそりのない成形品を得ることができる。請求項2
に係る発明によれば、スライド入子が型締め時に固定側
型板に密着しているため、固定側型板の温度調節により
スライド入子の温度を調節することができる。また、ス
ライド入子が断熱部材を有するため、接触している可動
側型板の温度の影響が小さい。従って、安定してそりの
ない成形品を得ることができる。請求項3に係る発明に
よれば、2台の金型温調機でスライド入子とコアブロッ
クとを別個に温調した状態で成形を開始し、温度センサ
によるモニタ値が安定したきたところで、成形品取り出
し時のスライド入子とコアブロックとの温度がほぼ同一
になるように両者の温調機の設定を適宜変更する。こう
して、成形品取り出し時の内側と外側との温度差を無く
すことにより、成形品のそりを抑えることができる。
【図1】発明の実施の形態1の射出成形型の正面断面図
である。
である。
【図2】発明の実施の形態1のスライド入子付近の側面
断面図である。
断面図である。
【図3】発明の実施の形態1のスライド板の側面図であ
る。
る。
【図4】発明の実施の形態1のスライド板の平面図であ
る。
る。
【図5】発明の実施の形態2のスライド入子付近の側面
断面図である。
断面図である。
【図6】発明の実施の形態3のスライド入子の側面断面
図である。
図である。
【図7】発明の実施の形態3のスライド板の平面図であ
る。
る。
6 スライド入子 11 温度センサ 15 キャビティ
Claims (3)
- 【請求項1】 成形品を成形するためのキャビティを構
成するスライド入子を備えた射出成形型において、 前記スライド入子に温度センサを設けたことを特徴とす
る射出成形型。 - 【請求項2】 温度調節自在である固定側型板と、固定
側型板に対向する可動側型板と、成形品の内側面を形成
するよう可動側型板に備えられているとともに、温度調
節自在に備えられたコアブロックと、成形品の外観側面
を形成するとともにコアブロックに対して進退するよ
う、かつ、型締め時においては固定側型板と密着するよ
う可動側型板に備えたスライド入子とからなる射出成形
型において、 上記スライド入子は、成形品の外観側面を形成するため
の型部材と、可動側型板と接する摺動部材と、摺動部材
と型部材との間に介在した断熱部材とからなり、型部材
には温度センサを備えたことを特徴とする射出成形型。 - 【請求項3】 請求項2記載の射出成形型と2台の金型
温調機とを用い、前記スライド入子と前記コアブロック
との成形品取り出し時の温度をほぼ同一にすることを特
徴とする射出成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7029097A JPH10264213A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 射出成形型および射出成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7029097A JPH10264213A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 射出成形型および射出成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10264213A true JPH10264213A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13427212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7029097A Withdrawn JPH10264213A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 射出成形型および射出成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10264213A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108773031A (zh) * | 2018-09-04 | 2018-11-09 | 奥克斯空调股份有限公司 | 一种滑块抽芯结构以及注塑模具 |
CN109177072A (zh) * | 2018-08-30 | 2019-01-11 | 苏州市群友精密机械有限公司 | 一种注塑模具单铲基双滑块出模结构 |
CN115570759A (zh) * | 2022-09-30 | 2023-01-06 | 长春市宏光橡塑制品有限公司 | 一种汽车配件注塑系统 |
-
1997
- 1997-03-24 JP JP7029097A patent/JPH10264213A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109177072A (zh) * | 2018-08-30 | 2019-01-11 | 苏州市群友精密机械有限公司 | 一种注塑模具单铲基双滑块出模结构 |
CN108773031A (zh) * | 2018-09-04 | 2018-11-09 | 奥克斯空调股份有限公司 | 一种滑块抽芯结构以及注塑模具 |
CN115570759A (zh) * | 2022-09-30 | 2023-01-06 | 长春市宏光橡塑制品有限公司 | 一种汽车配件注塑系统 |
CN115570759B (zh) * | 2022-09-30 | 2023-05-16 | 长春市宏光橡塑制品有限公司 | 一种汽车配件注塑系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7704423B2 (en) | Method for expansion injection molding | |
JP3277961B2 (ja) | 射出成形用金型 | |
CN110248793B (zh) | 成型用模具 | |
JPH10264213A (ja) | 射出成形型および射出成形方法 | |
EP1247633B1 (en) | Injection moulding machine and moulding method | |
JPH044117A (ja) | 成形金型、該金型用の射出成形機及び成形品 | |
JPH09300417A (ja) | 射出成形方法および射出成形用金型および射出成形装置 | |
JP3208758B2 (ja) | 射出圧縮成形方法およびこの方法に用いる射出圧縮成形用金型装置 | |
JP2000301583A (ja) | 形状の複雑な部材を精密に射出圧縮成形する方法及びこれを実施するための射出圧縮成形装置 | |
JPH10175233A (ja) | 射出成形用金型および射出成形方法 | |
JPH1016002A (ja) | 複合成形品の成形装置および製造方法 | |
JP3929294B2 (ja) | 光ディスク基板の製造方法 | |
JPH11333898A (ja) | 射出成形用金型 | |
JPH02151414A (ja) | カセット式金型 | |
JPH0994856A (ja) | 射出成形用金型 | |
JPH11105146A (ja) | レンズの射出圧縮成形方法 | |
JP2793320B2 (ja) | 光学成形体の射出成形金型および成形方法 | |
JP2675393B2 (ja) | 厚肉成形品の成形方法および成形用金型 | |
JP2002096351A (ja) | インモールドコート方法 | |
JPH08216199A (ja) | 射出成形用金型 | |
JP2003291178A (ja) | 成形用金型装置 | |
JP2003191298A (ja) | 薄肉部を有する射出成形体の製造方法および金型 | |
JPH07100877A (ja) | 可視面にヒケを発生させない射出成形プラスチック製品 の製造方法及びその装置 | |
JPH084271Y2 (ja) | 射出成形機 | |
JPH07241885A (ja) | 磁気ディスク装置の樹脂製シャッター用金型装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |