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JPH10246353A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

Info

Publication number
JPH10246353A
JPH10246353A JP4825497A JP4825497A JPH10246353A JP H10246353 A JPH10246353 A JP H10246353A JP 4825497 A JP4825497 A JP 4825497A JP 4825497 A JP4825497 A JP 4825497A JP H10246353 A JPH10246353 A JP H10246353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
valve
magnetic field
plunger
movable member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4825497A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakuni Suzuki
雅邦 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP4825497A priority Critical patent/JPH10246353A/ja
Publication of JPH10246353A publication Critical patent/JPH10246353A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は電磁弁に関し、部品点数の低減を図
ることを目的とする。 【解決手段】 スリーブ52の内部にプランジャ58を
挿入する。スリーブ52にコア62を圧入する。端部に
弁体70を備える可動軸60をプランジャ58に固定す
る。プランジャ58を所定方向に着磁して、弁体70を
閉弁位置に維持するための付勢力を永久磁界によって発
生させる。電磁コイル54に、所定の回転方向を有する
励磁電流Iを供給して永久磁界と反発する反発磁界を発
生させる。反発磁界を発生させることにより弁体70を
開弁方向に変位させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁に係り、特
に、流体回路の状態を切り換える装置として好適な電磁
弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平7−2801
22号に開示される如く電磁弁が知られている。図5
は、従来の電磁弁10の構成を表す断面図を示す。電磁
弁10は、スリーブ12を備えている。スリーブ12
は、非磁性の材料で構成されている。スリーブ12の周
囲には、電磁コイル14が配設されている。電磁コイル
14は、その断面がC形状となるように成形された環状
部材16を備えている。環状部材16は、磁性材料で構
成されている。
【0003】スリーブ12の内部には、プランジャ18
が挿入されている。プランジャ18には可動軸20が固
定されている。プランジャ18は磁性材料で構成されて
いる。一方、可動軸20は、非磁性材料で構成されてい
る。スリーブ12の内部には、ヨーク22が固定されて
いる。ヨーク22の内部には、プランジャ18を付勢す
るスプリング24が配設されている。
【0004】スリーブ12の端部には、コア26が圧入
されている。可動軸20は、コア26により摺動可能に
保持されている。コア26には、シート部材28が挿入
されている。シート部材28には、貫通孔30および弁
座32が形成されている。一方、可動軸20の端部には
弁座32と対向するように弁体34が設けられている。
貫通孔30は、弁体34が弁座32に着座することによ
り閉塞されると共に、弁体34が弁座32から離座する
ことにより開放される。
【0005】弁体34は、電磁コイル14に励磁電流が
流通していない場合は、スプリング24の付勢力により
弁座32に着座する。従って、電磁弁10によれば、電
磁コイル14に励磁電流を供給しないことにより閉弁状
態を実現することができる。電磁コイル14に励磁電流
が流通すると、電磁コイル10の環状部16、ヨーク2
2、および、プランジャ18を通って還流する磁束が発
生する。その結果、プランジャ18とヨーク22との間
には、両者を引きつける電磁力が発生する。このため、
弁体34は、電磁コイル14に励磁電流が流通している
場合は弁座32から離座する。従って、電磁弁10によ
れば、電磁コイル14に励磁電流を供給することにより
開弁状態を実現することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の電
磁弁10は、プランジャ18を閉弁方向に付勢する力を
スプリング24を用いて発生させることとしている。こ
のため、従来の電磁弁10を構成するにあたっては、ス
プリング24を廃止することができなかった。また、上
記従来の電磁弁10において、電磁コイル14への励磁
電流の供給を停止した後に優れた応答性をもって閉弁状
態を実現するためには、電磁コイル14に励磁電流が供
給されている場合に、プランジャ18とヨーク22とが
密着状態となるのを防止する必要がある。このため、従
来の電磁弁10を構成するにあたっては、コア22とプ
ランジャ18との間に非磁性材料で構成されたスペーサ
36を配設する等の措置を講ずる必要がある。この点、
従来の電磁弁10の構成は、部品点数の低減を図るうえ
で、必ずしも最適な構成ではなかった。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、部品点数の低減を図るうえで有効な電磁弁を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、コアに対向して配設される可動部材
と、該可動部材が前記コアに対して相対変位することに
より機能する弁機構と、を備える電磁弁において、前記
コアおよび前記可動部材の少なくとも一方が、前記コア
と前記可動部材との間に引力を発生させる永久磁界を発
生するように着磁されていると共に、前記永久磁界と反
発して前記コアと前記可動部材との間に斥力を発生させ
る反発磁界を発生することのできる電磁コイルを備える
電磁弁により達成される。
【0009】本発明において、弁機構は、可動部材がコ
アに対して相対変位することにより開閉する。可動部材
を相対変位させるためには、可動部材をコアから離間さ
せるための斥力と、可動部材をコアに接近させるための
引力とを選択的に発生させることが必要である。本発明
において、可動部材およびコアは、両者間に引力が発生
するように着磁されている。具体的には、可動部材およ
びコアは、以下の条件が満たされるように着磁されてい
る。
【0010】可動部材およびコアの一方だけが着磁さ
れる。 可動部材およびコアの双方が、着磁方向が同方向とな
るように着磁される。電磁コイルは、永久磁界と反発す
る反発磁界を発生する。上記の場合に、着磁されてい
ない部材(以下、非着磁部材と称す)に反発磁界が流通
すると、着磁されている部材(以下、着磁部材と称す)
と非着磁部材との間に斥力が発生する。また、上記の
場合に、一方の着磁部材に、その永久磁界を打ち消すと
共に他方の着磁部材の永久磁界と反発する反発磁界が流
通すると、両者間に斥力が発生する。このように、可動
部材とコアとの間には、電磁コイルが反発磁界を発生す
るか否かに応じて、引力および斥力が選択的に発生す
る。従って、弁機構の状態は、電磁コイルの状態を制御
することで切り換えることができる。
【0011】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、コアに対向して配設される可動部材と、該可動部
材が前記コアに対して相対変位することにより機能する
弁機構と、を備える電磁弁において、前記コアおよび前
記可動部材が、それぞれ、前記コアと前記可動部材との
間に斥力を発生させる永久磁界を発生するように着磁さ
れていると共に、前記コアおよび前記可動部材が発生す
る永久磁界の一方を打ち消して、前記コアと前記可動部
材との間に引力を発生させる相殺磁界を発生することの
できる電磁コイルを備える電磁弁によっても達成され
る。
【0012】本発明において、弁機構を駆動するために
は、可動部材とコアとの間に引力と斥力とを選択的に発
生させることが必要である。本発明において、可動部材
およびコアは、両者間に斥力が発生するように、すなわ
ち、互いに反発する永久磁界を発生するように着磁され
ている。可動部材およびコアがこのように着磁されてい
る場合に、一方の部材に、その永久磁界を打ち消す相殺
磁界が流通すると、可動部材とコアとの間の斥力が消滅
し、これに代えて引力が発生する。このように、可動部
材とコアとの間には、電磁コイルが相殺磁界を発生する
か否かに応じて引力および斥力が選択的に発生する。従
って、弁機構の状態は、電磁コイルの状態を制御するこ
とで切り換えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例に対応
する電磁弁50の構成を表す断面図を示す。電磁弁50
は、スリーブ52を備えている。スリーブ52は、非磁
性の材料で構成されている。スリーブ52の周囲には、
電磁コイル54が配設されている。電磁コイル54は、
その断面がC形状となるように成形された環状部材56
を備えている。環状部材56は、磁性材料で構成されて
いる。本実施例において、電磁コイル54は、励磁電流
Iの回転方向が、図1において右側から左側へ進行する
右ネジの回転方向と一致するように駆動される。
【0014】スリーブ52の内部には、プランジャ58
が挿入されている。本実施例において、プランジャ58
は、図1に於ける左側がS極、右側がN極となるように
着磁されている。プランジャ58には可動軸60が固定
されている。可動軸60は、非磁性材料で構成されてい
る。プランジャ58および可動軸60は、スリーブ52
の内部を、それらの軸方向に一体に変位することができ
る。
【0015】スリーブ52には、その開口端側からコア
62が圧入されている。コア62は、磁性材料により形
成されている。コア62は、その中心部を貫く可動軸6
0を、摺動可能に保持している。コア62には、シート
部材64が挿入されている。シート部材64には、貫通
孔66および弁座68が形成されている。可動軸60の
端部には弁座68と対向するように弁体70が設けられ
ている。貫通孔66は、弁体70が弁座68に着座する
ことにより閉塞されると共に、弁体70が弁座68から
離座することにより開放される。
【0016】図1は、弁体70が弁座68に着座してい
る状態、すなわち、閉弁状態を示す。電磁弁50は、図
1に示す閉弁状態が実現された場合に、プランジャ58
とコア62との間に所定のクリアランスが形成されるよ
うに設計されている。従って、電磁弁50によれば、プ
ランジャ58とコア62との間にスペーサ等を配設させ
ることなく、両者が密着状態となるのを阻止することが
できる。
【0017】また、電磁弁50は、図1に示す閉弁状態
が実現された場合に、弁体70と、コア62との間に、
可動軸60の軸方向に所定のクリアランス長Lが確保さ
れるように設計されている。従って、可動軸60は、コ
ア62と干渉することなく、最大限所定長Lだけ、弁体
70を弁座68から離座させる方向へ、すなわち、開弁
方向へ移動することができる。
【0018】上述の如く、プランジャ58は、コア62
と対向する側がN極となるように着磁されている。プラ
ンジャ58の周囲には、プランジャ58が上記の如く着
磁されていることに起因する永久磁界が発生する。電磁
コイル14に励磁電流Iが流通していない場合は、すな
わち、電磁コイル14が磁界を発生していない場合は、
プランジャ58が発する永久磁界が、図1中に一点鎖線
で示す如く、コア62および環状部材56を通って還流
する。この場合、コア62とプランジャ58との間に
は、永久磁界に起因する引力が働く。
【0019】コア62とプランジャ58との間に働く引
力は、可動軸60を、すなわち、弁体70を閉弁方向に
付勢する力として作用する。このため、電磁弁50によ
れば、電磁コイル54に励磁電流が供給しないことによ
り、弁体70を弁座68に着座させて、閉弁状態を実現
することができる。電磁コイル54に励磁電流Iが供給
されると、電磁コイル54の周囲には、その励磁電流I
に応じた強度を有する磁界が発生する。励磁電流Iの回
転方向は、上述の如く、図1において右側から左側へ進
行する右ネジの回転方向と一致している。この場合、電
磁コイル54の内周側には、プランジャ58が発する永
久磁界と反発する磁界、すなわち、反発磁界が発生す
る。
【0020】電磁コイル54によって発せられる反発磁
界は、コア62を流通する。コア62に反発磁界が流通
すると、コア62の、プランジャ58と対向する端面が
N極に励磁される。コア62が上記の如く励磁される
と、コア62とプランジャ58との間に、両者を離間さ
せようとする斥力が働く。コア62とプランジャ58と
の間に働く斥力は、弁体70を弁座68から離座させる
方向に付勢する力として作用する。このため、電磁弁5
0によれば、電磁コイル54に励磁電流Iを供給するこ
とにより、弁体70を弁座68から離座させて、開弁状
態を実現することができる。
【0021】上述の如く、図5に示す従来の電磁弁10
は、スプリング24およびスペーサ36を構成部品とし
て備えていた。これに対して、本実施例の電磁弁50
は、これらを構成部品とすることなく適正に所望の機能
を実現することができる。更に、従来の電磁弁10は、
その構成上の制約から、スリーブ12に収納される部材
をヨーク22とプランジャ18とコア26とに3分割す
ることが必要である。これに対して、本実施例の電磁弁
50は、スリーブ52に収納される部材をプランジャ5
8とコア62とに2分割することで実現できる。従っ
て、本実施例の構成によれば、従来の電磁弁10に比し
て大幅に少ない部品点数で、常態で閉弁状態を実現する
電磁弁50を実現することができる。
【0022】ところで、図5に示す従来の電磁弁10
は、プランジャ18とヨーク22との間に引力を発生さ
せることにより弁体34を開弁方向に変位させる。この
ため、従来の電磁弁10が開弁する際には、プランジャ
18がヨーク22(スペーサ36)と当接することによ
り打音が発生する。また、従来の電磁弁10の電磁コイ
ル14に励磁電流が流通している場合にプランジャ18
とヨーク22との間に働く引力は、両者が接近するに連
れて大きくなる。このため、プランジャ18とヨーク2
2とが当接する際に生ずる打音は、大きな音になり易
い。
【0023】本実施例の電磁弁50は、プランジャ58
が発生する永久磁界と、電磁コイル54が発生する反発
磁界とが反発することにより弁体70を開弁方向に変位
させている。永久磁界と反発磁界とが反発することで発
生する斥力は、プランジャ58とコア62との距離が離
間するに従って小さくなる。そして、プランジャ58お
よび弁体70の変位は、その斥力が十分に小さな値とな
った時点で停止される。
【0024】この際、弁体70が閉弁位置から開弁位置
に至る過程で移動する距離(以下、移動距離と称す)
は、電磁コイル54に供給される励磁電流Iの大きさに
よって決定される。本実施例において、励磁電流Iは、
弁体70の移動距離が、弁体70とコア62との間に確
保されている所定のクリアランス長Lに比して短くなる
ように設定されている。このため、電磁弁50によれ
ば、弁体70およびプランジャ58を何れの部材にも当
接させることなく、すなわち、大きな打音を発生させる
ことなく開弁状態を実現することができる。従って、電
磁弁50によれば、従来の電磁弁10に比して優れた静
粛性を得ることができる。
【0025】本実施例の電磁弁50は、上述の如く常態
で閉弁状態を実現する電磁弁である。例えば、車両のブ
レーキ装置を構成する液圧回路等では、常態で閉弁状態
を実現する電磁弁と、常態で開弁状態を実現する電磁弁
とが組み合わされて用いられることがある。このよう
に、異なる2種類の電磁弁が組み合わされて用いられる
場合に、両者の構成部品の共通化を図ることができる
と、生産性の向上を図るうえで、また、コストの低減を
図るうえで極めて有効である。
【0026】図2は、常態で開弁状態を実現する従来の
電磁弁80の構成を表す断面図を示す。以下、図2を参
照して、常態で開弁状態を実現する電磁弁80の構成に
ついて説明する。尚、図2において、上記図1に示す構
成部分と同一の部分については、同一の符号を付してそ
の説明を省略または簡略する。電磁弁80は、本実施例
の電磁弁50と同様に、スリーブ52、電磁コイル5
4、可動軸60、コア62、および、弁体70を備えて
いる。スリーブ52に内部には、プランジャ82が収納
されている。プランジャ82は、着磁されていない点を
除き本実施例の電磁弁50が備えるプランジャ58と同
様である。
【0027】電磁弁80は、コア62に挿入されるシー
ト部材84を備えている。シート部材84は、電磁弁8
0に要求される機能を実現するために、本実施例の電磁
弁50が備えるシート部材64と異なる形状に成形され
ている。また、電磁弁80は、シート部材84と可動軸
60との間に介在し、弁体70を開弁方向に付勢するス
プリング86を備えている。
【0028】弁体70は、電磁コイル54に励磁電流が
供給されていない場合には、スプリング86に付勢され
ることにより開弁位置に保持される。また、電磁コイル
54に励磁電流が供給されると、プランジャ82をコア
62に引き寄せる電磁力が発生することにより、弁体7
0が閉弁位置に向けて変位する。このため、電磁弁80
によれば、常態で開弁状態を実現すると共に、電磁コイ
ル54に励磁電流を供給することにより閉弁常態を実現
することができる。
【0029】図1、図2および図5に示す如く、本実施
例の電磁弁50は、従来の電磁弁10に比して、常態で
開弁状態を実現する電磁弁80と共通の部品を多数備え
ている。このため、本実施例の電磁弁50によれば、電
磁弁80と組み合わせて用いられる場合に、生産性の向
上を図るうえで、および、コストの低減を図るうえで、
特に優れた利益を得ることができる。
【0030】ところで、上記の実施例においては、プラ
ンジャ58を、図1に於ける左側がS極と、また、図1
に於ける右側がN極となるように着磁しているが、着磁
の方向はこれに限定されるものではなく、その逆方向に
着磁することとしてもよい。また、上記の実施例におい
ては、プランジャ58を着磁して、コア62を着磁しな
い構成としているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、プランジャ58に代えてコア62を着磁する構
成、または、プランジャ58およびコア62の双方を、
着磁方向が同一となるように着磁する構成を採用しても
よい。
【0031】尚、上記の実施例においては、プランジャ
58が前記請求項1記載の「可動部材」に、弁体70お
よびシート部材64が前記請求項1記載の「弁機構」
に、電磁コイル54が前記請求項1記載の「電磁コイ
ル」にそれぞれ相当している。次に、図3を参照して、
本発明の第2実施例について説明する。図3は、本発明
の第2実施例に対応する電磁弁90の構成を表す断面図
を示す。尚、図3において、上記図1に示す構成部分と
同一の部分については、同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0032】本実施例の電磁弁90は、スリーブ52の
周囲に、電磁コイル92を備えている。電磁コイル92
は、コア62の外周部分に延在するように設計されてい
る。電磁コイル92は、その断面がC形状となるように
成形された環状部材94を備えている。環状部材94
は、磁性材料で構成されている。本実施例において、電
磁コイル94に供給される励磁電流Iの向きは、上述し
た第1実施例の場合と同様に、図1において右側から左
側へ進行する右ネジの回転方向と一致するように定めら
れている。従って、電磁コイル92に電流が供給される
と、電磁コイル92の内周側には、上記第1実施例の場
合と同様に、プランジャ58が発生する永久磁界と反発
する反発磁界が発生する。
【0033】電磁弁90は、電磁コイル92に励磁電流
Iが供給されていない場合は、上記図1に示す電磁弁5
0と同様に閉弁状態に維持される。電磁コイル92に励
磁電流Iが供給されると、電磁コイル90によって反発
磁界が発生される。本実施例において、反発磁界は、主
としてコア62および環状部材94を通って還流する。
反発磁界が上記の如く流通すると、プランジャ52の永
久磁界を弱めることなく、コア62の、プランジャ52
と対向する端面を効率良くN極に励磁することができ
る。このため、電磁弁90によれば、プランジャ52と
コア62との間に、弁体70を開弁方向に変位させるた
めの斥力を効率良く発生させることができる。
【0034】ところで、上記の実施例においては、プラ
ンジャ52を着磁して、コア62を着磁しない構成とし
ているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プ
ランジャ58に代えてコア62を着磁する構成、また
は、プランジャ58およびコア62の双方を、着磁方向
が同一となるように着磁する構成を採用してもよい。
尚、上記の実施例においては、電磁コイル92が前記請
求項1記載の「電磁コイル」にそれぞれ相当している。
【0035】次に、図4を参照して、本発明の第3実施
例について説明する。図4は、本発明の第3実施例に対
応する電磁弁100の構成を表す断面図を示す。尚、図
4において、上記図1または図3に示す構成部分と同一
の部分については、同一の符号を付してその説明を省略
する。本実施例の電磁弁100は、コア102を備えて
いる。コア102は、プランジャ52の着磁方向と逆向
きに、すなわち、図4における左側がN極となり、か
つ、図4における右側がS極となるように着磁されてい
る。コア102およびプランジャ52が互いに逆向きに
着磁されていると、両者の間には斥力が発生する。この
ため、電磁コイル92に励磁電流が供給されていない場
合、電磁弁100は開弁状態となる。
【0036】本実施例において、電磁コイル94に供給
される励磁電流Iの向きは、上述した第1実施例および
第2実施例の場合と逆向きに、すなわち、図1において
左側から右側へ進行する右ネジの回転方向と一致する向
きに定められている。電磁コイル92に、上記の方向性
を有する励磁電流Iが流通すると、電磁コイル92の内
周側には、コア102の永久磁界を相殺する方向の磁界
(以下、相殺磁界と称す)が発生する。
【0037】電磁コイル92によって発生される相殺磁
界によって、コア102の永久磁界が相殺されると、コ
ア102とプランジャ58との間には、プランジャ58
の発する永久磁界に起因する引力が働く。このため、電
磁コイル92に励磁電流Iを供給すると、電磁弁100
を閉弁状態とすることができる。このように、本実施例
の構成によれば、弁体70を一方向に付勢するスプリン
グ等を用いることなく、簡単な構成により、常態で開弁
状態を維持し、かつ、電磁コイル90に励磁電流Iが供
給されることにより開弁状態となる電磁弁100を実現
することができる。
【0038】尚、上記の実施例においては、プランジャ
58が前記請求項2記載の「可動部材」に、弁体70お
よびシート部材64が前記請求項2記載の「弁機構」
に、また、電磁コイル90が前記請求項2記載の「電磁
コイル」に、それぞれ相当している。
【0039】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明および
請求項2記載の発明によれば、スプリングを用いること
なく、弁機構を駆動するために必要な引力と斥力とを発
生させることができる。従って、本発明によれば、電磁
弁の部品点数の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に対応する電磁弁の構成を表
す断面図である。
【図2】図1に示す電磁弁と組み合わされて用いられる
従来の電磁弁の構成を表す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に対応する電磁弁の構成を
表す断面図である。
【図4】本発明の第3実施例に対応する電磁弁の構成を
表す断面図である。
【図5】従来の電磁弁の構成を表す断面図である。
【符号の説明】
50;90;100 電磁弁 54;92 電磁コイル 58 プランジャ 62;102 コア 64 シート部材 70 弁体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアに対向して配設される可動部材と、
    該可動部材が前記コアに対して相対変位することにより
    機能する弁機構と、を備える電磁弁において、 前記コアおよび前記可動部材の少なくとも一方が、前記
    コアと前記可動部材との間に引力を発生させる永久磁界
    を発生するように着磁されていると共に、 前記永久磁界と反発して前記コアと前記可動部材との間
    に斥力を発生させる反発磁界を発生することのできる電
    磁コイルを備えることを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 コアに対向して配設される可動部材と、
    該可動部材が前記コアに対して相対変位することにより
    機能する弁機構と、を備える電磁弁において、 前記コアおよび前記可動部材が、それぞれ、前記コアと
    前記可動部材との間に斥力を発生させる永久磁界を発生
    するように着磁されていると共に、 前記コアおよび前記可動部材が発生する永久磁界の一方
    を打ち消して、前記コアと前記可動部材との間に引力を
    発生させることのできる相殺磁界を発生する電磁コイル
    を備えることを特徴とする電磁弁。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU204822U1 (ru) * 2020-10-30 2021-06-11 Илья Александрович Новгородов Бесшумный клапан с дополнительными магнитами

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