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JPH10236941A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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Publication number
JPH10236941A
JPH10236941A JP9054190A JP5419097A JPH10236941A JP H10236941 A JPH10236941 A JP H10236941A JP 9054190 A JP9054190 A JP 9054190A JP 5419097 A JP5419097 A JP 5419097A JP H10236941 A JPH10236941 A JP H10236941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
extract
pearl
pinctada
ether
Prior art date
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Pending
Application number
JP9054190A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Masaki
仁 正木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体内のレドックス制御系を正常化し、生体
の有する細胞内過酸化物消去系を活性化することによ
り、紫外線や生体内代謝により生じる酸化ストレスに起
因する皮膚の傷害や老化を有効に防止し、改善し得る皮
膚外用剤を得る。 【解決手段】 アコヤガイ,クロチョウガイ,シロチョ
ウガイ,イケチョウガイ等の真珠貝の貝肉より抽出した
抽出物を含有させる。抽出溶媒としては、水の他、メタ
ノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール
等の低級アルコール、1,3-ブチレングリコール,プロピ
レングリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン
等の多価アルコール、エチルエーテル,プロピルエーテ
ル等のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステ
ル類、アセトン,エチルメチルケトン等の極性有機溶
媒、或いはこれらの混合物、生理食塩水,リン酸緩衝液
等が用いられる。皮膚外用剤には0.01〜5.0重量
%程度含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞内過酸化物消
去系を活性化し、紫外線や生体内代謝等に起因する酸化
ストレスによる皮膚の炎症や、しわ,しみの発生といっ
た皮膚老化症状の進展などの障害を防止或いは改善し得
る皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、真珠貝貝肉抽
出物を含有して成る皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線,放射線,重金属等の外来刺激及
び生体内代謝により生じる活性酸素種は、動物の生体内
において様々な反応を惹き起こすが、皮膚組織において
も、これらの損傷や老化に深く関与することが知られて
いる。特に、紫外線等により活性酸素種のうち過酸化水
素が細胞内に蓄積されることが報告されている。この過
酸化水素から、皮膚組織内に微量存在する鉄イオンや銅
イオンによりフェントン反応が触媒され、最も組織傷害
性の高いヒドロキシラジカルが生成するといわれてい
る。
【0003】そこで近年、ヒドロキシラジカルをはじめ
とする活性酸素種に対して消去作用を有する物質のスク
リーニングが行われ、ビタミンE群化合物や茶タンニン
をはじめとする植物由来成分を皮膚外用剤に配合する試
みがなされてきた。また、ヒドロキシラジカルの生成を
阻害するべくキレート剤の配合も行われている。さらに
は、ヒドロキシラジカルの生成前駆体となる過酸化水素
を消去する物質が検索され、ボタン抽出物が知られてい
る(特願平7−191060)。
【0004】しかしながら、過酸化水素,ヒドロキシラ
ジカル等の活性酸素種は、連鎖的な酸化反応に関与し、
これらを個別に消去したとしても、生体内の一連の過酸
化反応を防止するには不十分である。一方、生体内には
チオレドキシンやグルタチオン等の関与するレドックス
制御機構が存在し、生体内の酸化還元状態を一定に保つ
働きをしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、生体内のレドックス制御系を正常化し、生体の有す
る細胞内過酸化物消去系を活性化することにより、紫外
線や生体内代謝により生じる酸化ストレスに起因する皮
膚の傷害や老化を有効に防止し、改善し得る皮膚外用剤
を得ることを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者は過酸化水素による細胞傷害に対する防御
作用を指標として、生体の細胞内過酸化物消去系活性化
作用を有する物質のスクリーニングを行った。その結
果、真珠貝貝肉の抽出物に高い細胞内過酸化物消去系活
性化効果を見いだし、これを皮膚外用剤に含有させるこ
とにより本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、皮膚外用剤基剤に真珠
貝貝肉より抽出して得た抽出物を含有させて成る。
【0008】
【作用】本発明において有効成分として含有させる真珠
貝貝肉抽出物について、過酸化水素による細胞傷害に対
する防御作用を以下に示す。
【0009】ヒト由来線維芽細胞を、1ウェル当たり
2.0×104個となるように96穴マイクロプレート
に播種し、24時間後に真珠貝貝肉の水抽出物をそれぞ
れ0,0.125,0.25,0.5及び1mg/ml
含有し、さらに1mMの過酸化水素1μlを添加したH
anks液を細胞に接触させ、37℃で2時間培養し
た。次いでニュートラルレッドを20μg/ml含有す
る培地に交換して37℃で2時間培養し、細胞に取り込
まれたニュートラルレッドを抽出して550nmにおけ
る吸光度(A1)を測定した。一方、真珠貝貝肉の水抽
出物のみを添加し、過酸化水素を添加しないで同様の処
理を行った場合の550nmにおける吸光度(A0)を
も測定した。真珠貝貝肉の水抽出物各添加濃度における
細胞の生存率は(1)式により求めた。細胞生存率の測
定は各添加濃度について6回ずつ行い、平均値を表1に
示した。
【数1】
【0010】
【表1】 表1より明らかなように、真珠貝貝肉の水抽出物を0.
125mg/ml以上添加した場合には有意な細胞生存
率の上昇が認められ、良好な細胞内過酸化物消去系活性
化作用を有することが示された。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において有効成分として皮
膚外用剤に含有させる真珠貝貝肉抽出物は、天然真珠の
採取や養殖真珠の養成に用いられるアコヤガイ,クロチ
ョウガイ,シロチョウガイ,イケチョウガイ等の貝肉よ
り、水の他、メタノール,エタノール,プロパノール,
イソプロパノール等の低級アルコール、1,3-ブチレング
リコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコ
ール,グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテ
ル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル,酢
酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチルメチルケト
ン等の極性有機溶媒、或いはこれらの混合物により抽出
して得られる。抽出溶媒としては、前記の他生理食塩水
やリン酸緩衝液等を用いてもよい。
【0012】貝肉からの抽出には、貝肉をそのまま用い
てもよいが、細切,ホモジナイズ,乾燥,粉砕等の処理
を行った後に抽出を行うことが、抽出効率の点で好まし
い。抽出温度は0℃〜50℃程度が適切である。
【0013】さらに本発明に係る皮膚外用剤には、他の
活性酸素消去剤,抗炎症剤,美白剤,皮膚細胞賦活剤,
殺菌剤の他、油類,界面活性剤,保湿剤,紫外線吸収
剤,粉体,香料,防腐剤等、一般的な外用剤及び化粧料
原料をも含有させることができる。
【0014】本発明に係る皮膚外用剤は、ローション
剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏等の剤型で提供す
ることができ、さらに化粧水,乳液,クリーム,パック
等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイ
クアップベースクリーム,液状又はクリーム状或いは軟
膏型のファンデーション,アイカラー,チークカラーと
いったメイクアップ化粧料、ハンドクリーム,レッグク
リーム,ボディローション等の身体用化粧料などとして
も提供することができる。皮膚外用剤中の真珠貝貝肉抽
出物の含有量としては、外用剤基剤中でのバイオアベイ
ラビリティ等を考慮して、0.01〜5.0重量%程度
が適当である。
【0015】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。まず、本発明において有効成分として
含有させる真珠貝貝肉抽出物の製造例について示す。
【0016】[製造例1] アコヤガイ貝肉抽出物1 アコヤガイ貝肉1kgを10℃にて精製水2.0l中で
ホモジネートし、24時間攪拌抽出した後、ろ過してろ
液を回収した。
【0017】[製造例2] アコヤガイ貝肉抽出物2 アコヤガイ貝肉1kgを10℃にて生理食塩水2.0l
中でホモジネートし、24時間攪拌抽出した後、ろ過し
てろ液を回収した。
【0018】[製造例3] アコヤガイ貝肉抽出物3 アコヤガイ貝肉1kgを15℃にて0.05Mリン酸緩
衝液(pH7.0)2.0l中でホモジネートし、24
時間攪拌抽出した後、ろ過してろ液を回収した。
【0019】[製造例4] クロチョウガイ貝肉抽出物 クロチョウガイ貝肉1kgを細切後、20℃にて50容
量%エタノール水溶液2.0l中に浸漬し、5日間静置
した後上清を回収した。
【0020】[製造例5] シロチョウガイ貝肉抽出物 シロチョウガイ貝肉1kgを細切後、20℃にて50容
量%1,3-ブチレングリコール水溶液2.0l中に浸漬
し、5日間静置した後上清を回収した。
【0021】[製造例6] イケチョウガイ貝肉抽出物 イケチョウガイ貝肉1kgを15℃にてグリセリン,ジ
プロピレングリコール,イソプロパノール混合溶媒(容
量比=2:2:1)1.5l中でホモジネートし、48
時間攪拌抽出した後ろ過して、ろ液を回収した。
【0022】続いて本発明に係る皮膚外用剤の処方を示
す。なお以下の実施例においては、真珠貝貝肉抽出物と
して上記製造例のものを用いた。
【0023】 [実施例1] 皮膚用ローション剤 (1)エタノール 10.0(重量%) (2)ヒドロキシエチルセルロース 1.0 (3)アコヤガイ貝肉抽出物1 0.5 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (5)精製水 88.4 製法:(1)〜(5)を混合し均一とする。
【0024】 [実施例2] 皮膚用乳剤 (1)ステアリン酸 0.2(重量%) (2)セタノール 1.5 (3)ワセリン 3.0 (4)流動パラフィン 7.0 (5)ポリオキシエチレン(10E.O.)モノオレイン酸 1.5 エステル (6)酢酸トコフェロール 5.0 (7)グリセリン 5.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)トリエタノールアミン 1.0 (10)精製水 74.7 (11)アコヤガイ貝肉抽出物2 1.0 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、70℃に保つ。一方、(7)〜(10)の水相成分を混
合,加熱して均一とし、70℃とする。この水相成分に
前記油相成分を攪拌しながら徐々に添加して乳化し、冷
却した後40℃にて(11)を添加,混合する。
【0025】 [実施例3] 皮膚用ゲル剤 (1)ジプロピレングリコール 10.0(重量%) (2)カルボキシビニルポリマー 0.5 (3)水酸化カリウム 0.1 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (5)精製水 87.8 (6)アコヤガイ貝肉抽出物3 1.5 製法:(5)に(2)を均一に溶解した後、(1)に(4)を溶解し
て添加し、次いで(3)を加えて増粘させ、(6)を添加す
る。
【0026】 [実施例4] 皮膚用クリーム (1)ミツロウ 6.0(重量%) (2)セタノール 5.0 (3)還元ラノリン 8.0 (4)スクワラン 27.5 (5)グリセリル脂肪酸エステル 4.0 (6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0 (7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 5.0 モノラウリン酸エステル (8)プロピレングリコール 5.0 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)精製水 35.4 (11)アコヤガイ貝肉抽出物1 1.0 (12)クロチョウガイ貝肉抽出物 1.0 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,溶解して75℃に加
熱する。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,溶解して
75℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を
添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化
し、冷却後40℃にて(11),(12)を添加,混合する。
【0027】 [実施例5] 水中油型乳剤性軟膏 (1)白色ワセリン 25.0(重量%) (2)ステアリルアルコール 25.0 (3)グリセリン 12.0 (4)ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 (5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (6)精製水 35.4 (7)アコヤガイ貝肉抽出物2 0.5 (8)シロチョウガイ貝肉抽出物 0.5 (9)イケチョウガイ貝肉抽出物 0.5 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合,溶解して均一とし、
75℃に加熱する。一方、(5)を(6)に溶解して75℃に
加熱し、これに前記油相成分を添加して乳化し、冷却後
40℃にて(7)〜(9)を添加,混合する。
【0028】 [実施例6] 化粧水 (1)エタノール 10.00(重量%) (2)1,3-ブチレングリコール 5.00 (3)クロチョウガイ貝肉抽出物 0.01 (4)シロチョウガイ貝肉抽出物 0.01 (5)香料 0.10 (6)精製水 84.88 製法:(1)〜(5)を順次(6)に添加して均一に混合,溶解
する。
【0029】 [実施例7] エモリエントクリーム(油中水型) (1)流動パラフィン 30.00(重量%) (2)マイクロクリスタリンワックス 2.00 (3)ワセリン 5.00 (4)ジグリセリルジオレイン酸エステル 5.00 (5)L-グルタミン酸ナトリウム 1.60 (6)L-セリン 0.40 (7)プロピレングリコール 3.00 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)精製水 52.75 (10)香料 0.10 (11)シロチョウガイ貝肉抽出物 0.05 製法:(5),(6)を(9)の一部に溶解して50℃とし、5
0℃に加熱した(4)に攪拌しながら徐々に添加する。こ
れをあらかじめ混合し70℃に加熱溶解した(1)〜(3)に
均一に分散し、これに(7),(8)を(9)の残部に溶解して
70℃に加熱したものを攪拌しながら添加し、ホモミキ
サーにて乳化する。冷却後、40℃にて(10),(11)を添
加,混合する。
【0030】 [実施例8] メイクアップベースクリーム (1)ステアリン酸 12.00(重量%) (2)セタノール 2.00 (3)グリセリルトリ2-エチルヘキサン酸エステル 2.50 (4)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.00 (5)プロピレングリコール 10.00 (6)水酸化カリウム 0.30 (7)精製水 69.56 (8)酸化チタン 1.00 (9)ベンガラ 0.10 (10)黄酸化鉄 0.40 (11)香料 0.10 (12)アコヤガイ貝肉抽出物1 0.02 (13)クロチョウガイ貝肉抽出物 0.02 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃に加熱して
均一とする。一方(5)〜(7)の水相成分を混合し、75℃
に加熱,溶解して均一とし、これに(8)〜(10)の顔料を
添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相
成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて乳化し
た後冷却し、40℃にて(11)〜(13)を添加,混合する。
【0031】 [実施例9] 乳液状ファンデーション (1)ステアリン酸 2.00(重量%) (2)スクワラン 5.00 (3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00 (4)セタノール 1.00 (5)デカグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.00 (6)1,3-ブチレングリコール 6.00 (7)水酸化カリウム 0.10 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)精製水 53.52 (10)酸化チタン 9.00 (11)タルク 7.40 (12)ベンガラ 0.50 (13)黄酸化鉄 1.10 (14)黒酸化鉄 0.10 (15)香料 0.15 (16)イケチョウガイ貝肉抽出物 0.03 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合し、75℃に加熱して
均一とする。一方(6)〜(9)の水相成分を混合し、75℃
に加熱,溶解して均一とし、これに(10)〜(14)の顔料を
添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相
成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて均一に
乳化した後冷却し、40℃にて(15),(16)を添加,混合
する。
【0032】 [実施例10] ハンドクリーム (1)セタノール 4.0(重量%) (2)ワセリン 2.0 (3)流動パラフィン 10.0 (4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.5 (5)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル 2.5 イソステアリン酸エステル (6)酢酸トコフェロール 0.5 (7)グリセリン 20.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)精製水 59.0 (10)アコヤガイ貝肉抽出物2 0.2 (11)シロチョウガイ貝肉抽出物 0.2 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,溶解して75℃に加
熱する。一方、(7)〜(9)の水相成分を混合,溶解して7
5℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を添
加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し
て冷却し、40℃にて(10),(11)を添加,混合する。
【0033】上記本発明の実施例のうち実施例1〜実施
例5について、紫外線によるしわの発生に対する防止効
果を評価した。なお、各実施例において配合した真珠貝
貝肉抽出物を、各抽出物の調製に用いた抽出溶媒に代替
したものを比較例とした。しわ発生防止効果は、ヘアレ
スマウス5匹を1群とし、各群について実施例及び比較
例をそれぞれ1日1回背部に塗布し、1J/cm2/週
の長波長紫外線(UVA)を50週間照射し、ヘアレス
マウスにおけるしわの発生状況を観察し、表2に示す判
定基準に従って点数化して行った。この際、精製水のみ
を塗布した群を対照とした。結果は各群の平均値を算出
し、UVA照射日数との関係により表3に示した。
【表2】
【0034】
【表3】 表3に示されるように、対照群においては、UVA照射
日数が40週を超える頃には形成されたしわの深さは中
程度にまで達し、50週後には深いしわの発生が認めら
れていた。これに対し、本発明の実施例塗布群ではいず
れにおいてもしわの発生は顕著に抑制されており、実施
例1塗布群で50週後に軽微なしわの発生が、実施例2
〜実施例5塗布群では微小なしわの発生が見られたに過
ぎなかった。一方比較例塗布群では、酢酸トコフェロー
ルを含有する比較例2塗布群でしわの発生の程度の軽減
が若干認められた他は、有意なしわの発生防止或いは軽
減は認められなかった。
【0035】次に、本発明の実施例1〜実施例10につ
いて、6カ月間の実使用試験を行った。パネラーとし
て、日常戸外で作業することが多く、しわや皮膚弾性の
低下といった皮膚症状を有する40才〜60才代の女性
を用い、1群20名とした。この使用試験においても、
上記と同様各実施例において配合した真珠貝貝肉抽出物
を、各貝肉抽出物の調製に用いた抽出溶媒に代替したも
のを比較例とした。使用試験は紫外線量の多い4月〜1
0月にわたって、各群に実施例及び比較例のそれぞれを
ブラインドにて使用させて行った。使用試験開始前及び
使用試験終了後に皮膚の状態を観察し、しわ及び皮膚弾
性の各改善状況について「改善」,「やや改善」,「変
化なし」の3段階にて評価した。なお、しわの程度につ
いては写真撮影及びレプリカにより、皮膚弾性について
はキュートメーターにより測定して評価した。結果は、
各評価を得たパネラー数にて表4に示した。
【0036】
【表4】 表4に示されるようにしわの改善状況については、本発
明の実施例6使用群で改善の見られなかったパネラーが
1名見られた他は、すべてにおいて改善傾向が認められ
ていた。特に、実施例1〜実施例5及び実施例10使用
群では、50%以上のパネラーにおいて明確な改善を認
めていた。皮膚弾性の改善状況については、実施例使用
群ではすべて改善傾向が認められており、実施例1〜実
施例5及び実施例10使用群では65%以上のパネラー
で明確な改善を認めていた。これに対し、比較例使用群
ではしわ及び皮膚弾性ともに明確な改善を認めたパネラ
ーは見られず、しわについては70%以上、皮膚弾性に
ついては60%以上のパネラーで症状の改善を認めなか
った。
【0037】なお、本発明の実施例1〜実施例10につ
いては、上記の使用試験期間中に含有成分の析出,分
離,凝集、変色,変臭といった状態変化は全く見られな
かった。また、各実施例使用群において、皮膚刺激性反
応や皮膚感作性反応を示したパネラーも存在しなかっ
た。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、細
胞内過酸化物消去系を活性化し、紫外線や生体内代謝等
に起因する酸化ストレスによる皮膚の炎症や、しわ,し
みの発生といった皮膚老化症状の進展などの障害を防止
或いは改善し得る、安定且つ安全な皮膚外用剤を得るこ
とができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真珠貝貝肉抽出物を含有して成る、皮膚
    外用剤。
  2. 【請求項2】 真珠貝貝肉抽出物の含有量が、0.01
    〜5.0重量%であることを特徴とする、請求項1に記
    載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 皮膚外用剤が化粧料であることを特徴と
    する、請求項1又は請求項2に記載の皮膚外用剤。
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