JPH10214555A - 電気スイッチング装置及び電気スイッチング装置用のマグネットアングルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気スイッチング装置、例えば、冒頭に記載
したようなリレーを改善して、これを簡単に、できる限
り僅かな材料を用いて、即ち、できる限り僅かな材料損
失で製造することができるようにすること。 【解決手段】 接極子の作動によって、少なくとも２つ
の接続端子間を接触接続することができる、電気スイッ
チング装置において、マグネットアングル、コア、マグ
ネットアングルに接続された、少なくとも１つの接続端
子は、曲げられた、一体的な型押し部品であり、該型押
し部品において、コアは、曲げられていない状態で、マ
グネットアングル内に位置している別個の、曲げ可能な
条片として形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ケーシング、該ケ
ーシング内に配設された、コイルを支持するマグネット
アングル、該マグネットアングルに配設された、前記コ
イルのコア、前記ケーシング内に配設された少なくとも
２つの接続端子、前記マグネットアングルに弾性的に設
けられた接極子を有しており、前記接続端子の１つは、
前記マグネットアングルと接続されており、前記接極子
の作動によって、少なくとも２つの接続端子間を接触接
続することができる、電気スイッチング装置、例えば、
リレーに関する。

【０００２】

【従来の技術】その種のスイッチング装置は、例えば、
ドイツ連邦共和国特許公開第４４１１８７９号公報から
公知である。このスイッチング装置では、マグネットア
ングルとコイルのコアとが、一体的なアングル部材とし
て形成されており、その際、マグネットアングルは、直
角に曲げられている。上側マグネットアングル部に対し
て平行に、同様に曲げられて、コアは、上側マグネット
アングル部に対して平行であるように設けられている。
コイルの保持部として、且つ、磁気分路素子として使わ
れる上側マグネットアングル部とコイルのコアとの間
に、ほぼ１／２のコイル直径に相応する間隔が設けられ
る。マグネットアングルには、接続端子が取り付けられ
ている。

【０００３】マグネットアングル及びコアを、コアとマ
グネットアングル部との間に比較的大きな切欠部が形成
されるように構成することによって、製造時にかなりの
材料の損失を来してしまう。と言うのは、マグネットア
ングル部とコアとの間に設けられる余白は、材料屑であ
るからである。

【０００４】更に、その種のマグネットアングルでは、
マグネットアングルに接続端子を付加的に取り付ける必
要があり、従って、付加的な製造コストを必要とする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、電気
スイッチング装置、例えば、冒頭に記載したようなリレ
ーを改善して、これを簡単に、できる限り僅かな材料を
用いて、即ち、できる限り僅かな材料損失で製造するこ
とができるようにすることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
ると、マグネットアングル、コア、前記マグネットアン
グルに接続された、少なくとも１つの接続端子は、曲げ
られた、一体的な型押し部品であり、該型押し部品にお
いて、前記コアは、曲げられていない状態で、前記マグ
ネットアングル内に位置している別個の、曲げ可能な条
片として形成されていることにより解決される。

【０００７】

【発明の実施の形態】コアを、曲げられていない状態
で、マグネットアングル内に位置している別個に曲げる
ことができる条片として構成することによって、特に有
利に、コイルのコアを製造するのに、僅かな材料しか使
わないで済む、即ち、コアの製造の際、僅かな材料損失
しか生じないようにすることができる。

【０００８】純原理的には、コアのマグネットアングル
及び接続端子の構成のために、型押し部品が任意の形状
乃至形態を有するようにするとよい。マグネットアング
ルの条片は、同様に、種々の形式で構成することができ
る。

【０００９】例えば、マグネットアングル及びコイルの
コア並びにマグネットアングルに取り付けられる接続端
子を特に迅速且つ簡単に製造することができるようにす
るために、有利な実施例では、型押し部品をほぼ矩形状
にし、その一端に、接続端子を形成し、ほぼ真ん中に、
狭幅のＵ字状切欠部（例えば、単に、切り抜き乃至切断
によって製造することもできる）が、コアの方に曲げる
ことができる条片とアングル部材の方に曲げることがで
きる、条片を囲む型押し部品の残部を有しているように
することが提案されている。

【００１０】このようにして、例えば、型押し部品を特
に有利に大量生産することができ、従って、マグネット
アングル、マグネットアングルに取り付けられたコア及
びマグネットアングルに取り付けられた接続端子部材を
コスト上有利に製造することもできる。

【００１１】本発明の課題は、更に、電気スイッチング
装置、例えば、リレーのコイルを支持するマグネットア
ングル（このマグネットアングルに、コイルのコアと少
なくとも１つの接続端子が設けられている）の製造方法
によっても解決され、その際、以下の各ステップを有し
ている。

【００１２】−金属板から、ほぼ矩形の型押し部品を打
ち抜き、該型押し部品の一方の側には、接続端子を一体
的に形成し、前記型押し部品のほぼ中央には、狭幅Ｕ字
型切欠部を、条片の形成のために設け、 −前記条片をほぼ直角に曲げてコアを形成し、 −前記条片を囲むブリッジを、両ブリッジを結合する矩
形部と一緒に、ほぼ直角に曲げ、該曲げを、前記コアに
対して平行に、マグネットアングルと結合された、磁気
終端素子として使用される上側マグネットアングル部を
形成するように形成するのである。

【００１３】非常に有利な実施例では、条片を、直接、
マグネットアングルから、切り抜き乃至切断によって形
成し、それに直ぐ続いて曲げることによってコアが形成
されている。このようにして、Ｕ字状の切欠部をなくす
ことができ、それにより、材料の損失を更に低減するこ
とができる。

【００１４】有利には、更に、条片及び該条片を囲むブ
リッジを曲げて、上側マグネットアングル部とコアとの
間に、コイルのほぼ１／２の直径に相応する間隔が形成
されるようにすることが提案されている。このようにし
て、コイルをマグネットアングルに簡単に正確に位置付
けて取り付けることができる。

【００１５】

【実施例】図１に示された、マイクロリレーの形式で
の、電気スイッチング装置の実施例では、全体が１０で
示されたケーシングが設けられている。このケーシング
内には、コイル２０を支持するマグネットアングル３０
が設けられている。このマグネットアングル３０には、
コイル２０のコア３２が設けられている。

【００１６】コア３２と、特に、磁気終端素子としても
使用される上側マグネットアングル部３１との間の間隔
は、コイル２０の１／２の直径に相応するように選定さ
れている。上側マグネットアングル部３１には、リベッ
ト結合部４０を介して接極子４２が設けられている。こ
の接極子は、板ばね４３を介して弾性的に支承されてお
り、通電されたコイル２０によって磁気的に吸引され、
それにより、板ばね４３の下側領域に取り付けられた接
触接続要素４４は、別の接続端子５０と接続された接触
接続要素５２に当接される。

【００１７】接極子４２の吸引されていない状態では、
接極子の接触接続要素４４は、別の接続端子６０の接触
接続要素６２に当接している。従って、その種のマイク
ロリレーは、切換リレーとして使用される。しかし、本
発明は、切換リレーに制限されるものではない。勿論、
他のリレータイプも上述のように実施することができ
る。

【００１８】マグネットアングル３０には、その下側領
域内に、接続端子３５が設けられている。接続端子３
５、接続端子５０並びに接続端子６０は、ケーシングの
下側部分、例えば、成形部７０内に埋め込まれている。

【００１９】図１から分かるように、マグネットアング
ル３０は、その上側マグネットアングル３１、コア３２
並びに接続端子３５と共に一体部を形成している。

【００２０】以下、図２及び図３を用いて、この部品の
製造実施例について説明する。

【００２１】図２から分かるように、先ず、金属板か
ら、ほぼ矩形状の型押し部品３９が打ち抜かれる。この
矩形状の型押し部品３９の一方の側には、公知の接続端
子３５が一体的に形成されている。

【００２２】打ち抜かれた、矩形状の型押し部品３９の
ほぼ真ん中には、狭幅Ｕ字型切欠部３８が、同様に矩形
状の条片３２ａの形成のために形成されている。

【００２３】この条片３２ａは、矩形状の板である型押
し部品３９の残部によって囲まれており、この板は、実
質的に、条片３２ａに対して平行に配設された２つのブ
リッジ３０ａ及びこの両ブリッジ３０ａと接続された一
貫して矩形の部分３１ａを有している。

【００２４】マグネットアングル３０、上側マグネット
アングル部３１並びにコア３２の構成のために、コア３
２用の条片３２ａも、上側マグネットアングル部３１用
の、ブリッジ３０ａに設けられた矩形部３１ａ（条片３
２ａを囲む）も曲げられている。

【００２５】条片３２ａの曲がり部並びに条片を囲むブ
リッジ３０ａ及びコア３２及び上側マグネットアングル
３１用の矩形部３１ａの部分的な曲がり部は、図３に明
らかに示されている。

【００２６】条片３２ａ並びにブリッジ３０ａに設けら
れた矩形部３１ａは、図３に示された部品では、板平面
内に曲げられている。図３から分かるように、条片３２
ａ並びに矩形部３０ａを同時に曲げることによって、コ
ア３２並びに上側のマグネットアングル部３１を、マグ
ネットアングル３０を構成して、簡単且つ迅速に製造す
ることができる。その際、ブリッジ３０ａは、所定の箇
所で曲げられており、その際、リベット結合によって、
接極子４２を板ばね４３を介して正確に取り付けること
ができる位置に、リベットピン４０が設けられているよ
うにされている。

【００２７】製造方法の他の実施例では、条片３２ａ
は、直接、マグネットアングル３９から、切り抜き乃至
切断によって形成され、それに直ぐ続いて曲げることに
よって、コア３２が形成されている。このようにして、
狭幅なＵ字型切欠部３８極めて小さく低減することがで
き、そうすることによって、材料の損失を一層低減する
ことができる。

【００２８】型押し部品内に設けられた条片３２ａを有
する型押し部品によって、マグネットアングル３０及び
コア３２を構成することによって、迅速且つ問題なしに
マグネットアングル３０、コア３２及び接続端子３５を
製造することができるのみならず、特に材料を節約して
製造することもできる。実質的に、単に、Ｕ字型切欠部
によって、及び、接続端子３５の補足による材料損失が
生じるにすぎず、それは、極めて僅かである。

【００２９】

【発明の効果】マグネットアングル、コア、及び、マグ
ネットアングルと結合された少なくとも１つの接続端子
を、曲げられた一体的な型押し部として形成することに
よって、マグネットアングル及びコイルのコアも、接続
端子も、唯一の型押し過程で製造することができるとい
う極めて大きな利点を奏することができる。このように
して、単数乃至複数の接続端子とマグネットコアをマグ
ネットアングルに付加的に取り付ける必要はなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電気スイッチング装置の部分切断略図

【図２】本発明のスイッチング装置のマグネットアング
ル、コア並びに接続端子を形成するための型押し部品
の、曲げられていない状態での略図

【図３】図２に示した型押し部品を完成した、曲げられ
た状態で示す図

【符号の説明】

１０ ケーシング ２０ コイル ３０ マグネットアングル ３２ コア ３５，５０，６０ 接続端子 ４２ 接極子 ４３ 板ばね ４４ 接触接続要素 ７０ 成型部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨアヒム ナーザー ドイツ連邦共和国 ニュルンベルク ユー デンガッセ ８ (72)発明者 ハンス シュルンプフ ドイツ連邦共和国 オーベラスバッハ ヘ ーベルシュトラーセ ５ (72)発明者 ゾーニャ ライテンシュピース ドイツ連邦共和国 ニュルンベルク キュ ーンホーファーシュトラーセ 23

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシング（１０）、該ケーシング内に
   配設された、コイル（２０）を支持するマグネットアン
   グル（３０）、該マグネットアングル（３０）に配設さ
   れた、前記コイル（２０）のコア（３２）、前記ケーシ
   ング内に配設された少なくとも２つの接続端子（３５，
   ５０，６０）、前記マグネットアングル（３０）に弾性
   的に設けられた接極子（４２）を有しており、前記接続
   端子の１つは、前記マグネットアングル（３０）と接続
   されており、前記接極子の作動によって、少なくとも２
   つの接続端子（３５，５０，６０）間を接触接続するこ
   とができる、電気スイッチング装置において、マグネッ
   トアングル（３０）、コア（３２）、前記マグネットア
   ングル（３０）に接続された、少なくとも１つの接続端
   子（３５）は、曲げられた、一体的な型押し部品であ
   り、該型押し部品において、前記コア（３２）は、曲げ
   られていない状態で、前記マグネットアングル（３０）
   内に位置している別個の、曲げ可能な条片（３２ａ）と
   して形成されていることを特徴とする電気スイッチング
   装置。
2. 【請求項２】 型押し部品（３９）は、ほぼ矩形の形状
   を有しており、前記型押し部品の一方の側には、接続端
   子（３５）が一体的に形成されており、且つ、ほぼ中央
   に狭幅なＵ字型切欠部（３８）を有していて、コア（３
   ２）を形成するように曲げることができる条片（３２
   ａ）が形成されており、該条片（３２ａ）を囲むブリッ
   ジ（３０ａ）及び該ブリッジと結合された矩形部（３１
   ａ）を有していて、マグネットアングル（３０）及び上
   側マグネットアングル部（３１）が形成されている請求
   項１記載の電気スイッチング装置。
3. 【請求項３】 ブリッジ（３０ａ）には、リベットピン
   （４０）が、接極子（４２）を位置決める板ばね（４
   ３）をリベット結合を介して取り付けるために設けられ
   ている請求項１記載の電気スイッチング装置。
4. 【請求項４】 コイル（２０）のコア（３２）と少なく
   とも１つの接続端子（３５）が設けられている、電気ス
   イッチング装置、例えば、リレーのコイル（２０）を支
   持するマグネットアングル（３０）の製造方法におい
   て、 −金属板から、ほぼ矩形の型押し部品（３９）を打ち抜
   き、該型押し部品の一方の側には、接続端子（３５）を
   一体的に形成し、前記型押し部品のほぼ中央には、狭幅
   Ｕ字型切欠部（３８）を、条片（３２ａ）の形成のため
   に設け、 −前記条片（３２ａ）をほぼ直角に曲げてコア（３２）
   を形成し、 −前記条片を囲むブリッジ（３０ａ）を、両ブリッジを
   結合する矩形部（３１ａ）と一緒に、ほぼ直角に曲げ、
   該曲げを、前記コア（３２）に対して平行に、マグネッ
   トアングル（３０）と結合された、磁気終端素子として
   使用される上側マグネットアングル部（３１）を形成す
   るように形成することを特徴とするマグネットアングル
   の製造方法。
5. 【請求項５】 条片（３２ａ）を、直接、マグネットア
   ングル（３９）から、切り抜き乃至切断によって形成
   し、それに直ぐ続いて曲げることによってコア（３２）
   を形成する請求項４記載の方法。
6. 【請求項６】 条片（３２ａ）及び該条片を囲むブリッ
   ジ（３０ａ）を曲げて、上側マグネットアングル部（３
   １）とコア（３２）との間に、コイル（２０）のほぼ１
   ／２の直径に相応する間隔が形成されるようにする請求
   項４又は５記載の方法。