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JPH10209527A - 静電アクチュエータ,その製造方法及び駆動システム - Google Patents

静電アクチュエータ,その製造方法及び駆動システム

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Publication number
JPH10209527A
JPH10209527A JP9011513A JP1151397A JPH10209527A JP H10209527 A JPH10209527 A JP H10209527A JP 9011513 A JP9011513 A JP 9011513A JP 1151397 A JP1151397 A JP 1151397A JP H10209527 A JPH10209527 A JP H10209527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrostatic actuator
film
upper electrode
curved portion
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9011513A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Kanayama
斎 金山
Sunao Tsurusawa
直 鶴沢
Koji Idogaki
孝治 井戸垣
Takashi Yasuda
隆 安田
Isao Shimoyama
下山  勲
Hirofumi Miura
宏文 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP9011513A priority Critical patent/JPH10209527A/ja
Publication of JPH10209527A publication Critical patent/JPH10209527A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動部として片持梁を有する静電アクチュエ
ータにおいて、低い駆動電圧で大きな変位量が得られる
ようにする。 【解決手段】 導電性のシリコンウエハ10に絶縁層1
2を形成し、その上に可動部16の一端を支持する上部
電極14を形成した静電アクチュエータにおいて、可動
部16を、直線部22と湾曲部24とからなる複数の梁
20を連続的に形成した片持梁構造とする。このアクチ
ュエータでは、シリコンウエハ10と上部電極14との
間に第1の梁20を変位可能な駆動電圧を印加すれば、
その駆動電圧によって生じる静電気力により、第1の梁
20aがシリコンウエハ10側に曲がり、その後、第
2,第3,第4,第5の梁20b〜20eが順にシリコ
ンウエハ10側に曲がる。従って、低い駆動電圧で大き
な変位量を得ることができる。また駆動電圧を低くする
ことができるので、駆動回路等を静電アクチュエータと
同一のシリコン基板上に形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動部を片持梁に
て構成した静電アクチュエータとその製造方法、並びに
静電アクチュエータを用いた駆動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、静電気力と可動部の弾性変形
を最良の方法で使用することにより、可動部を所望量だ
け変位(屈曲)させることのできる静電アクチュエータ
が知られている。例えば、下記(1)〜(3)のものがそれで
ある。
【0003】(1) 一対の平面状電極の間に、両端が固定
されたS字状のフィルムを配置し、フィルムと各電極間
に交互に電圧を印加することにより、フィルムのS字状
部分を、電圧印加によって生じる静電気力によりフィル
ムの両固定端側に交互に変位させ、そのフィルムの変位
によって、所定のガス流量を得るようにした静電気フィ
ルムアクチュエータ(1992年,IEEE「マイクロ
・エレクトロ・メカニカル・システムズ」の会報,1〜
5頁参照)。
【0004】(2) 絶縁体が積層された波形電極を多数並
べて、各電極の頂点同士を接続することにより多数の電
極からなるハニカム形状の可動部を形成し、この可動部
において互いに隣接する電極間に電圧を印加することに
より各電極間に静電気力を発生させ、その静電気力によ
り各電極を近接・離間させることにより、所望の変位量
を得るようにした分布静電気マイクロアクチュエータ
(1993年,IEEE「マイクロ・エレクトロ・メカ
ニカル・システムズ」の会報,18〜23頁参照)。
【0005】(3) 平面状の下部電極の上に絶縁層を挟ん
で上部電極を形成し、この上部電極にアルミニウムとク
ロムとの薄膜で作製した湾曲部を有する可動部を連結
し、下部電極と上部電極との間に電圧を印加することに
より、可動部を静電気力により絶縁層側に変位させる片
持梁構造の静電アクチュエータ(1994年,IEEE
「マイクロ・マシン及びヒューマン・サイエンス」第5
回国際会議の会報,第8〜31頁、1995年,「ソリ
ッドステート・センサとアクチュエータの第8回国際会
議」及び「ユーロセンサ 9」のテクニカル・ダイジェ
スト,412〜415頁、1995年,IEEE「マイ
クロ・エレクトロ・メカニカル・システムズ」の会報,
37〜42頁(文献A)、参照) そして、特に、これらの静電アクチュエータ(1)〜(3)の
うち、可動部を片持梁構造とした静電アクチュエータ
(3) によれば、表面マイクロ加工技術を利用してシリコ
ンウエハ上に可動部を簡単に形成することができ(文献
A参照)、その量産化が容易であることから、静電アク
チュエータを実用化する上で特に重要な技術となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の静
電アクチュエータにおいては、所望の変位量を得るため
には、電極間に数十から百V以上の高い駆動電圧を印加
する必要があり、駆動電圧を低くすると、変位量が小さ
くなりすぎるといった問題があった。
【0007】このため、上記(3) の静電アクチュエータ
を実用化する場合、その駆動系は静電アクチュエータの
電極間に高電圧を印加できるように構成にする必要があ
ることから、例えば、静電アクチュエータと同一のシリ
コン基板上に駆動回路を形成するといったことはでき
ず、静電アクチュエータを用いた駆動システムを実現す
る上で、制御や電力供給の点で不利であるといった問題
があった。
【0008】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、可動部として片持梁を有する静電アクチュエ
ータにおいて、低い駆動電圧で大きな変位量が得られる
ようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の静電ア
クチュエータにおいては、下部電極の片側面に形成され
た絶縁層の下部電極とは反対側面に上部電極が形成さ
れ、この上部電極には、湾曲部と直線部とからなる第1
の梁の湾曲部が支持される。また、第1の梁の直線部に
は、更に、第1の梁と同形状の第2の梁の湾曲部が接続
される。つまり、本発明の静電アクチュエータは、上部
電極に対して複数の梁を連続的に結合した可動部を有す
る。
【0010】そして、このように構成された本発明の静
電アクチュエータにおいては、上部電極と下部電極との
間に、第1の梁の直線部分を絶縁層に当接させる静電気
力を発生可能な駆動電圧を印加すれば、まずその駆動電
圧により第1の梁と下部電極との間に発生した静電気力
にて第1の梁が絶縁層に当接され、次に、その駆動電圧
により第2の梁と下部電極との間に発生した静電気力に
て第2の梁が絶縁層に当接されることになる。従って、
本発明によれば、第1の梁を絶縁層に当接させるのに必
要な駆動電圧にて、第1の梁及び第2の梁を順に絶縁層
に当接させることが可能になり、第2の梁の開放端側で
は、第1の梁の開放端側での変位量よりも大きな変位量
を得ることができる。
【0011】またこのように、本発明は、上部電極に支
持される可動部を湾曲部と直線部とからなる複数の梁に
て構成することにより、下部電極と上部電極との間に印
加される駆動電圧に対する変位量を増加するものである
ため、第1の梁への第2の梁の接続方法と同じ方法で、
第2の梁にこれと同形状の第3の梁を接続し、更に、第
3の梁にこれと同形状の第4の梁を接続する、というよ
うに、第1の梁に対して、第2,第3,第4…の梁を連
続的に接続するようにすれば、最終段の梁の開放端側で
は、より大きな変位量を得ることができる。
【0012】このため、本発明によれば、小さな駆動電
圧で所望の変位量が得られる静電アクチュエータを実現
できる。尚、第2の梁の湾曲部の第1の梁への接続位置
としては、第1の梁の直線部であればどこでもよく、例
えば、第1の梁の直線部の開放端部に、第2の梁の湾曲
部を接続するようにしてもよく、第1の梁の直線部の湾
曲部近傍に、第2の梁の湾曲部を接続するようにしても
よい。
【0013】次に、本発明の静電アクチュエータの可動
部を構成する各梁は、請求項2に記載のように、直線部
を一種類の金属薄膜から構成し、湾曲部を残留応力の異
なる二種類の金属薄膜の積層体から構成するようにすれ
ば、複数の梁からなる可動部を半導体プロセスを用いて
容易に形成できる。
【0014】また更に、下部電極,絶縁膜についても、
請求項3に記載のように、下部電極を導電性のシリコン
ウエハから構成し、絶縁膜をシリコン酸化膜から構成す
るようにすれば、半導体プロセスを用いて容易に形成で
きる。そして、請求項2又は請求項3に記載の静電アク
チュエータのように、可動部を構成する各梁の直線部を
一種類の金属薄膜から構成し、湾曲部を二種類の金属薄
膜から構成する場合には、請求項4に記載のように、例
えば、直線部を構成する金属薄膜をアルミニウム薄膜と
し、湾曲部を構成する二種類の金属薄膜をアルミニウム
薄膜及びクロム薄膜とすればよい。
【0015】またこのように各梁の湾曲部をアルミニウ
ム薄膜とクロム薄膜との積層体にて形成する場合には、
請求項5に記載のように、アルミニウム薄膜の膜厚h1
とクロム薄膜の膜厚h2 との比h2 /h1 を、0.06
以上にすることが望ましい。これは、各薄膜の膜厚比h
2 /h1 を0.06以上にすれば、各薄膜の膜厚比h2
/h1 に製作上の誤差があっても、この誤差によって生
じる湾曲部の曲率変化を小さく抑え、略一定に保つこと
ができるからである。
【0016】そして、本発明の静電アクチュエータにお
ける駆動電圧と変位量との関係は、各梁の湾曲部の曲率
と各梁の長さとによって決定され(後述実施例参照)、
湾曲部の曲率を略一定に保つことができれば、静電アク
チュエータの駆動電圧を各梁の長さに応じて設定すれば
よいため、請求項5に記載の発明によれば、静電アクチ
ュエータを用いた駆動システムの設計を簡単に行うこと
が可能になる。
【0017】一方、請求項6に記載の発明は、請求項4
又は請求項5に記載の静電アクチュエータの製造方法で
あって、導電性のシリコンウエハ上に、二酸化シリコン
膜、ポリシリコン膜、アルミニウム膜、及びクロム膜
を、スパッタにより順番に堆積させ、まず最上部のクロ
ム膜を各梁の湾曲部の形状に合わせてエッチングし、次
にアルミ膜を上部電極及び上部電極から連続的に延びる
各梁の形状に合わせてエッチングし、最後に、そのアル
ミ膜により形成される各梁の下にあるポリシリコン膜を
プラズマエッチングすることを特徴とする。
【0018】そして、本発明方法によれば、半導体プロ
セスを用いて本発明の静電アクチュエータを実現でき、
しかも、可動部の片持梁構造をプラズマエッチングによ
って達成できるため、ウエットエッチングで片持梁を形
成した場合のように、梁とシリコンウエハとの付着現象
を生じさせることはなく、本発明の静電アクチュエータ
を簡単にしかも歩留まりを低下させることなく実現でき
る。
【0019】次に、請求項7〜請求項9に夫々記載の駆
動システムは、請求項1〜請求項5いずれか記載の静電
アクチュエータを使用して対象物を駆動・変位させる駆
動システムであり、請求項7に記載の駆動システムは、
静電アクチュエータと駆動回路とをシリコン基板上に形
成し、駆動回路により静電アクチュエータを駆動するよ
う構成してなることを特徴とし、請求項8に記載の駆動
システムは、静電アクチュエータと太陽電池とをシリコ
ン基板上に形成し、太陽電池を電源として静電アクチュ
エータを駆動するよう構成してなることを特徴とし、請
求項9に記載の駆動システムは、静電アクチュエータと
太陽電池と駆動回路とをシリコン基板上に形成し、太陽
電池を電源として駆動回路により静電アクチュエータを
駆動するよう構成してなることを特徴とする。
【0020】即ち、本発明(請求項1〜請求項5)の静
電アクチュエータによれば、低い駆動電圧で所望の変位
量を得ることができることから、その駆動回路には、例
えば、シリコン基板上に形成したCMOS構造の各種ゲ
ート回路を直接使用することができ、電源には太陽電池
のような低電力電源を使用できる。また、本発明の静電
アクチュエータは、前述のようにシリコン基板上に半導
体プロセスを利用して簡単に構成できる。そこで、請求
項7〜請求項9に記載の駆動システムでは、静電アクチ
ュエータと、駆動回路及び/又は太陽電池とを、同一の
シリコン基板上に形成することにより、駆動システムの
小型・軽量化を図り、しかも、駆動システム全体を半導
体プロセスにて容易に実現できるようにしているのであ
る。
【0021】尚、駆動システムを実際に構築する場合、
一つの静電アクチュエータの変位にて得られる力は微小
であるため、同一基板上に多数の静電アクチュエータを
形成し、これら多数の静電アクチュエータの協調動作に
よって、所望の対象物を駆動・変位させるようにすれば
よい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。 [構成]図1は実施例の静電アクチュエータの構成を表
し、(a)はその斜視図、(b)はその平面図である。
但し、図1(b)は、片持梁構造の可動部が基板に当接
した状態を表す。
【0023】図1(a)に示す如く、本実施例の静電ア
クチュエータ1は、平面状に形成された導電性のシリコ
ンウエハ10と、その上面全体に積層された絶縁層12
と、更にその上面に積層された上部電極14と、上部電
極14に一端が支持された片持梁構造の可動部16とか
ら構成されている。
【0024】可動部16は、同一形状の複数(本実施例
では9個)の梁20から構成されている。各梁20は、
0.8〜1.5μmの厚みを有するアルミニウムフィル
ム(Al薄膜)で構成された直線部22と、直線部22
と同じ厚さのAl薄膜に0.1〜0.3μmの厚みを有
するクロムフィルム(Cr薄膜)を積層した湾曲部24
とからなり、湾曲部24は、Al薄膜とCr薄膜との残
留応力の差により、シリコンウエハ10の面方向に対し
て上方に反り上がっている。
【0025】また、図1(b)に示す如く、上記9個の
梁20のうちの2つ(第1の梁20a)は、夫々、湾曲
部24側端部が上部電極14の端面に連結されており、
上部電極14から同一方向(平行)に張り出している。
また、これら一対の第1の梁20aの直線部22におい
て、湾曲部24近傍で互いに対向する位置には、夫々、
連結部26aが突設されている。そして、連結部26a
には、夫々、第2の梁20bの湾曲部24側端部が連結
され、各第2の梁20bは、各連結部26aから第1の
梁20aと同方向に張り出している。同様にして、第2
の梁20bには、連結部26bを介して第3の梁20c
が連結され、第3の梁20cには、連結部26cを介し
て第4の梁20dが連結されている。そして、第4の梁
20dの直線部22は、湾曲部24近傍の位置で連結部
26dを介して互いに連結されており、この連結部26
dには、第5の梁20eの湾曲部24側端部が連結さ
れ、第5の梁20eは他の梁と同方向に張り出してい
る。
【0026】つまり、可動部16は、第1〜第4の梁2
0a〜20dを連続的に連結することにより2系統の片
持梁を形成し、その先端を連結してその連結部分に第5
の梁20eを連結することにより構成されている。尚、
これは、シリコンウエハ10の面方向に沿った力(横方
向力)に対して、可動部16の強度を増すためである。 [動作]このように構成された本実施例の静電アクチュ
エータ1においては、図2(a)に示す如く、下部電極
となるシリコンウエハ10と、上部電極14との間に電
圧が印加されると、ギャップの小さい第1の梁20aと
シリコンウエハ10との間に、大きな静電気力が第1の
梁20aの長手方向に沿って発生する。この結果、まず
第1の梁20aがシリコンウエハ10側に曲がり、絶縁
層12に当接する。
【0027】すると、図2(b)に示すように、第2の
梁20bは、シリコンウエハ10に対して図2(a)に
おける第1の梁20aと同様の位置に配設されることに
なるため、今度は、第2の梁20bとシリコンウエハ1
0との間に発生した静電気力にて、第2の梁20bがシ
リコンウエハ10側に曲がり、絶縁層12に当接するこ
とになる。同様にして、第3,第4,第5の梁20c,
20d,20eも、各梁とシリコンウエハ10との間に
発生した静電気力にてシリコンウエハ10側に曲がり、
最終的には、全ての梁20a〜20eが絶縁層12に当
接する(図2(d))。
【0028】従って、本実施例の静電アクチュエータ1
によれば、第1の梁20aをシリコンウエハ10側に曲
げるのに要する駆動電圧にて、全ての梁20a〜20e
をシリコンウエハ10側に曲げることができ、第5の梁
20eの先端部では、第1の梁20aの先端部の変位量
に対して何倍もの変位量を得ることができる。この結
果、本実施例によれば、低い駆動電圧で大きな変位量が
得られる静電アクチュエータを実現できる。 [製造手順]次に本実施例の静電アクチュエータの製造
手順(方法)を図3を用いて説明する。尚、図3に示す
各図は、図1(b)に示す第1の梁20aに沿ったA−
A線断面図である。
【0029】まず最初に、シリコンウエハ10上に、絶
縁層12となる1μm厚の二酸化シリコン(SiO2
膜30、1μm厚のポリシリコン膜32、上部電極14
及び可動部16を構成するアルミニウム膜34、及び、
各梁20の湾曲部24を構成するクロム膜36をスパッ
タにより順番に堆積させる(図3(a))。
【0030】次に、最上層のクロム膜36の上に、各梁
20の湾曲部24のパターンをフォトリソグラフィーに
よって形成し、Ce(NH4)2(NO3)6とHClO4の水溶
液でクロム膜36をエッチングする。この結果、各梁2
0の湾曲部24を構成するCr薄膜が形成される(図3
(b))。
【0031】このように湾曲部24のCr薄膜が形成さ
れると、今度は、上記エッチングにより露出したアルミ
ニウム膜34の上に、上部電極14及び可動部16のパ
ターンを他のフォトマスクで形成し、アルミニウム膜3
4をエッチングする。尚、アルミニウム膜34のエッチ
ングには、「H3PO4:HNO3:CH3COOH:H 2
O=10:1:1:2」のエッチャントが使用される。
この結果、アルミニウム膜34は、このエッチャントで
溶解し、上部電極14及び可動部16に対応した形状と
なる(図3(c))。
【0032】そして最後に、CF4/O2プラズマにて、
ポリシリコン膜32をプラズマエッチングすることによ
り、可動部16の下にあるポリシリコン膜32をオーバ
エッチし、可動部16をシリコンウエハ10から離す。
すると、アルミニウム膜34とクロム膜36の積層部分
(つまり各梁20の湾曲部24)は、アルミニウム膜3
4とクロム膜36に残留した引っ張り応力の差に応じて
上方に湾曲し、可動部16を構成する各梁20が形成さ
れる(図3(d))。
【0033】尚、プラズマエッチングは、等方性エッチ
ングであり、その等方性は、エッチング時のガスの流量
比、ガス圧、高周波電力等によって変化するが、発明者
の実験によれば、ガス流量の最高の状態は、CF4:5
0ml/min 、O2:10ml/min であり、ガス圧,高周
波電力は、夫々、0.4torr,50Wにすればよいこと
がわかった。
【0034】そして、このように本実施例では、静電ア
クチュエータ1を半導体製造時の表面マイクロ加工技術
を利用して作製しており、しかも、可動部16をシリコ
ンウエハ10側から解放する際には、プラズマエッチン
グを利用するため、ウエットエッチングを利用する場合
に比べて、可動部16を良好に形成できる。つまり、ウ
エットエッチングによる解放では、しばしば、エッチン
グ液の付着力にてマイクロ機構の表面をお互いにくっつ
けてしまうという問題を引き起こすが、本実施例の製造
方法によれば、こうした問題を生じることがない。 [設計]以上本実施例の静電アクチュエータ1の構成・
動作・製造手順について説明したが、本実施例のように
梁を多数連結した可動部16を有する静電アクチュエー
タ1の動作特性は、可動部16を構成する一つの梁20
の長さ(図3(c)に示す直線部22の長さLs及び湾
曲部24の長さLc)や、梁20の湾曲部24の曲率半
径(図3(d)に示すρ)によって決まる。
【0035】そこで次に、本実施例のように梁を多数連
結した可動部16を有し、かつ良好な動作特性が得られ
る静電アクチュエータを作製する際の梁20の設計手法
について説明する。まず、梁20の湾曲部24の曲率半
径ρは、以下の関係式を用いて計算できる。
【0036】ρ=(x2+z2)/2z ここで、xは湾曲部24の湾曲した状態での水平方向の
長さであり、zは湾曲部24の垂直方向の高さ(厚みは
含まない)である(図3(d)参照)。そして、上記各
値x,zを顕微鏡下で測定して得られる曲率半径ρと、
湾曲部24を構成するAl薄膜の膜厚h1 とCr薄膜の
膜厚h2 との比n(n=h2 /h1 )の関係を、実験に
より求めたところ、図5に黒丸で示す測定結果が得られ
た。尚、この測定は、Al薄膜の膜厚h1 を0.8μm
に固定し、Cr薄膜の膜厚h2 を変化させることにより
行った。
【0037】一方、曲率半径ρを、各膜の厚さ(h)、
ヤング率(E)、各膜の残留応力(σ)と関係づける方
程式は、次式のように表すことができる(1991年,
IEEE「マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システ
ムズ」の会報,51〜56頁参照)。
【0038】
【数1】
【0039】但し、上記方程式において、添え字「1」
はAl薄膜に対する値を、添え字「2」 はCr薄膜に対
する値を表す(図4参照)。そして、上記方程式におい
て、Al薄膜のヤング率E1 及びCr薄膜のヤング率E
2 の値は、夫々、70.3GPa、25GPaであり、未知
の値である(mσ1−σ2 )を0.3GPaと仮定する
と、曲率半径ρと膜厚比nとの関係式は、図5の実線に
示す如くなり、図5において黒丸で示した測定値に略一
致する。
【0040】従って、上記関係式(図5に示す実線)か
ら、曲率半径ρの変化量は、湾曲部24を構成するAl
薄膜とCr薄膜との膜厚比nが増加するに従って減少
し、しかも、膜厚比(n)が0.06以上であれば減少
の割合が小さく、製造時に膜厚比nに誤差が生じても曲
率半径を略一定にできることがわかる。
【0041】つまり、膜厚比nが0.06より小さい場
合には、曲率半径ρの減少の割合は大きく、湾曲部24
の曲率、延いてはこの曲率により決定される梁20の変
位量(図3(d)に示すd)を、湾曲部24を構成する
Al薄膜とCr薄膜との膜厚比nにより設定することが
困難である。
【0042】次に、図6は実際に作製した梁20の変位
量dと駆動電圧との関係(静特性)をレーザ変位計で測
定した測定結果を表す。図6に示すように、梁20は駆
動電圧が増加するに従い除々に変位し、駆動電圧が臨界
電圧Vcに達すると、変位が突然増加し、最大変位量と
なる。また、このように梁20が最大変位量にて変位し
ている状態で、駆動電圧を低下させても、駆動電圧が復
帰電圧Vrに低下するまでは殆ど変位せず、駆動電圧が
復帰電圧Vrまで低下すると、突然初期位置に近い場所
に戻る。つまり、静電アクチュエータ1の可動部16を
構成する各梁20は、駆動電圧に対して大きなヒステリ
シスを有し、これを最大変位量にて駆動するには、駆動
電圧を臨界電圧Vcより大きい値に設定する必要があ
る。
【0043】一方、臨界電圧Vcは、梁20の湾曲部2
4の曲率半径ρが一定であっても、梁20の長さ(直線
部22の長さLs及び湾曲部24の長さLc)によって
変化する。即ち、図7は、梁20の全体の長さを400
μmに固定し、直線部22の長さLsと湾曲部24の長
さLcとの関係を変化させた実験用の多数の梁を作製
し、各梁毎に臨界電圧Vcを測定した測定結果を表す。
また、図8は、湾曲部24の長さLcを40μmに固定
し、直線部22の長さLsを変化させた実験用の多数の
梁を作製し、各梁毎に臨界電圧Vcを測定した測定結果
を表す。
【0044】図7の測定結果から、臨界電圧Vcは、湾
曲部24が長くなるに連れて増加することがわかる。従
って、臨界電圧Vc(延いては駆動電圧)を下げるため
には、静電アクチュエータを構成する梁20の湾曲部2
4を短くした方がよいことがわかる。しかし、臨界電圧
Vcを下げると、梁20全体の変位量が小さくなるた
め、静電アクチュエータ1全体の変位量を大きくするた
めには、可動部16において連続的に結合される梁20
の数を増やす必要がある。
【0045】一方、図8の測定結果から、湾曲部24の
長さLcを固定した場合、臨界電圧Vcは、直線部22
が長くなるに連れて低下することがわかる。これは、直
線部22が梁20とシリコンウエハ10との間で構成さ
れるコンデンサの面積を大きくしているためであると思
われる。従って、臨界電圧Vc(延いては駆動電圧)を
下げるためには、静電アクチュエータを構成する各梁2
0の直線部22を十分長くすべきである。
【0046】以上のことから、梁20を多数連結した可
動部16を有する本実施例の静電アクチュエータ1にお
いて、低い駆動電圧で所望の変位量が得られるようにす
るには、湾曲部24を構成するAl薄膜とCr薄膜との
膜厚比nを0.06以上にして製造上の誤差によって湾
曲部24の曲率が変化しないようにし、駆動電圧と変位
量とに応じて各梁20の長さ及び接続段数を決定すれば
よいことがわかる。
【0047】そして、上記の点を踏まえて図1に示した
本実施例の静電アクチュエータ1の各部の寸法を決定
し、その静特性を測定したところ、図9に示す測定結果
が得られた。即ち、可動部16を構成する9個の梁20
の直線部22及び湾曲部24の長さは、夫々、400μ
m、40μmとし、直線部22及び湾曲部24を構成す
るAl薄膜の厚さは、1.5μmとし、湾曲部24にお
いてAl薄膜に積層されるCr薄膜の厚さは、0.1μ
mとした。また、各梁20の幅は、10μmとした。
【0048】そして、このように構成した静電アクチュ
エータ1の変位量(第5の梁22eの先端部の変位量)
dを、レーザ変位計を用いて、測定レンジ(数十μm)
で測定することにより、駆動電圧と変位量dとの関係を
測定した。この結果、可動部16の各部の寸法を上記の
ように設定した静電アクチュエータ1の変位量は、最大
で245μmとなり、この最大変位量を実現するための
臨界電圧Vcは11.8Vであり、復帰電圧は3.6V
であることがわかった。
【0049】従って、本実施例の静電アクチュエータ1
は、駆動電圧を11.8V以上に設定し、例えば、シリ
コンウエハ10と上部電極14との間にこの駆動電圧を
印加するか、その間を短絡するかを所定の駆動回路を用
いて切り換えるようにすれば、良好に駆動できることに
なる。
【0050】そして、この駆動電圧は、CMOS素子を
用いた駆動回路にて十分発生し得る電圧値であることか
ら、従来のように、駆動回路として、専用の高電圧回路
(電流増幅用のパワーIC等)を用いる必要はない。 [駆動システム]このように本実施例の静電アクチュエ
ータ1によれば、駆動回路をCMOS素子を用いて構成
できる。
【0051】従って、静電アクチュエータ1を用いた駆
動システムを実際に構築する際には、例えば、図10に
示す如く、静電アクチュエータ1の駆動回路として、C
MOS素子からなるANDゲートを使用し、ANDゲー
トの出力に静電アクチュエータ1の上部電極14を接続
し、下部電極となるシリコンウエハ10をグランドライ
ンGNDに接地し、外部スイッチを介して、ANDゲー
トの各入力に直流電圧(12V)を印加するか、AND
ゲートの各入力をグランドGNDに接地するかを切り換
えるようにすれば、静電アクチュエータ1を簡単に駆動
できる。
【0052】そして、ANDゲートのようなCMOS回
路は、周知の半導体プロセスにてシリコン基板上に形成
することができることから、静電アクチュエータ1と一
緒に同一のシリコン基板上に形成できる。従って、本実
施例の静電アクチュエータ1によれば、駆動回路を内蔵
した1チップの駆動システムを構成することができ、駆
動システムの小型・軽量化を図ることができる。
【0053】また、本実施例の静電アクチュエータ1に
よれば、駆動電圧が低いので、太陽電池からでも駆動用
電力を供給できる。そこで、上記のように作製した本実
施例の静電アクチュエータ1を、数枚のアモルファス太
陽電池に直接結合したところ、5毎の太陽電池で駆動す
ることができた。尚、太陽電池は、オープン回路で2.
4Vの電圧を発生し、ショート回路で3.4μAの電流
を流すものである。
【0054】そして、太陽電池も、静電アクチュエータ
1と同様に、シリコン基板上に形成することができるこ
とから、太陽電池と静電アクチュエータ1を同一のシリ
コン基板上に形成するようにすれば、電源内蔵型の静電
アクチュエータ1を構成することができ、駆動システム
の小型・軽量化を図ることができる。
【0055】また、同様に、静電アクチュエータ1と太
陽電池とCMOS素子からなる駆動回路とを同一のシリ
コン基板上に形成することもでき、この場合には、静電
アクチュエータ1を用いた駆動システムをより簡単に実
現できることになる。尚、太陽電池やCMOS素子から
なる駆動回路を静電アクチュエータ1と一緒に同一のシ
リコン基板上に形成する際の製造手順等については、従
来よりCMOS集積回路を構成するのに利用されている
半導体プロセスを利用すればよいので、説明を省略す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の静電アクチュエータの構成を表す説
明図である。
【図2】 実施例の静電アクチュエータの動作を表す説
明図である。
【図3】 実施例の静電アクチュエータの製造手順を表
す説明図である。
【図4】 湾曲部を構成するAl薄膜とCr薄膜の厚み
及び残留応力を表す説明図である。
【図5】 湾曲部の膜厚比と曲率半径との関係を表すグ
ラフである。
【図6】 可動部を構成する各梁の変位量dと駆動電圧
との関係を表すグラフである。
【図7】 梁全体の長さを一定にしたときの湾曲部の長
さと臨界電圧との関係を表すグラフである。
【図8】 湾曲部の長さを一定にしたときの直線部の長
さと臨界電圧との関係を表すグラフである。
【図9】 実施例の静電アクチュエータの駆動電圧と変
位量との関係を表すグラフである。
【図10】 実施例の静電アクチュエータを用いた駆動
システムの回路構成の一例を表す説明図である。
【符号の説明】 1…静電アクチュエータ 10…シリコンウエハ
12…絶縁層 14…上部電極 16…可動部 20,20a〜2
0e…梁 22…直線部 24…湾曲部 26a〜26d…連
結部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591263488 三浦 宏文 東京都町田市玉川学園7−23−2 (72)発明者 金山 斎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 鶴沢 直 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 井戸垣 孝治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 安田 隆 東京都世田谷区太子堂5−24−10 スター ハイツ103 (72)発明者 下山 勲 東京都練馬区光が丘3−9−2−908 (72)発明者 三浦 宏文 東京都町田市玉川学園7−23−2

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状に形成された下部電極と、 該下部電極の片側面に形成された絶縁層と、 該絶縁層の前記下部電極とは反対側面に形成された上部
    電極と、 該上部電極に一端が支持され、他端が開放された片持梁
    であって、前記上部電極側が、該上部電極から離れる程
    前記絶縁層との間の距離が長くなるように湾曲した湾曲
    部として形成され、開放端側が、該湾曲部から真っ直ぐ
    延びる直線部として形成された第1の梁と、 を備え、前記下部電極と前記上部電極との間に所定電圧
    を印加したとき、前記第1の梁が静電気力にて前記絶縁
    層側に変位するよう構成された静電アクチュエータにお
    いて、 前記第1の梁の直線部に該第1の梁と同形状の第2の梁
    の湾曲部を接続することにより、前記上部電極に対して
    複数の梁を連続的に結合してなることを特徴とする静電
    アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記上部電極に連続的に結合される各梁
    の直線部は、一種類の金属薄膜からなり、湾曲部は、残
    留応力の異なる二種類の金属薄膜の積層体からなること
    を特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記下部電極は導電性のシリコンウエハ
    であり、前記絶縁膜はシリコン酸化膜であることを特徴
    とする請求項2に記載の静電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記各梁の直線部を構成する金属薄膜は
    アルミニウム薄膜であり、湾曲部を構成する二種類の金
    属薄膜はアルミニウム薄膜とクロム薄膜であることを特
    徴とする請求項2又は請求項3に記載の静電アクチュエ
    ータ。
  5. 【請求項5】 前記各梁の湾曲部を構成するアルミニウ
    ム薄膜の膜厚h1 とクロム薄膜の膜厚h2 との比h2 /
    h1 が、0.06以上であることを特徴とする請求項4
    に記載の静電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の静電アク
    チュエータの製造方法であって、 前記導電性のシリコンウエハ上に、二酸化シリコン膜、
    ポリシリコン膜、アルミニウム膜、及びクロム膜を、ス
    パッタにより順番に堆積させ、 次に、前記クロム膜を前記各梁の湾曲部の形状に合わせ
    てエッチングし、 次に、前記アルミ膜を前記上部電極及び該上部電極から
    連続的に延びる前記各梁の形状に合わせてエッチング
    し、 最後に、前記アルミ膜により形成される各梁の下にある
    ポリシリコン膜をプラズマエッチングすることを特徴と
    する静電アクチュエータの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5いずれか記載の静電
    アクチュエータを使用して対象物を駆動・変位させる駆
    動システムであって、 前記静電アクチュエータと駆動回路とをシリコン基板上
    に形成し、該駆動回路により前記静電アクチュエータを
    駆動するよう構成してなることを特徴とする駆動システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項5いずれか記載の静電
    アクチュエータを使用して対象物を駆動・変位させる駆
    動システムであって、 前記静電アクチュエータと太陽電池とをシリコン基板上
    に形成し、該太陽電池を電源として前記静電アクチュエ
    ータを駆動するよう構成してなることを特徴とする駆動
    システム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項5いずれか記載の静電
    アクチュエータを使用して対象物を駆動・変位させる駆
    動システムであって、 前記静電アクチュエータと太陽電池と駆動回路とをシリ
    コン基板上に形成し、前記太陽電池を電源として前記駆
    動回路により前記静電アクチュエータを駆動するよう構
    成してなることを特徴とする駆動システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7498715B2 (en) * 2005-10-31 2009-03-03 Xiao Yang Method and structure for an out-of plane compliant micro actuator
US7797757B2 (en) * 2006-08-15 2010-09-14 Georgia Tech Research Corporation Cantilevers with integrated actuators for probe microscopy

Cited By (3)

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