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JPH10183569A - 遮水もしくは止水用マットとそれを用いた遮水構造物、並びにその遮水構造物の構築方法 - Google Patents

遮水もしくは止水用マットとそれを用いた遮水構造物、並びにその遮水構造物の構築方法

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Publication number
JPH10183569A
JPH10183569A JP35663396A JP35663396A JPH10183569A JP H10183569 A JPH10183569 A JP H10183569A JP 35663396 A JP35663396 A JP 35663396A JP 35663396 A JP35663396 A JP 35663396A JP H10183569 A JPH10183569 A JP H10183569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
mat
mats
impervious
blocking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35663396A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Kutsukake
眞一 沓掛
Katsuhiko Nakagaki
克彦 中垣
Norio Meshida
紀雄 召田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichireki Co Ltd
Original Assignee
Nichireki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichireki Co Ltd filed Critical Nichireki Co Ltd
Priority to JP35663396A priority Critical patent/JPH10183569A/ja
Publication of JPH10183569A publication Critical patent/JPH10183569A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量であると共に、十分な遮水性、耐衝撃
性、耐久性を備えた遮水もしくは止水用材料、及びそれ
を使用して構築される遮水構造物並びにその構築方法を
提供することを課題とする。 【解決手段】 瀝青材料を主成分とする遮水もしくは止
水用マットを提供し、そのマットを、遮水もしくは止水
すべき箇所に敷設することによって構築される遮水構造
物及びその構築方法を提供することで、上記課題を解決
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮水もしくは止水
用マットとそれを用いた遮水構造物、並びにその遮水構
造物の構築方法に関し、更に詳しくは、導水路、人工
池、天然の河川や湖沼池等の水利構造物における堤体や
岸辺等の漏水防止や止水のために使用されるマットと、
そのマットを用いて構築される遮水構造物とその構築方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、導水路、人工池、天然の河川や湖
沼池等の水利構造物の造成時または改修時に止水や漏水
を防止する対策としては、コンクリートモルタルやアス
ファルトモルタル、あるいは樹脂モルタル等を吹き付け
たり、ビニール膜や良質の粘土等を張り付けたりして、
水利構造物の水の流れ側または水の滞留側をフェーシン
グやライニングする方式が取られてきた。しかしなが
ら、それらの方式によって形成されたフェーシング膜や
ライニング膜は、空気や水に絶えず晒され、かつ、太陽
光に直接暴露されるので、耐水効果の劣化が激しく、期
間の経過と共に漏水現象が見られるという欠点があり、
しかも、構築された遮水面が露出しているので、周りの
自然環境に対して違和感を生じるという問題もあった。
さらに、フェーシング層やライニング層が層ごと滑り落
ちてしまう不都合もあった。
【0003】また、盛土された導水路の堤体等にコンク
リート製の遮水板や止水板を敷設する工法もあるが、コ
ンクリート製の遮水板は、それ自体の重量が非常に重い
ので、施工が困難であるという欠点があった。すなわ
ち、遮水板を使用するような地帯は、通常、含水量が高
いために、地盤が軟弱で、建設機械の導入すら困難な場
合が多く、たとえ導入できたとしても、遮水板を埋設す
べき堤体の頂部は一般的に堤体幅が狭くて、辛うじて導
入した建設機械の足場を確保することが困難なことが多
かった。このため、遮水板の敷設等の作業は人力に頼ら
ざるを得ない場合が殆どであるが、自重が非常に重いコ
ンクリート製の遮水板の施工には、多数の現場作業員を
必要とし、作業が極めて困難になるという欠点があっ
た。
【0004】また、コンクリート製の遮水板は、衝撃荷
重や地震荷重に極めて脆く、目地部に損傷が生じ易く、
衝撃や地震を受けるとすぐに破損ないし破壊してしまう
という欠点を有している。そればかりでなく、コンクリ
ート製の遮水板は、自重のために自然沈下する傾向があ
り、このため、コンクリート製の遮水板を使用した遮水
堤は、施工後、しばらくすると漏水箇所が発見されると
いう問題があった。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の問題点を解決するためになされたもので、衝撃荷
重や地震荷重に強く、かつ施工が容易で耐久性に優れた
遮水もしくは止水用マットと、そのマットを用いて遮水
もしくは止水すべき水利構造物の堤体や岸辺に構築され
る遮水構造物、並びに、その構築方法を提供することを
課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、瀝青材料を主
成分とする遮水もしくは止水用マットと、そのマットが
遮水もしくは止水すべき水利構造物の接水面側に敷設さ
れていることを特徴とする遮水構造物を提供し、さらに
は、そのマットを、遮水もしくは止水すべき水利構造物
の接水面側に敷設することを特徴とする遮水構造物の構
築方法を提供することで上記課題を解決した。
【0007】すなわち、本発明で使用されるマットは、
瀝青材料を主成分とし、更にゴムおよび/またはエラス
トマーを含有しているので、軽量であると共に丈夫であ
り、耐衝撃荷重・耐地震荷重性に優れており、しかも、
遮水性および止水性さらには耐水性にも優れている。
【0008】本発明は、このようなマットを、遮水もし
くは止水すべき水利構造物の接水面側に敷設し、遮水構
造物を構築するものである。敷設に際しては、まず、渇
水期を待つか、または強制的に排水などして、遮水もし
くは止水すべき水利構造物の接水面を露出させ、平坦に
均した後、マットを敷き並べつつ、相互に結合して敷設
する。結合は、互いにその一部が重なるようにして敷き
並べたマットの重なり合った部分を、施工現場において
加熱して溶融させ、隣接するマット同志を一体化させる
ことによって行われる。このように本発明においては、
結合部分では隣接するマット同志が一部溶融することに
よって一体化しているので、結合部分において水漏れの
心配がなく、結合部分に特段のシーリングを施すことも
不要である。
【0009】なお、マットは、一枚づつ敷き並べながら
順次結合していっても良いし、ある程度の枚数を敷き並
べた後に、あるいは全ての枚数を敷き並べた後にまとめ
て結合しても良い。
【0010】結合されたマットは、必要に応じて、アン
カーによって、水利構造物に固定され、更には、水利構
造物の接水面側表面とマットとの間に充填材を注入する
ことによって、水利構造物とより確実に結合される。な
お、アンカーを打ち込んでマットを固定した後に、アン
カー周辺を加熱して、アンカー周辺のマットを溶融さ
せ、マットとアンカーとの密着性を高めると有利であ
る。
【0011】本発明の遮水構造物は、遮水もしくは止水
すべき水利構造物の規模や、法面の角度に応じて、複数
段に構築することも可能である。例えば、水利構造物の
水平な底面部にまず1段目のマットを敷き並べて結合
し、次いで、その底面部に接する傾斜の緩やかな裾部
に、1段目のマットと一部重なり合うように2段目のマ
ットを敷き並べて重なり合った部分を加熱して結合し、
更に、裾部に接する傾斜の急な法面部に、2段目のマッ
トと一部重なり合うように3段目のマットを敷き並べて
結合する。
【0012】このように、本発明のマットによって、水
利構造物の堤体または岸辺の一部だけでなく、水利構造
物の接水面側全体を覆うことも可能であり、例えば、た
め池などの水利構造物の場合には、そのため池の接水面
側である内側全体を本発明のマットで覆うことも可能で
ある。
【0013】また、マットの接水面側に有色モルタルを
吹き付けて、周囲環境にマッチした配色のフェーシング
層を形成しておくと、周囲の自然環境に違和感を与える
ことがない。
【0014】なお、本発明でいうマットの敷設とは、マ
ットを遮水および/または止水効果が発揮されるように
敷き並べて設置することを言い、また本発明の遮水構造
物およびその構築方法が適用される水利構造物とは、遮
水や止水をすべき箇所を有するものならば何でも良く、
既設、新設を問わず、農業用水路等に代表される導水路
や、ため池、遊水池、水質浄化池、潅漑用貯水池や公園
の人工池などを含み、盛土のある堤体や堤体に隣接する
基盤となる岸辺部だけでなく、更には、天然河川や湖沼
池、海岸における堤体や岸辺部をも含むものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1に、本発明のマットを示す。
図中、符号1は、マットを示し、図では、2枚のマット
の一部を重ね合わせて敷き並べた状態を示している。マ
ット同志の結合は、隣接する2枚のマットの重なった部
分を図示しない加熱手段によって加熱し、マットを構成
する材料を溶融させて、重なり合った部分でマット同志
を一体化することによって行われる。
【0016】図2は、2枚のマットが結合した状態を示
し、符号2で示される結合部において、2枚のマットは
溶融して一体化しているのが分かる。このように本発明
においては、マット同志が結合部で溶融、一体化してい
るので、結合部において漏水の生じる恐れがなく、結合
部を別途シーリングする必要がないので、施工が極めて
簡単に行えるという特徴がある。
【0017】本発明のマットは、瀝青材料を主成分と
し、それにゴムおよび/またはエラストマーを添加し
て、接着力、結合力、弾力性、耐熱性、耐寒性、耐衝撃
性、伸張性、耐候性等を改善したものである。
【0018】使用される瀝青材料としては、レーキアス
ファルト等の天然アスファルト、ストレートアスファル
ト、セミブローンアスファルト、ブローンアスファルト
などの石油アスファルト等で、これらの瀝青材料の1種
もしくは2種以上が必要に応じて混合使用される。これ
ら瀝青材料としては、針入度が25℃、100g、5秒
で、20〜150(1/10mm)、軟化点が50〜1
50℃のものが好ましい。
【0019】添加されるゴムまたはエラストマーとして
は、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・
イソプレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ブチル
ゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロルスルホン化ポリエ
チレン、塩素化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴ
ム、EPTゴム、アルフィンゴム、スチレン・ブタジエ
ンブロック共重合ゴム、スチレン・イソプレンブロック
共重合ゴム、エチレン・酢酸ビニール共重合物、エチレ
ン・アクリレート共重合物、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニール、ポリ酢酸ビニール、塩化ビニール・酢酸ビニー
ル共重合物、酢酸ビニール・アクリレート共重合物等が
挙げられる。これらのゴムまたはエラストマーは、固体
状、粉末状、ラテックス状等、種々の状態のものが使用
でき、また、再生物であっても構わない。
【0020】瀝青材料とゴムおよび/またはエラストマ
ーとの混合方法は、特に問うものではないが、瀝青材料
とゴムおよび/またはエラストマーとを加熱して混練す
る方法(第1の方法)や、そのようにして得られた混練
物をマスターバッチとして、加熱溶融した瀝青材料に添
加して、一定時間加熱混合する方法(第2の方法)や、
ラテックス状やエマルジョン状にしたゴムおよび/また
はエラストマーを加熱溶融した瀝青材料中に添加混合し
て、水分を蒸発させて分散させる方法(第3の方法)
や、例えば自動車タイヤの粉末ゴムなどの粉末状のゴ
ム、例えばスチレン・ブタジエンブロック共重合ゴムな
どの熱可塑性ゴム、あるいは、エチレン・酢酸ビニール
共重合物のようなエラストマーを加熱溶融して瀝青材料
に添加し、一定時間加熱混合して溶融、分散させる方法
(第4の方法)などがある。
【0021】第1の方法における加熱温度は120〜2
20℃が好ましく、第2の方法、第3の方法及び第4の
方法における瀝青材料の加熱溶融温度は150〜250
℃が好ましい。加熱温度が所定の温度より低いと十分な
混合ができず、また、加熱温度が所定の温度よりも高い
と瀝青材料やゴムまたはエラストマーの性状に変質をき
たし、不都合である。
【0022】また、混合に使用する機械としては、第1
の方法においては、ゴムロールやバンバリミクサーが、
また、第2の方法、第3の方法及び第4の方法において
は、混合撹拌機や、コロイドミルのような分散溶解機、
超音波分散機、パルスエアーミキサーのような空気式混
合機等が使用される。
【0023】本発明のマットにおける、瀝青材料とゴム
および/またはエラストマーとの配合割合は、瀝青材
料:ゴムおよび/またはエラストマー=(55〜85重
量%):(45〜15重量%)の範囲が好ましい。瀝青
材料が55重量%未満であると遮水効果が著しく減少し
て不都合であり、一方、瀝青材料が85重量%を越える
と、遮水効果は向上するものの、接着力、結合力、弾力
性、耐候性、耐衝撃性等の効果が減少し、遮水もしくは
止水用マットとしての所期の効果が期待できなくなる。
【0024】本発明のマットには、更に、粘着付与剤と
して、熱可塑性固形樹脂や液状ゴム、液状樹脂、軟化
剤、可塑剤などを添加するのが好ましい。添加される粘
着付与剤としては、例えば、ロヂンとその誘導体、テル
ペン樹脂、石油樹脂とその誘導体、クマロンインデン樹
脂、合成テルペン樹脂(例えば、日本ゼオン製、商品名
「クイントン」)、ポリイソブチレン、ポリブタジエ
ン、ポリブデン、イソブチレンとブタジエンの共重合物
(例えば、東燃石油化学製、商品名「SKポリマー10
00」、または、日本ゼオン製、商品名「クイントー
ル」)、プロセスオイル、松根油、可塑剤等が挙げられ
る。
【0025】粘着付与剤の添加量は、瀝青材料とゴムお
よび/またはエラストマーとの混合物100重量部に対
して、2〜15重量部が好ましい。粘着付与剤の添加量
が2重量部未満であると、粘着性向上に効果が見られ
ず、一方、粘着付与剤の添加量が15重量部を越える
と、粘性が著しく増大し、マットの製造工程に支障を来
すので不都合である。
【0026】本発明のマットには、更に、老化防止剤や
酸化防止剤、カーボンブラック等の顔料なども有利に添
加できる。更には、硫黄その他の加硫剤を加えて部分的
に加硫することも可能である。
【0027】本発明のマットの製造方法は特に問うもの
ではなく、種々の公知の製造方法が適用可能である。例
えば、以上のような成分を所定量混合し、所定の大きさ
に作られた型枠内に注入して固化させた後、型枠を解体
するなどして取り出すことによって製造することができ
る。
【0028】本発明で使用されるマットの大きさには特
に制限はない。しかしながら、あまりに大きいと製作や
運搬の面で不都合を生じ、逆にあまりに小さいと、敷
設、結合すべきマットの数が多くなりすぎるので好まし
くない。一般的には、幅が30〜200cm、長さが、
50〜400cm、厚さが0.5cm〜5cmの範囲で
あり、好ましくは、幅が50〜150cm、長さが10
0〜250cm、厚さが1cm〜3cmの範囲である。
これらのマットは、使用される場所の状況に合わせて適
宜切断使用可能なことは勿論である。
【0029】以下、図を用いて、本発明の遮水構造物お
よびその構築方法を説明する。
【0030】図3は、符号3で示される水利構造物の接
水面側の法面部a、裾部b、及び底面部cの全てに渡っ
て構築された本発明の遮水構造物の概観を表す斜視図で
ある。
【0031】4はアンカー、5は止め板、6は充填材層
を示している。
【0032】本発明の遮水構造物を構築するに際して
は、渇水期を選ぶか、強制的に排水するなどして、遮水
もしくは止水すべき水利構造物の接水面側を露出させ、
露出部を平坦に均した後、マットを敷き並べ、次いで、
各マット同志を結合して敷設する。
【0033】マットの敷設は、遮水もしくは止水すべき
水利構造物の最下部から行うのが好ましく、底面部cに
まず最初にマットを敷設し、次いで、裾部b、法面部a
へと、順次上の方へ敷設していくのが好ましい。
【0034】図3に示すように、各マットは一部が重な
り合うように敷き並べられ、その重なった部分を図示し
ない加熱手段によって加熱することにより、隣接するマ
ット同志を結合する。マットの敷き並べと結合は、1枚
ずつ行っても良いし、必要枚数のマットをまず敷き並べ
た後に、それらをまとめて結合しても良い。
【0035】重ね合わせの幅は特に問うものではない
が、通常5〜30cm、好ましくは、10〜20cmで
ある。なお、図3では、マットが重なり合う状態を分か
りやすくするために結合部のマットは溶融、一体化して
いない状態で示してあるが、実際には、結合部2ではマ
ット同志は図2に示すように溶融、一体化して結合して
いる。
【0036】次いで、敷設された複数枚のマットを、ア
ンカー4で水利構造物に固定する。固定に際しては、複
数枚のマットをその横断方向にまとめて押さえる止め板
5を使用するのが好ましい。また、必要があれば、図示
しない座金を使用しても良い。
【0037】アンカー4、止め板5、および図示しない
座金としては、一般に市販されているものが使用可能で
あるが、ステンレススチール製や、耐熱性のABS樹脂
製もしくはガラス繊維強化ケイ素樹脂製のものなどが好
適に用いられる。アンカー4の長さや太さには特に制限
はないが、通常、長さ70cm程度、直径1cm程度の
ものが使用される。同じく、止め板5の長さや幅にも特
に制限はないが、長さはマットの2〜3枚にまたがる程
度が好ましく、幅としては、通常、15cm程度のもの
が好適である。
【0038】なお、図3では、底面部cではマット1枚
当たり1枚の止め板5を使用し、裾部bや法面部aでは
マット1枚当たり2枚の止め板を使用しているが、これ
は傾斜の程度や水利構造物の接水面の状況に応じて適宜
変更可能である。すなわち、底面部cや、傾斜の緩やか
な裾部bなどで、単にマットを敷設、結合するだけで、
結合されたマットが移動する恐れがない場合には、アン
カー4による固定を省略しても良いし、ほぼ垂直に近い
ような法面部aにあっては、マット1枚当たりの止め板
5の数を増しても良いことは勿論である。
【0039】また、アンカー4を打ち込んだ後、アンカ
ー4周辺を加熱してアンカー4周辺のマットを一部溶融
して、マット1とアンカー4との密着性を高めておく
と、アンカー4周辺部からの漏水の恐れがなくなり、好
適である。
【0040】アンカー4による固定の後、水利構造物3
の接水面側の表面とマット1の裏面との間の間隙に、充
填材6を注入するのが好ましい。これは、平坦化作業を
してもなお残る水利構造物3の接水面側の表面とマット
1の裏面との間隙を埋めるためであり、このように間隙
を充填材6を注入して埋めることによって、水利構造物
3とマット1との結合を一層強固なものとすることがで
きる。なお、水利構造物3の接水面側の表面が極めて平
坦で、マット1との間に間隙がほとんどない場合や、ア
ンカー4による固定だけで充分である場合などには、充
填材6を注入しなくても良いことは勿論である。
【0041】用いる充填材としては、水利構造物3の表
面とマット1の裏面との間隙に浸透して固化し、両者を
結合するものならば何を使用しても良いが、間隙部への
充填性と短時間での強度発現性の点から、アスファルト
・セメントモルタルを使用するのが好ましい。
【0042】特に好適なアスファルト・セメントモルタ
ルとしては、セメント1.0重量部に対し、ポリマー入
りアスファルト乳剤0.5〜3.0重量部、細骨材0〜
3.0重量部、アルミ粉末0〜0.0003重量部およ
び所要量の添加水よりなるアスファルト・セメントモル
タルが挙げられる。
【0043】この好適なアスファルト・セメントモルタ
ルに使用するセメントとしては、例えば、普通ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポル
トランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高炉
セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、
耐硫酸塩セメント、ジェットセメントなどが挙げられ
る。
【0044】また、この好適なアスファルト・セメント
モルタルに使用するポリマー入りアスファルト乳剤と
は、アスファルト乳剤と樹脂エマルジョンとを重量比で
95〜75:5〜25の割合で混合して得られるノニオ
ン系アスファルト乳剤である。ポリマー入りアスファル
ト乳剤に用いられるアスファルト乳剤は、ノニオン系ア
スファルト乳剤であって、アスファルトをノニオン系乳
化剤、分散剤、安定剤等を使用して水中に乳化分散させ
て造られたものである。ノニオン系アスファルト乳剤の
固形分の含有量は、通常、40〜70重量%の範囲であ
る。固形分の含有量が40重量%未満の場合は、アスフ
ァルト・セメントモルタルに粘弾性を付与することがで
きないのに対して、固形分の含有量が70重量%を超え
る場合は、粘性が増大して良好なアスファルト・セメン
トモルタルが得られない。なお、ノニオン系アスファル
ト乳剤中のアスファルトとしては、分解硬化後の特性を
考慮して、針入度(25℃)が40〜300程度のもの
を使用することが好ましい。
【0045】ポリマー入りアスファルト乳剤に用いられ
る樹脂エマルジョンとしては、SBRエマルジョン、ア
クリルエマルジョン,EVAエマルジョンなどがある。
本発明では、主としてSBRエマルジョンが使用され
る。SBRエマルジョンは、弱アルカリ性で、セメント
およびノニオン系アスファルト乳剤との混合性が良好で
ある。また、SBRエマルジョンの固形分の含有量は、
通常、50重量%である。
【0046】ポリマー入りアスファルト乳剤は、通常、
ノニオン系アスファルト乳剤中に樹脂エマルジョンを高
速攪拌により均一に混合分散させることにより造ること
ができる。
【0047】ポリマー入りアスファルト乳剤中のノニオ
ン系アスファルト乳剤と樹脂エマルジョンとの比率は、
通常、重量比でノニオン系アスファルト乳剤:樹脂エマ
ルジョン=(95〜75):(5〜25)の範囲であ
る。樹脂エマルジョンの比率が5未満の場合は、アスフ
ァルト・セメントモルタルに十分な粘弾性を付与するこ
とができないのに対して、樹脂エマルジョンの比率が2
5を超える場合は、ポリマー入りアスファルト乳剤が増
粘して良好なモルタルが得らない。
【0048】ポリマー入りアスファルト乳剤の使用量
は、通常、セメント1.0重量部に対し、0.5〜3.
0重量部の範囲である。ポリマー入りアスファルト乳剤
の使用量が0.5重量部未満の場合は、アスファルト・
セメントモルタルに粘弾性を付与することができないの
に対して、ポリマー入りアスファルト乳剤の使用量が
3.0重量部を超える場合は、アスファルト・セメント
モルタルの強度が低下してアスファルト・セメントモル
タルてん充層の支持力を低下させる。
【0049】この好適なアスファルト・セメントモルタ
ルに使用する細骨材とは、川砂、丘砂、山砂、スクリー
ンニングス、シリカサンド等である。その粒度は、通
常、FM値(粗粒率)が1.2〜1.6の範囲が好まし
い。FM値が1.2未満の場合は、アスファルト・セメ
ントモルタルが増粘し、充填性が悪くなるのに対して,
FM値が1.6を超えると材料の分離が起こり易くな
る。
【0050】細骨材の使用量は、通常、セメント1.0
重量部に対し、0〜3.0重量部の範囲である。細骨材
の使用量が3.0重量部を超えると材料分離を起こして
作業が難しくなる。
【0051】この好適なアスファルト・セメントモルタ
ルに使用する添加水としては、通常、淡水が用いられ
る。例えば、水道水、工業用水、地下水、河川水などで
ある。
【0052】その他、このアスファルト・セメントモル
タルには、必要に応じてアルミ粉末、その他の添加剤、
例えば、凝結調整剤、流動化剤、空気連行剤などを使用
することができる。
【0053】本発明で好適に使用するアスファルト・セ
メントモルタルは、次のような調製法によって造ること
ができる。即ち、先ず、所定の容器に所要量のポリマー
入りアスファルト乳剤を投入し、ハンドミキサーを用い
て攪拌しながら添加水を添加して混合液を調製する。つ
いで、この混合液にセメント、細骨材の各所要量を添加
して高速攪拌で練混ぜることにより、アスファルト・セ
メントモルタルを調製することができる。調製されたア
スファルト・セメントモルタルは、直ちに、注入作業に
供することができる。
【0054】底面部cに敷き並べられたマット1の裏側
への充填材6の注入は、底面部cへのマット1の敷き並
べと結合を行いながら適宜行うのが好ましいが、圧入機
を使って微圧をかけて圧入しても良い。裾部bと法面部
aに敷き並べられたマット1の裏側への充填材6の注入
は、1段のマット1の敷き並べと結合とが終わった段階
で、随時傾斜の上流側から充填材6を注入することによ
って行うのが好ましい。
【0055】このようにして構築された遮水構造物の表
面の、少なくとも水面上に露出する部分には、図4に示
すように、着色モルタルからなるフェーシング層7を設
けるのが好ましい。
【0056】図4は、本発明の遮水構造物の上部の断面
図であって、図3と同じものには同じ符号を付してあ
る。
【0057】フェーシング層7に使用する着色モルタル
としては、セメント1.0重量部に対して細骨材3.5
〜4.5重量部、水セメント比45〜55%、及び、同
じくセメント1.0重量部に対して着色顔料0.01〜
0.1重量部よりなる着色セメントモルタルが好ましく
用いられる。
【0058】この着色セメントモルタルに使用するセメ
ントとしては、例えば、普通ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメン
ト、中庸熱ポルトランドセメント、高炉セメント、シリ
カセメント、フライアッシュセメント、耐硫酸塩セメン
ト、ジェットセメントなどが挙げられる。
【0059】また、使用する細骨材としては、川砂、丘
砂、山砂、スクリーンニングス、シリカサンド等が挙げ
られ、その粒度は、通常、FM値(粗粒率)が1.2〜
1.6の範囲が好ましい。FM値が1.2未満の場合
は、セメントモルタルが増粘し、充填性が悪くなるのに
対して,FM値が1.6を超えると材料の分離が起こり
易くなる。
【0060】細骨材の使用量は、通常、セメント1.0
重量部に対し、3.5〜4.5重量部の範囲である。細
骨材の使用量が3.5重量部未満では、硬化後の着色モ
ルタルが容積収縮を起こし易くなるのに対して、細骨材
の使用量が4.5重量部を超えると材料分離を起こして
作業が難しくなる。
【0061】使用する水としては、通常、淡水が用いら
れる。例えば、水道水、工業用水、地下水、河川水など
である。
【0062】また、水セメント比が45%未満の場合に
は十分な施工性(作業性)が得られず、水セメント比が
55%を越えると材料の分離と強度低下が起こり好まし
くない。
【0063】着色セメントモルタルに使用する着色顔料
としては次のようなものが挙げられる。
【0064】無機顔料としては、 白色・・・二酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白 黒色・・・鉄黒、黒鉛、カーボンブラック 赤色・・・カドミウムレッド 橙色・・・モリブデンオレンジ 黄色・・・水酸化第二鉄、酸化鉄黄、黄鉛 緑色・・・酸化クロム、クロムグリーン 青色・・・群青、紺青、コバルトブルー 紫色・・・マンガンバイオレット 有機顔料としては、 赤色・・・ウオッチングレッド、キナクリドンレッド 橙色・・・パーマネントオレンジ 黄色・・・ファストエロー 緑色・・・フタロシアニングリーン 青色・・・フタロシアニンブルー 紫色・・・ジオキサジンバイオレット などが挙げられる。
【0065】これら着色顔料は、1種、もしくは2種以
上が組み合わせて用いられ、その使用量はセメント1重
量部に対して0.01〜0.1重量部であるが、望まし
くは0.03〜0.08重量部が好ましい。着色顔料の
使用量が0.01重量部未満であると、鮮明な色が得ら
れず、0.1重量部を越えると、効果にさほど差が見ら
れず、不経済である。
【0066】その他、この着色セメントモルタルには、
必要に応じてアルミ粉末、その他の添加剤、例えば、凝
結調整剤、流動化剤、空気連行剤などを使用することが
できる。
【0067】この着色セメントモルタルは、次のような
調製法によって造ることができる。即ち、先ず、所定の
容器に所要量の水、セメント、顔料を投入し、ハンドミ
キサーを用いて攪拌しながら混合液を調製する。つい
で、この混合液に細骨材の所要量を添加して高速攪拌で
練混ぜることにより、着色セメントモルタルを調製する
ことができる。調製された着色セメントモルタルは、直
ちに、吹き付け作業に供することができる。
【0068】吹き付けは汎用の吹き付け機を用いて行う
ことができ、図4に示すように、マット1の表面に図示
しない吹き付け機で吹き付けて、フェーシング層7を設
けることができる。フェーシング層7の厚さは通常10
mm程度が好ましく、色としては、周囲環境に違和感の
ない緑色、青色等が選ばれる。
【0069】このように、フェーシング層7を設けるこ
とによって、着色効果のみならず、マット表面が直接水
や大気や太陽光に晒されるのを防止する効果を得ること
ができる。
【0070】なお、8は被覆土層、9は、被覆土層8の
固定のために設けられる植生部であり、根を張って土を
崩れないように固定する芝生やアメリカンクローバーな
どが植えられる。
【0071】以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳
しく説明するが、本発明がこの実施例に限定されるわけ
ではないことは勿論である。
【0072】
【実施例】
〈マットの製造〉ストレートアスファルト(コスモ石油
株式会社製、ストレートアスファルト60/80)75
重量部、ゴム(東洋防水布製造株式会社製、粉末ゴム)
15重量部、エラストマー(旭化成工業株式会社製、タ
フプレーンA)10重量部、粘着付与剤(日本石油株式
会社製、ネオポリマー)5重量部を混合し、180℃に
加熱したものを溶融釜よりポンプで汲み上げ、高圧ホー
スで誘導し、予め用意しておいた型枠内に注入した。型
枠は、内法寸法が、長さ200cm、幅100cm、厚
さ1cmのものを使用した。
【0073】1日養生し、常温に戻るのを待ち、型枠を
結合していたネジを外して、完成したマットを取り出し
た。取り出されたマットは、長さ200cm、幅100
cm、厚さ1cmの大きさで、重さは約22kg/枚で
あった。
【0074】これを、従来のセメントコンクリート製の
遮水板と比較すると、従来のセメントコンクリート製の
遮水板は、長さ200cm、幅100cm、厚さ5cm
の大きさで、重量が約260kg/枚であるので、本発
明のマットの方が著しく軽量であることが分かる。
【0075】〈遮水構造物の構築〉新設のゴルフ場の遊
水池の側壁及び池底部、面積約3,500m2 に本発明
の遮水構造物を構築した。施工は、遊水池に貯留水が導
入される前に行った。
【0076】まず、遊水池の側壁の法面、裾部、そして
底面部の凹凸を均す不陸整正作業を行った。底面部はグ
レーダーを投入して機械力で行うことができたが、法面
部と裾部とは人力で行った。不陸整正作業後、底面部は
振動ローラーで転圧締め固め、法面部と裾部とはバイブ
ロプレートを法面上部から牽引しながら使用して転圧締
め固めた。
【0077】次いで、上記のようにして製造された長さ
200cm、幅100cm、厚さ1cmのマットを底面
部から順に、裾部、法面部へと敷設した。重ね幅は15
〜30cmとし、傾斜の変化の大きな部分、例えば、底
面部から裾部へと変化する部分などでは重ね幅を大きく
とった。マットを重ね合わせて敷き並べた後、重ね合わ
せ部を携帯用の20kgボンベ入りのプロパンガスバー
ナーで加熱、溶融して、隣接するマットを結合、一体化
した。敷き並べ、結合は、作業効率を考えて、底面部で
はマット5枚を1単位として単位毎に行い、裾部や法面
部などの傾斜の急な場所では、マット1枚を1単位とし
て単位毎行った。
【0078】底面部は、比較的平らであったので、底面
部のマットをアンカーで固定する必要はないと判断し、
また、底面部のマットの裏側に充填材を注入することも
行わなかった。
【0079】底面部から裾部への移行部に位置するマッ
トと遊水池表面との間には間隙の発生が予想されたの
で、移行部に位置するマットは、止め板とアンカーで固
定すると共に、傾斜上流側からマット裏側に充填材を注
入し、間隙の充填に努めた。
【0080】使用した止め板は、1マット当たり2カ所
ずつのアンカー用の穴のあるステンレススチール製の止
め板(幅15cm、長さ230cm)であり、この止め
板を移行部に位置するマットのほぼ中央位置に取り付け
て、直径10cmの同じくステンレススチール製の座金
を介して、同じくステンレススチール製のアンカー(長
さ70cm、直径2.0cm)を打ち込んで、マットを
遊水池側壁の裾部に固定した。
【0081】使用した充填材は、次の配合割合のアスフ
ァルト・セメントモルタルであった。
【0082】 早強ポルトランドセメント(秩父小野田(株)製) :1重量部 ポリマー入りアスファルト乳剤(ニチレキ(株)製、PM):2重量部 細骨材 :0重量部 アルミ粉末(中島金属製箔工業(株)製、C−300):0.0001重量部 水(水道水) :0.05重量部 このアスファルト・セメントモルタルのJロート法によ
って測定したフロータイムは8.4秒であり、別途作成
した試験片によって測定した材令28日の圧縮強度は1
4kg/cm2 であった。
【0083】続いて、遊水池側壁の裾部、法面部へとマ
ットを敷き並べ、順次結合していった。マットを一段、
敷き並べて結合する毎に、裾部ではマット1枚当たり2
枚の止め板を用い、また法面部ではマット1枚当たり3
枚の止め板を用いて、アンカーで固定し、また、充填材
を傾斜の上流側からマット裏側に注入、充填した。
【0084】使用した充填材のアスファルト・セメント
モルタルの配合割合は上記のものと同じであったが、J
ロート法によって測定したフロータイムは10.1秒で
あり、別途作成した試験片によって測定した材令28日
の圧縮強度は12kg/cm2 であった。
【0085】遊水池の内面全体に渡ってマットの敷き並
べ、結合、固定作業が終了した後、側壁法面部のマット
の上部に客土を入れて、被覆土層とし、遊水池堤体の天
端部を整形した。更に、この被覆土層の上に、法面部上
で約50cm、堤体の天端部上で同じく約50cmの幅
で、ベント芝を植えた。
【0086】最後に、マット上に着色モルタルを吹き付
け、フェーシング層とした。使用した着色モルタルの配
合割合は次の通りであった。
【0087】 普通ポルトランドセメント(秩父小野田(株)製) :1重量部 細骨材(栃木県鬼怒川産、川砂) :4重量部 着色顔料−水酸化第二鉄(バイエル社製)(黄色) :0.05重量部 水(水道水) :0.5重量部 吹き付けは汎用の吹き付け機を使用し、吹き付け層厚
は、アンカーの頭がフェーシング層で埋まるように10
mmとした。このフェーシング層は、側壁法面部のマッ
トの表面のみを覆うように形成し、裾部及び底面部マッ
トの表面には、約20cm厚に客土を敷き広げ、転圧し
て被覆土層を設けた。
【0088】2週間後に導水し、遊水池に水を満たした
が1年経過後も漏水が見られず、かつ植生も安定し、黄
色のフェーシング層が周囲の環境とも調和して、違和感
のないものであった。
【0089】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の遮水もしく
は止水用マットは、瀝青材料を主成分とするマットであ
るので、マット自体が軽量であり、作業が簡単に行える
ばかりでなく、得られる遮水構造物が、自重で沈下する
恐れもない。また、マット自体が極めて耐久性に富み、
地震等による衝撃を受けてもその遮水効果に影響するこ
とがないので、本発明の構築方法によって得られる遮水
構造物の耐久性や遮水効果も極めて優れたものである。
【0090】特に、隣接するマット同志が加熱によって
溶融、一体化して結合されるので、結合部からの漏水の
恐れはなく、また、マット自体が柔軟性に富むので、少
々凹凸のある表面にも難なく追従し、どのような形状の
水利構造物にも適用して遮水構造物を構築することがで
きる。
【0091】本発明はこのように、従来のコンクリート
製の遮水板にはない優れた特性を備えたマットを使用し
て構築される遮水構造物及びその構築方法であるので、
作業が簡単に行えるだけでなく、極めて性能の優れた遮
水構造物を構築することができるという特有の効果を有
するものである。さらには、構築された遮水構造物の表
面は、着色されたフェーシング層で覆われるので、周囲
環境との調和という観点からも極めて優れた遮水構造物
及びその構築方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用するマットを示す斜視図であ
る。
【図2】 マットの結合状態を示す斜視図である。
【図3】 本発明の遮水構造物の概観を示す斜視図であ
る。
【図4】 本発明の遮水構造物の上部の断面図である。
【符号の説明】
1 マット 2 結合部 3 水利構造物 4 アンカー 5 止め板 6 充填材 7 フェーシング層 8 被覆土層 9 植生部 a 法面部 b 裾部 c 底面部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 瀝青材料を主成分とする遮水もしくは止
    水用マット。
  2. 【請求項2】 瀝青材料に加えて、更にゴムおよび/ま
    たはエラストマーを含む請求項1記載のマット。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のマットが、遮水
    もしくは止水すべき水利構造物の接水面側に、敷設され
    ていることを特徴とする遮水構造物。
  4. 【請求項4】 複数のマットが相互に結合されて敷設さ
    れている請求項3記載の遮水構造物。
  5. 【請求項5】 結合が隣り合うマットの重なり合った部
    分において為されている請求項4記載の遮水構造物。
  6. 【請求項6】 マットが、アンカーによって水利構造物
    に固定されている請求項3、4または5記載の遮水構造
    物。
  7. 【請求項7】 水利構造物の接水面側表面とマットとの
    間に、充填材層を有する請求項3、4、5または6記載
    の遮水構造物。
  8. 【請求項8】 充填材がアスファルト・セメントモルタ
    ルである請求項7記載の遮水構造物。
  9. 【請求項9】 マットの接水面側表面に着色モルタルの
    フェーシング層を有する請求項3、4、5、6、7また
    は8記載の遮水構造物。
  10. 【請求項10】 請求項1または2記載のマットを、遮
    水もしくは止水すべき水利構造物の接水面側に、敷設す
    ることを特徴とする遮水構造物の構築方法。
  11. 【請求項11】 敷設工程が、複数のマットを、水利構
    造物の接水面側に敷き並べ、互いに結合する工程を含む
    請求項10記載の遮水構造物の構築方法。
  12. 【請求項12】 結合が、隣り合うマットの重なり合っ
    た部分を加熱することによって行われる請求項11記載
    の遮水構造物の構築方法。
  13. 【請求項13】 敷設工程が、マットをアンカーで水利
    構造物に固定する工程を含む請求項10、11または1
    2記載の遮水構造物の構築方法。
  14. 【請求項14】 敷設工程が、水利構造物の接水面側表
    面とマットとの間に充填材を充填する工程を含む請求項
    10、11、12または13記載の遮水構造物の構築方
    法。
  15. 【請求項15】 充填材がアスファルト・セメントモル
    タルである請求項14記載の遮水構造物の構築方法。
  16. 【請求項16】 敷設工程が、マットの接水面側表面に
    着色モルタルのフェーシング層を設ける工程を含む請求
    項10、11、12、13、14または15記載の遮水
    構造物の構築方法。
JP35663396A 1996-12-27 1996-12-27 遮水もしくは止水用マットとそれを用いた遮水構造物、並びにその遮水構造物の構築方法 Pending JPH10183569A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322302A (ja) * 2005-04-22 2006-11-30 Taiyo Kogyo Corp 堤体
CN112272984A (zh) * 2020-10-23 2021-01-29 南京朴厚生态科技有限公司 一种滨岸带微生态环境修复体系及其构建方法

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