JPH10150917A - 菓子及びその製造法 - Google Patents
菓子及びその製造法Info
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- JPH10150917A JPH10150917A JP8309778A JP30977896A JPH10150917A JP H10150917 A JPH10150917 A JP H10150917A JP 8309778 A JP8309778 A JP 8309778A JP 30977896 A JP30977896 A JP 30977896A JP H10150917 A JPH10150917 A JP H10150917A
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- Japan
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- confectionery
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Abstract
(57)【要約】
【課題】多孔性乃至層状の可食物組織中にチョコレート
等を均一に分散させることにより両者の渾然一体化さ
せ,全く新しい食感,味,風味を持つ菓子を提供する。 【解決手段】多孔性乃至層状の可食物を、溶解した油性
食品生地中に浸漬した状態で減圧及び減圧解除すること
により、油性食品生地を可食物の組織内に浸透させる。
等を均一に分散させることにより両者の渾然一体化さ
せ,全く新しい食感,味,風味を持つ菓子を提供する。 【解決手段】多孔性乃至層状の可食物を、溶解した油性
食品生地中に浸漬した状態で減圧及び減圧解除すること
により、油性食品生地を可食物の組織内に浸透させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、チョコレート等の油
性食品生地が、多孔性乃至層状の可食物の内部にまで浸
透し固化してなる、独特の食感及び風味を有する菓子及
びその製造法に関する。
性食品生地が、多孔性乃至層状の可食物の内部にまで浸
透し固化してなる、独特の食感及び風味を有する菓子及
びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、チョコレート等の油性食品が
種々の食品乃至菓子の表面にコーティングされ、或い
は、食品乃至菓子の内部にサンドされた状態などで利用
されているが、該油性食品が他の食品乃至菓子と渾然一
体化した食品をつくろうとするといくつかの困難が予想
される。
種々の食品乃至菓子の表面にコーティングされ、或い
は、食品乃至菓子の内部にサンドされた状態などで利用
されているが、該油性食品が他の食品乃至菓子と渾然一
体化した食品をつくろうとするといくつかの困難が予想
される。
【0003】すなわち,先ず、他の食品乃至菓子の周囲
を先ずチョココーティングするかラップ等で覆って,一
方の先を溶解したチョコレートに浸け,他の先より吸引
する方法が考えられるが、そのような方法では手間が掛
かり又,吸引中にかかる圧力により可食物組織体を破損
するおそれがあった。又,可食物の形状が棒状以外の円
盤状,板状,球状等であったり,サイズが大きな場合
は,吸引作業そのものが困難である。
を先ずチョココーティングするかラップ等で覆って,一
方の先を溶解したチョコレートに浸け,他の先より吸引
する方法が考えられるが、そのような方法では手間が掛
かり又,吸引中にかかる圧力により可食物組織体を破損
するおそれがあった。又,可食物の形状が棒状以外の円
盤状,板状,球状等であったり,サイズが大きな場合
は,吸引作業そのものが困難である。
【0004】また他の食品乃至菓子をスクィーズしてし
かる後、該食品乃至菓子の復元力を利用してチョコレー
ト等の油性食品を吸引させることが考えられるが、実際
問題殆ど復元せず、かつまた特定の食品はスクィーズす
ることすら不可能である。
かる後、該食品乃至菓子の復元力を利用してチョコレー
ト等の油性食品を吸引させることが考えられるが、実際
問題殆ど復元せず、かつまた特定の食品はスクィーズす
ることすら不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、油性食品
が他の食品乃至菓子と渾然一体化した食品をつくる簡便
な方法がないか種々の検討を行なう中で、前記他の食品
乃至菓子をまずほぼ完全な脱気状態におき、しかるのち
該脱気された空隙に融解した油性食品中に浸透させるこ
とも考えた実施したところ、一応の満足のできる製品を
得ることに成功したが、減圧状態を保持したまま複数の
工程を実施するには、装置の複雑化と操作の手間を招く
ことがわかり、さらに検討を続ける中で、前記他の食品
乃至菓子を直接、融解した油性食品中に浸漬された状態
で脱気するだけでも、前記他の食品乃至菓子が容易に脱
気できること、及び、圧力の制御によって、浸透量を容
易に制御できることを見出しこの発明に到達した。
が他の食品乃至菓子と渾然一体化した食品をつくる簡便
な方法がないか種々の検討を行なう中で、前記他の食品
乃至菓子をまずほぼ完全な脱気状態におき、しかるのち
該脱気された空隙に融解した油性食品中に浸透させるこ
とも考えた実施したところ、一応の満足のできる製品を
得ることに成功したが、減圧状態を保持したまま複数の
工程を実施するには、装置の複雑化と操作の手間を招く
ことがわかり、さらに検討を続ける中で、前記他の食品
乃至菓子を直接、融解した油性食品中に浸漬された状態
で脱気するだけでも、前記他の食品乃至菓子が容易に脱
気できること、及び、圧力の制御によって、浸透量を容
易に制御できることを見出しこの発明に到達した。
【0006】本発明は,上記問題を解決して,極めて満
足し得るチョコレート等の油性食品が他の食品乃至菓子
と渾然一体化した食品を大量に,しかも容易に製造する
方法を提供する方法を提供することである。
足し得るチョコレート等の油性食品が他の食品乃至菓子
と渾然一体化した食品を大量に,しかも容易に製造する
方法を提供する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明は、多孔
性乃至層状の可食物を、溶解した油性食品生地中に浸漬
した状態で減圧及び減圧解除することにより、油性食品
生地を可食物の組織内に浸透させることを特徴とする菓
子製造法、及び、油性食品生地が、多孔性乃至層状の可
食物の内部にまで浸透し固化してなる菓子、である。
性乃至層状の可食物を、溶解した油性食品生地中に浸漬
した状態で減圧及び減圧解除することにより、油性食品
生地を可食物の組織内に浸透させることを特徴とする菓
子製造法、及び、油性食品生地が、多孔性乃至層状の可
食物の内部にまで浸透し固化してなる菓子、である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の多孔性乃至層状の可食物
は、好ましくは水分が50%以下であり、油性食品生地
中の油脂はシャープな融解特性を有するものであり、ま
た、減圧時の絶対圧力が550トール以下、より好まし
くは、550〜300トール、溶解した油性食品生地の
粘度が30000cp以下で実施される。
は、好ましくは水分が50%以下であり、油性食品生地
中の油脂はシャープな融解特性を有するものであり、ま
た、減圧時の絶対圧力が550トール以下、より好まし
くは、550〜300トール、溶解した油性食品生地の
粘度が30000cp以下で実施される。
【0009】以下,本発明を詳細に説明する。多孔性乃
至層状の可食物が50%を越える高水分であると、チョ
コレート等の油性食品生地が水分に接して高粘度化し可
食物内部に浸透しがたい。50%以下の多孔性乃至層状
の可食物としては、スポンジケーキ、シュー皮、及びパ
イのような菓子または食品も例示できるが、前述の渾然
一体化した食品の食感としては、より低水分の所謂干菓
子、例えば、マカロン(卵白及び砂糖、要すればさらに
澱粉等を混合、ホイップした後、デポジット成形し、焼
成したもの)、クラッカー、ラスク、ハードビスケッ
ト、クッキー、米菓等であると、シャープな融解特性を
有する油性食品生地中の油脂の食感と非常にマッチして
最善であるというのも、本発明者により見出された知見
である。また、多孔性乃至層状の可食物は菓子に限ら
ず、乾燥麸、組織状大豆蛋白などの食品素材、特に乾燥
食品素材であってもよい。
至層状の可食物が50%を越える高水分であると、チョ
コレート等の油性食品生地が水分に接して高粘度化し可
食物内部に浸透しがたい。50%以下の多孔性乃至層状
の可食物としては、スポンジケーキ、シュー皮、及びパ
イのような菓子または食品も例示できるが、前述の渾然
一体化した食品の食感としては、より低水分の所謂干菓
子、例えば、マカロン(卵白及び砂糖、要すればさらに
澱粉等を混合、ホイップした後、デポジット成形し、焼
成したもの)、クラッカー、ラスク、ハードビスケッ
ト、クッキー、米菓等であると、シャープな融解特性を
有する油性食品生地中の油脂の食感と非常にマッチして
最善であるというのも、本発明者により見出された知見
である。また、多孔性乃至層状の可食物は菓子に限ら
ず、乾燥麸、組織状大豆蛋白などの食品素材、特に乾燥
食品素材であってもよい。
【0010】この組合せによる菓子は、起泡して空気を
抱き込ませた状態で固化させたいわゆるエアインチョコ
レートのように単にフワフワしただけの食感ではなく、
良好な噛み応えとシャープな口溶けの両方を示す。
抱き込ませた状態で固化させたいわゆるエアインチョコ
レートのように単にフワフワしただけの食感ではなく、
良好な噛み応えとシャープな口溶けの両方を示す。
【0011】なお、シャープな融解特性を有する油性食
品生地中の油脂は、スポンジケーキ、シュー皮などソフ
トな食感の菓子と一体化すると、口中でのシャープな融
解の快さが充分発揮されず、また、マーガリンのように
シャープな融解特性を有しない油性食品生地中の油脂
は、干菓子と組み合わせて用いても、スナップ性がなく
噛み応えのない食感となる。
品生地中の油脂は、スポンジケーキ、シュー皮などソフ
トな食感の菓子と一体化すると、口中でのシャープな融
解の快さが充分発揮されず、また、マーガリンのように
シャープな融解特性を有しない油性食品生地中の油脂
は、干菓子と組み合わせて用いても、スナップ性がなく
噛み応えのない食感となる。
【0012】この発明においてシャープな融解特性を有
する油脂は、喫食に供される温度域では固体であるが口
中で速やかに溶けるものであって、好ましくは10℃位
の温度上昇でSFI含量が40程度以上低下する性質を
有する油脂である。具体的には、常温で流通する食品の
場合、ココアバター、及びこれに類似した融解特性を示
す各種のハードバター、冷菓の場合、アイスコーティン
グ用チョコレートに用いられる油脂であることができ
る。従い、油性食品としては、通常のチョコレート類、
或いは通常のチョコレート類において使用されるカカオ
マスのかわりに他の何らかの呈味性固形分例えばチーズ
粉末、粉乳、発酵乳粉末、果汁粉末、ナッツペーストな
どを置き換えた食品が好適に使用できる。
する油脂は、喫食に供される温度域では固体であるが口
中で速やかに溶けるものであって、好ましくは10℃位
の温度上昇でSFI含量が40程度以上低下する性質を
有する油脂である。具体的には、常温で流通する食品の
場合、ココアバター、及びこれに類似した融解特性を示
す各種のハードバター、冷菓の場合、アイスコーティン
グ用チョコレートに用いられる油脂であることができ
る。従い、油性食品としては、通常のチョコレート類、
或いは通常のチョコレート類において使用されるカカオ
マスのかわりに他の何らかの呈味性固形分例えばチーズ
粉末、粉乳、発酵乳粉末、果汁粉末、ナッツペーストな
どを置き換えた食品が好適に使用できる。
【0013】多孔性乃至層状の可食物を溶解した油性食
品生地中に浸漬した状態で減圧するには、例えば、前者
を金属製の網かごに入れ、減圧装置のついた容器中に収
容された後者の液の中に完全に沈めることにより、或い
は、減圧装置と連通した管路中を前者と後者の両方を通
過させることによっても実施することができ、減圧解除
は,減圧下に一定時間保持した後,常圧に戻すことによ
り実施することができる。減圧及び圧力解除は各1回の
操作で足りるが、要すれば、減圧と減圧解除を交互に反
復実施することにより実施してもよい。
品生地中に浸漬した状態で減圧するには、例えば、前者
を金属製の網かごに入れ、減圧装置のついた容器中に収
容された後者の液の中に完全に沈めることにより、或い
は、減圧装置と連通した管路中を前者と後者の両方を通
過させることによっても実施することができ、減圧解除
は,減圧下に一定時間保持した後,常圧に戻すことによ
り実施することができる。減圧及び圧力解除は各1回の
操作で足りるが、要すれば、減圧と減圧解除を交互に反
復実施することにより実施してもよい。
【0014】減圧は、減圧時の絶対圧力が550トール
以下好ましくは550〜300トールが適している。絶
対圧力が常圧(大気圧)に近いと浸透性が充分でなく、
あまり低いと、浸透が急で適度な浸透に止める制御に厳
密な管理が必要になる。
以下好ましくは550〜300トールが適している。絶
対圧力が常圧(大気圧)に近いと浸透性が充分でなく、
あまり低いと、浸透が急で適度な浸透に止める制御に厳
密な管理が必要になる。
【0015】本発明のような減圧及び減圧解除は、減圧
程度と保持時間により油性食品生地の浸透程度を容易に
制御することができ、所望する食感,味,風味のチョコ
レート菓子等を容易に製造することができる。
程度と保持時間により油性食品生地の浸透程度を容易に
制御することができ、所望する食感,味,風味のチョコ
レート菓子等を容易に製造することができる。
【0016】多孔性乃至層状の可食物に対する油性食品
生地の量は特に問わないが、好ましくは、前者1重量部
に対して、2〜5重量部程度が、両者の特性を生かした
良好な製品を得るのに好ましい。即ち、油性食品生地の
量が多すぎると、油性食品の重い食感が口中に残り、少
なすぎると、組合せの効果に乏しい。
生地の量は特に問わないが、好ましくは、前者1重量部
に対して、2〜5重量部程度が、両者の特性を生かした
良好な製品を得るのに好ましい。即ち、油性食品生地の
量が多すぎると、油性食品の重い食感が口中に残り、少
なすぎると、組合せの効果に乏しい。
【0017】溶解時のチョコレート等の粘度は3000
0cp程度以下が好ましいが,使用する多孔性乃至層状
の可食物の強度等に応じて適当な粘度を選択できる。
0cp程度以下が好ましいが,使用する多孔性乃至層状
の可食物の強度等に応じて適当な粘度を選択できる。
【0018】如上のようにして、油性食品生地が、多孔
性乃至層状の可食物の内部にまで浸透し固化してなる菓
子が得られる。用いる素材の尤も好ましい組合せ例は、
多孔性乃至層状の可食物が、マカロン、クラッカー、ラ
スク、ハードビスケット、クッキー、または米菓からな
る群から選択されたいずれかであり、かつ油性食品生地
中の油脂が前記のようなシャープな融解特性を有する場
合であって、両者の渾然一体化した食感を楽しむことが
できる。
性乃至層状の可食物の内部にまで浸透し固化してなる菓
子が得られる。用いる素材の尤も好ましい組合せ例は、
多孔性乃至層状の可食物が、マカロン、クラッカー、ラ
スク、ハードビスケット、クッキー、または米菓からな
る群から選択されたいずれかであり、かつ油性食品生地
中の油脂が前記のようなシャープな融解特性を有する場
合であって、両者の渾然一体化した食感を楽しむことが
できる。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び試験例を挙げて本発明を更
に詳細に説明するが、これらの実施例及び試験例は本発
明の範囲を何等限定するものではない。なお、例中、部
及び%はいずれも重量基準を意味する。
に詳細に説明するが、これらの実施例及び試験例は本発
明の範囲を何等限定するものではない。なお、例中、部
及び%はいずれも重量基準を意味する。
【0020】(実施例1)卵白60部、砂糖35部、及び澱
粉 3部を混合し、ホイップした後、デポジット成形し、
焼成して、マカロン(1個あたり平均 1.8 g 、水分3.
1 % 、見掛け比重0.08) を得た。
粉 3部を混合し、ホイップした後、デポジット成形し、
焼成して、マカロン(1個あたり平均 1.8 g 、水分3.
1 % 、見掛け比重0.08) を得た。
【0021】融解した油分50%のチョコレートを用意
し、30℃に調温した。これを減圧脱泡器に入れ、金属
網カゴ中に上記マカロンを入れ、上記チョコレート中に
完全に沈めた。下表のように設定した減圧後3分間保持
した。一時に常圧に戻した後カゴを引き上げ、表皮に付
着した過剰のチョコレートを冷風ブロアーで落とした。
トレーに移し、5℃冷蔵庫で10分間冷却固化しチョコ
レート入りマカロンを得た。
し、30℃に調温した。これを減圧脱泡器に入れ、金属
網カゴ中に上記マカロンを入れ、上記チョコレート中に
完全に沈めた。下表のように設定した減圧後3分間保持
した。一時に常圧に戻した後カゴを引き上げ、表皮に付
着した過剰のチョコレートを冷風ブロアーで落とした。
トレーに移し、5℃冷蔵庫で10分間冷却固化しチョコ
レート入りマカロンを得た。
【0022】 No. 減圧時の圧力 みかけ比重* ───── ───────────── ──────── 1 −750mmHg(絶対圧力 10トール) 0.72 2 −500mmHg(絶対圧力260トール) 0.70 3 −300mmHg(絶対圧力460トール) 0.37 4 −100mmHg(絶対圧力660トール) 0.20 ───── ───────────── ──────── * 冷風ブロアーで落とした後に測定
【0023】各製品のプロファイルは、No.1及びNo.2
は、共に、若干のサク味を有するものの、チョコレート
がマカロンの組織内にびっしり浸透した状態で、チョコ
レートの食感は卓越し、重い食感が口中に残った。また
No.4は、殆ど焼き菓子ボディーの食感そのもので、No.3
のような、チョコレートの口溶け感と組合わさった新規
で好ましい食感とはいいがたいものであった。
は、共に、若干のサク味を有するものの、チョコレート
がマカロンの組織内にびっしり浸透した状態で、チョコ
レートの食感は卓越し、重い食感が口中に残った。また
No.4は、殆ど焼き菓子ボディーの食感そのもので、No.3
のような、チョコレートの口溶け感と組合わさった新規
で好ましい食感とはいいがたいものであった。
【0024】(実施例2)マカロンのかわりに、多孔性
乃至層状の組織を有する下表の菓子を使用し他は実施例
1のNo.3と同様に実施した食品を得た。それらを5人の
パネラーに評価させた(〇:好ましい、△:可、×:好
ましくない)ところ、干菓子を用いた場合に、チョコレ
ートのシャープな口溶け感と融合した軽い噛み応えが感
じられ、スポンジケーキやシュー皮のような相対的に多
水分の生乃至半生菓子を用いた場合より、良い評価が得
られた。
乃至層状の組織を有する下表の菓子を使用し他は実施例
1のNo.3と同様に実施した食品を得た。それらを5人の
パネラーに評価させた(〇:好ましい、△:可、×:好
ましくない)ところ、干菓子を用いた場合に、チョコレ
ートのシャープな口溶け感と融合した軽い噛み応えが感
じられ、スポンジケーキやシュー皮のような相対的に多
水分の生乃至半生菓子を用いた場合より、良い評価が得
られた。
【0025】 No. 水分 みかけ比重 評価 浸漬前 ブロワー掛け後 ──────── ──── ──── ─────── ───── マカロン 3.1 0.08 0.37 〇 スポンジケーキ 27.2 0.20 0.40 △ シュー皮 15.4 0.12 0.45 △ パイ 2.5 0.22 0.60 〇 クラッカー 2.7 0.24 0.68 〇 ラスク 3.4 0.16 0.55 〇 ハードビスケット 2.6 0.36 0.59 〇 クッキー 2.8 0.38 0.60 〇 米菓 4.5 0.16 0.58 〇 ──────── ──── ──── ─────── ─────
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、容易に、かつ大量にチ
ョコレート等の油性食品と、多孔性乃至層状の可食物を
渾然一体化した食品乃至菓子の製造が可能となり食感、
味、風味に優れた菓子が得られる。
ョコレート等の油性食品と、多孔性乃至層状の可食物を
渾然一体化した食品乃至菓子の製造が可能となり食感、
味、風味に優れた菓子が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森 恵 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4丁目3番地 不二製油株式会社つくば研究開発センタ ー内 (72)発明者 田代 洋一 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4丁目3番地 不二製油株式会社つくば研究開発センタ ー内
Claims (7)
- 【請求項1】多孔性乃至層状の可食物を、溶解した油性
食品生地中に浸漬した状態で減圧及び減圧解除すること
により、油性食品生地を可食物の組織内に浸透させるこ
とを特徴とする菓子製造法。 - 【請求項2】用いる多孔性乃至層状の可食物の水分が5
0%以下である請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】油性食品生地中の油脂がシャープな融解特
性を有する請求項1または2記載の製造法。 - 【請求項4】減圧時の絶対圧力が550トール以下であ
る請求項1乃至3記載の製造法。 - 【請求項5】減圧時の絶対圧力が550〜300トール
である請求項4記載の製造法。 - 【請求項6】油性食品生地が、多孔性乃至層状の可食物
の内部にまで浸透し固化してなる菓子。 - 【請求項7】用いる多孔性乃至層状の可食物が、マカロ
ン、クラッカー、ラスク、ハードビスケット、クッキ
ー、または米菓からなる群から選択されたいずれかであ
り、かつ油性食品生地中の油脂がシャープな融解特性を
有する請求項6記載の菓子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8309778A JPH10150917A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 菓子及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8309778A JPH10150917A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 菓子及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10150917A true JPH10150917A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=17997145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8309778A Pending JPH10150917A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 菓子及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10150917A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20120011856A (ko) | 2009-03-31 | 2012-02-08 | 가부시키가이샤 메이지 | 함침 식품 |
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-
1996
- 1996-11-20 JP JP8309778A patent/JPH10150917A/ja active Pending
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