JPH10159760A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH10159760A JPH10159760A JP32248696A JP32248696A JPH10159760A JP H10159760 A JPH10159760 A JP H10159760A JP 32248696 A JP32248696 A JP 32248696A JP 32248696 A JP32248696 A JP 32248696A JP H10159760 A JPH10159760 A JP H10159760A
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- oil
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F04C18/0246—Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
- F04C18/0253—Details concerning the base
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C17/00—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
- F01C17/066—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】スクロール圧縮機で旋回スクロールの自転防止
のためのオルダム機構で、オルダムリング・キーとフレ
ーム側キー溝側面との摺動部への効率的な給油を行うこ
とのできる構造とする。 【解決手段】フレーム側オルダムキー溝8aとオルダム
リング・キー10bとの摺動面の、フレーム側キー溝側
面の摺動面両端に油保持部19あるいは固体潤滑膜20
を設ける。
のためのオルダム機構で、オルダムリング・キーとフレ
ーム側キー溝側面との摺動部への効率的な給油を行うこ
とのできる構造とする。 【解決手段】フレーム側オルダムキー溝8aとオルダム
リング・キー10bとの摺動面の、フレーム側キー溝側
面の摺動面両端に油保持部19あるいは固体潤滑膜20
を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクロール圧縮機に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】冷媒圧縮機としてのスクロール圧縮機
は、旋回スクロールを支持するフレームにオルダムリン
グに設けたキーと係合するキー溝を設け、キーとの摺動
により旋回スクロールの公転運動を支持している。従
来、フレーム側オルダムリング摺動部の潤滑は、差圧あ
るいはポンプ等を利用することにより、圧縮機底部に設
けた油溜から主軸の給油孔を通過し、旋回軸受の潤滑に
利用した油を回転運動中のバランスウェイトではねかけ
ることによる給油のみに依存していた。
は、旋回スクロールを支持するフレームにオルダムリン
グに設けたキーと係合するキー溝を設け、キーとの摺動
により旋回スクロールの公転運動を支持している。従
来、フレーム側オルダムリング摺動部の潤滑は、差圧あ
るいはポンプ等を利用することにより、圧縮機底部に設
けた油溜から主軸の給油孔を通過し、旋回軸受の潤滑に
利用した油を回転運動中のバランスウェイトではねかけ
ることによる給油のみに依存していた。
【0003】圧縮機内の油をより積極的に供給するため
に、特開昭58−160582号公報に記載のように、背圧室底
部に油溜を設け、油溜に溜まる油をバランスウェイトに
設けた給油路により遠心力でミスト状にはねあげる構造
を設けたりした。また、ミストでない油をフレーム側オ
ルダムキー摺動部へ供給することについては、特開昭61
−135994号公報に記載のように、密閉容器内の高圧側に
油室を設け、油室に溜まる油を高圧側の圧力との差圧を
利用して供給する構造であった。
に、特開昭58−160582号公報に記載のように、背圧室底
部に油溜を設け、油溜に溜まる油をバランスウェイトに
設けた給油路により遠心力でミスト状にはねあげる構造
を設けたりした。また、ミストでない油をフレーム側オ
ルダムキー摺動部へ供給することについては、特開昭61
−135994号公報に記載のように、密閉容器内の高圧側に
油室を設け、油室に溜まる油を高圧側の圧力との差圧を
利用して供給する構造であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術で、オルダム
リング摺動部への給油は差圧あるいはポンプ等を利用す
ることにより、圧縮機底部に設けた油溜から主軸の給油
孔を通過し、旋回軸受の潤滑に利用した油を回転運動中
のバランスウェイトではねかけることに依存していたた
め、圧縮機の起動停止時のように主軸の回転数が少なく
なる運転条件では給油されにくいという問題があった。
また、単に給油量を増やした場合であると、旋回スクロ
ールの鏡版外周部と固定スクロールおよびフレームとか
らなる空間にキー溝より上部のフレーム内周壁に付着し
た油が溜まり、旋回スクロールの旋回運動の抵抗とな
り、効率が低下するという問題があった。
リング摺動部への給油は差圧あるいはポンプ等を利用す
ることにより、圧縮機底部に設けた油溜から主軸の給油
孔を通過し、旋回軸受の潤滑に利用した油を回転運動中
のバランスウェイトではねかけることに依存していたた
め、圧縮機の起動停止時のように主軸の回転数が少なく
なる運転条件では給油されにくいという問題があった。
また、単に給油量を増やした場合であると、旋回スクロ
ールの鏡版外周部と固定スクロールおよびフレームとか
らなる空間にキー溝より上部のフレーム内周壁に付着し
た油が溜まり、旋回スクロールの旋回運動の抵抗とな
り、効率が低下するという問題があった。
【0005】更に、高圧側に溜まる油を利用して背圧室
内に供給する場合には背圧室内の中間圧力の維持が困難
であり、圧縮機運転初期のような圧力差が大きい状態で
は給油が行われるものの、圧縮機の運転が続き、圧力差
が小さくなってくると給油は行われなくなる。更に、旋
回軸受への潤滑方法として差圧を利用して圧縮機底部油
溜から給油する方法をとっている場合、吐出圧力と中間
圧力との圧力差が維持できなければ圧縮機下部の油溜か
らの給油も途絶えるという問題があった。
内に供給する場合には背圧室内の中間圧力の維持が困難
であり、圧縮機運転初期のような圧力差が大きい状態で
は給油が行われるものの、圧縮機の運転が続き、圧力差
が小さくなってくると給油は行われなくなる。更に、旋
回軸受への潤滑方法として差圧を利用して圧縮機底部油
溜から給油する方法をとっている場合、吐出圧力と中間
圧力との圧力差が維持できなければ圧縮機下部の油溜か
らの給油も途絶えるという問題があった。
【0006】しかも従来技術ではオルダムリング・キー
とフレーム側キー溝側面の実摺動面に積極的に給油する
方法はとられていなかった。オルダムリング・キーとキ
ー溝側面の摺動はキー溝に対するキーの往復摺動であ
り、主軸1回転当たりに1回の往復運動をする。従って
往復運動の両端ではキーとキー溝側面との相対速度は必
ず零になり、相対運動がないため、潤滑油の油膜が形成
されにくくなる。そのため、オルダムリング・キーとキ
ー溝の摺動では、往復動の両端で潤滑状態が厳しくな
り、摩擦抵抗の増大および摩耗促進という問題があっ
た。
とフレーム側キー溝側面の実摺動面に積極的に給油する
方法はとられていなかった。オルダムリング・キーとキ
ー溝側面の摺動はキー溝に対するキーの往復摺動であ
り、主軸1回転当たりに1回の往復運動をする。従って
往復運動の両端ではキーとキー溝側面との相対速度は必
ず零になり、相対運動がないため、潤滑油の油膜が形成
されにくくなる。そのため、オルダムリング・キーとキ
ー溝の摺動では、往復動の両端で潤滑状態が厳しくな
り、摩擦抵抗の増大および摩耗促進という問題があっ
た。
【0007】また、従来、冷凍・冷蔵庫および空調機器
の作動流体として使用されてきたCFC12,HCFC22な
どは分子中の塩素を持つため、成層圏のオゾン層を破壊
することが指摘され社会問題となっている。これらの代
替冷媒としては分子中に塩素を持たないHFC134a やR4
10A,R407CなどのHFC系冷媒が有力視されて
いる。これらの代替冷媒ではこれまでの冷媒と違い、塩
素の極圧添加剤的な潤滑効果がなくなることから、ます
ます潤滑状態が厳しくなり、摩擦摩耗の増大による性
能,信頼性の低下という問題がある。
の作動流体として使用されてきたCFC12,HCFC22な
どは分子中の塩素を持つため、成層圏のオゾン層を破壊
することが指摘され社会問題となっている。これらの代
替冷媒としては分子中に塩素を持たないHFC134a やR4
10A,R407CなどのHFC系冷媒が有力視されて
いる。これらの代替冷媒ではこれまでの冷媒と違い、塩
素の極圧添加剤的な潤滑効果がなくなることから、ます
ます潤滑状態が厳しくなり、摩擦摩耗の増大による性
能,信頼性の低下という問題がある。
【0008】本発明の目的は、潤滑環境が厳しい環境下
で、それ自身の潤滑効果が期待できない代替冷媒を用い
た場合でも、オルダムリング・フレーム間の接触部にお
けるトライボロジーの問題を解決でき、圧縮性能および
摺動信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することにあ
る。
で、それ自身の潤滑効果が期待できない代替冷媒を用い
た場合でも、オルダムリング・フレーム間の接触部にお
けるトライボロジーの問題を解決でき、圧縮性能および
摺動信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】目標を達成するための装
置として、以下の態様がある。
置として、以下の態様がある。
【0010】(1)うず巻き状のラップを有する旋回ス
クロール及び固定スクロールを組み合わせた圧縮機構
と、旋回スクロールを支持するフレームと、旋回スクロ
ールの自転を防止するための旋回スクロール裏面に設け
るキー溝に係合するキー及びフレーム側に設けるキー溝
に係合するキーとを備えたオルダムリングとを備えるス
クロール圧縮機で、キー溝のキーと摺動する面の両端部
に油保持部を設ける。
クロール及び固定スクロールを組み合わせた圧縮機構
と、旋回スクロールを支持するフレームと、旋回スクロ
ールの自転を防止するための旋回スクロール裏面に設け
るキー溝に係合するキー及びフレーム側に設けるキー溝
に係合するキーとを備えたオルダムリングとを備えるス
クロール圧縮機で、キー溝のキーと摺動する面の両端部
に油保持部を設ける。
【0011】(2)(1)で、油保持部をマイクロディ
ンプルとする。
ンプルとする。
【0012】(3)(1)で、油保持部をオルダムリン
グ・キーの摺動方向に対して垂直に形成された縦溝とす
る。
グ・キーの摺動方向に対して垂直に形成された縦溝とす
る。
【0013】(4)(1)で、油保持部をオルダムリン
グ・キーの摺動方向に対して斜めに形成された溝とす
る。
グ・キーの摺動方向に対して斜めに形成された溝とす
る。
【0014】(5)(1)で、油保持部を交差溝とす
る。
る。
【0015】(6)うず巻き状のラップを有する旋回ス
クロール及び固定スクロールを組み合わせた圧縮機構
と、旋回スクロールを支持するフレームと、旋回スクロ
ールの自転を防止するための旋回スクロール裏面に設け
るキー溝に係合するキー及びフレーム側に設けるキー溝
に係合するキーとを備えたオルダムリングとを備えるス
クロール圧縮機で、キー溝のキーと摺動する面の両端部
に固体潤滑剤をコーティングする。
クロール及び固定スクロールを組み合わせた圧縮機構
と、旋回スクロールを支持するフレームと、旋回スクロ
ールの自転を防止するための旋回スクロール裏面に設け
るキー溝に係合するキー及びフレーム側に設けるキー溝
に係合するキーとを備えたオルダムリングとを備えるス
クロール圧縮機で、キー溝のキーと摺動する面の両端部
に固体潤滑剤をコーティングする。
【0016】(7)(6)で、固体潤滑剤を焼成膜とし
てコーティングする。
てコーティングする。
【0017】(8)(6)で、固体潤滑剤をスパッタ膜
としてコーティングする。
としてコーティングする。
【0018】(9)(1)乃至(8)のいずれかに記載
のスクロール圧縮機を用いた冷凍・冷蔵庫。
のスクロール圧縮機を用いた冷凍・冷蔵庫。
【0019】(10)(1)乃至(8)のいずれかに記
載のスクロール圧縮機を用いた空調機器。
載のスクロール圧縮機を用いた空調機器。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に示すスクロール圧縮機の縦
断面図は、圧縮機上部の吸入管11側からみて主軸9の
中心に対し90゜に断面を切ったときの縦断面図であ
り、密閉容器1内に、圧縮機部2と電動機部3が収納さ
れている。圧縮機部2は固定スクロール4を旋回スクロ
ール5に互いにかみ合わせて圧縮室が形成される。
断面図は、圧縮機上部の吸入管11側からみて主軸9の
中心に対し90゜に断面を切ったときの縦断面図であ
り、密閉容器1内に、圧縮機部2と電動機部3が収納さ
れている。圧縮機部2は固定スクロール4を旋回スクロ
ール5に互いにかみ合わせて圧縮室が形成される。
【0021】固定スクロール4は、円板状の鏡板4aと
これに直立しインボリュート曲線あるいはこれに近似の
曲線に形成されたラップ4bとからなり、その中心部に
吐出口6,外周部に吸入口7を備えている。
これに直立しインボリュート曲線あるいはこれに近似の
曲線に形成されたラップ4bとからなり、その中心部に
吐出口6,外周部に吸入口7を備えている。
【0022】一方、旋回スクロール5も円板状の鏡板5
aとこれに直立したラップ5bと、鏡板の反ラップ面に
形成されたボス5cとから成っている。フレーム8は中
央部に軸受部を形成し、この軸受部に主軸9が支承さ
れ、主軸9の先端の偏心軸は、旋回スクロール5のボス
5cに挿入され、旋回運動を行う。
aとこれに直立したラップ5bと、鏡板の反ラップ面に
形成されたボス5cとから成っている。フレーム8は中
央部に軸受部を形成し、この軸受部に主軸9が支承さ
れ、主軸9の先端の偏心軸は、旋回スクロール5のボス
5cに挿入され、旋回運動を行う。
【0023】また、フレームには固定スクロール4がボ
ルトにより固定され、旋回スクロール5はオルダムリン
グ10によりフレームに支承され、固定スクロール4に
対し、自転することなく旋回運動を行う。
ルトにより固定され、旋回スクロール5はオルダムリン
グ10によりフレームに支承され、固定スクロール4に
対し、自転することなく旋回運動を行う。
【0024】主軸9には下部に電動機部3を直結し、固
定スクロール4の吸入口には密閉容器1を貫通し、吸入
管11が接続され、吐出口6が開口している吐出室12
は通路を介して下部屋に連通し、また、密閉容器1を貫
通する吐出管13に連通している。
定スクロール4の吸入口には密閉容器1を貫通し、吸入
管11が接続され、吐出口6が開口している吐出室12
は通路を介して下部屋に連通し、また、密閉容器1を貫
通する吐出管13に連通している。
【0025】他方、旋回スクロール5の背面とフレーム
8でかこまれた空間(背圧室)14には吸入圧力と吐出
圧力の中間の圧力が作用している。
8でかこまれた空間(背圧室)14には吸入圧力と吐出
圧力の中間の圧力が作用している。
【0026】この中間圧力は、旋回スクロール5の鏡板
5aに細孔(背圧孔)15を設け、この細孔15を介し
てスクロール内部の圧縮途中のガスを空間に導き、旋回
スクロール5の背面にガスを作用させる。この背面から
のガスにより、旋回スクロール5を固定スクロール4に
押し付け、各圧縮室の密封を行うとともに両スクロール
部材の外周鏡板面の密封をも行う。
5aに細孔(背圧孔)15を設け、この細孔15を介し
てスクロール内部の圧縮途中のガスを空間に導き、旋回
スクロール5の背面にガスを作用させる。この背面から
のガスにより、旋回スクロール5を固定スクロール4に
押し付け、各圧縮室の密封を行うとともに両スクロール
部材の外周鏡板面の密封をも行う。
【0027】密閉容器1底部の油溜16の油は、吐出圧
力と背圧室14の圧力の圧力差により給油管17,給油
孔9aをへて軸受などの摺動部へ給油される。軸受など
の摺動部より排出された油は背圧室14を経て、背圧孔
15より吐出される。
力と背圧室14の圧力の圧力差により給油管17,給油
孔9aをへて軸受などの摺動部へ給油される。軸受など
の摺動部より排出された油は背圧室14を経て、背圧孔
15より吐出される。
【0028】吐出された油とガスは通路、ガイド(図示
せず)により密閉容器1に添って電動機部3に流れ、電
動機部3のコイルエンド3aで分離された油は下方の油
溜16へ流れ、一方、ガスは容器内壁に添って流れ吐出
管13より吐出される。
せず)により密閉容器1に添って電動機部3に流れ、電
動機部3のコイルエンド3aで分離された油は下方の油
溜16へ流れ、一方、ガスは容器内壁に添って流れ吐出
管13より吐出される。
【0029】ここで、自転防止機構を形成しているオル
ダムリング摺動部は、旋回スクロール5のキー溝5dと
オルダムリング10のキー10aおよびフレームのキー
溝8aとオルダムリング10の反対側のキー10bとで
成り立っており、キー溝とキーは直線的な往復運動を行
っている。
ダムリング摺動部は、旋回スクロール5のキー溝5dと
オルダムリング10のキー10aおよびフレームのキー
溝8aとオルダムリング10の反対側のキー10bとで
成り立っており、キー溝とキーは直線的な往復運動を行
っている。
【0030】オルダムリング摺動部への給油は、差圧に
より油溜16から主軸9の給油孔9aを通過して旋回軸
受の潤滑に利用し、バランスウェイト18に落下した油
がフレーム8の背圧室14内にミスト状にはねかけられ
ることにより行われる。
より油溜16から主軸9の給油孔9aを通過して旋回軸
受の潤滑に利用し、バランスウェイト18に落下した油
がフレーム8の背圧室14内にミスト状にはねかけられ
ることにより行われる。
【0031】本発明のスクロール圧縮機では、フレーム
のキー溝8aとオルダムリング10のキー10aとの摺
動部の両端に油保持部19が形成されている。キー溝に
ははねかけられた油が付着し、この油によってキー10
aとキー溝8a間の潤滑が行われるが、オルダムリング
10はフレーム8に対して往復運動するため、摺動部の
両端で必ず摺動速度が零になる。そのため、キー10
a,キー溝8a間には油膜が形成されにくくなるが、油
保持部19により摺動部両端で油を保持するため、油膜
切れを起こさない。
のキー溝8aとオルダムリング10のキー10aとの摺
動部の両端に油保持部19が形成されている。キー溝に
ははねかけられた油が付着し、この油によってキー10
aとキー溝8a間の潤滑が行われるが、オルダムリング
10はフレーム8に対して往復運動するため、摺動部の
両端で必ず摺動速度が零になる。そのため、キー10
a,キー溝8a間には油膜が形成されにくくなるが、油
保持部19により摺動部両端で油を保持するため、油膜
切れを起こさない。
【0032】図2は図1に示されているフレーム側オル
ダムキー溝8aの説明図であり、油保持部19をマイク
ロディンプルとして設けた形態である。マイクロディン
プルは大きさが直径十数μmで、表面粗さが最終仕上げ
面と同程度のRz1μm以下がよい。このような形態
で、マイクロディンプルにより油が保持されるため、特
に摺動面両端の潤滑状態の厳しい場所で、供給油量を増
やすことなく効果的な潤滑が行われるため、摩擦摩耗の
軽減と潤滑油の抵抗損失減少による圧縮性能向上が同時
に図られる。
ダムキー溝8aの説明図であり、油保持部19をマイク
ロディンプルとして設けた形態である。マイクロディン
プルは大きさが直径十数μmで、表面粗さが最終仕上げ
面と同程度のRz1μm以下がよい。このような形態
で、マイクロディンプルにより油が保持されるため、特
に摺動面両端の潤滑状態の厳しい場所で、供給油量を増
やすことなく効果的な潤滑が行われるため、摩擦摩耗の
軽減と潤滑油の抵抗損失減少による圧縮性能向上が同時
に図られる。
【0033】図3の実施例は、油溝19をキー10aの
摺動方向に対して垂直な方向に縦溝を形成した例であ
る。縦溝の深さは最終仕上げ面と同程度のRz1μm以
下がよい。摺動方向と垂直に油溝を形成することによ
り、キー10aとの摺動により油が油溝内から押し出さ
れることを防ぎ、更に摺動面には油が油溝に沿って入り
やすくなるため、給油量を減少させ、しかも十分な潤滑
が行われる。
摺動方向に対して垂直な方向に縦溝を形成した例であ
る。縦溝の深さは最終仕上げ面と同程度のRz1μm以
下がよい。摺動方向と垂直に油溝を形成することによ
り、キー10aとの摺動により油が油溝内から押し出さ
れることを防ぎ、更に摺動面には油が油溝に沿って入り
やすくなるため、給油量を減少させ、しかも十分な潤滑
が行われる。
【0034】図4に示す実施例は、油溝19をキー10
aの摺動方向に対して斜めに溝を形成した例である。斜
め溝の深さは最終仕上げ面と同程度のRz1μm以下が
よい。摺動方向と斜めに油溝を形成することにより、キ
ー10aとの摺動により油が摺動面中央部から両端部に
押し出される場合に、油溝に沿って油溝19内に伝わり
やすくなる。更に、油溝内から押し出されることを防ぐ
ため、十分な潤滑が行われる。
aの摺動方向に対して斜めに溝を形成した例である。斜
め溝の深さは最終仕上げ面と同程度のRz1μm以下が
よい。摺動方向と斜めに油溝を形成することにより、キ
ー10aとの摺動により油が摺動面中央部から両端部に
押し出される場合に、油溝に沿って油溝19内に伝わり
やすくなる。更に、油溝内から押し出されることを防ぐ
ため、十分な潤滑が行われる。
【0035】図5に示す実施例は、油溝19をキー10
aの摺動方向に対して斜めの溝を2方向から交差させて
形成した例である。交差溝の深さは最終仕上げ面と同程
度のRz1μm以下がよい。効果は図4に示す実施の実
施例と同様であるが、交差溝とすることにより、更に油
が油溝19内に拡散しやすくなり、潤滑効果が大きくな
る。
aの摺動方向に対して斜めの溝を2方向から交差させて
形成した例である。交差溝の深さは最終仕上げ面と同程
度のRz1μm以下がよい。効果は図4に示す実施の実
施例と同様であるが、交差溝とすることにより、更に油
が油溝19内に拡散しやすくなり、潤滑効果が大きくな
る。
【0036】図6に示す実施例は、図1に示した実施例
で説明したスクロール圧縮機と同型のものであり、圧縮
機上部の吸入管11側からみて主軸9の中心に対し90
゜に断面を切ったときの縦断面図の、圧縮機部2のみを
示している。オルダムリング摺動部は、旋回スクロール
のキー溝5dとオルダムリング10のキー10aおよび
フレーム8のキー溝8aとオルダムリング10の反対側
のキー10bとで成り立っており、キー溝とキーは直線
的な往復運動を行っている。図7は図6における部分A
の拡大断面斜視図である。フレームのキー溝8aとオル
ダムリング10のキー10aとの摺動部の両端に固体潤
滑膜20が形成されている。オルダムリング10はフレ
ーム8に対して往復運動するため、摺動部の両端で必ず
摺動速度が零になる。そのため、キー10a,キー溝8
a間には油膜が形成されにくくなり、キー10aとキー
溝8a同士の固体接触が起こりやすくなる。固体接触に
原因する摩擦係数の上昇,凝着および焼き付きを防止す
るために固体潤滑膜20を設け、摺動部両端における良
好な潤滑状態を可能とする。
で説明したスクロール圧縮機と同型のものであり、圧縮
機上部の吸入管11側からみて主軸9の中心に対し90
゜に断面を切ったときの縦断面図の、圧縮機部2のみを
示している。オルダムリング摺動部は、旋回スクロール
のキー溝5dとオルダムリング10のキー10aおよび
フレーム8のキー溝8aとオルダムリング10の反対側
のキー10bとで成り立っており、キー溝とキーは直線
的な往復運動を行っている。図7は図6における部分A
の拡大断面斜視図である。フレームのキー溝8aとオル
ダムリング10のキー10aとの摺動部の両端に固体潤
滑膜20が形成されている。オルダムリング10はフレ
ーム8に対して往復運動するため、摺動部の両端で必ず
摺動速度が零になる。そのため、キー10a,キー溝8
a間には油膜が形成されにくくなり、キー10aとキー
溝8a同士の固体接触が起こりやすくなる。固体接触に
原因する摩擦係数の上昇,凝着および焼き付きを防止す
るために固体潤滑膜20を設け、摺動部両端における良
好な潤滑状態を可能とする。
【0037】固体潤滑膜20の加工法としては焼成法が
あげられる。この場合、フレームのキー溝8aに固体潤
滑剤を塗布し、焼成する方法と、焼成された固体潤滑膜
をフレームのキー溝8aに張り付ける方法とがある。固
体潤滑剤を塗布する場合にはフレーム8の熱処理が必要
となり、焼成膜を張り付ける場合には剥離の問題があ
る。
あげられる。この場合、フレームのキー溝8aに固体潤
滑剤を塗布し、焼成する方法と、焼成された固体潤滑膜
をフレームのキー溝8aに張り付ける方法とがある。固
体潤滑剤を塗布する場合にはフレーム8の熱処理が必要
となり、焼成膜を張り付ける場合には剥離の問題があ
る。
【0038】また、固体潤滑膜20の加工法としてはス
パッタリング法があげられる。この場合、真空中での加
工となることが短所であるが、精度よく加工することが
できる。
パッタリング法があげられる。この場合、真空中での加
工となることが短所であるが、精度よく加工することが
できる。
【0039】以上述べた実施の実施例や加工法を用いた
スクロール圧縮機は、冷凍冷蔵庫および各種空調機器に
用いることができる。
スクロール圧縮機は、冷凍冷蔵庫および各種空調機器に
用いることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、潤滑状態が厳しい代替
冷媒環境下でも、オルダムリングとフレームのキー溝間
の潤滑状態が大幅に改善され、また、過剰な油の進入も
なく、圧縮性能および摺動信頼性の向上したスクロール
圧縮機を提供することができる。
冷媒環境下でも、オルダムリングとフレームのキー溝間
の潤滑状態が大幅に改善され、また、過剰な油の進入も
なく、圧縮性能および摺動信頼性の向上したスクロール
圧縮機を提供することができる。
【図1】油保持部をフレーム側キー溝側面に持つスクロ
ール圧縮機の一実施例の断面図。
ール圧縮機の一実施例の断面図。
【図2】図1に示す実施例のフレーム側キー溝の部分説
明図。
明図。
【図3】フレーム側キー溝側面の油溝の実施例の部分拡
大断面斜視図。
大断面斜視図。
【図4】フレーム側キー溝側面の油溝の他の実施例の部
分拡大断面斜視図。
分拡大断面斜視図。
【図5】フレーム側キー溝側面の油溝の更に他の実施例
の部分拡大断面斜視図。
の部分拡大断面斜視図。
【図6】固体潤滑膜をフレーム側キー溝側面に持つスク
ロール圧縮機の一実施例の部分断面図。
ロール圧縮機の一実施例の部分断面図。
【図7】図6に示す実施例のA部の拡大断面斜視図。
1…密閉容器、2…圧縮機部、3…電動機部、4…固定
スクロール、5…旋回スクロール、8…フレーム、8a
…フレーム側キー溝、8c…実摺動面、8d…キー溝底
面、9…主軸、9a…給油孔、10…オルダムリング、
16…圧縮機底部油溜、18…バランスウェイト、19
…油保持部、20…固体潤滑膜。
スクロール、5…旋回スクロール、8…フレーム、8a
…フレーム側キー溝、8c…実摺動面、8d…キー溝底
面、9…主軸、9a…給油孔、10…オルダムリング、
16…圧縮機底部油溜、18…バランスウェイト、19
…油保持部、20…固体潤滑膜。
フロントページの続き (72)発明者 東條 健司 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内
Claims (1)
- 【請求項1】うず巻き状のラップを有する旋回スクロー
ル及び固定スクロールを組み合わせた圧縮機構と、上記
旋回スクロールを支持するフレームと、上記旋回スクロ
ールの自転を防止するため上記旋回スクロールの裏面に
設けるキー溝に係合するキー及び上記フレーム側に設け
るキー溝に係合するキーとを備えたオルダムリングとを
備えるスクロール圧縮機において、上記キー溝のキーと
摺動する面の両端部に油保持部を設けたことを特徴とす
るスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32248696A JPH10159760A (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32248696A JPH10159760A (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10159760A true JPH10159760A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18144182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32248696A Pending JPH10159760A (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10159760A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133466A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
JP2020190313A (ja) * | 2019-05-23 | 2020-11-26 | イーグル工業株式会社 | 回り止め機構 |
-
1996
- 1996-12-03 JP JP32248696A patent/JPH10159760A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133466A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
JP2020190313A (ja) * | 2019-05-23 | 2020-11-26 | イーグル工業株式会社 | 回り止め機構 |
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