JPH10105890A - 車両の位置検出システム及び車載装置 - Google Patents
車両の位置検出システム及び車載装置Info
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- JPH10105890A JPH10105890A JP25894396A JP25894396A JPH10105890A JP H10105890 A JPH10105890 A JP H10105890A JP 25894396 A JP25894396 A JP 25894396A JP 25894396 A JP25894396 A JP 25894396A JP H10105890 A JPH10105890 A JP H10105890A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】道路マーカを検出することにより車両の位置を
正確に求める場合に、フェールセーフの考え方を取り入
れることにより、信頼性のある車両の位置検出システム
を実現する。 【解決手段】道路マーカとして、次の(a) から(c) まで
のいずれか2種以上を併設する。(a) N極とS極とを、
所定ピッチLを周期として所定のコードを構成するよう
に設けた磁気テープMT、(b) 前記ピッチLを周期とし
て、形状を異ならせることにより前記(a) のコードと同
一のコードを形成するようにした誘導線IW、(c) 前記
ピッチLを周期として、反射率を異ならせることにより
前記(a)のコードと同一のコードを形成するようにした
着色された帯。
正確に求める場合に、フェールセーフの考え方を取り入
れることにより、信頼性のある車両の位置検出システム
を実現する。 【解決手段】道路マーカとして、次の(a) から(c) まで
のいずれか2種以上を併設する。(a) N極とS極とを、
所定ピッチLを周期として所定のコードを構成するよう
に設けた磁気テープMT、(b) 前記ピッチLを周期とし
て、形状を異ならせることにより前記(a) のコードと同
一のコードを形成するようにした誘導線IW、(c) 前記
ピッチLを周期として、反射率を異ならせることにより
前記(a)のコードと同一のコードを形成するようにした
着色された帯。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路に道路マーカ
を布設し、この道路マーカを検出することにより車両の
位置を検出する車両の位置検出システムに関するもので
ある。
を布設し、この道路マーカを検出することにより車両の
位置を検出する車両の位置検出システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】道路と車両との通信又は車両と車両との
通信により、車両の車線位置、走行距離、速度、加速
度、他車両との車間距離等を情報として採り入れ、この
情報に基づいてドライバに警告したり、車両のブレーキ
操作、アクセル操作、ステアリング操作等の指令を発生
し運転装置に伝えたりする自動運転システムが知られて
いる。
通信により、車両の車線位置、走行距離、速度、加速
度、他車両との車間距離等を情報として採り入れ、この
情報に基づいてドライバに警告したり、車両のブレーキ
操作、アクセル操作、ステアリング操作等の指令を発生
し運転装置に伝えたりする自動運転システムが知られて
いる。
【0003】このような自動運転システムにおいては、
車両の走行距離(所定の基準点からの相対的な走行距
離)、車両が道路のどの車線を走行しているか、車線を
外れていないか、あるいは車線のどの部分(車線の中
央、左寄り又は右寄り)を走行しているか、車線に沿っ
て真っ直ぐに走っているか若しくは斜めに横切っている
か等を正確に認識することが重要である。
車両の走行距離(所定の基準点からの相対的な走行距
離)、車両が道路のどの車線を走行しているか、車線を
外れていないか、あるいは車線のどの部分(車線の中
央、左寄り又は右寄り)を走行しているか、車線に沿っ
て真っ直ぐに走っているか若しくは斜めに横切っている
か等を正確に認識することが重要である。
【0004】従来では、車載カメラを通して道路の状態
を撮影し画像認識することにより、走行位置を判定する
技術は提案されているが(例えば特開平7−77431
号公報参照)、カメラや画像処理装置が必要になり、判
定アルゴリズムが複雑になるため、より簡易に走行位置
を認識することのできる装置が望まれていた。そこで、
道路面に道路の方向に沿って磁気ネイルを埋め込み、車
体に設けた磁気センサによってこの磁気ネイルを検出す
ることにより、車両の走行距離や車体の横方向の変位を
検出するシステムが提案されている(1994年9月13日米
国特許第 5,347,456号、1992年5月14日PCT国際公開
WO 92/08176 号参照)。
を撮影し画像認識することにより、走行位置を判定する
技術は提案されているが(例えば特開平7−77431
号公報参照)、カメラや画像処理装置が必要になり、判
定アルゴリズムが複雑になるため、より簡易に走行位置
を認識することのできる装置が望まれていた。そこで、
道路面に道路の方向に沿って磁気ネイルを埋め込み、車
体に設けた磁気センサによってこの磁気ネイルを検出す
ることにより、車両の走行距離や車体の横方向の変位を
検出するシステムが提案されている(1994年9月13日米
国特許第 5,347,456号、1992年5月14日PCT国際公開
WO 92/08176 号参照)。
【0005】また、1対の導線を道路に埋め込み、電磁
誘導結合を利用して車両との信号の授受を行うシステム
も提案されている。さらに、図11に示すような磁気テ
ープを道路に貼り付け、磁気テープから生ずる磁界を利
用して車両との信号の授受を行うシステムも提案されて
いる。これらの磁気ネイル、誘導線、磁気テープ等、車
両の走行位置を検出するため道路に設けられた設備を
「道路マーカ」と総称することとする。
誘導結合を利用して車両との信号の授受を行うシステム
も提案されている。さらに、図11に示すような磁気テ
ープを道路に貼り付け、磁気テープから生ずる磁界を利
用して車両との信号の授受を行うシステムも提案されて
いる。これらの磁気ネイル、誘導線、磁気テープ等、車
両の走行位置を検出するため道路に設けられた設備を
「道路マーカ」と総称することとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】自動運転システムを搭
載した車両は、前記のように道路マーカを正確に検出す
ることによって、車両の走行位置を知る必要がある。と
ころが、例えば磁気ネイルであれば、損傷や鉄粉の付着
により磁力が徐々に弱まると予想される。磁気ネイルか
ら発生する磁界はもともと地磁気程度の磁界しかないの
で、磁気ネイルの磁力が低下すれば、磁界の検出ができ
なくなる。埋め込まれた磁気ネイルが1本でも磁力が低
下すれば、車両側で磁気ネイルのカウント漏れが生じて
車両の走行位置が正確に検出できなくなる。
載した車両は、前記のように道路マーカを正確に検出す
ることによって、車両の走行位置を知る必要がある。と
ころが、例えば磁気ネイルであれば、損傷や鉄粉の付着
により磁力が徐々に弱まると予想される。磁気ネイルか
ら発生する磁界はもともと地磁気程度の磁界しかないの
で、磁気ネイルの磁力が低下すれば、磁界の検出ができ
なくなる。埋め込まれた磁気ネイルが1本でも磁力が低
下すれば、車両側で磁気ネイルのカウント漏れが生じて
車両の走行位置が正確に検出できなくなる。
【0007】誘導線の断線や、磁気テープの磨耗があっ
ても、前記と同様、車両の走行位置が正確に検出できな
くなる。このような不都合が生ずれば、自動運転システ
ムが正常に機能しなくなり、大事故につながるおそれが
ある。そこで、フェールセーフの考え方を取り入れるこ
とにより、システムの信頼性を向上させる技術が求めら
れている。
ても、前記と同様、車両の走行位置が正確に検出できな
くなる。このような不都合が生ずれば、自動運転システ
ムが正常に機能しなくなり、大事故につながるおそれが
ある。そこで、フェールセーフの考え方を取り入れるこ
とにより、システムの信頼性を向上させる技術が求めら
れている。
【0008】そこで、本発明は、道路マーカを検出する
ことにより車両の位置を正確に求めることのできる、信
頼性のある車両の位置検出システムを実現することを目
的とする。
ことにより車両の位置を正確に求めることのできる、信
頼性のある車両の位置検出システムを実現することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の車両の位置検出
システムは、道路マーカとして、次の(a) から(c) まで
のいずれか2種以上を併設したものである。 (a) N極とS極とを、所定ピッチLを周期として所定の
コードを構成するように設けた磁気テープ、(b) 前記ピ
ッチLを周期として、形状を異ならせることにより前記
(a) のコードと同一のコードを形成するようにした誘導
線、(c) 前記ピッチLを周期として、反射率を異ならせ
ることにより前記(a) のコードと同一のコードを形成す
るようにした着色された帯。
システムは、道路マーカとして、次の(a) から(c) まで
のいずれか2種以上を併設したものである。 (a) N極とS極とを、所定ピッチLを周期として所定の
コードを構成するように設けた磁気テープ、(b) 前記ピ
ッチLを周期として、形状を異ならせることにより前記
(a) のコードと同一のコードを形成するようにした誘導
線、(c) 前記ピッチLを周期として、反射率を異ならせ
ることにより前記(a) のコードと同一のコードを形成す
るようにした着色された帯。
【0010】前記の構成によれば、道路マーカとして、
(a) から(c) までのいずれか2種以上を併設しているの
で、いずれかが損傷を受けても他の道路マーカに基づい
て車両の位置を得ることができる。前記(a) の磁気テー
プに代えて、(a′) N極とS極とが、所定ピッチLを周
期として所定のコードを構成するように設けた磁気ネイ
ルを採用してもよく(請求項2)、前記(c) の着色され
た帯に代えて、(c′) 前記ピッチLを周期として、発光
色を異ならせることにより前記(a) のコードと同一のコ
ードを形成するようにした発光体を採用してもよい(請
求項3)。
(a) から(c) までのいずれか2種以上を併設しているの
で、いずれかが損傷を受けても他の道路マーカに基づい
て車両の位置を得ることができる。前記(a) の磁気テー
プに代えて、(a′) N極とS極とが、所定ピッチLを周
期として所定のコードを構成するように設けた磁気ネイ
ルを採用してもよく(請求項2)、前記(c) の着色され
た帯に代えて、(c′) 前記ピッチLを周期として、発光
色を異ならせることにより前記(a) のコードと同一のコ
ードを形成するようにした発光体を採用してもよい(請
求項3)。
【0011】前記(c) の着色された帯を、前記(a) の磁
気テープに上面に設けることとすれば(請求項4)、帯
と磁気テープとを一体化して製造することができる。ま
た、車載装置は、前記(a) 若しくは(a′) ,(b) ,又は
(c) 若しくは(c′)のいずれか2種以上を検出し、当該
道路マーカにより構成されるコードを識別するコード識
別手段と、コード識別手段により識別されたコード内容
に基づいて、道路上の位置を検出する位置検出手段とを
備える(請求項5)。
気テープに上面に設けることとすれば(請求項4)、帯
と磁気テープとを一体化して製造することができる。ま
た、車載装置は、前記(a) 若しくは(a′) ,(b) ,又は
(c) 若しくは(c′)のいずれか2種以上を検出し、当該
道路マーカにより構成されるコードを識別するコード識
別手段と、コード識別手段により識別されたコード内容
に基づいて、道路上の位置を検出する位置検出手段とを
備える(請求項5)。
【0012】この車載装置であれば、請求項1記載の車
両の位置検出システムに対応して、確実に車両の位置を
検出することができる。前記道路マーカにより構成され
るコードは、最も単純には、符号の違う道路マーカを交
互等間隔に並べたものでよい(請求項6)。この構成で
あれば、この符号をカウントして、カウント結果に基づ
いて道路上の位置を検出するので、最も簡単に道路上の
位置を検出することができる。
両の位置検出システムに対応して、確実に車両の位置を
検出することができる。前記道路マーカにより構成され
るコードは、最も単純には、符号の違う道路マーカを交
互等間隔に並べたものでよい(請求項6)。この構成で
あれば、この符号をカウントして、カウント結果に基づ
いて道路上の位置を検出するので、最も簡単に道路上の
位置を検出することができる。
【0013】また、車載装置が、自律航法により車両の
位置を推定するものであり、検出された道路マーカと、
道路マーカ地図メモリに記憶されている道路マーカとの
対応付けをし、車両の推定位置を、この道路マーカ地図
メモリに記憶されている道路マーカの座標データと比較
することにより、補正するものであってもよい(請求項
7)。
位置を推定するものであり、検出された道路マーカと、
道路マーカ地図メモリに記憶されている道路マーカとの
対応付けをし、車両の推定位置を、この道路マーカ地図
メモリに記憶されている道路マーカの座標データと比較
することにより、補正するものであってもよい(請求項
7)。
【0014】このようにすれば、自律航法による車両の
位置を正確に補正できるとともに、道路マーカと道路マ
ーカとの間を走行している時でも、自律航法により車両
の位置を取得することができる。
位置を正確に補正できるとともに、道路マーカと道路マ
ーカとの間を走行している時でも、自律航法により車両
の位置を取得することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。 <実施形態1:磁気テープと誘導線との組合せ>図1
は、車両の位置検出システムを構成する道路マーカとし
て、車線の真中に誘導線IW付きの磁気テープMTを貼
った道路を低空から見た図である。
付図面を参照しながら詳細に説明する。 <実施形態1:磁気テープと誘導線との組合せ>図1
は、車両の位置検出システムを構成する道路マーカとし
て、車線の真中に誘導線IW付きの磁気テープMTを貼
った道路を低空から見た図である。
【0016】図2(a) は、道路に貼られた磁気テープM
Tの平面図を示す。磁気テープMTは、強磁性体粉末を
充填した厚さ1cm、幅20cm程度のゴム製のテープ
であり、N極とS極とが、所定ピッチL(例えば1〜2
m)を周期として所定のコード(例えば1をN極、0を
S極とすれば0,1,0,1,‥‥)に従って配列され
ている。
Tの平面図を示す。磁気テープMTは、強磁性体粉末を
充填した厚さ1cm、幅20cm程度のゴム製のテープ
であり、N極とS極とが、所定ピッチL(例えば1〜2
m)を周期として所定のコード(例えば1をN極、0を
S極とすれば0,1,0,1,‥‥)に従って配列され
ている。
【0017】この磁気テープMTには、1対の誘導線I
Wが付随している。この誘導線IWにより、前記ピッチ
Lごとに、幅の広いループ又は幅の狭いループを形成し
ている。幅の広いループは相対的に強い電磁界を発生
し、幅の狭いループは相対的に弱い電磁界を発生するの
で、幅の広いループを例えば1、幅の狭いループを0と
することによって、コードを作ることができる。このコ
ードは、前記磁気テープMTのコードと同一コードであ
る必要がある。
Wが付随している。この誘導線IWにより、前記ピッチ
Lごとに、幅の広いループ又は幅の狭いループを形成し
ている。幅の広いループは相対的に強い電磁界を発生
し、幅の狭いループは相対的に弱い電磁界を発生するの
で、幅の広いループを例えば1、幅の狭いループを0と
することによって、コードを作ることができる。このコ
ードは、前記磁気テープMTのコードと同一コードであ
る必要がある。
【0018】図2(b) は、幅の狭いループの断面図(B
−B)であり、誘導線IWは、磁気テープMTのゴムの
中に埋め込まれている。図2(c) は、幅の広いループの
断面図(C−C)であり、誘導線IWは、磁気テープM
Tの両端面に添わされている。図3は、磁気テープMT
の端部における誘導線IWの接続状態を示す図である。
誘導線IWは、コネクタ6を介して地上データ伝送装置
5に接続されている。
−B)であり、誘導線IWは、磁気テープMTのゴムの
中に埋め込まれている。図2(c) は、幅の広いループの
断面図(C−C)であり、誘導線IWは、磁気テープM
Tの両端面に添わされている。図3は、磁気テープMT
の端部における誘導線IWの接続状態を示す図である。
誘導線IWは、コネクタ6を介して地上データ伝送装置
5に接続されている。
【0019】地上データ伝送装置5は、誘導線IWを通
して各車両に自動運転に必要な情報を送り出す。この情
報は所定のパルス列で構成され、地上データ伝送装置5
は、そのパルス列により、例えば300kHzの搬送波
をFSK変調して誘導線IWに送り出す。図4は、車両
の位置検出システムを構成する車載装置を示すブロック
図である。車載装置は、走行距離検出部11と、走行方
向検出部12と、両検出部11,12から出力される走
行距離検出信号、走行方向検出信号に基づいて自律航法
により推定位置を算出する位置推定部14と、道路に埋
め込まれた磁気テープMTの磁界を検出するための磁界
検出部13及び波形整形部13aと、道路に埋め込まれ
た誘導線IWの電磁界を検出するアンテナ17及び受信
復調部17aと、磁気テープMTや誘導線IWにより構
成されるコードや座標データ列を格納した道路マーカ地
図メモリ15と、磁気テープMTや誘導線IWのコード
を検出し、これと道路マーカ地図メモリ15に記憶され
ている座標データ等とを比較して、位置推定部14で検
出された推定位置を補正する位置補正部16とを備えて
いる。
して各車両に自動運転に必要な情報を送り出す。この情
報は所定のパルス列で構成され、地上データ伝送装置5
は、そのパルス列により、例えば300kHzの搬送波
をFSK変調して誘導線IWに送り出す。図4は、車両
の位置検出システムを構成する車載装置を示すブロック
図である。車載装置は、走行距離検出部11と、走行方
向検出部12と、両検出部11,12から出力される走
行距離検出信号、走行方向検出信号に基づいて自律航法
により推定位置を算出する位置推定部14と、道路に埋
め込まれた磁気テープMTの磁界を検出するための磁界
検出部13及び波形整形部13aと、道路に埋め込まれ
た誘導線IWの電磁界を検出するアンテナ17及び受信
復調部17aと、磁気テープMTや誘導線IWにより構
成されるコードや座標データ列を格納した道路マーカ地
図メモリ15と、磁気テープMTや誘導線IWのコード
を検出し、これと道路マーカ地図メモリ15に記憶され
ている座標データ等とを比較して、位置推定部14で検
出された推定位置を補正する位置補正部16とを備えて
いる。
【0020】これら位置推定部14、道路マーカ地図メ
モリ15、位置補正部16により位置検出部18を構成
する。さらに詳細に説明すると、前記走行距離検出部1
1として、例えば車輪速センサが使用可能である。この
車輪速センサは、車輪の回転を検出する磁気センサを有
し、磁気センサからの出力正弦波信号の波数をカウンタ
によりカウントすることにより車輪の回転数を得、カウ
ンタから出力されるカウントデータに対して、乗算器に
より車輪の外周を示す所定の定数を乗算することにより
検出周期Δt(周期番号をnで表す。)当りの走行距離
を検出するものである。なお、それ以外に、ドップラシ
フト等に基いて車両の走行速度を検出し、積分すること
により走行距離を検出する構成の車速センサ等、従来公
知の構成のものも使用可能である。
モリ15、位置補正部16により位置検出部18を構成
する。さらに詳細に説明すると、前記走行距離検出部1
1として、例えば車輪速センサが使用可能である。この
車輪速センサは、車輪の回転を検出する磁気センサを有
し、磁気センサからの出力正弦波信号の波数をカウンタ
によりカウントすることにより車輪の回転数を得、カウ
ンタから出力されるカウントデータに対して、乗算器に
より車輪の外周を示す所定の定数を乗算することにより
検出周期Δt(周期番号をnで表す。)当りの走行距離
を検出するものである。なお、それ以外に、ドップラシ
フト等に基いて車両の走行速度を検出し、積分すること
により走行距離を検出する構成の車速センサ等、従来公
知の構成のものも使用可能である。
【0021】前記走行方向検出部12には、例えば、単
位時間当りの回転角度データを出力するジャイロが使用
可能である。このジャイロの例として、振動ジャイロ、
光ファイバジャイロ、差動型車輪速センサがあげられ
る。また、地磁気の水平分力を検出する地磁気センサを
使用することもでき、地磁気センサと前記ジャイロとの
組合せを採用することも可能である。
位時間当りの回転角度データを出力するジャイロが使用
可能である。このジャイロの例として、振動ジャイロ、
光ファイバジャイロ、差動型車輪速センサがあげられ
る。また、地磁気の水平分力を検出する地磁気センサを
使用することもでき、地磁気センサと前記ジャイロとの
組合せを採用することも可能である。
【0022】前記磁界検出部13は、例えばバンパーの
底部に設けられ、図5に示すように、磁気抵抗素子1を
細長いゴム状の永久磁石3の上に複数個並べ、それぞれ
から出力電圧を取り出す回路構成としている。磁気抵抗
素子1は、磁界を加えることによって電気抵抗が変化す
る素子であり、InSb,GaAs,InAs等の半導
体材料がよく用いられる。本実施の形態では、基板の上
に真空蒸着法によりInSb薄膜を形成した素子を用い
るが(例えばトヨコム東洋通信機株式会社製の「磁気抵
抗素子TMS−Dシリーズ」が使用可能である)、これ
以外に、バルク(単結晶)型の磁気抵抗素子を使用して
もよい。
底部に設けられ、図5に示すように、磁気抵抗素子1を
細長いゴム状の永久磁石3の上に複数個並べ、それぞれ
から出力電圧を取り出す回路構成としている。磁気抵抗
素子1は、磁界を加えることによって電気抵抗が変化す
る素子であり、InSb,GaAs,InAs等の半導
体材料がよく用いられる。本実施の形態では、基板の上
に真空蒸着法によりInSb薄膜を形成した素子を用い
るが(例えばトヨコム東洋通信機株式会社製の「磁気抵
抗素子TMS−Dシリーズ」が使用可能である)、これ
以外に、バルク(単結晶)型の磁気抵抗素子を使用して
もよい。
【0023】道路に沿って埋め込まれた磁気テープMT
の磁界を、磁界検出部13のいずれかの磁気抵抗素子が
検出すれば、その変化により磁気テープMTのコードを
読み取ることができる。また、磁界検出部13のいずれ
の磁気抵抗素子が検出しているのかを知ることによっ
て、車両の中心線と磁気テープMTとの横方向の相対距
離(以下「Lm 」と書く)を検出することもできる。
の磁界を、磁界検出部13のいずれかの磁気抵抗素子が
検出すれば、その変化により磁気テープMTのコードを
読み取ることができる。また、磁界検出部13のいずれ
の磁気抵抗素子が検出しているのかを知ることによっ
て、車両の中心線と磁気テープMTとの横方向の相対距
離(以下「Lm 」と書く)を検出することもできる。
【0024】アンテナ17は、図6に示すように、ルー
プコイル17b,17cを互いに直角に配置し、90°
移相器17dを通した一方のループコイル17cの出力
と、他方のループコイル17bの出力とをハイブリッド
17eで合成することによって、道路に埋め込まれた誘
導線IWとの電磁誘導結合を利用して誘導線IWの電磁
界の検出を行うものである。
プコイル17b,17cを互いに直角に配置し、90°
移相器17dを通した一方のループコイル17cの出力
と、他方のループコイル17bの出力とをハイブリッド
17eで合成することによって、道路に埋め込まれた誘
導線IWとの電磁誘導結合を利用して誘導線IWの電磁
界の検出を行うものである。
【0025】アンテナ17に接続される受信復調部17
aは、検出された電磁界に含まれるFSK信号を取り出
し、復調してベースバンドパルス信号に変換する。これ
によって、地上局から誘導線IWを通して送られてくる
自動運転に必要な情報を取得することができる。また、
検出された電磁界のレベルを二値化するだけで、誘導線
IWの幅の広いループと幅の狭いループとにより作られ
るコードを読み取ることができる。
aは、検出された電磁界に含まれるFSK信号を取り出
し、復調してベースバンドパルス信号に変換する。これ
によって、地上局から誘導線IWを通して送られてくる
自動運転に必要な情報を取得することができる。また、
検出された電磁界のレベルを二値化するだけで、誘導線
IWの幅の広いループと幅の狭いループとにより作られ
るコードを読み取ることができる。
【0026】道路マーカ地図メモリ15は、磁気テープ
MT又は誘導線IWにより構成されるコードや位置情報
が格納されているものである。ここで、前記道路マーカ
地図メモリ15の記憶構造は、表1のようになる。
MT又は誘導線IWにより構成されるコードや位置情報
が格納されているものである。ここで、前記道路マーカ
地図メモリ15の記憶構造は、表1のようになる。
【0027】
【表1】
【0028】道路マーカ地図メモリ15は、高速道路の
路線、区間ごとに対応して、地点の番号、貼られた磁気
テープMTのその地点の極の区別(「磁気テープMTの
符号」という)、誘導線IWの幅の広いループと幅の狭
いループとの区別(「誘導線IWの符号」という)、東
向きをx方向とし北向きをy方向とした相対座標を記憶
している。例えば、出発点となる地点の番号は0、その
地点に埋め込まれた磁気テープMTの符号はS、誘導線
IWの符号は−1、地点の相対座標は(0,0)となっ
ている。なお、磁気テープMTの符号と誘導線IWの符
号とは同一内容なので、記憶するときは、一方を省略す
ることが実際的である。
路線、区間ごとに対応して、地点の番号、貼られた磁気
テープMTのその地点の極の区別(「磁気テープMTの
符号」という)、誘導線IWの幅の広いループと幅の狭
いループとの区別(「誘導線IWの符号」という)、東
向きをx方向とし北向きをy方向とした相対座標を記憶
している。例えば、出発点となる地点の番号は0、その
地点に埋め込まれた磁気テープMTの符号はS、誘導線
IWの符号は−1、地点の相対座標は(0,0)となっ
ている。なお、磁気テープMTの符号と誘導線IWの符
号とは同一内容なので、記憶するときは、一方を省略す
ることが実際的である。
【0029】位置推定部14は、走行距離検出部11か
ら出力される距離データΔDn を取り込むとともに、走
行方向検出部12から出力される角速度データωn を取
り込み、前回の角速度ωn-1 と今回の角速度ωn との平
均Ωn Ωn =(ωn-1 +ωn )/2 を求め、これに周期Δtをかけ、前回の方位θn-1 に加
算することにより今回の方位θn を求める。
ら出力される距離データΔDn を取り込むとともに、走
行方向検出部12から出力される角速度データωn を取
り込み、前回の角速度ωn-1 と今回の角速度ωn との平
均Ωn Ωn =(ωn-1 +ωn )/2 を求め、これに周期Δtをかけ、前回の方位θn-1 に加
算することにより今回の方位θn を求める。
【0030】θn =Ωn Δt+θn-1 さらに、前回の方位θn-1 と、今回の方位θn との平均
方位Θn を求め、 Θn =(θn +θn-1 )/2 そしてこの平均方位Θn に基づいて、前記距離ΔDn の
東西方向成分Δxn (=ΔDn × cosΘn )、および南
北方向成分Δyn (=ΔDn × sinΘn )を検出し、前
回の推定位置データ(xn-1 ,yn-1 )に対して前記各
成分Δxn ,Δy n を加算することにより、現在の推定
位置(xn ,yn )を検出する。
方位Θn を求め、 Θn =(θn +θn-1 )/2 そしてこの平均方位Θn に基づいて、前記距離ΔDn の
東西方向成分Δxn (=ΔDn × cosΘn )、および南
北方向成分Δyn (=ΔDn × sinΘn )を検出し、前
回の推定位置データ(xn-1 ,yn-1 )に対して前記各
成分Δxn ,Δy n を加算することにより、現在の推定
位置(xn ,yn )を検出する。
【0031】xn =xn-1 +Δxn yn =yn-1 +Δyn なお、推定位置の初期位置(x0 ,y0 )を決める必要
があるが、この初期位置(x0 ,y0 )は、出発点とな
る磁気テープMTの符号又は誘導線IWの符号を検出し
た時点の車両位置を、例えば(0,0)に設定してそれ
を採用すればよい。
があるが、この初期位置(x0 ,y0 )は、出発点とな
る磁気テープMTの符号又は誘導線IWの符号を検出し
た時点の車両位置を、例えば(0,0)に設定してそれ
を採用すればよい。
【0032】位置補正部16は、この推定位置(xn ,
yn )を、道路マーカ地図メモリ15に格納された相対
座標と、磁界を検出した磁気抵抗素子と車両の中心線と
の相対距離Lm とに基づいて補正する。この補正方法を
説明すると、まず、コース出発点を特定する。ここで、
コース出発点の特定は、次のようにして行う。車両は、
高速道路に入る前に通信手段、例えばビーコンから、当
該高速道路の路線名、区間名の情報を受ける。ナビゲー
ション装置を搭載していれば、ナビゲーション装置から
路線名、区間名の情報を受けてもよい。この情報によ
り、道路マーカ地図メモリ15に記憶されているデータ
群の記憶場所を特定することができる。
yn )を、道路マーカ地図メモリ15に格納された相対
座標と、磁界を検出した磁気抵抗素子と車両の中心線と
の相対距離Lm とに基づいて補正する。この補正方法を
説明すると、まず、コース出発点を特定する。ここで、
コース出発点の特定は、次のようにして行う。車両は、
高速道路に入る前に通信手段、例えばビーコンから、当
該高速道路の路線名、区間名の情報を受ける。ナビゲー
ション装置を搭載していれば、ナビゲーション装置から
路線名、区間名の情報を受けてもよい。この情報によ
り、道路マーカ地図メモリ15に記憶されているデータ
群の記憶場所を特定することができる。
【0033】高速道路の入口と出口との間に誘導線IW
付きの磁気テープMTが貼られており、車両が当該入口
から高速道路に入ると、最初は特定の符号(例えばS
極)が現れ、その後両符号が所定のコードに従って現れ
る。この最初の特定の符号を初めて検出した地点を出発
点とする。その後、磁気テープMT又は誘導線IWによ
り構成されるコードを読み取ることにより、相対座標を
知ることができる。
付きの磁気テープMTが貼られており、車両が当該入口
から高速道路に入ると、最初は特定の符号(例えばS
極)が現れ、その後両符号が所定のコードに従って現れ
る。この最初の特定の符号を初めて検出した地点を出発
点とする。その後、磁気テープMT又は誘導線IWによ
り構成されるコードを読み取ることにより、相対座標を
知ることができる。
【0034】また、例えばコードが−1,1,−1,
1,‥‥といった単純なものであれば、検出した符号を
カウントするだけで、何番目の地点であるかが分かるの
で、表1を参照して相対座標を知ることができる。磁気
テープMTの符号又は誘導線IWの符号のいずれかが検
出できなかった場合は、同時点で検出できたほうの符号
を採用する。例えば、誘導線IWが断線していて電磁界
がまったく検出されない場合は、磁気テープMTの磁界
のみによりコードを決める。また、磁気テープMTの磁
界が一部弱くなっていて、その部分のみ磁界が検出でき
ない場合は、誘導線IWの電磁界に基づいて符号を決定
する。
1,‥‥といった単純なものであれば、検出した符号を
カウントするだけで、何番目の地点であるかが分かるの
で、表1を参照して相対座標を知ることができる。磁気
テープMTの符号又は誘導線IWの符号のいずれかが検
出できなかった場合は、同時点で検出できたほうの符号
を採用する。例えば、誘導線IWが断線していて電磁界
がまったく検出されない場合は、磁気テープMTの磁界
のみによりコードを決める。また、磁気テープMTの磁
界が一部弱くなっていて、その部分のみ磁界が検出でき
ない場合は、誘導線IWの電磁界に基づいて符号を決定
する。
【0035】位置補正部16は前記コードの読み取り結
果に基づき、道路マーカ地図メモリ15を参照して相対
座標(以下「(xm ,ym )」と書く)を読み出す。次
に、当該時点の車両推定位置(xs ,ys )を求める。
一般に、当該車両推定位置(xs ,ys )は、図7に示
すようにいずれかの検出周期Δtの始めの車両推定位置
(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,y
n )との間に存在するので、車両推定位置(xs ,
ys )は、検出周期Δtの始めの時刻Tn- 1 と、終わり
の時刻Tn と、符号が検出された時刻Tm とを使えば、 xs =xn-1 +(xn −xn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δ
t ys =yn-1 +(yn −yn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δ
t で求められる。
果に基づき、道路マーカ地図メモリ15を参照して相対
座標(以下「(xm ,ym )」と書く)を読み出す。次
に、当該時点の車両推定位置(xs ,ys )を求める。
一般に、当該車両推定位置(xs ,ys )は、図7に示
すようにいずれかの検出周期Δtの始めの車両推定位置
(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,y
n )との間に存在するので、車両推定位置(xs ,
ys )は、検出周期Δtの始めの時刻Tn- 1 と、終わり
の時刻Tn と、符号が検出された時刻Tm とを使えば、 xs =xn-1 +(xn −xn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δ
t ys =yn-1 +(yn −yn-1 )(Tm −Tn-1 )/Δ
t で求められる。
【0036】そして、当該車両推定位置(xs ,ys )
及び前記相対距離Lm に基づいて推定される相対座標
(x′m ,y′m )と、道路マーカ地図メモリ15に記
憶されている相対座標(xm ,ym )との関係を求め
る。図8は、車両推定位置(xs,ys )と推定位置
(x′m ,y′m )との位置関係を表した図であり、車
両の走行方向はθn で表されている。方向θn の符号は
反時計回りを正とし、相対距離Lm の符号は車両の左側
に磁気テープMT又は誘導線IWを検出したときを正と
する。同図に示した関係より、推定位置(x′m ,y′
m )は、Lm とθn とを用いて x′m =xs −Lm sin θn (1) y′m =ys +Lm cos θn (2) で表される。
及び前記相対距離Lm に基づいて推定される相対座標
(x′m ,y′m )と、道路マーカ地図メモリ15に記
憶されている相対座標(xm ,ym )との関係を求め
る。図8は、車両推定位置(xs,ys )と推定位置
(x′m ,y′m )との位置関係を表した図であり、車
両の走行方向はθn で表されている。方向θn の符号は
反時計回りを正とし、相対距離Lm の符号は車両の左側
に磁気テープMT又は誘導線IWを検出したときを正と
する。同図に示した関係より、推定位置(x′m ,y′
m )は、Lm とθn とを用いて x′m =xs −Lm sin θn (1) y′m =ys +Lm cos θn (2) で表される。
【0037】ここで、前記(1) 式及び(2) 式で示された
推定位置(x′m ,y′m )と、道路マーカ地図メモリ
15から読みだした相対座標(xm ,ym )とを比較
し、その差を求める。 Δx=xm −xs Δy=ym −ys この差Δx,Δyが車両推定位置(xn ,yn )の補正
量となる(以下、添字nを省略して、推定位置(x,
y)と書く)。すなわち、車両推定位置(x,y)を、 x=x+Δx y=y+Δy として補正することができる。補正された推定位置
(x,y)は、GPS(Global Positioning System) 等
と比べて極めて精度が高い。 <実施形態2:磁気テープと着色との組合せ>以上の実
施形態では、符号を検出手段として、(a) 道路に磁気テ
ープMTを貼り、(b) 道路に誘導線IWを埋め込んでい
た。
推定位置(x′m ,y′m )と、道路マーカ地図メモリ
15から読みだした相対座標(xm ,ym )とを比較
し、その差を求める。 Δx=xm −xs Δy=ym −ys この差Δx,Δyが車両推定位置(xn ,yn )の補正
量となる(以下、添字nを省略して、推定位置(x,
y)と書く)。すなわち、車両推定位置(x,y)を、 x=x+Δx y=y+Δy として補正することができる。補正された推定位置
(x,y)は、GPS(Global Positioning System) 等
と比べて極めて精度が高い。 <実施形態2:磁気テープと着色との組合せ>以上の実
施形態では、符号を検出手段として、(a) 道路に磁気テ
ープMTを貼り、(b) 道路に誘導線IWを埋め込んでい
た。
【0038】しかし本発明は前記の実施形態に限定され
るものではない。例えば、前記(b)に代えて、磁気テー
プMTの極性のコードと同一コードになるように、(c)
磁気テープMTの上面等を赤外線反射率の違う色で着色
し、車両に赤外線、好ましくは遠赤外線のカメラを搭載
して、反射光を検出してコードを識別するようにしても
よい。
るものではない。例えば、前記(b)に代えて、磁気テー
プMTの極性のコードと同一コードになるように、(c)
磁気テープMTの上面等を赤外線反射率の違う色で着色
し、車両に赤外線、好ましくは遠赤外線のカメラを搭載
して、反射光を検出してコードを識別するようにしても
よい。
【0039】着色した磁気テープMTの具体例を図9に
示す。検出する反射光はヘッドライトの反射光でもよい
が、車体底面に特に赤外線ランプを配置してその反射光
を検出するようにしてもよい。赤外線が好ましいのは、
雨や霧の中でも、コードを見分けやすいからである。も
ちろん、赤外線でなく可視光を使ってもよい。
示す。検出する反射光はヘッドライトの反射光でもよい
が、車体底面に特に赤外線ランプを配置してその反射光
を検出するようにしてもよい。赤外線が好ましいのは、
雨や霧の中でも、コードを見分けやすいからである。も
ちろん、赤外線でなく可視光を使ってもよい。
【0040】なお、磁気テープMTの上面を着色する以
外に、磁気テープMTと並行に、道路自体を着色した帯
を設けてもよい。しかし磁気テープMTの上面を着色す
れば、次のような利点がある。磁気テープMTは1cm
程度の厚さを持っているので、これが水捌けをよくす
る。したがって、大雨の中でも磁気テープMTの上面が
水没することは少なく、カメラでの識別性の低下を少な
くする。 <実施形態3:誘導線と着色との組合せ>本発明は、
(b) 道路に誘導線IWを埋めてこの電磁界を検出すると
ともに、(c) 誘導線IWのコードと同一コードになるよ
うに、磁気テープMTの上面等を赤外線反射率の違う色
で着色し、その反射光を検出するようにしてもよい。
外に、磁気テープMTと並行に、道路自体を着色した帯
を設けてもよい。しかし磁気テープMTの上面を着色す
れば、次のような利点がある。磁気テープMTは1cm
程度の厚さを持っているので、これが水捌けをよくす
る。したがって、大雨の中でも磁気テープMTの上面が
水没することは少なく、カメラでの識別性の低下を少な
くする。 <実施形態3:誘導線と着色との組合せ>本発明は、
(b) 道路に誘導線IWを埋めてこの電磁界を検出すると
ともに、(c) 誘導線IWのコードと同一コードになるよ
うに、磁気テープMTの上面等を赤外線反射率の違う色
で着色し、その反射光を検出するようにしてもよい。
【0041】この場合は、誘導線IWの埋め込まれてい
る道路自体を着色塗装することとなる。 <その他の実施形態>本発明は前記の実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、前記磁気テープMTに代え
て、図10に示すように、(a′) 磁気ネイルを所定間隔
ごとに道路に打ちつけ、この磁界を検出してもよい。ま
た、着色を施すのに代えて、(c′) 道路に発光素子を埋
め込み、車両でその発光色を識別するようにしてもよ
い。また、前記(a) ,(b) ,(c) の組合せでもよく、前
記(a) ,(b) ,(c′) の組合せでもよく、前記(a′) ,
(b) ,(c) の組合せでもよく、前記(a′) ,(b) ,
(c′)の組合せでもよい。
る道路自体を着色塗装することとなる。 <その他の実施形態>本発明は前記の実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、前記磁気テープMTに代え
て、図10に示すように、(a′) 磁気ネイルを所定間隔
ごとに道路に打ちつけ、この磁界を検出してもよい。ま
た、着色を施すのに代えて、(c′) 道路に発光素子を埋
め込み、車両でその発光色を識別するようにしてもよ
い。また、前記(a) ,(b) ,(c) の組合せでもよく、前
記(a) ,(b) ,(c′) の組合せでもよく、前記(a′) ,
(b) ,(c) の組合せでもよく、前記(a′) ,(b) ,
(c′)の組合せでもよい。
【0042】また、前記実施形態では、道路マーカ地図
メモリ15は、表1に示したように出発点となる地点か
らの相対座標を記憶していたが、磁気テープMTや磁気
マーカの符号が交互に入れ替わるように選ばれており、
設置間隔が常に一定であれば、道路マーカ地図メモリ1
5は、必ずしも必要ない。このときは位置補正部16
は、当該設置間隔を記憶しておき、符号のカウント数に
当該設置間隔をかけた数値を相対座標とすることができ
るからである。
メモリ15は、表1に示したように出発点となる地点か
らの相対座標を記憶していたが、磁気テープMTや磁気
マーカの符号が交互に入れ替わるように選ばれており、
設置間隔が常に一定であれば、道路マーカ地図メモリ1
5は、必ずしも必要ない。このときは位置補正部16
は、当該設置間隔を記憶しておき、符号のカウント数に
当該設置間隔をかけた数値を相対座標とすることができ
るからである。
【0043】また、前記実施形態では、車載装置は、位
置推定部14、道路マーカ地図メモリ15及び位置補正
部16により位置検出部18を構成し、この位置検出部
18において、自律航法により推定位置を算出し、磁気
テープMTや誘導線IWのコードを検出し、これと道路
マーカ地図メモリ15に記憶されている座標データ等と
の比較により、推定位置を補正することとしていた。
置推定部14、道路マーカ地図メモリ15及び位置補正
部16により位置検出部18を構成し、この位置検出部
18において、自律航法により推定位置を算出し、磁気
テープMTや誘導線IWのコードを検出し、これと道路
マーカ地図メモリ15に記憶されている座標データ等と
の比較により、推定位置を補正することとしていた。
【0044】しかし、車載装置の実施形態は、これに限
られるものではない。例えば磁気テープMTや誘導線I
Wのコードを検出し、これと道路マーカ地図メモリ15
に記憶されている座標データ等との比較により、直接車
両の走行位置を求めてもよい。この場合、求められた走
行距離の精度誤差は、磁気テープMT等の符号のピッチ
Lが限度となるのは勿論である。
られるものではない。例えば磁気テープMTや誘導線I
Wのコードを検出し、これと道路マーカ地図メモリ15
に記憶されている座標データ等との比較により、直接車
両の走行位置を求めてもよい。この場合、求められた走
行距離の精度誤差は、磁気テープMT等の符号のピッチ
Lが限度となるのは勿論である。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明の車両の位置検出シ
ステムによれば、道路マーカとして2種以上を併設して
いるので、いずれかが磨耗し、損傷を受けても他の道路
マーカに基づいて車両の位置を得ることができる。位置
検出システムとしての信頼性を向上させることができ
る。
ステムによれば、道路マーカとして2種以上を併設して
いるので、いずれかが磨耗し、損傷を受けても他の道路
マーカに基づいて車両の位置を得ることができる。位置
検出システムとしての信頼性を向上させることができ
る。
【0046】また、請求項7記載の車載装置であれば、
自律航法による車両の位置を正確に補正できるととも
に、道路マーカと道路マーカとの間を走行している時で
も、自律航法により正確な車両の位置を取得することが
できる。
自律航法による車両の位置を正確に補正できるととも
に、道路マーカと道路マーカとの間を走行している時で
も、自律航法により正確な車両の位置を取得することが
できる。
【図1】道路マーカとして、車線の真中に誘導線IW付
きの磁気テープMTを貼った道路を低空から見た図であ
る。
きの磁気テープMTを貼った道路を低空から見た図であ
る。
【図2】(a) は道路に貼られた誘導線IW付き磁気テー
プMTの平面図、(b) は幅の狭いループの断面図、(c)
は、幅の広いループの断面図をそれぞれ示す。
プMTの平面図、(b) は幅の狭いループの断面図、(c)
は、幅の広いループの断面図をそれぞれ示す。
【図3】磁気テープMTの端部における誘導線IWの接
続状態を示す図である。
続状態を示す図である。
【図4】車両の位置検出システムを構成する車載装置を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図5】磁気抵抗素子を細長いゴム状の永久磁石の上に
複数個並べ、それぞれから出力電圧を取り出す回路構成
を示す図である。
複数個並べ、それぞれから出力電圧を取り出す回路構成
を示す図である。
【図6】誘導線IWの電磁界を検出する車載アンテナの
構成図である。
構成図である。
【図7】いずれかの検出周期Δtの始めの車両推定位置
(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,y
n )との間の車両推定位置(xs ,ys )の算出方法を
説明する図である。
(xn-1 ,yn-1 )と終わりの車両推定位置(xn ,y
n )との間の車両推定位置(xs ,ys )の算出方法を
説明する図である。
【図8】車両推定位置(xs ,ys )と磁気ネイルの座
標(xm ,ym )との位置関係を説明する図である。
標(xm ,ym )との位置関係を説明する図である。
【図9】着色された磁気テープMTの斜視図である。
【図10】道路に埋め込まれた磁気ネイルを示す図であ
る。
る。
【図11】磁気テープMTの斜視図である。
1 磁気抵抗素子 2 抵抗素子 3 永久磁石 5 地上データ伝送装置 11 走行距離検出部 12 走行方向検出部 13 磁界検出部 13a 波形整形部 14 位置推定部 15 道路マーカ地図メモリ 16 位置補正部 17 アンテナ 17a 受信復調部 17b ループコイル 17c ループコイル 17d 90°移相器 17e ハイブリッド IW 誘導線 MT 磁気テープ
Claims (7)
- 【請求項1】道路に道路マーカを布設し、この道路マー
カを検出することにより、車両の位置を検出する車両の
位置検出システムであって、 前記道路マーカとして、次の(a) から(c) までのいずれ
か2種以上を併設したものであることを特徴とする車両
の位置検出システム。 (a) N極とS極とを、所定ピッチLを周期として所定の
コードを構成するように設けた磁気テープ、(b) 前記ピ
ッチLを周期として、形状を異ならせることにより前記
(a) のコードと同一のコードを形成するようにした誘導
線、(c) 前記ピッチLを周期として、反射率を異ならせ
ることにより前記(a) のコードと同一のコードを形成す
るようにした着色された帯。 - 【請求項2】前記(a) の磁気テープに代えて、(a′) N
極とS極とが、所定ピッチLを周期として所定のコード
を構成するように設けた磁気ネイルを採用することを特
徴とする請求項1記載の車両の位置検出システム。 - 【請求項3】前記(c) の着色された帯に代えて、(c′)
前記ピッチLを周期として、発光色を異ならせることに
より前記(a) のコードと同一のコードを形成するように
した発光体を採用することを特徴とする請求項1又は2
記載の車両の位置検出システム。 - 【請求項4】前記(c) の着色された帯は、前記(a) の磁
気テープに上面に設けられていることを特徴とする請求
項1記載の車両の位置検出システム。 - 【請求項5】請求項1記載の車両の位置検出システムに
適用され、 前記(a) 若しくは(a′) ,(b) ,又は(c) 若しくは
(c′) のいずれか2種以上を検出するマーカ検出手段
と、 前記道路マーカにより構成されるコードを識別するコー
ド識別手段と、コード識別手段により識別されたコード
内容に基づいて、道路上の位置を検出する位置検出手段
とを備えることを特徴とする車載装置。 - 【請求項6】前記道路マーカにより構成されるコード
は、符号の違う道路マーカを交互等間隔に並べることに
より構成され、コード識別手段は、道路マーカの符号を
カウントするものであり、位置検出手段は、前記カウン
ト結果に基づいて道路上の位置を検出するものであるこ
とを特徴とする請求項5記載の車載装置。 - 【請求項7】自律航法により車両の位置を推定する車両
位置推定手段と、 道路マーカの座標データ列を記憶した道路マーカ地図メ
モリと、 マーカ検出手段により検出された道路マーカと、 道路マーカ地図メモリに記憶されている道路マーカとの
対応付けをし、車両位置推定手段により検出された車両
の推定位置と、道路マーカ地図メモリに記憶されている
道路マーカの座標データとを比較することにより、自律
航法により推定された車両の位置を補正する位置補正手
段とを備えることを特徴とする請求項5記載の車載装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25894396A JPH10105890A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 車両の位置検出システム及び車載装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25894396A JPH10105890A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 車両の位置検出システム及び車載装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10105890A true JPH10105890A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17327197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25894396A Pending JPH10105890A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 車両の位置検出システム及び車載装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10105890A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102542824A (zh) * | 2012-01-19 | 2012-07-04 | 何志斌 | 基于彩色色带的车辆自动导航系统及方法 |
CN109460034A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-03-12 | 云南昆船智能装备有限公司 | 一种复合型磁带电磁agv导引系统装置及方法 |
JP2020528630A (ja) * | 2017-06-09 | 2020-09-24 | 浙江立▲ビアオ▼机器人有限公司Zhejiang Libiao Robots Co., Ltd. | ロボット走行用のユニット地上マーク、地上マーク及び対応のロボット |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP25894396A patent/JPH10105890A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102542824A (zh) * | 2012-01-19 | 2012-07-04 | 何志斌 | 基于彩色色带的车辆自动导航系统及方法 |
JP2020528630A (ja) * | 2017-06-09 | 2020-09-24 | 浙江立▲ビアオ▼机器人有限公司Zhejiang Libiao Robots Co., Ltd. | ロボット走行用のユニット地上マーク、地上マーク及び対応のロボット |
CN109460034A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-03-12 | 云南昆船智能装备有限公司 | 一种复合型磁带电磁agv导引系统装置及方法 |
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Legal Events
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