JPH10105247A - サーボモータのオーバーシュート防止方法 - Google Patents
サーボモータのオーバーシュート防止方法Info
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- JPH10105247A JPH10105247A JP27689696A JP27689696A JPH10105247A JP H10105247 A JPH10105247 A JP H10105247A JP 27689696 A JP27689696 A JP 27689696A JP 27689696 A JP27689696 A JP 27689696A JP H10105247 A JPH10105247 A JP H10105247A
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Abstract
シュートの発生を防止し、また位置決め時の位置決め精
度の悪化をも防止する。 【解決手段】 移動指令がある間は、フラグFを「0」
にセットし通常の比例積分処理の速度ループ処理を行
い、トルク指令Tcを求め出力する(S1〜S3、S
9、S10、S7、S8)。移動指令が「0」、かつ位
置偏差が設定しきい値幅ε以下になると、前周期までの
積分値Σn-1 に、1より小さい係数K3 を乗じて小さな
積分値にしてトルク指令Tc を求める(S5、S6、S
7)。またフラグFを「1」にセットする。以後の周期
からは通常の速度ループ処理(S10、S7)を行う。
移動指令が「0」となり位置偏差がしきい値幅ε内にな
ったとき、1度だけ積分値を小さな値に切り替える。こ
れにより、オーバーシュートを防止し、位置決め精度を
向上させ、停止時の振動発生を小さくすることができ
る。
Description
ト等の各種産業機械の可動部を駆動し位置決めを行うサ
ーボモータの駆動方法に関し、特にオーバーシュートの
発生を防止する方法に関する。
械の送り軸やロボットのアーム等の各種産業機械の可動
部の制御において、該可動部を目標位置に位置決めする
ときの停止間際にオーバーシュートが発生する。このオ
ーバーシュート発生を防止する方法として、指令目標位
置にサーボモータもしくは可動部の実際の位置が到達し
た瞬間に、すなわち、目標指令位置と実際の位置との差
である位置偏差が設定しきい値幅内になった時、速度制
御ループ内の積分器の内容をクリアしてサーボモータへ
のトルク指令を減少させ、該サーボモータの出力トルク
を動摩擦レベル以下に下げてオーバーシュートを防止す
る方法が採用されている。
に、位置ループにフィードフォワードをかけてサーボモ
ータの位置を制御する方法が採用されているが、この位
置ループにフィードフォワードをかけてサーボモータを
制御する方法において、位置決め時にオーバーシュート
発生を防止するために、上述した位置偏差がしきい値幅
内になった時速度ルーの積分器の値を「0」にする方法
を採用すると、移動途中で積分器の値を「0」にする場
合が生じる。それは、非常に遅い速度でサーボモータを
駆動している時、フィードフォワード制御が有効に作用
し、位置偏差が小さな状態でサーボモータが駆動され、
位置偏差が設定しきい値幅内になり速度ループの積分器
の値を「0」にする場合が生じるからである。
位置近傍に達し、位置偏差が設定しきい値幅内にいって
積分器が「0」にされると、サーボモータの出力トルク
が減少し、該サーボモータで駆動する機械のバネ要素等
によって逆にモータが機械によって押し戻されて、再び
しきい値幅外に位置偏差が出てしまう場合がある。位置
偏差がしきい値幅外に出ると位置偏差を減らすようにト
ルク指令が増大しモータ出力トルクも増大して再度位置
偏差はしきい値幅内になり、再び積分値が「0」にクリ
アされる。これを繰り返し、結果として、機械の位置が
しきい値を中心に振動する場合があった。また、しきい
値幅のどちら側(+側、−側)から位置決めするかによ
って振動中心が、しきい値幅の+側となるか、−側のと
なるか、その場所が異なり、結果として位置決め精度が
損なわれる現象が発生していた。
解消し、サーボモータの移動停止時におけるオーバーシ
ュートの発生を防止し、また位置決め時の位置決め精度
の悪化をも防止することを目的とするものである。
になった後、位置偏差が設定しきい値幅内になったとき
上記速度ループの積分器の値を小さな値に切り替えるこ
とによってオーバーシュートを防止し、移動途中で積分
器が小さな値に切り替え移動が停止するようなことを防
止した。また、上記速度ループの積分器の値を小さな値
に切り替えは、移動指令が零になった後、位置偏差が設
定しきい値幅内に最初になったときのみとすることによ
って位置決め時の振動発生を防止した。
械等におけるサーボモータ制御系の一実施形態の概要ブ
ロック図であり、従来の構成と同一であることから概要
のみを図示している。1は工作機械等を制御するコンピ
ュータ内蔵の数値制御装置(CNC)、2は該数値制御
装置1から出力される移動指令や各種信号をディジタル
サーボ回路3のプロセッサに引き渡し、またディジタル
サーボ回路3からの各種制御信号、状態信号を数値制御
装置1に引き渡すために利用される共有メモリである。
ディジタルサーボ回路3は、プロセッサ及びROM、R
AM等のメモリ等で構成され、サーボモータ5の位置、
速度のフィードバック制御をソフトウエア制御で行うも
のである。4はトランジスタインバータ等で構成されサ
ーボモータ5を駆動するサーボアンプ、6は該サーボモ
ータ5の位置、速度を検出しディジタルサーボ回路3に
フィードバックするパルスコーダ等の位置、速度検出器
である。
位置・速度ループ処理周期毎に図1に示す処理を実行
し、サーボモータ5の制御を行う。ディジタルサーボ回
路3のプロセッサは、従来と同様に、数値制御装置1か
ら共有メモリ2を介して送られてくる分配周期毎の移動
指令を読み、位置・速度ループ処理周期毎の移動指令に
変換し、該移動指令を位置偏差を記憶するレジスタに加
算すると共に位置・速度検出器6からフィードバックさ
れてくるサーボモータ5の移動量をレジスタに減算入力
することによって位置偏差を求め、この位置偏差に位置
ループゲインを乗じて速度指令Vc を求める位置ループ
処理を行う(ステップS1,S2)。
「0」か否か判断し、「0」でなければ、フラグFを
「0」にして(ステップS9)、ステップS2の位置ル
ープ処理によって求められた速度指令Vc から、位置・
速度検出器6からフィードバックされてくるサーボモー
タ5の実速度Vfbを減じた速度偏差に積分ゲインk1 を
乗じ、その値を積分器として機能するレジスタに記憶さ
れている前周期までの積分値Σn-1 に加算して当該周期
における積分値Σn を求める(ステップS10)。すな
わち、速度ループ制御における積分処理をこのステップ
S10で行う。
例ゲインK2 を乗じた値を上記当該周期の積分値Σn に
加算してトルク指令Tc を求める。このステップS10
とステップS7の処理が速度ループ処理に対応し、この
実施形態では比例積分(PI)処理の速度ループ処理が
なされる。こうして求められたトルク指令Tc を電流ル
ープに引き渡し(ステップS8)、当該位置・速度ルー
プ処理周期の処理を終了する。なお、電流ループ処理で
は、このトルク指令Tc に基づいて、サーボモータの各
相に流す電流を制御してサーボモータ5を駆動すること
になる。
ープ処理周期毎、ステップS1〜S3、S9、S10、
S7、S8の処理を繰り返し実行し、サーボモータ5位
置、速度をフィードバック制御する。一方、移動指令が
なくなり、ステップS3で移動指令が「0」と判断され
ると、フラグFが「1」か否か判断し(ステップS
4)、最初は該フラグFはステップS9で「0」にセッ
トされているから、ステップS4からステップS5に移
行し、ステップS2の位置ループ処理によってレジスタ
に記憶されている位置偏差を読み取り、該位置偏差が設
定しきい値幅ε以下か否か判断する。該位置偏差がしき
い値幅εよりも大きいときには、前述したステップS1
0の通常の積分処理を行いステップS7でトルク指令T
c を求めて電流ループに引き渡す。すなわち通常の速度
ループ処理を行うものである。
テップS1〜S5、S10、S7、S8の処理を各位置
・速度ループ処理周期毎実施し、サーボモータ5の実際
位置が指令された目標位置近傍に達し、位置偏差がしき
い値幅ε内になると、ステップS5からステップS6に
移行し、前周期までの積分値Σn-1 に設定係数k3 を乗
じて当該周期の積分値Σn とする。この係数の3 は0よ
りも大きく1よりも小さい値(0<K3 <1)を設定し
ておくものであり、その結果、積分値は小さな値とな
る。また、フラグFを「1」にセットする。そして、速
度偏差(Vc −Vf )に比例ゲインK2 を乗じた値と上
記積分値Σn を加算して当該周期のトルク指令Tc を求
め(ステップS7)、電流ループに出力する(ステップ
S8)。積分値が小さな値に切り替えられることから、
トルク指令Tc は小さなものとなり、サーボモータ5の
出力トルクも小さくなりオーバーシュートの発生が防止
される。
トされているから、ステップS1〜S4の処理を行った
後ステップS10に移行し、通常の積分処理を行うが、
すでに積分値が小さな値に切り替えられていることか
ら、ステップS10の積分処理を実行しても積分値は大
きなものにならない。次にステップS7に移行し、この
積分値に速度偏差に比例ゲインK2 を乗じた値を加算し
トルク指令Tc を求め電流ループに引き渡す(ステップ
S8)。これによってサーボモータの移動停止時のオー
バーシュート発生を防止する。以後、移動指令が再び出
力されない限り上記ステップS1〜S4、S10、S
7、S8の処理を各周期毎実行することになる。その結
果、積分値が小さな値に切り替えられトルク指令Tc が
小さなものとなってサーボモータ5の出力トルクが小さ
くなり、機械のバネ要素によってサーボモータが逆方向
に押し戻され位置偏差が増大したとしても、フラグFが
「1」にセットされてステップS4からステップS10
に移行するから、ステップS5、S6の処理は行われ
ず、再度積分値が小さな値に切り替えられることがない
から振動の発生を防止できる。
3で移動指令が「0」でないことを検出すると、ステッ
プS9に移行してフラグFを「0」にセットし通常の速
度ループ処理(ステップS10,S7)を行ってトルク
指令Tc を求めることになる。なお、位置のフィードフ
ォワード制御を行う場合にはステップS2の位置ループ
処理と共に位置のフィードフォワード制御処理が実行さ
れ速度指令Vc が求められるが、この位置のフィードフ
ォワード処理は従来から公知であるので説明を省略す
る。
(a)に示されるような移動指令が出力され、サーボモ
ータ5が駆動され、サーボモータ5の速度が安定してい
る状態では、図3(b)、(c)に示すように位置偏差
及び積分器の積分値はほぼ一定な値を保持している。そ
して移動指令がなくなると(ステップS3)、位置偏差
は小さくなり、この位置偏差が設定されたしきい値幅の
一方のしきい値以下になると(ステップS5)、積分器
の積分値を小さな値に切り替え、フラグFを「1」にセ
ットする(ステップS6及び図3(c)、(d)参
照)。位置偏差がしきい値幅ε内にいっているときには
速度は低下していることから速度偏差も大きくはなく積
分器の積分値の増大も小さい。そして、次の移動指令が
出力されるとフラグFは「0」にセットされ、積分値は
徐々に増大し通常の位置・速度ループの処理がなされる
ことになる。
めに行った実験結果を示す図である。0.1mmの位置
に位置決めのために、該位置より小さい方から移動して
来たときと、該位置より大きい位置より移動してきたと
き(正方向移動による位置決め、及び負方向移動による
位置決め)の2つの例の実験結果である。図4は、移動
停止の際の積分値を小さくするオーバーシュート防止を
行わなかったときの実験結果である。この図4に示す通
り、停止時にオーバーシュートが生じている。
い値以下になったとき積分値を小さな値にしたときの実
験結果である。オーバーシュートの発生は防止されてい
るが、位置決め方向によって位置決め位置に段差が生じ
位置決め精度を悪化させている。また、停止時の振動が
大きくなっている。図6は本発明を実施した時の実験結
果である。この図6に示されるように、オーバーシュー
トは発生せず、かつ位置決め方向によって段差も発生せ
ず、しかも、停止時の振動も図5に比べ小さくなってい
ることが分かる。
において積分値を小さくするために前周期までの積分値
Σn-1 に1より小さな係数K3 を乗じて積分値を小さく
したが、この処理に代えて予め設定された小さな値の積
分値に切り替えるようにしてもよい。
オーバーシュートを発生させず、位置決め方向によって
位置決め位置に対する段さをも発生させず位置決め精度
を向上させ、かつ停止時の振動を小さくすることができ
る。
プ処理周期における処理のフローチャートである。
制御方法でサーボモータを位置決めしたときの実験結果
を示す図である。
小さな値にする従来のオーバシュート防止方法を適用し
てサーボモータを位置決めしたときの実験結果である。
ときの実験結果である。
Claims (2)
- 【請求項1】 位置ループ内に速度ループを有するサー
ボモータの制御方法において、移動指令が零になった
後、位置偏差が設定しきい値幅内になったとき上記速度
ループの積分器の値を小さな値に切り替えてオーバーシ
ュートを防止することを特徴とするサーボモータのオー
バーシュート防止方法。 - 【請求項2】 位置ループ内に速度ループを有するサー
ボモータの制御方法において、移動指令が零になった
後、位置偏差が設定しきい値幅内に最初になったときの
み上記速度ループの積分器の値を小さな値に切り替えて
オーバーシュートを防止することを特徴とするサーボモ
ータのオーバーシュート防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27689696A JP3556779B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | サーボモータのオーバーシュート防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP27689696A JP3556779B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | サーボモータのオーバーシュート防止方法 |
Publications (2)
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JPH10105247A true JPH10105247A (ja) | 1998-04-24 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102588394A (zh) * | 2012-03-13 | 2012-07-18 | 中联重科股份有限公司 | 液压执行机构的运动控制装置、方法、系统和工程机械 |
CN102621991A (zh) * | 2012-03-27 | 2012-08-01 | 中联重科股份有限公司 | 运动机构的定位控制装置、系统、方法和工程机械 |
CN103031958A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-10 | 中联重科股份有限公司 | 控制臂架展收的控制系统、方法和混凝土泵送设备 |
CN112130597A (zh) * | 2020-09-23 | 2020-12-25 | 珠海格力智能装备有限公司 | 伺服电机的控制方法及控制系统、电机控制器 |
CN115298951A (zh) * | 2022-06-17 | 2022-11-04 | 广东逸动科技有限公司 | 电机的控制方法、船舶、设备及存储介质 |
WO2024079786A1 (ja) * | 2022-10-11 | 2024-04-18 | ファナック株式会社 | モータ制御装置及びモータ制御方法 |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP27689696A patent/JP3556779B2/ja not_active Expired - Fee Related
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