JPH038908Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、レンジフードフアンに関し、特に
油煙中の油分、水分等の滴下を受け留める油受け
部を備えたレンジフードフアンに関するものであ
る。

〔従来の技術〕

第２図は例えば実開昭58−87005号公報に示さ
れた従来のレンジフードフアンを示す断面図であ
る。箱状のフード本体１の前面には、フロントフ
ード２が、その上部が係止部材（図示せず）に係
脱自在に取り付けられ、その下部が締付ねじ３で
固着されて設けられている。フード本体１の背面
には、レンジ（図示せず）からの油煙を外気中に
排出させる換気扇４が設けられている。フード本
体１の内部には、レンジからの油煙が局部換気口
５から入つて換気扇４に向つて流れる途中の箇所
にフイルタ６が設けられている。フイルタ６の上
端部はフイルタ支持部７とスプリング８とで挾持
され、その下端部は油受け皿９の底部に当接して
いる。フード本体１の両内側面下部には、前後方
向に延びる油溝１０が形成されている。フロント
フード２の内側には、スイツチカバー１１が形成
されている。このスイツチカバー１１は換気扇４
のスイツチ１２を保護している。なお、図中の符
号１３は室内の空気を外気中に排出させるための
全体換気口を示す。

従来のレンジフードフアンは上記のように構成
され、スイツチ１２をONにすると、換気扇４が
作動し、レンジで発生した油煙は、局部換気口５
からフード本体１内に吸引される。この油煙は直
接フイルタ６を通過して換気扇４から外気中に排
出される。また、油煙の一部はフイルタ６に当つ
て旋回してからフイルタ６を通過する。そして、
油煙中の油分、水分等はフイルタ６に捕捉され、
フイルタ６の表面に沿つて流下して油受け皿９内
に貯留される。また、フード本体１の両側面に付
着した油分、水分等はその側面に沿つて流下して
油溝１０に集められる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来のレンジフードフアンは上記のように構成
されているので、フイルタ支持部７、フロントフ
ード２の裏面に付着した油煙中の油分、水分等が
その面に沿つて流下し、レンジの表面に直接滴下
してその表面を汚したり、料理をしている鍋の中
に滴下して料理に悪影響を及ぼすといつた問題点
があつた。

この考案は、かかる問題点を解決するためにな
されたもので、油煙中の油分、水分等の滴下が防
止されるレンジフードフアンを得ることを目的と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係るレンジフードフアンは、フイル
タの上部を支持する上部フイルタ支持部の下部に
コ字状の油受け部をフード本体の側面に延びて形
成するとともに、フロントフードに取り付けられ
たスイツチカバーの下方部にＬ字状の油受け部を
フード本体の側面に延びて形成したものである。

〔作 用〕

この考案においては、フロントフード、フイル
タ支持部に付着した油煙中の油分、水分等が、そ
れぞれそれ等の面に沿つて流下して、それぞれの
油受け部に集められるので、レンジ上に直接滴下
するようなことはない。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。第１図はこの考案の一実施例を示す断面図で
あつて、第２図と同一または相当部分は同一符号
を付し、その説明は省略する。油受け皿２０の傾
斜面２１には、一対の凸部２２が形成されてい
る。油受け皿２０の底面２３には、断面Ｌ字状の
止め部２４が左右に一体形成されている。止め部
２４の左右それぞれには、凸部２５が形成されて
いる。凸部２５の高さは、油受け皿２０内に貯留
される油の通常の液面高さよりも大きい。フイル
タ６の上端部はスプリング８とフイルタ支持部２
６とで挟持され、その下端部は、凸部２２，２５
および止め部２４に当接しており、底面２３、傾
斜面２１に直接触れていない。

フイルタ支持部２６の下端部には、断面コ字状
の油受け部２７がフード本体１の両側面側に延び
て形成されている。フロントフード２のスイツチ
カバー１１の下端部には、その端部が略90゜に折
曲されてなる油受け部２８がフロントフード２の
両側面側に延びて形成されている。また、フロン
トフード２の両側下端部にも断面コ字状の油受け
部２９が形成されている。

上記のように構成されたレンジフードフアンに
おいて、レンジから発生した油煙のうち、フイル
タ６に捕捉され、油受け皿２０内に流下した油煙
中の油分、水分等は、フイルタ６の下端部が底面
２３、傾斜面２１に直接接触していないので、フ
イルタ６の下端部に直接接触することなく油受け
皿２０内に貯留される。

フロントフード２の裏側に付着した油煙中の油
分、水分等はスイツチカバー１１の面に沿つて流
下して油受け部２８に集められる。その量が増え
るとともに、油分、水分等は、油受け部２８の両
側からフロントフード２の側面に沿つて流下し、
油受け部２９に貯留される。上部フイルタ支持部
２６に付着した油煙中の油分、水分等はその面に
沿つて流下して油受け部２７に集められる。その
量が増えるとともに、油分、水分等は油受け部２
７の両側からフード本体１の側面に沿つて流下
し、油溝１０に貯留される。また、フード本体１
およびフロントフード２の両面にはじめから付着
した油分、水分等はそれぞれの側面に沿つて流下
し、油溝１０、油受け部２９に集められる。した
がつて、フード本体１、フロントフード２の各内
側面、フイルタ６、充電カバー１１の裏面および
上部フイルタ支持部２６に付着した油煙中の油
分、水分等がレンジ上に滴下するようなことはな
い。

なお、上記実施例では、上部フイルタ支持部２
６、フロントフード２等に油受け部２７，２８，
２９を形成した場合について説明したが、勿論こ
れに限定されるものではなく、フード本体１、フ
ロントフード２内に設けられている各部材のう
ち、油煙中の油分、水分等の滴下の恐れがある箇
所すべてにこの考案は適用される。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案のレンジフード
フアンによれば、フロントカバーの裏側および上
部フイルタ支持部に付着した油煙中の油分、水分
等が例えばガスコンロ、料理に直接滴下すること
は確実に防止されるという効果がある。また、フ
ード本体内をフイルタの上部に向かつて上昇する
油煙はコ字状の油受け部で換気扇側に案内され、
換気扇から外部にスムースに排出されるという効
果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す断面図、第
２図は従来のレンジフードフアンの一例を示す断
面図である。 １……フード本体、２……フロントフード、４
……換気扇、６……フイルタ、１２……スイツ
チ、２６……上部フイルタ支持部、２７，２８，
２９……油受け部。 なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を
示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンジから発生する油煙中の油分、水分等を捕
   捉するフイルタを内部に有するフード本体と、こ
   のフード本体の前面に設けられ、前記フイルタに
   指向して設けられた換気扇を作動させるスイツチ
   を有するフロントフードとを備えてなるレンジフ
   ードフアンにおいて、前記フイルタの上部を支持
   する上部フイルタ支持部の下部にコ字状の油受け
   部を前記フード本体の側面に延びて形成するとと
   もに、前記フロントフードに取り付けられたスイ
   ツチカバーの下方部にＬ字状の油受け部を前記フ
   ード本体の側面に延びて形成し、前記油受け部に
   受け留められた前記油分、前記水分等は前記フー
   ド本体の前記側面に導かれるとともに、前記上部
   フイルタ支持部の油受け部は前記油煙を前記換気
   扇に案内するようになつていることを特徴とする
   レンジフードフアン。