JPH038775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可撓性を有する合成樹脂によつて蓋体
に一体成形されるロツク機構に関するもので、操
作性ならびに意匠的外観にすぐれた蓋の開閉機構
を得ることを目的とする。

従来家庭用品あるいは自動車等に設けられる収
納ボツクスに取付けられる蓋体のロツク機構とし
て第６図に示すごとく蓋体２一端にＵ字状の指掛
部１１を一体成形したものが知られている。指掛
部１１には段差１２が設けられておりこの段差が
図示されていない収納ボツクス本体の上縁にその
弾性によつてロツクするようになつている。一方
蓋を開く場合には指掛部１１を手指で押圧するこ
とによつてロツクがはずれ開蓋がなされる。しか
しながらかゝる構造にあつては指で押えうる面積
が小さいため操作しにくく、また常にＵ字溝１３
が露出しているため外観的にも好ましくないもの
であつた。

本考案はかゝる状況に鑑みなされたものであつ
て、以下実施例を示した図面に基ずき本考案を説
明する。

第１図は収納ボツクス１の蓋を開いた状態を示
す概念図であり一面が開口する収納ボツクス１と
その開口縁の一端に回動自在に取付られた蓋体２
およびその係止装置３，３′からなる。蓋体２に
設けられる係止装置３は第２図および第３図に示
すように蓋体裏側に張り出して延長形成された支
持脚４と該支持脚端に弾性的に変形可能な薄肉ヒ
ンジ５を介して対向連設され、収納ボツクス開口
上縁に設けられた被係止装置３′に嵌合する係止
溝６を有する指掛部７と該指掛部端から蓋体２表
面にほゞ平行に折返し形成されたカバー片８とが
蓋体２に一体成形されている。カバー片８は支持
脚４と指掛部７で形成されるＵ字状溝を覆うに足
る大きさが必要である。９はカバー片８をとり囲
むように形成した突条であつて、このような突条
を設ければ指掛部７の操作性がより向上する。又
１０は指掛部の係止溝６裏側に当接するように形
成した押圧片であつてロツク時の蓋の嵌合をより
確実にするために設けられるものである。収納ボ
ツクス側に設けられる被係止装置としては第１図
に示すように収納ボツクス開口縁に係止孔を設け
てもよいが開口縁が板状であれば唯単に開口縁に
係止させることもできる。

蓋体に設けられる係止装置は第２図および第３
図に示す形状では通常成形が困難であり、第４図
に示すようにアンダーカツトのない状態で成形し
薄肉ヒンジ５を折返すことによつて成形すること
ができる。蓋体２の材質としては可撓性のある合
成樹脂でであれば特に限定はされない。

本考案は上述のごとく構成した収納ボツクス蓋
の開閉機構であり、本考案になれば蓋体と係止装
置とを成形時に一体成形するものであるからその
色調、表面状態等は容易に両者同一とすることが
でき寸法精度もよく、また操作性が改善されると
ともに意匠的な外観を美麗ならしめる効果が奏さ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の実施例を示すもので
第１図は収納ボツクスの斜視図、第２図は蓋体の
係止装置の一部欠載斜視図、第３図は係止状態を
示す側断面図、第４図は成形時における蓋体係止
部の側断面図、第５図は第４図の底面図、、第６
図は従来例を示す一部欠載斜視図である。 符号の説明、１……収納ボツクス本体、２……
蓋体、３……係止装置、４……支持脚、５……薄
肉ヒンジ、６……係止溝、７……指掛部、８……
カバー片、９……突条、１０……押圧片、１１…
…指掛部、１２……段部、１３……Ｕ字溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一面が開口する収納ボツクスと、その開口縁の
   一端に回動自在に取付けられた蓋体と、該蓋体を
   閉位置に係止するロツク機構とからなり、前記ロ
   ツク機構は蓋体側に設けられた係止装置と収納ボ
   ツクス側に設けられた被係止装置とからなる収納
   ボツクスのロツク機構において、蓋体の係止装置
   が蓋体の開放端部に蓋体裏側に張り出して延長形
   成された支持脚４と該支持脚端に薄肉ヒンジを介
   して対向連設され、前記収納ボツクス開口上縁に
   設けられた被係止装置に嵌合する係止溝６を有す
   る指掛部７と該指掛部端から蓋体表面にほゞ平行
   に折返し形成されたカバー片８とを蓋体に一体成
   形してなることを特徴とする収納ボツクス蓋の開
   閉機構。