JPH032457A - タイル張り用パネル及びこれに用いるタイル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はタイル張り用パネル及びこれに用いるタイルに
関する。

（従来の技術） 従来、壁面等にタイルを張る工法としては、下地にあら
かじめ接着剤を塗布してタイルを貼着していく方法や、
下地にタイルを固定するための係止部を設け、係止部に
タイルをひっかけて壁面に固定し、目地を詰めて仕上げ
する方法などがある。

前記の接着剤を塗布して接着する方法は、接着強度に限
界があり、比較的小形のタイル、たとえばモザイクタイ
ルや小ロタイルのような小形軽量のタイルに多′用され
ている。これらのタイルの場合は接着した際に自重でず
れ落ちることは殆どないが、ある程度大きなタイルにな
ると自重でずれ落ちたり、剥離することがしばしばある
ため、接着剤によるタイル張り方法は適用範囲が限定さ
れる。

これに対し、下地に係止部を設けてタイルを固定する方
法は、タイルを物理的に固定するので、重量のあるタイ
ルでも位置ずれしたり剥離したりすることがないという
利点があり、タイルを下地にひっかけて装着した後、目
地を詰めるだけで仕上げることができ能率的に施工作業
を行うことができるという利点がある。

なお、下地にタイルを係止させる方法としては、下地パ
ネルにレール状あるいは一定間隔でタイルひっかけ用の
係止金具を設け、タイル裏面をこの係止金具に係止させ
る方法、あるいは、タイルと凹凸係合する凹凸部を設け
た下地パネルを壁面に固定し、下地パネル自体にタイル
を嵌合させる方法などがある。

（発明が解決しようとする課題） 上記のように下地パネル等に設けた係止金具にタイルを
ひっかけるようにして固定させる方法では、タイル裏面
が係止金具あるいは係合部に係合する形状にタイルを製
造しなければならない、したがって、装造時には係止金
具等に正規に嵌合するよう、高度の寸法精度が要求され
、製造上の精度に対する管理が容易でなく１時として不
良率が非常に高くなるという問題点がある。

また、この嵌め込み式のタイルではタイルを下地パネル
に嵌めた際、タイルが手前側に抜けないようにするため
、タイル裏面には抜は止め用の溝あるいは突起が形成さ
れるから、タイル形状がかなり複雑になる。このため、
タイル製造に際しては、複雑な形状の成形が可能な湿式
の押出し成型によるのが普通である。

ここで、タイル製造で一般的に用いられる乾式方法が使
用できないのは、乾式方法では成形型を用いてタイルの
平面方向にプレスして型抜きして製造するため、タイル
裏面に上記波は止め用の溝あるいは突起を形成した場合
は型抜きできないため成形不可能であるためである。し
たがって、上記のように、現在では嵌め込み用のタイル
はすべて湿式の押出し成形によって製造されているそこ
で、本発明は上記問題点に鑑み、タイルの形状をより単
純化することができ乾式の製造方法でも容易に製造でき
るタイルを提供することを目的とし、併せてこの施工に
用いるタイル張り用パネルを提供しようとするものであ
る。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するため次の構成をそなえる。

すなわち、タイル張り施工する壁面等の施工面に固定さ
れる下地パネルの前面に、隣接する上下間に目地間隔を
とると共に、下地パネルの左右方向にタイル裏面側が挿
入される嵌合凹部を設け。

タイル裏面が接合される嵌合凹部の内底面である接合面
を、上部側が下部側よりも施工面方向に近接させるよう
傾斜させて設け、嵌合凹部の下部内壁面にタイルの下端
面を受ける着座部を設けたことを特徴とする。また、前
記嵌合凹部に挿入して装着されるタイルであって、嵌合
凹部に装着した状態で前面が壁面と平行に装着されると
共に、上部側の肉厚を下部側の肉厚よりも厚く形成して
、嵌合凹部に装着した際、接合面方向に傾倒すべく重心
を偏位させたことを特徴とする。

（作用） 施工面上に下地パネルを固設し、薄肉のタイル下端面を
着座部上に置くようにしながら下地パネルの嵌合凹部内
にタイルを装着する。タイルは接合面側に傾倒するよう
重心が偏位しているから。

これによってタイルが位置決めでき接合面に確実に接合
される。

（実施例） 以下本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図は、本発明に係るタイル張り用パネルを壁面に取
り付けた状態を示す縦断面図である０図で１０は下地パ
ネルであって、下地パネル１０はビス穴１２を介して、
ビス１４によって壁面１６に固設されている。

１８は下地パネル１０の前面に、下地パネル１０の全長
にわたって水平に凹設した嵌合凹部である。この嵌合凹
部１８は、鉛直方向には目地間隔をあけて並列して設け
られる。

嵌合凹部１８の内底面はタイルが接合される接合面２０
であり、この接合面２０は図のように平坦面に形成され
る。２２は接合面２０の下端から前方に張り出したタイ
ルの着座部である。なお。

着座部２２はその前端側かやや高位になるよう傾斜して
設けである。

２４は嵌合凹部１８の上部内壁面で、この上部内壁面２
４の深さは着座部２２の深さよりも深く設定し、前記接
合面２０の上部側が壁面１６に接近するよう接合面２０
を傾斜させて設ける。

なお、下地パネル１０の材質は耐火性を有し、所定強度
を有するものであればとくに限定される゛ものではない
が、たとえばセメント系の材質が好適である。

こうして、上記構成の下地パネル１０を壁面１６に固設
することにより、嵌合凹部１８が前面に複数列形成され
たタイル張り用パネルが得られる。

第２図は上記タイル張り用パネルにタイル３０を装着し
て施工した状態、第３図はタイル３０の単体を示す。

図のように、タイル３０は全体が矩形状をなし。

上部側が肉厚で下部側が薄肉の断面形状が台形状をなす
、なお、タイル３０の前面はタイル３０を下地パネル１
０に装着した際、壁面と平行になるよう角度が設定され
、タイル３０の裏面３２は上部が肉厚になる傾斜面に形
成される。また、タイル３０の下端面の後縁部は鋭角に
形成されている。

タイル３０は第２図に示すように下地パネル１０の嵌合
凹部１８にタイルの裏面側を挿入して装着するもので、
タイル３０の下端面を着座部２２上に載せるようにして
装着する。

４０は接合面２０にあらかじめ塗布した接着材である。

嵌合凹部１８は鉛直上下方向にはあらかじめ目地間隔が
設定しであるから、タイル３０は嵌合凹部１８で左右方
向に所定の目地間隔をあけて貼着していけばよい、４２
はタイル３０を装着した後、目地部分につめた目地材で
ある。目地部分を仕上げることによって、施工面は通常
のタイル張りと同様の外観に仕上げられる。

タイル３０は上記のように嵌合凹部１８に挿入するよう
にして簡単に装着でき、タイル３０が位置ずれすること
を防止して接合される。また１本実施例のタイル３０は
上部側が肉厚に形成され、接合面２０が傾斜面に形成さ
れていることにより、重心がタイル３０を接合面方向に
傾倒させるよう偏位しているから、タイル３０の裏面を
接合面２０側に押しつけるようにして接合がなされる。

下地パネル１０にはあらかじめ接着材が塗布されている
から、嵌合凹部１８にタイル３０を装着した状態でタイ
ル３０が位置ずれしないことにより。

所定の接合強度をもってタイル３０が固定される。

タイル３０を接合する際には、接着材が固化する際にタ
イル３０が位置ずれすることが最も接合強度を低下させ
る原因となるもので１位置ずれさせずに支持することに
よって所要の接合強度が得られる。こうして、かなり大
型のタイルであっても位置ずれしないからきわめて容易
に貼着施工を行うことができる。

なお、上記実施例では、着座部２２をその先端側が高位
になるように形成し、かつタイル３０の下端面の後縁部
を鋭角に形成することによってタイル３０の位置ずれを
防止するとともに、タイル３０が嵌合凹部１８から抜は
出ないようにしている。

実際の施工にあたっては、壁面等の施工面に下地パネル
１０を固設し、接合面２０に接着材４０を塗布してから
タイル３０を置いていけばよい。

通常のタイル張りでは、タイルを施工面上で若干時間保
持しながら位置ずれしないようにするが、本実施例の場
合はタイル３０を嵌合凹部１８に装着した後は、タイル
３０が接合面２０側に傾倒して確実な接合がなされるか
らタイル３０を保持しておく等の手間が不要となり作業
能率を上げることができる。また、タイル張りでは所定
の目地間隔をとりながら張っていくため、作業者にはか
なりの熟練度が要求されるが、本実施例のタイル張り用
パネルを用いる場合は、あらかじめタイルを嵌合凹部に
セットして目地間隔をあわせてみることも可能で、施工
作業がより容易となり特別の熟練作業者によらずに施工
することができるという利点もある。

また、上記実施例のタイル３０は第２図に示すよう↓こ
、従来の係止金具に裏面を引っ掛けるタイプのタイルと
くらべて、はるかに単純な形状となっており、タイル３
０を製造する面からみた場合は、湿式の押出し成形によ
ってももちろん成形できるが、タイル裏面などにあり溝
等の逆止形状がないから乾式のプレス成形によって容易
に成形することができるという大きな特徴がある。

すなわち、上記形状のタイルであればプレス成形した後
、成形型から成形品を抜き出すことができ、一般に用い
られている乾式の工法がそのまま使用できる。

また、一般に真空ドレン機による湿式押出し成形タイル
の場合、せっ器質タイルが多く、生地の風合いを出すこ
とを特徴としており、色彩的には地味なものが多い、し
かし、乾式方法による磁器質タイルの場合、生地そのも
のの色彩はくすんだ色が多いため、釉薬を施して種々の
色彩を出している。したがって、乾式方法によるものが
使用できると、色彩的に限定されず、種々の色彩のタイ
ルを使用することができる。

なお、上述した実施例のタイルは嵌合凹部内にタイルを
挿入して装着されるが、その特徴は下地パネル１０の手
前側から嵌合凹部１８内にタイルが挿入できることと、
タイルの肉厚を下端側と上端側で変えることによって重
心を偏位したところにある。したがって、同様の作用を
なすタイルであれば同様に利用することができる。

第４図および第５図はタイルの重心を偏位させることに
加えて、タイルをさらに抜は出にくく構成した例で、第
４図に示す例はタイル３０の裏面３２に突起３４を設け
、下地パネル１０に突起３２が嵌入する凹部１１を設け
た例である。また、第５図に示す例は、タイル３０の上
端面上に突起３６を設け、嵌合凹部１８の上端内壁面２
４に突起３６が嵌入する凹溝１３を設けたものである。

また、上記実施例では嵌合凹部１８を下地パネル１０の
左右方向全体に連続して設けたが、場合によってはタイ
ルサイズにあわせて嵌合凹部をとびとびに設け、隣接す
るタイルの左右部分に■地間隔をとるようにしてもよい
、また、タイル３０の裏面と接合面２０との接合性をよ
くするためにタイル裏面に小さな凹凸を設ける程度に形
態を変更することはもちろんかまわない。

以上、本発明について好適な実施例を挙げて種々説明し
たが１本発明はこの実施例に限定されるものではなく、
発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得る
のはもちろんのことである。

（発明の効果） 本発明の係るタイル張り用パネルおよびタイルを用いれ
ば、下地パネルにタイルをセットしていくだけでタイル
が支持でき、タイル張りをきわめて能率的にかつ容易に
行うことができ、特別の熟練技術者でなくとも施工する
ことが可能となる。

また、サイズが大きくてかなり重いタイルであっても位
置ずれ等をおこさずに接合することができて、確実なタ
イル張り施工を行うことができ、タイル張り施工の適用
範囲をひろげることができる。

また１本発明のタイルはきわめて単純な形状となってい
るから、製造が容易であり、下地パネルに嵌め込む方式
のタイルを製造する際に、従来採用できなかった乾式の
製造方法を採用することができ、これによって製造が容
易になるとともに、タイル表面の風合が種々異なる多種
類の製品を容易に製造することができる等の著効を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るタイル張り用パネルの一実施例を
示す断面図、第２図はタイル張り用パネルにタイルを装
着した状態を示す断面図、第３図はタイルの単体を示す
斜視図、第４図および第５図はそれぞれ他の実施例を示
す断面図である。 １０・・・下地パネル、　１１・・・凹部、１３・・・
凹溝、　１６・・・壁面、 １８・・・嵌合凹部、　２０・・・接合面、２２・・−
着座部、　３０・・・タイル、４０・・・接着材、　４
２・・・目地材。 第 図 第 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、タイル張り施工する壁面等の施工面に固定される下
   地パネルの前面に、隣接する上下間に目地間隔をとると
   共に、下地パネルの左右方向にタイル裏面側が挿入され
   る嵌合凹部を設け、 タイル裏面が接合される嵌合凹部の内底面である接合面
   を、上部側が下部側よりも施工面方向に近接させるよう
   傾斜させて設け、 嵌合凹部の下部内壁面にタイルの下端面を 受ける着座部を設けたことを特徴とするタイル張り用パ
   ネル。 ２、請求項１記載の嵌合凹部に挿入して装着されるタイ
   ルであって、嵌合凹部に装着した状態で前面が壁面と平
   行に装着されると共に、上部側の肉厚を下部側の肉厚よ
   りも厚く形成して、嵌合凹部に装着した際、接合面方向
   に傾倒すべく重心を偏位させたことを特徴とするタイル
   。