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JPH03209321A - 抗レトロウイルス薬 - Google Patents

抗レトロウイルス薬

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Publication number
JPH03209321A
JPH03209321A JP312590A JP312590A JPH03209321A JP H03209321 A JPH03209321 A JP H03209321A JP 312590 A JP312590 A JP 312590A JP 312590 A JP312590 A JP 312590A JP H03209321 A JPH03209321 A JP H03209321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
retrovirus
chloride
delphinidin
antiretroviral drug
retroviruses
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP312590A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Shigeta
士郎 茂田
Masanori Baba
昌範 馬場
Mamoru Nitta
新田 守
Yosuke Kajimoto
庸右 梶本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP312590A priority Critical patent/JPH03209321A/ja
Publication of JPH03209321A publication Critical patent/JPH03209321A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野コ 本発明は、レトロウイルスに起因する各種ウイルス性疾
患の治療や予防に有効な抗レトロウイルス薬に関するも
のである。
最近、特に問題になっているヒト後天性免疫不全症候群
(AIDS)の病原ウィルスであるHIV (Huma
n I++uaunodeficiency Viru
s)と、成人T細胞白血病(ATL)の病原ウイルスで
あるHTL  V  −  1   (Human  
T−cell  Lymphotropic  Vir
us  TypeI)はヒトのレトロウイルスとして恐
れられている。本発明は、これらヒトレトロウィルスに
対しても有効な抗レトロウイルス薬に関するものである
[従来の技術] レトロウイルスは、ウイルス粒子内にRNA依存DNA
合戊酵素である逆転写酵素を含む特異なウイルスである
。このレトロウイルス特異の逆転写酵素により、細胞内
でウイルスのRNAからDNAが作られ、このDNAが
宿主細胞の染色体に組み込まれる。組み込まれたDNA
からmRNAが合成され、各種のウイルス蛋白が作られ
、さらに蛋白の修飾を経てウイルスとして出芽する。
近年、レトロウイルスおよび抗レトロウイルス薬に対す
る関心が高まった理由の1つは、AIDSの発見と全世
界的な蔓延にある。AIDSは、1981年に米国で最
初の患者が発見されて以来、その病原ウイルスの解明と
治療方法の研究が開始された。AIDSの起因ウイルス
がHIVであることが明らかにされ、HIV感染キャリ
アーの検出も可能となったが、有効な治療方法は未だ確
立されるに至っていない。AIDS患者は米国だけでも
すでに5万人を超え、半数以上がすでに死亡している。
HIVの感染キャリアーは世界中で1000万人に達し
ていると考えられ、今世紀末までに、このままゆけば1
億人を超えるとの予想もされている。今までのところ、
HIV感染者はキャリアー状態を経てプレAIDSのA
RCとなり、最後はAIDSとなって感染から15年以
内に死亡すると考えられている。人類がこれまでに経験
したことのない恐るべき感染症である。
ヒトのレトロウイルス起因疾患として、AIDSの他に
成八T細胞白血病(ATL)がある。ATLの起因ウイ
ルスであるHTLV− 1についても感染ルートや予防
方法の研究がなされている。
日本だけでもHTLV−Iの感染キャリアーは100万
人に達していると考えられ、感染後数十年後にATLが
発症するとされ、発症率は1/1000程度といわれて
いるが、ATL発症後1〜数年以内に死亡するので、こ
れも大変恐ろしい感染症である。母乳によりキャリアー
の母親から新生児に感染することがわかり、長崎県など
ではキャリアーの母親からの授乳を止めることで母子感
染の防止が実施されている。HTLV−Iに対しても有
効な抗ウイルス薬は未だ見い出されていない。
動物においても種々のレトロウイルスに起因する疾患が
知られている。動物のレトロウイルスには、とり骨髄芽
球症ウイルス(AMV ; avianm7e1obl
astosis virus ) 、とり白血病ウイル
ス、とり肉腫ウイルス、とり細網肉皮腫症ウイルス、マ
ウス乳がんウイルス、マウス白血病ウィルス、マウス肉
腫ウイルス、ねこ白血病ウイルス、ねこ肉腫ウィルス、
ねこAIDSウイルス、ひつじ白血病ウィルス、うし白
血病ウイルス、うま伝染性貧血病ウイルス、さる白血病
ウイルス、さるAIDSウイルス、ひひタイプCウイル
ス、その他多くのレトロウイルスが知られている。これ
ら動物のレトロウイルスによる疾患の治療や予防に有効
な抗レトロウイルス薬も未だ見い出されていない。
AIDSの治療薬として、核酸系のアジドチミジン(A
 Z T)が許可になり延命効果があるとされるが、骨
髄抑制その他重篤な副作用があり、未だ十分とは考えら
れていない。
抗AIDS薬の研究について記述すると枚挙にいとまが
ないが、例えば、最近の関連する総説論文としては、R
.ヤーショアン、満屋裕明、S.ブローダーらによるサ
イエンス誌論文〔サイエンス、18 (12). 96
〜108 (1988)) 、星野洪郎による化学と工
業誌論文〔化学と工業、42 (8),  1356〜
1358 (1989) ) 、E.de Clera
qのTIPS誌論文(T I P S、8, 339〜
345 (1.987):l 、満屋裕明、S.ブロー
ダーらのNature誌論文(Nature.  32
5773〜778 (1987))などがある。
HIVの感染から増殖に至る過程で、それぞれ特異な薬
剤の研究がなされている訳である。すなわち、HIVの
細胞表面への吸着、細胞内への進入、細胞中での逆転写
酵素によるRNAからDNAの合成、DNAの宿主遺伝
子への組み込み、組み込みDNAからRNAの合成とウ
イルス蛋白の合成、修飾、アツセンブリー、さらに出芽
およびHIV感染細胞による細胞融合と細胞破壊など、
各過程について薬剤の研究がなされている。中でも、特
に逆転写酵素は、宿主細胞の増殖には関与しないレトロ
ウイルスの増殖に特異な酵素であり、この逆転写過程に
選択的に有効な薬剤が見い出せれば宿主細胞に悪影響を
与えず、標的のレトロウイルスを阻害できるとして期待
されている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、レトロウイルスに対して有効な抗レト
ロウイルス薬を提供することにある。
特に、レトロウイルス特異酵素である逆転写酵素に対し
て、阻害作用を有する新しい抗レトロウイルス薬を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、自然界に広く存在する天然物の中に抗レ
トロウイルス薬となりうる化合物があるのではないかと
考え、鋭意検討を行なって本発明に到達した。特に、レ
トロウイルスに特異的な逆転写酵素の阻害試験を用いて
初期スクリーニングを行なった。さらには、HIVを感
染させたリンパ球におけるHIV感染による細胞変性の
阻止作用についても検討した。
その結果、一般式(I): 〔式中、R1、R2は水素、炭化水素基、または六員環
のビラノース型のヘキソースもしくは五員環のフラノー
ス型のペントースの配糖体形成残基であり、R3、R4
は水素、または炭化水素基であり、X−は酸の残基であ
る〕 で表わされるデルフィニジン、またはその誘導体を有効
成分として含有する抗レトロウイルス薬を見い出七、本
発明を完成するに至った。
本発明の一般式(I)で表わされるデルフィニジンまた
はその誘導体は、天然の植物材料から抽出・精製して得
ることもできるし、また合成反応により合成して得るこ
ともできる。
一般式(I)中、R1、R2は、それぞれ独立に水素ま
たは直鎖、枝分れ、環状の飽和もしくは不飽和の炭化水
素基、あるいは六員環のビラノース型のヘキソースもし
くは五員環のフラノース型のペントースの配糖体形成残
基であるが、好ましくは水素、メチル基などの低級アル
キル基またはグルコースやフラクトースの配糖体形戊残
基であり、特に好ましくは少なくともR1がグルコール
またはフラクトースの配糖体形成残基である。
一般式(I)中、X−は酸の残基であるが、例えば、塩
酸、硫酸、リン酸などの無機の酸の残基、またはシュウ
酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、バルミチン酸などの有機
酸の残基が好ましく、特に好ましくは塩酸の残基である
01−が選ばれる。
具体的に、一般式(I)の化合物を例示すると、デルフ
ィニジンクロライド、マルビジンクロライド、デルフィ
ニジンクロライド−3−グルコシド、マルビジンクロラ
イド−3−グルコシド、デルフィニジンクロライド−3
,5−ジグルコシド、マルビジンク口ライド−3,5−
ジグルコシド、デルフィニジンクロライド−3−ガラク
トシドなどが挙げられる。ただし、必ずしもこれら化合
物に限定するものではない。
デルフィニジンクロライド−3−グルコシドはアズキ種
子に、デルフィニジンクロライド−3,5−ジグルコシ
ドはツユクサ花に、マルビジンクロライド−3,5−ジ
グルコシドはウスベニアオイの花に含まれていることが
知られている。また、これら配糖体を酸加水分解すると
アグリコンのデルフィニジンクロライドやマルビジンク
ロライドが得られることも知られている。天然植物から
の抽出・精製あるいは加水分解処理して得られるデルフ
ィニジンおよびその誘導体が市販されており、容易に入
手可能である。
また、合成反応により本発明の化合物(I)を得ること
も可能であり、2,4.6−トリヒドロキシベンゾアル
デヒドまたはその誘導体と、3,4,5,ω−テトラヒ
ドロキシアセトフエノンまたはその誘導体との縮合環化
反応により、さらには縮合環化反応後加水分解、その他
修飾反応をほどこして合戊することができる(J.Ch
et Soc.+1934. 1235〜1243 (
1934) )。
フラボノール類のミリセチンをMgとMCI、L i 
A I H 4、Na−アマルガムなどで還元すると、
デルフィニジンが得られることも知られている。
本発明の化合物(I)の抗ウイルス作用については、イ
ンフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果が報告さ
れている(Azerb. Med. Zh.. 84(
4), 33 〜3B (19g?) ) .すなわち
、ソ連(7)Z,A.Lazymoyaらがチューリッ
プの花から分離したシアニジン、ベラルゴニジンおよび
デルフィニジンの誘導体からなるアントシアニンの混合
物が、とりの胎児繊維芽細胞培養系にてA型インフルエ
ンザウイルスに対して抗ウイルス作用を有することを見
い出した。
しかしながら、インフルエンザウイルスとレトロウイル
スとではウイルスの増殖過程が異なり、特にインフルエ
ンザウイルスに対して、抗ウイルス作用を有しても逆転
写酵素の阻害作用を有するかどうかは分らないのはいう
までもない。
本発明者らは、種々の天然物由来化合物について逆転写
酵素阻害作用を有するものを求めて試験した結果、本発
明の化合物(I)が逆転写酵素阻害作用を有し、本発明
に到達したのである。
逆転写酵素を用いる反応は、遺伝子操作反応におけるm
RNAからcDNAの合成に利用されている。本発明者
らは、AMV由来の逆転写酵素を用いて、石浜 明の論
文〔蛋白質、核酸、酵素、靭(10), 1127 <
1985) )に記載の方法に準じて酵素阻害試験を行
なった。
さらには、HIVを感染させたリンパ球における細胞変
性阻止試験を行なった。リンパ球としては、ヒト白血病
T一細胞セルラインMolt−4のクローン8 (R.
Kikukavaら、J.V1rol., 57. 1
159−1162 (1986)]を使用した。HIV
は、Molt−4/HTLV−mセルライン[S.Ha
rada, V1rology, 146. 272−
281 (1985) )の培養上清から得たHTLV
−IIIを使用した。
本発明の化合物(I)は、レトロウイルス由来の逆転写
酵素に対して阻害作用を有し、かつレトロウイルス感染
細胞においてレトロウイルスによる細胞変性を阻止する
ことから、レトロウイルスによる感染と増殖の阻害剤と
して有効なことが示された。
ヒトまたは動物への本発明による抗レトロウイルス薬の
適用として、レトロウイルス感染の前、レトロウイルス
感染後のキャリアー状態のとき、またはレトロウイルス
による病状、症状の現れる発症時に投与される。
本発明の抗レトロウイルス薬、すなわち化合物(I)を
含有した治療用および予防用薬剤組或物は、粉剤、懸濁
剤、溶液剤、シロップ剤、乳剤、軟膏剤またはクリーム
剤に製剤化できる。非経口投与(静脈内、皮肉、筋肉内
、腹腔内など)、または経口投与も行なうことができる
。局所適用、例えば鼻腔内、直腸または腟に適用するこ
ともできる。
本発明の抗レトロウイルス薬中の化合物(I)の濃度は
、0.1%から100%まで幅広い範囲とすることがで
き、投与形態によって左右される。
さらに、化合物(i)の量は、体重1kg当たり0.1
■から100■とすることができる。
[実 施 例コ 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1 デルフィニジンクロライドの逆転写酵素(以下、RTと
略記する)阻害試験結果を示す。
RTは、AMV由来RTを用いた。反応は、鋳型として
poly(rA)をテンプレートとしてp(dT)12
−18を使用し、基質である3H−dTTP(トリチウ
ム標識チミジン3燐酸)の取込み量で、RT活性を測定
する方法である。
エッペンドルフのポリエチレン製マイクロチューブ(1
.5ml用)を反応容器とし、反応溶液の組成は次のと
おりとした。
(RT阻害反応溶液組成) 1M トリスーHCI  (pH7.8)2.5μl LM  Mg (OAc)2      0.5ttl
LM  NaC1          2.5μ10.
5M  DTT (ジチオスレイトール)0.5μl 5mM 3H−dTTP       1. Ottl
5U/mlp o l y ( r A)  o (d
 T) 12−181.0μl AMV−RT            1.Oμl薬剤
溶液        2.0μl 薬剤溶液は、反応時の目標薬剤濃度の25倍濃度の薬剤
10%DMSO溶液を調製し、使用した。
従って、反応時のDMSO濃度は0.4%である。
反応は37℃にて30分間行ない、反応後10%TCA
 (}リクロロ酢酸)溶液50ulを添加し、氷水にて
冷却30分後にガラスミクロ繊維製フィルター(Wba
tman G F / C直径2.1an)にて吸引r
過し、さらに5%TCAとエチルアルコールにて洗浄後
乾燥し、トルエンシンチレータ溶液に入れ、液体シンチ
レーションカウンター(Pa−ckard Instr
ument社製、TRI−CARB 4000)にてP
紙上の3H量を測定した。コントロール、すなわちRT
阻害薬剤無添加時のRT活性を100%とし、薬剤添加
時のRT活性を相対比較して求めた。
デルフィニジンクロライドを用いて試験した結果を第1
図に示す。デルフイニジンクロライドがAMV由来RT
阻害活性を有することがわかる。
50%阻害濃度は、約50μg / mlである。
実施例2 デルフィニジンクロライド−3−グルコシドを用いて、
実施例1と同様にAMV由来RTの阻害試験を行なった
第2図に結果を示す。デルフイニジンクロライド−3−
グルコシドがAMV由来RT阻害活性を有することがわ
かる。50%阻害濃度は、約10μg / mlである
実施例3 デルフィニジンクロライド−3,5−ジグルコシドを用
いて、実施例1と同様にAMV由来RTの阻害試験を行
なった。
第3図に結果を示す。デルフィニジンクロライ}’−3
.5−ジグルコシドがAMV由来RT阻害活性を有する
ことがわかる。
実施例4 デルフィニジンクロライドの抗HIV作用を試験した。
ヒト白血病T細胞セルラインMolt−4(ク0−:/
8)細胞[R. Kikukawxら、J4irol.
 57. 1159−1162 (1986) )を、
24穴マイクロプレート中に2X105細胞/mlに調
製し、HIVの1種であるHTLV−I[Iを感染の重
多度(MOI)0.002で感染させ、37℃にてCO
2インキュベーター中で培養した。培地には、10%ウ
シ胎仔血清(F C S) 、1 0 0 1U/ml
ペニシリンGおよび100μg / mlストレプトマ
イシンを加えたRPMI−1640培地を使用した。ま
たHTLV− m ハ、MOlt−4/HTLv−■セ
ルライン[S,}lxradl(1985) 〕の培養
上清から得たものを使用した。HIVの感染操作の際、
同時にマイクロプレートの各ウエルに試験薬剤、ここで
はデルフィニジンクロライドをDMSO水に溶解したも
のを加えた後、3日間37℃にて、さらにCO2インキ
ュベーター中にて培養した。薬剤投与は、初日に続き2
日目、3日目に同様に追加添加した。
3日後に各ウエルの半量をぬき出して細胞数を半分に減
らし、ぬき出し量と同量の新しい培養液を加え、さらに
初日と同様に薬剤と添加して、さらに2日間培養を続け
た。培地半量交換後2日目にも、さらに薬剤を添加した
。合計5日間培養後、細胞をぬき出し、トリパンブルー
染色を行なった後、顕微鏡下に染色されない生細胞数を
計数した。
死亡細胞のみが染色され識別される。比較のためHTL
V−IIIを感染させないで同様の試験も行なった。
第4図にデルフィニジンクロライドの試験結果を示す。
12μg / nutの薬剤濃度では、HTLV一■感
染させても未感染時と同様に細胞の生育が進み、細胞の
HTLV−III感染による細胞変性は認められなかっ
た。すなわち、抗HIV作用が確認された。
実施例5 デルフィニジンクロライド−3−グルコシドを用いて、
実施例4と同様の試験を行なった。
第5図に結果を示す。工0μg / mlの薬剤濃度で
かなりHIV感染による細胞変性を阻止していることが
わかる。抗HIV作用が確認されたわけである。
実施例6 マルビジンクロライド−3,5−ジグルコシドを用いて
、実施例5と同様の試験を行なった。ただし、若干条件
を変更して実施した。すなわち、細胞に対してHIVの
感染操作後1時間培養し、その後に薬剤の投与を行なっ
た。また、3日間培養後、培地を半量交換し、薬剤投与
を行なった後1日培養し、合計4日間培養時点で細胞数
を計数した。
第6図に結果を示す。60μg / mlでHIVによ
る細胞変性を完全に阻止できた。従って、マルビジンク
口ライド−3.5−ジグルコシドは、抗HIV作用を有
することが確認できた。
[発明の効果] 本発明の抗レトロウイルス薬は、レトロウイルスに特異
の逆転写酵素に対して阻害作用を有し、かつレトロウイ
ルス感染細胞において細胞変性を阻止する作用を有する
ため、レトロウイルスに起因する各種ウイルス性疾患の
治療や防止に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図はデルフイニジンクロライドによる逆転写酵素阻
害試験の結果を、第2図はデルフイニジンク口ライド−
3−グルコシドの逆転写酵素阻害試験の結果を、第3図
はマルビジンク口ライドー3,5−ジグルコシドによる
逆転写酵素阻害試験の結果を各々示す。 第4図はデルフィニジンクロライドの抗HIV作用を、
第5図はデルフイニジンク口ライド−3一グルコシドの
抗HIV作用を、第6図はマルビジンク口ライド−3,
5−ジグルコシドの抗HIV作用を各々示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) 〔式中、R_1、R_2は水素、炭化水素基、または六
    員環のピラノース型のヘキソースもしくは五員環のフラ
    ノース型のペントースの配糖体形成残基であり、R_3
    、R_4は水素、または炭化水素基であり、X^−は酸
    の残基である〕 で表わされるデルフィニジンまたはその誘導体を有効成
    分として含有する抗レトロウイルス薬。
  2. (2)一般式( I )のR_1、R_2、R_3、R_
    4がともに水素であり、X^−がCl^−であるデルフ
    ィニジンクロライドを含有する請求項(1)記載の抗レ
    トロウイルス薬。
  3. (3)一般式( I )のR_1がD−グルコースの配糖
    体形成残基であり、R_2、R_3、R_4がともに水
    素であり、X^−がCl^−であるデルフィニジンクロ
    ライド−3−グルコシドを含有する請求項(1)記載の
    抗レトロウイルス薬。
  4. (4)一般式( I )のR_1、R_2がともにD−グ
    ルコースの配糖体形成残基であり、R_3、R_4がと
    もに水素であり、X^−がCl^−であるデルフィニジ
    ンクロライド−3,5−ジグルコシドを含有する請求項
    (1)記載の抗レトロウイルス薬。
  5. (5)一般式( I )のR_1、R_2がともに水素で
    あり、R_3、R_4がともにメチル基であり、X^−
    がCl^−であるマルビジンクロライドを含有する請求
    項(1)記載の抗レトロウイルス薬。
  6. (6)一般式( I )のR_1、R_2がともにD−グ
    ルコースの配糖体形成残基であり、R_3、R_4がと
    もにメチル基であり、X^−がCl−であるマルビジン
    クロライド−3,5−ジグルコシドを含有する請求項(
    1)記載の抗レトロウイルス薬。
  7. (7)レトロウイルスがヒトレトロウイルスである請求
    項(1)記載の抗レトロウイルス薬。
  8. (8)レトロウイルスがヒト免疫不全症候群の病原ウィ
    ルス、または成人T細胞白血病の病原ウィルスである請
    求項(7)記載の抗レトロウイルス薬。
  9. (9)レトロウイルスが動物レトロウイルスである請求
    項(1)記載の抗レトロウイルス薬。
  10. (10)レトロウイルスがとり骨髄芽球症ウィルス、ま
    たはネコ免疫不全症候群の病原ウィルスである請求項(
    9)記載の抗レトロウイルス薬。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1996011692A1 (en) * 1994-10-13 1996-04-25 Unifob Stiftelsen Universitetsforskning Bergen Use of anthocyanidin and derivatives for treatment of retroviral infections
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