JPH03208703A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低荷重時の伸び率が大かつ高荷重時の伸び率
が小な特性を有する螺旋状に型付けされたベルトコード
を用いることにより、高速耐久性を高めかつ操縦安定性
、乗心地性を向上した空気入りラジアルタイヤに関する
。

〔従来の技術〕

一般的にラジアルタイヤにあってはトロイド状カーカス
のクラウンのまわりに配置してトレッド部を補強するベ
ルト層は、コード又はフィラメントの多数を補強要素と
して、タイヤの赤道を挟んで互いに交差状に配列された
複数のベルトブライを具えている。このベルト構造は、
カーカスのトロイダル形状を維持するための周剛性と、
タイヤのコーナリング時に生じるせん断力に対抗するせ
ん断剛性とを発揮することができる反面、補強コードが
赤道面に対し傾斜していることよりその切断端において
、ゴムとの界面で接着不良と歪の集中から層間剥離の問
題がありタイヤの耐久性に関し重大な難点となっている
。

〔発明が解決しようとする課題〕

さらにこのようなベルト層に用いるベルトコードは、通
常複数のフィラメントを撚り合わせた直線状をなすため
、伸び率が低くかつ弾性率が高い。

その結果、トレッド剛性が増大し走行時ゴツゴツ感を招
くなど乗心地性を大巾に損ねるとともに、接地／非接地
の繰返し変形の際、ベルト端に大なる応力が集中し、該
端部に周囲のゴムと剥離するいわゆるセバレーションを
招きやすい。

この問題を解決する手段として、ベルトコードを波形又
はジグザグ形にそろって配列された複数本のコード又は
フィラメントを補強要素とするストリップを、補強要素
の配向の向きをタイヤの赤道面と平行又はわずかに傾斜
させてベルトに用いると一応改善しうろことが見出され
、その活用が図られている。しかしこのようなベルト構
造ではベルトの剛性が不足する結果タイヤのコーナリン
グフォースやキャンバースラストに劣り操縦安定性に劣
る結果を招来している。

そこでトレッド部の補強手段として用いるベルトコード
は一定のピッチで螺旋状に型付けされた螺旋コードとし
、コードの伸びを規定し、タイヤの耐久性と共に操縦安
定性と乗り心地を向上したラジアルタイヤの提供が本発
明の目的である。

〔課題を解決するための手段〕

前記問題点を解決するために本発明の空気入りラジアル
タイヤは、トレッド部からサイドウォール部をへてビー
ト部のビートコアの廻りで折返したラジアル構造のカー
カスと、該カーカスの半径方向外側かつトレッド部内方
に配されるベルト層そを具えるとともに、前期ベルト層
は、少なくとも２本の金属フィラメントを撚り合わせる
とともに１０〜２０ＩＩＩＩＩ１のピッチ（Ｐ）螺旋状
に型付けしたシングルストランドのベルトコードをトッ
ピングゴムで被覆したベルトプライを有し、しかも前期
ベルトコードは、トッピングゴム被覆前において１本当
たり５ｋｇの荷重を加えたときの伸びを１．５％以上か
つ２０ｋｇの荷重を加えたときの伸びを３．０以下とし
ている。

又前記トッピングゴムは５０％モジュラスを１０　ｋｇ
　／　ｄ以上かつ４０ｋｇ／ｃｇｉ以下とすることが好
ましい。

〔作用〕

フィラメントを撚り合わせたシングルストランドのコー
ドを螺旋状に型付したベルトコードは、従来コードと異
なり、低荷重領域において伸び率を大とする低弾性率を
示すとともに、高荷重領域において伸び率を小とする高
弾性率を示す非線形状の伸び特性を有し、特に５ｋｇ荷
重時の伸びを１．５％以上かつ２０ｋｇ荷重時の伸びを
３．０％以下としている。

従って、このようなベルトコードを用いたタイヤにあっ
ては、内圧充填の際ベルト層はカーカスとともにバラン
スよく延伸され、又高伸度となり弾性率が増大すること
によりタガ効果を有してかつ適正なプロファイルでタイ
ヤを保持する。

又ベルトコードは前述のごとき非線形状の伸び特性を有
するため、コーナーリング時及び制動時等に際して作用
する高いタイヤ外力に対しては、該外力に応じてその弾
性率を増大でき、タイヤ変形量を過度に高めることなく
十分な抗力を付与することにより操縦安定性を高める。

又通常走行等においては、その高い伸び率かつ低い弾性
率によって乗心地性を向上でき、しかもベルトコードは
螺旋状に型付けされているためベルト端の応力集中を緩
和しセパレーションを抑制する。

〔実施例〕

以下、本発明の空気入りラジアルタイヤが自動二輪車用
タイヤである場合を例にとり、その一実施例を図面に基
づき説明する。

図においてタイヤ１は、トレッド部２と、その両側から
タイヤ半径方向内側に向けてのびるサイドウオール部３
と、該サイドウオール部３のタイヤ半径方向内側に位置
するビード部４とを有し、該ビード部４に設けるビード
コア５、５間にはサイドウオール部３、トレッド部２を
通るトロイダル状のカーカス６が架け渡されるとともに
、力一カス６の半径方向外側かつトレッド部２内方には
ベルト層９が配される。

トレッド部２は、カーカス６のクラウン上にその輪郭と
略平行にクラウン中央から両端方向にのび、その直線巾
はサイドウォール部３の最大巾を越える断面形状で形威
される。

又カーカス６は、本例ではそのコードがタイヤ円周方向
に対して約７０〜９０度の角度で傾斜する一層のブライ
からなり、前記ビードコア５のまわりを内側から外側に
向けて折返される折返し端６ａをサイドウォール部３で
終端することにより横剛性を向上している。なお前記コ
ード角度が７０度以下の場合にはラジアルタイヤの特徴
である優れた高速走行特性は得難い。

なおカーカス６を複数枚のプライにより形威してもよい
。

次にカーカス６のプライコードとして、引張弾性率、特
に初期弾性率が１５００ｋｇｆ／ｍｍ”以下の高伸長性
の有機繊維コード、例えばレーヨン、ポリエステルが使
用されるが、特に５００ｋｇｆ／ｍｍ”以下の例えばナ
イロン繊維コードを用いることが好ましい。

又ベルト層９は、カーカス６のクラウン輪郭と略平行に
タイヤ円周方向に周回する、本例では２枚のベルトブラ
イ９Ａ，９Ｂから形成され、ベルト層９に沿うベルトブ
ライ最大巾ＢＷを、トレッド面に沿うトレッド巾ＴＷの
０．７５倍以上とすることにより、前記トレッド部２を
そのほぼ全中に亘ってタガ効果を有して補強している。

なおベルトブライ９Ａ，９Ｂは、タイヤ赤道に対して３
５°以下の角度で配列したベルトコード１０−一をトッ
ピングゴム１３で被覆することにより形成される。

そして、本発明においては、ベルトコード１０には、第
３図に示すように、金属製の少なくとも２本のフィラメ
ント、本例では４本のスチール製のフィラメント１１−
を互いに撚り合わせてゴム付けした１×４構造のシング
ルストランド１２を、そのピッチ長さＰが１０〜２０ｍ
ｍになるように螺旋状に型付けしたコードが用いられる
とともに、該ベルトコード１０は、トッピングゴム被覆
前の状態において、１本当たりの５ｋｇ荷重時の伸びＳ
８が１．５％以上かつ２０ｋｇ荷重時の伸びＳ　ｓｏが
３．０％以下に設定される。

なお前記伸びはフィラメント径、及び螺旋ピッチ等を適
宜設定することにより得られるが螺旋ピッチＰは前述の
如（１０〜２０ｍｍが好ましい。２０ｍｍ以上ではタイ
ヤ使用中の動的繰り返し圧縮運動をうけスチールコード
が座屈疲労を起こしやすい。さらに走行中石踏み等によ
るカット損傷をうけやすくなる。又１０ｍｍよりも小で
はコード製造時の生産性が著しく低下し、採算上の問題
がある。

このように型付したベルトコード１０は、従来のベルト
コードＡと比較した第４図の曲線Ｂで示すように、低荷
重時での伸びが大でありしかも荷重が増すに従い、伸び
率が低下する非線型の伸び特性を具えている。

従って、この伸び特性のべルトコード１０を用いること
により内圧充填過程においてベルト層はカーカスととも
にバランスよく延伸され、やがて高伸度となり弾性率が
増大することにより、タガ効果を有してかつ適正なプロ
ファイルでタイヤ１を保持する。

又ベルトコード１０はこのような非線型な伸び特性を有
するため、コーナーリング時、制動時、加速時等に際し
てタイヤに作用する大なる外力に対しては、この外力に
応じてその弾性率を増大でき、過度のタイヤ変形を伴う
ことなく十分な抗力を付与し操縦安定性を高めうる。

通常走行時等に際しては、高い伸び率かつ低い弾性率に
よって乗心地性を向上でき、又ベルト端の応力集中を緩
和しセパレーションを抑制することにより耐久性を向上
しうる。

なお前記伸びＳ８が１．５％未満の場合、ベルト端にお
ける応力集中を十分に緩和しえずセパレーションを誘発
し耐久性に劣るとともに、乗心地性を悪化する。又伸び
Ｓ２。が３，０％をこえると外力に対して十分な抗力を
発揮しえず剛性不足となり操縦安定性を損ねるとともに
、偏摩耗を招来する。

又このような特性を十分に発揮するためには、トッピン
グゴム１３による被覆後において、前記ベルトコード１
０の伸びＳ５、Ｓ２０を破断時の９０％以上の範囲で維
持することが必要であり、従って前記トッピングゴム１
３には５０％モジュラスを１０ｋｇ／ｃｍ２以上かつ４
　０　ｋｇ／ｃｍ２以下として伸長性が大かつ軟質のも
のが用いられる。なお５０％モジュラスが１０ｋｇ／ｃ
ｍ２未満の場合、スチールコード端の歪が大きくなり、
ベルトエッジセバレーションが発生しやすくなる。又４
０ｋｇ／ｃｄをこえるとベルトコードの耐久性すなわち
コード折れが発生しやすくなると共に加工性も著しく低
下する。

又このような特性を有するベルトコード１０は、本実施
例に示す自動二輪車用タイヤの他、特にエンベロープ特
性が強く要求される例えば全地形走行用の四輪用タイヤ
等種々のタイヤに好適に採用しうる。

〔具体例〕

第１図に示す構造をなしかつ第１表の仕様に基づきタイ
ヤサイズが１３０／８０Ｒ１８の自動二輪車用タイヤを
試作するとともに、該タイヤの耐久性をドラムテストに
より又操縦安定性、乗心地性等を実車走行テストにより
測定した。

テスト方法 １）高速耐久性 荷重：２００ｋｇ，内圧：２．２５ｋｓｃで、６０イン
チ径のドラムにて、初速度１５０ｋｇ／Ｈより、１０分
毎に１０ｋｇ／Ｈのステップスピードでスタンディング
ウエーブが発生する速度で目視でチェック。

２）耐久性 企画最大荷重の１５０％、内圧２．９０ｋｓｃで６０イ
ンチ径のドラムにて速度６５ｋｍ／Ｈでテスト。

３）振動発生速度 テストライダーにより、高速道路を走行中に、振動が発
生したときの速度で評価した。

４）操縦安定性 （１）　　テストライダーにらり、テストコースにおけ
るフィーリングテスト （２）スリップ角８°のときのコーナリングパワーテス
ト ５）乗り心地性 台形突起を表面に取りつけた回転ドラム上に、テストタ
イヤを装着した車両を設置し、タイヤを回転させ、その
時のタイヤのバネ下上下加速度を測定した。突起乗越振
動の波形から最大振中値を求め指数で表示しテいる。指
数の大きい方が良い。

〔発明の効果〕

叙上のごとく本発明の空気入りラジアルタイヤは、一定
ピッチで螺旋状に型付けした螺旋コードを用い、５ｋｇ
荷重時の伸びを１．５％以上かつ２０ｋｇ荷重時の伸び
を３．０％以下としているため、セパレーションを抑制
でき、耐久性を向上しうるとともに、乗心地性、操縦安
定性等を高めうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図、第２図はベル
トブライを示す断面図、第３図はベルトコードを示す斜
視図、第４図はコード特性を示す線図である。 ２−｝レッド部、　　Ｓ−．．−．サイドウオール部、
４−ビード部、　　５−・・・・・ビードコア、６−．
−．．・カーカス、　９−．．．ベルト層、９Ａ，９Ｂ
−−ベルトブライ、 １０−．．ベルトコード、　　１１−．．．．フィラメ
ント、１３−一一斗ツピングゴム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　トレッド部からサイドウォール部をへてビード部の
   ビードコアの廻りで折返したラジアル構造のカーカスと
   、該カーカスの半径方向外側かつトレッド部内方に配さ
   れるベルト層とを具えるとともに、前記ベルト層は、少
   なくとも２本の金属フィラメントを撚り合わせるととも
   に１０〜２０ｍｍのピッチ（Ｐ）で螺旋状に型付けした
   シングルストランドのベルトコードをトッピングゴムで
   被覆したベルトプライを有し、しかも前記ベルトコード
   は、トッピングゴム被覆前において１本当たり５ｋｇの
   荷重を加えたときの伸びを１．５％以上かつ２０ｋｇの
   荷重を加えたときの伸びを３．０％以下とした空気入り
   ラジアルタイヤ。 ２　前記トッピングゴムは５０％モジュラスを１０ｋｇ
   ／ｃｍ＾２以上かつ４０ｋｇ／ｃｍ＾２以下としたこと
   を特徴とする請求項１記載の空気入りラジアルタイヤ。