JPH02277881A

JPH02277881A - 繊維用糊剤組成物

Info

Publication number: JPH02277881A
Application number: JP10066089A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Kaiya; 海谷　篤; Tomio Nakamura; 富夫中村; Naoto Ito; 直人伊藤
Original assignee: Nippon Petrochemicals Co Ltd
Current assignee: Eneos Corp
Priority date: 1989-04-20
Filing date: 1989-04-20
Publication date: 1990-11-14
Anticipated expiration: 2012-05-07
Also published as: JP2607953B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野コ本発明は繊維加工製品（衣類を含む）を糊付けのために
使用する、スクワランおよび／またはスクワレン部分水
素添加物を含む新規な糊剤に関する。

［従来の技術とその課題］肌着、衣類、装飾品などに使用される繊維加工製品は、
人間の皮膚表面から分泌される汗、脂質などの分泌物、
空気中の塵、垢などで汚れるのは当然である。

これらの汚れた繊維加工製品は洗濯されるが、使用され
ている繊維の種類、その特性および繊維の織り方などを
勘案して、洗濯方法が選択される。

すなわち一般には繊細製品の洗濯方法にはドライクリー
ニングと水洗クリーニングがある。

ドライクリーニングは、パークロロエチレン、トリクロ
ロエチレン、トリクロロトリフルオロエタンのようなハ
ロゲン化炭化水素および石油系炭化水素などの溶剤と界
面活性剤とによりクリーニングされる。これは、水洗い
により繊維のちじみ、風合いが変化する恐れのある繊維
加工製品に適する。

一方水洗いクリーニングは、粉末状、固形状または液状
の洗剤を水に溶解、乳化させてこの洗剤水溶液を使用し
て洗清する。業務用は勿論一般家庭でも使用される方法
である。これは危険性がなく最も簡単に汚れを落とし布
地を再生できる方法である。

洗清後、型くずれを捕修するために型を整えたり、皺を
伸ばしたり、またはさっばりした風合いを出すために、
その後糊付けされる。前述のドライクリーニングでは、
型くずれなどが起き難いために通常糊付けは行なわない
。

この糊り付けは、洗剤により水洗後、水濯ぎを行い、繊
Ｒ製品を糊剤水溶液に浸漬するか、またはスプレー処理
して、脱水・乾燥する。乾燥後は、プレス加工などで型
を整え、サラパリ感を出すことが行なわれる。プレス加
工はアイロン掛は加工またはプレス型によるプレスなど
により行なわれる。

しかしながら従来の水洗クリーニングにおいて使用され
る糊剤は、糊付は後の布地が硬くなり過ぎて極端な場合
着用時に炎症を起こすことすらある。また、糊付けする
とプレス時にアイロン滑り性が悪化することがある。こ
れはアイロン加工の作業性を低下させる原因となる。

また糊付けするとプレス後布地と布地が密着して風通し
性が悪化する。そのほか、型プレス時のプレス型からの
型離れが悪くなる。この型離れ性は、やはりプレス加工
の作業性を低下させる原因となるなど種々の欠陥があっ
た。

これらの欠点を改良するために、シリコーンエマルジョ
ンや常温で固体のポリエチレングリコールを糊剤に添加
することが提案されているが、必ずしも溝足する結果が
得られていない。

［課題を解決するための手段］本発明は、スクワランおよび／またはスクワレン部分水
素添加物、水性糊剤ならびに界面活性剤から成ることを
特徴とするｔａ維用糊剤組成物に関する。

［作用コ本発明において使用するスクワランは、鮫などの魚類の
肝臓から採取されるスクヮレンなどの天然または合成ス
クワレンを、常法に従い水素添加することにより製造さ
れる。

あるいは合成スクワランも使用できる。これらは混合物
としても使用できる。糊付けされた繊維加工製品の黄変
、異臭発生などはスクワレンの酸化安定性が劣る為に発
生することを考慮すると、好ましくは酸化安定性のより
優れたスクワランまたは沃素価が３以下のスクヮレン部
分水素添加物の使用が好ましい。

糊剤は、水性糊剤として従来から使用されている糊剤で
ある水溶性または水分散性の天然高分子または合成高分
子である。具体的には、澱粉、加工澱粉、ＣＭＣ（カル
ボキシメチルセルｏ−Ｘ）、ヒドロキシエチルセルロー
スアルいはこれらの酸化分解物などの澱粉誘導体、ガラ
クト・マンナン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリアクリ
ル酸の塩、無水マレイン酸とエチレン、酢酸ビニルとの
共重合体、ポリアクリルアマイドなどの合成高分子等の
高分子基材などから成る水性糊剤が例示できる。

糊剤は、スクワランおよび／またはスクヮレン部分水素
添加物１重量部に対して１０〜２００重量部である。

スクワランは炭化水素であるから水性糊剤には分散しに
くい。そこで本発明においては界面活性剤の働きでスク
ヮランなどを糊剤中に分散させる。使用する界面活性剤
は、非イオン系界面活性剤、陰イオン系性界面活性剤、
陽イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤などの
いずれのものも使用できる。陽イオン系界面活性剤と陰
イオン系性界面活性剤は併用できないが、その他につい
ては適宜組み合わせて使用ができる。

具体的には、非イオン系界面活性剤として、ポリオキシ
エチレンオクチルフエエルエーテルなどのエーテル系、
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセン、モノオ
レイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、テトラオレイ
ン酸ポリオキシエチレンソルビットなどのエーテルエス
テルル、親油型モノオレイン酸グリセリン、セスキオレイン
酸ソルビタン、モノステアリン酸エチレングリコール、
しょ糖脂肪酸エステル等のエーテル系、アルキロールア
マイド、ポリオキシエチレンステアリン酸アマイドなど
の含窒素系など；陰イオン系界面活性剤として、金属石鹸などのカルボン
酸系、ラウリル硫酸ナトリウムなどの硫酸エステル系、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルりん酸、
ポリオキシエチレンオレイルエーテルりん酸ナトリウム
などのりん酸エステル系；陽イオン系界面活性剤として、塩化ジステアリルジメチ
ルベンジルアンモニウムなどの第４級アンモニウム塩系
、塩化ステアリルジメチルベジルアンモニウム塩などの
芳香族系、塩化セチルピリジニウムなどの複素環系など
；両性イオン系界面活性剤として、ラウリルジメチルア
ミノ酪酸ベタイン等のベタイン系、βーラウリルアミノ
プロピオン酸ナトリウムなどのアミノカルボン酸系、イ
ミダシリン誘導体などが挙げられる。

界面活性剤の使用量としては、スクワランおよび／また
はスクワレン部分水素添加物１重量部に対し得０．０５
〜２．０重量部、好ましくは０．１〜１．０重量部であ
る。

本発明の糊剤組成物には、上記３成分のばか従来公知の
溶剤、可塑剤、酸化防止剤、防黴剤および天然もしくは
合成の香料を添加して使用することができる。

溶剤、可塑剤としては、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコール
、プロピレングリコール、１、３−ブチレンゲルコール
、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グ
リセリン、ソルビトールポリプロピレングリコール、高級アルコール等のアルコ
ール類；流動パラフィン、流動イソパラフィン等の炭化
水素類；オレンジ精油、ホホバ油、精製ミンク油などの
天然精油；ステアリン酸などの高級脂肪酸；蜜蝋、木蝋
、カルナウバワックス、ラノリン、セラックなどの天然
動植物性ワックス；セレシン、マイクロクリスタリンワ
ックス、ポリエチレンワックスなどの炭化水素ワックス
；シリコーン油などを例示できる。

次に本発明の糊剤の使用方法を述べる。

スクワランおよび／またはスクワレンを界面活性剤の働
きにより適宜水を添加して糊剤中に分散させることによ
り本発明の糊剤組成物を調製する。そのほか、スクワラ
ンおよび／またはスクワレンを界面活性剤の働きにより
乳化させ乳化物を製造し、使用時に適宜水を加えて糊剤
と混合し糊剤組成物を製造することもできる。

本発明の糊剤組成物を使用するに際しては、適宜水で希
釈して糊固形分濃度０．００１〜５重量％の水性乳液と
して調節して用いる。したがって、希釈前の形態として
は、水性乳化物、クリーム、ペースト、ゲルなどの形態
であってもよい。繊維加工製品を糊付けするには、前記
のように水洗、乾燥または脱水後の繊維加工製品に、上
記のような固形分濃度に調節した水性液をスプレーまた
は浸漬するなどして処理する。その後、脱水、乾燥しア
イロン掛け、型プレスまたは皺伸ばし機で処理すること
によりプレス加工を行なう。

繊維加工製品に対しては、本発明の糊剤組成物は乾燥重
量基準で０．００１〜５．０重量％付着させることによ
り達成する。

［実施例コ次に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本
発明がこれらの実施例のみに制約されることを意味する
ものではない。

炎１涯Ａ、スクワラン乳化液の調製次の配合によりスクワラン乳化液Ａを調製した。

スクワラン　　　　　　　　２００ｇ市販ノニオン系界面活性剤　　１００ｇサリチル酸　　
　　　　　　　　１ｇ水　　　　　　　　　　　　　　−一一迂」Ｌｌｌ−一
計　　１０００ｇ上記のスクワランは、鮫肝油から採取したスクワレンを
常法により水素添加した部分水素添加スクワレン（沃素
［０，２）である。沃素価が極めて低いために本発明で
は単にスクワランと呼称する。

Ｂ、糊剤組成物の調製糊剤組成物Ｂ；コーンスターチ５００ｇと水５００ｇを１２０°Ｃに加
熱し加圧釜で混合して溶解した後、水で１０１に希釈す
ることにより５％濃度の糊液をｙＪＲ製した。この液１
０ｇに上記スクワラン乳化液Ａ　　１００ｍ１を添加す
ることにより糊剤組成物Ｂを調製した。

糊剤組成物Ｃ；コーンスターチ３５０ｇと水３５０ｇを加圧釜で加熱混
合した後、これにポリ酢酸ビニルエマルジーン３００ｇ
　（固形分濃度５０％）を加え、水で１０ノに希釈する
ことにより５％濃度の糊液をＷＲ製した。この液１０７
にスクワラン乳化液Ａ　　１００ｍｆを混合することに
より糊剤組成物Ｃを調製した。

別に、スクワラン乳化液Ａ　　１００ｍｆの代わりにス
クワラン乳化液Ａ　　５０ｍ１．２００ｍ１をそれぞれ
添加した糊剤組成物を調製した。それぞれＣ１およびＣ
２とする。

糊剤組成物Ｄ；ポリアクリレートエンマルジョン２００ｇ（固形分濃度
５％）を水で２０１に希釈することにより０．５％濃度
の糊液を調製した。この液２０１にスクワラン乳化液Ａ
　　２５ｍｊを混合し、糊剤組成物りを調製した。

塞」１例」− Ｙシャツ（ポリエステル混紡）１２０枚をアサヒ完全防
震型自動洗濯脱水機（形式ＷＥＵ２−３０Ｖ）により常
法で水洗後、潅ぎを行った。次いで糊剤組成物Ｂをスプ
レー処理し、軽く脱水して乾燥した。

乾燥後、スチームおよび空気により型プレスする工程を
作業者５人−組から成るｒｌｎ、ｍの計３組によりＹシ
ャツ仕上げ機を用いて行った。比較のために、スクワラ
ン乳化液を添加していない糊剤組成物についても試験し
た。

作業性試験として、３組によるプレス工程作業を２日実
施した。結果は１時間当たりのプレス処理でできたＹシ
ャツの枚数で以て次のように示した。

次の結果から、スクワラン無添加の糊剤と比較してプレ
ス時においてプレス型からの型離れ性が、本発明の糊剤
組成物を使用したものが優れているために、より多くの
Ｙシャツをプレスすることができた。

すなわち、無添加品の糊剤では型離れが悪いためにプレ
ス作業が捗らなかったが、これが大幅に改良されること
が分かる。

評価結果：作業組工 ■ ■ 無添加品１日目　　　　３７２日目　　　　３９１日目　　　　４０２日目　　　　３９１日目　　　　４０２日目　　　　４０添加品実ＪＪＬ２Ｌ市販の絹、麻、綿各１００％のブラウス各２０枚を試験
布として、二研化学製ダブルウェットバイオクリーニン
グマシンを使用して常法によりウェットクリーニングを
行った。

潅ぎ乾燥後、試験布を前記糊剤組成物りにそれぞれ浸漬
した後、自然乾燥させた。この試験布それぞれについて
手作業でアイロン掛けを行ないアイロン作業の作業性の
試験を行った。試験は毎日−回二日間行ない１時間当た
りプレスすることができた試験布の枚数で以て次のよう
に示した。

柔軟度の試験は、次の基準によった。結果は５名の平均
値により示した。

１点２点３点４点６点柔軟性悪い柔軟性やや悪い柔軟性普通柔軟性やや良い柔軟性良い試験布絹　　１日目２日目綿　　１日目２日目麻　　１日目２日目無添加品　添加品また、上記のアイロン掛けを行った各試験布について、
柔軟度を５名のパネラ−により手の感触で試験した。

柔軟度結果：絹綿麻無添加品　　添加品３　　　４．８３　　　４．８３　　　４．７上記の結果から、従来の糊剤では得られなかった良好な
アイロン滑り性が得られその結果、前記実施例工におい
て説明された型離れ性の向上と相まって、アリロン掛は
作業の大幅な効率改善が実現できた。

実１医Ｊ− アサヒ完全防震型自動洗清脱水機により綿、綿・ポリエ
ステル混紡、麻・ポリエステル混紡の３種のＹシャツに
糊剤組成物ＣＩ、ＣおよびＣＱをそれぞれスプレー処理
し、軽く脱水した後乾燥した。

５名のパネラ−により試験Ｙシャツの柔軟度を評価した
。柔軟度の評価基準は、前記のように平均値で示した。

■　　　■ 綿　　　　　　　　　　　　　　　３　３．４綿・ポリ
エステル混紡　３３．８麻φポリエステル混紡　３３．８ ■　　　０４．５　　４．８４．５　　４．８４．８　　５．０注：のは、 ■は、 ■は、 ■は、スクワラン乳化液の無添加糊剤組成物Ｃ１（スクワラン乳化液５０ｍ））糊剤組成物Ｃ（スクワラン乳化液１００ｍ１）糊剤組成物Ｃ：２（スクワラン乳化液Ａ　　２００ｍ））をそれぞれ使用した。

上記の結果から明らかなように、本発明の糊剤組成物を
使用することにより、サイジング効果（糊付は効果）を
保持しながら、布繊維に柔軟性を付与することが可能と
なった。これにより衣料の着脱時に感じるざら付き感が
大幅に改良されると共に、袖口や衿などの比較的硬く仕
上がる部分の肌への接触に伴うスレ感が著しく改善され
た。

［発明の効果コ本発明の糊剤組成物を使用することにより、糊付は効果
（サイジング効果）は勿論保持したまま、従来の糊剤と
比較して次のような効果がさらに付加された。

りプレス機などの型からの型離れ性が優れている、すな
わち型から容易に離れるために作業性が向上する。

２）アイロン加工に際してアイロンの滑りが良いのでア
イロン加工の作業性が向上する。

３）繊維自信が本来有する光沢、ぬめり感などの風合い
や柔軟性を付与することができる。

その結果、衣服の着脱時に感じるざらつき感が大幅に改善される。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）スクワランおよび／またはスクワレン部分水素添
加物、水性糊剤ならびに界面活性剤から成る繊維用糊剤
組成物。
（２）スクワランおよびスクワレン部分水素添加物の合
計１重量部に対して、界面活性剤０．０５〜２．０重量
部、水性糊剤１０〜２００重量部、残部が水から成る特
許請求の範囲第１項記載の繊維用糊剤組成物。
（３）スクワレン部分水素添加物の沃素価が３以下であ
る特許請求の範囲第１項記載の繊維用糊剤組成物。
（４）糊剤が、加工でんぷん、ＣＭＣ（カルボキシメチ
ルセルロース）、ガラクトマンナン、アルギン酸ソーダ
、ポリ酢酸ビニルおよびポリアクリレートのいずれかを
含有する特許請求の範囲第１項記載の繊維用糊剤組成物
。
（５）スクワランおよび／またはスクワレン部分水素添
加物、水性糊剤ならびに界面活性剤から成る繊維用糊剤
組成物により糊付けされた繊維加工製品。