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JPH02179525A - 能動型サスペンション - Google Patents

能動型サスペンション

Info

Publication number
JPH02179525A
JPH02179525A JP33084388A JP33084388A JPH02179525A JP H02179525 A JPH02179525 A JP H02179525A JP 33084388 A JP33084388 A JP 33084388A JP 33084388 A JP33084388 A JP 33084388A JP H02179525 A JPH02179525 A JP H02179525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slip angle
target slip
vehicle
gain
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33084388A
Other languages
English (en)
Inventor
Itaru Fujimura
藤村 至
Naoto Fukushima
直人 福島
Yukio Fukunaga
由紀夫 福永
Yosuke Akatsu
赤津 洋介
Masaharu Sato
佐藤 正晴
Kensuke Fukuyama
福山 研輔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP33084388A priority Critical patent/JPH02179525A/ja
Publication of JPH02179525A publication Critical patent/JPH02179525A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、能動型サスペンションに係り、とくk、車
両のフロント及びリヤのアンチロールモーメントの配分
比を制御することにより、ステア特性を制御できるよう
にした能動型サスペンションに関する。
〔従来の技術〕
従来の能動型サスペンションとしては、例えば特開昭6
2−295714号公報に記載されているものがある。
この能動型サスペンシランは、各輪に配した流体圧シリ
ンダと、この流体圧シリンダの作動圧を夫々制御する圧
力制御弁とを有し、車体に作用する横加速度の検出値及
び操舵角検出値に応じて圧力制御弁を作動させ、シリン
ダの作動圧を制御する制御装置を備えている。つまり、
その制御装置では、横加速度検出又は推定信号にフロン
トとリヤとで操舵状況に応じた夫々のゲインを乗じて指
令信号にするとともk、左右輪で逆相に変化する指令信
号を形成している。そして、この各指令信号により、対
応する圧力制御弁、流体圧シリンダを駆動させ、各流体
圧シリンダの発生する力を左右で反対向きとし、これに
よって車体のロールを低減又は零とするアンチロールモ
ーメントを発生させるようになっている。
この場合、前後輪でのアンチロールモーメントの和を一
定に保ちつつ、その前後配分を変えることにより、ロー
ル姿勢を変化させることなく、ステア特性を制御できる
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の能動型サスペンシロンは、指
令信号を形成するための各ゲイン定数の前後配分比、即
ちアンチロールモーメントの前後配分比を、単に操舵角
のみから判断して、旋回開始状態か、旋回終了状態か、
又は直進状態かに応じて変化させるのみであったため、
操舵角自体には車速の因子が入っていない等のことから
、必ずしも実際に生じている旋回状態を的確に反映した
ステア特性の制御とはなり難く、したがって、ステア特
性の制御精度が低いという問題が残されていた。つまり
、具体的には、例えば旋回開始状態において、旋回性を
重視するがゆえに後輪側のアンチロールモーメントの配
分が大きくなり過ぎると、安定性が低下してスピンを生
じたり、反対k、安定性を重視するがゆえに前輪側のア
ンチロールモーメントが大きくなり過ぎると、操舵に対
するヨ一応答が低下して回頭性が悪化するなど、旋回走
行に伴う旋回性と安定性とを両立させることは困難であ
るという状況を呈していた。
この発明は、このような従来の未解決の問題に鑑みなさ
れたもので、車速や路面状況などの影響を含めた実際の
旋回状態を最も的確に把握できる状態量はスリップ角で
あることに着目し、このスリップ角を算出し、このスリ
ップ角に応じてアンチロールモーメントの前後配分を制
御することによって、旋回走行に伴うステア特性の制御
精度及び的確性の向上を図り、これにより旋回性と安定
性の両立を図るようにすることを、その解決しようとす
る課題としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するためk、請求項(1)記載の発明は
、車体と各車輪との間に夫々介挿したアクチュエータと
、車体に作用する横加速度に変更可能なゲインを乗じた
値に基づいてアンチロールモーメントが発生する方向に
前記各アクチュエータを駆動させるロール制御手段とを
有した能動型サスペンションにおいて、車両のスリップ
角を算出するスリップ角算出手段と、車両の走行状態に
応じた目標スリップ角を出力する目標スリップ角出力手
段と、前記スリップ角算出手段の算出値と目標スリップ
角出力手段による目標スリップ角との偏差を演算し、該
偏差に応じた関数値を予め設定した関数式から求める補
正演算手段と、この補正演算手段による関数値に応じて
前輪側及び後輪側の前記各ゲインの配分比を変更するゲ
イン変更手段とを備えている。
また、請求項(2)記載の発明は、とくに前記補正演算
手段の関数式を、スリップ角検出値と目標スリップ角と
の偏差β1.該偏差βEの微分値り。
、定数k、Cとしたときk、kβE+c4.なる線形結
合要素を含む関数式としている。
さらk、請求項(3)〜(6)記載の発明は、とくに前
記目標スリップ角出力手段を、車速、加減速度。
アクセル開度変化速度、及び前輪舵角変化速度の値に応
じて目標スリップ角を調整している。
〔作用〕
請求項(1)記載の発明においては、ロール制御手段が
横加速度に変更可能なゲインを乗じた値に基づいて各ア
クチュエータを駆動するので、旋回時の車体のロール運
動に抗するアンチロールモーメントが発生し、当該ロー
ル運動が抑制される。
一方、補正演算手段は、スリップ角算出手段の算出値と
目標スリップ角出力手段からの目標スリップ角との偏差
を演算し、該偏差に応じた関数値を予め設定した関数式
から求める。そして、ゲイン変更手段は、ロール制御手
段におけるアクチュエータ指令のための各ゲインを、補
正演算手段から与えられる関数値に応じて、前輪側と後
輪側とでその配分比を適宜変更する。したがって、前輪
側と後輪側とでは、そのゲインの変更に伴ってアンチロ
ールモーメントの配分比が変わり、ステア特性が制御さ
れる。つまり、直接、スリップ角算出値に応じてステア
特性を制御するので、その制御精度及び的確性が向上す
る。
また、請求項(2)記載の発明では、とくk、「C途、
」なる成分が減衰力とした作用し、スリップ角の変化速
度が振動的にならない。
さらk、請求項(3)〜(6)の発明では、とくk、高
速走行時、旋回制動時、パワードリフト走行時のステア
特性制御にも的確に対処できる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例) 第1図乃至第6図はこの発明の第1実施例を示す図であ
る。
第1図において、10FL、  10FRは前輪、10
RL、10RRは後輪、12は車輪側部材、14は車体
側部材、16は能動型サスペンションを夫々示す。
この内、能動型サスペンション16は、各車輪10FL
−10RR位置で車輪側部材12及び車体側部材14間
に夫々介挿された油圧シリンダ18FL〜18RR(ア
クチュエータ)及びコイルスプリング19FL〜191
1Rと、この油圧シリンダ18Fし〜18RRの作動圧
を個別に制御する圧力制御弁20FL〜20RRと、こ
の油圧系の油圧ユニット22及びタンク24とを備えと
ともk、横加速度センサ26、前後加速度センサ28、
車速センサ30、及びコントローラ32を具備している
油圧シリンダ18FL〜18RRの夫々は、そのシリン
ダチューブ18aが車体側部材14k、またピストンロ
ッド18bが車輪側部材12に夫々取り付けられ、シリ
ンダチューブ18a内にはピストン18cに隔設された
圧力室りが形成されている。この圧力室りは、絞り弁3
3を介して油圧振動吸収用のアキュムレータ34に連通
している。
なお、各コイルスプリング19FL〜19RRは、比較
的低いバネ定数のものであって車体の静荷重を支持して
いる。
また、圧力制御弁20FL〜20RHの夫々は、電磁ス
プール弁で構成され、その供給ボートが油圧ポンプを内
蔵する油圧ユニット22k、戻りボートがタンク24k
、さらに出力ポートが油圧シリンダ18FL〜18RR
の圧力室りに各々接続されており、コントローラ32か
らは電磁ソレノイドに励磁電流でなる指令信号Iが夫々
供給されるようになっている。そして、各圧力制御弁2
0FL〜20RRは、第2図に示すようk、指令信号I
の変化に比例した圧力Pcをその出力ポートから油圧シ
リンダ18FL〜18RRに供給する。つまり、指令信
号1 (=If、Ir)が零であるときには所定のオフ
セット圧P0を出力し、この状態から指令信号Iが正又
は負方向に増加すると、比例ゲインk、をもって増加又
は減少する圧力Pcを出力する。尚、第2図中、pxA
xはライン圧である。
さらk、横加速度センサ26は、車両の重心位置近傍に
設けられており、車両に作用する車体横方向の加速度を
検知し、これに応じた信号SiC本実施例では、車両の
右旋回に相当する信号を正。
左旋回に相当する信号を負)をコントローラ32に供給
する。前後加速度センサ28は、同じく車両の重心位置
近傍に設けられており、車両に作用する車体前後方向の
加速度を検知し、これに応じた信号覧(本実施例では、
制動時に相当する信号を正1発進時に相当する信号を負
)をコントローラ32に供給する。さらk、車速センサ
30は、変速機の出力側の回転数を磁気的又は光学的に
検出して、その回転数に応じた車速信号■をコントロー
ラ32に出力するものである。
一方、コントローラ32は、第3図に示すようk、横加
速度検出信号yに基づきアンチロールモーメントを制御
するロール抑制指令部35と、横加速度検出信号y及び
前後加速度検出信号kに基づき車両のスリップ角βを演
算するスリップ角演算回路36と、このスリップ角演算
回路36の出力の絶対値をとる絶対値回路38と、前後
加速度信号を及び車速信号Vに基づく目標スリップ角β
Sを演算する目標スリップ角演算回路40と、実スリッ
プ角の絶対値1βIと目標スリップ角βSとの基づきロ
ール抑制指令部34の後述するゲイン定数Kf、Krを
変更するための配分制御信号αを求める補正演算手段4
2と、この配分制御信号αΦ値に応じて全体のアンチロ
ールモーメントの和を同一にした状態でゲイン定数Kf
、Krを変更するゲイン変更手段44とを有している。
ここで、横加速度センサ261前後加速度センサ28.
及びスリップ角演算回路36はスリップ角算出手段を構
成するもので、この内、横加速度センサ26はロール制
御との兼用になっている。
また、前後加速度センサ28.車速センサ30゜及び目
標スリップ角演算回路40は目標スリップ角出力手段を
構成している。さらk、ロール抑制指令部35.各圧力
制御弁20FL〜20RR,及び油圧ユニット22.タ
ンク24がロール制御手段を構成する。
前記ロール抑制指令部35は、第3図に示すようk、各
別にゲイン定数Kf、Krを調整可能な可変利得増幅器
でなるゲイン調整器46f、46rと、左右輪で逆相の
励磁電流を指令するための反転器48f、48rと、各
圧力制御弁20FL〜20RRに対応して設けたバルブ
駆動回路50FL〜50RRとにより構成しである。
そして、ロール抑制指令部35では、横加速度信号yが
ゲイン調整器46f、46rに入力するようになってお
り、ゲイン調整器46f、46rの出力側は、前方、後
左側に対してはバルブ駆動回路50FL、  50RL
を介して圧力制御弁20FL。
20RLに至り、一方、前布、後右側に対しては反転器
48f、48r及びバルブ駆動回路50FR。
50RRを介して圧力制御弁20FR,20RRに至る
このため、入力した横加速度検出信号yは、ゲイン調整
器46f、46rにより、その時点で設定されているゲ
イン定数Kf、Krを各別に乗じられて指令信号1f’
、Ir’ となる。そして、前左、後左側に対してはバ
ルブ駆動回路50FL、50RLを介して指令信号1f
、Irが形成される一方、前布、後右側に対しては、反
転器48f、48r、バルブ駆動回路50FR,50R
Rを介して逆相の指令信号−If、−1rが形成される
さらk、ゲイン調整器46f、46rは、各々、そのゲ
イン定数Kf、Krを後述するゲイン変更信号Sf、S
rにより第4図に示す如く変更できるようになっている
。つまり、ゲイン変更信号Sf、Srを増加させると、
所定の比例ゲインに2をもって増加するゲイン定数Kf
、Krを設定できる。
また、前記スリップ角演算回路36は、入力する前後加
速度検出信号i、横加速度検出信号yと、予め決定され
た設定値Aとに対して、If≦Aの場合は、車両のスリ
ップ角β=0にするとともk、IyI>Aの場合は、 β−父/ν       ・・・ (1)a、又は、 β=jan−’(X/y)   ・(1)bの式に基づ
いて演算を行い、求めたスリップ角βに対応した信号(
本実施例では、車両が右旋回では正の信号、左旋回では
負の信号)を出力するものである。尚、本スリップ角演
算回路36の詳細は、本出願人が先に提案済みの特願昭
63−95859号記載の内容と同一である。
さらk、前記目標スリップ角演算回路40は、第5図に
示すようk、入力する車速検出信号Vを変数として、こ
の車速信号Vの増加に反して図示の如く減少する基本ス
リップ量β3゜を出力する第1関数発生器52と、入力
する減速度検出信号質を変数として、この加速度信号質
の増加に反して所定の比例ゲインに3で原点より直線的
に減少する補正スリップ量βA (負の値)を出力する
第2関数発生器54と、基本スリップ量βE。と補正ス
リップ量βEとを加算して目標スリップ量βSを出力す
る加算器56とを有している。この内、第1関数発生器
52は、発生する基本スリップ量β3oを、車速■=零
の状態で正の所定値とし、車速Vの増加に伴って低下さ
せ、中速域の50 k/hの点で零とし、車速Vが更に
増加するにつれて負側に増大させている。
このため、目標スリップ量βSは、通常、車速Vに応じ
た第1関数発生器52の発生出力βsoによって決まる
が、発進時、制動時などにおいては、第2関数発生器5
4の発生出力β^の分だけ低下することになる。
さらk、前記補正演算手段42は、前記スリップ角の絶
対値信号1β1から前記目標スリップ角信号βEを減算
し、 βE=+β1−β3     ・・・ (2)となるス
リップ角偏差信号βEを求める減算器5日と、このスリ
ップ角偏差信号βEに対して、α’=にβz+cj* 
    ・・・ (3)(k、Cは正の定数)の演算を
施す補正演算器60と、ニュートラルステア特性に対応
した配分制御信号αN (配分比0.4〜0.6程度に
対応する信号)を発生する基準値発生器62と、両信号
α′及びα8を相互に加算して、 α=αu+にβt+cjt   ・・・ (4)となる
配分制御信号αをゲイン変更手段44に出力する加算器
64とを備えている。ここで、上記(3)式中の定数k
、Cは、マスバネ系とのアナロジ−でみると、kがバネ
定数、Cが減衰定数に夫々相当するものであり、PID
I制御とのアナロジ−ではkが比例制御ゲイン、Cが微
分制御ゲインに夫々相当するものである。
さらk、前記ゲイン変更手段44は、前輪側。
後輪側のゲイン調整器46f、46rにゲイン変更信号
Sf、Srを個別に出力する前輪側ゲイン指令回路44
f、44rにより成る。この内、入力する配分制御信号
αに対して、前輪側ゲイン指令回路44fは、 5f=K・α     ・・・ (5)の演算を行って
ゲイン変更信号Sfを設定し、後輪側ゲイン指令回路4
4rは、 5r=K・ (1−α) ・・・ (6)の演算を行っ
てゲイン変更信号Srを設定する。
ここで、Kは前後輪トータルゲインである。
したがって、両信号Sf、Srによって指令される前後
輪のアンチロールモーメントの和は一定に保たれる。そ
して、第6図に示すようk、配分制御信号α−α8の場
合には、前後輪のアンチロールモーメントは等しく、後
述する如く、ステア特性がニュートラルステア(N、 
 S、 )に保持される。さらk、配分制御信号α〉α
8の場合には、オーバステア(0,S、)特性が得られ
、反対にα〈αNの場合には、アンダステア(U、  
S、 )特性が得られる。
ところで、本発明において、前輪側及び後輪側のゲイン
定数Kf、KrO値を変更することによりステア特性を
変化し得る理由は、以下に述べる通りである。
つまり、ゲイン定数Kf 、Krの大きさによって、車
両の旋回時k、遠心力に対向するためのアンチ(逆)ロ
ールモーメントを前輪側と後輪側とで異ならせることが
でき、これは従来のサスペンションのロ〒ル剛性分担率
が異なることに相当する。このため、Kf >Krに選
定した場合には、旋回時に前輪側の左右輪荷重移動量が
大きくなり、タイヤのコーナリングパワーの左右合計値
が後輪側のそれに比較して低減し、これによってスタビ
リテイファクタKsが増加して車両のステア特性がアン
ダーステア特性となる。同様にして、Kf<Krに選定
すると、前記とは逆に後輪側の左右輪荷重移動量が大き
くなり、タイヤのコーナリングパワーの左右合計値が前
輪側のそれに比較して低減し、これによってスタビリテ
イファクタKsが減少して車両のステア特性がオーバー
ステア特性となり、さらにKf =Krに選定すると、
ニュートラルステア特性とすることができる。
次k、上記実施例の動作を説明する。
いま、車両が良路を低速域である一定速度(例えば30
 k/h)で直進或いはこれに極めて近い走行状態にあ
り、横方向及び前後方向の加速度V及びkは共に零であ
るとする。
この状態における目標スリップ角βEは、目標スリップ
角演算回路40の第1関数発生器52の出力する基本ス
リップ量β3゜のみにより決まり、例えば、β3−+5
°に設定される。一方、スリップ角演算回路36におい
て、前記(1)a(又は(1)b)式に基づいて算出さ
れる車両の実際のスリップ角βは零となる。このため、
補正演算手段42は、前記(2)式に基づくスリップ角
の偏差β!を、β2=−βEとし、さらk、前記(3)
式による補正演算器60の出力値α′を偏差βEに応じ
た負値とし、結局、出力する配分演算信号αを第(4)
式から、αくα8とする。そこで、ゲイン変更手段44
の両ゲイン指令回路44f、44rから指令されるゲイ
ン変更信号Sf、Srは、S f <S rとなり、こ
れに比例して前後輪側のゲイン定数Kf。
Krが設定されるから、Kf<Krとなる。
一方、この走行状態では、横加速度yは殆ど零であるの
で、Kf<Krとなっているゲイン定数Kr、Krによ
り形成される指令信号1f、Irは共に零となり、各圧
力制御弁20FL〜20RRは所定のオフセット圧P、
を対応する油圧シリンダ18FL−18RRに夫々出力
する。このため、油圧シリンダ18FL〜18RRのス
トローク量はオフセット圧P0に対応した値に設定され
、平坦な所定車高値が得られる。
したがって、この状態における車両のステア特性は、前
述した如く、Kf<Krによってオーバステア特性とな
るので、直進状態から旋回状態(コーナリング状態を含
む)に移行する際の良好な回頭性が得られる。
また、上述した直進又はこれに近い走行状態から、ハー
ドコーナリングを行って大きな横加速度yが得られたと
する。これにより、目標スリップ角演算回路40は、出
力する目標スリップ角β。
を、かかるコーナリングにおける前後方向の減速度成分
に応じて第2関数発生器54が出力する補正スリップ量
βEの分だけ減少させる。一方、スリップ角演算回路3
6は、大きなスリップ角βを算出する(第(4)式参照
)。このため、1β1〉βE。
即ちスリップ角偏差βE〉0となり、これによりa>a
、となるから、S f >S r、即ちKf>Krに設
定される。
そこで、ステア特性は実際に生じているスリップ角に応
じた。即ち旋回状態を的確に反映したアンダーステア特
性になり、アンチスピンモーメントが発生し、スリップ
角βを目標スリップ角βSに保持しようとする力が作用
するので、これによってハードコーナリングに伴うスピ
ンを確実に防止する。しかも、このスピン防止の過程で
、配分制御信号α中に’Cfjt Jの成分が含まれる
ので(第(3)、 (4)式参照)、この成分が減衰力
として効き、スリップ角βの変化速度を抑えて、これよ
り車両挙動が振動的にならないようにする。さらk、本
実施例では、車両減速時に目標スリップ角βSをアンダ
ーステア側となる値に強制的に補正しているので、減速
時の車両前輪への荷重移動によるオーバステア化を防止
でき、これにより、旋回制動時のタックインやスピンを
も的確に防止できる。
したがって、車両は、前述した直線走行状態から、回頭
性よくコーナリング状態に移行し、しかもコーナリング
初期状態におけるタックインやスピンの発生を防止し且
つ車両挙動の不安定化を防止した状態でコーナリング状
態に入ることができる。
一方、上述のハードコーナリング(例えば右切り操舵に
よるコーナリング)状態にあっては、ロール抑制指令部
35は、入力する横加速度yk、その時点で設定されて
いるゲイン定数Kf、Kr(Kf>Kr)を乗じて指令
信号1f’、Ir’を形成する。この指令信号1f’、
Ir’は車体右側に対しては反転された後、バルブ駆動
回路50FL〜50RRによる電力増幅を介して指令信
号If、−If、Ir、−1rに変換される。そして、
前方、後左側の圧力制御弁20FL、  20RLには
反転されない指令信号1f、Irが夫々出力され、且つ
、前古、後右側の圧力制御弁20FR,20RRには反
転された指令信号−If、−1rが夫々出力される。こ
れによって、圧力制御弁20FL〜20RRは、前方、
後左側の油圧シリンダ18FL、18RLにはオフセッ
ト圧P0より高い圧力Pを、前古、後右側の油圧シリン
ダl 8FR,l 8RRにはオフセット圧P・より低
い圧力Pを出力する。したがって2車体左側ではその沈
み込みに抗する力が作用し、車体右側ではその浮き上が
りが助長されないから、後側からみて左側にロールする
車体に抗するアンチロールモーメントが作用し、アンチ
ロール効果が得られ、車体変化が的確に抑制される。こ
の車体姿勢の制御は、方墳りによるコーナリング、旋回
でも同様である。
さらk、上述したコーナリングが進み、コーナリング終
了状態になるにつれて、スリップ角βは小さくなるとと
もk、車速か低下したり、減速度が零に戻ることにより
、目標スリップ角βSが再び正の値に復帰する。これに
よって、補正演算手段42によって演算される配分制御
信号αは、αくα8となって、再び、前述した如くオー
バステア特性となるゲイン定数Kf、Krに変更される
から、その後のハンドル操作に伴う回顧性を良くするこ
とができる。
ところで、車両は一般的に車速■の増加に伴い安定性が
低下し、急操舵時のスリップ角βの変化も速くなり、ス
ピンし易(なるため、ステア特性は車速Vの増加に伴い
徐々にアンダーステア側に調整することが望ましい、ま
た、高速走行では直進安定性を確保するためにも、アン
ダーステア特性であることが必要となる。
このことに対して、本実施例の目標スリップ角演算回路
40では、車速Vが増加するにつれて、その基本スリッ
プ角βE。、即ち目標スリップ角βSを低下させて、ス
テア特性をアンダーステア側に調整しており、中速域で
はほぼニュートラルステア・特性、高速域ではアンダー
ステア特性が得られる。このため、前述した旋回時の回
頭性及び安定性の両立という利点は、中、高速走行にお
いても同等に享受でき、合わせて直進安定性も確保でき
る。
なお、この発明における、目標スリップ角βSの車速■
及び減速慶賀に対する変化は、前述した第5図に示すも
のに限定されることなく、例えば、車速■の所定中速範
囲で基本スリップ角βs0が零となるようにしてもよい
し、また減速度にの変化に対する補正スリップ角βEの
変化を非線形にしてもよい。
(第2実施例) 次k、この発明の第2実施例を第7図に基づき説明する
。ここで、第1実施例と同−又は同等の構成要素には、
同一の符号を用い、その説明を省略又は簡略化する。
この第2実施例は、FR(前エンジン・後輪駆動)車に
適用したものであり、テールスライド。
所謂パワードリフトを容易にしたものである。そのため
、コントローラ32における目標スリップ角演算回路6
0は、第7図に示すように構成している。この演算回路
60は、前述した第3図中の目標スリップ角演算回路4
0に置換されるものである。
また、このスリップ角演算回路60には、第1実施例と
同様に車速センサ30及び前後加速度センサ28の検出
信号V及び翼が供給される他、車両のアクセル開度セン
サ62のアクセル開度に応じて信号φが、微分器64を
介して微分信号φとなって入力している。また、同演算
回路6oには、前輪舵角センサ66の舵角に応じた信号
θが同様k、微分器68を介して微分信号6となって入
力している。
スリップ角演算回路60は、第7図に示すようk、第3
図と同一に構成された第1.第2関数発生器52.54
及び加算器56を具備するとともk、ステップ状に変化
する補正スリップ角信号β。
及びβCを出力する第3及び第4関数発生器、及び加算
器74.76を備えている。この内、第3関数発生器7
0は、入力するアクセル開度変化速度−が増加し所定値
−2になってとき、それまでの零から所定値(例えば1
0°)に対応した補正スリップ角信号βEを出力するよ
うになっている。
また、第4関数発生器72は、入力する前輪舵角変化速
度6が増加し所定値6□になったとき、それまでの零か
ら所定値(例えばlO@)に対応した補正スリップ角信
号β。を出力するようになっている。これらの関数発生
器70.72は、所定値φl (くφ2)、θt(<d
2)との間でヒステリシス特性を有している。このよう
にして形成される補正スリップ角信号β8.β。は、加
算器74.76により信号「βE。+βE」に加算され
て目標スリップ角β3となり、補正演算手段42に与え
られるようになっている。
その他の構成は、第1実施例と同一である。
したがって、この第2実施例によっても第1実施例と同
等の作用効果が得られる。このほか、アクセル開度変化
速度又は前輪舵角変化速度が設定値−2又は6を以上に
なると、目標スリップ角信号βEが増加するため、パワ
ーオンやハンドルの急な切り増しにより、ステア特性が
オーバーステア側にスリップ状に変化する。したがって
、車体スリップ角βを大きくとるドリフト走行が可能に
なる。
なお、前記各実施例におけるコントローラ32は、該コ
ントローラ32と同等機能のプログラムを搭載したマイ
クロコンピュータによって構成してもよい。また、前記
各実施例では横加速度をセンサにより検出する場合を説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例
えば、横加速度を操舵角及び車速に基づき演算により推
定する構成(特開昭62−295714号参照)として
もよい。さらに本発明におけるアクチュエータとしては
、前述したもののほか、流量制御形のシリンダであって
もよいし、空気圧シリンダでもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したようk、請求項(1)記載の発明は、横加
速度に変更可能なゲインを乗じた値に基づいて、車体の
ロール運動を抑制するアンチロールモーメントを発生さ
せて車体姿勢を制御するとともk、車両に実際に生じて
いるスリップ角を検出し、この検出値と目標スリップ角
との偏差に基づき、ロール抑制のためのゲインを変更し
てアンチロールモーメントの前後配分比を変更させ、車
体スリップ角のフィードバック制御を行うようにしてい
るため、実際の旋回状態を的確に反映した状態量である
スリップ角に基づく制御となり、これにより、従来の単
なる操舵角によるアンチロールモーメントの前後配分制
御に比べて、制御精度が格段に向上し、これにより、確
実に回頭性と安定性の両立を図ることができる。
また、請求項(2)記載の発明では、とくk、上記制御
中に減衰力を効かずことができるので、スリップ角の変
化速度の振動を抑え、車両の旋回安定性を向上させる。
さらk、請求項(3)〜(6)記載の発明では、とくk
、高速走行時の安定性を確保でき、旋回制動時のタック
インやスピンを防止でき、又はアクセル開度変化速度や
舵角変化速度が大きいときのパワードリフト走行が容易
になる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例を示す構成図、第2図は
圧力制御弁における指令信号と出力圧の関係を示すグラ
フ、第3図は第1実施例のコントローラを示すブロック
図、第4図はゲイン変更信号の変化に対するゲイン定数
の変化を示すグラフ、第5図は第1実施例における目標
スリップ角演算回路を示すブロック図、第6図は前後配
分比とステア特性の関係を示すグラフ、第7図はこの発
明の第2実施例におけるコントローラの目標スリップ角
演算回路を示すブロック図である。 図中、12は車輪側部材、14は車体側部材、16は能
動型サスペンション、18FL〜18RRはアクチュエ
ータとしての油圧シリンダ、20FL〜20RRは圧力
制御弁、22は油圧ユニット、24はタンク、26は横
加速度センサ、28は前後加速度センサ、30は車速セ
ンサ、32はコントローラ、35はロール抑制指令部、
36はスリップ角演算回路、40.60は目標スリップ
角演算回路、42は補正演算手段、44はゲイン変更手
段である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、車体と各車輪との間に夫々介挿したアクチュエ
    ータと、車体に作用する横加速度に変更可能なゲインを
    乗じた値に基づいてアンチロールモーメントが発生する
    方向に前記各アクチュエータを駆動させるロール制御手
    段とを有した能動型サスペンションにおいて、 車両のスリップ角を算出するスリップ角算出手段と、車
    両の走行状態に応じた目標スリップ角を出力する目標ス
    リップ角出力手段と、前記スリップ角算出手段の算出値
    と目標スリップ角出力手段による目標スリップ角との偏
    差を演算し、該偏差に応じた関数値を予め設定した関数
    式から求める補正演算手段と、この補正演算手段による
    関数値に応じて前輪側及び後輪側の前記各ゲインの配分
    比を変更するゲイン変更手段とを備えたことを特徴とす
    る能動型サスペンション。
  2. (2)前記補正演算手段は、その関数式を、スリップ角
    検出値と目標スリップ角との偏差β_E、該偏差β_E
    の微分値■_E、定数k、Cとしたときに、kβ_E+
    C■_Eなる線形結合要素を含む関数式としている請求
    項(1)記載の能動型サスペンション。
  3. (3)前記目標スリップ角出力手段は、車速の増加に反
    して目標スリップ角を減少させる手段である請求項(1
    )記載の能動型サスペンション。
  4. (4)前記目標スリップ角出力手段は、車両の減速度又
    は加速度の増加に反して目標スリップ角を減少させる手
    段である請求項(1)記載の能動型サスペンション。
  5. (5)前記目標スリップ角出力手段は、車両のアクセル
    開度変化速度の増加に伴って目標スリップ角を増加させ
    る手段である請求項(1)記載の能動型サスペンション
  6. (6)前記目標スリップ角出力手段は、車両の前輪舵角
    変化速度の増加に伴って目標スリップ角を増加させる手
    段である請求項(1)記載の能動型サスペンション。
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