JPH021523Y2

JPH021523Y2 -

Info

Publication number: JPH021523Y2
Application number: JP14608884U
Authority: JP
Priority date: 1984-09-27
Filing date: 1984-09-27
Publication date: 1990-01-16
Also published as: JPS6159905U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、ピストンに設けられた永久磁石に応
動して動作しそれによりピストンのストローク位
置を検出する位置検出器を備えた流体圧シリンダ
に関し、特に位置検出器のシリンダへの取付構造
に関する。

（従来技術及びその問題点）位置検出器を流体圧シリンダに取付けるにあた
つて、従来ではシリンダ本体の外周面に取付用バ
ンドを装着しこのバンドを介して検出器を取付け
るか、あるいはシリンダ本体に装備されているシ
リンダカバー取付用のタイロツド又は検出器取付
用としてシリンダ本体にビス等で装備した取付バ
ーを介して検出器を取付けているが、いずれの場
合においても位置検出器とバンド、タイロツド又
は取付バーとの間に、ブラケツトのような何らか
の中間取付部材を介在させる必要があると共に、
この中間取付部材自体を取付けるためのビス類を
必要とするために、部材点数が多くなつて取付け
作業が非常に面倒であるうえ、外観上の体裁も悪
かつた。

（問題点を解決するための技術的手段）本考案は上述した従来の問題点を解決すること
を目的としてなされたもので、その技術的手段
は、シリンダ本体の外側面所要部に、外側の幅狭
溝部と内側の幅広溝部とから成る断面略Ｔ字状の
取付溝をシリンダ本体軸方向に条設する一方、ピ
ストンに設けられた永久磁石に応動して動作する
検出手段を内蔵していて上記取付溝に係入可能に
形成されたボデイーと、このボデイーに一体連設
されていて上記取付溝の少なくとも幅広溝部に嵌
合可能に形成された取付片と、この取付片に螺入
された固定ねじとから成る位置検出器を備え、し
かして上記位置検出器のボデイーを上記取付溝に
係入すると共に取付片をこの取付溝の幅広溝部に
嵌合して上記固定ねじによりこの取付片を幅広溝
部内面に圧接固定して成ることである。

（実施例）次に本考案の一実施例を第１図〜第４図に基づ
いて説明する。

これらの図においてＡは片ロツドタイプの小型
空気圧シリンダ、ＢはこのシリンダＡに取付けら
れた位置検出器を示している。

空気圧シリンダＡは、ヘツドカバー２が一体に
形成されているアルミ合金製のシリンダ本体１
と、先端部にアルミ合金製のピストン３を備えて
シリンダ本体１のシリンダ穴１ａに挿入されたピ
ストンロツド４と、シリンダ穴１ａの開口端部に
装着されたロツドカバー５とからなり、ピストン
３のロツド側側面部にはリング状の永久磁石３ａ
が装着されている。

シリンダ本体１は短四角柱状を成していて、そ
の一外側面に、外側の幅狭溝部６ａと内側の幅広
溝部６ｂとから成る断略Ｔ字状の取付溝６が、シ
リンダ本体１の軸方向に全長に亘つて条設されて
おり、この取付溝６の幅広溝部６ｂは第１図及び
第２図で明らかなようにその断面がシリンダ穴１
ａと同心的に円弧状に形成されている。また、シ
リンダ本体１にはその内部のロツド側室及びヘツ
ド側室にそれぞれ通じている吸排気ポート７，８
が穿設されている。尚、このシリンダ本体１はア
ルミ合金を例えば押出し加工することによつて一
体形成されたものである。

各位置検出器Ｂは第４図から明らかなように、
シリンダ本体１の取付溝６に係入可能であつて、
その長手方向に沿つて空洞部９ａが設けられた略
直方体状のボデイー９と、このボデイー９の空洞
部９ａに嵌挿固定されていて、ピストン３に装着
してある永久磁石３ａに応動して動作する検出手
段としてのリードスイツチ１０と、ボデイー９の
一端部に一体連設されていて、その断面がシリン
ダ本体１のＴ字状取付溝６の断面形状に対応する
形状に形成されている取付片１１と、この取付片
１１の一側端部において該取付片の厚み方向に貫
設されているねじ孔１２に螺入されるビスなどの
固定ねじ１３と、から構成される。上記取付片１
１は上記取付溝６の深さと同じ寸法の厚みを有す
るもので、この取付溝６の幅狭溝部６ａに嵌合可
能な幅狭片部１１ａと、同取付溝６の幅広溝部６
ｂに嵌合可能な幅広片部１１ｂとから成り、また
上記ボデイー９は取付片１１と同様に取付溝６の
深さと同寸法の厚みを有するが、その幅は取付溝
６における幅狭溝部６ａの溝幅の1/2より若干狭
くなつている（これは第１図に示す如く２個の検
出器Ｂ，Ｂのボデイー９，９が取付溝６に並列状
態で嵌まり合うようにするためである）。また、
第４図に示すように取付片１１を構成している幅
広片部１１ｂの両側突出部１１b₀，１１b₀はその
片方の突出部１１b₀がボデイー９の側縁に沿つて
延設されている。尚、上記ボデイー９と取付片１
１とは適当な合成樹脂によつて一体成形されてい
る。

上記位置検出器Ｂの取付けにあたつては、第１
図に示すように、２個の位置検出器Ｂ，Ｂを互い
に逆向きの状態で取付溝６に嵌め入れ、この取付
溝６に嵌合した双方の取付片１１，１１をこの取
付溝６に沿つて対向方向に摺動させつつ、双方の
ボデイー９，９を横向きに相隣り合つた状態に位
置させる。そしてかかる状態から、各取付片１１
のねじ孔１２に固定ねじ１３を螺入してこのねじ
１３の先端が取付溝６の底面に接当するまでねじ
込む。そして更にこのねじ１３を締め込むと、第
２図で示されるように各取付片１１における幅広
片部１１ｂの両側突出部１１b₀，１１b₀が取付溝
６における幅広溝部６ｂと幅狭溝部６ａとの境界
段部に圧接され、それによつて各位置検出器Ｂが
取付溝６の定位置に固定されることになる。

前記各リードスイツチ１０にはリード線１０ａ
が接続されており、これによつて所要の結線が行
えるようになつている。また、前記永久磁石３ａ
は、ピストン３のロツド側側面に当接した状態で
ピストンロツド４に個定リング１４を介して固定
された支持リング１５に取着されており、この永
久磁石３ａの磁力によつてリードスイツチ１０を
作動させるようになつている。したがつて、位置
検出器Ｂをシリンダ本体１の所要位置に取付けて
おくことによつて、ピストン３のストローク位置
の検出を行うことができる。

図中１６はシリンダＡにおけるロツドカバー固
定用割リング、１７はクツシヨンリングを示す。

上述した実施例によれば、各位置検出器Ｂの外
側面がシリンダ本体１の外側面と面一の状態とな
つて位置検出器Ｂ全体が取付溝６内に完全に埋入
されるため、外観上の体裁が非常に良くなる。ま
た、位置検出器Ｂの構造からして２個の位置検出
器Ｂ，Ｂを、１つの取付溝６内にそのスペースを
有効に利用して取付けることができる利点があ
る。

以上の実施例では、シリンダ本体１の外側面に
１つの取付溝６を設けているが、この取付溝６は
必要に応じて複数併設してもよい。また、シリン
ダ本体１は本実施例では四角柱状としているが、
円筒形や六角柱等の多角柱状のシリンダ本体を用
いてもよい。

また本実施例のシリンダは、シリンダ穴の径及
びストロークが比較的小さいものであるため、ヘ
ツトカバーをシリンダ本体と一体に形成しそして
吸排気ポートをシリンダ本体に設けているが、シ
リンダ穴径、ストロークが比較的大きいシリンダ
にあつてはシリンダ本体を独立のものとしてこの
両端にヘツトカバー及びロツトカバーを個別に取
付けるようにすればよく、またこの場合吸排気ポ
ートはヘツトカバー及びロツトカバーに設けるこ
とができる。

更に本実施例では取付片６の断面形状をシリン
ダ本体１の取付溝６の断面形状（略Ｔ字状）と対
応する形状と成して、取付片６全体を取付溝６に
嵌合させるようにしているが、この取付片６を前
述の幅広片部１１ｂのみから構成してこの幅広片
部１１ｂのみを取付片６の幅広溝部６ｂに嵌合さ
せるようにしてもよいわけである。またボデイー
９は必ずしも本実施例のように取付溝６内に完全
に埋入させる必要がなく、シリンダ本体１の外側
面から多少突出させるようにしてもよい。

（考案の効果）本考案によれば、位置検出器を取付けるための
特別なバンドや取付バーが不要となつて検出器の
取付けが容易となり、しかも取付溝をシリンダ本
体の外側面に凹設しているためシリンダ本体の材
料を有効に利用できると共に、シリンダ本体の外
面に取付けられた位置検出器の嵩張り、出つ張り
をできるだけ少なくすることができて外観上の体
裁を良くすることができる。また本考案によれ
ば、位置検出器自体に取付片を一体に形成してい
るため、従来のようにブラケツト等の中間取付部
材が一切不要であり、しかも取付けにあたり固定
ねじを締付けるだけでよいから、従来のものに比
べて部材点数が少なく、位置検出器の取付け作業
が非常に簡単にしかも迅速に行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す位置検出器付き
流体圧シリンダの外観斜視図、第２図は同上のシ
リンダの一部断面側面図、第３図は同上のシリン
ダの一部断面正面図、第４図は同上のシリンダに
おける位置検出器の一部断面斜視図である。Ａ……流体圧シリンダ、Ｂ……位置検出器、１
……シリンダ本体、３ａ……永久磁石、６……取
付溝、６ａ……幅狭溝部、６ｂ……幅広溝部、９
……ボデイー、１０……リードスイツチ（検出手
段）、１１……取付片、１２……ねじ孔、１３…
…固定ねじ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

シリンダ本体の外側面所要部に、外側の幅狭溝
部と内側の幅広溝部とから成る断面略Ｔ字状の取
付溝をシリンダ本体軸方向に条設する一方、ピス
トンに設けられた永久磁石に応動して動作する検
出手段を内蔵していて上記取付溝に係入可能に形
成されたボデイーと、このボデイーに一体連設さ
れていて上記取付溝の少なくとも幅広溝部に嵌合
可能に形成された取付片と、この取付片に螺入さ
れた固定ねじとから成る位置検出器を備え、しか
して上記位置検出器のボデイーを上記取付溝に係
入すると共に取付片をこの取付溝の幅広溝部に嵌
合して上記固定ねじによりこの取付片を幅広溝部
内面に圧接固定して成る位置検出器付き流体圧シ
リンダ。