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JPH0149373B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0149373B2
JPH0149373B2 JP58241026A JP24102683A JPH0149373B2 JP H0149373 B2 JPH0149373 B2 JP H0149373B2 JP 58241026 A JP58241026 A JP 58241026A JP 24102683 A JP24102683 A JP 24102683A JP H0149373 B2 JPH0149373 B2 JP H0149373B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
reaction
bicyclo
compound
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP58241026A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JPS60133025A (en
Inventor
Haruo Nishida
Takeshi Nakahara
Koji Kusumoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP24102683A priority Critical patent/JPS60133025A/en
Publication of JPS60133025A publication Critical patent/JPS60133025A/en
Publication of JPH0149373B2 publication Critical patent/JPH0149373B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は2,6,7―トリオキサビシクロ
〔2,2,2〕オクタン基を分子中に2個以上有
するビシクロ化合物とカルボン酸ハロゲン基を分
子中に2個以上有する酸ハロゲン化物とを反応さ
せるビシクロ化合物の開環重合方法である。 従来、ビシクロ化合物のうち数種のものについ
ては、塩化ビニル樹脂の安定剤や除草剤などへの
用途が検討されてきた。最近、この種の化合物の
カチオン重合触媒による開環異性化重合が検討さ
れ、重合に伴なう体積変化が非常に小さいという
特異な現象が報告されるに及んで新たに成型材
料、注型材料及び接着材などへの用途が注目され
ている。(ジヤーナルオブポリマーサイエンス:
ポリマーレターズエデイシヨン(J.Polym.Sci.;
Polym.Lett.Ed.),18,457〜459(1980)) この様な成型材料、注型材料あるいは接着剤な
どの重合硬化型材料にビシクロ化合物を応用する
場合にビシクロ化合物を開環する必要性が生じ
る。 ビシクロ化合物の開環方法としては、フエノー
ル、有機多塩基酸、有機多塩基酸無水物及びカル
ボン酸型ポリエステルによる方法(特開昭58−
109534号公報及び特開昭58−134113号公報)が知
られている。 しかし、フエノール、有機多塩基酸、有機多塩
基酸無水物及びカルボン酸型ポリエステルは、ビ
シクロ化合物の開環速度が遅く、三フツ化ホウ素
あるいは第三級アミン等の反応促進剤の存在下で
さえ、150〜180℃といつた高温で開環反応を行な
わなければならないという欠点があつた。 そこで、本発者等はより穏和な条件下でビシク
ロ化合物を開環重合する技術の確立をめざして来
た。 その結果、カルボン酸ハロゲン基(以下単に酸
ハロゲン基とも言う)を分子内に2個以上有する
酸ハロゲン化物が、2,6,7―トリオキサビシ
クロ〔2,2,2〕オクタン基を分子内に2個以
上有するビシクロ化合物を効率的に開環重付加の
機構で開環重合させうることを見出し本発明を完
成するに至つた。 即ち、本発明は、2,6,7―トリオキサビシ
クロ〔2,2,2〕オクタン基を分子中に2個以
上有するビシクロ化合物とカルボン酸ハロゲン基
を分子中に2個以上有する酸ハロゲン化物とを、
該2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,
2〕オクタン基に対して0.5〜2倍当量のカルボ
ン酸ハロゲン基が存在するように反応させること
を特徴とするビシクロ化合物の開環重合方法であ
る。 本発明の最大の特徴は酸ハロゲン基を分子内に
2個以上有する酸ハロゲン化合物を使用すること
である。従つて、本発明で使用するビシクロ化合
物は2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,
2〕オクタン基を分子内に2個以上有するもので
あれば特に限定されず使用しうる。 一般に知られている2,6,7―トリオキサビ
シクロ〔2,2,2〕オクタン基を有するビシク
ロ化合物は、式、 で示されるビシクロ化合物で、該ビシクロ化合物
は重合によつて体積膨張することも知られてい
る。 本発明で使用する酸ハロゲン基は、2,6,7
―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタン基
と付加反応が進行するのでビシクロ化合物の開環
重合体を得ようとすれば、2,6,7―トリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン基と酸ハロゲ
ン基とがそれぞれ分子内に2個以上存在すること
を必要とする。一般に特に好適に使用されるビシ
クロ化合物の代表的なものを例示すると下記一般
式で示される化合物が挙げられる。 【式】 【式】 ただし、上記一般式に於ける記号の意味はつぎ
のとおりである。 m=2以上の整数 R1=水素原子;アルキル基(好ましくは炭素
数1〜18のアルキル基);シクロペンチル、
シクロヘキシル及びシクロヘプチル等のシク
ロアルキル基;ベンジル、フエニルエチル、
フエニルプロピル及びフエニルイソプロピル
等のアラルキル基;フエニル、ビフエニル、
キセニル及びナフチル等のアリール基;トリ
ル、キシリル、エチルフエニル、プロピオフ
エニル、イソプロピオフエニル及びブチルフ
エニル等のアルカリール基;ヒドロキシメチ
ル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシオクタデ
シル等のヒドロキシアルキル基(好ましくは
炭素数1〜18のヒドロキシアルキル基);ア
セチルオキシメチル、プロピオニルオキシメ
チル、(1―プロピオニルオキシ)エチル、
アクリロイルオキシメチル、メタクリロイル
オキシメチル及び(1―メタクリロイルオキ
シノエチル基等の飽和及び不飽和基置換カル
ボニルオキシアルキル基;ビニルベンジルオ
キシメチル基等の飽和及び不飽和基置換ベン
ジルオキシアルキル基;N―エチルカルバモ
イルオキシメチル及びN―フエニルカルバモ
イルオキシメチル基等のN―置換カルバモイ
ルオキシアルキル基;ビニル、α―メチルビ
ニル、β―メチルビニル、α―エチルビニ
ル、プロペニル、オクタデセニル等のアルケ
ニル基;クロルメチル、ブロモメチル、トリ
クロルメチル、トリフルオロメチル及び(1
―ブロモ)エチル等のハロゲン化アルキル
基。 R2=水素原子;上記R1について示したのと同
様のアルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基、アリール基、アルカリール基、ヒド
ロキシアルキル基、飽和及び不飽和基置換カ
ルボニルオキシアルキル基、飽和及び不飽和
基置換ベンジルオキシアルキル基、N―置換
カルバモイルオキシアルキル基、、ハロゲン
化アルキル基;ニトロ基、ジメチルアミノ基
及びアミノ基等の含窒素有機基;P―トルエ
ンスルホニルオキシメチル基等の含硫黄有機
基;メトキシカルボニル及びエトキシカルボ
ニル等のアルキルオキシカルボニル基。 R3A=フエニレン基等のアリール基 R3B及びR5=多価イソシアネート化合物又はこ
れとポリヒドロオキシ化合物の反応物であつ
て複数個のイソシアネート基を有するウレタ
ン化合物から、少なくともm個のイソシアネ
ートを除いた基(以下、Xと記す);ポリエ
ポキシ化合物から少なくともm個のエポキシ
基を除いた基(以下、Yと記す)多価有機酸
ハロゲン化物から、少なくともm個の酸ハロ
ゲン基を除いた基である(以下、Zと記す)。 R′=下記の一般式(7)(8)(9)で示される有機基。 ―NHCOOR9― (7) ―CH(OH)CH2OR9― (8) ―COOR9― (9) 〔ここで、R9はアルキレン基又はアルキ
リデン基を示し、好ましくは炭素数1〜18の
基である。〕 R4及びR8=水素原子;上記R1について示した
のと同様のアルキル基、アラルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基又はアルカリール
基。 尚、ここでm個のR4は同種又は異種の基
である。 R6及びR7=水素原子;上記R1について示した
のと同様のアルキル基、アラルキル基又はア
リール基。尚、ここでm個のR6は同種又は
異種の基である。 =エチレン性不飽和化合物の不飽和結合が開
裂した重合体構成単位。 =上記R1に関して具体例を例示した不飽和
基置換カルボニルオキシアルキル基及びベン
ジルオキシアルキル基の不飽和結合が開裂し
た重合体構成単位。 =上記R1に関して、それぞれ具体例を例示
した不飽和基置換カルボニルオキシアルキル
基及びベンジルオキシアルキル基及びアルケ
ニル基の不飽和結合が開裂した重合体構成単
位。 α及びβ=重合体構成単位及びあるいは
及びのモル分率。 上記に例示したビシクロ化合物は、大部分が公
知であり種々の方法によつて製造される。例え
ば、一般式(1)で示される化合物のうち、R1が水
素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基、アリール基、アルカリール基、ハロゲン
化アルキル又はアルケニル基であり、R2が水素
原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基、アルカリール基、ヒドロキシ
アルキル基、飽和及び不飽和基置換カルボニルオ
キシアルキル基、飽和及び不飽和基置換ベンジル
オキシアルキル基、N―置換カルバモイルオキシ
アルキル基、含窒素有機基、ハロゲン化アルキル
基、、含硫黄有機基又は、アルキルオキシカルボ
ニル基である化合物については、マクロモレキユ
ールス(Macromolecules),15,11〜17(1982)、
ジヤーナルオブポリマーサイエンス:ポリマーレ
ターズエデイシヨン(Journal of Polymer
Science:Polymer Letters Edition),18,457
〜459(1980)、ジヤーナルオブオーガニツクケミ
ストリー(Journal of Organic Chemistry),
46,886〜891(1981)、ポリマープレプリンツジヤ
パン(Polymer Preprints,Japan),31,506
(1982)ジヤーナルオブポリマーサイエンス:ポ
リマーレターズエデイシヨン(Journal of
Polymer Science:Polymer Letters Edition),
18,771〜773(1980)、ポリマージヤーナル
(Polymer Journal),14,485〜488(1982)、ポリ
マージヤーナル(Polymer Journal),13,715〜
718(1981)、マクロモレキユールス
(Macromolecules),15,217〜223(1982)等に
記載されている方法により製造することができ
る。その1例を示すと、次式(13)で表わされる
トリアルキルオルソエステルと次式(14)で表わ
されるトリメチロール化合物との脱アルコール反
応で製造され得る。 (但し、R′1及びR′2は上述の基を表わし、R10
はアルキル基を表わす。)この反応を示すと、以
下のとおりである。 又、一般式(1)で示される化合物のうちR1が水
素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基、アリール基、アルカリール基、ヒドロキ
シアルキル基、飽和及び不飽和基置換カルボニル
オキシアルキル基、飽和及び不飽和基置換ベンジ
ルオキシアルキル基、又はハロゲン化アルキル基
であり、R2が水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基又はアルカ
リール基であるビシクロ化合物については、ジヤ
ーナルオブオーガニツクケミストリー(Journal
of Organic Chemistry),27,90〜93(1962)、ジ
ヤーナルオブメデイカルケミストリー(Journal
of Medicinal Chemistry),13,1212〜1215
(1970)、オランダ特許6412636、及びポリマープ
レプリンツ(Polymer Preprints),32,545
(1983)等に記載されている方法によつても合成
し得る。その1例を示すと、次式(15)で示され
るカルボン酸と次式(14′)で示されるトリメチ
ロール化合物との脱水反応によつて製造され得
る。 R″1―COOH (15) (但し、R″1とR″2は上述の基を表わす。)この
反応を示すと以下のとおりである。 一般式(1)で示される化合物のうち、R1が、N
―置換カルバモイルオキシアルキル基であるビシ
クロ化合物については、R1がヒドロキシアルキ
ル基であるビシクロ化合物と、次式(16)で示さ
れるモノイソシアネート化合物とから、ポリマー
ジヤーナル(Polymer Journal),13,715〜718
(1981)に記載された方法に準じウレタン化反応
によつて製造される。 R11―NCO (16) (但し、R11は、アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基、アリール基、又はアルカリー
ル基である。)この反応を示すと以下の如くにな
る。 (但し、R9はアルキレン基又はアルキリデン
基を示し、好ましくは炭素数1から18の基であ
る。) 更に、一般式(1)で表わされるビシクロ化合物の
うち、R1が水素原子、アルキル基又は、アラル
キル基であり、R2がヒドロキシメチル基又は、
飽和基置換カルボニルオキシメチル基であるビシ
クロ化合物については、次式(17)で示されるペ
ンタエリスリトールと次式(15′)で示されるモ
ノカルボン酸の直接エステル化反応によつても製
造される。 1―COOH (15′) (但し、R1は水素原子、アルキル基又はア
ラルキル基を表わす。) ペンタエリスリトールとモノカルボン酸の仕込
み組成比は、前者に対し後者が、0.5〜5倍モル
当量、好ましくは、0.8〜3倍モル当量であるの
が良い。この反応は次式のように表わされる。 この反応は、酸性触媒例えば、P―トルエンス
ルフオン酸、ベンゼンスルフオン酸、硫酸等を出
発反応物の0.05〜5重量%存在させて行なうのが
一般的である。エステル化の反応は溶媒の存在下
又は非存在下に行なう事ができる。 溶媒としては反応原料、反応生成物及び触媒に
対し不活性であれば、いかなる溶媒も使用できる
が、反応により生成する水と共沸混合物を作り得
る溶媒であることがより好ましい。例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が
好適に使用される。 エステル化反応の終了後、もし溶媒を使用した
場合は、反応液から溶媒を除去し、それから反応
物をゆつくり減圧下で蒸留する。蒸留の間にエス
テルからビシクロ化合物が生成するので、蒸留の
間ビシクロ化合物の生成速度と留出速度を適切に
するように、内温及び減圧度の調整及び蒸留塔の
形状を考慮すれば良い。 この様にして分離されたビシクロ化合物は多く
の場合下記の二種のビシクロ化合物の混合物であ
る。 【式】 【式】 ただし、ペンタエリスリトールとモノカルボン
酸の仕込み組成比を適当に選ぶ事により、1種類
のみを選択的に製造する事ができる。例えば、ペ
ンタエリスリトール:プロピオン酸=1:2.5
(mol比)で仕込みを行なつた場合、1―エチル
―4―プロピオニルオキシメチル―2,6,7―
トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタンが純
粋に生成する。 又、上記した混合生成物を、ナトリウムメトキ
サイド等のアルカリによつて処理する事により、
1―R1―4―ヒドロキシメチル―2,6,7
―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタンが
純粋に生成する。 次に一般式(2)で表わされる化合物は、それ自体
新規な化合物である。この新規化合物の性状及び
代表的な製造方法を説明すると、次の通りであ
る。 前記一般式(2)で示されるR3Aのアリール基は特
に限定されず、公知の芳香核であつてよいが、通
常はベンゼン、ナフタレン、フエナントレン、ア
ントラセン、ビフエニル等の如き芳香核が好適で
ある。前記一般式(2)で示すように該ビシクロ化合
物は芳香核に2以上の2,6,7―トリオキサビ
シクロ〔2,2,2〕オクタン基を有する化合物
であり、その中には、数多くの異性体が考えられ
る。しかしながら、立体障害により該ビシクロ化
合物のうち次の結合状態のものは製造が困難な場
合がある。例えば、2,6,7―トリオキサビシ
クロ〔2,2,2〕オクタン基同志が芳香核上で
オルト位に存在するもの、或いはアントラセンの
9、10位の位置、フエナントレンの4、5位の位
置にそれぞれ存在するものなどである。 また前記アリール基には置換基が含まれていて
もよい。一般には該置換基は該ビシクロ化合物の
製造時に不活性のものであればよく、その代表的
なものは例えばアルキル基、ニトロ基、ハロゲン
等である。更にまた前記一般式(2)中のmの数はア
リール基の種類により異なり、結合しうる限り特
に限定的ではないが一般には2〜5が最も容易に
結合させうる数である。 該ビシクロ化合物は、次の様な測定によつて該
化合物である事を確認できる。 (1) 赤外吸収スペクトル(IR)の測定 2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,
2〕オクタン基とアリール基上の水素の存在が確
認できる。前者に由来する吸収帯は1200〜950cm
-1に数本現われ、後者に由来する吸収帯は900〜
650cm-1に数本鋭く現われる。 (2) 1H―核磁気共鳴吸収スペクトル(1H―
NMR)の測定 重水素化ジメチルスルホキシド及び重クロロホ
ルム溶媒中で、テトラメチルシランを基準として
測定するとδ(ppm)=3.9〜4.2の位置に2,6,
7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタン
基中の6個のメチレン水素に由来する一重線の吸
収ピークが現われる。又、δ(ppm)=6.5〜9の
位置にアリール基上の水素に由来する吸収ピーク
が現われる。更に前記一般式(2)中のR4の種類の
違いはR4中の水素に由来する吸収ピークの位置
及び多重度並びに吸収ピーク面積の相対比の観測
と解析により判別できる。 以上の様に三種の吸収ピークの面積を測定し、
その比率を算出するとその値はそれぞれの基に結
合した水素の数の比と一致する。 (3) 質量分析(MS) 質量分析の手段として、電子衝撃法(EI法と
略す)及び電界脱離法(FD法と略す)を用いる
事によつて分子量を確認できる。該化合物の分子
量をMとすると、M+の位置に分子イオンピーク
が、あるいは(M±1)+の位置に擬分子イオンピ
ークが観測される。 (4) 元素分析 炭素及び水素の分析結果を一般式(2)から算出さ
れる理論値と比較する事により確認できる。以上
説明した種々の測定方法により、該ビシクロ化合
物が確認できる。 該ビシクロ化合物は、室温で白色の結晶性固体
であり、その置換位置により異なつた物性を有す
る。例えば、ベンゼン核に2つの2,6,7―ト
リオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタンがメタ
位にある場合と、パラ位にある場合とを比較する
と、パラ体はメタ体に比べて溶解性が劣り、メチ
レンクロライド;クロロホルム;ジメチルスルホ
キシド等の溶媒に少量溶解するのみであるが、メ
タ体は以上の溶媒に容易に溶けるばかりでなく、
ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン及びテ
トラヒドロフラン等の溶媒にも可溶である。更
に、メタ体は融点を有するが、パラ体は加熱する
事によりある温度で分解を起こす。又、前記一般
式(2)中のR4の種類の違いによつても溶解性等に
於いて異なつた物性を示す。これらの性状の違い
は、上記種類に応じて通常の確認手段で極めて容
易に確認できる。 前記一般式(2)で示される該ビシクロ化合物の製
造方法は、特に限定されるものでなく、如何なる
方法を採用しても良い。工業的に好適な方法の1
例を具体的に示せば次の通りである。即ち次式
(18)で表わされる芳香族多カルボン酸のオルソ
エステルと、 (但し、R10,R′10及びR″10は、同種又は異種
のアルキル基である。) 次式(19)で示されるトリメチロール化合物 とを反応させる事によつて一般式(2)で示される該
ビシクロ化合物が製造される。 前記式(18)で示される化合物は、公知の化合
物であり、ジヤーナルオブオーガニツクケミスト
リー(Journal of Organic Chemisty),27
3098〜3102(1962)等に記載された方法により合
成される。 前記反応は、下記反応式に示される様に脱アル
コール反応によつて進行し、前記一般式(2)で示さ
れるビシクロ化合物が生成する。 上記の脱アルコール反応は、触媒を使用しなく
ても進行するが、反応速度を速くするために通常
は触媒が使用される。触媒としては脱アルコール
反応に使用される公知の触媒が何ら制限なく用い
られる。例えば、p―トルエンスルホン酸、スル
ホ酪酸、スルホプロピオン酸等のスルホン酸基を
有する有機化合物或は硫酸等が触媒として使用さ
れる。触媒量は0.01〜10wt%好ましくは0.1〜5wt
%の範囲で好適に用いられる。 反応は一般に芳香族炭化水素、脂肪族炭化水
素、又は、ハロゲン化炭化水素等の不活性溶媒中
で行うのが好適である。上記反応は、反応により
生成するアルコールを蒸発除去しながら進行させ
るのが好ましく、従つて上記の溶媒は反応により
生成するアルコールよりも沸点が高いものが好ま
しい。また前記反応の条件は、減圧から加圧、反
応温度については80〜200℃の範囲で必要に応じ
て選択できる。 前記反応で生成した一般式(2)で示されるビシク
ロ化合物は、溶媒を除去する事により固体として
単離され、必要に応じてキシレン、トルエン、ベ
ンゼン、メチレンクロライド或はメチレンクロラ
イド―ベンゼン混合溶媒より再結晶を行ない分離
精製するとよい。 一般式(3)で示される化合物のうち、R3BがX,
R′が一般式(7)で表わされる化合物と、一般式(4)
で示される化合物のうちR5がX,R′が一般式(7)
で表わされる化合物については、ポリマージヤー
ナル(Polymer Journal),14,927〜930(1982)
等に記載されている方法により製造される。その
1例を示すと、次式(20)で示される多価イソシ
アネート化合物と、一般式(1)で示される化合物の
うちR1又は、R2がモノヒドロキシアルキル基で
ある化合物(21)又は(22)とを、ウレタン化反
応させる方法で製造される。 X′(―NCO)n′ (20) 〔但し、X′はR3B及びR5で説明したXより
(m′−m)個のイソシアネート基を除いた基であ
り、m′はm以上の整数である。〕 但し、R4,R6及びR9は前記した通りの基であ
る。) この反応を示すと以下の如くになる 一般式(3)で示される化合物のうち、R3BがY,
R′が一般式(8)で表わされる化合物と、一般式(4)
で示される化合物のうちR5がY,R′が一般式(8)
で表わされる化合物については、下記一般式(10)で
示される1分子中に2個以上のエポキシ基を有す
るポリエポキシ化合物と、前記一般式(21)及び
(22)で示されるモノヒドロキシアルキル基を有
するビシクロ化合物とを、反応させる方法で製造
される。 〔但しY′は、前述したR3B及びR5で説明したY
より(m′−m)個のエポキシ基を除いた基であ
り、m′はm以上の整数である。〕 この反応を示すと以下の如くになる。 一般式(3)で示される化合物のうち、R3BがZ,
R′が一般式(9)で表される化合物と一般式(4)で示
される化合物のうち、R5がZ,R′が一般式(9)で
表わされる化合物は、それ自体新規な化合物であ
る。この新規化合物の性状及び代表的な製造方法
を説明すると、次の通りである。 即ち、該新規化合物は次式(9′)及び(12′)
で表わされる。 (但しZ,R4,R4,R9及びmは前記した通り
である。 このビシクロ化合物は次の様な測定によつて該
化合物である事を確認できる。 1 赤外吸収スペクトル(IR)の測定 2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,
2〕オクタン基とエステル結合【式】の存 在が確認できる。前者に由来する吸収帯は1100〜
900cm-1に数本現われ、後者に由来する吸収帯は
1700〜1800cm-1に1本強く現われる。 2 1H―核磁気共鳴吸収スペクトル(1H―
NMR)の測定 重クロロホルム溶媒中でテトラメチルシランを
基準として測定するとδ(ppm)=3.8〜4.1の位置
に2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,
2〕オクタン基中の6個のメチレン水素に由来す
る一重線のピークが現われる。 3 質量分析 質量分析として電子衝撃法(EI法)及び電界
脱離法(FD法)を用いる事によつて分子量を確
認できる。該化合物の分子量をMとするとm/e
=M+の位置に分子イオンピークがあるいは(M
±1)+の位置に擬分子イオンピークが観測され
る。 4 元素分析 炭素及び水素の分析結果を前記一般式(9′)及
び(12′)から算出される理論値と比較する事に
より確認できる。 以上説明した種々の測定方法により該ビシクロ
化合物が確認できる。 該ビシクロ化合物は、四塩化炭素、アセトン、
ヘキサン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、クロロホルム、塩化メチレンに溶解する
が、前記一般式(9′)及び(12′)中でZ,R4
R6及びR9の違いにより異なつた溶解性を示す。 前記一般式(9′)及び(12′)で表わされるビ
シクロ化合物の製造方法はいかなる方法も用いる
事ができるが、工業的に有利な方法を具体的に示
せば以下の通りである。 即ち、一般式(21)及び(22)で示されるモノ
ヒドロキシアルキル基を有するビシクロ化合物と
下記一般式(23)で示される多価カルボン酸クロ
ライドより、 〔但し、Z′はR3B及びR5で説明したZより
(m′−m)個の酸クロライド基を除いた基であ
り、m′はm以上の整数である。〕 トリエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下
で、脱塩化水素反応をさせる事により一般式
(9′)及び(12′)で表わされるビシクロ化合物が
製造される。 前記一般式(23)で示した多価カルボン酸クロ
ライドとしては、例えば、セバコイルクロライ
ド、アジポイルクロライド、サクシニルクロライ
ド、イタコニルクロライド、グルタリルクロライ
ド、フマリルクロライド、マロニルクロライド、
オキザリルクロライド、フタロイルクロライド、
イソフタロイルクロライド、テレフタロイルクロ
ライド、1,3,5―ベンゼントリカルボン酸ク
ロライド、トランス―3,6―エンドメチレン―
1,2,3,6―テトラヒドロフタル酸クロライ
ド、トランス―1,2―シクロブタンジカルボン
酸クロライドが好適に用いられる。 脱塩化水素反応は不活性溶媒中、トリエチルア
ミンあるいはピリジン等の塩基の存在下で行な
う。原料の組成比は、ビシクロ化合物中の2,
6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オク
タン基と、アシルクロライド基を等モル、あるい
は、必要に応じ、片方を0.8〜1.2倍当量の範囲で
用いるのが好ましい。不活性溶媒としては、四塩
化炭素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、塩化
メチレン、クロロホルム及びベンゼン等が用いら
れ、反応基質に対し2〜10倍容積で用いるのが好
ましい。又、トリエチルアミン及びピリジンはア
シルクロライド基に対して1〜5倍、好ましく
は、1〜3倍当量を用いるのが良い。 反応は氷冷下から溶媒の沸点までいかなる温度
でも行ない得るが、一般には、室温から100℃の
範囲で行なうのが好ましい。反応の進行の程度
は、種々の方法によつて調べる事ができるが、一
般的には適当な溶媒を用いて、薄層クロマトグラ
フで確認できる。 以上の反応の後、反応液を、過濃縮する事に
より、前記一般式(9′)及び(12′)で表わされ
るビシクロ化合物が生成する。更に必要に応じ
て、ヘキサン、ヘプタン又はエーテル等による抽
出精製及び活性炭による脱色処理などを行なう事
ができる。 前記一般式(5)及び(6)で示されるビシクロ化合物
は、ポリマージヤーナル(Polymer Journal),
14,485〜488(1982)、ジヤーナルオブポリマーサ
イエンス:ポリマーレターズエデイシヨン
(Journal of Polymer Science:Polymer
Letters Edition),18,771〜773(1983)及び特
開昭58−61109等に記載されている方法により製
造される。即ち、前記一般式(1)で示される化合物
の中で、R1あるいはR2がラジカル重合可能な不
飽和基を有するビシクロ化合物又は、これと他の
エチレン性不飽和化合物とのラジカル重合により
製造される。 例えば、一般式(1)で示される化合物のうちR1
がエテニル基であるビシクロ化合物を、ラジカル
開始剤として例えばジターシヤルブチルパーオキ
シドを用いて、バルク重合を行なう事により、前
記一般式(6)で示される化合物が製造される。この
反応を示すと以下の如くになる。 又、一般式(1)で示される化合物のうちR2が、
下記反応式に示した如き不飽和基置換カルボニル
オキシアルキル基であるビシクロ化合物と、メタ
クリル酸メチルとを常法に従いラジカル共重合を
行なう事により、前記一般式(5)で示される化合物
が製造される。 更に前記一般式(5)及び(6)で示されるビシクロ化
合物を製造する方法として、官能基を有する重合
体に当該官能基と反応性を持つ官能基保有ビシク
ロ化合物を反応させる高分子反応により製造され
る。 例えば、クロルメチル基を有するスチレンの単
独重合体又は、かかるスチレンの他のエチレン性
不飽和化合物との共重合体に脱塩化ナトリウム反
応を利用して次式(24)あるいは(25)で示され
るビシクロ化合物を、該反応に関する常法に従い
高分子反応させる事によつて前記一般式(5)及び(6)
で示されるビシクロ化合物が製造される。 一般式(5)及び(6)で示されるビシクロ化合物にお
いて単位を構成し得るエチレン性不飽和化合物
の具体例としては、例えば、酢酸ビニル、アクリ
ロニトリル、メチルメタクリレート、クロルメチ
ルスチレン又は、スチレン等の単独あるいはこれ
らの組み合せを挙げる事ができる。単位とあ
るいはとのモル分率であるαとβは、β≠0の
任意の値を取り得る。 以上に説明したビシクロ化合物は後述する酸ハ
ロゲン化物により開環される。 本発明で使用する酸ハロゲン化物はカルボン酸
ハロゲン基を分子内に2個以上有するものであれ
ば特に制限なく使用出来る。 これらの酸ハロゲン化物を具体的に例示すると
次のとおりである。 (A) オキザリルクロライド、サクシニルクロライ
ド、グルタリルクロライド、アジポイルクロラ
イド、アゼラオイルクロライド、セバコイルク
ロライド、マロニルクロライド、オキザリルブ
ロマイド、トランス―3,6―エンドメチレン
―1,2,3,6―テトラヒドロフタロイルク
ロライド、トランス―1,2―シクロブタンジ
カルボン酸クロライド等の如き、α位に二重結
合又は芳香核を有しない多価のカルボン酸ハロ
ゲン化物。 (B) フマリルクロライド、イソフタロイルクロラ
イド、フタロイルクロライド、テレフタロイル
クロライド、イタコニルクロライド、トリメリ
ツト酸クロライド、1,3,5―ベンゼントリ
カルボン酸クロライド等の如きα位に二重結合
又は芳香核を有する多価のカルボン酸ハロゲン
化物。 前記の酸ハロゲン化物は、一般にビシクロ化合
物の開環率の大きいものは、不安定で取扱いが困
難であるという傾向にある。例えば、酸ブロマイ
ドは酸クロライドよりも開環率が大きいが、安定
性の面からは酸クロライドの方が安定であるため
に取扱いが容易である。また、α位に二重結合、
芳香核、窒素原子を有しない酸ハロゲン化物、α
位に二重結合や芳香核を有する酸ハロゲン化物、
α位に窒素原子を有する酸ハロゲン化物の順にビ
シクロ化合物の開環率は低くなるが、安定性はそ
の逆に大きくなる。 酸ハロゲン化物のうち、ビシクロ化合物の開環
率は大きいが不安定なものは、後述するように溶
媒に溶解して使用することが、安定性の改善がな
されるために好ましい方法である。 溶媒等を使用しない場合には、開環率が比較的
大きく、安定性が良好であるα位に二重結合又は
芳香核を有する酸ハロゲン化物が好適に使用され
る。 ビシクロ化合物と酸ハロゲン化合物の混合方法
は、特に限定されず、公知の方法が採用される。
好適な混合方法を例示すれば、次のとおりであ
る。 ビシクロ化合物及び酸ハロゲン化物が液状の
場合には、そのまま両者を混合する方法。 少なくとも一方が固体であり個有の融点を有
する場合、その温度以上に加熱し、融解させて
両者を混合する方法。 一方が、液状であり、他方が固体である場
合、固体物質を液体物質に溶解させて両者を混
合する方法。 一方が液状あるいは、固有の温度以上で液化
し、他方が液化し得ない場合、固体を液体中に
分散させて非均一系で混合する方法。 両者とも、固体の場合、両者を共存させた状
態で粉砕、練和等の方法で固相混合する方法。 適当な溶媒を用いて、固体及び液体を溶解し
た状態で混合する方法。 上記で使用する溶媒としては、ビシクロ化合
物及び酸ハロゲン化物に対し不活性な溶媒である
事が好ましい。一般には本発明のビシクロ化合物
の酸ハロゲン化物による開環生成物の用途により
適当な溶媒が選択される。例えば、エチルエーテ
ル、アセトン、クロロホルム、塩化メチレン、四
塩化炭素、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、オク
タン、シクロヘキサン、シクンペンタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、安息香酸エチル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、等の
低沸点の不活性溶媒及びスチレン、メチルメタア
クリレート、メチルアクリレート、酢酸ビニル、
アクリロニトリル、エチレングリコールジメタク
リレート、等の重合性単量体等が一般に使用され
る。前記の酸ハロゲン化物は不安定であるが、溶
媒を使用することにより安定に存在させることが
できる。従つて、溶媒を使用する方法は、酸ハロ
ゲン化物の取扱いを容易にすることができるため
に好ましい方法である。 本発明の開環重合方法に於いてビシクロ化合物
と酸ハロゲン化物との配合割合は、開環重合反応
条件、開環重合反応生成物の用途、添加物の種類
等により、適宜、選択し得るが、一般的には、
2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕
オクタン基に対し、酸ハロゲン基が0.5〜2倍当
量好ましくは、0.7〜1.3倍当量が用いられる。 本発明のビシクロ化合物の開環重合方法は、開
環重合反応生成物の用途により、如何なる態様で
でも実施し得る。例えば、接着剤として用いる場
合は、被着面に塗布し、被着体同志を付き合わせ
た状態で行ないうる。又成型材料として用いる場
合は、型枠中に流し込んだ状態で行ない得る。 該開環重合反応の実施条件は、使用するビシク
ロ化合物及び酸ハロゲン化物の種類により最適条
件が異なるが、通常0℃〜250℃、好ましくは15
℃〜150℃の温度下に数分〜数時間反応させれば
よい。 本発明の開環重合方法は、ビシクロ化合物と酸
ハロゲン化物以外に下記の様な物質が同時に存在
する場合にも実施できる。 (1) 開環重合反応速度調節剤としてエポキシ化合
物、スピロオルソエステル化合物、ラクトン、
酸無水物、及び還状エーテル類等のビシクロ化
合物と共重合可能な環状化合物。 (2) 複合材料用充填材としてガラス繊維、炭素繊
維、石英粉、アルミニウム粉末、球状アルミ
ナ、球状シリカ、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン及びポリプロピレ
ン等の充填材。 酸ハロゲン化物によるビシクロ化合物の開環重
合反応の機構は、未だ明確ではないが、例えばカ
ルボン酸クロライドを用いた場合赤外吸収スペク
トル及び核磁気共鳴吸収スペクトル等の結果か
ら、下式の反応に従い開環異性化するものと考え
られる。 前記ビシクロ化合物を、従来法に基づき有機多
塩基酸、有機多塩基酸無水物及びフエノール等で
開環異性化を行なつた場合、後述する比較例に示
した如く、非常に反応率が低いために、促進剤の
添加が不可欠である。例えば1,4―ジエチル―
2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕
オクタンを酢酸、n―カプリル酸、o―エトキシ
安息香酸、サリチル酸エチル、無水酢酸、及び、
4―メチルヘキサヒドロフタル酸無水物を用いて
150℃、4時間、反応を行なつた処、それぞれの
場合の開環反応率は46,22,17,2,0及び0%
であつた。また、以上の化合物以外に、トリクロ
ロエタノール等のアルコール類、サリチルアルデ
ヒド等のアルデヒド類、亜リン酸トリエチル、安
息香酸メチル、マロン酸ジエチル等の有機エステ
ル類、トリエタノールアミン、トリメチレンジア
ミン等のアミン類、トリレンジイソシアネート等
のイソシアネート類、アセトニトリル等のニトリ
ル類、ヘキサクロロシクロペンタジエン等のハロ
ゲン化合物、テトラブトキシチタネート等の有機
金属化合物及びエピクロルヒドリン、テトラヒド
ロフラン、チオフエン、テトラヒドロピラン、ε
―カプロラクトン等の3〜7員環の有機化合物を
用いた場合、ビシクロ化合物の開環はほとんど進
行しなかつた。一方、酸ハロゲン化物であるオキ
ザリルクロライド、を用いた場合は、室温下、2
時間で100%という驚くべき高反応率が示された。 本発明の開環方法は、ビシクロ化合物及び酸ハ
ロゲン化物の少なくとも一方を多官能性とした場
合に開環反応後、硬化体が得られ、しかも硬化に
伴なう体積収縮が非常に小さいという特徴も有し
ている。 例えば、セバコイルクロライドと1(―1―ヒド
ロキシエチル)―4―エチル―2,6,7―トリオ
キサビシクロ〔2,2,2〕オクタンより製造し
たビシクロ化合物(後記のビシクロ化物〔26〕)
とアジポイルクロライドとを等モル混合した後、
100℃2時間で開環させて得られた硬化体は、体
積収縮が、0.2%であつた。又アジポイルクロラ
イドと、1―ヒドロキシメチル―4―エチル―
2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕
オクタンより製造したビシクロ化合物(後記のビ
シクロ化合物〔27〕)と、1,3,5―ベンゼン
トリカルボン酸クロライドとを、〔酸クロライド
基〕/〔2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタン基〕=0.82の割合で混合した後、
150℃、3時間で開環させて得られた硬化体は、
体積収縮が0.8%であり、表面硬度が、ミクロブ
リネル硬度計により0.16Kg/mm2であつた。ここで
体積収縮率(%)は〔1−(開環反応前の混合物
の比重/開環反応後の生成物の比重)〕×100で表
わされる。 上記の様に、本発明の開環方法は、従来のビシ
クロ化合物の開環方法に比べて、促進剤等を添加
しなくても開環重合反応が進行するという特徴が
あり、しかもより穏和な条件下でより短時間に開
環重合可能という利点を有する。さらに、ビシク
ロ化合物及び酸ハロゲン化物の種類を選ぶ事によ
り、体積収縮を伴なわず硬化体を得る事ができる
という特徴をも有するのである。 従つて本発明の開環重合方法は、注型材料、成
型材料、複合材料、接着剤、及び塗料の各種の分
野で使用し得る極めて有効な開環重合方法であ
る。 本発明を更に具体的に説明するため以下、実施
例、製造例及び比較例を挙げて説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 製造例 1 50c.c.ナス型フラスコに、トリメチルオルソイソ
フタレート2.04g(0.007/mol)、トリメチロー
ルプロパン1.91g(0.0143mol)、P―トルエンス
ルホン酸0.03g及びキシレン20gを投入し、これ
に枝付き分溜頭、温度計、冷却管及び受器を取り
付け、反応液を撹拌下、徐々に昇温し、100〜120
℃に加熱した。昇温とともにメタノールの溜出が
はじまり、約10分後メタノールを主成分とする溜
出物約1.7c.c.を得た。その後、反応液は空冷し、
冷却後、トリエチルアミン0.05gを加えて酸を中
和した。次に、反応液より生成物を再結晶させて
単離し白色針状結晶1.84gを得た。収率は72%で
あつた。 このようにして得られた白色結晶固体の物性値
は次の通りであつた。 (1) 融点 149〜152℃ (2) 赤外吸収スペクトル 1120,1095,1005及び995cm-1
【式】910,805,720及び700cm-1 (δC-H、【式】面外) (3) 1H―核磁気共鳴スペクトル 測定溶媒:重クロロホルム 標 準:テトラメチルシラン 【表】 (4) 質量分析 EI法 m/e=362(M+) (5) 元素分析 【表】 以上の方法により下記ビシクロ化合物〔23〕を
製造した。 製造例 2 50c.c.ナス型フラスコにトリメチルオルソイソフ
タレート2.0g(0.0070mol)トリメチロールエタ
ン1.68g(0.00140mol)、p―トルエンスルホン
酸0.03g及びキシレン20gを、投入し、これに枝
付き分溜頭、温度計、冷却管及び受器を取り付
け、反応液を撹拌下、徐々に昇温し、100〜120℃
に加熱した。昇温とともに、反応液は白濁し、メ
タノールの溜出がはじまつた。約10分間反応させ
てメタノールを主成分とする溜出物1.7c.c.を得た。
その後反応は空冷し、冷却後、トリエチルアミン
0.05gを加えて、p―トルエンスルホン酸を中和
し、撹拌を止めた。次に反応液は過し、白色沈
澱物を得た。これをメチレンクロライドより再結
晶を行ない、白色結晶固体1.67gを得た。収率は
72%であつた。 このようにして得られた白色結晶固体の物性値
は次の通りであつた。 (1) 融点 250〜251℃ (2) 赤外吸収スペクトル 1120,1100,1000及び980cm-1
【式】895,885,805,730及び 700mm-1 (δC-H、【式】面外) (3) 1H―核磁気共鳴吸収スペクトル 測定溶媒:重クロロホルム 標 準:テトラメチルシラン 【表】 (4) 質量分析 EI法 m/e=334(M+) (5) 元素分析 【表】 以上の方法により、下記ビシクロ化合物〔24〕
を製造した。 製造例 3 式、 で示されるビシクロ化合物〔8〕18.8g
(0.1mol)、ピリジン8.69g(0.11mol)及び四塩
化炭素50c.c.を滴下ロート及び窒素導入管を取り付
けた300c.c.2口フラスコ中に入れた。フラスコ内
を窒素で置換した後、磁気撹拌しながら、滴下ロ
ートより、アジポイルクロライド、9.15g
(0.05mol)と四塩化炭素の混合液を約一時間か
けて滴下した。滴下終了後70℃で一昼夜撹拌し
た。その後過し、液はエバポレーターにより
溶媒を除去した。次に残渣よりヘキサン抽出を行
ない、この抽出液を濃縮し、無色透明の粘稠液体
を得た。収率は78%であつた。この様にして得ら
れた粘稠液体の種々の測定値は次の通りであつ
た。 (1) 粘度 1341ポイズ(23℃) (2) 赤外吸収スペクトル 1740cm-1 (νc=0)1105,1025,1000及び950
cm-1 【式】 (3) 1H―核磁気共鳴吸収スペクトル 測定溶媒:重クロロホルム 標 準:テトラメチルシラン 【表】 (4) 元素分析 【表】 以上の方法により下記ビシクロ化合物〔25〕を
製造した。 製造例 4 製造例3で使用したと同じビシクロ化合物
〔8〕18.8g(0.10mol)、ピリジン8.69g
(0.11mol)及び四塩化炭素50c.c.を滴下ロート及
び窒素導入管を取り付けた300c.c.2口フラスコに
入れた。フラスコ内を窒素で置換した後、磁気撹
拌しながら滴下ロートよりセバコイルクロリド
11.96g(0.05mol)を約1時間かけて滴下した。
滴下終了後70℃で一昼夜撹拌した。その後過
し、液はエバポレーターにより溶媒を除去し
た。次に残渣を、四塩化炭素に溶解し、この溶液
に活性炭を加え約2時間撹拌した。その後過し
溶液はエバポレーターにより濃縮し、無色透明の
粘稠液体19.52gを得た。収率は、72%であつた。
この様にして得られた粘稠液体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 粘度 164ポイズ(23℃) (2) 赤外吸収スペクトル 1730cm-1 (νc=0)1100,1020,1000及び950
cm-1 【式】 (3) 1H―核磁気共鳴スペクトル 測定溶媒:重クロロホルム 標 準:テトラメチルシラン 【表】 (4) 元素分析 【表】 以上の方法により下記ビシクロ化合物〔26〕を
製造した。 製造例 5 製造例―3及び4の方法に準じて、表1のビシ
クロ化合物を製造した。 【表】 【表】 製造例 6 還流冷却器及び防湿用塩化カルシウム管を取り
付けた300c.c.2口フラスコ中にヘキサメチレンジ
イソシアネート8.4g(0.05mol)、式 で示されるビシクロ化合物〔19〕17.2g
(0.1mol)、ジブチルスズ・ジラウレート0.7g及
びトルエン70mlを取り、撹拌下、70℃で6時間撹
拌した。反応後、トルエンは、減圧下で溜去さ
せ、残渣は、酢酸エチル―n―ヘキサン系より再
結晶を行ない下記ビシクロ化合物〔31〕を得た。
収量は、15gであり、収率は58%であつた。 製造例 7 製造例―6の方法に準じて下記ビシクロ化合物
を製造した。 【表】 製造例 8 式、 で示されるビシクロ化合物〔15〕1.06gと、ジ―
ターシヤルブチルパーオキシド45.2mgをアンプル
中に取り、次に窒素ガスを5分間バブリングし
た。その後、アンプルをドライアイス中で冷却し
ながら真空ポンプを用いて脱気を行なつた。脱気
後、アンプルは封管した。 封管したアンプルは120℃オイルバス中で24時
間加熱を行なつた。反応後、アンプルを破り、ジ
クロルメタン約2c.c.を加え、内容物を溶解し、次
にへキサン中に沈澱した。沈澱物は過後乾燥し
た。この様にして得られた重合体は、下記のビシ
クロ化合物〔35〕であつた。収量は、0.69g、収
率は62.4%であつた。 製造例 9 式 で示されるビシクロ化合物〔12〕1g、ジメチル
ホルムアミド4g及びアゾビスイソブチロニトリ
ル6.8mgを、試験管中に取り、次に窒素を5分間
バブリングした。その後、試験管は密栓し、続い
て70℃オイルバス中で1時間反応を行なつた。反
応後、内容物はメタノール中に沈殿させ、過、
乾燥により白色粉末の重合体0.59gを得た。この
様にして得られた重合体は下記のビシクロ化合物
〔36〕であつた。 製造例 10 式 で示されるビシクロ化合物〔22〕2.42g、メタク
リル酸メチル1.00g、ジメチルホルムアミド5g
及びアゾビスイソブチロニトリル32.8mgをアンプ
ル中に取り、次に窒素ガスを5分間バブリングし
た。その後アンプルはドライアイス中で冷却しな
がら、真空ポンプで脱気した。脱気後アンプルは
封管した。つぎに、アンプルは70℃オイルバス中
で15時間加熱した。その後アンプルを破り内容物
にメチレンクロライド5c.c.を加えた後、内容液は
テトラヒドロフラン―ヘキサン混合溶液中に沈殿
させた。過、乾燥の後に白色重合体約2gを得
た。この様にして得られた重合体は元素分析及び
NMR測定により、下記の如き構造のビシクロ化
合物〔37〕である事を確認した。 製造例 11 製造例―8で使用したと同じビシクロ化合物
〔15〕4.25g、アクリロニトリル1.33g及びジ―
ターシヤルブチルパーオキシド0.21gをアンプル
中に取つた。窒素ガスを5分間バブリングした
後、アンプルをドライアイス中で冷却しながら脱
気を行なつた。脱気後アンプルは封管した。次に
アンプルは70℃オイルバス中で24時間加熱した。
反応後、アンプルを破り塩化メチレン5c.c.を加え
内容物と混合溶解した後、ヘキサン中に沈殿し
た。沈殿物は、過、乾燥する事により、白色粉
末状重合体2.1gを得た。この様にして得られた
重合体は、元素分析及びNMR測定により、下記
の如き構造のビシクロ化合物〔38〕である事を確
認した。 比較例 1〜8 容重5c.c.のアンプル中に式
【式】で示されるビシク ロ化合物を取り、次に表2に示した如き酸ハロゲ
ン化物を2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,
2,2〕オクタン基と酸ハロゲン基が等当量とな
る様に取つた。次にアンプルを封管し、表2に示
した如き条件下で開環反応を行なつた。反応後ア
ンプルを破り、内容物を核磁気共鳴スペクトル測
定用サンプル管に取り、重クロロホルムを溶媒と
し、テトラメチルシランを標準として核磁気共鳴
吸収スペクトルを測定した。開環率は、核磁気共
鳴スペクトル上に於いて、2,6,7―トリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン基内の6個の
メチレンプロトンに基づく3.8〜4.2ppmの鋭い一
重線の積分値の減少率から求めた。 その結果は表―2に示す通りであつた。 【表】 【表】 実施例 1〜9 容量5c.c.のアンプル中に製造例―1〜5で製造
したビシクロ化合物を取り、次に表―3に示した
如き酸ハロゲン化物を2,6,7―トリオキサビ
シクロ〔2,2,2〕オクタン基と酸ハロゲン基
が等当量となる様に取つた。次にアンプルを封管
し、表―3に示した如き条件下で開環重合反応を
行なつた。反応後、アンプルを破り、内容物を取
り出し、赤外吸収スペクトルを観測した。開環の
度合いは、赤外吸収スペクトル上に於いて2,
6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オク
タン基に基づく1200〜900cm-1の間の数本の吸収
の減少度から評価した。例えば製造例―1で製造
したビシクロ化合物については、1120,1095,
1005及び995cm-1の吸収から評価した。その結果
表―3に併記した如き反応生成物が得られ、又、
全ての場合に於いて赤外吸収スペクトル上のそれ
ぞれのビシクロ化合物に基づく吸収が消失してい
る事を確認した。これから、ビシクロ化合物の開
環率はほぼ100%に達していることがわかつた。 【表】 実施例 10〜15 容量5c.c.のアンプル中に製造例―3及び4で製
造したビシクロ化合物を取り、次に表―4に示し
た如き酸ハロゲン化物を2,6,7―トリオキサ
ビシクロ〔2,2,2〕オクタン基と酸ハロゲン
基が等当量となる様に取つた。次にアンプルを封
管し、表―5に示した如き条件下で開環反応を行
なつた。反応後アンプルを破り、内容物を取り出
し、赤外吸収スペクトル及び比重を測定した。比
重の測定は、反応前の混合物は、比重びん法で行
ない、反応後の生成物は炭酸カリウム水溶液を用
い、浮沈法により行なつた。これら2つの比重の
測定値より次の式を用いて、体積収縮率を求め
た。 〔1−(開環反応前の混合物の比重/開環反応後の生
成物の比重〕×100 赤外吸収スペクトルの観測の結果、それぞれの
2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕
オクタン基に基づく吸収、すなわち、ビシクロ化
合物〔25〕の場合は、1105,1025,1000及び950
cm-1ビシクロ化合物〔26〕の場合は1100,1020,
1000及び950cm-1の吸収が消失している事を確認
した。このことからビシクロ化合物の開環率はほ
ぼ100%に達していることがわかつた。 反応後の生成物の性状及び反応後の体積変化の
結果に関しては表―4に併記した。 【表】 実施例 16 容量20c.c.の試験管中に製造例―5で製造したビ
シクロ化合物〔27〕5.93gと1,3,5―ベンゼ
ントリカルボン酸クロライド1.88gを取つた。次
に、ビシクロ化合物〔27〕の融点まで加熱し、両
者を均一に混合した。続いて、試験管は密栓し、
150℃オイルバス中で3時間加熱した。反応後、
試験管を破り、重合体を取り出した。重合体は、
赤外吸収スペクトル及び、表面硬度、比重を測定
した。尚ここで、表面硬度はミクロブリネル硬度
計を用い、又、比重は、前記した方法で行なつ
た。その結果、赤外吸収スペクトルにおいて2,
6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オク
タン基に基づく1100〜900cm-1間の数本の吸収が
完全に消失しており、又表面硬度は0.16Kg/mm2
重合に伴なう体積変化は0.8%の収縮であつた。 実施例 17 製造例5で製造したビシクロ化合物〔29〕5.15
gと、1,3,5―ベンゼントリカルボン酸クロ
ライド1.5gを試験管中に取り、実施例―16と同
様な方法で重合を行ない、更に生成した重合体の
分析を行なつた。 その結果、赤外吸収スペクトルに於いては、
2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,2〕
オクタン基に基づく1100〜900cm-1間の数本の吸
収が完全に消失しており、又表面硬度は0.13Kg/
mm2、重合に伴なう体積変化は0.2%の収縮であつ
た。 実施例 18〜21 製造例6及び7で製造したビシクロ化合物を、
容量5c.c.のアンプル中に取り、次に表―5に示し
た如き酸ハロゲン化物を、2,6,7―トリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン基と酸ハロゲ
ン基が等当量となる様に取つた。次にアンプルを
封管し、表―5に示した如き条件下で開環反応を
行なつた。 反応後アンプルを破り、内容物を取り出し、そ
の赤外吸収スペクトルを測定した。その結果を表
―5に併記した。 生成した重合体は、淡黄色透明のゴム状固体で
あつた。 【表】 比較例 9〜16 容量5c.c.のアンプル中に、製造例1〜4で製造
したビシクロ化合物を取り、次に表―6に示した
如き酸ハロゲン化物を、2,6,7―トリオキサ
ビシクロ〔2,2,2〕オクタン基に対して、酸
ハロゲン基が、表―6に併記した量になる様に取
つた。次にアンプルを封管し、表―6に示した如
き条件下で開環重合反応を行なつた。反応後、内
容物を核磁気共鳴スペクトル測定用サンプル管に
取り、重クロロホルムを溶媒とし、テトラメチル
シランを標準として核磁気共鳴スペクトルを測定
した。開環率は、核磁気共鳴スペクトル上に於い
て、2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,
2〕オクタン基内の6個のメチレンプロトンに基
づく3.8〜4.22ppmの鋭い一重線の積分値の減少
率から求めた。 結果は表―6に併記した。 【表】 【表】
Detailed Description of the Invention The present invention relates to bicyclo compounds having two or more 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane groups in the molecule and two or more carboxylic acid halogen groups in the molecule. This is a method for ring-opening polymerization of a bicyclo compound, in which a bicyclo compound is reacted with an acid halide. Conventionally, several types of bicyclo compounds have been investigated for use as stabilizers for vinyl chloride resins, herbicides, and the like. Recently, ring-opening isomerization polymerization of this type of compound using a cationic polymerization catalyst has been investigated, and a unique phenomenon in which the volume change accompanying polymerization is extremely small has been reported. It is attracting attention for its use in adhesives and adhesives. (Journal of Polymer Science:
Polymer Letters Edition (J.Polym.Sci.;
(Polym.Lett.Ed.), 18 , 457-459 (1980)) It is necessary to ring-open the bicyclo compound when it is applied to polymerization-curable materials such as molding materials, casting materials, and adhesives. Gender arises. As a ring-opening method for bicyclo compounds, methods using phenol, organic polybasic acids, organic polybasic acid anhydrides, and carboxylic acid type polyesters (Japanese Unexamined Patent Publication No. 1983-1989-1) are used.
109534 and Japanese Unexamined Patent Publication No. 134113/1983) are known. However, with phenols, organic polybasic acids, organic polybasic acid anhydrides, and carboxylic acid type polyesters, the rate of ring opening of bicyclo compounds is slow, even in the presence of reaction accelerators such as boron trifluoride or tertiary amines. However, the disadvantage was that the ring-opening reaction had to be carried out at a high temperature of 150 to 180°C. Therefore, the present inventors have aimed to establish a technique for ring-opening polymerization of bicyclo compounds under milder conditions. As a result, acid halides having two or more carboxylic acid halogen groups (hereinafter also simply referred to as acid halogen groups) have 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane groups in their molecules. The present inventors have discovered that bicyclo compounds having two or more molecules can be efficiently ring-opened and polymerized by a ring-opening polyaddition mechanism, and have completed the present invention. That is, the present invention relates to bicyclo compounds having two or more 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane groups in the molecule and acid halides having two or more carboxylic acid halogen groups in the molecule. and,
The 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,
2] A method for ring-opening polymerization of bicyclo compounds, characterized in that the reaction is carried out so that 0.5 to 2 equivalents of carboxylic acid halogen groups are present relative to octane groups. The most important feature of the present invention is the use of an acid halogen compound having two or more acid halogen groups in the molecule. Therefore, the bicyclo compound used in the present invention is 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,
2] Any compound having two or more octane groups in its molecule can be used without particular limitation. Generally known bicyclo compounds having a 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane group have the formula: It is also known that this bicyclo compound expands in volume upon polymerization. The acid halogen group used in the present invention is 2,6,7
-Trioxabicyclo[2,2,2] Since an addition reaction proceeds with the octane group, if you want to obtain a ring-opening polymer of a bicyclo compound, 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2] It is necessary that two or more octane groups and two or more acid halogen groups each exist in the molecule. Typical bicyclo compounds that are generally particularly preferably used include compounds represented by the following general formula. [Formula] [Formula] However, the meanings of the symbols in the above general formula are as follows. m = integer greater than or equal to 2 R 1 = hydrogen atom; alkyl group (preferably an alkyl group having 1 to 18 carbon atoms); cyclopentyl,
Cycloalkyl groups such as cyclohexyl and cycloheptyl; benzyl, phenylethyl,
Aralkyl groups such as phenylpropyl and phenylisopropyl; phenyl, biphenyl,
Aryl groups such as xenyl and naphthyl; alkaryl groups such as tolyl, xylyl, ethyl phenyl, propiophenyl, isopropiophenyl and butylphenyl; hydroxyalkyl groups such as hydroxymethyl, hydroxyethyl, hydroxyoctadecyl (preferably 1 to 18 carbon atoms) (hydroxyalkyl group); acetyloxymethyl, propionyloxymethyl, (1-propionyloxy)ethyl,
Saturated and unsaturated group-substituted carbonyloxyalkyl groups such as acryloyloxymethyl, methacryloyloxymethyl and (1-methacryloyloxynoethyl groups; saturated and unsaturated group-substituted benzyloxyalkyl groups such as vinylbenzyloxymethyl groups; N-ethyl N-substituted carbamoyloxyalkyl groups such as carbamoyloxymethyl and N-phenylcarbamoyloxymethyl groups; alkenyl groups such as vinyl, α-methylvinyl, β-methylvinyl, α-ethylvinyl, propenyl, octadecenyl; chloromethyl, bromomethyl, Trichloromethyl, trifluoromethyl and (1
- halogenated alkyl groups such as ethyl (bromo). R 2 = hydrogen atom; alkyl groups, cycloalkyl groups, aralkyl groups, aryl groups, alkaryl groups, hydroxyalkyl groups, saturated and unsaturated group-substituted carbonyloxyalkyl groups, saturated and Unsaturated group-substituted benzyloxyalkyl group, N-substituted carbamoyloxyalkyl group, halogenated alkyl group; Nitrogen-containing organic groups such as nitro group, dimethylamino group and amino group; Sulfur-containing group such as P-toluenesulfonyloxymethyl group Organic group; alkyloxycarbonyl group such as methoxycarbonyl and ethoxycarbonyl. R 3A = Aryl group such as phenylene group R 3B and R 5 = Polyvalent isocyanate compound or a reaction product of this and a polyhydroxy compound, and a urethane compound having a plurality of isocyanate groups, excluding at least m isocyanates. group (hereinafter referred to as X); a group obtained by removing at least m epoxy groups from a polyepoxy compound (hereinafter referred to as Y); a group obtained by removing at least m acid halogen groups from a polyvalent organic acid halide; (hereinafter referred to as Z). R′=organic group represented by the following general formulas (7), (8), and (9). ―NHCOOR 9 ― (7) ―CH(OH)CH 2 OR 9 ― (8) ―COOR 9 ― (9) [Here, R 9 represents an alkylene group or an alkylidene group, preferably a group having 1 to 18 carbon atoms. It is the basis. ] R 4 and R 8 = hydrogen atom; the same alkyl group, aralkyl group, cycloalkyl group, aryl group or alkaryl group as shown for R 1 above. Incidentally, here, the m R 4 's are the same or different groups. R 6 and R 7 = hydrogen atom; alkyl group, aralkyl group or aryl group as shown for R 1 above. Incidentally, here, the m R 6 's are the same or different groups. = Polymer structural unit in which the unsaturated bond of an ethylenically unsaturated compound is cleaved. = A polymer structural unit in which the unsaturated bonds of the unsaturated group-substituted carbonyloxyalkyl group and benzyloxyalkyl group are cleaved as specific examples for R 1 above. =A polymer structural unit in which an unsaturated bond of an unsaturated group-substituted carbonyloxyalkyl group, a benzyloxyalkyl group, and an alkenyl group is cleaved, as specific examples of which are given with respect to R 1 above. α and β = mole fraction of polymer constitutional units and/or and. Most of the bicyclo compounds exemplified above are known and can be produced by various methods. For example, in the compound represented by general formula (1), R 1 is a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkaryl group, a halogenated alkyl group, or an alkenyl group, and R 2 is hydrogen Atom, alkyl group, cycloalkyl group, aralkyl group, aryl group, alkaryl group, hydroxyalkyl group, saturated and unsaturated group-substituted carbonyloxyalkyl group, saturated and unsaturated group-substituted benzyloxyalkyl group, N-substituted carbamoyloxy Regarding compounds that are an alkyl group, a nitrogen-containing organic group, a halogenated alkyl group, a sulfur-containing organic group, or an alkyloxycarbonyl group, see Macromolecules, 15 , 11-17 (1982),
Journal of Polymer Science: Polymer Letters Edition
Science: Polymer Letters Edition), 18 , 457
~459 (1980), Journal of Organic Chemistry,
46, 886-891 (1981), Polymer Preprints, Japan, 31 , 506
(1982) Journal of Polymer Science: Polymer Letters Edition
Polymer Science: Polymer Letters Edition)
18, 771-773 (1980), Polymer Journal, 14 , 485-488 (1982), Polymer Journal, 13 , 715-
718 (1981), Macromolecules, 15 , 217-223 (1982), etc. As an example, it can be produced by a dealcoholization reaction between a trialkyl orthoester represented by the following formula (13) and a trimethylol compound represented by the following formula (14). (However, R′ 1 and R′ 2 represent the above-mentioned groups, and R 10
represents an alkyl group. ) This reaction is shown below. Furthermore, in the compound represented by general formula (1), R 1 is a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkaryl group, a hydroxyalkyl group, a saturated or unsaturated group-substituted carbonyloxyalkyl group , saturated and unsaturated group-substituted benzyloxyalkyl groups, or halogenated alkyl groups, and for bicyclo compounds in which R 2 is a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, or an alkaryl group, Oborganic Chemistry (Journal
of Organic Chemistry, 27 , 90-93 (1962), Journal of Medical Chemistry
of Medicinal Chemistry), 13 , 1212-1215
(1970), Dutch Patent 6412636, and Polymer Preprints, 32 , 545
(1983) and others. For example, it can be produced by a dehydration reaction between a carboxylic acid represented by the following formula (15) and a trimethylol compound represented by the following formula (14'). R″ 1 ―COOH (15) (However, R″ 1 and R″ 2 represent the above-mentioned groups.) This reaction is illustrated as follows. Among the compounds represented by general formula (1), R 1 is N
- Bicyclo compounds that are substituted carbamoyloxyalkyl groups are selected from bicyclo compounds where R 1 is a hydroxyalkyl group and monoisocyanate compounds represented by the following formula (16), Polymer Journal, 13 , 715~ 718
(1981) by a urethanization reaction. R 11 —NCO (16) (However, R 11 is an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, or an alkaryl group.) This reaction is illustrated as follows. (However, R 9 represents an alkylene group or an alkylidene group, preferably a group having 1 to 18 carbon atoms.) Furthermore, in the bicyclo compound represented by general formula (1), R 1 is a hydrogen atom or an alkyl group. Or, it is an aralkyl group, and R 2 is a hydroxymethyl group or
A bicyclo compound having a saturated carbonyloxymethyl group can also be produced by a direct esterification reaction of pentaerythritol represented by the following formula (17) and a monocarboxylic acid represented by the following formula (15'). R 1 -COOH (15') (However, R 1 represents a hydrogen atom, an alkyl group, or an aralkyl group.) The charging composition ratio of pentaerythritol and monocarboxylic acid is such that the latter is 0.5 to 5 times the molar equivalent of the former. , preferably 0.8 to 3 times the molar equivalent. This reaction is expressed as follows. This reaction is generally carried out in the presence of an acidic catalyst such as P-toluenesulfonic acid, benzenesulfonic acid, sulfuric acid, etc. in an amount of 0.05 to 5% by weight of the starting reactants. The esterification reaction can be carried out in the presence or absence of a solvent. Any solvent can be used as long as it is inert to the reaction raw materials, reaction products, and catalyst, but it is more preferable to use a solvent that can form an azeotrope with the water produced by the reaction. For example, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, and xylene are preferably used. After the esterification reaction is completed, the solvent, if used, is removed from the reaction solution, and the reactants are then slowly distilled under reduced pressure. Since a bicyclo compound is produced from the ester during distillation, adjustment of the internal temperature and degree of pressure reduction and the shape of the distillation column may be considered in order to appropriate the production rate and distillation rate of the bicyclo compound during distillation. The bicyclo compound separated in this way is often a mixture of the following two types of bicyclo compounds. [Formula] [Formula] However, by appropriately selecting the charging composition ratio of pentaerythritol and monocarboxylic acid, only one type can be selectively produced. For example, pentaerythritol: propionic acid = 1:2.5
(mol ratio), 1-ethyl-4-propionyloxymethyl-2,6,7-
Trioxabicyclo[2,2,2]octane is produced in pure form. Also, by treating the above mixed product with an alkali such as sodium methoxide,
1-R 1 -4-hydroxymethyl-2,6,7
- Trioxabicyclo[2,2,2]octane is produced in pure form. Next, the compound represented by general formula (2) is itself a novel compound. The properties and typical manufacturing method of this new compound are as follows. The aryl group represented by R 3A in the general formula (2) is not particularly limited and may be any known aromatic nucleus, but aromatic nuclei such as benzene, naphthalene, phenanthrene, anthracene, biphenyl, etc. are usually suitable. . As shown in the general formula (2), the bicyclo compound is a compound having two or more 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane groups in the aromatic nucleus, and among them, there are many isomers are possible. However, due to steric hindrance, it may be difficult to produce bicyclo compounds with the following bonding states. For example, 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane groups exist in ortho positions on the aromatic nucleus, or the 9 and 10 positions of anthracene, and the 4 and 5 positions of phenanthrene. These include things that exist in each location. Further, the aryl group may contain a substituent. Generally, the substituent may be one that is inert during the production of the bicyclo compound, and typical examples thereof include an alkyl group, a nitro group, a halogen, and the like. Furthermore, the number of m in the general formula (2) varies depending on the type of aryl group, and is not particularly limited as long as it can be bonded, but generally 2 to 5 is the number that can be bonded most easily. The bicyclo compound can be confirmed to be the compound by the following measurements. (1) Measurement of infrared absorption spectrum (IR) 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,
2] The presence of hydrogen on the octane group and the aryl group can be confirmed. The absorption band derived from the former is 1200-950 cm
Several bands appear in -1 , and the absorption band originating from the latter is from 900 to
Several sharp lines appear at 650cm -1 . (2) 1 H—nuclear magnetic resonance absorption spectrum ( 1 H—
NMR) measurement In deuterated dimethyl sulfoxide and deuterated chloroform solvent, 2, 6,
A singlet absorption peak derived from the six methylene hydrogens in the 7-trioxabicyclo[2,2,2]octane group appears. Further, an absorption peak derived from hydrogen on the aryl group appears at the position of δ (ppm) = 6.5 to 9. Furthermore, the difference in the type of R 4 in the general formula (2) can be determined by observing and analyzing the position and multiplicity of absorption peaks derived from hydrogen in R 4 and the relative ratio of absorption peak areas. Measure the areas of the three types of absorption peaks as described above,
When the ratio is calculated, the value corresponds to the ratio of the number of hydrogens bonded to each group. (3) Mass spectrometry (MS) Molecular weight can be confirmed by using the electron impact method (abbreviated as EI method) and field desorption method (abbreviated as FD method) as means of mass spectrometry. When the molecular weight of the compound is M, a molecular ion peak is observed at the M + position, or a pseudomolecular ion peak is observed at the (M±1) + position. (4) Elemental analysis This can be confirmed by comparing the analysis results of carbon and hydrogen with the theoretical values calculated from general formula (2). The bicyclo compound can be confirmed by the various measuring methods described above. The bicyclo compound is a white crystalline solid at room temperature, and has different physical properties depending on the substitution position. For example, when comparing the case where two 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octanes are in the meta position and the case where they are in the para position of the benzene nucleus, the para isomer is larger than the meta isomer. It has poor solubility and only dissolves in small amounts in solvents such as methylene chloride, chloroform, and dimethyl sulfoxide, but the meta form not only dissolves easily in these solvents, but also
It is also soluble in solvents such as benzene, toluene, xylene, acetone and tetrahydrofuran. Furthermore, while meta-isomers have a melting point, para-isomers decompose at a certain temperature when heated. Furthermore, different physical properties such as solubility are exhibited depending on the type of R 4 in the general formula (2). Differences in these properties can be very easily confirmed by ordinary confirmation means depending on the above-mentioned types. The method for producing the bicyclo compound represented by the general formula (2) is not particularly limited, and any method may be employed. One of the industrially suitable methods
A specific example is as follows. That is, an orthoester of an aromatic polycarboxylic acid represented by the following formula (18), (However, R 10 , R′ 10 and R″ 10 are the same or different alkyl groups.) Trimethylol compound represented by the following formula (19) By reacting with, the bicyclo compound represented by the general formula (2) is produced. The compound represented by the formula (18) is a known compound, and is described in Journal of Organic Chemisty, 27 ,
3098-3102 (1962), etc. The reaction proceeds by a dealcoholization reaction as shown in the reaction formula below, and a bicyclo compound represented by the general formula (2) is produced. Although the above dealcoholization reaction proceeds without the use of a catalyst, a catalyst is usually used to speed up the reaction rate. As the catalyst, any known catalyst used in dealcoholization reactions may be used without any restriction. For example, an organic compound having a sulfonic acid group such as p-toluenesulfonic acid, sulfobutyric acid, sulfopropionic acid, or sulfuric acid is used as the catalyst. Catalyst amount is 0.01~10wt% preferably 0.1~5wt
It is preferably used within the range of %. It is generally preferred that the reaction is carried out in an inert solvent such as an aromatic hydrocarbon, aliphatic hydrocarbon, or halogenated hydrocarbon. It is preferable that the above reaction proceeds while removing the alcohol produced by the reaction by evaporation, and therefore the above solvent preferably has a boiling point higher than that of the alcohol produced by the reaction. Further, the conditions for the reaction can be selected from reduced pressure to increased pressure, and the reaction temperature can be selected from a range of 80 to 200°C as necessary. The bicyclo compound represented by the general formula (2) produced in the above reaction is isolated as a solid by removing the solvent, and if necessary, it can be isolated from xylene, toluene, benzene, methylene chloride or a methylene chloride-benzene mixed solvent. It is best to separate and purify it by recrystallizing it. Among the compounds represented by general formula (3), R 3B is X,
Compounds in which R' is represented by general formula (7) and general formula (4)
In the compound represented by, R 5 is X and R′ is the general formula (7)
Regarding the compound represented by, Polymer Journal, 14 , 927-930 (1982)
It is manufactured by the method described in et al. One example is a polyvalent isocyanate compound represented by the following formula (20), and a compound (21) in which R 1 or R 2 is a monohydroxyalkyl group among the compounds represented by the general formula (1), or (22) is produced by urethanization reaction. X'(-NCO) n ' (20) [However, X' is a group obtained by removing (m'-m) isocyanate groups from X explained in R 3B and R 5 , and m' is a group of m or more is an integer. ] However, R 4 , R 6 and R 9 are the same groups as described above. ) This reaction will look like this: Among the compounds represented by general formula (3), R 3B is Y,
Compounds in which R' is represented by general formula (8) and general formula (4)
In the compound represented by R 5 is Y and R′ is the general formula (8)
Regarding the compound represented by, polyepoxy compounds having two or more epoxy groups in one molecule represented by the following general formula (10) and monohydroxyalkyl groups represented by the above general formulas (21) and (22) are used. It is produced by a method of reacting a bicyclo compound having the following. [However, Y' is Y as explained in R 3B and R 5 above.
A group obtained by removing (m'-m) epoxy groups, where m' is an integer greater than or equal to m. ] This reaction is shown below. Among the compounds represented by general formula (3), R 3B is Z,
Among the compounds in which R′ is represented by general formula (9) and the compound represented by general formula (4), the compound in which R 5 is Z and R′ is represented by general formula (9) is itself a novel compound. It is. The properties and typical manufacturing method of this new compound are as follows. That is, the new compound has the following formulas (9') and (12')
It is expressed as (However, Z, R 4 , R 4 , R 9 and m are as described above. This bicyclo compound can be confirmed to be the compound by the following measurements. 1. Infrared absorption spectrum (IR) Measurement of 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,
2] The presence of an octane group and an ester bond [formula] can be confirmed. The absorption band derived from the former is 1100 ~
Several bands appear at 900 cm -1 , and the absorption band originating from the latter is
One strongly appears between 1700 and 1800 cm -1 . 2 1 H—Nuclear magnetic resonance absorption spectrum ( 1 H—
Measurement of 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,
2] A singlet peak derived from six methylene hydrogens in the octane group appears. 3 Mass spectrometry Molecular weight can be confirmed by using electron impact method (EI method) and field desorption method (FD method) as mass spectrometry. If the molecular weight of the compound is M, m/e
There is a molecular ion peak at the position of =M + or (M
±1) A quasi-molecular ion peak is observed at the + position. 4 Elemental Analysis This can be confirmed by comparing the analysis results of carbon and hydrogen with the theoretical values calculated from the above general formulas (9') and (12'). The bicyclo compound can be confirmed by the various measuring methods described above. The bicyclo compound includes carbon tetrachloride, acetone,
It is soluble in hexane, benzene, tetrahydrofuran, dioxane, chloroform, and methylene chloride, but in the general formulas (9') and (12'), Z, R 4 ,
Different solubility is shown depending on the difference in R 6 and R 9 . Any method can be used to produce the bicyclo compounds represented by the general formulas (9') and (12'), but specific industrially advantageous methods are as follows. That is, from a bicyclo compound having a monohydroxyalkyl group represented by general formulas (21) and (22) and a polycarboxylic acid chloride represented by the following general formula (23), [However, Z' is a group obtained by removing (m'-m) acid chloride groups from Z explained in R 3B and R 5 , and m' is an integer of m or more. ] Bicyclo compounds represented by general formulas (9') and (12') are produced by carrying out a dehydrochlorination reaction in the presence of a base such as triethylamine or pyridine. Examples of the polyhydric carboxylic acid chloride represented by the general formula (23) include sebacoyl chloride, adipoyl chloride, succinyl chloride, itaconyl chloride, glutaryl chloride, fumaryl chloride, malonyl chloride,
Oxalyl chloride, phthaloyl chloride,
Isophthaloyl chloride, terephthaloyl chloride, 1,3,5-benzenetricarboxylic acid chloride, trans-3,6-endomethylene-
1,2,3,6-tetrahydrophthalic acid chloride and trans-1,2-cyclobutanedicarboxylic acid chloride are preferably used. The dehydrochlorination reaction is carried out in an inert solvent in the presence of a base such as triethylamine or pyridine. The composition ratio of the raw materials is 2,
It is preferable to use the 6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane group and the acyl chloride group in equimolar amounts, or, if necessary, in a range of 0.8 to 1.2 times the equivalent of one of them. As the inert solvent, carbon tetrachloride, dioxane, tetrahydrofuran, methylene chloride, chloroform, benzene, etc. are used, and it is preferable to use them in an amount of 2 to 10 times the volume of the reaction substrate. Further, triethylamine and pyridine are preferably used in an equivalent amount of 1 to 5 times, preferably 1 to 3 times, relative to the acyl chloride group. Although the reaction can be carried out at any temperature from ice cooling to the boiling point of the solvent, it is generally preferable to carry out the reaction at a temperature in the range of room temperature to 100°C. The degree of progress of the reaction can be examined by various methods, but generally it can be confirmed by thin layer chromatography using an appropriate solvent. After the above reaction, the reaction solution is overconcentrated to produce bicyclo compounds represented by the general formulas (9') and (12'). Furthermore, if necessary, extraction and purification using hexane, heptane, ether, etc., and decolorization treatment using activated carbon can be carried out. The bicyclo compounds represented by the general formulas (5) and (6) are described in Polymer Journal,
14, 485-488 (1982), Journal of Polymer Science: Polymer Letters Edition.
Letters Edition), 18 , 771-773 (1983) and Japanese Patent Application Laid-open No. 58-61109. That is, among the compounds represented by the general formula (1), R 1 or R 2 is a bicyclo compound having a radically polymerizable unsaturated group, or a bicyclo compound produced by radical polymerization of this with another ethylenically unsaturated compound. be done. For example, in the compound represented by general formula (1), R 1
The compound represented by the general formula (6) is produced by carrying out bulk polymerization of a bicyclo compound in which is an ethenyl group using, for example, ditertiary butyl peroxide as a radical initiator. This reaction is shown below. Furthermore, in the compound represented by general formula (1), R 2 is
The compound represented by the general formula (5) is produced by radical copolymerization of a bicyclo compound having an unsaturated group-substituted carbonyloxyalkyl group as shown in the reaction formula below and methyl methacrylate according to a conventional method. Ru. Furthermore, as a method for producing bicyclo compounds represented by the general formulas (5) and (6), production is performed by a polymer reaction in which a polymer having a functional group is reacted with a bicyclo compound having a functional group that is reactive with the functional group. be done. For example, a homopolymer of styrene having a chloromethyl group or a copolymer of such styrene with other ethylenically unsaturated compounds can be produced using a dechlorination reaction to form a bicyclomolecule represented by the following formula (24) or (25). The above general formulas (5) and (6) can be obtained by subjecting the compound to a polymer reaction according to a conventional method for the reaction.
A bicyclo compound represented by is produced. Specific examples of ethylenically unsaturated compounds that can constitute units in the bicyclo compounds represented by general formulas (5) and (6) include vinyl acetate, acrylonitrile, methyl methacrylate, chloromethylstyrene, or styrene alone. Or you can cite a combination of these. α and β, which are the molar fractions of units and/or units, can take any value β≠0. The bicyclo compound explained above is ring-opened by the acid halide mentioned later. The acid halide used in the present invention can be used without particular limitation as long as it has two or more carboxylic acid halogen groups in the molecule. Specific examples of these acid halides are as follows. (A) Oxalyl chloride, succinyl chloride, glutaryl chloride, adipoyl chloride, azeroyl chloride, sebacoyl chloride, malonyl chloride, oxalyl bromide, trans-3,6-endomethylene-1,2,3, Polyvalent carboxylic acid halides having no double bond or aromatic nucleus at the α position, such as 6-tetrahydrophthaloyl chloride and trans-1,2-cyclobutanedicarboxylic acid chloride. (B) A double bond or aroma at the alpha position such as fumaryl chloride, isophthaloyl chloride, phthaloyl chloride, terephthaloyl chloride, itaconyl chloride, trimellitic acid chloride, 1,3,5-benzenetricarboxylic acid chloride, etc. Polyvalent carboxylic acid halide with a nucleus. Generally, the acid halides mentioned above tend to be unstable and difficult to handle if the bicyclo compound has a high ring opening rate. For example, acid bromide has a higher ring opening rate than acid chloride, but acid chloride is more stable and easier to handle. In addition, a double bond at the α position,
Acid halide without aromatic nucleus or nitrogen atom, α
Acid halides with a double bond or aromatic nucleus in the position,
The ring opening rate of bicyclo compounds decreases in the order of acid halides having a nitrogen atom at the α-position, but conversely, the stability increases. Among acid halides, bicyclo compounds which have a high ring opening rate but are unstable are preferably used by dissolving them in a solvent, as described below, in order to improve stability. When a solvent or the like is not used, an acid halide having a double bond or an aromatic nucleus at the α-position, which has a relatively high ring-opening rate and good stability, is preferably used. The method for mixing the bicyclo compound and the acid halide compound is not particularly limited, and any known method may be employed.
Examples of suitable mixing methods are as follows. When the bicyclo compound and acid halide are in liquid form, this method involves mixing them as they are. When at least one of the substances is solid and has a unique melting point, a method of mixing the two by heating above that temperature and melting the two. When one is liquid and the other is solid, a method of mixing the two by dissolving the solid substance in the liquid substance. When one is liquid or liquefies above a specific temperature and the other cannot be liquefied, a method in which the solid is dispersed in the liquid and mixed in a non-uniform system. If both are solids, a method is to mix them together in a solid state by grinding, kneading, etc. A method of mixing solids and liquids in a dissolved state using an appropriate solvent. The solvent used above is preferably a solvent inert to bicyclo compounds and acid halides. Generally, an appropriate solvent is selected depending on the use of the ring-opened product of the bicyclo compound of the present invention with an acid halide. For example, low boiling point substances such as ethyl ether, acetone, chloroform, methylene chloride, carbon tetrachloride, heptane, hexane, pentane, octane, cyclohexane, shikunpentane, benzene, toluene, xylene, ethyl benzoate, tetrahydrofuran, dioxane, ethyl acetate, etc. Inert solvent and styrene, methyl methacrylate, methyl acrylate, vinyl acetate,
Polymerizable monomers such as acrylonitrile, ethylene glycol dimethacrylate, etc. are generally used. Although the acid halides mentioned above are unstable, they can be made to exist stably by using a solvent. Therefore, a method using a solvent is a preferred method because it allows easy handling of the acid halide. In the ring-opening polymerization method of the present invention, the blending ratio of the bicyclo compound and the acid halide can be selected as appropriate depending on the ring-opening polymerization reaction conditions, the use of the ring-opening polymerization reaction product, the types of additives, etc. ,In general,
2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]
The acid halogen group is used in an amount of 0.5 to 2 times, preferably 0.7 to 1.3 times, relative to the octane group. The method for ring-opening polymerization of bicyclo compounds of the present invention can be carried out in any manner depending on the use of the ring-opening polymerization reaction product. For example, when used as an adhesive, it can be applied to an adherend surface and the adherends brought into contact with each other. When used as a molding material, it can be poured into a mold. The optimum conditions for conducting the ring-opening polymerization reaction vary depending on the type of bicyclo compound and acid halide used, but it is usually 0°C to 250°C, preferably 15°C.
The reaction may be carried out for several minutes to several hours at a temperature of 150°C to 150°C. The ring-opening polymerization method of the present invention can also be carried out when the following substances are simultaneously present in addition to the bicyclo compound and the acid halide. (1) Epoxy compounds, spiro-orthoester compounds, lactones,
A cyclic compound that can be copolymerized with bicyclo compounds such as acid anhydrides and cyclic ethers. (2) Fillers for composite materials such as glass fiber, carbon fiber, quartz powder, aluminum powder, spherical alumina, spherical silica, polymethyl methacrylate, polyvinyl chloride, polyethylene, and polypropylene. The mechanism of the ring-opening polymerization reaction of bicyclo compounds with acid halides is not yet clear, but for example, when using carboxylic acid chlorides, the results of infrared absorption spectra and nuclear magnetic resonance absorption spectra indicate that the ring-opening reaction occurs according to the following reaction. It is thought that it undergoes ring isomerization. When the bicyclo compound is subjected to ring-opening isomerization using an organic polybasic acid, an organic polybasic acid anhydride, phenol, etc. based on a conventional method, the reaction rate is extremely low, as shown in the comparative example described below. In this case, the addition of accelerators is essential. For example, 1,4-diethyl-
2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]
Octane with acetic acid, n-caprylic acid, o-ethoxybenzoic acid, ethyl salicylate, acetic anhydride, and
Using 4-methylhexahydrophthalic anhydride
When the reaction was carried out at 150℃ for 4 hours, the ring opening reaction rates in each case were 46, 22, 17, 2, 0 and 0%.
It was hot. In addition to the above compounds, alcohols such as trichloroethanol, aldehydes such as salicylaldehyde, organic esters such as triethyl phosphite, methyl benzoate, and diethyl malonate, and amines such as triethanolamine and trimethylene diamine , isocyanates such as tolylene diisocyanate, nitriles such as acetonitrile, halogen compounds such as hexachlorocyclopentadiene, organometallic compounds such as tetrabutoxytitanate, and epichlorohydrin, tetrahydrofuran, thiophene, tetrahydropyran, ε
- When a 3- to 7-membered ring organic compound such as caprolactone was used, ring opening of the bicyclo compound hardly proceeded. On the other hand, when using oxalyl chloride, which is an acid halide, at room temperature, 2
A surprisingly high reaction rate of 100% was demonstrated in an hour. The ring-opening method of the present invention is characterized in that when at least one of the bicyclo compound and the acid halide is polyfunctional, a cured product can be obtained after the ring-opening reaction, and the volume shrinkage accompanying curing is extremely small. It also has For example, a bicyclo compound produced from sebacoyl chloride and 1(-1-hydroxyethyl)-4-ethyl-2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane (bicyclo compound [26] described below)
After mixing equimolar amounts of and adipoyl chloride,
The cured product obtained by ring opening at 100°C for 2 hours had a volumetric shrinkage of 0.2%. Also, adipoyl chloride and 1-hydroxymethyl-4-ethyl-
2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]
A bicyclo compound produced from octane (bicyclo compound [27] described below) and 1,3,5-benzenetricarboxylic acid chloride were combined into [acid chloride group]/[2,6,7-trioxabicyclo[2,
After mixing at a ratio of 2,2 [octane group] = 0.82,
The cured product obtained by ring opening at 150℃ for 3 hours is
The volume shrinkage was 0.8%, and the surface hardness was 0.16 Kg/mm 2 as measured by a micro Brinell hardness tester. Here, the volumetric shrinkage rate (%) is expressed as [1-(specific gravity of mixture before ring-opening reaction/specific gravity of product after ring-opening reaction)]×100. As mentioned above, the ring-opening method of the present invention is characterized in that the ring-opening polymerization reaction proceeds without the addition of a promoter, and is more gentle than the conventional ring-opening method for bicyclo compounds. It has the advantage that ring-opening polymerization can be carried out in a shorter time under the following conditions. Furthermore, by selecting the type of bicyclo compound and acid halide, it is possible to obtain a cured product without volumetric shrinkage. Therefore, the ring-opening polymerization method of the present invention is an extremely effective ring-opening polymerization method that can be used in various fields of casting materials, molding materials, composite materials, adhesives, and coatings. EXAMPLES In order to explain the present invention more specifically, the present invention will be described below with reference to Examples, Production Examples, and Comparative Examples, but the present invention is not limited to these Examples. Production example 1 2.04 g (0.007/mol) of trimethyl orthoisophthalate, 1.91 g (0.0143 mol) of trimethylolpropane, 0.03 g of P-toluenesulfonic acid, and 20 g of xylene were placed in a 50 c.c. eggplant-shaped flask. Attach a branched fractionating head, a thermometer, a cooling tube, and a receiver, and gradually raise the temperature of the reaction solution to 100-120°C while stirring.
heated to ℃. As the temperature rose, methanol began to distill out, and after about 10 minutes, about 1.7 cc of distillate containing methanol as the main component was obtained. After that, the reaction solution was air-cooled,
After cooling, 0.05 g of triethylamine was added to neutralize the acid. Next, the product was recrystallized and isolated from the reaction solution to obtain 1.84 g of white needle-like crystals. The yield was 72%. The physical properties of the white crystalline solid thus obtained were as follows. (1) Melting point 149-152℃ (2) Infrared absorption spectrum 1120, 1095, 1005 and 995cm -1
[Formula] 910, 805, 720 and 700 cm -1CH , [Formula] Out of plane) (3) 1 H-Nuclear magnetic resonance spectrum Measurement solvent: Deuterium chloroform Standard: Tetramethylsilane [Table] (4) Mass Analysis EI method m/e=362 (M + ) (5) Elemental analysis [Table] The following bicyclo compound [23] was produced by the above method. Production Example 2 2.0 g (0.0070 mol) of trimethyl orthoisophthalate, 1.68 g (0.00140 mol) of trimethylolethane, 0.03 g of p-toluenesulfonic acid, and 20 g of xylene were put into a 50 c.c. eggplant-shaped flask, and then added with branches. Attach a fractionator head, thermometer, cooling tube, and receiver, and gradually raise the temperature of the reaction solution to 100 to 120℃ while stirring.
heated to. As the temperature rose, the reaction solution became cloudy and methanol began to distill out. After reacting for about 10 minutes, 1.7 cc of a distillate containing methanol as a main component was obtained.
The reaction was then air cooled, and after cooling, triethylamine
0.05 g was added to neutralize the p-toluenesulfonic acid and stirring was stopped. The reaction solution was then filtered to obtain a white precipitate. This was recrystallized from methylene chloride to obtain 1.67 g of a white crystalline solid. The yield is
It was 72%. The physical properties of the white crystalline solid thus obtained were as follows. (1) Melting point 250-251℃ (2) Infrared absorption spectrum 1120, 1100, 1000 and 980cm -1
[Formula] 895, 885, 805, 730 and 700 mm -1CH , [Formula] Out of plane) (3) 1 H-Nuclear magnetic resonance absorption spectrum Measurement solvent: Deuterium chloroform Standard: Tetramethylsilane [Table] ( 4) Mass spectrometry EI method m/e = 334 (M + ) (5) Elemental analysis [Table] By the above method, the following bicyclo compound [24]
was manufactured. Production example 3 formula, Bicyclo compound [8] 18.8g
(0.1 mol), pyridine 8.69 g (0.11 mol), and carbon tetrachloride 50 cc. were placed in a 300 cc. two-necked flask equipped with a dropping funnel and a nitrogen introduction tube. After purging the inside of the flask with nitrogen, add 9.15 g of adipoyl chloride from the dropping funnel while stirring magnetically.
(0.05 mol) and carbon tetrachloride was added dropwise over about an hour. After the dropwise addition was completed, the mixture was stirred at 70°C all day and night. Thereafter, the solvent was removed from the solution using an evaporator. Next, the residue was extracted with hexane, and this extract was concentrated to obtain a colorless and transparent viscous liquid. The yield was 78%. Various measurements of the viscous liquid thus obtained were as follows. (1) Viscosity 1341 poise (23℃) (2) Infrared absorption spectrum 1740cm -1c=0 ) 1105, 1025, 1000 and 950
cm -1 [Formula] (3) 1 H-Nuclear Magnetic Resonance Absorption Spectrum Measurement solvent: Deuterium chloroform Standard: Tetramethylsilane [Table] (4) Elemental analysis [Table] The following bicyclo compound [25] was prepared by the above method. Manufactured. Production Example 4 18.8g (0.10mol) of the same bicyclo compound [8] used in Production Example 3, 8.69g of pyridine
(0.11 mol) and 50 c.c. of carbon tetrachloride were placed in a 300 c.c. two-necked flask equipped with a dropping funnel and a nitrogen introduction tube. After replacing the inside of the flask with nitrogen, add sebacoyl chloride from the dropping funnel while stirring magnetically.
11.96 g (0.05 mol) was added dropwise over about 1 hour.
After the dropwise addition was completed, the mixture was stirred at 70°C all day and night. Thereafter, the solvent was removed from the solution using an evaporator. Next, the residue was dissolved in carbon tetrachloride, and activated carbon was added to this solution and stirred for about 2 hours. Thereafter, the filtered solution was concentrated using an evaporator to obtain 19.52 g of a colorless and transparent viscous liquid. The yield was 72%.
Various measurements of the viscous liquid thus obtained were as follows. (1) Viscosity 164 poise (23℃) (2) Infrared absorption spectrum 1730cm -1c=0 ) 1100, 1020, 1000 and 950
cm -1 [Formula] (3) 1 H-Nuclear Magnetic Resonance Spectrum Measurement solvent: Deuterium chloroform Standard: Tetramethylsilane [Table] (4) Elemental analysis [Table] The following bicyclo compound [26] was produced by the above method. did. Production Example 5 The bicyclo compounds shown in Table 1 were produced according to the methods of Production Examples 3 and 4. [Table] [Table] Production Example 6 8.4 g (0.05 mol) of hexamethylene diisocyanate, formula Bicyclo compound [19] 17.2g
(0.1 mol), 0.7 g of dibutyltin dilaurate, and 70 ml of toluene were stirred at 70° C. for 6 hours. After the reaction, toluene was distilled off under reduced pressure, and the residue was recrystallized from an ethyl acetate-n-hexane system to obtain the following bicyclo compound [31].
The yield was 15 g, and the yield was 58%. Production Example 7 The following bicyclo compound was produced according to the method of Production Example-6. [Table] Production example 8 formula, 1.06g of bicyclo compound [15] shown by
45.2 mg of tertiary butyl peroxide was placed in an ampoule, and then nitrogen gas was bubbled through it for 5 minutes. Thereafter, the ampoule was degassed using a vacuum pump while being cooled in dry ice. After degassing, the ampoule was sealed. The sealed ampoule was heated in a 120°C oil bath for 24 hours. After the reaction, the ampoule was broken, about 2 c.c. of dichloromethane was added to dissolve the contents, and then precipitated into hexane. The precipitate was filtered and dried. The polymer thus obtained was the following bicyclo compound [35]. The yield was 0.69g, and the yield was 62.4%. Manufacturing example 9 formula 1 g of the bicyclo compound [12], 4 g of dimethylformamide, and 6.8 mg of azobisisobutyronitrile were placed in a test tube, and then nitrogen was bubbled through it for 5 minutes. Thereafter, the test tube was tightly stoppered, and the reaction was then carried out in a 70°C oil bath for 1 hour. After the reaction, the contents were precipitated into methanol, filtered,
By drying, 0.59 g of a white powder polymer was obtained. The polymer thus obtained was the following bicyclo compound [36]. Production example 10 types Bicyclo compound [22] 2.42g, methyl methacrylate 1.00g, dimethylformamide 5g
and 32.8 mg of azobisisobutyronitrile were placed in an ampoule, and then nitrogen gas was bubbled through the ampoule for 5 minutes. Thereafter, the ampoule was degassed using a vacuum pump while being cooled in dry ice. After degassing, the ampoule was sealed. The ampoule was then heated in a 70°C oil bath for 15 hours. Thereafter, the ampoule was broken and 5 c.c. of methylene chloride was added to the contents, and the contents were precipitated into a tetrahydrofuran-hexane mixed solution. After filtering and drying, about 2 g of a white polymer was obtained. The polymer thus obtained was subjected to elemental analysis and
NMR measurement confirmed that it was a bicyclo compound [37] with the structure shown below. Production Example 11 4.25 g of the same bicyclo compound [15] used in Production Example 8, 1.33 g of acrylonitrile, and di-
0.21 g of tertiary butyl peroxide was placed in an ampoule. After bubbling nitrogen gas for 5 minutes, the ampoule was degassed while being cooled in dry ice. After degassing, the ampoule was sealed. The ampoule was then heated in a 70°C oil bath for 24 hours.
After the reaction, the ampoule was broken and 5 c.c. of methylene chloride was added, mixed and dissolved with the contents, and then precipitated in hexane. The precipitate was filtered and dried to obtain 2.1 g of a white powdery polymer. The thus obtained polymer was confirmed to be a bicyclo compound [38] with the following structure by elemental analysis and NMR measurement. Comparative Examples 1 to 8 A bicyclo compound represented by the formula [Formula] was placed in an ampoule with a volume and weight of 5 c.c., and then an acid halide as shown in Table 2 was added to 2,6,7-trioxabicyclo[2,
2,2] The octane group and the acid halogen group were taken in equal equivalent weight. Next, the ampoule was sealed, and a ring-opening reaction was carried out under the conditions shown in Table 2. After the reaction, the ampoule was broken, the contents were taken into a sample tube for nuclear magnetic resonance spectroscopy measurement, and a nuclear magnetic resonance absorption spectrum was measured using deuterated chloroform as a solvent and tetramethylsilane as a standard. The ring opening rate is determined by a sharp singlet of 3.8 to 4.2 ppm based on the six methylene protons in the 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane group on the nuclear magnetic resonance spectrum. It was determined from the rate of decrease in the integral value. The results were as shown in Table 2. [Table] [Table] Examples 1 to 9 The bicyclo compounds produced in Production Examples 1 to 5 were placed in an ampoule with a capacity of 5 c.c., and then the acid halides shown in Table 3 were mixed with 2,6 , 7-trioxabicyclo[2,2,2]octane group and acid halogen group were taken in equivalent amounts. Next, the ampoule was sealed, and a ring-opening polymerization reaction was carried out under the conditions shown in Table 3. After the reaction, the ampoule was broken, the contents were taken out, and the infrared absorption spectrum was observed. The degree of ring opening is 2, on the infrared absorption spectrum.
Evaluation was made from the degree of decrease in several absorption lines between 1200 and 900 cm -1 based on the 6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane group. For example, for the bicyclo compound produced in Production Example-1, 1120, 1095,
Evaluation was made from absorption at 1005 and 995 cm -1 . As a result, reaction products as listed in Table 3 were obtained, and
In all cases, it was confirmed that the absorption based on each bicyclo compound in the infrared absorption spectrum disappeared. From this, it was found that the ring opening rate of the bicyclo compound reached almost 100%. [Table] Examples 10 to 15 The bicyclo compounds produced in Production Examples 3 and 4 were placed in an ampoule with a capacity of 5 c.c., and then the acid halides shown in Table 4 were mixed with 2,6,7- The trioxabicyclo[2,2,2]octane group and the acid halogen group were taken in equivalent amounts. Next, the ampoule was sealed, and a ring-opening reaction was carried out under the conditions shown in Table 5. After the reaction, the ampoule was broken, the contents were taken out, and the infrared absorption spectrum and specific gravity were measured. The specific gravity was measured for the mixture before the reaction by the pycnometer method, and for the product after the reaction by the floatation method using an aqueous potassium carbonate solution. The volumetric shrinkage rate was determined from these two measured values of specific gravity using the following formula. [1-(specific gravity of mixture before ring-opening reaction/specific gravity of product after ring-opening reaction) × 100 As a result of observation of infrared absorption spectrum, each of 2,6,7-trioxabicyclo[2,2, 2]
Absorption based on octane group, that is, in the case of bicyclo compound [25], 1105, 1025, 1000 and 950
cm -1 In the case of bicyclo compound [26], 1100, 1020,
It was confirmed that the absorption at 1000 and 950 cm -1 had disappeared. This revealed that the ring opening rate of the bicyclo compound reached almost 100%. The properties of the product after the reaction and the results of the volume change after the reaction are also listed in Table 4. [Table] Example 16 In a test tube with a capacity of 20 c.c., 5.93 g of the bicyclo compound [27] produced in Production Example-5 and 1.88 g of 1,3,5-benzenetricarboxylic acid chloride were placed. Next, the mixture was heated to the melting point of the bicyclo compound [27], and both were uniformly mixed. Next, the test tube is tightly capped,
It was heated in a 150°C oil bath for 3 hours. After the reaction,
The test tube was broken and the polymer was taken out. The polymer is
The infrared absorption spectrum, surface hardness, and specific gravity were measured. Here, the surface hardness was measured using a micro Brinell hardness meter, and the specific gravity was measured by the method described above. As a result, in the infrared absorption spectrum, 2,
Several absorptions between 1100 and 900 cm -1 based on the 6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane group have completely disappeared, and the surface hardness is 0.16 Kg/mm 2 .
The volume change accompanying polymerization was 0.8% shrinkage. Example 17 Bicyclo compound produced in Production Example 5 [29] 5.15
g and 1.5 g of 1,3,5-benzenetricarboxylic acid chloride were placed in a test tube, polymerization was carried out in the same manner as in Example 16, and the resulting polymer was further analyzed. As a result, in the infrared absorption spectrum,
2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]
Several absorptions between 1100 and 900 cm -1 based on octane groups have completely disappeared, and the surface hardness is 0.13 Kg/
mm 2 , and the volume change due to polymerization was 0.2% shrinkage. Examples 18-21 The bicyclo compounds produced in Production Examples 6 and 7 were
Take an ampoule with a capacity of 5 c.c., and then add the acid halides shown in Table 5 in an amount equal to 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,2]octane groups and acid halogen groups. I took it so that it became. Next, the ampoule was sealed, and a ring-opening reaction was carried out under the conditions shown in Table 5. After the reaction, the ampoule was broken, the contents were taken out, and its infrared absorption spectrum was measured. The results are also listed in Table-5. The produced polymer was a pale yellow transparent rubbery solid. [Table] Comparative Examples 9 to 16 The bicyclo compounds produced in Production Examples 1 to 4 were placed in an ampoule with a capacity of 5 c.c., and then the acid halides shown in Table 6 were added to 2, 6, 7 -Acid halogen groups were added in amounts shown in Table 6 relative to trioxabicyclo[2,2,2]octane groups. Next, the ampoule was sealed, and a ring-opening polymerization reaction was carried out under the conditions shown in Table 6. After the reaction, the contents were taken into a sample tube for nuclear magnetic resonance spectrum measurement, and a nuclear magnetic resonance spectrum was measured using deuterochloroform as a solvent and tetramethylsilane as a standard. The ring opening rate is determined by the nuclear magnetic resonance spectrum of 2,6,7-trioxabicyclo[2,2,
2] Calculated from the reduction rate of the integral value of a sharp singlet of 3.8 to 4.22 ppm based on 6 methylene protons in the octane group. The results are also listed in Table 6. [Table] [Table]

Claims (1)

【特許請求の範囲】 1 2,6,7―トリオキサビシクロ〔2,2,
2〕オクタン基を分子中に2個以上有するビシク
ロ化合物とカルボン酸ハロゲン基を分子中に2個
以上有する酸ハロゲン化物とを、該2,6,7―
トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタン基に
対して0.5〜2倍当量のカルボン酸ハロゲン基が
存在するように反応させることを特徴とするビシ
クロ化合物の開環重合方法。 2 酸ハロゲン化物が、カルボン酸ハロゲン化物
である特許請求の範囲1記載の開環重合方法。
[Claims] 1 2,6,7-trioxabicyclo [2,2,
2] A bicyclo compound having two or more octane groups in the molecule and an acid halide having two or more carboxylic acid halogen groups in the molecule are combined into the 2,6,7-
1. A method for ring-opening polymerization of bicyclo compounds, which comprises reacting so that 0.5 to 2 equivalents of carboxylic acid halogen groups are present relative to trioxabicyclo[2,2,2]octane groups. 2. The ring-opening polymerization method according to claim 1, wherein the acid halide is a carboxylic acid halide.
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS56108792A (en) * 1980-02-04 1981-08-28 Toagosei Chem Ind Co Ltd 1-alkyl-4-hydroxymethyl-2,6,7-trioxabicyclo 2,2,2 octane
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