JPH01115914A - メタクリル樹脂 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐候性、耐油性および低吸湿性に優れたメタク
リル樹脂に関するものである。

〔従来の技術〕

メチルメタクリレートを主成分とするメタクリル樹脂は
、光学特性や耐候性に優れ広範囲に使用されているが、
吸湿性が大きく、耐油性に劣り、使用にあたって制限を
受ける場合があった。

一方、Ａｓ樹脂として知られているアクリロニトリル−
スチレン共重合体は耐油性は良好なものの光学特性、耐
候性に劣り、屋外用途には適していなかった。

また、ＭＳ樹脂として知られているメチルメタクリレー
ト−スチレン共重合体やＭＡＳＡｓ樹脂て知られている
メチルメタクリレート−アクリロニトリル−スチレン共
重合体の様に、それぞれの単量体の特徴を引き出す試み
がなされている（特開昭５５−５６１１２号等）。

〔発明が解決しようとする問題〕

しかしながら、上記の共重合体は耐候性や耐油性は良好
であるが、吸湿性や機械的性質等は必ずしも満足される
ものではなく、このため低吸湿をも同時に満足する樹脂
の開発が強く望まれているのが現状である。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで本発明者らはＡｓ樹脂の持つ優れた耐油性や低吸
湿性とメタクリル樹脂の持つ優れた光学特性や耐候性を
あわせ持つ樹脂を開発すべく鋭意検討した結果、本発明
を完成するに至った。

即ち、本発明はフェニルメタクリレ−）１５〜７５重量
％、芳香族ビニル化合物２０〜６５重量％およびシアン
化ビニル化合物５〜３０重量％を共重合させてなるメタ
クリル樹脂である。

本発明の樹脂における主要成分であるフェニルメタクリ
レートの使用割合は１５〜７５重量％、好ましくは２５
〜７０重量％であり、１５重量％未満では耐候性、機械
的性質および低吸湿性が低下し、一方７５重量％を超え
ると耐油性が低生する。

次に、第２の成分である芳香族ビニル化合物の使用割合
は２０〜６５重量％、好ましくは２５〜５５重量％であ
シ、２０重ｉチ未満では得られた樹脂の加工性が低下し
、一方６５重量％を超えると耐候性や耐油性が低下する
。これらの芳香族ビニル化合物としては例えばスチレン
、０−メチルスチレン、ｍ−メチルスチレン、ｐ−メチ
ルスチレン、１．３−ジメチルスチレン、λ４−ジメ千
ルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチＡ／　−ｐ
−メチルスチレン等が挙げられるが、本発明においては
スチレン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエンか
らなる群より選ばれた少なくとも２種を用いることが好
ましい。

また、第３の成分であるシアン化ビニル化合物の使用割
合は５〜３０重ｆｔ％であり、５重量−未満では耐油性
が低下し、一方３ｏ重ｆｆｉ％を超えると得られた樹脂
が着色しやすく、加工性も低下する。本発明においては
、シアン化ビニル化合物としてはアクリロニトリルまた
はメタクリレートリμが好ましい。

本発明のメタクリル樹脂の製造は公知の懸濁重合法、乳
化重合法、塊状重合法、溶液重合法が適用できる。

また、本発明の樹脂を製造する好ましい方法として、１
０時間で半減する温度が５０〜１２０℃のアゾビス系開
始剤またはパーオキサイド系開始剤と、連鎖移動剤とし
てアルキル基の炭素数８〜１２の直鎖状または分岐状ア
μキルメルカプタンを用いて、６０〜１５０℃の温度下
で重合する方法が挙げられる。この場合、開始剤の使用
量は単量体混合物１００重量部に対しｃＬ０１〜２重景
チ、好ましくはα０２〜１重量％である。

なお、本発明のメタクリル樹脂の重合度はηｒｅｌ　　
で［１，３〜１．　ｓ　ｄｔ／ｆｉ　（ジメチルホルム
アミド５０−に樹脂Ｑ、１ｇを溶解し、２３℃で測定し
た値）の範囲であることが、成形材料として用いる場合
好ましい。特に好ましくはＣＬ５〜Ｑ、　９　ｄ１／ｆ
ｉの範囲である。

また、残存単量体量は１．５重量％以下、特にＣＬ８重
量％以下であることが好ましい。残存単量体量が１．５
重ｉ％を超えると、耐候性の低下、シルバー状欠陥の原
因となシやすい。

本発明のメタクリル樹脂は、必要に応じて可塑剤、滑剤
、安定剤、染顔料、紫外線吸収剤等を添加することがで
きる。

また、本発明の目的の範囲内でアクリル系グフフト共重
合体、ジエン系共重合体等のエラストマー成分を添加す
ることも可能である。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお
、実施例中「部」とあるのは「重量部」を、「チ」とあ
るのは「重ｆｋｌをそれぞれ示す。

なお、実施例中の物性の評価は下記の通り行なった。

１）ＨＤＴ・・・ＡＳＴＭ−Ｄ−６４８（２６４ｐｓｉ
　）に準じた。

２）残存単量体量・・・ガスクロマトグラフィーにより
ペレットで測定した。

３）全光線透過率、曇価−ＡＳ’ｒＭ−Ｄ−１００５に
準じた。

４〕　耐油性・・・試片を２３℃のガソリンに２０時間
浸漬後、目視判断した。

５）ＦＦｔ侯性・・・サンシャインウェザ−メータ（ス
ガ試験機（株）製）を用い６３℃、雨有りで５００時間
後の変色等の外観を目視判断した。

実施例１ ５ｔの攪拌機付きオートクレーブ中に、ポリメタクリル
酸ソーダの０．４％水溶液２５００ｇを仕込んだ後、第
１表に示す単量体混合物１５００．９を投入し、実質的
に酸素を除いた後、８０℃に昇温してビーク温度がでる
まで重合を行ない、更に９５℃で２時間重合を継続した
。

得られた重合体を洗浄、乾燥した後、ベント付小型２軸
押出機で賦型し、ベレット化した。得られたべＶットを
小型射出成形機を用いて２３０℃で成形し、厚さ３■の
試片を作成した。この試片を用いて、以下の評価を実施
した。結果を第２表に示す。

なお、６０℃の温水に２４時間浸漬後の吸水率を測定し
たところ５ＣＬ４％であり、良好なものであった。

実施例２〜５、比較例１〜５ 第１表に示す組成の単量体混合物を用いた以外は実施例
１と同様に実験を行なった。結果を第２表に示す。

〔発明の効果〕

本発明のメタクリル樹脂は、Ａ８樹脂の優れた耐波性、
加工性および低吸湿性と、メタクリル樹脂の優れた透明
性、耐候性を兼ね備えているため、自動車、電機、電子
機器、ＯＡ機器等の部品、ミラー、雑貨など広範な分野
に使用することができ、工業上優れた効果を奏する。

特許出願人　　三菱Ｖイヨン株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）フエニルメタクリレート１５〜７５重量％、芳香族
   ビニル化合物２０〜６５重量％およびシアン化ビニル化
   合物５〜３０重量％を共重合させてなるメタクリル樹脂
   。 ２）芳香族ビニル化合物がスチレン、α−メチルスチレ
   ンおよびビニルトルエンからなる群より選ばれた少なく
   とも１種である特許請求の範囲第１項記載のメタクリル
   樹脂。 ３）シアン化ビニル化合物がアクリロニトリルまたはメ
   タクリロニトリルである特許請求の範囲第１項または第
   ２項記載のメタクリル樹脂。