JPH0976003A - 高光沢金属板の冷間圧延方法 - Google Patents
高光沢金属板の冷間圧延方法Info
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- JPH0976003A JPH0976003A JP23706595A JP23706595A JPH0976003A JP H0976003 A JPH0976003 A JP H0976003A JP 23706595 A JP23706595 A JP 23706595A JP 23706595 A JP23706595 A JP 23706595A JP H0976003 A JPH0976003 A JP H0976003A
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Classifications
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B1/00—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
- B21B1/22—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
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- B21B13/00—Metal-rolling stands, i.e. an assembly composed of a stand frame, rolls, and accessories
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-
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-
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- B21B3/00—Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
- B21B3/02—Rolling special iron alloys, e.g. stainless steel
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 タンデム圧延機+レバース圧延機を用いて冷
間圧延を行い、センジミアミルで低速圧延した製品に匹
敵する優れた光沢を持つステンレス薄鋼板を高能率で圧
延することができる技術を開発する。 【解決手段】タンデム圧延方式では最終スタンド、レバ
ース圧延方式では最終パスの圧延をロールクロス方式と
し、少なくともその一つ前のスタンドまたはパスの圧延
は研磨目の方向を軸方向としたロールを使用する。
間圧延を行い、センジミアミルで低速圧延した製品に匹
敵する優れた光沢を持つステンレス薄鋼板を高能率で圧
延することができる技術を開発する。 【解決手段】タンデム圧延方式では最終スタンド、レバ
ース圧延方式では最終パスの圧延をロールクロス方式と
し、少なくともその一つ前のスタンドまたはパスの圧延
は研磨目の方向を軸方向としたロールを使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼板等
の表面光沢度に優れ、かつ表面疵、形状不良のない金属
板を高能率で製造する冷間圧延方法に関する。
の表面光沢度に優れ、かつ表面疵、形状不良のない金属
板を高能率で製造する冷間圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ステンレス薄鋼板をはじめとする
各種金属の圧延板 (以下、単に金属板と記す) の品質に
対する需要家の要求はますます厳しくなってきている。
中でも、ステンレス薄鋼板は特に光沢度の高いものが要
求されている。
各種金属の圧延板 (以下、単に金属板と記す) の品質に
対する需要家の要求はますます厳しくなってきている。
中でも、ステンレス薄鋼板は特に光沢度の高いものが要
求されている。
【0003】金属板の光沢度は、主に冷間圧延中の潤滑
油の量に影響される。潤滑油の量が多いと、金属板表面
が自由変形して、オイルピットと称される微少凹疵とな
り、光沢度が低下するのである。
油の量に影響される。潤滑油の量が多いと、金属板表面
が自由変形して、オイルピットと称される微少凹疵とな
り、光沢度が低下するのである。
【0004】従来技術において、光沢度の高い金属板を
得るため、センジミアミルによる冷間圧延が一般に行わ
れている。センジミアミルはワークロール径が小さく、
圧延速度が遅いので、ロールバイト内に導入される潤滑
油量が減り、金属板の光沢度が向上する。しかし、その
一方で、センジミアミルによる冷間圧延はレバース方式
で圧延パスを繰り返すものであること、およびロール径
が小さいために圧延速度が遅いことにより生産性が低い
という問題がある。
得るため、センジミアミルによる冷間圧延が一般に行わ
れている。センジミアミルはワークロール径が小さく、
圧延速度が遅いので、ロールバイト内に導入される潤滑
油量が減り、金属板の光沢度が向上する。しかし、その
一方で、センジミアミルによる冷間圧延はレバース方式
で圧延パスを繰り返すものであること、およびロール径
が小さいために圧延速度が遅いことにより生産性が低い
という問題がある。
【0005】最近、安価で光沢度の高い金属板の需要が
高まるにつれ、高速圧延が可能なタンデム圧延機を用い
て効率的に生産を行おうとする試みがなされている。し
かし、ロール径が大きいタンデムミルで高速圧延を行う
と、潤滑油の導入量が増してかえって光沢度が低下して
くる。そのため、新たな技術の開発が必要となる。
高まるにつれ、高速圧延が可能なタンデム圧延機を用い
て効率的に生産を行おうとする試みがなされている。し
かし、ロール径が大きいタンデムミルで高速圧延を行う
と、潤滑油の導入量が増してかえって光沢度が低下して
くる。そのため、新たな技術の開発が必要となる。
【0006】例えば、特開昭61−49701 号公報には、直
径150 mm以上の大径のワークロールを備えるタンデム圧
延機を用いて冷間圧延を行った後、直径100 mm以下の小
径ロールをワークロールとするセンジミアミルを用いて
仕上げの圧延を行うことにより表面欠陥が少ないステン
レス薄鋼板を得る冷間圧延方法が開示されている。しか
し、この方法は、確かに光沢度は改良されるが、タンデ
ム圧延機とセンジミアミルの2種類の設備を必要とし、
さらに最終的にセンジミアミルを用いるので依然として
圧延速度が制限され、生産性が向上しないという問題が
ある。
径150 mm以上の大径のワークロールを備えるタンデム圧
延機を用いて冷間圧延を行った後、直径100 mm以下の小
径ロールをワークロールとするセンジミアミルを用いて
仕上げの圧延を行うことにより表面欠陥が少ないステン
レス薄鋼板を得る冷間圧延方法が開示されている。しか
し、この方法は、確かに光沢度は改良されるが、タンデ
ム圧延機とセンジミアミルの2種類の設備を必要とし、
さらに最終的にセンジミアミルを用いるので依然として
圧延速度が制限され、生産性が向上しないという問題が
ある。
【0007】また、特開昭62−137106号公報には、ロー
ル粗さをタンデムミルの前段スタンドで粗くして後段ス
タンドになるに従い粗さを漸次小さくして圧延する方法
が開示されている。しかし、この方法においても、ロー
ル径が120 mmを越える場合には圧延速度が400 m/min 以
上の高速圧延ではオイルピットが発生し、十分に光沢度
の高い表面を得ることはできない。
ル粗さをタンデムミルの前段スタンドで粗くして後段ス
タンドになるに従い粗さを漸次小さくして圧延する方法
が開示されている。しかし、この方法においても、ロー
ル径が120 mmを越える場合には圧延速度が400 m/min 以
上の高速圧延ではオイルピットが発生し、十分に光沢度
の高い表面を得ることはできない。
【0008】またさらに、特開平4−200908号公報に
は、レバースミルでは少なくとも初期パスおよび/また
は最終パスに、タンデムミルでは第1スタンドおよび/
または最終スタンドに、研磨目が軸方向のロールを用い
て圧延する方法が開示されている。この方法においては
従来のセンジミアミルによる圧延並みの高い光沢度が、
400m/min以上の圧延速度で得られるが、金属表面にロー
ル肌が転写した微小な幅方向の疵が残り、センジミアミ
ル圧延材とは異なる光沢感となることが問題であった。
これは光沢に対する人間の視覚が、光沢度で示される尺
度以外に微妙なムラ、色調、質感なども含めて総合的に
判断しているためであり、微小な幅方向の疵の残留は光
沢度が高くなると余計に人の目に止まり易くなり、違和
感を与えるからである。特に、センジミアミル圧延材と
タンデムミル圧延材を同じ製品の素材として用いる場
合、従来にない光沢感のタンデムミル圧延材の方に違和
感を感じ、差別される問題が生じる。また、ユーザが複
数のメーカから素材を購入して製品を製造する場合も同
様のことがいえる。
は、レバースミルでは少なくとも初期パスおよび/また
は最終パスに、タンデムミルでは第1スタンドおよび/
または最終スタンドに、研磨目が軸方向のロールを用い
て圧延する方法が開示されている。この方法においては
従来のセンジミアミルによる圧延並みの高い光沢度が、
400m/min以上の圧延速度で得られるが、金属表面にロー
ル肌が転写した微小な幅方向の疵が残り、センジミアミ
ル圧延材とは異なる光沢感となることが問題であった。
これは光沢に対する人間の視覚が、光沢度で示される尺
度以外に微妙なムラ、色調、質感なども含めて総合的に
判断しているためであり、微小な幅方向の疵の残留は光
沢度が高くなると余計に人の目に止まり易くなり、違和
感を与えるからである。特に、センジミアミル圧延材と
タンデムミル圧延材を同じ製品の素材として用いる場
合、従来にない光沢感のタンデムミル圧延材の方に違和
感を感じ、差別される問題が生じる。また、ユーザが複
数のメーカから素材を購入して製品を製造する場合も同
様のことがいえる。
【0009】一方、特開平6−91306 号公報および特開
平6−142702号公報にはクロスロール圧延による方法が
開示されている。クロスロール圧延では、センジミアミ
ル圧延なみの高い光沢度が得られるが、圧延材幅方向に
表裏面に異なる方向で剪断変形されるため板捩れが発生
する。捩れは後の洗浄工程、焼鈍工程での通板性を阻害
するため、特開平6−91306 号公報に示されるように圧
延の最終パスあるいは最終スタンドでのクロスロール圧
延は行わないか、クロス角を極力小さくする必要があっ
た。しかし、そうすると圧延速度が400 m/min 以上の高
速圧延ではオイルピットが発生し、十分に高い光沢度の
表面を得ることはできない。
平6−142702号公報にはクロスロール圧延による方法が
開示されている。クロスロール圧延では、センジミアミ
ル圧延なみの高い光沢度が得られるが、圧延材幅方向に
表裏面に異なる方向で剪断変形されるため板捩れが発生
する。捩れは後の洗浄工程、焼鈍工程での通板性を阻害
するため、特開平6−91306 号公報に示されるように圧
延の最終パスあるいは最終スタンドでのクロスロール圧
延は行わないか、クロス角を極力小さくする必要があっ
た。しかし、そうすると圧延速度が400 m/min 以上の高
速圧延ではオイルピットが発生し、十分に高い光沢度の
表面を得ることはできない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、センジミア
ミルで低速圧延した製品に匹敵する優れた光沢を持つ金
属板、特にステンレス薄鋼板を高能率で圧延することが
できる技術の開発を課題としてなされたものである。
ミルで低速圧延した製品に匹敵する優れた光沢を持つ金
属板、特にステンレス薄鋼板を高能率で圧延することが
できる技術の開発を課題としてなされたものである。
【0011】本発明は、具体的には、400m/min以上の高
速圧延によっても、センジミアミルで低速圧延した製品
に匹敵する優れた光沢を持つ金属板、特にステンレス薄
鋼板の圧延技術の開発を課題とする。
速圧延によっても、センジミアミルで低速圧延した製品
に匹敵する優れた光沢を持つ金属板、特にステンレス薄
鋼板の圧延技術の開発を課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、まず、生
産性の高い普通鋼用タンデム圧延機および高速圧延が可
能なレバース圧延機を用いて冷間圧延を行うことに着目
し、金属板の光沢度を高める研究の過程で、タンデム圧
延方式では最終スタンド、レバース圧延方式では最終パ
スの一つ前のスタンドまたはパスの圧延は研磨目の方向
を軸方向としたロールを使用し、最終スタンドまたは最
終パスの圧延をクロスロール方式で行うと、それぞれの
圧延の欠点である板捩れや、微小疵のない金属板を得る
ことができ、かつ相乗的に高い光沢が得られるという知
見を得て、本発明を完成した。
産性の高い普通鋼用タンデム圧延機および高速圧延が可
能なレバース圧延機を用いて冷間圧延を行うことに着目
し、金属板の光沢度を高める研究の過程で、タンデム圧
延方式では最終スタンド、レバース圧延方式では最終パ
スの一つ前のスタンドまたはパスの圧延は研磨目の方向
を軸方向としたロールを使用し、最終スタンドまたは最
終パスの圧延をクロスロール方式で行うと、それぞれの
圧延の欠点である板捩れや、微小疵のない金属板を得る
ことができ、かつ相乗的に高い光沢が得られるという知
見を得て、本発明を完成した。
【0013】ここに、本発明は、冷間圧延機において、
タンデム圧延方式では最終スタンド、レバース圧延方式
では最終パスの圧延をロールクロス方式とし、少なくと
もその一つ前のスタンドまたはパスの圧延は研磨目の方
向を軸方向としたロールを使用することを特徴とする高
光沢金属板の冷間圧延方法である。
タンデム圧延方式では最終スタンド、レバース圧延方式
では最終パスの圧延をロールクロス方式とし、少なくと
もその一つ前のスタンドまたはパスの圧延は研磨目の方
向を軸方向としたロールを使用することを特徴とする高
光沢金属板の冷間圧延方法である。
【0014】また、本発明者らがさらに研究開発を続け
たところ、最終スタンドまたは最終パスのクロスロール
圧延におけるロール粗さより、その前の研磨目の方向を
軸方向としたロールを使用した圧延におけるロール粗さ
を粗くした方が光沢が高く、かつ板捩れが発生し難いこ
とが判明した。
たところ、最終スタンドまたは最終パスのクロスロール
圧延におけるロール粗さより、その前の研磨目の方向を
軸方向としたロールを使用した圧延におけるロール粗さ
を粗くした方が光沢が高く、かつ板捩れが発生し難いこ
とが判明した。
【0015】よって、本発明にあっては、前段スタンド
または前半パスほどロール表面粗さを粗くするように構
成してもよい。さらに、使用する圧延油エマルションの
原液の50℃での粘度がある程度低い方がこれらの作用が
大きいという知見を得た。したがって、50℃での粘度が
7〜30cSt の圧延油のエマルションを使用するようにし
てもよい。
または前半パスほどロール表面粗さを粗くするように構
成してもよい。さらに、使用する圧延油エマルションの
原液の50℃での粘度がある程度低い方がこれらの作用が
大きいという知見を得た。したがって、50℃での粘度が
7〜30cSt の圧延油のエマルションを使用するようにし
てもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、ワークロールの直径が
大きく生産性の高い高速圧延機であるタンデム圧延機お
よびレバース方式の圧延機、つまりレバース圧延機を用
いて、センジミアミルで低速圧延した製品に匹敵する優
れた光沢を持つ金属板、特にステンレス薄鋼板を高能率
で圧延することができる技術であって、研磨目の方向を
軸方向としたロールを使用した圧延 (以下単に軸方向研
磨ロール圧延と称す) とロールクロス圧延を組合せるこ
とにより両方法の欠点である金属板の板捩れや板幅方向
の微小疵の残留のない金属板を得ることができ、かつ相
乗的に高い光沢が得られるのである。
大きく生産性の高い高速圧延機であるタンデム圧延機お
よびレバース方式の圧延機、つまりレバース圧延機を用
いて、センジミアミルで低速圧延した製品に匹敵する優
れた光沢を持つ金属板、特にステンレス薄鋼板を高能率
で圧延することができる技術であって、研磨目の方向を
軸方向としたロールを使用した圧延 (以下単に軸方向研
磨ロール圧延と称す) とロールクロス圧延を組合せるこ
とにより両方法の欠点である金属板の板捩れや板幅方向
の微小疵の残留のない金属板を得ることができ、かつ相
乗的に高い光沢が得られるのである。
【0017】まず軸方向研磨ロール圧延とクロスロール
圧延との長所および短所を説明し、次に本発明によって
それらを組合せた際の効果を説明する。図1(a) 、(b)
は、ロールの研磨目の方向を示す模式的説明図であり、
図1(a) は研磨目が周方向についた通常ロールを、図1
(b) は軸方向に研磨目がついた軸方向研磨ロールをそれ
ぞれ示す。
圧延との長所および短所を説明し、次に本発明によって
それらを組合せた際の効果を説明する。図1(a) 、(b)
は、ロールの研磨目の方向を示す模式的説明図であり、
図1(a) は研磨目が周方向についた通常ロールを、図1
(b) は軸方向に研磨目がついた軸方向研磨ロールをそれ
ぞれ示す。
【0018】図2(a) ないし(e) は通常ロールによる圧
延と、その圧延時のロールと圧延材との関係を示す同じ
く模式的説明図である。図2(a) は、その全体図、図2
(b)はロールの軸方向の粗さ (断面) を示す。研磨目の
方向が周方向で、圧延時のロールと圧延材の相対滑りの
方向と一致しているため、図2(c) に示すように圧延材
表面に研磨目が強調されて転写される。また、図2(d)
に示すようにロール粗さの谷部に油膜が存在し、対応す
る金属板表面に新たな凹部 (微小欠陥) が発生する。図
2(e) は、そのときの圧延材の板幅方向における表面粗
さを示す。
延と、その圧延時のロールと圧延材との関係を示す同じ
く模式的説明図である。図2(a) は、その全体図、図2
(b)はロールの軸方向の粗さ (断面) を示す。研磨目の
方向が周方向で、圧延時のロールと圧延材の相対滑りの
方向と一致しているため、図2(c) に示すように圧延材
表面に研磨目が強調されて転写される。また、図2(d)
に示すようにロール粗さの谷部に油膜が存在し、対応す
る金属板表面に新たな凹部 (微小欠陥) が発生する。図
2(e) は、そのときの圧延材の板幅方向における表面粗
さを示す。
【0019】図3(a) ないし(e) は軸方向に研磨目を持
ったロールによる圧延と、その圧延時のロールと圧延材
との関係の模式的説明図である。図3(a) がその全体図
であり、図3(b) に示すように、圧延方向に直角な研磨
目が圧延材表面を滑ると、転写されて残る研磨目は出側
近傍のものであり、入側で転写された研磨目および新た
に発生した微小欠陥は隣合う研磨目の山の部分が圧延材
表面を滑ることにより押しつぶされてほとんど消滅す
る。従って、板幅方向の凹凸は図3(c) に示すように緩
やかになり、板幅方向の光沢は著しく向上する。しか
し、図3(d) に示すように圧延方向では若干ではあるが
ロール研磨目の転写 (研磨目の山部の前方にできる凸
部) が残り、圧延後の金属板表面の圧延方向の粗さは図
3(e) に示すようになる。
ったロールによる圧延と、その圧延時のロールと圧延材
との関係の模式的説明図である。図3(a) がその全体図
であり、図3(b) に示すように、圧延方向に直角な研磨
目が圧延材表面を滑ると、転写されて残る研磨目は出側
近傍のものであり、入側で転写された研磨目および新た
に発生した微小欠陥は隣合う研磨目の山の部分が圧延材
表面を滑ることにより押しつぶされてほとんど消滅す
る。従って、板幅方向の凹凸は図3(c) に示すように緩
やかになり、板幅方向の光沢は著しく向上する。しか
し、図3(d) に示すように圧延方向では若干ではあるが
ロール研磨目の転写 (研磨目の山部の前方にできる凸
部) が残り、圧延後の金属板表面の圧延方向の粗さは図
3(e) に示すようになる。
【0020】このときに出来た凸部は冷間圧延後の工程
である調質圧延時に押しつぶされて平滑になるが、その
痕跡が模様となって残り、見た目の品質を損ねる結果と
なる。
である調質圧延時に押しつぶされて平滑になるが、その
痕跡が模様となって残り、見た目の品質を損ねる結果と
なる。
【0021】図4(a) ないし(d) はクロスロール圧延を
説明する平面図である。なお、ロールは通常に研磨した
ものを使用する。図4(a) に示すようにワークロール1
と下ワークロール2を圧延面と平行な面内で、それぞれ
のクロス角がθとなるように交差させて金属板をXの方
向に圧延する。この圧延では、上ワークロール1の回転
周速度Vr の方向が金属板の圧延速度Vs の方向とに、
角度θのずれがあるので、金属板3の上表面では、金属
材とロールの間で板幅方向 (Yの方向) にすべりFが発
生する。同時に、下ワークロール2の回転周速度の方向
も金属板の圧延速度の方向と角度θのずれがあるので、
金属板3の下表面でも金属板とロールとに板幅方向にす
べりFが発生する。このとき発生するずれ応力は金属板
3の表層部で板幅方向に働き、金属板3の表面を平滑に
するのである。
説明する平面図である。なお、ロールは通常に研磨した
ものを使用する。図4(a) に示すようにワークロール1
と下ワークロール2を圧延面と平行な面内で、それぞれ
のクロス角がθとなるように交差させて金属板をXの方
向に圧延する。この圧延では、上ワークロール1の回転
周速度Vr の方向が金属板の圧延速度Vs の方向とに、
角度θのずれがあるので、金属板3の上表面では、金属
材とロールの間で板幅方向 (Yの方向) にすべりFが発
生する。同時に、下ワークロール2の回転周速度の方向
も金属板の圧延速度の方向と角度θのずれがあるので、
金属板3の下表面でも金属板とロールとに板幅方向にす
べりFが発生する。このとき発生するずれ応力は金属板
3の表層部で板幅方向に働き、金属板3の表面を平滑に
するのである。
【0022】従って、図4(b) に示すように、通常の研
磨目を有するロールを用いてクロスロール圧延を行う
と、例えば上ワークロール1の研磨目の凸部は金属板3
に対して板幅方向Yの方向に相対的にすべりながら移動
する。このときに上ワークロール1の凸部が金属板3の
表面を押しつぶして平滑化する。この作用は先に説明し
た軸方向研磨ロール圧延時の作用と類似している。
磨目を有するロールを用いてクロスロール圧延を行う
と、例えば上ワークロール1の研磨目の凸部は金属板3
に対して板幅方向Yの方向に相対的にすべりながら移動
する。このときに上ワークロール1の凸部が金属板3の
表面を押しつぶして平滑化する。この作用は先に説明し
た軸方向研磨ロール圧延時の作用と類似している。
【0023】しかし、金属板3の表面に発生する滑り応
力は図4(c) に示すように金属板の表裏面でその方向が
逆であり、金属板が剪断変形して、図4(d) に示すよう
に板捩れが発生する。この板捩れは冷間圧延時の金属材
料とロールとの摩擦力が大きいと大きくなる。
力は図4(c) に示すように金属板の表裏面でその方向が
逆であり、金属板が剪断変形して、図4(d) に示すよう
に板捩れが発生する。この板捩れは冷間圧延時の金属材
料とロールとの摩擦力が大きいと大きくなる。
【0024】ところが、クロスロール圧延を行う前の圧
延スタンド、または圧延パスで軸方向研磨ロールを使用
して圧延すると、図5(a) に示すように圧延前の金属表
面には板幅方向の凹凸が少なく、圧延方向に凹凸がある
ようになる。ロールの研磨目の凸部が板幅方向に滑る
際、図5(b) に示すように通常研磨ロールで圧延した表
面では研磨目が転写した凹凸を乗り越える必要から、摩
擦力が大きくなるが、図5(a) に示すような軸方向研磨
ロールで圧延した表面ではそのような凹凸が少なく、摩
擦力も小さい。従って、金属板の板捩れが減少するので
ある。また、軸方向研磨ロールで発生した図3に示すよ
うな、微小凸疵がクロスロール圧延により平滑にされ、
相乗的に光沢度や視感による光沢性が向上する。
延スタンド、または圧延パスで軸方向研磨ロールを使用
して圧延すると、図5(a) に示すように圧延前の金属表
面には板幅方向の凹凸が少なく、圧延方向に凹凸がある
ようになる。ロールの研磨目の凸部が板幅方向に滑る
際、図5(b) に示すように通常研磨ロールで圧延した表
面では研磨目が転写した凹凸を乗り越える必要から、摩
擦力が大きくなるが、図5(a) に示すような軸方向研磨
ロールで圧延した表面ではそのような凹凸が少なく、摩
擦力も小さい。従って、金属板の板捩れが減少するので
ある。また、軸方向研磨ロールで発生した図3に示すよ
うな、微小凸疵がクロスロール圧延により平滑にされ、
相乗的に光沢度や視感による光沢性が向上する。
【0025】また、軸方向研磨ロールの周方向の粗さを
粗くした方が板幅方向の凹凸はより少なくなることか
ら、クロスロール圧延における粗さよりロール粗さを大
きくする方が板幅方向の剪断力が小さくなり、板捩れが
小さくなり、光沢度も高くなる。
粗くした方が板幅方向の凹凸はより少なくなることか
ら、クロスロール圧延における粗さよりロール粗さを大
きくする方が板幅方向の剪断力が小さくなり、板捩れが
小さくなり、光沢度も高くなる。
【0026】したがって、そのための具体的なロール粗
さとしては、最終スタンドあるいは最終パスでのクロス
ロール圧延のロール粗さは大きすぎるとやはり板捩れが
発生し、小さいとオイルピットが発生して光沢が低下す
るため、Ra:0.1 〜0.4 μmが望ましい。また、その前
の軸方向研磨ロール圧延のロール粗さも小さいと十分に
光沢が向上しないばかりか、クロスロール圧延時の板捩
れ低減の効果がない。粗さが大き過ぎると圧延方向の微
小疵がクロスロール圧延後も残留する。従って、Ra:0.
2 〜0.6 μmが望ましい。さらに好ましくはクロスロー
ルの粗さがRa:0.2 〜0.3 μm、軸方向研磨ロールの粗
さがRa:0.35〜0.5 μmである。
さとしては、最終スタンドあるいは最終パスでのクロス
ロール圧延のロール粗さは大きすぎるとやはり板捩れが
発生し、小さいとオイルピットが発生して光沢が低下す
るため、Ra:0.1 〜0.4 μmが望ましい。また、その前
の軸方向研磨ロール圧延のロール粗さも小さいと十分に
光沢が向上しないばかりか、クロスロール圧延時の板捩
れ低減の効果がない。粗さが大き過ぎると圧延方向の微
小疵がクロスロール圧延後も残留する。従って、Ra:0.
2 〜0.6 μmが望ましい。さらに好ましくはクロスロー
ルの粗さがRa:0.2 〜0.3 μm、軸方向研磨ロールの粗
さがRa:0.35〜0.5 μmである。
【0027】なお、軸方向研磨ロール圧延やクロスロー
ル圧延による光沢向上作用は、図3および図4に示すよ
うに、ロールと圧延材の相対滑りにより発生するため、
ロール径が大きいほど相対滑りが大きく、効果も顕著に
なる。したがって、元来の通常圧延でも高光沢が得られ
る小径ロール圧延の場合はその効果が小さく、むしろロ
ール径が120 mm以上の場合に本発明の圧延方法の効果が
より顕著に現れる。本発明のより好ましいロール径は18
0 mm以上である。
ル圧延による光沢向上作用は、図3および図4に示すよ
うに、ロールと圧延材の相対滑りにより発生するため、
ロール径が大きいほど相対滑りが大きく、効果も顕著に
なる。したがって、元来の通常圧延でも高光沢が得られ
る小径ロール圧延の場合はその効果が小さく、むしろロ
ール径が120 mm以上の場合に本発明の圧延方法の効果が
より顕著に現れる。本発明のより好ましいロール径は18
0 mm以上である。
【0028】ところで、圧延後の光沢は圧延前の母材の
表面粗さの影響を受ける。しかし、一般に冷間圧延に供
せられる母材は熱間圧延後酸洗を実施した表面粗さがR
a:2〜3μmと極めて大きい。したがって、これを前
段スタンドあるいは初期パスでこの凹凸を潰す必要があ
る。それにはロール粗さが粗い方が母材の凹凸を押しつ
ぶす作用が大きく好ましい。前段スタンドあるいはパス
でのロール粗さは具体的にはRa:0.4 〜1.0 μmが好ま
しく、さらに、ロール粗さは後段になるほど漸次減少さ
せることが好ましい。このときの圧延は通常圧延であっ
ても構わないが、クロスロール圧延や軸方向研磨ロール
圧延とした方がより高い光沢度が得られる。
表面粗さの影響を受ける。しかし、一般に冷間圧延に供
せられる母材は熱間圧延後酸洗を実施した表面粗さがR
a:2〜3μmと極めて大きい。したがって、これを前
段スタンドあるいは初期パスでこの凹凸を潰す必要があ
る。それにはロール粗さが粗い方が母材の凹凸を押しつ
ぶす作用が大きく好ましい。前段スタンドあるいはパス
でのロール粗さは具体的にはRa:0.4 〜1.0 μmが好ま
しく、さらに、ロール粗さは後段になるほど漸次減少さ
せることが好ましい。このときの圧延は通常圧延であっ
ても構わないが、クロスロール圧延や軸方向研磨ロール
圧延とした方がより高い光沢度が得られる。
【0029】さらに、使用する圧延油エマルションの原
液粘度が低い方が油膜厚を薄くでき高光沢が得られる。
具体的には50℃の粘度が30cSt より大きいと、圧延時の
油膜厚が大きくなりオイルピットが発生し、光沢が低下
する。一方、50℃の粘度が7cSt より小さいと、油膜切
れによる焼付が発生する。より好ましい粘度範囲は50℃
の粘度が10〜25cSt である。
液粘度が低い方が油膜厚を薄くでき高光沢が得られる。
具体的には50℃の粘度が30cSt より大きいと、圧延時の
油膜厚が大きくなりオイルピットが発生し、光沢が低下
する。一方、50℃の粘度が7cSt より小さいと、油膜切
れによる焼付が発生する。より好ましい粘度範囲は50℃
の粘度が10〜25cSt である。
【0030】なお、圧延油組成については特に限定しな
いが、加水分解等によるエマルションの劣化を生じ易い
天然油脂より、性状の安定している合成エステルの方が
望ましい。また、鉱油は潤滑性に劣るため、αオレフィ
ン等の合成鉱油の方が望ましい。さらに、境界潤滑性を
高めるため、圧延油中にP系、P−S系、S系の極圧添
加剤を使用してもよい。
いが、加水分解等によるエマルションの劣化を生じ易い
天然油脂より、性状の安定している合成エステルの方が
望ましい。また、鉱油は潤滑性に劣るため、αオレフィ
ン等の合成鉱油の方が望ましい。さらに、境界潤滑性を
高めるため、圧延油中にP系、P−S系、S系の極圧添
加剤を使用してもよい。
【0031】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。表1は、本発明の効果を確認するために冷間
圧延を行ったときのロール条件を示す。
説明する。表1は、本発明の効果を確認するために冷間
圧延を行ったときのロール条件を示す。
【0032】まず、ワークロールの直径が400 mmの5ス
タンド4Hiタンデム圧延機を用いて、表1に示す種々の
表面粗さを有したワークロールを表2に示すように組合
せて、焼鈍−酸洗済みの厚さ3.2 mmのJIS SUS430ステン
レス鋼帯を供試材として冷間圧延を行った。なお、圧延
に際し、表3に示す組成、性状の圧延油をロールおよび
圧延材に供給した。また、各スタンドの圧延条件は表4
に示す通り。
タンド4Hiタンデム圧延機を用いて、表1に示す種々の
表面粗さを有したワークロールを表2に示すように組合
せて、焼鈍−酸洗済みの厚さ3.2 mmのJIS SUS430ステン
レス鋼帯を供試材として冷間圧延を行った。なお、圧延
に際し、表3に示す組成、性状の圧延油をロールおよび
圧延材に供給した。また、各スタンドの圧延条件は表4
に示す通り。
【0033】次に、冷間圧延後の金属板の光沢度を、JI
S に規定された入射角45°の光沢度計により測定した。
表5にその測定結果を示す。光沢度が500 以上のものを
◎、400 以上500 未満を○、200 以上400 未満を△、20
0 未満のものを×として光沢度欄に示し、また、上下面
の光沢度差が10%未満のものを◎、10%以上20%未満を
○、20%以上40%未満を△、40%以上を×としてそれぞ
れ4段階にランク付けして記載した。また、板捩れ、微
小疵の有無による視覚光沢不良、焼付等がないものを
○、あるが軽微なものを□、視覚的に目立ち品質に支障
のあるものを△、著しく不良なものを×として表5に併
せて記載した。
S に規定された入射角45°の光沢度計により測定した。
表5にその測定結果を示す。光沢度が500 以上のものを
◎、400 以上500 未満を○、200 以上400 未満を△、20
0 未満のものを×として光沢度欄に示し、また、上下面
の光沢度差が10%未満のものを◎、10%以上20%未満を
○、20%以上40%未満を△、40%以上を×としてそれぞ
れ4段階にランク付けして記載した。また、板捩れ、微
小疵の有無による視覚光沢不良、焼付等がないものを
○、あるが軽微なものを□、視覚的に目立ち品質に支障
のあるものを△、著しく不良なものを×として表5に併
せて記載した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】表5に示したように本発明の冷間圧延方法
によると圧延後の金属板の光沢度が400 以上となり、表
裏面のかつ板捩れ、微小疵、焼付のない美麗な表面が得
られる。特に、前段スタンドほどロール表面粗さを粗く
した実施例5、9および50℃での粘度が7〜30cSt の圧
延油のエマルションを使用した実施例3、4、5、6、
9、10では圧延後の光沢度が450 以上となり、一段と優
れた圧延方法であることが判る。
によると圧延後の金属板の光沢度が400 以上となり、表
裏面のかつ板捩れ、微小疵、焼付のない美麗な表面が得
られる。特に、前段スタンドほどロール表面粗さを粗く
した実施例5、9および50℃での粘度が7〜30cSt の圧
延油のエマルションを使用した実施例3、4、5、6、
9、10では圧延後の光沢度が450 以上となり、一段と優
れた圧延方法であることが判る。
【0040】次に、前述の本発明の実施例3および従来
方法である比較例1の圧延法と同様の圧延をワークロー
ル径が50、85、120 mmの場合は6Hi方式、250 、400 、
600mmの場合は4Hi方式とすることが可能なレバース圧
延機を用いて行った。圧延後の表面光沢度を図6にグラ
フで示した。
方法である比較例1の圧延法と同様の圧延をワークロー
ル径が50、85、120 mmの場合は6Hi方式、250 、400 、
600mmの場合は4Hi方式とすることが可能なレバース圧
延機を用いて行った。圧延後の表面光沢度を図6にグラ
フで示した。
【0041】図6から分かるように、本発明の圧延方法
によると、ワークロール径が120 mm以上において圧延後
の表面光沢が著しく向上し、ワークロール径が85mm以下
の圧延と同等以上の光沢になることが判る。
によると、ワークロール径が120 mm以上において圧延後
の表面光沢が著しく向上し、ワークロール径が85mm以下
の圧延と同等以上の光沢になることが判る。
【0042】
【発明の効果】本発明にかかる冷間圧延を行えば、極め
て光沢度に優れ、かつ板捩れ、微小疵のない金属板が得
られる。しかも、ロール径が大きいタンデム圧延機等を
使用するので高速圧延が可能であり、特に光沢度を重視
するステンレス薄鋼板を高能率で製造することができ
る。
て光沢度に優れ、かつ板捩れ、微小疵のない金属板が得
られる。しかも、ロール径が大きいタンデム圧延機等を
使用するので高速圧延が可能であり、特に光沢度を重視
するステンレス薄鋼板を高能率で製造することができ
る。
【図1】図1(a) および図1(b) は、それぞれロールの
研磨目の方向を示す模式的説明図である。
研磨目の方向を示す模式的説明図である。
【図2】図2(a) 〜(e) は、通常ロールによる圧延の概
要と、その圧延時のロールと圧延材との関係を説明する
模式図である。
要と、その圧延時のロールと圧延材との関係を説明する
模式図である。
【図3】図3(a) 〜(e) は、軸方向研磨ロールによる圧
延の概要と、その圧延時のロールと圧延材との関係を説
明する模式図である。
延の概要と、その圧延時のロールと圧延材との関係を説
明する模式図である。
【図4】図4(a) 〜(d) は、クロスロール圧延方式を説
明する模式図である。
明する模式図である。
【図5】図5(a) および図5(b) は、本発明の軸方向研
磨ロール圧延とロールクロス圧延とを組合せた場合の板
幅方向の摩擦力の分布を示す説明図である。
磨ロール圧延とロールクロス圧延とを組合せた場合の板
幅方向の摩擦力の分布を示す説明図である。
【図6】ワークロール径と圧延後の金属板の表面光沢と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 45/02 310 B21B 45/02 310 (72)発明者 友部 保 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 冷間圧延機において、タンデム圧延方式
では最終スタンド、レバース圧延方式では最終パスの圧
延をロールクロス方式とし、少なくともその一つ前のス
タンドまたはパスの圧延は研磨目の方向を軸方向とした
ロールを使用することを特徴とする高光沢金属板の冷間
圧延方法。 - 【請求項2】 前段スタンドまたは前半パスほどロール
表面粗さを粗くした請求項1記載の高光沢金属板の冷間
圧延方法。 - 【請求項3】 50℃での粘度が7〜30cSt の圧延油のエ
マルションを使用する請求項1または2記載の高光沢金
属板の冷間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23706595A JPH0976003A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 高光沢金属板の冷間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23706595A JPH0976003A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 高光沢金属板の冷間圧延方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0976003A true JPH0976003A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17009907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23706595A Withdrawn JPH0976003A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 高光沢金属板の冷間圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0976003A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2982451A4 (en) * | 2013-04-01 | 2017-01-04 | Hitachi Metals, Ltd. | Method for manufacturing martensitic stainless steel for blades |
-
1995
- 1995-09-14 JP JP23706595A patent/JPH0976003A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2982451A4 (en) * | 2013-04-01 | 2017-01-04 | Hitachi Metals, Ltd. | Method for manufacturing martensitic stainless steel for blades |
US9687893B2 (en) | 2013-04-01 | 2017-06-27 | Hitachi Metals, Ltd. | Manufacturing method of martensite-based stainless steel for edged tools |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |