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JPH0974777A - 磁気カップリング装置 - Google Patents

磁気カップリング装置

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Publication number
JPH0974777A
JPH0974777A JP23122695A JP23122695A JPH0974777A JP H0974777 A JPH0974777 A JP H0974777A JP 23122695 A JP23122695 A JP 23122695A JP 23122695 A JP23122695 A JP 23122695A JP H0974777 A JPH0974777 A JP H0974777A
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JP
Japan
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coupling device
side magnet
magnetic coupling
metal plates
magnet
Prior art date
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Withdrawn
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JP23122695A
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English (en)
Inventor
Hirohito Matsui
啓仁 松井
Mikio Matsuda
三起夫 松田
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Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は磁気カップリング装置に関し、機械
的な共振時における従動側の離脱を防止し回転変動を極
小に抑えることを目的とする。 【解決手段】 駆動側磁石と従動側磁石を磁気結合して
動力を伝達する磁気カップリング装置において、駆動側
磁石の表面及びこれに対向する従動側磁石の表面に、機
械的共振を抑止するための共振抑止手段を各々装着し、
共振抑止手段の各々は、非磁性体でかつ電気伝導率の高
い金属板で構成し、回転変動時に金属板の各々に発生す
る渦電流を利用して機械的共振を抑止するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気カップリング装
置に関し、特に、特定の回転数においても安定して回転
動作することができる磁気カップリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気カップリング装置はモータ等のトル
クを駆動側から磁気的な結合を介して従動側、例えば、
回転翼等に伝達する動力伝達装置である。磁気カップリ
ング装置は、例えば、ウォーターポンプ等、高い機密性
が要求される駆動部に利用され、応用製品としては車両
ラジエター、空調機器、燃料計、流量計等、多方面にわ
たっている。
【0003】この磁気カップリング装置は、後述するよ
うに、非接触で駆動側から従動側にトルク伝達が可能な
ので、仕切り板による静的シールを可能とし、その結
果、駆動側と従動側を完全に分離した状態でトルクを伝
達することができる。例えば、シールドケースに収容し
ても、駆動軸や従動軸付近からの液体の漏洩を考慮する
必要は全くなく、完全にシールすることができる。
【0004】しかしながら、この磁気カップリング装置
は、特定の回転数において大きな共振を生じ、その結
果、従動側の離脱や回転変動を生じたりすることがあ
り、改善が要望されていた。図4(A),(B)は一般
的なシリンダー形磁気カップリング装置の要部構成図で
ある。(A)は軸方向断面図、(B)は(A)のA−
A’断面図である。図中、11は駆動側磁石、12は駆
動側ヨーク部材(磁性体)、13は駆動軸である。ま
た、21は従動側磁石、22は従動側ヨーク部材(磁性
体)、23は従動軸である。さらに、31は駆動側と従
動側を分離する仕切り板(非磁性体)である。
【0005】磁気カップリング装置には、一般に、図示
のような半径方向に磁気結合したシリンダー形と、軸方
向に磁気結合したディスク形とあるが、基本的動作は同
じなので本例では前者について説明する。図4(A),
(B)において、通常、駆動側磁石11と従動側磁石2
1ともに、フェライト磁石を用いる場合と、希土類コバ
ルト磁石を用いる場合とあるが、前者は比較的弱磁界で
あるため小トルクの伝達に、後者は強磁界であるため大
トルクの伝達に利用されることが多い。
【0006】(B)で明らかなように従動側と駆動側の
各磁石はそれぞれ半径方向に磁化された磁石界磁を持
ち、仕切り板の存在する空隙を介して対向配置され、か
つ同軸上に配置されている。従って、一方の磁石が回転
すれば、両者の磁極同士で吸引若しくは反発が生じて他
方の磁石は回転動作を開始する。両者が回転を開始する
と駆動側から従動側へトルクが伝達されるが、そのトル
ク伝達特性を次に説明する。
【0007】図5は図4(A),(B)に示す磁気カッ
プリング装置の、ねじれ角−伝達トルク特性のグラフで
ある。横軸は駆動側と従動側の間のねじれ角(図4
(B)のθ)であり、縦軸は駆動側から従動側に伝達さ
れるトルクである。図示のように、駆動側から従動側へ
の最大伝達トルクはねじれ角が45°のときである。し
かし、実際には、図示のように、通常は安全を見込ん
で、最大伝達トルクは使用負荷トルク(平均トルク)の
2倍以上で設計されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この磁
気カップリング装置は、回転数がある特定の回転数にな
ると、最大伝達トルクが十分あるにもかかわらず、共振
時、従動側の離脱や回転変動といった問題を生じる。こ
れは、以下に説明するように磁気カップリング装置の固
有振動数と外力の振動数に起因する。
【0009】一般に、磁気カップリング装置の固有振動
数Wは次式で表される。 W=1/√(K/I) (rad/sec) ・・・・(1) で表される。ここで、Kは磁気カップリング装置のばね
定数であり、図5の曲線の傾きである。Iは従動側の慣
性モーメントである。
【0010】外力の振動数Pと磁気カップリング装置の
固有振動数Wが等しい(即ち、P=W)のときに、従動
側と駆動側との間で機械的な共振を起こし、前述のよう
な従動側の離脱や回転変動を生じる要因となる。本発明
の目的は上述の問題点を解消することにあり、機械的な
共振時における従動側の離脱を防止し回転変動を極小に
抑えることが可能な磁気カップリング装置を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動側磁石と
従動側磁石を磁気結合して動力を伝達する磁気カップリ
ング装置であって、駆動側磁石の表面及びこれに対向す
る従動側磁石の表面に、機械的共振を抑止するための共
振抑止手段を各々装着したことを特徴とするものであ
る。
【0012】ここで、この共振抑止手段の各々は、非磁
性体でかつ電気伝導率の高い金属板が適切であり、回転
変動時に、この金属板の各々に発生する渦電流を利用し
て機械的共振を抑止する。さらに、本発明は、駆動側磁
石と従動側磁石が半径方向に磁気結合したシリンダー形
にも、駆動側磁石と従動側磁石が軸方向に磁気結合した
ディスク形にも適用可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明では、機械的共振の抑止手
段として磁気カップリング装置の磁気結合部分に粘性
(エネルギー損失)を付加し、これにより共振特性を示
すA/F値を極力小さく抑えることにある。一般に、A
/F値は以下の式で与えられる。 A/F=1/√〔(W2 −P2 )+4λ2 2 〕 ・・・(2) ここで、Aは強制振動の振幅、Fは強制力の振幅、λは
粘性による係数であり、前述のように、Wは磁気カップ
リング装置の固有振動数、Pは外力の振動数、である。
【0014】明らかなように、外力の振動数Pと磁気カ
ップリング装置の固有振動数Wが等しい(即ち、P=
W)とき、式(2)は最大値となる。即ち、 A/F=1/√〔4λ2 2 〕 ・・・(3) さらに、式(3)の左辺A/Fをできるだけ小さくする
ためには、右辺のエネルギー損失を表す粘性係数λをで
きるだけ大きくすればよいことは明らかである。ここ
で、A/F値をできるだけ小さくするということは、共
振曲線の共振時のピークの状態を示す尖鋭度(一般に
“Q”で表す)を低く抑えることを意味する。即ち、共
振の「鋭さ」を抑えることである。
【0015】従って、外力の振動数Pと磁気カップリン
グ装置の固有振動数Wが一致し、共振が起きても、機械
的共振抑止手段として粘性係数λをできるだけ大きくす
る手段を付加することにより、A/F値を極力小さくす
ることができ、その結果、従動側の離脱を防止し、回転
変動も小さく抑えることができる。図1(A),(B)
は本発明による一実施例としてのシリンダー形磁気カッ
プリング装置の要部構成図である。(A)は軸方向断面
図、(B)は(A)のA−A’断面図である。図中、従
来と同様の構成要素には同一番号を付す。図中、41は
駆動側金属板、42は従動側金属板である。粘性係数λ
を大きくする手段として、これらの金属板を装着する。
【0016】図示のように、金属板41は駆動側磁石1
1の表面(内面)に装着され、金属板42は従動側磁石
21の表面(外面)に装着され、仕切り板31を介して
互いに相対している。これらの金属板はいずれも非磁性
体であり、かつ電気伝導率の高いもの(即ち、電気抵抗
の小さいもの)を用いる。これは、各々に渦電流を発生
し易くし、発生した渦電流が作用し合うことにより、粘
性係数λを大きくすることができるからである。
【0017】図2(A),(B)は本発明の作用を説明
する図である。本発明の磁気カップリング装置の作用を
図1及び図2を参照しつつ説明する。磁気カップリング
装置に共振が起きていない時は駆動側と従動側はねじれ
角(θ)が一定の状態で回転している。即ち、この場合
は使用平均トルク(図5参照)に対応するねじれ角でト
ルクを伝達している。この時に、金属板41、42を貫
く磁束には時間的変化がなく、従って、これら金属板に
は渦電流は発生しない。
【0018】即ち、図2に示すように、共振を起こして
いないときは駆動側と従動側が相対的に位置変動せず、
ねじれ角θが一定のときは、金属板上で磁束の変化(即
ち、磁束密度や方向の変化)がなく、矢印の磁力線に変
化はない。しかし、共振が発生して駆動側が従動側に対
して回転変動を起こすと、金属板41、42に磁束の変
化が生じるので、各々の金属板に渦電流が発生する。従
って、これら金属板の間で作用し合い、その結果エネル
ギー損失が大きくなり粘性係数λが大きくなる。
【0019】従って、外力の振動数Pと磁気カップリン
グ装置の固有振動数Wが一致して共振が起きても、機械
的共振特性を示すA/F値を小さく抑えることができ、
従動側の離脱を防止し、回転変動を抑えることができ
る。ところで、金属板を設けずに、渦電流を発生し易く
するために仕切り板31に、電気伝導率の高い材料を用
いたり、仕切り板の板厚を厚くする方法が既に提案され
ている。しかし、この場合には、常時、共振していない
ときでも磁束の変化により仕切り板に渦電流が発生し、
この渦電流によりエネルギー損失が発生する。従って、
この方法には問題がある。
【0020】図3は本発明の他の実施例としてのディス
ク形磁気カップリング装置の要部構成図である。図中、
11’は駆動側磁石、21’は従動側磁石、31’は仕
切り板、41’は駆動側の金属板、42’は従動側の金
属板である。このような構造は前述のシリンダー形に比
べて小型化が可能な利点を有する。明らかなように、シ
リンダー形では半径方向に磁気結合していたのが、ディ
スク形では軸方向に磁気結合しているだけで、基本構造
には変わりはない。従って、この場合の作用の説明を省
略する。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気カップリング装置において、駆動側磁石と従動側磁
石の各々に金属板を配置し、回転変動時にこれらに発生
する渦電流によりエネルギー損失を生じさせて共振特性
を低く抑えることにより、特定の周波数における従動側
の離脱や回転変動を顕著に抑えることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気カップリング装置の一実施例
としての軸方向断面図(A)と、A−A’線の断面図
(B)である。
【図2】図1構成の磁気カップリング装置の通常回転時
のねじれ角及び磁力線の説明図である。
【図3】本発明による磁気カップリング装置の他の実施
例としての軸方向断面図である。
【図4】従来の磁気カップリング装置の軸方向断面図
(A)と、A−A’線の断面図(B)である。
【図5】磁気カップリング装置におけるねじれ角と伝達
トルク特性のグラフである。
【符号の説明】
11,11’…駆動側磁石 12…駆動側ヨーク部材 13…駆動軸 21,21’…従動側磁石 22…従動側ヨーク部材 23…従動軸 31,31’…仕切り板 41,41’…駆動側金属板 42,42’…従動側金属板 θ…ねじれ角

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側磁石と従動側磁石を磁気結合して
    動力を伝達する磁気カップリング装置において、 前記駆動側磁石の表面及びこれに対向する従動側磁石の
    表面に、機械的共振を抑止するための共振抑止手段を各
    々装着したことを特徴とする磁気カップリング装置。
  2. 【請求項2】 前記共振抑止手段の各々は、非磁性体で
    かつ電気伝導率の高い金属板である請求項1に記載の磁
    気カップリング装置。
  3. 【請求項3】 回転変動時に前記金属板の各々に発生す
    る渦電流を利用して機械的共振を抑止する請求項2に磁
    気カップリング装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動側磁石と従動側磁石が半径方向
    に磁気結合したシリンダー形である請求項1に記載の磁
    気カップリング装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動側磁石と従動側磁石が軸方向に
    磁気結合したディスク形である請求項1に記載の磁気カ
    ップリング装置。
JP23122695A 1995-09-08 1995-09-08 磁気カップリング装置 Withdrawn JPH0974777A (ja)

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