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JPH0968484A - 液体採取方法、および液体採取器具 - Google Patents

液体採取方法、および液体採取器具

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Publication number
JPH0968484A
JPH0968484A JP7223503A JP22350395A JPH0968484A JP H0968484 A JPH0968484 A JP H0968484A JP 7223503 A JP7223503 A JP 7223503A JP 22350395 A JP22350395 A JP 22350395A JP H0968484 A JPH0968484 A JP H0968484A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
liquid
container
opening
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7223503A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Fujitani
誠 藤谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eiken Chemical Co Ltd
Original Assignee
Eiken Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eiken Chemical Co Ltd filed Critical Eiken Chemical Co Ltd
Priority to JP7223503A priority Critical patent/JPH0968484A/ja
Publication of JPH0968484A publication Critical patent/JPH0968484A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、穿孔によらず容器内の液体を採取
することができる方法と器具の提供を目的としている。 【解決手段】 本発明は、シリンダと液体流路を備えた
ピストンとを組み合せた液体の採取方法、ならびに器具
である。本発明における液体流路は、ピストンが容器本
体内部に進入したときにのみ液体と連絡し液体の採取が
開始される。液体流路にはろ過材を設置することがで
き、ろ過液の採取に応用することができる。 【効果】 本発明は、穿孔操作無しで容器内の液体採取
を可能とする。本発明は、糞便懸濁液の採取等に有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試験用の液体試料(以
下検液とも呼ぶ)を容器から採取する新しい技術であ
り、検液はろ過液として得ることも可能な技術であり、
特に検体の採取から検液を得るまでの間を衛生的に取り
扱う必要のある場合に、またその間に簡便な輸送を必要
とする場合などに特に効果的に実施することができる、
液体を採取する方法とその方法を実現する液体採取器具
に関するものである。
【0002】液体のろ過は広い分野で利用される分離手
段である。たとえば大腸癌スクリーニングの指標となる
糞便中に含まれるヘモグロビンを検出する時には、糞便
懸濁液からろ過によって上清を分離する操作が必要にな
る。また食品の微生物検査試料の調製においても懸濁液
のろ過操作がしばしば要求される。
【0003】
【従来技術の問題点】糞便等の試料中に含まれるヘモグ
ロビンを検出するには、検査施設まで試料を輸送する必
要が有る。糞便試料の輸送は、例えば実公平5ー176
52号公報等に記載された輸送容器で行う。
【0004】輸送容器は、糞便を採取するための機構
と、糞便懸濁液をろ過するための機構を備えている。糞
便採取機構は、採取棒と、この採取棒を挿入する貫通孔
とで構成され、貫通孔で採取棒に付着させた糞便を擦り
切ることにより糞便の定量的な採取を可能とする。また
擦り切りによって発生する余剰の糞便は分離壁と蓋体と
で密封される空間に保持される。一方糞便懸濁液をろ過
するための機構は、容器本体内部から滴下口にいたる液
体流路にろ過材を設置したものである。この種の容器を
利用することにより、糞便の定量的な採取が可能とな
り、また簡単に糞便懸濁液をろ過することができる。糞
便を採取した容器は、郵送等の手段で検査施設に輸送さ
れる。
【0005】現在もっとも広く利用されている糞便採取
用の容器は、懸濁液のろ過にあたって滴下用の穴を設け
る操作が必須である。一般的な操作は滴下用の穴を穿孔
するという方法で、そのための器具(実開昭63ー30
497)も考案されている。この他には滴下用のろ過ユ
ニットを装着するもの、ノズル先端を折ってしまうこと
で滴下用穴とするもの、膜をつき破ることにより滴下用
の液体流路を設けるもの等が報告されている。しかしこ
れらの技術は、いずれもなんらかの手段によってろ過時
に穴を設けていることには変わりはない。
【0006】ろ過時に穴を設けるという操作は、単に繁
雑であるというだけではなく様々な問題につながる可能
性を持つ。問題の一つは、滴下用の穴の大きさや形を制
御しにくいことである。ろ過時にユーザーが自らの手で
穴を開けるため、穴の大きさや形は不揃いになるおそれ
がある。穴のバラつきは、ろ過液の滴下量のバラつきの
原因となるので好ましくない。市販の糞便中ヘモグロビ
ン検出用試薬を用いて機械処理によらず分析を行うに
は、ろ過液を単に容器から滴下するだけで分析を行うこ
とが要求される。つまりピペット等でろ過液を定量的に
採取する手間を省いている。このような操作を可能とす
るために、市販の試薬は糞便のろ過液量が予想された範
囲内に制御されているときには一定の精度で分析が可能
となるように設計されている。しかしあまりにも大きな
滴下量のバラつきは、分析精度を損なう可能性につなが
るのである。
【0007】ユーザーが容器に穴を開けることには、別
の問題もある。温度の変化等によって密封された試料採
取容器内部が陽圧となっていることがあり、希には穿孔
によってわずかではあるが容器内容物が噴出するという
事故もありうる。
【0008】更に従来技術においては、ろ過時に穿孔し
た部分を再び密封することができないという問題が有っ
た。そのため特に糞便懸濁液のように衛生上の配慮を要
求されるろ過対象物を扱うときには、ろ過操作を終了後
の器具の処置に問題を生じやすかった。ろ過後の器具か
らの液体の洩れを防ぐには、穿孔部分を密封するキャッ
プの装着が考えられるがこのような操作は繁雑さの原因
となる。
【0009】またこれら先行技術文献に開示されている
ろ過機構においては、ろ過材が常に内部の液体と接触し
ているためにろ過を開始した直後のろ過液は均一性に問
題が有った。たとえば糞便の懸濁液をろ過する場合を例
にとると、あらかじめ容器本体の内部に充填されている
分散溶液は糞便を添加する前に既に無視できない量がろ
過材に浸透している。したがって、たとえ糞便を採取し
た後に容器本体の分散溶液を充分にかくはんしたとして
も、ろ過開始直後のろ過液はほとんど糞便成分を含まな
い状態にある。したがって、より均一なろ過液を得るた
めには、ろ過開始直後のろ過液は廃棄しなければならな
い。しかし採取容器の容積は限られているから、できる
だけろ過液の無駄が生じない方が好ましい。
【0010】一方、ろ過のためのユニットをあらかじめ
用意しておき、これをろ過時に容器に装着するという方
法によれば、滴下穴は確実に制御することは可能であ
る。またろ過を開始するまではろ過材が分散溶液と接触
しない態様も選択可能であり、ろ過液の均一性が期待で
きる。しかしろ過ユニットの装着は操作工程を増やすこ
とになるので歓迎されない。また糞便採取容器本体とろ
過ユニットという分離したパーツを扱うことになるので
流通上も不利である。
【0011】加えて従来の採便容器においては糞便中の
固形分や粘液成分によって、ろ過材の目詰まりが発生し
ろ過が困難になる、いわゆる難透便と呼ばれる糞便に対
する対策が不十分であった。ろ過材の構造を段階的に密
にすること等の対応が考えられたが、このような対策で
は難透便の全てに対応することはできなかった。一般的
にろ過材の目詰まりは、ろ過材表面積を大きくすること
によって容易に解決するが、前記糞便採取容器において
は容器自身の大きさが限られるためろ過材の表面積を大
きくすることには構造的に限界が有った。
【0012】輸送時の取り扱いを容易にするために容器
は小さい方が好ましい。特に郵送等の手段を利用すると
きには、容器の大きさは重要な意味を持つ。たとえば日
本国内においては、厚さ10mmを越える大きさのものは
定型外郵便物となり郵送コストを上げる要因となる。こ
のような理由から容器本体の大きさは著しく制限され、
結果的にろ過材表面積を大きく取ることが困難となるの
である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液体の採取
にあたって容器を穿孔したり、あるいはろ過用の特殊な
ユニットを装着したりする必要の無い液体採取方法と器
具の提供を主な課題としている。
【0014】さらに本発明は、簡単な操作で確実に液体
を容器から取り出したり、その取り出しを停止させたり
する技術に係わり、さらに本発明は、高い分析精度を与
えるろ液を採取するためのろ過材の使用方法についての
技術を提供するものである。また本発明は、従来のろ過
方式では必ずしも充分に対応することができないろ過材
の目詰まりについても、新たな対策を提供するものでも
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、採取すべき液
体を充填した容器に接続したシリンダにピストンを挿入
し、ピストン内部に設けられた液体流路を経由して容器
内部の液体を外部に導く液体の液体採取方法であって、
前記ピストンに設けられた液体流路の容器内部側の開口
部がピストンを挿入した時に容器内部の液体と連絡する
ことによって採取を開始する液体採取方法、並びにこの
方法を実現するための採取器具を提供するものである。
【0016】本発明の最大の特徴は、あらかじめ液体流
路を形成したピストンを採用した点に有る。この特徴に
よりろ過時に穴を開ける操作を省略することが可能とな
る。ただし、単に液体流路を形成するだけでは不用意に
内容物が漏れるおそれが有る。そこで本発明ではピスト
ンに形成された液体流路の開口部が、ピストンを容器本
体内に進入させない限り液体と連絡できないような構造
を採用することによってろ過のタイミングを制御できる
ようにした。
【0017】このような本発明の基本的な構造を逸脱し
ない範囲でさまざまな応用が可能である。以下個々の構
成について詳細に述べる。なお説明のために必要に応じ
て図を参照するが、むろん本発明はこれらの形状に限定
されるものではない。
【0018】本発明におけるシリンダとは、液体流路を
備えたピストンと液密に接触し、ピストンを容器内部方
向に押し込むときまで密封状態を維持することができる
ものである。ただしピストンをろ過時に摺動させる必要
が有るので、極端にきつくならないように両者の直径を
設定するとよい。また断面の形状は、密封性能や成形の
容易さから円形が好ましいが、密封性能・摺動特性等を
犠牲にしない範囲で多角形としたり、一部に凹凸を備え
た形を採用しても良い。
【0019】一方本発明におけるピストンは、前記シリ
ンダと液密に接触し、摺動可能なように装着される。ピ
ストンの内部には液体流路が形成されており、この液体
流路を通じて容器内の液体を外部に取り出すことが可能
となる。本発明における液体流路は、容器本体内部に連
絡する開口部から容器外に液体を取り出す滴下口にいた
る連続した空間で構成される。液体流路の中には、予め
ろ過材を設置することができ、液体をろ過しながら取り
出すことを可能とする。
【0020】なお開口部と滴下口は、必ずしも単一でな
くてもよく必要に応じて複数を設けることも可能であ
る。特に滴下口は、複数の分析デバイスに並行してろ過
液を供給することを目的として複数設けることができ
る。
【0021】ピストンには、シリンダとの液密な接触を
期待して任意の位置にパッキングを装着することができ
る。パッキングを装着する位置としは、前記開口部の外
側、あるいはピストンを容器本体内方向に押し込んでい
ったときに最終的に停止する位置においてシリンダの最
も外側にあたる位置等を挙げることができる。パッキン
グを利用するときには、複数の位置に設けてもよい。な
おパッキングの装着にあたっては、ピストンの周囲に連
続する溝を設け、この溝にOリング状のパッキングを固
定すると良い。
【0022】本発明において液体流路内に設置されるろ
過材は公知のものを利用することができる。具体的に
は、グラスウールフィルタ、プラスチックフィルタ、メ
ンブレンフィルタ等を利用することができる。これらの
ろ過材は単一で、あるいは複数を組み合せた多層フィル
タ構造として液体流路内に設置される。特に容器本体内
の開口部からから滴下口側にかけて順次フィルタ径を小
さくする多層構造を採用すると、目詰まりを起こしにく
くなるので有利である。
【0023】本発明のろ過材は、ろ過を開始するまで液
体と接触することなく乾燥状態で保持されるため、ろ過
材の素材によってはその水濡れ性がろ過速度に影響を与
える可能性が有る。このように水濡れ性に心配の有るろ
過材を用いるときには、あらかじめろ過材を親水性化処
理しておくとよい。親水性化処理としては、ウシ血清ア
ルブミンのような不活性な蛋白をあらかじめ吸着させて
おいたり、また界面活性剤で処理する方法、ポリビニル
アルコールやポリビニルピロリドンのような親水性の高
分子化合物で処理する方法、あるいはアルカリで変性さ
せる方法等が応用できる。
【0024】本発明においては、開口部の構造を適宜選
択することによってろ過材表面積を非常に大きくするこ
とが可能である。たとえば、ピストンの外周面をすべて
開口してろ過材を固定すればろ過材の面積は従来のもの
に比べ3〜5倍程度になる。このような大きなろ過材面
積を用意することにより、本発明ではろ過材をメンブレ
ンのみで構成することが可能である。ろ過材表面積が大
きいので、目詰まり防止用のプレフィルタが不要となる
のである。このような態様を採用すればろ過材構造を単
純化することが可能で、製造上有利である。なおメンブ
レン単体でろ過材を構成するときには、ろ過孔の大きさ
が面によって違っている非対称構造のものを利用すると
良い。BTSメンブランデイスクフィルタ等の商品名
(ブラウンズウイック・インターナショナル・リミテッ
ド製)で市販されているこの種のメンブレンは、ろ過孔
の粗い面と密な面を備えており、目詰まりを起こしやす
いろ過対象のろ過において均一なろ過孔を持つものより
も目詰まりしにくいろ過材として広く利用されている。
非対称構造のろ過材を利用するときには、ろ過孔の大き
な面をろ過面とするか、あるいは小さい方をろ過面とす
るか、ろ過の対象となる液体の特性に応じて適宜選択す
る。なおメンブレンのみで開口部を構成する時には、加
圧に対する強度が不足するおそれが有る。もしも補強の
必要が有れば、枠内に補強材を設置してもよい。
【0025】本発明における液体流路の容器内部側の開
口部は、ピストンを挿入するまでは容器内部の液体と接
触しない位置に形成され、またピストンを容器本体に挿
入することによってはじめて容器本体内部の液体と開口
部が連絡することができるように設けなければならな
い。このような条件を満足する本発明の開口部の構造に
ついて、具体例を次に列挙する。
【0026】開口部の構造1:図3は液体流路を持つ第
2ピストン4と、シリンダ7を閉塞する第1ピストン3
とで構成されるピストンを示す分解斜視図である。第2
ピストン4の縦方向の外周面にスリット12からなる開
口部5を設けている。この態様では第2ピストン4側に
スリット12を設けスリット12に囲まれた中空部位1
4にろ過材9を収容して上部の解放端を第1ピストン3
で塞ぐ構造となっている。図3のろ過材9は、グラスウ
ールフィルタ11とポリウレタンスポンジフィルタ10
の2層構造となっている。また第2ピストン4は、その
内部に中空部位14から滴下口8にいたる液体流路6を
備えている。このような構成とすることによって、ピス
トンを容器1内部方向に挿入するまでは密封状態が維持
される(図1)。そしてピストンを容器1内部方向に挿
入すると開口部5が容器内部空間と連絡し液体の採取が
開始する(図2)。
【0027】なお同様の開口部5構造は第1ピストン3
側にスリットを設け、これを第2ピストンで塞ぐことに
よって構成することもできる。
【0028】開口部5の構造2:図4では第2ピストン
4の上端にメンブレン16を貼った枠15を設け開口部
5としている。第2ピストン4には、枠15の内部から
滴下口8にいたる液体流路6が形成されている。この第
2ピストン4をシリンダを閉鎖する第1ピストンと共に
シリンダに挿入して本発明による液体採取器具となる。
第2ピストン4を容器1内部方向に挿入すると、第1ピ
ストン3が容器内部に押し込まれて開口部5が容器1内
部空間と連絡し液体を取り出すことができる。図4では
1つの枠15を示したが、枠15を2つ設ければ4面の
開口部5を得ることができ、ろ過面積の向上に貢献す
る。
【0029】開口部5の構造3:第2ピストン4の一部
の周囲を全てろ過材9で覆ったのが図5である。図5で
は中心付近に液体流路6が開口する穴18を設け、この
穴18をろ過材であるポリウレタンスポンジフィルタ1
0で巻いて開口部5を形成している。液体流路6の上端
は第1ピストン3に設けた突出部分19で閉鎖される。
第1ピストンの外周部はシリンダの内周に合わせてあり
液体を密封する。このピストン4を容器内部に押し込め
ば開口部5が容器1内部と連絡して液体をろ過して取り
出すことができる。なお図5においては、第1ピストン
3の周囲を突出させて張り出し部17とし、シリンダに
ひっかかるようになっている。このような形状の第1ピ
ストン3を用いれば、液体を取り出した後に第2ピスト
ン4を容器外部に抜き去るときに第1ピストン3が第2
ピストン4と分離してシリンダを塞ぐ結果となる。こう
して容器の再封止が実現する。また図5における第1ピ
ストン3が円錐状に成形されているのは、糞便懸濁液を
ろ過するときに、ろ過を妨害する固形分をスムーズに沈
降させるためである。
【0030】開口部5の構造4:図9は、第2ピストン
4の頂部をろ過材としても機能するドーム状の多孔質材
料で覆い開口部5とする態様を示す。ドーム状の多孔質
材料をシリンダ7に挿入し、シリンダ7側に固定した第
1ピストン3を容器1内部に押し込めば、開口部5と容
器1内部とが連絡し液体流路6を経由して液体2を取り
出すことができる。開口部5をドーム状としたことによ
って、単にピストン断面を開口させるよりも大きな面積
を確保することができる。なお図9における液体流路
は、そのまま分析デバイス24に接続している。このよ
うな構成とすることによって、容器1内部の液体を直接
分析デバイス24に供給し、分析を開始することができ
る。ドームの頂点が中心から離れた位置に有ると、第1
ピストン3が斜めに持ち上げられるので開口部5への液
体2の供給を妨害するおそれが無く有利である。
【0031】分析デバイスとしては、特公平7−461
07のような免疫学的分析デバイス等を利用することが
できる。
【0032】ピストンの容器1内部空間に挿入される体
積を大きく取り、ピストン内部の液体流路の容積をでき
るだけ小さくすると、ピストンの挿入に伴い容器内部の
圧力が上昇しやすくなる。このような構成とすると、ピ
ストンの挿入により加圧ろ過を行うことが可能となり、
非常に有利な態様を構成することができる。従来の採便
容器では、ろ過時に容器を圧搾してろ過液を得ることが
しばしば行われていたが、本発明においてはこのような
態様を採用すればピストンの挿入のみで加圧ろ過が可能
となる。糞便懸濁液のろ過には、大きな圧力が必要な場
合があるが、このような態様により簡便に加圧ろ過が可
能となる。
【0033】本発明のピストンは一体に形成しても良い
し、複数の部品を組み合わせて構成してあっても良い。
たとえば、図4、図8、あるいは図9のように、シリン
ダ7の容器1内部に向かうシリンダ上端を塞ぐ単なる第
1ピストン3と、これを容器1内部に押し込み取り外し
てしまう第2ピストン4とで構成しても良い。このよう
な構成とするときには、第2ピストン4の頂面が開口し
ていてもかまわない。第2ピストン4を容器1内部方向
に押し込み、第1ピストン3が容器1内部空間に取れて
しまえば開口部5から液体の取り出しが開始される。な
お第1ピストン3を容器1本体内部に押し込んでしまう
ときには第1ピストン3の比重を液体2よりも小さくな
るようにすると、第1ピストン3が自動的に浮き上がり
第2ピストン4の開口部5を塞ぐ心配が無く有利であ
る。
【0034】第1ピストン3と第2ピストン4による構
成は更に他の利用形態にも応用可能である。すなわち、
乾燥型分析デバイス24との組み合わせである。第2ピ
ストン4を乾燥型分析デバイス24の試料受容部23に
固定しておき、これにシリンダ7を装着して押し込んで
いく。やがて第1ピストン3がシリンダ7上部から外れ
て容器1内部に押し込まれて液体の採取が開始される。
液体流路6にろ過材を設けた場合(図9)には液体の採
取と同時にろ過が行われ、ろ過液はそのまま分析デバイ
ス24に供給されて分析が行われるのである。他方図8
は液体流路にろ過材を設けない態様である。図8におい
ても図9と同じように、容器内部の液体は採取されると
同時にそのまま第2ピストン4の液体流路6と接続した
分析デバイス24に供給される。図8と図9では、第1
ピストン3と第2ピストン4の両方にパッキングとして
Oリング21を装着し密封性能を高めている。
【0035】なお図8に示した分析デバイス24は、液
体吸収性の担体を収容したケースからなっており、試料
受容部23に分析試料である液体を供給すれば毛管現象
によって移送され、予め液体吸収性担体に含浸された試
薬成分と反応して観察窓22において着色等の観察可能
な変化をもたらすものである。
【0036】ピストンを第1ピストン3と第2ピストン
4の2つの部品で構成し、第1ピストン3が容器1内に
分離してしまうのではなく第2ピストン4上に分離可能
な手段によって保持されるようにしておくと、シリンダ
から第2ピストン4を抜き去った後に再び第1ピストン
3が装着されてもとの密閉状態に戻るようになる。こう
して容器1本体内部に残った液体2の漏れを防止するこ
とができ、廃棄にあたっても清潔であり便利である。
【0037】このような態様を示したのが図6である。
第1ピストンを第2ピストン4に保持させる機構として
は、図6の外に図7を示すことができる。図6、図7の
いずれの態様においても、第1ピストンと第2ピストン
とが分離可能な手段で結合されている。図7は、第2ピ
ストン4頂部に突出部を設け、これを第1ピストンに設
けた凹部にはめ込んで保持させることができる。図7で
は液体流路が第2ピストン4の頂部に開口しているの
で、第1ピストンでこれを塞いでしまわないように両者
の間に間隔をあけるように構成するとよい。
【0038】第1ピストン3と第2ピストン4との組み
合わせは、この他にも応用範囲を求めることができる。
すなわち、マトリクス状にサンプルカップを並べた同時
液体採取システムへの応用である。サンプルカップに対
応する位置に第2ピストン4を固定しておき、これに対
応する数のシリンダ7を装着して押し込めば、複数の容
器から同時に液体を取り出すことができる(図10)。
もちろん液体流路6にろ過材を設置すればろ過液の採取
が可能である。
【0039】本発明の液体採取方法は、従来の採便容器
に適用することができる。たとえば先に引用した実公平
5−17652では糞便の定量採取機構が開示されてい
るが、このような容器のろ過機構を本発明に基づいて改
良することができる。注意すべきは、ピストンに設けた
液体流路の開口部5が容器1本体内部のろ過すべき液体
2と接触できるように配慮することである。すなわち、
たとえばピストンの縦方向の外周面に開口している時に
は容器1本体の内壁とピストン外周面との間にスペース
を与える必要がある。もっとも基本的な構造としては容
器1本体の内径よりも小径のピストンを用意することで
ある。また、本体内壁の形状を円形とすると、ピストン
の断面の形状を容器1本体の断面に対して凹部を持つ形
状とする、あるいは多角形や半円のような一部を切り取
った形状とする等の手段が可能である。
【0040】他方、第1ピストン3を第2ピストン4で
押し込むタイプの実施態様においてはこのような配慮は
不要であり、第1ピストン3が容器1内部に取れてしま
うことによって液体2は第2ピストン4頂部の開口から
液体流路内に侵入することができる。
【0041】本発明におけるろ過機構はピストンの挿入
によってろ過を開始するので、輸送中等に望まれないタ
イミングでピストンが押し込まれて内容物が漏出するお
それも有る。この問題点を解決するには、シリンダとピ
ストンの相対的な位置関係を固定する取り外しが可能な
手段を利用すると良い。具体的には、たとえばシリンダ
からピストンに貫通する孔にピンをさしこんでおき、ろ
過時にはこのピンを抜いてピストンを挿入する機構を利
用する。その他に、シリンダとピストンの双方に外部へ
向かって突出した部分を設け、一方この突出した部分を
保持する形状を持つ鋳型状の固定部材を用意し、これを
装着しておくことによって両者の位置関係を固定する方
法も利用できる。ピストンへ外部から力が加わらないよ
うにカバーで覆っておいてもよい。カバーには穴を設け
ておき、このカバーを外して逆向きにおいてピストンの
滴下口を押し当て、ピストンの挿入を助けるための部品
として応用することもできる。あるいは単に粘着テープ
でピストンの動きを固定するのみでも充分である。
【0042】ところで、本発明の液体採取方法に基づい
て採便容器を設計するときに、糞便中の固形分等を沈積
するスペースを設けることができる。例えば、シリンダ
と容器の接続部分をシリンダが容器本体内に突出した形
状とすれば、シリンダと容器内壁との間に隙間を設ける
ことができる。この隙間には糞便中の固形分が沈積し、
またピストンを挿入した時に開口部はこの隙間の上縁に
位置するため、固形分によってろ過面が塞がれる可能性
が小さくなる。このような沈降スペースを設けるときに
は、図5に示した第1ピストンのように頂部に傾斜を付
けてやれば固形分がピストン上から沈降スペースに落ち
やすくなり有利である。ピストンは容器1内部に順次挿
入されていくため、沈積した固形成分とはしだいに距離
が離れることになるので、ますます目詰まりは起りにく
い状況になる。
【0043】ろ過対象物中の固形分を沈積するためのス
ペースは、ピストン頂部を一方に傾斜した形(片屋根
状)にすることによって設けることもできる。このとき
には主に傾斜の低い側に固形物が沈積するので、ピスト
ンに設ける開口部5は逆側に位置するようにすると良
い。
【0044】さらに固形分を沈積するためのスペースと
して、ピストンの頂部を利用する方法も挙げることがで
きる。すなわち、ピストンの頂部に設けた凹部の中を沈
積スペースとして利用するのである。この形状を採用す
る時にはできるだけ広い範囲の沈降物を保持できるよう
に凹部はスリバチ状にしておくと有利である。
【0045】本発明による液体採取器具を、糞便懸濁液
のろ過に用いるときには次のような態様を採用すると有
利である。有利な態様の1つは、糞便の定量採取機構の
利用である。公知の糞便定量採取機構として、採便棒1
24とこれを擦り切る分離壁126の組み合せが知られ
ている(図11)。また、擦り切りによって発生する余
剰の糞便を密封保持するストッカー構造も公知である。
これらの定量採取のための機構は、すべて本発明におけ
る容器1本体に応用することが可能である。特に、ピス
トンの挿入に伴う容器1本体内部の圧力上昇をろ過に利
用する態様においては、採便棒124の挿入による圧力
の上昇もろ過のためのエネルギーとして利用すると有利
である。
【0046】一方、ろ過機構や定量採取機構とは別に、
糞便を懸濁させるための分散媒として容器1本体内に充
填される液体2には、ろ過液の目的に応じてさまざまな
ものを用意することができる。たとえば糞便中のヘモグ
ロビンを検出することが目的である場合、ヘモグロビン
を安定化するために適当な緩衝液、不活性タンパク等の
安定化剤、分散を促進する界面活性剤等のほか、必要に
応じて脱臭剤、消臭剤、香料、色素、殺菌剤、抗菌剤等
を添加することが可能である。また細菌やウイルスの遺
伝子を検出するときには、細胞壁を分解して遺伝子を抽
出することを目的として、溶菌酵素や界面活性剤等を添
加しておいても良い。
【0047】
【作用】本発明において、シリンダと液体流路を備えた
ピストンは、穿孔のような操作によらず容器内部の液体
を採取するタイミングを制御する作用を持つ。すなわ
ち、シリンダにピストンを装着した段階では液体とピス
トンに設けた開口部5とが接触せず、液体採取は開始し
ない。一方、ピストンを容器本体内部に向かって進入さ
せればやがてピストンの開口部が液体と連絡し液体採取
が開始される。最終的に採取した液体を滴下する滴下口
は、はじめから設けておくことができるので、ユーザー
を穿孔操作から解放し、更に口径を厳密に管理すること
ができる。一方液体流路にろ過材を設置するとき、ピス
トンに設けた開口部は、それが頂部に開口するにせよ、
外周面に開口するにせよ、いずれの態様であってもろ過
が開始されるまではろ過対象と接触しないまま保持され
る。したがってろ過対象に含まれる固形分の堆積などに
よるろ過の妨害作用を受けにくい。
【0048】更に、本発明の開口部5は、ピストンの頂
部のみならず外周面に設けることが可能であり、このよ
うな態様においては開口部5の面積を広げることにな
り、結果としてろ過面積を大きくすることに貢献するも
のである。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、穿孔などの操作によら
ず容器内部の液体の採取が可能となる。穿孔操作が不用
なため、まず穿孔のための特別な器具が不用となる。そ
して、採取液の滴下量を左右する滴下口の径を容易に管
理することが可能となる。なによりも、ピストンの挿入
のみで液体の採取操作が可能となる本発明は、容器内部
の液体を従来技術にない手軽さで取り出すことができ
る。
【0050】また本発明においては、液体採取器具を一
体型として成形することも可能である。従来の穿孔が不
用なタイプのろ過器具ではしばしば必須であったろ過ユ
ニットの取り付けという操作無しでろ過が可能であり、
操作の簡略化に貢献する。
【0051】本発明の液体採取技術にろ過材を組み合わ
せると、さまざまな工夫により目詰まりを起こしにくい
ろ過方法、あるいはろ過器具が提供される。
【0052】第一に、使用前のろ過材が液体と接触して
いないので沈降物の影響を受けない。特に、ピストンが
進入する部位の周囲に凹部を形成した態様においては、
この凹部に沈降物が堆積するとともにピストンの進入に
より液体流路の開口部が沈降物からしだいに遠ざかるこ
とになるので非常に有利である。
【0053】第二にろ過材表面を垂直方向に設置するこ
とができるので固形分の堆積によるろ過の妨害を受けに
くい。たとえば難透便の場合、ろ過材の目詰まりの原因
となる粘液成分や糞便中の固形分は、ろ過器具を立てて
おけば容器底に沈降する。従来のろ過容器ではこの沈降
物がそのままろ過面の上に沈降するためしばしばろ過を
妨げていた。しかし本発明では、たとえばピストンの外
周面に開口する態様を採用すれば開口部は垂直方向に設
置され、固形分の堆積からろ過材を守ることが可能であ
る。
【0054】第三に従来のろ過方式では制約の大きかっ
たろ過材表面積を非常に大きく取ることが可能となり、
目詰まりの防止に貢献する。従来のろ過方式では常に水
平方向にろ過材を設置していたので、容器本体の水平方
向の断面積より大きいろ過面積を確保することは不可能
であった。本発明においてはろ過材の表面を垂直方向に
設置することが可能であり、この種の態様を採用するこ
とにより従来にない大きなろ過面積の提供が可能とな
る。たとえば、図5のようにピストン周囲に開口部5を
設けた場合、ろ過材表面積は容器1本体の断面積の3倍
以上とする事も可能であり、スムーズなろ過に貢献す
る。
【0055】従来の液体ろ過技術ではしばしば容器の圧
搾が要求されるが、本発明ではピストンの挿入に伴う圧
力上昇を利用して液体を押し出す態様を採用することが
できろ過操作をより簡便化する。またこのような態様に
おいては容器の圧搾が必ずしも要求されないので、容器
本体の素材を柔軟なものに限る必要がない。したがって
液体の性質や被懸濁物の性質に応じて自由に材質を選択
することができる。
【0056】またピストン挿入に伴う圧力上昇で液体を
押し出せば、ピストンの体積に応じた量のろ過液を得る
ことができる。つまり本発明ではろ過液量の制御が可能
であるため、ろ過液を直接分析試料とするときにはきわ
めて有利である。ろ過液の量は、分析精度を大きく左右
する場合もあるので、本発明のこの特徴は大きな利点で
ある。
【0057】本発明においては、ピストンに設けられた
開口部とシリンダとの位置関係をろ過前の密封状態に戻
すことによって容易に密封状態を再現することができ
る。すなわち第1ピストン3と第2ピストン4を組み合
せた態様においては、密封状態の再現が容易である。し
たがって、ろ過対象が糞便懸濁液のように衛生上の配慮
が要求される場合であっても、ろ過後の器具からの液体
の洩れを防止することができ作業環境の汚染を生じな
い。
【0058】
【実施例】
1.ピストン外周面に開口部5を設けた本発明によるろ
過器具 図3に示すとおり、ピストン外周面に開口部5を設け、
ここにろ過材3としてポリウレタンスポンジフィルタと
グラスウールフィルタを装着した本発明によるろ過器具
(図11)を製造した。なお容器1本体には、公知の試
料採取構造を設けた。本発明によるろ過器具の細部の構
造について更に詳細に述べる。
【0059】ピストン:直径約5.5mmのポリスチレン
製の円柱(高さ38mm)の中心には内径1mmの液体流路
5が設けられている。液体流路5はポリスチレンの円柱
のほぼ中心を縦方向に貫通して一端はこの円柱の一端面
に開し滴下口8とする。一方この円柱の逆端面側には、
ろ過材3を収容するための中空部位14(内径3.5m
m、深さ10mm)が形成されており、更にこの中空部位
14の周壁はスリット12を形成している。各スリット
12は、円柱の周囲から中心方向に向かって面積を広げ
るような形状を持たせ、中空部位14内部に収納するろ
過材3の有効ろ過面積をできるだけ大きくとることに貢
献する。スリット12をこのような形状とすることによ
り、ろ過材3の円周の約70%を液体2と連絡させるこ
とができる。なおこのスリット12は、高さが8mmであ
り中空部位14の底にはスリット12と直接接触できな
い深さ2mmの第2ろ過材領域に直径3.5mm、厚さ2mm
のグラスウールフィルタを装着し、その上に直径3.5
mm、厚さ6mmのポリウレタンスポンジフィルタを重ねて
2層構造のろ過機構を構成した。
【0060】シリンダ:外形10mm×内径6mm×高さ1
5mmのポリスチレン製の円筒を用意し、シリンダ7とし
た。
【0061】第1ピストン3:第1ピストン3は直径6
mm、高さ3mmのポリスチレン製の円柱とし、その一端は
幅1mmにわたって周囲を削り直径を3.5mmとして前記
ピストンの中空部位14に挿入し固定するためのジョイ
ント部13とする。本第1ピストン3をシリンダ7にジ
ョイント部13が第2ピストン側になる方向に装着し、
シリンダ7の逆方向からは第1ピストン3のジョイント
部25が挿入・固定される位置までフィルタを装着した
第2ピストン4を押し込んだ。こうして構成したシリン
ダ7を、第1ピストン3が容器1側となる方向に容器1
本体と液密に接着し本発明によるろ過器具とした。なお
容器1本体には、ろ過部を接着する前にあらかじめ糞便
を分散させるための液体2を2ml分注しておく。
【0062】容器1本体:容器1本体は円筒状の液体を
充填する部分と、糞便の定量採取機構部分とで構成され
る。定量採取機構は、蓋体125に接続した採便棒12
4とこれを擦り切る分離壁126で構成される。この分
離壁126で擦り切られた余剰の糞便は、分離壁126
と蓋体125とで形成されるストッカー部108に保持
される。
【0063】操作:ヒト糞便10例を用意し、これを採
便棒124により適量サンプリングし、ろ過器具の分離
壁126で擦り切ることによって容器1本体内部にあら
かじめ充填しておいた液体2に一定量の糞便を加えた。
このとき採便棒124の挿入体積によって容器1内部は
陽圧となる。ろ過器具の容器1本体を数回振とうして十
分にかくはんし、ろ過部を下にして立てた状態で10分
間静置した。ついでピストンを容器1本体内に押し込む
と、まず挿入した長さが3mmを越えた時に開口部5の上
端が容器1内部の分散溶液26に接触してろ過が開始さ
れる。ろ過が開始された時点で容器1内は採便棒124
と第1ピストン3の体積分だけ陽圧となっているが、直
後にろ過材3に液体2が浸透するためこの陽圧状態はた
だちに解消する。更にピストンを押し込んで行くことに
より容器1内の液体2は次々にろ過材3の中に押し出さ
れ、最終的には押し込んだピストンの体積に応じた体積
のろ過液が滴下口8より得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開口部構造を示す断面図(密封状態)
【図2】本発明の開口部構造を示す断面図(連絡状態)
【図3】図1のピストンの構造を示す分解斜視図
【図4】本発明の他の開口部構造を示す一部断面斜視図
【図5】本発明の他の開口部構造を示す一部断面斜視図
【図6】第1ピストンと第2ピストンによる再封鎖機構
を示す断面図
【図7】第1ピストンと第2ピストンの接続形体を示す
斜視図
【図8】分析デバイスとの結合を示す一部断面斜視図
【図9】分析デバイスとの結合を示す断面図
【図10】本発明を同時液体採取システムへ応用した例
を示す一部断面斜視図
【図11】本発明を応用した糞便採取容器の断面図
【符号の説明】
1−容器 2−液体 3−第1ピストン 4−第2ピストン 5−開口部 6−液体流路 7−シリンダ 8−滴下口 9−ろ過材 10−ポリウレタンスポンジフィルタ 11−グラスウールフィルタ 12−スリット 13−ジョイント部 14−中空部位 15−枠 16−メンブレン 17−張り出し部 18−穴 19−突出部分 20−液体流路上端 21−Oリング 22−観察窓 23−試料受容部 24−分析デバイス 108−ストッカー部 124−採便棒 125−蓋体 126−分離壁 131−凹部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採取すべき液体を充填した容器に接続し
    たシリンダにピストンを挿入し、ピストン内部に設けら
    れた液体流路を経由して容器内部の液体を外部に導く液
    体の採取方法であって、前記ピストンに設けられた液体
    流路の容器内部側の開口部がピストンを挿入した時に容
    器内部の液体と連絡することによって採取を開始する液
    体採取方法。
  2. 【請求項2】 液体流路にろ過材を設置し、採取すべき
    液体をろ過することを特徴とする請求項1の液体採取方
    法。
  3. 【請求項3】 容器内部側の開口部がピストンの縦方向
    の外周面に設けられたものである請求項1の液体採取方
    法。
  4. 【請求項4】 ピストン内に設けられた液体流路が、ピ
    ストン表面とシリンダ内壁の間に存在する間隙、または
    ピストンの中に存在する空間、から選択される請求項1
    の液体採取方法。
  5. 【請求項5】 ピストンが第1のピストンと第2のピス
    トンの少なくとも2つの部品から構成されており、第1
    ピストンはシリンダの容器本体との接続部分を閉塞する
    ものであり、第2ピストンが液体流路を備えており、第
    2ピストンで第1ピストンを容器本体内部に押し込むこ
    とによって第2ピストンの液体流路と容器本体内部の液
    体が連絡する請求項1の液体採取方法。
  6. 【請求項6】 第1ピストンが第2ピストンと接続する
    ための手段を持ち、かつ接続した状態で第2ピストンに
    設けた開口部と容器本体内の液体との連絡を妨げない請
    求項1の液体採取方法。
  7. 【請求項7】 第2ピストンをシリンダから抜いたとき
    に、第1ピストンと第2ピストンとが分離し、第1ピス
    トンがシリンダの容器本体との接続部を閉鎖する請求項
    6の液体採取方法。
  8. 【請求項8】 採取すべき液体が分析のための試料であ
    り、この液体を直接分析デバイスに供給する請求項1の
    液体採取方法。
  9. 【請求項9】 容器本体が密封されており、ピストンの
    挿入によって容器本体内を加圧しながらピストンに設け
    た前記開口部から容器本体内の液体を押しだす請求項1
    の液体採取方法。
  10. 【請求項10】 液体を充填した容器本体、この容器本
    体に接続したシリンダ、およびこのシリンダに挿入する
    ことができるピストンとで構成され、前記ピストンは容
    器本体内部の液体を外部に導く液体流路を備えており、
    かつこの液体流路の容器内部側の開口部がピストンを挿
    入した時に容器内部の液体と連絡する液体採取器具。
  11. 【請求項11】 容器本体に試料の採取構造を設けた請
    求項10の液体採取器具。
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