JPH0953065A - 撥水処理剤、撥水処理方法及び撥水処理物品 - Google Patents
撥水処理剤、撥水処理方法及び撥水処理物品Info
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- JPH0953065A JPH0953065A JP22591495A JP22591495A JPH0953065A JP H0953065 A JPH0953065 A JP H0953065A JP 22591495 A JP22591495 A JP 22591495A JP 22591495 A JP22591495 A JP 22591495A JP H0953065 A JPH0953065 A JP H0953065A
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Abstract
する撥水処理剤は、余剰のフルオロアルキルシンランや
その分解物が処理面に残留し、初期の接触角が著しく低
下し、この物質を有機溶媒で除去する作業は煩雑であっ
た。一方、フルオロアルキルシランを1重量%未満とす
ると上記の問題は一応解決でき、しかも経済的ではある
が、撥水処理剤の保存期間の経過とともに撥水効果やそ
の耐久性が低下するという問題があった。 【解決手段】 本発明の撥水処理剤は、フルオロアルキ
ルシランの水混和性有機溶媒溶液よりなる第1液と、酸
と水とを含む第2液とからなるものである。本発明の撥
水処理方法は、上記処理剤をフルオロアルキルシランの
濃度が0.01重量%以上、1重量%未満、水の濃度が
0.05重量%以上、10重量%未満となり、且つ酸の
濃度:X(ミリモル/kg)が下記一般式で示される範
囲となるように第1液と第2液とを混合した後、被処理
物表面に塗布するものである。 【化1】(15÷n)≦X<(90÷n) (但
し、nは酸の価数を示す。)
Description
理方法及び撥水処理物品に関し、主として自動車のフロ
ント・リアーガラス、窓ガラス、サイドミラー等の表面
の撥水処理に好適な撥水処理剤、その処理剤を用いた撥
水処理方法及び撥水処理した物品に関するものである。
理剤として、シリコーン系化合物を含有する処理剤が知
られており、例えば特公昭50−15473号公報に
は、ポリジメチルシロキサンやポリメチルフェニルシロ
キサンをイソプロピルアルコールに分散させた処理剤が
提案されている。
は、フルオロアルキルシランを1.0〜10重量%、酸
触媒を0.01〜5重量%、水を0.01〜40重量%
含有するアルコール溶液からなる撥水処理剤が提案され
ている。
キサンやポリメチルフェニルシロキサンを主成分とする
特公昭50−15473号公報に記載されている撥水処
理剤は、耐久性に乏しく、また初期の接触角が低いとい
う問題を有していた。
に記載されている撥水処理剤は、初期の接触角を大きく
し、且つ撥水性能の耐久性を改善することのできるもの
である。ところで撥水処理剤中のフルオロアルキルシラ
ン含有量を多くする程、一般に撥水効果も向上するが、
フルオロアルキルシランの含有量が多くなるとコスト高
となるとともに、余剰のフルオロアルキルシランの加水
分解物と思われる物質の処理面上への残留が多くなり、
初期の接触角は著しく低下するという問題が生じる。こ
の物質は有機溶媒によって除去することも可能である
が、残留物が多量になると除去作業が困難となる。この
ため本発明者等は、撥水処理剤中のフルオロアルキルシ
ンランの含有量を1重量%未満とすることを検討した。
含有量を1重量%未満とすると、撥水処理剤の保存時間
の経過とともに、撥水効果が低下してくるという問題が
あった。また、本発明者等の研究によると、酸の量をあ
る一定の範囲とした場合に、耐磨耗性に優れた撥水被膜
が形成されることが判ったが、酸の量を耐磨耗性に優れ
た撥水被膜が形成される量とした場合、フルオロアルキ
ルシランの量が1重量%未満であると、撥水処理剤の保
存時間の経過に伴う撥水効果の低下が特に著しいことも
判った。
従来の欠点を解決した撥水処理剤、撥水処理方法を提供
することを目的とする。また本発明は優れた撥水処理剤
で処理した撥水処理物品を提供することを目的とする。
は、フルオロアルキルシランの水混和性有機溶媒溶液よ
りなる第1液と、酸と水とを含む第2液とからなること
を特徴とする。本発明処理剤において、第1液はフルオ
ロアルキルシランを0.05重量%以上、10重量%未
満含有し、第2液は酸を0.1重量%以上、50重量%
未満、水を0.1重量%以上、40重量%未満含有する
ことが好ましい。本発明において第1液におけるフルオ
ロアルキルシランは、下記一般式(1)で示される化合
物が好ましい。
換された弗素置換アルキル基、Xはハロゲン、アルコキ
シ基、アセトキシ基、ヒドロキシ基のいずれかであり、
Yはハロゲン、アルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキ
シ基、飽和・不飽和脂肪族炭化水素基、環式脂肪族炭化
水素基、芳香族炭化水素基、水素より選ばれた1種又は
2種を示す。)
第2液の溶媒がアルコールであるか、或いはアルコール
を含む溶媒であることが好ましい。
を、フルオロアルキルシランの濃度が0.01重量%以
上、1重量%未満、水の濃度が0.05重量%以上、1
0重量%未満となり、且つ且つ酸の濃度:X(ミリモル
/kg)が下記一般式(2)で示される範囲となるよう
に第1液と第2液とを混合した後、被処理物表面に塗布
することを特徴とする。
(但し、nは酸の価数を示す。)
面を、更にシリコーンオイル及び/又は含弗素エーテ
ル、或いはこれらを含む液で処理表面を処理することが
好ましく、また被処理物は少なくとも表面の一部に、酸
性水酸基を有することが好ましい。
方法で処理した物品である。
シランとしては、高い撥水性を有するフルオロアルキル
基を持ち、なおかつガラス表面と迅速に反応して強固な
シロキサン結合を形成できる、下記一般式(1)で示さ
れるフルオロアルキルシランを用いることが好ましい。
以上の弗素原子で置換された弗素置換アルキル基、Xは
ハロゲン、アルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシ基
のいずれか、Yはハロゲン、アルコキシ基、アセトキシ
基、ヒドロキシ基、飽和・不飽和脂肪族炭化水素基、環
式脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は水素であ
る。式中、2つのYは同一の基であっても異なる基であ
っても良く、また、2つのYのうちの一方又は両方とX
とが同一の基であっても良い。
ヨウ素、臭素等が挙げられるが、経済性および環境に与
える影響の少なさから塩素が好ましい。またアルコキシ
基としては、アルキル基の炭素数1〜5のものが好まし
い。更に上記飽和・不飽和脂肪族炭化水素基や環式脂肪
族炭化水素基としては、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、i−プロピル、アリル、ブチル、sec-ブチル、tert
−ブチル、アミル、イソアミル、活性アミル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシ
ル、ヘキサデシル、オクタデシル、ノナデシル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル等の基が挙げられる。また芳
香族炭化水素基としては、フェニル基、ベンジル基等が
挙げられる。更に、上記脂肪族炭化水素基、環式脂肪族
炭化水素基、芳香族炭化水素基に、更にハロゲン、アル
コキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシ基、チオール基、
エステル基、アミド基、ニトリル基、ケトン基、カルボ
キシル基、ホルミル基、カルボキシペルオキシ基、ニト
ロ基、アミノ基、シアノ基、イミノ基、スルホン基、ス
ルフィン基、スルホキシド基、ホスフォン基、ホスフィ
ン基、シリコン基等の置換基が導入されたものであって
も良い。
例としては、例えば、tri-フルオロプロピル-tris-(メ
トキシ) シラン、tri-フルオロプロピル-tri- クロロシ
ラン、trideca-フルオロオクチル-tri- クロロシラン、
trideca-フルオロオクチル-tris-(メトキシ)シラン、
heptadeca-フルオロデシル-tri- クロロシラン、heptad
eca-フルオロデシル-tris-(メトキシ)シラン、heptad
eca-フルオロデシルメチル-di-クロロシラン、heptadec
a-フルオロデシルメチル-bis-(メトキシ)シラン、heni
cosa- フルオロドデシル-tris-(メトキシ)シラン、he
ptadeca-フルオロデシル-tris-(エトキシ)シラン、he
nicosa- フルオロドデシル-tris-(エトキシ)シラン等
が挙げられる。
キルシランは、3原子以上が弗素原子で置換された弗素
置換アルキル基を有することを必須とするが、中でも9
原子以上が弗素原子で置換した弗素置換アルキル基を有
するフルオロアルキルシランが好ましく、特に17原子
以上が弗素原子で置換した弗素置換アルキル基を有する
フルオロアルキルシランが105°以上の高い接触角が
得られるために好ましい。本発明において特に好ましい
フルオロアルキルシランは、充分大きな過フルオロアル
キル基を持ち、なおかつ3つの脱離基(硅素原子から脱
離してガラス表面のシラノールと縮合反応を起こし得る
ハロゲン、アルコキシ等)を持つ、heptadeca-フルオロ
デシル-tris-(メトキシ)シラン、heptadeca-フルオロ
デシル-tris-(エトキシ)シラン、henicosa- フルオロ
ドデシル-tris-(メトキシ)シラン、henicosa- フルオ
ロドデシル-tris-(エトキシ)シラン等である。上記一
般式(1)で示されるフルオロアルキルシランは、1種
又は2種以上を混合して用いることができる。
硫酸、リン酸等の鉱酸類、蟻酸、酢酸、シュウ酸、トリ
フルオロ酢酸等の有機酸類を用いることができるが、揮
発性の強酸で、処理後にガラス表面に残留しにくい塩酸
ないし硝酸が好ましい。
キルシランの水混和性有機溶媒溶液よりなる第1液と、
上記酸と水とを含む第2液とからなる、2液型の処理剤
であることが特徴である。第1液における水混和性有機
溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、se
c-ブチルアルコール等のアルコール類、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、アセトン、DMF、DMSO
等が挙げられるが、フルオロアルキルシラン類の溶解性
が良好で、かつ適度の揮発性を持つアルコール類が好ま
しい。また第2液は酸を水に溶解した水溶液であっても
良いが、第1液と第2液とを混合して用いる際に、フル
オロアルキルシラン、酸、水の量を、後述する範囲に容
易に調整できるようにするため、第2液は酸と水とを水
混和性有機溶媒に溶解した溶液とすることもでき、第2
液における水混和性有機溶媒としては、フルオロアルキ
ルシラン類の溶解性が良好で、かつ適度の揮発性を持
ち、酸に対して比較的安定であるアルコール類が好まし
い。
ルオロアルキルシランを含む第1液と、酸及び水を含む
第2液とに分離することが必要であるが、フルオロアル
キルシランの安定性を高めるために、第1液はフルオロ
アルキルシランを0.05重量%以上含有することが好
ましい。一方、フルオロアルキルシランの濃度が高くな
り過ぎると粘度が増し、比重も増大するため第2液との
混合が容易ではなくなる。このため第1液におけるフル
オロアルキルシランの濃度は10重量%未満とすること
が好ましい。一方、第2液中の酸は揮発性のものが好ま
しいが、酸濃度が高過ぎると臭気が強くなり、周囲の金
属製品を腐食させる傾向が強くなるため、第2液におけ
る酸の濃度は、0.1重量%以上、50重量%未満が好
ましく、また第2液における水の濃度は、第1液、第2
液を混合した時に後述する水の濃度に調整し易くする上
で、0.1重量%以上、40重量%未満が好ましい。
は、フルオロアルキルシランの濃度が0.01重量%以
上、1重量%未満、水の濃度が0.05重量%以上、1
0重量%未満となり、且つ酸の濃度:X(ミリモル/k
g)が下記一般式(2)で示される範囲となるように第
1液と第2液とを混合した後、この混合物を被処理物表
面に塗布する方法である。
(但し、nは酸の価数を示す。)
等の1価の酸場合には、酸が15ミリモル/kg〜90
ミリモル/kgとなるように配合し、硫酸、シュウ酸等
の2価の酸の場合は、酸が7.5ミリモル/kg〜45
ミリモル/kgとなるように配合することを意味するも
のである。フルオロアルキルシラン、酸、水を上記の範
囲となるように第1液と第2液とを混合して処理するこ
とにより、耐磨耗性に優れた撥水被膜が形成されるとと
もに、フルオロアルキルシランの量が少ないことによ
り、処理後のガラス表面にフルオロアルキルシランの分
解物の残留が殆どなく、たとえ分解物が残留してもその
除去はきわめて容易であり、且つコストの低減化を図る
ことができる。本発明において第1液と第2液を混合し
た時の各成分の濃度は、より好ましくはフルオロアルキ
ルシラン0.4〜0.95重量%、水0.1〜8重量
%、酸が30ミリモル/kg〜70ミリモル/kgとな
るように配合すると、撥水被膜の耐磨耗性が著しく向上
されるため好ましい。
ようにして撥水処理剤で処理した後、更にシリコーンオ
イル及び/又は含弗素エーテル、或いはこれらを含む液
で処理すると、撥水効果の耐久性が飛躍的に向上するた
め好ましい。シリコーンオイルを含む液、含弗素エーテ
ルを含む液としては、シリコーンオイルや含弗素エーテ
ルのアルコール溶液及び分散液等が挙げられる。
チルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ジメ
チルジロキサン−フェニルメチルシロキサンコポリマー
等が挙げられる。一方、含弗素エーテルとしては例え
ば、ポリ(ペルフルオロエチレンオキサイド)、ポリ
(ペルフルオロプロピレンオキサイド)、ポリフルオロ
エチレンオキサイド−ペルフルオロプロピレンオキサイ
ドコポリマー等が挙げられる。
これらを含む液の他に、飽和・不飽和炭化水素類、石油
留分、芳香族化合物、飽和・不飽和脂肪酸、アルコール
類、多価アルコール類、エーテル類、ケトン類、エステ
ル類、リン酸類、アミド類、アミン類、スルホキシド
類、ハロゲン化物、界面活性剤や、アセトニトリル、二
硫化炭素、天然蝋質、油脂等や、これらを含む水溶液、
有機溶媒溶液等で処理することによっても、撥水効果の
耐久性を向上することができる。
えばヘキサン、シクロヘキサン、ヘキセン、オクタン、
オクテン、イソオクテン、ノナン、デカン、デセン等が
挙げられ、石油留分としては例えば、ガソリン、リグロ
イン、灯油、軽油等が挙げられる。また芳香族化合物と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、メチ
ルナフタレン、エチルナフタレン、スードクメン、メシ
チレン、ピリジン、ピコリン、ニトロベンゼン等が、飽
和・不飽和脂肪酸としては、例えばステアリン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレイン酸、ミリスチン酸、エ
ナント酸、カプロン酸、カプリル酸、ウンデシル酸、ラ
ウリン酸、ラウリル酸、トリデシル酸、ペンタデシル
酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ノナデカン酸、ア
ラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘ
プタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、
イソクロトン酸、ウンデシレン酸、エライジン酸、セト
レイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、アラ
キドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸等が挙げら
れる。
ール、プロパノール、i−プロパノール、ブタノール、
sec-ブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコー
ル、i−アミルアルコール、活性アミルアルコール、ベ
ンジルアルコール、フェノール等が、多価アルコールと
しては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、グリセリン、ペンタンジオ
ール、ヘキシレングリコール等が、エーテル類としては
例えば、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジ
プロピルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイ
ソプロピルケトン、シクロペンタノン、ジクロヘキサノ
ン、アセチルアセトン、アセトフェノン、プロピオフェ
ノン等が、エステル類としては例えば、蟻酸エチル、蟻
酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸アミル、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ジエチレングリコールモノメチル、酢酸
ジエチレングリコールモノエチル、アセト酢酸エチル、
モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、モノオレイ
ン、ジオレイン、トリオレイン等が、リン酸類としては
例えば、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸
トリクレシル等が挙げられる。
ノメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド等が、ア
ミン類としては例えば、モルホリン、トリエチルアミ
ン、アニリン等が、スルホキシド類としては例えば、ジ
メチルスルホキシド、スホラン等が挙げられる。更にハ
ロゲン化物としては、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、トリクロルエタン、トリクロルエチレン、ブ
ロモホルム、テトラクロルエチレン、クロルベンゼン、
ブロモベンゼン等が挙げられる。
し、上記第1液と第2液とは、容積比で1:1に混合し
て用いるのが一般的ではあるが、第1液と第2液とを混
合後において、フルオロアルキルシラン、酸、水の量が
上記した範囲となるようにすれば、必ずしも第1液と第
2液とを1:1に混合する必要はない。第1液と第2液
とを混合する比率は、容積比で第1液:第2液=1:1
0〜10:1程度とすることが混合のし易さから好まし
い。
なくとも表面の一部に酸性水酸基を有するものが好まし
く、本発明の撥水処理剤の有する優れた撥水効果、耐久
性等の効果が充分発現される。このような被処理物とし
ては、ガラス、陶器、無機粉体を練り込んだ合成樹脂等
が挙げられる。
処理剤を刷毛、布、ティッシュペーパー等に染み込ませ
て塗布する方法の他に、スプレー等によって塗布する方
法が挙げられる。
明する。 実施例1〜4 表1に示す第1液と第2液からなる撥水処理剤を容積比
で1:1の割合で混合した。混合後のフルオロアルキル
シラン、酸、水の濃度をカッコ内に示した。
用ソーダガラス板に塗布し、室温で5分間放置した後、
イソプロピルアルコールで洗浄し、更に水洗して乾燥さ
せた。この処理後のガラス面と水との接触角を測定した
結果を表2に示した。
用い、撥水効果の耐久性を試験した。撥水処理剤で処理
した上記ガラス板を、道路に面した屋外の実験場に処理
面を上にして並べた。実験場には屋根を設けず、並べた
試験用のガラス板は日光や雨に晒され、塵や埃が付着す
るようにした。このような試験にかけたガラス板表面
は、塵や埃の粒子によって擦られて、撥水処理被膜の部
分的な剥離が生じて撥水効果が徐々に低下してくる。こ
のため撥水効果の耐久性試験は、上記実験場に並べた各
ガラス板の処理面を絞った濡れタオルで1日おきに拭い
た後、水洗して乾燥させ、次いでガラス面全面に霧吹き
で水を噴霧し、撥水性が低下して霧が付着した部分が、
全体の面積の50%となった時に撥水効果が失われたと
して評価した。結果を表2にあわせて示す。
下の基準による。 ○:240日以上撥水性が残存する。 △:120日以内に撥水性が消失する。 ×:30日以内に撥水性が消失する。
混合し、7日間室温で放置したものを用い、実施例1〜
4と同様にしてガラス表面の処理を行った。処理後のガ
ラス表面の接触角、撥水効果の耐久性を実施例1〜4と
同様にして測定した結果を、表2にあわせて示す。
混合し、7日間室温で放置したものを用い、実施例1〜
4と同様にしてガラス表面の処理を行った。処理後のガ
ラス表面の接触角、撥水効果の耐久性を実施例1〜4と
同様にして測定した結果を、表2にあわせて示す。
混合し、7日間室温で放置したものを用い、実施例1〜
4と同様にしてガラス表面の処理を行った。処理後のガ
ラス表面の接触角、撥水効果の耐久性を実施例1〜4と
同様にして測定した結果を、表2にあわせて示す。
混合し、7日間室温で放置したものを用い、実施例1〜
4と同様にしてガラス表面の処理を行った。処理後のガ
ラス表面の接触角、撥水効果の耐久性を実施例1〜4と
同様にして測定した結果を、表2にあわせて示す。
ガラス表面の処理を行った。処理後のガラス表面の接触
角、撥水効果の耐久性を実施例1〜4と同様にして測定
した結果を、表2にあわせて示す。尚、シリコーン系撥
水剤は特公昭50−15473号公報の例に準じ、分子
量約1100のジメチルポリシロキサン10%、硫酸1
%、イソプロピルアルコール89%からなる撥水処理剤
を調整して用いた。
1に混合した後、直ちに4台の乗用車(車体No. A〜
D)のウィンドガラスの半分に塗布し、室温で5分間放
置した後、イソプロピルアルコールで洗浄し、更に水洗
して乾燥させた(実施例5)。ウィンドガラスの上記撥
水剤を塗布しなかった部分には、比較例1と同様にして
実施例1と同一の第1液、第2液を、容量比で1:1に
混合し、7日間室温で放置したものを塗布して乾燥させ
た(比較例6)。各撥水処理剤でウィンドガラスを処理
した4台の乗用車のウィンドガラスに散水し、別途調整
した接触角が90°、110°のガラス板に散水したも
のを車のウィンドガラスと同じ角度に傾け、水滴の接触
角を目視で比較し、おおよその接触角を測定し、また水
滴が付着した状態で乗用車を走行させて、水滴が除去さ
れる様子を観察した。各乗用車を8か月間使用し、処理
直後、4か月後、8か月後の撥水効果を調べた。結果を
表3に示した。尚、各乗用車のワイパーブレードは実験
開始時に全て新品と交換した。
る。 ◎:水滴はウィンドガラス全面で約100°以上の接触
角をもち、時速40kmで走行すると水滴が除去され始
める。 ○:水滴の接触角は部分的に約90°まで低下し、この
部分の水滴は時速50kmで走行すると除去され始め
る。 △:水滴の接触角は部分的に90°未満まで低下し、こ
の部分の水滴が除去され始めるのには、時速60km以
上での走行が必要となる。 ×:水滴の接触角は部分的に目視で推定できない程まで
低下し、高速走行を行ってもガラス面から水滴が除去さ
れない。
明撥水処理剤により処理した乗用車は、8か月後に4台
のうちの1台が僅かに評価が劣ったが、他の3台は処理
直後と同じ評価を維持した。これに対し市販の撥水処理
剤で処理した乗用車は、4か月を経過した時点で、いず
れも処理直後に比べて評価が低下し、8か月後には1台
の乗用車では撥水効果は著しく低下した。
は、撥水処理剤としての処理能力が長期間維持され、本
発明方法によれば、従来のフルオロアルキルシラン系の
撥水剤よりもフルオロアルキルシンランの使用量が少な
くて済み、処理後にフルオロアルキルシランおよびその
分解物の残留が殆どなく、たとえ残留してもその除去は
容易であり、且つ経済的であるとともに、耐磨耗性や耐
久性に優れた撥水被膜を形成することができる。また撥
水剤で処理した表面を、シリコーンオイル及び/又は含
弗素エーテル、或いはこれらを含む液で処理することに
より、撥水効果の耐久性が飛躍的に向上する。
Claims (8)
- 【請求項1】 フルオロアルキルシランの水混和性有機
溶媒溶液よりなる第1液と、酸と水とを含む第2液とか
らなることを特徴とする撥水処理剤。 - 【請求項2】 第1液がフルオロアルキルシランを0.
05重量%以上、10重量%未満含有し、第2液が酸を
0.1重量%以上、50重量%未満含有し、水を0.1
重量%以上、40重量%未満含有することを特徴とする
請求項1記載の撥水処理剤。 - 【請求項3】 フルオロアルキルシランが下記一般式
(1)で示される化合物である請求項1又は2記載の撥
水処理剤。 【化1】Rf SiXY2 ・・・・(1) (但し、Rf は3原子以上が弗素原子で置換された弗素
置換アルキル基、Xはハロゲン、アルコキシ基、アセト
キシ基、ヒドロキシ基のいずれかであり、Yはハロゲ
ン、アルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシ基、飽和
・不飽和脂肪族炭化水素基、環式脂肪族炭化水素基、芳
香族炭化水素基、水素より選ばれた1種又は2種を示
す。) - 【請求項4】 第1液及び/又は第2液の溶媒がアルコ
ールであるか、或いはアルコールを含む溶媒である請求
項1〜3のいずれかに記載の撥水処理剤。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の撥水処
理剤を、フルオロアルキルシランの濃度が0.01重量
%以上、1重量%未満、水の濃度が0.05重量%以
上、10重量%未満となり、且つ酸の濃度:X(ミリモ
ル/kg)が下記一般式(2)で示される範囲となるよ
うに第1液と第2液とを混合した後、被処理物表面に塗
布することを特徴とする撥水処理方法。 【化2】 (15÷n)≦X<(90÷n) ・・・・(2)
(但し、nは酸の価数を示す。) - 【請求項6】 請求項5記載の方法において、撥水処理
剤で処理した後、更にシリコーンオイル及び/又は含弗
素エーテル、或いはこれらを含む液で処理表面を処理す
ることを特徴とする撥水処理方法。 - 【請求項7】少なくとも表面の一部に、酸性水酸基を有
する被処理物を処理することを特徴とする請求項5又は
6記載の撥水処理方法。 - 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の方法で
処理した撥水処理物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22591495A JPH0953065A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 撥水処理剤、撥水処理方法及び撥水処理物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22591495A JPH0953065A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 撥水処理剤、撥水処理方法及び撥水処理物品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0953065A true JPH0953065A (ja) | 1997-02-25 |
Family
ID=16836870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22591495A Pending JPH0953065A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 撥水処理剤、撥水処理方法及び撥水処理物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0953065A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1097979A1 (en) * | 1999-11-04 | 2001-05-09 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Coating solution and method for water-repellent treatment and kit for preparing such solution |
WO2003024880A1 (fr) * | 2001-09-14 | 2003-03-27 | Willson Co., Ltd. | Produit hydrophobe a deux composants pour surface vitree |
KR20030090120A (ko) * | 2002-05-21 | 2003-11-28 | 주식회사 에이프로스 엔터프라이즈 | 발수성 다림질 보조제 조성물과 그의 제조 방법 |
US7098287B2 (en) | 2001-01-31 | 2006-08-29 | Willson Co., Ltd. | Two-component protective lustering agent for coated surface |
-
1995
- 1995-08-10 JP JP22591495A patent/JPH0953065A/ja active Pending
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KR20030090120A (ko) * | 2002-05-21 | 2003-11-28 | 주식회사 에이프로스 엔터프라이즈 | 발수성 다림질 보조제 조성물과 그의 제조 방법 |
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