JPH09505791A - 物品下端用の係止部を有するラップアラウンド型の運搬用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 飲料ボトル又は缶のような曲面物品を梱包するラップアラウンド型の運搬用容器に関する。下端切抜きから内方に延在する保持フラップは、ガセット・パネルによって側面パネル及び底面パネルに接続される。ガセット・パネルの折れ線は、物品に常に圧力を付与する付勢力を発生するように形成され、これによって、運搬用容器内での物品の移動を防止する。下部ガセット・パネルは隣接の物品の底面と運搬用容器の底面パネルとの間に位置する。

Description

【発明の詳細な説明】 物品下端用の係止部を有するラップアラウンド型の運搬用容器 発明の分野 本発明は、隣接の物品の底部を適正位置に保持する開口を有するラップアラウ ンド型の運搬用容器に関する。特に本発明は開口に加えて、運搬用容器内に物品 を固定する手段を具備するラップアラウンド型の運搬用容器に関する。 発明の背景 物品はラップアラウンド型の運搬用容器内に梱包され保持されるが、これは、 物品の回りにラップ（巻き体）をしっかりと巻き付けて物品の上部分と下部分と を拘束して物品が運搬用容器の開放端の方へ移動しないようにして、行われる。 ボトルの場合には、ボトルの上部分が拘束されるが、これは、ボトル首部を運搬 用容器の上面パネルの開口から突出させるか、又はボトル王冠の外側端を側面パ ネルの上部の切抜きから突出させることによって、行われる。また、ボトルの下 部分は、ボトル下端を側面パネルの切抜きから突出させることによって、拘束さ れる。これらの手段にもかかわらず、万一、下端切抜きが破れたり、又はラッパ ーが緩い場合には、パッケージの運搬中に端にあるボトルが落下してしまう恐れ がある。従って、特に比較的大きなボトルや底部の直径が一定でないようなボト ルを梱包する為に使用されるラップアラウンド型の運搬用容器にあっては、ボト ルの移動を更に一層制限することが望まれる。 ラップアラウンド型の運搬用容器内でのボトルの移動を更に制限する為に、保 持構造体を運搬用容器の端に別設するといった試みが これまで行われているが、しかし、このような試みは板紙を余分に必要とするの でコスト的に望ましくない。また、物品保持機能を有する別の構成も提案されて いるが、これは運搬用容器を梱包機によって高速で連続生産することが困難であ った。 そこで、本発明の主たる目的は、ラップアラウンド用ブランク材の板紙量の増 加を必要とせずかつ梱包機による物品の迅速かつ効率的流れを妨げないような改 良型物品保持手段を有するラップアラウンド型の運搬用容器を提供することであ る。 発明の概要 本発明のラップアラウンド型の運搬用容器は、上面パネル及び底面パネルに折 り曲げ可能に接続された対向の側面パネルと隣接の物品の下部分に対向する開口 の切抜きとを有する点では、従来の基本的構造体であるが、従来の運搬用容器と は異なり、保持フラップが上記開口から内方に延在し隣接の物品の下部分の対向 側面に接触する。各保持フラップは上部ガセット・パネルによって運搬用容器に 接続されている。各下部ガセット・パネルの少なくともかなりの部分が、底面パ ネルと関連物品の底面との間に位置する。 好ましくは、各上部ガセット・パネルは関連する側面パネルに折り曲げ可能に 接続され、各下部ガセット・パネルは底面パネルに折り曲げ可能に接続され、傾 斜下端パネルは側面パネルと底面パネルとの間に延在する。好適な構成にあって は、各側面パネルは実質的に鉛直な平面に位置し、底面パネルは実質的に水平な 平面に位置し、各上部ガセット・パネル折れ線は水平面に対して鋭角を作る平面 内に位置し、各下部ガセット・パネル折れ線は、関連の側面パネルが位置する鉛 直面に対して鋭角を作る平面内に位置している。 本発明の運搬用容器は梱包された物品の外方への移動を確実に防止する。更に 、運搬用容器構造体は、側面パネル及び底面パネルの形成時に保持フラップを適 正位置に自動的に係止するので、運搬用容器の作成工程が単純化される。 本発明の上述した及びその他の態様は、本発明の以下の好適実施例の更に詳細 な説明から明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 図１は本発明の物品保持特長を具体化したラップアラウンド型の運搬用容器を 示した斜視図。 図２は図１の運搬用容器の拡大部分端面図。 図３は図１の運搬用容器を作成するブランク材を示す平面図。 図４は図３のブランク材から作成される運搬用容器の端部を示した拡大部分斜 視図。 好適実施例の詳細な説明 図１において、ラップアラウンド型の運搬用容器１０は底面パネル１２上に支 持された６本の飲料ボトルＢと共に示されている。これらのボトルの首部は、上 面パネル１６とこれに接続された傾斜肩パネル１８との隣接部に形成された開口 １４を上方に貫通している。この肩パネルは、鉛直側面パネル２０に接続され、 肩パネルによって、運搬用容器のラッパー（巻き体）は図示のボトルの上部の外 形に接近して倣うようになる。このような肩パネルは、本発明に直接関係するも のではないが、しかし、梱包される物品の形状に応じて、存在しても又は不存在 であってもよい。側面パネル２０はその下端で傾斜下端（ヒール）パネル２２に 接続され、この下端パネル２２には切抜き２４が設けられ、この切抜き２４には ボトルの突出肩部 が挿入される。複数のタブ２６は側面パネル２０から下方に延在してボトルの外 側下端部に接触する。 保持フラップ２８は、図１及び図２においては下端切抜きの外側の側部エッジ の付近で運搬用容器の内部に延在するものとして示されている。尚、これらの保 持フラップは図１及び図２では一方側のもののみが示されているが、同様のフラ ップが各下端切抜きの両側部エッジに存在し、これらのフラップは隣接ボトルの 下端部の対向側面に接触している。後に更に詳述するように、これらのフラップ と切抜きエッジとの間は折り曲げ可能に接続されているので、フラップはボトル との接触を常時保つようにボトルの方に付勢される。後に更に明らかになるよう に、ボトルの底は保持フラップに接続された構造体に載置される。 図３においては図１及び図２に使用されたものと同様の参照数字は、同様の部 材を示すものであり、図１の運搬用容器に組み立てられるブランク材３０は、中 央の上面パネル部１６を具備し、この上面パネル部１６はその両側が折れ線３２ によって短い肩パネル部１８に接続されている。上面パネルの弧状スリット３４ はその端が折れ線３６によって接続され、これらのスリット３４によってタブ３ ７が形成され、これらのタブ３７は、使用者によって押されると、開口してパッ ケージ運搬用の指穴となる。折れ線３８はパネル部１８を側面パネル部２０に接 続する。梱包すべき物品が首部を具備しない場合、又は上面パネルを貫通しない ような形状である場合には、開口１４を設ける必要がないことは言うまでもない 。 下端切抜き構造によって分断される折れ線４０は、側面パネル部２０を下端パ ネル部２２に接続する。同様に、平行な分断折れ線４ ２は下端パネル部２２を底面パネル・フラップ４４及び４６に接続する。底面パ ネル・フラップ４４は折れ線４６を有し、この折れ線４６はフラップの全長に延 在しかつ主雄型の係止タブ５０を構成するスリット４８によって分断されている 。副雄型の係止タブ５２は、挿入を容易にする為の折れ線５４を具備してもよく 、これらのタブ５２は折れ線４６によって底面パネル・フラップ４４に接続され ている。底面パネル・フラップ４６には切抜き５６とスリット５８とが刻設され 、これらの切抜き５６は、主雄型係止タブ５０に係合する主雌型係止エッジを有 し、スリット５８は副係止タブ５２が挿入可能に構成されている。これらの種々 の係止部材は、本発明の運搬用容器と共に使用する為に適する典型的な底面パネ ル係止構成を例示的に示したものであるが、しかしながら、底面パネル係止手段 として任意の所望の形態のものを使用することができる。 依然として図３において、下端切抜き及び保持フラップ構造を構成するブラン ク材の部分は、複数の切抜き６０を含み、各切抜き６０は、側面パネル部２０の 比較的短いエッジ６２と、関連する底面パネル・フラップの比較的長い平行なエ ッジ６４と、エッジ６２の両端から下端パネル部２２を介して底面パネル・フラ ップ内に延在する対向、平行エッジ６６と、エッジ６６とエッジ６４とを接続す る傾斜エッジ６８とによって形成される。また、エッジ６６とエッジ６８の隣接 部と外方延在のスリット６９と弧状スリット７０とによって保持フラップ２８が 形成される。各保持フラップは、折れ線７４によって上部ガセット（まち）パネ ル又はタブ７２に接続されると共に、折れ線７８によって下部ガセット・パネル ７６に接続されている。各上部ガセット・パネル７２は、スリット６９からガセ ット折れ線８２の一端に延在するスリット８０と、弧状スリット７０からガセッ ト折れ線８２の他端に延在するスリット８４とによって形成される。各下部ガセ ット・パネル７６は、切抜きエッジ６８の一部と、弧状スリット７０からガセッ ト・パネル折れ線８８に延在するスリット８６と、によって形成される。上部ガ セット・パネル折れ線８２は側面パネル部２０に形成され、また、下部ガセット ・パネル折れ線は関連する底面パネル・フラップ４４又は４６に形成される。各 保持フラップの上部及び下部ガセット・パネル折れ線８２、８８は、互いに鈍角 を作るように互いの方へ接近（収れん）する。尚、このような構成の目的につい ては後述する。 運搬用容器ブランク材からパッケージを作る為に、ボトルが２列に配列され、 ブランク材の上面パネル部１６がボトルの上部に被せられ、これによりボトルの 首部がボトル首開口１４を貫通する。その後に、ブランク材は折れ線３２、３８ の所で従来の方法で折り曲げられて、肩パネル及び側面パネルが形成される。ブ ランク材が折り曲げられるにつれて、ガセット・パネル７２、７６が開口されこ れによって所望の方向に折れ曲がり、また、ガセット・パネルは、それらの折れ 線の所で内方向に旋回すると、接続されている保持フラップを引っ張る。その後 に、保持フラップは、底面パネル・フラップの折り曲げが折れ線４２において開 始されるまで、物理的に開放状態に保たれる。底面パネル・フラップがボトルの 方に入り込むにつれて、ガセットの折り曲げが続行し、保持フラップがその全開 位置に引張られる。ガセット・パネル折れ線８２、８８は、互いに対して角度が 付いているので、上述の折り曲げ動作によって上述の折れ線の所に付勢力が発生 し、この結果、底面パネル・フラップが 側面パネルに対して実質的に９０°の角度になった時に、ガセット・パネルは適 正位置に係止される。 ガセット・パネルの折り曲げ及び保持フラップのヒンジ動作の間、ガセット・ パネルは折れ線７４、７８の所で保持フラップに対して旋回する。ガセット・パ ネル７６は、それに関連する底面パネル・フラップに対して平面になるような位 置まで最終的に折れ曲がる。こうして、ガセット・パネル７６は隣接のボトルの 下方に位置決めされ、これによって、ボトルはガセット・パネル７６及び底面パ ネルの上に載置される。この位置において、各切抜きの保持フラップは隣接ボト ルの下端部の対向側面に当接する。ガセット・パネル７６上のボトルの重量によ って、保持フラップをその付勢位置に係止する力が増大する。このような、保持 フラップ及びガセット・パネルの最終位置が図４に示されている。ただし、この 図４では構造を明示する為に、ボトルが省略されている。ガセット・パネル折れ 線８２は底面パネルの水平面に対して鋭角を作る平面内に存在し、ガセット・パ ネル折れ線８８は側面パネルの鉛直面に対して鋭角を作る平面内に存在する。ボ トルをラップアラウンド型の運搬用容器内の適正位置に保持する為に保持フラッ プによって隣接ボトル下端の側面に対して常時付与される付勢力に加えて、弧状 スリット７０によって形成される切抜きエッジは、ボトル下端に接触して、従来 の下端切抜きによって通常なされる嵌合又は把持を行う。また、側面パネル２０ から下方に延在するタブ２６は、ボトルに対する内方向への付勢力を付与して、 ボトル下端を適正位置に保持する助けとなる。 運搬用容器は、最終形状に折り曲げ可能となるようにかつフラッ プ折れ線の必要な付勢特性を付与できるように可撓性の材料から構成されなけれ ばならない。運搬用容器業界で広く使用されているタイプの板紙は、安価で折り 曲げが容易であり、かつその繊維質によって保持フラップ折れ線がパッケージ内 部の方に充分に付勢されるので、好適である。 尚、運搬用容器の部材の厚さは、図示の目的の為に誇張して示されている。ボ トルと底面パネル・フラップとの間に存在する下部ガセット・パネル７６は、ボ トルを底面パネルにしっかりと載置する為の障害となると思われるかもしれない が、実際には、板紙は薄く可撓性を有す特性であるので、ボトルを底面パネル・ フラップに対して実質的に平らに載置することができ、下部ガセット・パネルが 実際上障害となることはない。 以上から明らかなように、本発明は安価かつ効果的な改良された物品保持手段 をラップアラウンド型の運搬用容器に提供するものである。保持フラップは、従 来の大きさのブラング材から作られ、その内方への移動がガセット・パネルの折 り曲げによって開始されかつその最終的な位置決めが最終位置への底面パネル・ フラップの移動によって行われるので、保持フラップの操作が難しくなることは ない。 以上では主に飲料ボトルの梱包に関して説明されたが、本発明の特長を有する 運搬用容器には缶のようなその他の物品も梱包することができる。更に、本発明 は好適実施例に関連して説明された特定の詳細構成に必ずしも限定される必要が なく、本発明の基本的な機能および概念を変更しない好適実施例の或る特長に対 して種々の変更を、添付の請求の範囲に定義された本発明の範囲及び精神から逸 脱することなしに、加えることができるであろう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．物品底面の近傍に底面部分及び下部分を有する物品を収納するラップアラ ウンド型の運搬用容器であって、 対向する複数の側面パネルが上面パネル及び底面パネルに折り曲げ可能に接続 され、 上記運搬用容器は隣接物品の上記下部分に対向する位置に複数の開口を有し、 上記開口は側面エッジを有し、 保持フラップが上記開口の上記側面エッジに隣接し、上記保持フラップは、上 記運搬用容器の内方へ延在しかつ上記側面パネルを横切るように延在すると共に 、上記隣接物品の上記下部分の対向側面に接触し、 各保持フラップは上部分と下部分とを有し、上記上部分は上部ガセット・パネ ルによって上記運搬用容器に接続され、上記下部分は下部ガセット・パネルによ って上記運搬用容器に接続される、 ことを特徴とするラップアラウンド型運搬用容器。 ２．各下部ガセット・パネルの少なくともかなりの部分は、上記底面パネルと 関連する物品の底面との間に存在することを特徴とする請求項１に記載のラップ アラウンド型運搬用容器。 ３．上記上部ガセット・パネルは上部ガセット・パネル折れ線に沿って上記関 連の側面パネルに接続し、上記下部ガセット・パネルは下部ガセット・パネル折 れ線に沿って上記底面パネルに接続されていることを特徴とする請求項１に記載 のラップアラウンド型運搬用容器。 ４．各側面パネルは実質的に鉛直の平面内に位置し、各上部ガセット・パネル 折れ線は水平面に対して鋭角を作る平面内に位置する ことを特徴とする請求項３に記載のラップアラウンド型運搬用容器。 ５．上記底面パネルは実質的に水平な平面内にあり、各下部ガセット・パネル 折れ線は上記関連の側面パネルに対して鋭角を作る平面内に位置することを特徴 とする請求項４に記載のラップアラウンド型運搬用容器。 ６．上記運搬用容器は上記側面パネルと上記底面パネルとの間に延在する傾斜 下端パネルを具備することを特徴とする請求項３に記載のラップアラウンド型運 搬用容器。 ７．上記開口の上記側面エッジは上記傾斜下端パネルに位置することを特徴と する請求項６に記載のラップアラウンド型運搬用容器。 ８．上記物品の上記下部側面部分は曲面であることを特徴とする請求項１に記 載のラップアラウンド型運搬用容器。 ９．物品底面の近傍に底面部分及び下部分を有する物品を梱包する際に使用さ れるラップアラウンド型の運搬用容器を作る為の実質的に矩形のブランク材であ って、 上面パネル部が設けられ、 複数の側面パネル部が折れ線に沿って上記上面パネル部に接続され、 底面パネル・フラップは上記ブランク材の各端に位置し、上記ブランク材から 作られる運搬用容器の上記底面パネルを形成し、 上記ブランク材は、上記ブランク材から作られる運搬用容器内の隣接物品の上 記下部側面部分の位置に対向する開口の外方側面エッジを形成するスリットを具 備し、保持フラップが、このような運搬用容器の内方に、かつそれの上記側面パ ネルを横切る方向に延在し、上記運搬用容器に梱包される隣接物品の上記下部分 の対向側面に接 触し、 各保持フラップは上部分と下部分とを有し、上記上部分は上部ガセット・パネ ルによって隣接の側面パネル部に接続され、上記下部分は下部ガセット・パネル によって隣接の底面パネル・フラップに接続される、 ことを特徴とするブランク材。 １０．各下部ガセット・パネルの少なくともかなりの部分は、上記底面パネル と上記ブランク材から作られる運搬用容器内の関連する物品の底面との間に位置 することを特徴とする請求項９に記載の運搬用容器ブランク材。 １１．上記上部ガセット・パネルは上部ガセット・パネル折れ線に沿って上記 関連の側面パネルに接続され、上記下部ガセット・パネルは下部ガセット・パネ ル折れ線に沿って上記底面パネルに接続されていることを特徴とする請求項９に 記載の運搬用容器ブランク材。 １２．保持フラップに関連する各上部ガセット・パネル折れ線は、上記保持フ ラップに関連する上記下部ガセット・パネル折れ線に対して鈍角を作ることを特 徴とする請求項１１に記載の運搬用容器ブランク材。 １３．上記ブランク材は上記側面パネル部と上記関連の底面パネル部との間を 延在する下端パネル部を具備することを特徴とする請求項９に記載の運搬用容器 ブランク材。 １４．上記開口の上記側面エッジは上記傾斜下端パネル部に位置することを特 徴とする請求項１３に記載の運搬用容器ブランク材。