JPH0943024A - ガスメータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 地震感知後に速やかに遮断弁によってガス流
路を遮断することができると共に、微少なガス漏れを検
出することができ、更にガス漏れがない場合には自動的
に遮断弁を復帰させることができるようにする。 【構成】 安全機能部２２は、感震器１６が作動した場
合には、遮断弁駆動回路２３を制御して遮断弁１３を遮
断状態にしてガス流路を遮断し、ガス漏れ検査を行う。
その結果、ガス漏れがないと判断した場合は遮断弁１３
を復帰状態にする。ガス漏れがあると判断した場合は、
所定の待機期間経過後に遮断弁１３を一旦復帰状態に
し、所定時間経過後に再度遮断状態にし、この状態で再
度ガス漏れ検査を行う。その結果、ガス漏れがないと判
断した場合は遮断弁１３を復帰状態にし、ガス漏れがあ
ると判断した場合は遮断弁１３の遮断状態を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、地震を感知したときに
ガス流路を遮断する安全機能を有するガスメータに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ガスメータには、マイクロコンピュータ
を用いて異常時にガス流路を遮断する安全機能を備えた
ものがある。この安全機能の一つに、感震器によって地
震を感知したときにガス流路を遮断する機能がある。

【０００３】図６は従来のガスメータの地震感知時の動
作を示す流れ図である。この動作では、まず、感震器が
作動したか否かを判断し（ステップＳ２０１）、作動し
ていなければ（Ｎ）、この判断を繰り返す。感震器が作
動した場合（Ｙ）は、感震器作動前後の各２分間におけ
る流量を検査する（ステップＳ２０２）。次に、感震器
作動前後の各２分間のうちの少なくとも一方の期間にお
いて５０リットル／ｈ以上の流量があるか否かを判断す
る（ステップＳ２０３）。５０リットル／ｈ以上の流量
がない場合（Ｎ）は、ガス使用中ではないと判断して遮
断弁を遮断状態とすることなくステップＳ２０１へ戻
る。５０リットル／ｈ以上の流量がある場合（Ｙ）は、
ガス使用中またはガス漏れありと判断して、遮断弁を遮
断状態にしてガス流路を遮断する（ステップＳ２０
４）。その後、手動によって遮断弁が復帰されるのを待
ち（ステップＳ２０５）、内管漏洩検査が行われる（ス
テップＳ２０６）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の地震感知時の動作では、ガス使用中の場合
や地震によってガス漏れが発生した場合でも、ガス流路
が遮断されるまでに２分という長い時間がかかるという
問題点があった。また、５０リットル／ｈ以上の流量が
あるか否かによってガス流路を遮断するか否かを判断す
るため、ガス器具の口火流量（６〜４０リットル／ｈ程
度）以下の微少なガス漏れを検出することができないと
いう問題点があった。更に、遮断弁を復帰させるのに人
手を必要とするという問題点があった。

【０００５】また、立ち消え安全装置を装備したガス器
具を使用していた場合において、地震発生時にガス漏れ
が発生しなかった場合には、立ち消え安全装置によって
ガスを遮断できればガスメータ側ではガス流路を遮断し
ない方が好ましい。

【０００６】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、地震感知後に速やかに遮断弁によっ
てガス流路を遮断することができると共に、微少なガス
漏れを検出することができ、更にガス漏れがない場合に
は自動的に遮断弁を復帰させることができるようにした
ガスメータを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載のガスメー
タは、ガス流路を流れるガスの流量を検出する流量検出
手段と、ガス流路を遮断する遮断状態とガス流路を開放
する復帰状態とを電気的に選択可能な遮断弁と、地震を
感知する感震手段と、この感震手段によって地震が感知
されたときに、遮断弁を遮断状態にし、所定の待機期間
経過後、遮断弁を一旦復帰状態にした後に再度遮断状態
にし、ガス漏れの有無を判断し、ガス漏れがあると判断
した場合には遮断弁の遮断状態を維持し、ガス漏れがな
いと判断した場合には遮断弁を復帰状態にする漏洩判断
手段とを備えたものである。

【０００８】このガスメータでは、感震手段によって地
震が感知されると、漏洩判断手段によって、まず、遮断
弁が遮断状態にされ、所定の待機期間経過後、遮断弁が
一旦復帰状態にされた後に再度遮断状態にされ、この状
態でガス漏れの有無が判断される。そして、ガス漏れが
あると判断した場合には遮断弁の遮断状態が維持され、
ガス漏れがないと判断した場合には遮断弁が復帰状態に
される。立ち消え安全装置を装備したガス器具を使用し
ていた場合、遮断弁を遮断状態にして所定の時間が経過
すると、ガスメータの下流側のガス流路中のガスが抜
け、ガス器具の火が消える。その後、ガス器具にガスを
供給すると、立ち消え安全装置が作動し、ガス器具側で
ガスが遮断される。従って、遮断弁を遮断状態にした
後、所定の待機期間経過後に、遮断弁を一旦復帰状態に
し再度遮断状態にすると、ガス器具の立ち消え安全装置
を作動させることができ、その後にガス漏れの有無を判
断することで、ガス器具の立ち消え安全装置によってガ
スを遮断でき且つガス漏れがない場合に、ガスメータ側
で無用にガス流路を遮断することを防止することができ
る。

【０００９】請求項２記載のガスメータは、請求項１記
載のガスメータにおいて、漏洩判断手段が、流量検出手
段によって検出される流量に基づいてガス漏れの有無を
判断するように構成したものである。

【００１０】請求項３記載のガスメータは、請求項１記
載のガスメータにおいて、遮断弁の下流側に設けられ、
ガス流路内のガスの圧力を検出する圧力検出手段を更に
備え、漏洩判断手段が、圧力検出手段によって検出され
る圧力に基づいてガス漏れの有無を判断するように構成
したものである。

【００１１】請求項４記載のガスメータは、請求項１な
いし３のいずれか１に記載のガスメータにおいて、漏洩
判断手段によってガス漏れがあると判断されたときに、
その旨を報知する報知手段を更に備えたものである。

【００１２】請求項５記載のガスメータは、ガス流路を
流れるガスの流量を検出する流量検出手段と、ガス流路
を遮断する遮断状態とガス流路を開放する復帰状態とを
電気的に選択可能な遮断弁と、地震を感知する感震手段
と、この感震手段によって地震が感知されたときに、遮
断弁を遮断状態にし、ガス漏れの有無を判断し、ガス漏
れがあると判断した場合には遮断弁の遮断状態を維持
し、ガス漏れがないと判断した場合には遮断弁を復帰状
態にする第１の漏洩判断手段と、この第１の漏洩判断手
段によってガス漏れがあると判断された場合に、所定の
待機期間経過後、遮断弁を一旦復帰状態にした後に再度
遮断状態にし、ガス漏れの有無を判断し、ガス漏れがあ
ると判断した場合には遮断弁の遮断状態を維持し、ガス
漏れがないと判断した場合には遮断弁を復帰状態にする
第２の漏洩判断手段とを備えたものである。

【００１３】このガスメータでは、感震手段によって地
震が感知されると、第１の漏洩判断手段によって、ま
ず、遮断弁が遮断状態にされ、この状態でガス漏れの有
無が判断される。そして、ガス漏れがあると判断した場
合には遮断弁の遮断状態が維持され、ガス漏れがないと
判断した場合には遮断弁が復帰状態にされる。第１の漏
洩判断手段によってガス漏れがあると判断された場合に
は、第２の漏洩判断手段によって、所定の待機期間経過
後、遮断弁が一旦復帰状態にされた後に再度遮断状態に
され、この状態でガス漏れの有無が判断される。そし
て、ガス漏れがあると判断した場合には遮断弁の遮断状
態が維持され、ガス漏れがないと判断した場合には遮断
弁が復帰状態にされる。このように、第１の漏洩判断手
段では、ガス漏れがないと判断した場合に速やかに遮断
弁を復帰状態にすることができ、第２の漏洩判断手段で
は、第１の漏洩判断手段によってガス漏れがあると判断
された場合でも、ガス器具の立ち消え安全装置によって
ガスを遮断でき且つガス漏れがない場合には、ガスメー
タ側で無用にガス流路を遮断することを防止することが
できる。

【００１４】請求項６記載のガスメータは、請求項５記
載のガスメータにおいて、第１の漏洩判断手段と第２の
漏洩判断手段の少なくとも一方が流量検出手段によって
検出される流量に基づいてガス漏れの有無を判断するよ
うに構成したものである。

【００１５】請求項７記載のガスメータは、請求項５記
載のガスメータにおいて、遮断弁の下流側に設けられ、
ガス流路内のガスの圧力を検出する圧力検出手段を更に
備え、第１の漏洩判断手段と第２の漏洩判断手段の少な
くとも一方が、圧力検出手段によって検出される圧力に
基づいてガス漏れの有無を判断するように構成したもの
である。

【００１６】請求項８記載のガスメータは、請求項５な
いし７のいずれか１に記載のガスメータにおいて、第２
の漏洩判断手段によってガス漏れがあると判断されたと
きに、その旨を報知する報知手段を更に備えたものであ
る。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。

【００１８】図１は本発明の一実施例に係るガスメータ
の概略構成を示す断面図である。このガスメータ１０
は、本体１１と、この本体１１内に挿通され、ガスを受
け入れる入口部１２Ａとガスを排出する出口部１２Ｂを
有するガス流路としてのガス管１２とを備えている。ガ
ス管１２には、入口部１２Ａ側から順に、異常時におい
てガス流路を遮断するための遮断弁１３と、ガス流路を
流れるガスの流量を検出する流量検出部１４と、ガス管
１２に設けられた導圧孔１７を介してガス流路内のガス
の圧力を検出する圧力センサ１５とが配置されている。
本体１１内には、更に、地震を感知する感震器１６と、
流量検出部１４、圧力センサ１５および感震器１６の各
出力信号を入力すると共に、遮断部１３を制御する制御
部２０とが設けられている。遮断弁１２には、ガス流路
を遮断する遮断状態とガス流路を開放する復帰状態とを
電気的に選択可能な遮断弁（双方向弁ともいう。）が用
いられている。感震器１６は、例えば震度５以上の地震
が発生した場合に作動して、地震感知信号を制御部２０
に出力するようになっている。

【００１９】図２および図３は図１における遮断弁１３
の構成を示す断面図であり、図２は復帰状態を示し、図
３は遮断状態を示している。なお、以下の説明では、ガ
ス管１２内のガス流路における開口部１２ａと遮断弁１
３の位置関係を、開口部１２ａ側を上側、遮断弁１３側
を下側として説明している。

【００２０】この遮断弁１３は、磁性材で形成されたハ
ウジング４１を備えている。このハウジング４１は、上
側が小径の円筒状、下側が大径の円筒状に形成され、上
端は開放され、下端は閉塞されている。このハウジング
４１の上下方向の中央部分の外側にはフランジ部４２が
固定されている。このフランジ部４２は図１における本
体１１に固定されている。ハウジング４１内の上側には
円筒状の永久磁石４３が設けられ、ハウジング４１内の
下側には電磁石となるコイル４４が設けられている。ま
た、永久磁石４３とコイル４４とによって形成される中
空部内には、プランジャ４５が軸方向に移動可能に挿通
されている。このプランジャ４５は、磁性材で形成され
た上側の磁性部４５ａと、非磁性材で形成された下側の
非磁性部４５ｂとを有している。このプランジャ４５の
上端部はハウジング４１の上端より突出し、このプラン
ジャ４５の上端部に、開口部１２ａ６を閉塞可能なゴム
弁体４６が取り付けられている。また、このゴム弁体４
６とフランジ部４２との間には、ゴム弁体４６を上方に
付勢するばね４７が設けられている。

【００２１】この遮断弁１３のコイル４４には、通常時
においては電流が流れていない。また、図２に示したよ
うに、永久磁石４３の磁力が矢印４８で示すように作用
して、プランジャ４５は引き込まれ、開口部１２ａが開
放される。その結果、ガスは矢印４９で示すように開口
部１２ａを通過する。遮断弁１３を遮断状態にするに
は、図３に示したようにコイル４４に電流を流し、永久
磁石４３による磁界を打ち消す磁界を生成する。このコ
イル４４による磁力を破線の矢印５０で示す。すると、
ばね４７の力によりプランジャ４５が突出し、ゴム弁体
４６によって開口部１２ａが閉塞される。一方、遮断弁
１３を復帰するには、遮断状態にするときとは逆方向の
電流をコイル４４に流し、永久磁石４３による磁界を強
める磁界を生成する。これによりプランジャ４５はばね
４７の力に打ち勝って引き込まれ、その結果開口部１２
ａが開放される。

【００２２】図４は図１における制御部２０とその周辺
の構成を示すブロック図である。この図に示したよう
に、ガスメータは更に表示部２５と通信制御部２６とを
備え、制御部２０には、遮断弁１３、流量検出部１４、
圧力センサ１５、感震器１６、表示部２５および通信制
御部２６が接続されている。制御部２０は、流量検出部
１４の出力信号に基づいて流量および積算流量を算出す
る流量演算部２１と、流量演算部２１、圧力センサ１５
および感震器１６の各出力信号に基づいて異常を検出す
る安全機能部２２と、この安全機能部２２の制御の下で
遮断弁１３を駆動する遮断弁駆動回路２３とを備えてい
る。流量演算部２１および安全機能部２２は、例えばマ
イクロコンピュータによって構成される。

【００２３】流量演算部２１によって算出された積算流
量は、表示部２５に表示されると共に通信制御部２６に
送られるようになっている。通信制御部２６は、電話回
線等の通信線を介して、あるいは無線によって、自動検
針センタに積算流量の情報を送るようになっている。安
全機能部２２は、所定量以上のガス流量が検出された場
合や所定期間以上ガス流量が検出された場合やガス圧力
が所定値以下に低下した場合等の異常時に、遮断弁駆動
回路２３を制御して遮断弁１３を駆動しガス流路を遮断
すると共に、表示部２５にＬＥＤ（発光ダイオード）の
点滅等による警報表示を出し、通信制御部２６を介して
自動検針センタにその旨を通知するようになっている。
なお、表示部２５への警報表示と自動検針センタへの通
知は、それぞれ行うか否かを設定でき、設定結果はＲＡ
Ｍ（ランダム・アクセス・メモリ）にフラグとして保持
されるようになっている。安全機能部２２は、更に、感
震器１６によって地震が感知されたときには、後述する
動作によって遮断弁１３を駆動しガス流路を遮断すると
共にガス漏れ検査を行うようになっている。

【００２４】次に、図５に示す流れ図を参照して、安全
機能部２２の地震感知時の動作について説明する。

【００２５】この動作では、安全機能部２２は、まず感
震器１６が作動したか否かを判断し（ステップＳ１０
１）、作動していなければ（Ｎ）、この判断を繰り返
す。感震器１６が作動した場合（Ｙ）は、遮断弁駆動回
路２３を制御して遮断弁１３を遮断状態にし、ガス流路
を遮断する（ステップＳ１０２）。次に、安全機能部２
２は第１のガス漏れ検査を行う（ステップＳ１０３）。
このガス漏れ検査の方法としては、流量演算部２１によ
って算出される流量あるいは積算流量に基づいて行う方
法と、圧力センサ１５によって検出されるガス圧力に基
づいて行う方法とがあり、いずれを用いても良い。

【００２６】流量あるいは積算流量に基づいてガス漏れ
検査を行う方法としては、例えば、所定の検査時間（例
えば２分間）、流量あるいは積算流量を監視し、検査時
間内で流量あるいは積算流量が所定の基準値を越えた場
合はガス漏れありと判断し、流量あるいは積算流量が所
定の基準値を越えない場合はガス漏れなしと判断する方
法がある。これは、ガス漏れがない場合には遮断弁１３
の遮断後はガスは流れないのに対し、ガス漏れがある場
合には、遮断弁１３の遮断後、遮断弁１３の下流側にお
けるガス流路内のガスが抜けるため、その際、ガスが流
れることを利用したものである。ここで、ガス漏れの程
度により流量が異なるので、始めに流量の変化率（単位
時間当たりの流量の変化量）を求め、この変化率に応じ
て、検査時間と基準値の少なくとも一方を連続的あるい
は段階的に変えるようにしても良い。検査時間を変える
場合は、変化率が大きい程検査時間が短くなるように変
え、基準値を変える場合は、変化率が小さい程基準値が
小さくなるように変える。これにより、検査時間の短縮
と、精度の向上を図ることができる。

【００２７】ガス圧力に基づいて行うガス漏れ検査を行
う方法としては、例えば、所定の検査時間（例えば２分
間）、ガス圧力を監視し、検査時間内で、ガス圧力が所
定の基準値以下まで低下したか、あるいは圧力低下量が
所定の基準量以上になった場合はガス漏れありと判断
し、他の場合はガス漏れなしと判断する方法がある。こ
れは、ガス漏れがない場合には、遮断弁１３の下流側に
おいて、遮断弁１３の遮断後も遮断前のガス圧力が維持
されるのに対し、ガス漏れがある場合には、遮断弁１３
の遮断後、遮断弁１３の下流側におけるガス圧力が低下
することを利用したものである。ここで、ガス漏れの程
度によりガス圧力の変化率が異なるので、始めにガス圧
力の変化率（単位時間当たりのガス圧力の変化量）を求
め、この変化率に応じて、検査時間と基準値（または基
準量）の少なくとも一方を連続的あるいは段階的に変え
るようにしても良い。検査時間を変える場合は、変化率
が大きい程検査時間が短くなるように変え、基準値また
は基準量を変える場合は、変化率が小さい程基準値が大
きくまたは基準量が小さくなるように変える。これによ
り、検査時間の短縮と、精度の向上を図ることができ
る。

【００２８】このような第１のガス漏れ検査（ステップ
Ｓ１０３）の後、安全機能部２２は、ガス漏れがあるか
否かを判断し（ステップＳ１０４）、ガス漏れがないと
判断した場合（Ｎ）は、遮断弁１３を復帰状態にして
（ステップＳ１０９）、ステップＳ１０１に戻る。これ
により、ガス器具使用中ではなく且つガス漏れがない場
合には、速やかに遮断弁１３を復帰状態にすることがで
きる。ガス漏れがあると判断した場合（Ｙ）は、所定の
待機期間経過後に、遮断弁１３を一旦復帰状態にし（ス
テップＳ１０５）、所定時間経過後に再度遮断状態にす
る（ステップＳ１０６）。そして、この状態で第２のガ
ス漏れ検査を行う（ステップＳ１０７）。なお、所定の
待機期間とは、地震発生時にガス器具を使用していた場
合において、ステップＳ１０２で遮断弁１３を遮断状態
にしてから遮断弁１３の下流側におけるガス流路内のガ
スが抜けるのに十分な期間である。ステップＳ１０５で
は、ステップＳ１０２で遮断弁１３を遮断状態にしてか
ら予め設定された時間が経過したときに待機期間が経過
したと判断するようにしても良いし、圧力センサ１５に
よって検出されるガス圧力を監視し、ガス圧力が所定値
以下まで低下したときに待機期間が経過したと判断する
ようにしても良い。地震発生時に立ち消え安全装置を装
備したガス器具を使用していた場合、ステップＳ１０２
で遮断弁１３を遮断状態にした後所定の待機期間が経過
すると、ガスメータ１０の下流側のガス流路中のガスが
抜け、ガス器具の火が消える。その後、ステップＳ１０
５で遮断弁１３を一旦復帰状態にしてガス器具にガスを
供給すると、ガス器具の立ち消え安全装置が作動し、ガ
ス器具側でガスが遮断される。

【００２９】第２のガス漏れ検査（ステップＳ１０７）
の方法は、第１のガス漏れ検査と同様である。この第２
のガス漏れ検査の後、安全機能部２２は、ガス漏れがあ
るか否かを判断し（ステップＳ１０８）、ガス漏れがな
いと判断した場合（Ｎ）は、遮断弁１３を復帰状態にし
て（ステップＳ１０９）、ステップＳ１０１に戻る。ガ
ス漏れがあると判断した場合（Ｙ）は、遮断弁１３の遮
断状態を維持し、表示部２５への警報表示や自動検針セ
ンタへの通知を行い（ステップＳ１１０）、動作を終了
する。なお、表示部２５への警報表示と自動検針センタ
への通知は、それぞれ行うか否かを設定できるようにな
っている。

【００３０】以上説明したように、本実施例に係るガス
メータ１０によれば、感震器１６によって地震が感知さ
れたときに、流量の大小にかかわらず、即時にガス流路
を遮断するようにしたので、安全性が向上する。また、
ガス流路を遮断した後、まず第１のガス漏れ検査を行
い、ここでガス漏れがあると判断した場合には、所定の
待機期間経過後に、遮断弁１３を一旦復帰状態にし、所
定時間経過後に再度遮断状態にして、第２のガス漏れ検
査を行うようにし、ここで、ガス漏れがあると判断した
場合にのみ、最終的に遮断弁１３の遮断状態を維持する
ようにしたので、ガス器具の立ち消え安全装置によって
ガスを遮断でき、且つガス漏れがない場合には、ガスメ
ータ側で無用にガス流路を遮断することを防止でき、ガ
ス需要家の利便性を損ねることがない。また、第１のガ
ス漏れ検査または第２のガス漏れ検査でガス漏れがない
と判断したときには自動的に遮断弁１３を復帰状態にす
るので、人の手を煩わせることがない。また、地震感知
後ガス漏れ検査を行うようにしたので、口火等による微
少なガスの流れや微少なガス漏れを検出してガス流路の
遮断状態を維持でき、安全性が向上する。

【００３１】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
例えば、図５に示した動作において、ステップＳ１０３
およびステップＳ１０４を省略して、ステップＳ１０２
で遮断弁１３を遮断状態にした後、ステップＳ１０５以
降の動作を行うようにしても良い。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように請求項１ないし４の
いずれか１に記載のガスメータによれば、感震手段によ
って地震が感知されたときに、漏洩判断手段によって、
遮断弁を遮断状態にし、所定の待機期間経過後、遮断弁
を一旦復帰状態にした後に再度遮断状態にし、この状態
でガス漏れの有無を判断し、ガス漏れがあると判断した
場合には遮断弁の遮断状態を維持し、ガス漏れがないと
判断した場合には遮断弁を復帰状態にするようにしたの
で、地震感知後に速やかに遮断弁によってガス流路を遮
断することができると共に微少なガス漏れを検出するこ
とができ、安全性が向上し、更にガス漏れがない場合に
は自動的に遮断弁を復帰させることができるという効果
がある。また、ガス器具の立ち消え安全装置によってガ
スを遮断でき、且つガス漏れがない場合には、ガスメー
タ側で無用にガス流路を遮断することを防止でき、ガス
需要家の利便性を損ねることがないという効果がある。

【００３３】また、請求項５ないし８のいずれか１に記
載のガスメータによれば、感震手段によって地震が感知
されたときに、第１の漏洩判断手段によって、遮断弁を
遮断状態にし、この状態でガス漏れの有無を判断し、ガ
ス漏れがあると判断した場合には遮断弁の遮断状態を維
持し、ガス漏れがないと判断した場合には遮断弁を復帰
状態にし、第１の漏洩判断手段によってガス漏れがある
と判断された場合には、更に、第２の漏洩判断手段によ
って、所定の待機期間経過後、遮断弁を一旦復帰状態に
した後に再度遮断状態にし、この状態でガス漏れの有無
を判断し、ガス漏れがあると判断した場合には遮断弁の
遮断状態を維持し、ガス漏れがないと判断した場合には
遮断弁を復帰状態にするようにしたので、上記効果に加
え、ガス器具使用中ではなく且つガス漏れがない場合に
は、第１の漏洩判断手段によって速やかに遮断弁を復帰
状態にすることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るガスメータの概略構成
を示す断面図である。

【図２】図１における遮断弁の構成を示す断面図であ
る。

【図３】図１における遮断弁の構成を示す断面図であ
る。

【図４】図１における制御部とその周辺の構成を示すブ
ロック図である。

【図５】図４における安全機能部の地震感知時の動作を
示す流れ図である。

【図６】従来のガスメータの地震感知時の動作を示す流
れ図である。

【符号の説明】

１０ ガスメータ １２ ガス管 １３ 遮断弁 １４ 流量検出部 １５ 圧力センサ １６ 感震器 ２０ 制御部 ２１ 流量演算部 ２２ 安全機能部

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス流路を流れるガスの流量を検出する
   流量検出手段と、 ガス流路を遮断する遮断状態とガス流路を開放する復帰
   状態とを電気的に選択可能な遮断弁と、 地震を感知する感震手段と、 この感震手段によって地震が感知されたときに、前記遮
   断弁を遮断状態にし、所定の待機期間経過後、前記遮断
   弁を一旦復帰状態にした後に再度遮断状態にし、ガス漏
   れの有無を判断し、ガス漏れがあると判断した場合には
   遮断弁の遮断状態を維持し、ガス漏れがないと判断した
   場合には遮断弁を復帰状態にする漏洩判断手段とを備え
   たことを特徴とするガスメータ。
2. 【請求項２】 前記漏洩判断手段は、前記流量検出手段
   によって検出される流量に基づいてガス漏れの有無を判
   断することを特徴とする請求項１記載のガスメータ。
3. 【請求項３】 前記遮断弁の下流側に設けられ、ガス流
   路内のガスの圧力を検出する圧力検出手段を更に備え、
   前記漏洩判断手段は、前記圧力検出手段によって検出さ
   れる圧力に基づいてガス漏れの有無を判断することを特
   徴とする請求項１記載のガスメータ。
4. 【請求項４】 前記漏洩判断手段によってガス漏れがあ
   ると判断されたときに、その旨を報知する報知手段を更
   に備えたことを特徴とする請求項１ないし３のいずれか
   １に記載のガスメータ。
5. 【請求項５】 ガス流路を流れるガスの流量を検出する
   流量検出手段と、 ガス流路を遮断する遮断状態とガス流路を開放する復帰
   状態とを電気的に選択可能な遮断弁と、 地震を感知する感震手段と、 この感震手段によって地震が感知されたときに、前記遮
   断弁を遮断状態にし、ガス漏れの有無を判断し、ガス漏
   れがあると判断した場合には遮断弁の遮断状態を維持
   し、ガス漏れがないと判断した場合には遮断弁を復帰状
   態にする第１の漏洩判断手段と、 この第１の漏洩判断手段によってガス漏れがあると判断
   された場合に、所定の待機期間経過後、前記遮断弁を一
   旦復帰状態にした後に再度遮断状態にし、ガス漏れの有
   無を判断し、ガス漏れがあると判断した場合には遮断弁
   の遮断状態を維持し、ガス漏れがないと判断した場合に
   は遮断弁を復帰状態にする第２の漏洩判断手段とを備え
   たことを特徴とするガスメータ。
6. 【請求項６】 前記第１の漏洩判断手段と第２の漏洩判
   断手段の少なくとも一方は、前記流量検出手段によって
   検出される流量に基づいてガス漏れの有無を判断するこ
   とを特徴とする請求項５記載のガスメータ。
7. 【請求項７】 前記遮断弁の下流側に設けられ、ガス流
   路内のガスの圧力を検出する圧力検出手段を更に備え、
   前記第１の漏洩判断手段と第２の漏洩判断手段の少なく
   とも一方は、前記圧力検出手段によって検出される圧力
   に基づいてガス漏れの有無を判断することを特徴とする
   請求項５記載のガスメータ。
8. 【請求項８】 前記第２の漏洩判断手段によってガス漏
   れがあると判断されたときに、その旨を報知する報知手
   段を更に備えたことを特徴とする請求項５ないし７のい
   ずれか１に記載のガスメータ。