JPH09301538A - 荷役装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷を持つことなく貨物室内での荷役作業を可
能とした。 【解決手段】 貨物室１内に進入可能な走行装置２に、
貨物室１の扉開口部の高さより僅かに低い高さの昇降装
置３を介して互いに独立して昇降する左右方向の搬送テ
ーブル４と前後方向の作業台５とを設け、前記搬送テー
ブル４に前進して荷１０を保持し、後退して荷１０を搬
送テーブル４上に取出す取出装置８と、取り出された荷
を搬送する搬送装置６とを設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はコンテナ、トラック
等の貨物室内の荷降し及び荷積のための荷役装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】コンテナ、トラック等の貨物室内におい
ては荷の積荷効率を高めると共に荷崩れ防止のため荷は
パレットに乗っておらずバラ積み状態で隙間なく積まれ
ている。このため従来はコンテナ、トラック等の貨物室
内にバラ積みされた荷の荷降しを手作業により行い、こ
れをパレット積みしてフォークリフトで貨物室外へ搬出
するか或いは貨物室内にコンベヤを差し込んで手作業に
より荷をコンベヤに降ろし、貨物室外へ搬出していた。

【０００３】またコンテナ、トラック等の貨物室内へ荷
を積み込む荷積の場合も手作業により荷積みを行ってい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来のコンテ
ナ、トラック等の貨物室内の荷役作業は手作業に頼って
いるが、この手作業は荷を持つという重労働であり作業
安全上好ましくないものである。特に近年の高齢化に伴
い腰痛対策から腰を痛める作業、つまり荷を持つという
動作をなくした荷役装置が必要とされ、従来この条件に
合うものとしてクレーンがあるが、コンテナ、トラック
等の貨物室において、扉開口部が後部しかないためクレ
ーンの取付けが困難であり使用されていない。

【０００５】本発明は、かかる現状に鑑み、コンテナ・
トラック等の貨物室内にパレットなしで隙間なく積まれ
た荷に対する荷降し作業及びコンテナ、トラック等の貨
物室内にパレットなしで隙間なく荷を積み込む作業を半
自動で、荷を持つ作業をなくした荷役装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの本発明の構成は貨物室内に進入可能な走行装置に、
貨物室の扉開口部の高さより僅かに低い高さの昇降装置
を介して互いに独立して昇降する左右方向の搬送テーブ
ルと前後方向の作業台とを設け、前記搬送テーブルに前
進して荷を保持し、後退して荷を搬送テーブル上に取出
す取出装置と取り出されたワークを搬送する搬送装置と
を設けたことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基
づいて説明すると１はコンテナ、トラック等の貨物室、
２は該貨物室１内に進入可能な走行装置を示し、該走行
装置２には貨物室１の扉開口部の高さより僅かに低い高
さの昇降装置３を設け、該昇降装置３の前部には互いに
独立して昇降する左右方向の搬送テーブル４と前後方向
の作業台５とを設けると共に、該昇降装置３の後部には
搬送装置６を設けた。

【０００８】又前記搬送テーブル４の前端に、貨物室１
の扉開口幅よりわずかに短いスライドレール７を設け該
スライドレール７を介して貨物室１内の荷１０を取出す
取出装置８が設けられ、該取出装置８は、前記スライド
レール７上をスライドするスライドテーブル８ａと該ス
ライドテーブル８ａのローラコンベヤ上を前後動する台
車８ｂと該台車８ｂ上に一端を軸支される揺動アーム８
ｃと、該揺動アーム８ｃの他端に前端下部を軸支され且
つ後端部をスライドテーブル８ａの後端に設けたブラケ
ット８ｄにリンク結合され蛇腹ホース８ｅと該蛇腹ホー
ス８ｅの先端に取付けられる吸着パット８ｆと該蛇腹ホ
ース８ｅの側方に設けた切換バルブ８ｇと蛇腹ホース８
ｅ間に設けた押し出しばね８ｈとから形成され、前記蛇
腹ホース８ｅは走行装置２に設けられるバキューム装置
９にホース１１を介して接続されている。

【０００９】なお荷１０が図４に示すように袋物の場合
は吸着パット８ｆの替わりに蛇腹ホース８ｅの先端にフ
ック８ｉを設けることにより荷１０を引きかけて引く抜
くようにした。次に図２、図３及び図５により荷降しの
動作フローを説明する。 （１）取出装置８が荷取り位置にくるまで走行装置２を
走行移動させる。 （２）取出装置８が荷取りを行う面の最上段の荷１０に
合うように昇降装置３を移動させる。このとき作業者が
作業しやすい位置に作業台５を昇降させる。 （３）吸着パット８ｆを荷１０の側面に当てて切換バル
ブ８ｇを操作し空気をパット８ｆから吸引すると荷１０
はパット８ｆに吸着され空気の吸入口が閉じる。さらに
バキューム装置９は空気を吸い込もうとするため蛇腹ホ
ース８ｅ内の空気を吸い込み蛇腹ホース８ｅが縮み、こ
れにより荷１０を引き抜く力が発生し、作業者が力を必
要とせずに荷１０をテーブル８ａ上に載せることができ
る。 （４）バルブ８ｇを操作し空気をパット８ｆ以外から吸
引することにより荷１０の吸着を解放する。これにより
荷１０はテーブル８ａ上に載り、搬送テーブル４上に搬
送される。このときパット８ｆはばね８ｈの力によりテ
ーブル８ａの前方に押し出されるため力を必要とせずパ
ット８ｆをテーブル８ａの前方に戻すことができる。 （５）取出装置８を左右にスライド移動させ次に取り出
す荷１０へ位置合わせをし前記した（４）の動作を行い
これを横１列分繰り返す。このとき左右両端の荷１０は
揺動アーム８ｃを左右に揺動させることにより吸着する
ことができる。 （６）横１列分の荷取りが終了したら取出装置８を荷１
０の高さ１段分下げる。 （７）前記（３）〜（６）の動作を１面の荷取りが終了
するまで繰り返す。このとき作業者は作業しやすい位置
に作業台５を移動させる。 （８）上記のように貨物室１内のすべての面の荷取りが
終了するまで、前記（１）〜（７）の動作を繰り返す。 （９）前記（４）の動作で搬送テーブル４に搬送された
荷１０は搬送テーブル４上を左右方向に流れ搬送装置６
に搬送される。さらに搬送装置６により荷１０は貨物室
１外へ搬送される。 （１０）前記（７）の動作において貨物室１の１面の荷
取りを記憶させ、あるいは荷１０の大きさ、横１列分の
荷１０の個数、荷１０の縦の段数を記憶させることによ
り取出装置８の移動を自動的に行うこともできる。また
貨物室１内の荷１０をビデオ等で撮影し画像処理するこ
とにより荷１０の位置を特定し取出装置８の移動を自動
的に行うことも出来る。 （１１）上記の荷降しの動作フローに対し逆の動作を行
うことにより貨物室１内に荷を搬入して荷を積み込むこ
とができる。

【００１０】

【発明の効果】上述したように、本発明によるときは貨
物室内に進入可能な走行装置に、貨物室の扉開口部の高
さより僅かに低い高さの昇降装置を介して互いに独立し
て昇降する左右方向の搬送テーブルと前後方向の作業台
とを設け、前記搬送テーブルに前進して荷を保持し、後
退して荷を搬送テーブル上に取出す取出装置と取り出さ
れた荷を搬送する搬送装置とを設けたものであるから搬
送テーブル上の取出装置は、前進して貨物室内に積まれ
た荷を保持し、後退して荷を取出すため荷の取出しに荷
を持つという作業がなく貨物室内の荷役作業が円滑に行
われる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す概略図である。

【図２】本発明の他の実施例を示す概略図である。

【図３】取出装置を示すもので（ａ）は平面図、（ｂ）
は側面図である。

【図４】取出装置の他の実施例を示す側面図である。

【図５】取出装置の作動説明図で（ａ）は平面図、
（ｂ）は側面図である。

【符号の説明】

１ 貨物室 ２ 走行装置 ３ 昇降装置 ４ 搬送テーブル ５ 作業台 ６ 搬送装置 ８ 取出装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 貨物室内に進入可能な走行装置に、貨物
   室の扉開口部の高さより僅かに低い高さの昇降装置を介
   して互いに独立して昇降する左右方向の搬送テーブルと
   前後方向の作業台とを設け、前記搬送テーブルに、前進
   して荷を保持し、後退して荷を搬送テーブル上に取出す
   取出装置と取り出された荷を搬送する搬送装置とを設け
   たことを特徴とする荷役装置。
2. 【請求項２】 前記搬送装置より荷を貨物室内に荷積に
   することを特徴とする請求項１記載の荷役装置。