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JPH09295813A - 酸化物超電導材、この酸化物超電導材の製造方法及び超電導線材 - Google Patents

酸化物超電導材、この酸化物超電導材の製造方法及び超電導線材

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JPH09295813A
JPH09295813A JP8108898A JP10889896A JPH09295813A JP H09295813 A JPH09295813 A JP H09295813A JP 8108898 A JP8108898 A JP 8108898A JP 10889896 A JP10889896 A JP 10889896A JP H09295813 A JPH09295813 A JP H09295813A
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oxide superconducting
phase
oxide
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superconducting material
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Junichi Sato
淳一 佐藤
Akira Nomoto
明 野本
Yoshihiro Sato
義博 佐藤
Kazumi Ohata
一実 大圃
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最終的に得られる線材の酸化物超電導部の密度
が、初期の充填密度と総加工度のみで決定され、最終的
に高い酸化物超電導部の密度を得る有効な手段が見出さ
れていない。 【解決手段】酸化物前駆体粉末をパイプ中に充填し、引
抜き、圧延等の縮管加工等を施す場合、その途中で厚さ
tと長さaの比(a/t)が≧3の板粒状の形状の粒子
を形成する熱処理を施すことにより、最終的に得られる
酸化物超電導材の高密度化が図られ、臨界電流密度の高
い酸化物超電導線材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物超電導材
料、この酸化物超電導材料の製造方法、及び超電導線材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化物超電導線材は、金属或いは合金パ
イプ(例えば、銀、金、銀−金合金、銀−マグネシウム
合金等)の中に酸化物前駆動体を充填し、押し出し、引
き抜き、スウェージング等の縮径加工及び圧延、プレス
等によるテープ状加工を施す工程、及び少なくとも1回
以上の超電導化熱処理を行って製作している。この他、
必要に応じて加工工程の途中にシース材の焼き鈍しを行
うための熱処理を施す場合もある。
【0003】酸化物超電導線材の機械的性質や超電導特
性等を向上させるには、酸化物超電導部の高密度化が必
要である。しかし、上記したように粉体を原料にした場
合、相対密度100%の酸化物超電導部を得ることはで
きない。これは、バルク体の場合も同様である。そこ
で、酸化物超電導部の高密度化を図るため、(i)初期
充填時の粉末の高密度化する、(ii)加工工程において
高密度化する等の処理が行われている。つまり、(i)
は、粉末をタッピング法により充填したり、予めプレス
法により緻密化したペレット状の粉体を充填する、或い
は冷間静水圧プレス法によりロッド状の粉体を作製し、
これを充填する等の方法である。また、(ii)は、組み
込み時から最終状態まで総加工度を大きくする等の方法
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の酸化物
超電導材料によると、酸化物超電導線材を製作する場
合、最終的に得られる線材の酸化物超電導部の密度(相
対密度)は、初期の充填密度と総加工度のみで決定され
る。つまり、最終的に高い酸化物超電導部の密度を得る
ためには、予め初期充填密度を高める、総加工度を
大きくするという2つの条件を満足する必要があるが、
未だ有効な方法が見出されていない。
【0005】そこで本発明は、酸化物コア部の高密度化
を促進し、最終的に得られる酸化物超電導部の密度を高
めることのできる酸化物超電導材料、この酸化物超電導
材料の製造方法、及び超電導線材を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、酸化物前駆体粉体を用いて作られた
酸化物超電導材料において、前記酸化物前駆体粉体を加
工して作られ、その厚さtと長さaの比(a/t)が、
(a/t)≧3である酸化物超電導相を主体にした板粒
状の粒子である構成の酸化物超電導材料にしている。
【0007】この構成によれば、加工工程の途中で板状
形状の酸化物超電導相を主体にした粒子が形成され、線
材に用いた場合、或る程度連続した空隙部を形成するこ
とができる。この状態で縮管等の加工による塑性加工を
施せば空隙部を減少させることができ、相対密度が向上
する。この結果、最終的に酸化物超電導材料の高密度化
が図られ、臨界電流密度Jcを向上させることが可能に
なる。
【0008】前記板粒状の粒子は、Bi、Sr、Ca、
Cuのほか、必要に応じてPbを含むBi系である。こ
の構成によれば、多結晶のままでも適切な熱処理を施す
ことにより、強い配向結晶組織が得られやすい。この結
果、臨海電流密度Jcを高めることが容易になる。
【0009】また、上記の目的は、酸化物前駆体粉末を
用いた酸化物超電導材料の製造方法において、酸化物前
駆体粉体に熱処理を加えて固化し、前記固化した物体を
粉砕して厚さtと長さaの比(a/t)が(a/t)≧
3で、酸化物超電導相が主体の板粒状の粒子を形成し、
前記板粒状の粒子に塑性加工を加える製造方法によって
達成される。
【0010】この方法によれば、酸化物前駆体粉体を混
合して熱処理した後、粉砕等により板状形状の酸化物超
電導相を主体にした粒子を形成し、所定の厚みと長さの
板粒状の粒子を形成すれば、線材に用いた場合、或る程
度連続した空隙部を形成することができる。この状態で
縮管等の加工による塑性加工を施せば空隙部を減少させ
ることができ、相対密度が向上する。この結果、最終的
に酸化物超電導材料の高密度化が図られ、かつ臨界電流
密度Jcを向上させることが可能になる。
【0011】前記板粒状の粒子は、Bi、Sr、Ca、
Cuの他、必要に応じてPbを含むBi系にすることが
できる。この組成によれば、多結晶のままでも適切な熱
処理を施すことにより、強い配向結晶組織が得られやす
い。この結果、臨海電流密度Jcを高めることが容易に
なる。
【0012】前記製造方法における前記酸化物超電導相
は、最終的に得られる相の主相がBi−2212相又は
Bi−2223相にすることができる。この組成は、特
に銀シース構造の酸化物超電導線材に適し、熱処理性及
び超電導相形成に優れ、線材の長尺化を図ることが容易
になる。前記製造方法における前記塑性加工は、温度6
80℃〜865℃、200時間以下の加工時間、3〜9
9%の酸素濃度の各条件下で行うことができる。
【0013】この方法によれば、所望の線材に縮径、成
形加工が行え、熱処理によって超電導相を形成すること
ができる。前記製造方法における前記塑性加工は、3〜
99%の加工度で行う縮径加工又はテープ状の加工であ
る。この方法によれば、板粒状の粒子の周囲に生じた空
隙部の減少処理を効果的に行え、また、超電導線材の均
一性及び破断を防止しながらの線材化が可能である。こ
の結果、空隙部を減少させることができるために相対密
度が向上し、最終的に酸化物超電導材料の高密度化が図
られ、臨界電流密度Jcを向上させることが可能にな
る。
【0014】また、上記の目的は、酸化物前駆体粉体を
用いて作られた酸化物超電導材料を用いて製作される酸
化物超電導線材において、前記酸化物前駆体粉体を加工
して作られ、その厚さtと長さaの比(a/t)が、
(a/t)≧3である酸化物超電導相を主体にした板粒
状の粒子と、前記板粒状の粒子を充填した後で必要に応
じて縮管加工が施される金属或いは合金製のシースとを
備えた構成の酸化物超電導線材によっても達成される。
【0015】この構成によれば、酸化物前駆体粉体を混
合して熱処理した後、粉砕等により板状形状の酸化物超
電導相を主体にした所定の厚みと長さの板粒状の粒子を
形成し、これを線材に用いれば、或る程度連続した空隙
部が形成され、この空隙部を塑性加工を施して減少させ
れば、相対密度が向上する。この結果、最終的に酸化物
超電導材料の高密度化が図られ、かつ臨界電流密度Jc
を向上させた酸化物超電導線材を得ることができる。
【0016】前記酸化物超電導線材における前記板粒状
の粒子は、Bi、Sr、Ca、Cuの他、必要に応じて
Pbを含むBi系が望ましい。この組成によれば、多結
晶のままでも適切な熱処理を施すことにより、強い配向
結晶組織が得られやすい。この結果、臨海電流密度Jc
を高めることが容易になる。
【0017】前記酸化物超電導線材における前記板粒状
の粒子は、Bi1.8 Sr2.0 Ca2. 0 Cu3.0 Oxの組
成を含む組成にすることができる。この組成によれば、
Bi系の中でも、特に臨海電流密度Jcを高めることが
できる。前記酸化物超電導線材における前記酸化物超電
導相は、最終的に得られる相の主相がBi−2212相
又はBi−2223相であることが望ましい。
【0018】この組成によれば、特に銀シース構造の酸
化物超電導線材に適し、熱処理性及び超電導相形成に優
れ、線材の長尺化を図ることが容易になる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明による酸化物超電導
材料の構成を示す断面図である。本発明では、図1に示
すように、銀、金等の金属(或いは合金)パイプ1内に
酸化物前駆動体粉体2を充填して複合ビレットを作成す
る。この後、押し出し、引き抜き、スウェージング等の
減面加工及び圧延、プレス等によるテープ状に加工し、
最終的に超電導化熱処理を行うまでの過程で少なくとも
1回板状形状の酸化物超電導相を主体とする粒子を形成
し、コア部内に或る程度連続した空隙を形成する。これ
に、縮径、圧延等の塑性加工を加えることにより、上記
空隙部が減少し、これによって相対密度を向上させるこ
とができる。この結果、最終的に得られる酸化物超電導
部の密度を高めることができる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)次に、本発明による酸化物超電導材料の実
施例について、図2を参照して説明する。まず、組成と
して、Bi(ビスマス)1.8 Pb(鉛)0.4 Sr(スト
ロンチウム)2.0 Ca(カルシウム)2.0 Cu(銅)
3.0 Oxが得られるように、Bi23 (三酸化ビスマ
ス)、PbO(酸化鉛)、SrCO3 (炭酸ストロンチ
ウム)、CuO(酸化第二銅)の粉末を混合した(工程
101)。この混合粉末を大気中で800℃×20時間
の熱処理(工程102)を行った後、乳鉢で粉砕し、平
均粒径5.5μmのBi−2212相主相の粉末を得た
(工程103)。ついで、この粉末を外径8mm、内径
6mm、長さ250mmのAg(銀)パイプ(シース)
1中にタッピング充填し(工程104)て予備成形体
(複合ビレット2)を形成した(工程105)。この段
階における粉末の密度を調べたところ、2.2g/cm
3 であった。
【0021】ついで、このようにして得た複合ビレット
を用い、1つには外径2.0mmまで引き抜き加工して
従来例に相当する試料を得た(工程106)。また、
途中の外径5.65mm(間の加工度50.1%)、
4.0mm(間の加工度49.8%)、2.83mm
(間の加工度49.8%)の際に夫々大気中で820℃
×5時間の熱処理を施し、外径2.0mmまで引き抜き
加工して本発明にかかる試料を得た。更に、同様の外
径の際に、夫々大気中で845℃×5時間の熱処理を施
し(工程107)、外径2.0mmまで引き抜き加工
し、本発明にかかる試料を得た。
【0022】この後、圧延加工と大気中における840
℃×50時間の熱処理を2回繰り返し、最終的に厚さ
0.16mm、幅3.8mmのテープ線材を夫々作製し
た(工程108)。以上の結果(各試料の相対密度と臨
界電流密度Jc〔A/cm2 〕の関係)を示したのが以
下に示す表1である。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、試料は相対密
度が低く、臨界電流密度Jcも低いのに対し、本発明に
よる試料,では試料に較べて相対密度及び臨界電
流密度Jcが高くなっている。特に、試料が優れてい
る。更に、1回目の840℃×50時間の熱処理の直前
のテープのAgを剥がしてコア部分のX線回折を行っ
た。その結果、試料ではBi−2212相が主体であ
り、Bi−2223相は認められなかった。試料では
Bi−2212相が主体ではあるものの、Bi−222
3相を14%含んでいた。因みに、試料はBi−22
12相が主体であったが、そのピーク強度は試料,
に比較して弱かった。なお、Bi−2223相は認めら
れなかった。
【0025】また、外径4.0mmの状態で各試料の破
面を観察した(試料についてはそのまま、試料,
については熱処理後)。その結果、試料は厚さtと長
さaの比a/tが「2.1」の粒状結晶の集合体であっ
たのに対し、試料の比a/tは「8.3」、試料の
比a/tは「8.2」の板状結晶の集合体であり、更に
連続した空隙も認められた。
【0026】(実施例2)ここでは、Bi−2212相
が主相のBi1.84Pb0.34Sr1.0 Ca2.2 Cu 3.1
x組成の原料粉末を用意した。本粉末を冷間静水圧プレ
ス法により、直径3.8mm、長さ200mmのロッド
に成形した。このロッドを外径6mm、内径4mm、長
さ200mmのAg−13.5at%Au(金)パイプ
中に組み込み、外径1mmまで引き抜き加工を行った
後、厚さ0.5mmまで圧延し、1つはそのまま厚さ
0.2mmまで圧延し、更に、Ar−7%O2 雰囲気で
825℃×100時間の熱処理を施して従来例としての
試料を得た。
【0027】また、厚さ0.5mmまで圧延したものを
780℃×1時間及びAr(アルゴン)−7%O2 雰囲
気中で熱処理し、厚さ0.2mmまで圧延した後、Ar
−7%O2 雰囲気中825℃×100時間の熱処理を施
して本発明にかかる試料を得た。更に、厚さ0.5m
mのものをAr−7%O2 雰囲気中で825℃×30分
の熱処理し、厚さ0.2mmまで圧延した後、Ar−7
%O2 雰囲気中で825℃×100時間の熱処理を施し
て比較例としての試料を得た。以上の結果、表2を得
ることができた(ただし、臨界電流密度Jcは、4.2
Kにおけるもの)。
【0028】
【表2】
【0029】表2から明らかなように、従来例である試
料は相対密度が低く、臨界電流密度Jcも低いのに対
し、本発明による試料では試料に較べて相対密度及
び臨界電流密度Jcが高くなっている。また、比較例で
ある試料は、相対密度は高くなったが、臨界電流密度
Jcはそれほど大きくはならなかった。試料と試料
の結果の差は、試料は0.5mmにおける熱処理後に
試料内部にBi−2212相を主相にした比a/tが
「5」の板状結晶の集合体になるために空隙が生じ、そ
の後の0.2mmまでの圧延により、相対密度が向上し
たことにある。
【0030】一方、試料,の間の結果の差は、試料
では熱処理後に試料内部にBi−2223相を主相に
した比a/tが「8」の板状結晶の集合体になり、その
結果、空隙が生じ、その後の0.2mmまでの圧延によ
り、相対密度が向上したが、その後の熱処理時に破壊さ
れた粒界の結合が十分に行われないからである。 (実施例3)ここでは、Bi−2212相が主相のBi
2.0 Sr1.0 Ca1.0 Cu2.0 Ox組成の原料粉末を用
意した。本粉末を外径6mm、内径4mm、長さ200
mmのAgパイプ中にタッピング充填して予備成形体
(複合ビレット)を形成した。この複合ビレットを引き
抜き加工し、1つはそのまま外径1mmまで引き抜き加
工を行った。残る1つは外径3.5mm及び2mmのと
き、夫々850℃×1時間大気中で熱処理し、1mmま
で引き抜き加工を行った。その後、両者を夫々厚さ0.
2mm、幅3.2mmまで圧延加工して試料及び試料
を得た。両試料共に880℃×10分保持した後、5
℃/hの冷却速度で830℃まで徐々に冷却し、更に1
時間保持して炉冷した。以上の結果、表3を得ることが
できた(ただし、臨界電流密度Jcは、4.2Kにおけ
るもの)。
【0031】
【表3】
【0032】表3から明らかなように、従来例である試
料は相対密度が低く、臨界電流密度Jcも低いのに対
し、本発明による試料では相対密度及び臨界電流密度
Jcが高くなっている。両者の差は、試料が途中の熱
処理後に試料内部にBi−2212相を主相とした比a
/tが板状結晶の集合体となり、その結果、空隙が生
じ、その後の加工によって相対密度が向上したことにあ
る。すなわち、緻密化が行われ、臨界電流密度Jcが向
上した結果による。
【0033】なお、本発明は、金属あるいは合金を複合
しないバルク体でも同様に適用可能である。また、上記
の実施の形態においては、最終的に得られる相の主相が
Bi−2212であるとしたが、Bi−2223であっ
てもよい。以上の実施結果のほか、本発明者らの検討に
よれば、a/tを≧3にすれば、期待した結果を得るこ
とができる。また、熱処理は、680℃〜865℃で1
分〜200時間、酸素濃度を3〜99%の条件のもとで
行えば期待した結果が得られた。更に、熱処理は、3〜
99.0%の加工度で行えば良好な結果が得られること
も確かめられた。
【0034】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の酸化
物超電導材料によれば、酸化物前駆体粉体を加工して、
厚さtと長さaの比(a/t)が≧3である酸化物超電
導相を主体にした板粒状の粒子を形成して酸化物超電導
材料にしたので、最終的に酸化物超電導材料の高密度化
が図られ、臨界電流密度Jcを向上させることが可能に
なる。
【0035】また、本発明の酸化物超電導材料の製造方
法においては、酸化物前駆体粉体に熱処理を加えて固化
し、厚さtと長さaの比(a/t)が≧3である酸化物
超電導相を主体にした板粒状の粒子を形成して酸化物超
電導材料にしたので、最終的に酸化物超電導材料の高密
度化が図られ、かつ臨界電流密度Jcを向上させること
が可能になる。
【0036】また、本発明の酸化物超電導線材において
は、酸化物前駆体粉体に熱処理を加えて固化し、厚さt
と長さaの比(a/t)が≧3である酸化物超電導相を
主体にした板粒状の粒子を形成して酸化物超電導材料に
し、これを金属或いは合金製のシースに充填した後、必
要に応じて縮管加工を施すことにより、最終的に酸化物
超電導材料の高密度化が図られ、かつ臨界電流密度Jc
を向上させた超電導線材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による酸化物超電導材料の構成を示す断
面図である。
【図2】本発明による酸化物超電導材料の製造工程を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 パイプ 2 酸化物前駆体粉末
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 酸化物超電導、この酸化物超電導
の製造方法及び超電導線材
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化物超電導材料、
この酸化物超電導材料の製造方法及び超電導線材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】酸化物超伝導線材は、金属或いは合金パ
イプ(例えば、金、銀、銀−金合金、銀ーマグネシウム
合金等)の中に酸化物前駆体を充填し、押出し、引抜
き、スウェージング等の縮径加工及び圧延、プレス等に
よるテープ状加工を施す工程、及び少なくとも1回の超
電導化熱処理を行って製作されている。この他、必要に
応じて加工工程の途中にシース材の焼き鈍しを行うため
の熱処理を施す場合もある。
【0003】酸化物超電導線材の機械的性質や超電導特
性等を向上させるには、酸化物超電導部の高密度化が必
要である。しかし、上記したように粉体を原料にした場
合、相対密度100%の酸化物超電導部を得ることはで
きない。これはバルク体の場合も同様である。
【0004】そこで酸化物超電導部の高密度化を図るた
め、(i)初期充填時の粉末を高密度化する、(ii)加
工工程において高密度化する等の処理が行われている。
つまり(i)は、粉末をタッピング法により充填した
り、予めプレス法により緻密化したペレット状の粉体を
充填する、或いは冷間静水圧プレス法によりロッド状の
粉体を作製し、これを充填する等の方法である。また、
(ii)は、組込み時から最終状態まで総加工度を大きく
する等の方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の酸化物
超電導材料によると、酸化物超電導線材を製作する場
合、最終的に得られる線材の酸化物超電導部の密度(相
対密度)は、初期の充填密度と総加工度のみで決定され
る。つまり、最終的に高い酸化物超電導部の密度を得る
ためには、予め初期充填密度を高める、総加工度を
大きくする、という2つの条件を満足する必要がある
が、未だ有効な方法が見出されていない。
【0006】そこで本発明は、酸化物コア部の高密度化
を促進し、最終的に得られる酸化物超電導部の密度を高
めることのできる酸化物超電導材料、この酸化物超電導
材料の製造方法及び超電導線材を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、厚さtと長さaとの比(a/t)が
(a/t)≧3である酸化物超電導相を主体にした板粒
状の粒子である構成の酸化物超電導材料を断面積減少
(減面)加工の途中において形成させている。この構成
によれば、加工工程の途中で板粒状の酸化物超電導相を
主体にした粒子が形成され、例えば線材に用いた場合、
ある程度連続した空隙部を形成することができる。この
ような状態が得られることにより縮径等の加工による塑
性加工を施せば、空隙部を減少させることができ、相対
密度が向上する。この結果、最終的に酸化物超電導材料
の高密度化が図られ、臨界電流密度Jcを向上させるこ
とが可能になる。
【0008】前記板粒状の粒子は、Bi、Sr、Ca、
Cuのほか、必要に応じてPbを含むBi系である。こ
の構成によれば、多結晶のままでも適切な熱処理を施す
ことにより、強い配向組織が得られ易い。この結果、臨
界電流密度Jcを高めることが容易になる。
【0009】また、上記の目的は、減面加工の途中にお
いて、熱処理を加えて厚さtと長さaの比(a/t)が
(a/t)≧3で、酸化物超電導相が主体の板粒状の粒
子を形成し、更に減面加工を加える製造方法によって達
成される。この方法によれば、減面加工の途中で熱処理
を行って板状形状の酸化物超電導相を主体にした粒子を
形成し、所定の厚みと長さの板粒状の粒子を形成すれ
ば、線材に用いた場合、ある程度連続した空隙部を形成
することができる。この状態で縮径等の加工による塑性
加工を施せば、空隙部を減少させることができ、相対密
度が向上する。この結果、最終的に酸化物超電導材料の
高密度化が図られ、かつ臨界電流密度を向上させること
が可能となる。
【0010】前記板粒状の粒子は、Bi、Sr、Ca、
Cuのほかに、必要に応じてPbを含むBi系にするこ
とができる。この組成によれば、多結晶のままでも適切
な熱処理を施すことにより、強い配向結晶組織が得られ
やすい。この結果、臨界電流密度を高めることが容易に
なる。
【0011】前記製造方法における酸化物超電導材料
は、最終的に得られる相の主体がBi−2212相また
はBi−2223相にすることができる。この組成は、
特に銀シース構造の酸化物超電導線材に適し、熱処理性
及び超電導相形成に優れ、線材の長尺化を図ることが容
易になる。
【0012】前記製造方法における前記熱処理は、温度
680〜865℃、200時間以下の時間、3〜99%
の酸素濃度の各条件下で行うことができる。この方法に
よれば、所望の線材に縮径、成形加工が行え、超電導化
熱処理によって超電導材料を形成することができる。
【0013】前記製造方法における塑性加工は、3〜9
9%の加工度毎に行う縮径加工またはテープ状加工であ
る。この方法によれば、板粒状の粒子の周囲に生じた空
隙部の減少処理が効果的に行え、また、超電導線材の均
一性及び破断を防止しながらの線材化が可能である。こ
の結果、空隙間部を減少させることができるために相対
密度が向上し、最終的に酸化物超電導材料の高密度化が
図られ、臨界電流密度を向上させることが可能になる。
【0014】また、上記の目的は、酸化物超電導線材に
おいて、減面加工の途中でその厚さtと長さaの比(a
/t)が、(a/t)≧3である酸化物超電導相を主体
にした板粒状の粒子を形成し、必要に応じて縮径加工が
施される金属或いは合金製のシースを備えた構成の酸化
物超電導線材によって達成される。この構成によれば、
減面加工の途中で板状形状の酸化物超電導相を主体にし
た所定の厚さと長さの板粒状の粒子を形成し、これを線
材に用いれば、ある程度連続した空隙部が形成され、こ
の空隙部を塑性加工を施して減少させれば、相対密度が
向上する。この結果、最終的に酸化物超電導材料の高密
度化が図られ、かつ臨界電流密度を向上させた酸化物超
電導線材を得ることができる。
【0015】前記酸化物超電導線材における板粒状の粒
子は、Bi、Sr、Ca、Cuのほか、必要に応じてP
bを含むBi系が望ましい。この組成によれば、多結晶
のままでも適切な熱処理を施すことにより、板粒状の粒
が得られやすい。この結果、臨界電流密度を高めるこ
とが容易になる。前記酸化物超電導線材における板粒状
の粒子は、必要に応じてPbを含む(Bi,Pb)2
2 Ca1 Cu2 Oxの、いわゆるBi−2212相
組成を含む組成にすることができ、この組成によれば、
Bi系の中でも特に臨界電流密度を高めることができ
る。
【0016】前記酸化物超電導線材における酸化物超電
導材は、最終的に得られる相の主相がBi−2212相
又はBi−2223相であることが望ましく、この組成
によれば、特に銀シース構造の酸化物超電導線材に適
し、熱処理性及び超電導相形成に優れ、線材の長尺化を
図ることが容易になる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明による酸化物超電導
材料の構成を示す断面図である。本発明では、図1に示
すように、銀、金等の金属(或いは合金)製パイプ1内
に酸化物超電導前駆体粉末2を充填して複合ビレットを
作成する。この後、押出し、引抜き、スウェージング等
の減面加工及び圧延、プレス等によるテープ状加工によ
り最終的に超電導化熱処理を行うまでの過程で少なくと
も1回、板状形状の酸化物超電導相を主体とする粒子を
形成し、コア部内にある程度連続した空隙を形成する。
これに縮径、圧延等の塑性加工を加えることにより、前
記空隙部が減少し、これによって相対密度を向上させる
ことができる。この結果、最終的に得られる酸化物超電
導部の密度を高めることができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明による酸化物超電導材料の実施
例について説明する。
【0019】(実施例1)まず、組成としてBi(ビス
マス)1.8 Pb(鉛)0.4 Sr(ストロンチウム)2.0
Ca(カルシウム)2.0 Cu(銅)3.0 Oxが得られる
ように、Bi2 3 、PbO、SrCO3 、CuOの各
粉末を混合した。この混合粉末を大気中で800℃×2
0時間の熱処理を行った後、乳鉢で粉砕し、平均粒径
5.5μmのBi−2212相主相の粉末を得た。次い
でこの粉末を外径8mm、内径6mm、長さ2500m
mのAg(銀)製パイプ(シース)1中にタッピング充
填して複合ビレット3本を形成した。この段階における
粉末の密度を調べたところ、2.2g/cm3 であっ
た。
【0020】次いで、このようにして得た複合ビレット
を用い、1つには外径2.0mmまで引抜加工して従来
例に相当する試料1を得た。また、途中の外径5.65
mm(間の加工度50.1%)、4.0mm(間の加工
度49.8%)、2.83mm(間の加工度49.8
%)の際に夫々大気中で820℃×5時間の熱処理を施
し、外径2.0mmまで引抜加工して本発明にかかる
料2を得た。更に、同様の外径の際に、夫々大気中で8
45℃×5時間の熱処理を施し、外径2.0mmまで引
抜加工し、本発明にかかる試料3を得た。
【0021】この後、各試料1、2、3の線材につい
て、夫々圧延加工と大気中における840℃×50時間
の熱処理を2回繰返し、最終的に厚さ0.16mm、幅
3.8mmのBi−2223相のテープ線材を作成し、
前記試料1、2、3の順に試料4、5、6を得た。この
ようにして得られた試料1、2、3の相対密度と試料
4、5、6の臨界電流密度(Jc:A/cm2 )を表1
に示す
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、従来例は相対密
度が低く、臨海電流密度も低いのに対し、本発明による
実施例1−1、1−2は比較例に比べて相対密度及び臨
界電流密度が高くなっており、特に実施例1−1が優れ
ている。
【0024】更に、1回目の840℃×50時間の熱処
理の直前のテープ線材のAgシースを剥がしてコア部分
のX線回析を行った。その結果、試料1に基づくものは
Bi−2212相が主体であり、Bi−2223相は認
められなかった。試料3に基づくものはBi−2212
相が主題ではあるものの、Bi−2223相を14%含
んでいた。因みに試料1に基づくものはBi−2212
相が主体であったが、そのピーク強度は他の2者に比較
して弱かった。なお、Bi−2223相は認められなか
った。
【0025】また、外径4.0mmの状態で各試料の破
面を観察した(試料1になるものについてはそのまま、
試料2、3になるものについては熱処理後)。その結
果、試料1になるものは厚さtと長さaの比a/tが
「2.1」の粒状結晶の集合体であったのに対し、試料
2になるもののa/tは「8.3」、試料3になるもの
のa/tは「8.2」の板状結晶の集合体であり、更に
連続した空隙も認められた。
【0026】(実施例2)ここでは、Bi−2212相
が主相のBi1.84Pb0.34Sr 1.9 Ca2.2 Cu3.1
x組成の原料粉末を用意した。本粉末を冷間静水圧プレ
ス法により直径3.8mm、長さ200mmのロッドに
成形した。このロッドを外径6mm、内径4mm、長さ
200mmのAgー13.5at%Au(金)製パイプ
中に組込んで複合ビレット3本を形成した。このように
して得た各複合ビレットを外径1mmまで引抜加工を行
った後、厚さ0.5mmまで圧延し、1つはそのまま厚
さ0.2mmまで圧延し、更に、Ar(アルゴン)−7
%O2 雰囲気中で825℃×100時間の超電導化熱処
理を施して従来例としての試料7を得た。
【0027】また、厚さ0.5mmまで圧延したもの
1つを780℃×1時間及びAr−7%O2 雰囲気中で
熱処理し、厚さ0.2mmまで圧延した後、Ar−7%
2雰囲気中で825℃×100時間の超電導化熱処理
を施して本発明にかかる試料8を得た。更に、厚さ0.
5mmのものの残る1つをAr−7%O2 雰囲気中で8
25℃×30時間の熱処理し、厚さ0.2mmまで圧延
した後、Ar−7%O2 雰囲気中で825℃×100時
間の超電導化熱処理を施して比較例としての試料9を得
た。以上のようにして得られた各試料の相対密度と臨界
電流密度(4.2K)を測定した結果を表2に示す
【0028】
【表2】
【0029】表2から明らかなように、従来例である
料7は相対密度が低く、臨界電流密度も低いのに対し、
本発明による試料8では、試料7に比べて相対密度及び
臨界電流密度が高くなっている。また、比較例である
料9は、相対密度は高くなったが、臨海電流密度はそれ
ほど高くならなかった。試料7と試料8の結果の差は、
試料8は0.5mmにおける熱処理後に試料内部にBi
−2212相を主相にした(a/t)の比が「5」の板
状結晶の集合体なるために空隙が生じ、その後の0.2
mmまでの圧延により相対密度が向上したことにある。
【0030】一方、試料8、9の間の結果の差は、試料
では熱処理後に試料内部がBi−2223相を主相に
したa/t比が「8」の板状結晶の集合体になり、その
結果、空隙が生じ、その後の0.2mmまでの圧延によ
り相対密度が向上したが、その後の超電導化熱処理時に
破壊された粒界の結合が十分に行われないからである。
【0031】(実施例3)ここでは、Bi−2212相
が主相のBi2.0 Sr 2.0 Ca1.0 Cu2.0 Ox組成の
原料粉末を用意した。本粉末を外径6mm、内径4m
m、長さ200mmのAg製パイプ中にタッピング充填
して複合ビレット2本を形成した。この複合ビレットを
引抜加工し、1つはそのまま外径1mmまで引抜加工を
行った。残る1つは外径3.5mm及び2mmのとき、
夫々850℃×1時間大気中で熱処理し、1mmまで引
抜加工を行った。その後、両者を夫々厚さ0.2mm、
幅3.2mmまで圧延して従来例としての試料10と本
発明にかかる試料11を得た。両試料を共に880℃×
10分保持した後、5℃/hの冷却速度で830℃まで
徐々に冷却し、更に1時間保持して炉冷し、Bi−22
12相が主相のテープ線材を作成した
【0032】以上のようにして得た両試料の相対密度と
臨界電流密度(42.K)を測定した結果を表3に示
【0033】
【表3】
【0034】表3から明らかなように、従来例である
料10は相対密度が低く、臨界電流密度も低いのに対
し、本発明による試料11では相対密度及び臨界電流密
度が高くなっている。両者の差は、試料11が途中の熱
処理後に試料内部にBi−2212相を主相とした板状
結晶の集合体となり、その結果、空隙が生じ、その後の
加工によって相対密度が向上したことにある。すなわ
ち、緻密化が行われ、臨界電流密度Jcが向上した結果
による。
【0035】なお、本発明は、金属或いは合金を複合し
ないバルク体でも同様に適用可能である。また、上記の
実施の形態においては、最終的に得られる相の主相がB
i−2212であっても、Bi−2223であってもよ
い。
【0036】以上の実施結果のほか、発明者らの検討に
よれば、a/tを≧3にすれば、期待した結果を得るこ
とができる。また、熱処理は680℃〜865℃で1分
〜200時間、酸素濃度を3〜99%の条件のもとで行
えば期待した結果が得られた。更に、熱処理は、3〜9
9%の加工度毎に行えば良好な結果が得られることも確
かめられた。
【0037】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明によれ
ば、減面加工の途中に主に熱処理により厚さtと長さa
の比(a/t)が≧3である酸化物超電導相を主体にし
た板粒状の粒子を形成し、連続した空隙部を形成するの
で、その後の塑性加工により空隙部が減少し、最終的に
酸化物超電導材料の高密度化が図られ、臨界電流密度を
向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による酸化物超電導材料の断面図であ
る。
【符号の説明】 1 パイプ 2 酸化物前駆体粉末
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 13/00 565 C04B 35/00 ZAAK (72)発明者 大圃 一実 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物前駆体粉体を用いて作られた酸化物
    超電導材料において、 前記酸化物前駆体粉体を加工して作られ、その厚さtと
    長さaの比(a/t)が、(a/t)≧3である酸化物
    超電導相を主体にした板粒状の粒子からなることを特徴
    とする酸化物超電導材料。
  2. 【請求項2】前記板粒状の粒子は、Bi、Sr、Ca、
    Cuのほか、必要に応じてPbを含むBi系であること
    を特徴とする請求項1記載の酸化物超電導材料。
  3. 【請求項3】酸化物前駆体粉体を用いた酸化物超電導材
    料の製造方法において、 酸化物前駆体粉体に熱処理を加えて固化し、 前記固化した物体を粉砕して厚さtと長さaの比(a/
    t)が(a/t)≧3で、酸化物超電導相が主体の板粒
    状の粒子を形成し、 前記板粒状の粒子に塑性加工を加えることを特徴とする
    酸化物超電導材料の製造方法。
  4. 【請求項4】前記板粒状の粒子は、Bi、Sr、Ca、
    Cuの他、必要に応じてPbを含むBi系であることを
    特徴とする請求項3記載の酸化物超電導材料の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記酸化物超電導相は、最終的に得られる
    相の主相がBi−2212相又はBi−2223相であ
    ることを特徴とする請求項3又は4記載の酸化物超電導
    材料の製造方法。
  6. 【請求項6】前記塑性加工は、温度680℃〜865
    ℃、200時間以下の加工時間、3〜99%の酸素濃度
    の各条件下で行うことを特徴とする請求項3記載の酸化
    物超電導材料の製造方法。
  7. 【請求項7】前記塑性加工は、3〜99%の加工度で行
    う縮径加工又はテープ状の加工であることを特徴とする
    請求項3記載の酸化物超電導材料の製造方法。
  8. 【請求項8】酸化物前駆体粉体を用いて作られた酸化物
    超電導材料を用いて製作される酸化物超電導線材におい
    て、 前記酸化物前駆体粉体を加工して作られ、その厚さtと
    長さaの比(a/t)が、(a/t)≧3である酸化物
    超電導相を主体にした板粒状の粒子と、 前記板粒状の粒子を充填した後で必要に応じて縮管加工
    が施される金属或いは合金製のシースとを備えたことを
    特徴とする酸化物超電導線材。
  9. 【請求項9】前記板粒状の粒子は、Bi、Sr、Ca、
    Cuの他、必要に応じてPbを含むBi系であることを
    特徴とする請求項8記載の酸化物超電導線材。
  10. 【請求項10】前記板粒状の粒子は、Bi1.8 Sr2.0
    Ca2.0 Cu3.0 Oxの組成を含むことを特徴とする請
    求項8記載の酸化物超電導線材。
  11. 【請求項11】前記酸化物超電導相は、最終的に得られ
    る相の主相がBi−2212相又はBi−2223相で
    あることを特徴とする請求項8記載の酸化物超電導線
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002208322A (ja) * 2001-01-10 2002-07-26 Dowa Mining Co Ltd 酸化物超電導合成粉およびその製造方法
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