JPH09251272A - 易剥離性ラベルおよびその剥離方法 - Google Patents
易剥離性ラベルおよびその剥離方法Info
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- JPH09251272A JPH09251272A JP8058110A JP5811096A JPH09251272A JP H09251272 A JPH09251272 A JP H09251272A JP 8058110 A JP8058110 A JP 8058110A JP 5811096 A JP5811096 A JP 5811096A JP H09251272 A JPH09251272 A JP H09251272A
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Abstract
必要がなく、比較的低コストで実施でき、かつ基材や包
装容器が光透過性のものに限られることがなく、包装容
器からラベルを容易に剥離、除去する。 【解決手段】支持体と、この支持体の片面に積層された
接着剤層と、を有する易剥離性ラベルである。接着剤層
は、約15℃より狭い温度範囲にわたって起こる第1次
溶融転移を持つポリマ一を含有するポリマー組成物から
なる。ラベルが貼付された包装容器が所定温度以下に冷
却されるとラベルの接着力が低下して包装容器から簡単
に剥離され得る。
Description
のアルコールや清浄飲料水用の瓶や缶など、リサイクル
して使用される包装容器に貼付されるラベルに関し、特
に包装容器から容易に剥離して除去できる易剥離性ラベ
ルとその剥離方法に関するものである。
イクルして再使用する前には、該包装容器に貼付されて
いたラベルを剥し、包装容器を洗浄する必要がある。と
ころが、ビール瓶等は種々の環境条件にさらされる流通
過程を経た後、冷蔵されるためにラベルはその途中で不
測にはがれることがないように適当な接着剤にて強固に
接着されており、そのラベルを剥す作業は容易ではな
い。
ビール瓶を所定時間浸漬して、ラベルの接着剤を軟化さ
せた後、ビール瓶の外周面にほぼ接線方向から高圧水を
噴射するようにした剥離装置に送り込み、ラベルの一側
縁に向けて高圧水を噴射することによってラベルの一側
縁をめくり上げ、その状態からビール瓶を回転させてラ
ベルを順次剥している。その後、ビール瓶の外周面に強
固に残留、付着した接着剤をゴムローラやブラシで擦り
取って除去している。
法では、苛性ソーダ溶液への浸漬時間が長く、また高圧
水によるラベルの剥離及びゴムローラやブラシによる接
着剤の除去工程を経る必要があり、完全に除去するまで
に長時間を要すると共に、大がかりな設備を必要とする
ため、コスト高となるという問題があった。
は適用できず瓶の形状が限定される等の問題もあり、そ
のため異形瓶はリサイクルできないという問題があっ
た。
温度以上に加熱されると接着力が低下する接着剤層また
は所定以上の光強度の光照射を受けると接着力が低下す
る接着剤層にてビール瓶にラベルを貼付することが提案
されている。
温度以上で接着力が低下する接着剤層では、水溶性接着
剤にワックス、アミド化合物、ビスフェノール類などの
融点が40〜100℃の粉状の化合物を練り込んだもの
や、水溶性接着剤に酢酸ビニールなど軟化温度が40〜
100℃のホットメルト接着剤を混合したものが使用さ
れている。また、所定以上の光強度の光照射を受けると
接着力が低下する接着剤層としては、クレゾールノボラ
ックとナフトキノンジアジド混合物等のポジ型フォトレ
ジスト系接着剤を含むものが提案されている。
ルの接着力を低下させる方法では、ラベルの支持体や包
装容器が光を透過できるものに限られ、さらに光照射装
置を必要とするためコスト高となるという欠点がある。
させる方法では、有効に剥離強度を低下させるには加熱
温度を比較的高い温度で包装容器を加熱する必要があ
り、強度低下が小さく、またワックス、アミド化合物等
の添加物が包装容器に残存するおそれがある。
されたものであり、その目的とするところは、比較的低
コストであり、かつ基材や包装容器が光透過性のものに
限られることがなく、また接着剤層が包装容器に残存す
ることがなく、所定温度以下の冷却によって接着力を大
きく低下させることで包装容器から容易に剥離、除去す
ることができる易剥離性ラベルとその剥離方法を提供す
ることにある。
は、支持体と、該支持体の片面に積層された接着剤層
と、を有し、該粘着剤層が、約15℃より狭い温度範囲
にわたって起こる第1次溶融転移を持つポリマーを含有
するポリマー組成物からなることを特徴とし、そのこと
により上記目的が達成される。
あり、該側鎖結晶化可能ポリマーが、該ポリマー組成物
を5℃以下の温度ではほぼ非粘着性に、またそれより上
の温度では粘着性にするのに十分な量だけ該ポリマー組
成物中に存在することが好ましい。
0以上の直鎖状アルキル基を側鎖とするアクリル酸エス
テル及び/又はメタクリル酸エステルを主成分とするポ
リマーであるのが好ましい。
記易剥離性ラベルが貼付された包装容器を、0℃以下に
冷却する工程、および該包装容器が冷却された状態で、
該易剥離性ラベルを該包装容器から剥離する工程、を包
含し、そのことにより上記目的が達成される。
層は、約15℃より狭い温度範囲にわたって起こる第1
次溶融転移を持つポリマーを含有するポリマー組成物か
らなることにより、所定温度以下に冷却すると、接着剤
層の接着力が急速に低下する。従って、易剥離性ラベル
が貼付された包装容器を冷却すれば、易剥離性ラベルを
包装容器から容易に剥離、除去することができる。
れる支持体としては、紙、合成樹脂フィルム、アルミニ
ウム箔の単体またはこれらの積層体等、従来からラベル
支持体として使用されているものが使用できる。通常、
この支持体の表面には表示印刷層が形成されている。
着剤層は、炭素数が10以上の直鎖状アルキル基を側鎖
とするアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エス
テルを主成分とする側鎖結晶化可能ポリマーを含有し得
る。該接着剤層には、該側鎖結晶化可能ポリマーが、該
接着剤層を所定温度以下の温度ではほぼ非粘着性に、ま
たそれより上の温度では粘着性にするのに十分な量だけ
存在し得る。該所定温度は、該ポリマーの構造、接着剤
層の処方等を変えることにより適宜変更することができ
る。例えば、0℃としたり、−5℃としたり、あるいは
−10℃、または−20℃とすることができる。この温
度は、易剥離性ラベルが使用される包装容器の種類、包
装容器が取り扱われる地域、季節等によって変更され
る。
る。
にわたって起こる第1次溶融転移を持つものが好ましく
使用され、このようなポリマーを含有するポリマー組成
物は、日本特許出願公表平4−507425号に於いて
開示されているものであり、このポリマー組成物には、
側鎖結晶化可能ポリマーが、該ポリマー組成物より構成
される接着剤層を所定温度以下の温度では、ほぼ非粘着
性に、またそれより上の温度では粘着性にする特性を示
すのに十分な量だけ存在するものである。
化可能ポリマーを用いるのが好適であり、これらは温度
依存接着特性を示すポリマーを含むものである。ポリマ
ー組成物に使用され得る結晶化可能ポリマーは、側鎖結
晶化可能および主鎖結晶化可能ポリマーを共に含み得
る。違いは前者のクラスの化合物は結晶化可能側鎖部分
を含み、後者のクラスはその骨格構造により結晶化可能
とされることである。
1次転移」という用語は、ある平衡プロセスにより、最
初は秩序ある配列に整合されていたポリマーの特定の部
分が無秩序状態となる温度を意味する。「凍結点」とい
う用語は、ある平衡プロセスにより、最初は無秩序状態
であったポリマーの該特定部分が秩序ある配列に整合さ
れる温度を意味する。一つの実施態様では、好ましく
は、ポリマーの第1次転移温度または融点は約−20℃
から10℃の範囲、さらに好ましくは約−10℃から1
0℃の範囲である。溶融は急速に、すなわち約10℃より
小さい、好ましくは約5℃より小さい比較的狭い温度範
囲において起こることが好適である。
などを加えたり、冷凍室に該包装容器を保管することに
より接着性が失われるポリマーを備えている。
ある。この点に関しては、シーディング剤すなわち結晶
化触媒を、急速結晶化動力学を提供するポリマーに混入
し得る。この実施態様においては、包装容器から接着剤
層を剥離することが非常に容易となる。
に単純に冷却することにより包装容器に不当な傷を付け
ることなく容易に剥離され得る。冷却温度は、通常−2
0℃〜0℃であり、好ましくは−5℃以下である。しか
し、冷却温度は、上記したように、易剥離性ラベルが使
用される包装容器の種類、地域、季節等によって適宜変
更することができ、例えば、冬季、および寒冷地方では
貼付温度が比較的低いため、冷却温度は−20℃以下と
することも可能である。
が約20,000から2,300,000ダルトン、代表的には100,000
から1,300,000ダルトン、最も代表的には250,000から1,
000,000ダルトンの範囲である結晶化可能ポリマーまた
は結晶化可能ポリマーの機能上の等価物である。本発明
のための結晶化可能ポリマーの「機能上の等価物」であ
るポリマーにより、上述の温度依存接着特性を示すポリ
マーを含むものである。接着剤層に混入するために選択
されるポリマーは、望ましい相転移温度、接着強さ、お
よび粘着性をもつ組成物を提供する、実施態様により異
なるモノマー、ポリマーを含有する。接着剤層は2つ以
上の異なるポリマーの混合物を含有するように処方され
得る。
可能ポリマーはよく知られており市販されている。これ
らポリマーはJ. Polymer Sci.: Macromol. Rev. 8:117-
253(1974)にてレビューされている。この開示は本明細
書において参考として援用されている。
マーユニットXを含む。
Cは結晶化可能な基である。これらのポリマーは、通常
は少なくとも約20ジュール/gの、好ましくは少なく
とも約40ジュール/gの溶融熱(△Hf)をもつ。ポ
リマーは「X」により表される50から100wt.%
モノマーユニットを含有する。ポリマーが100%より
少ないXを含有する場合は、「Y」または「Z」または
その両者により表され得るモノマーユニットをさらに含
有する。ここでYは、Xおよび/またはZと重合化可能
な極性のまたは無極性のモノマー、もしくは極性のまた
は無極性のモノマーの混合物であり、Zは極性のまたは
無極性のモノマーの混合物である。これら極性のモノマ
ー、例えばポリオキシアルキレン、ヒドロキシエチルア
クリレートを含有するアクリレート、アクリルアミド、
およびメタクリルアミドは、代表的にはほとんどの基材
(包装容器およびラベル支持体)に対して接着性を増大
させる。
る)は有機構造体(脂肪族または芳香族の炭化水素、エ
ステル、エーテル、アミドなど)であり得、または無機
構造体(スルファイド、ホスファジン、シリコンなど)
であり得、また適切な有機または無機のユニット、例え
ばエステル、アミド、炭化水素、フェニール、エーテ
ル、またはイオン塩(例えばカーボキシル−アルキルア
ンモニウムまたはスルフォニウムまたはホスホニウムイ
オンペア、またはその他既知のイオン塩ペア)であり得
るスペーサ結合を含み得る。
る)は脂肪族または芳香族、もしくは脂肪族と芳香族の
組合せであり得るが、結晶状態に入り得るものでなけれ
ばならない。通常の例としては、少なくとも10個の炭
素原子の線形の脂肪族側鎖、例えばC14−C22 アクリ
レートまたはメタクリレート、アクリルアミド、ビニル
エーテルまたはエステル、シロキサンまたはアルファオ
レフィン、少なくとも6個の炭素のフッ素化脂肪族側
鎖、およびアルキルが8から24個の炭素原子よりなる
p−アルキルスチレン側鎖がある。
ト、メタクリレート、ビニルエステル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ビニルエーテル、およびアルフ
ァオレフィンの場合の側鎖間の距離の5倍より大であ
る。フルオロアクリレートのブタジエンとの交互ポリマ
ーの極端な場合では、側鎖は、分岐間の距離のたった2
倍の長さであり得る。いずれにしても、側鎖ユニットは
ポリマーの容積の50%より大きい、好ましくは容積の65%
より大きい部分を形成する。
は、J. Poly. Sci. 10:3347 (1972)、J. Poly. Sci. 1
0:1657 (1972)、J. Poly. Sci. 9:3367 (1971)、J. Pol
y. Sci. 9:3349 (1971)、J. Poly. Sci. 9:1835 (197
1)、J.A.C.S. 76:6280 (1954)、J. Poly. Sci. 7:3053
(1969)、Polymer J. 17:991 (1985)に記載のアクリレー
ト、フルオロアクリレート、メタクリレート、およびビ
ニルエステルポリマー、対応するアクリルアミド、置換
アクリルアミドおよびマレイミドポリマー(J. Poly. S
ci.: Poly. Physics Ed. 18:2197 (1980))、J. Poly.
Sci.: Macromol.Rev. 8:117-253 (1974)およびMacromol
ecules 13:12 (1980)に記載のものなどのポリ(α−オ
レフィン)ポリマー、Macromolecules 13:15 (1980)に
記載のものなどのポリアルキルビニルエーテル、ポリア
ルキルエチレンオキシド、Poly. Sci. USSR 21:241、Ma
cromolecules 18:2141記載のものなどのアルキルホスフ
ァゼンポリマー、ポリアミノ酸、Macromolecules 12:94
(1979)に記載のものなどのポリイソシアネート、Macro
molecules 19:611 (1986)に記載のものなどの、アミン
またはアルコール含有モノマーを長鎖アルキルイソシア
ネートと反応させることにより調製されるポリウレタ
ン、ポリエステルおよびポリエーテル、ポリシロキサン
およびポリシラン、そしてJ.A.C.S. 75:3326 (1953)お
よびJ. Poly. Sci.60:19 (1962)に記載のものなどのp
−アルキルスチレンポリマーがある。
結晶となる部分は水分に影響されないポリマーは特定の
用途をもつ。例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシ
プロピレン、ポリオキシブチレンまたはコポリオキシア
ルキレンユニットをポリマーに混入すると、ポリマーは
より極性となり、湿った包装容器への接着を向上させ
る。
な実施態様においては、-Cは-(CH2)n-CH3および-(CF2)n
-CF2Hよりなるグループから選択される。ここでnは8か
ら20までの8および20を含む整数であり、-S-は-O
-、-CH2-、-(CO)-、-O(CO)-、および-NR-よりなるグル
ープから選択され、ここでRは水素または低級アルキル
(1-6C)、そして-M-は-[(CH2)m-CH]-であり、ここでmは
0から2である。
状のアルキルまたはアリルアクリレートまたはメタクリ
レート、アルファオレフィン、線形または分岐状アルキ
ルビニルエーテルまたはビニルエステル、マレインエス
テルまたはイタコン酸エステル、アクリルアミド、スチ
レンまたは置換スチレン、アクリル酸、メタクリル酸お
よび親水性のモノマーである。これらは上述のWO84/038
7に詳述されている。
て、次のモノマー構造をポリマー中に追加してまたは代
わりに存在させ得る。
チレン)などの親水性のポリエーテル鎖であり、「C」
と対照的に、結晶化され得るかまたはされ得ない。
「D」は好ましくは約100ダルトンより高い分子量をも
つ。
レフィンの場合において重要なことは、粘着性および非
粘着性状態の間の転移をはっきりさせるために、ポリマ
ーの立体規則性を注意して選択しなければならないとい
うことである。ポリマーは単一の形状、すなわちアタク
チック、シンジオタクチック、またはアイソタクチック
のいずれかにおいて存在し得るが、融点が偶然に一致し
ない限りは立体規則性物の混合物としては存在し得な
い。異なる融点の様々な立体規則性のポリマーの混合物
をもつことにより、転移の幅が広がり、その結果得られ
るポリマーは狭い温度範囲において接着特性の緩やかな
変化を示す結果となる。
ポリアルキレンオキシド、低級アルキルポリエステル、
およびポリテトラヒドロフランを含む。
マーも橋かけ結合され得る、またはされ得ない。接着剤
層を橋かけ結合することは、高分子量のポリマーを使用
することと同様に、通常は、溶融の流れは減少し、また
橋かけ結合しない低分子量の物質より粘着強さが増大す
る。接着剤層はポリマーの溶融点より高い温度で使用さ
れ得るため、溶融の流れは小さい方が望ましく、これに
より接着剤層は基材表面へ移動、流動または移行しな
い。(すなわち、従来の「ホットメルト」接着剤とは対
照的に)。従って粘着し損なうことのないように十分な
粘着強さをもつ接着剤層が望ましい。低い溶融の流れと
適切な粘着強さは、ブロック共重合または他の当該分野
では既知の方法の使用により、適切なコモノマー(例え
ば高Tgモノマー)の添加、または接着剤層の調製前、
調製中、または調製後に橋かけ結合を誘引することなど
の他の手段により達成され得る。
るのに様々な方法が利用可能である。結晶化可能モノマ
ーおよび多官能性モノマーを1段階または2段階のいず
れかで重合することによりネットワークコポリマーが調
製され得る。1段階プロセスは接着剤層を適所に形成さ
れ得、一方2段階プロセスは中間の処理段階が必要な場
合に使用される。様々な多官能モノマー(2、3、また
は多官能アクリル酸またはメタクリル酸エステル、ビニ
ルエーテル、エステル、またはアミド、イソシアネー
ト、アルデヒド、エポキシなど)が当該分野では知られ
ている。これらの多官能性モノマーは所望の結果により
1段階または2段階プロセスにて使用され得る。コポリ
マーを添加してまたは添加しないで予め形成された結晶
化可能ポリマーを橋かけ結合するためには、イオン化放
射、例えばベータまたはガンマ放射、過酸化物、シラン
または同様の硬化剤を使用し得る。イオン橋かけ結合は
例えば酸性ポリマーサイトを2または3価の金属塩また
は酸化物と反応させて橋かけ結合サイトとして働く錯体
を生成することにより形成され得る。同様に有機塩また
は錯体は当該分野で既知の方法により調製され得る。
と、結晶性および/または粘着性は、所望の温度活性特
性が失われる点まで減少し得る。上述の要因を最適化す
るためには、橋かけ結合は約0.01パーセントから5モル
パーセントまで、好ましくは.05から1モルパーセント
の範囲であるべきである。橋かけ結合されたポリマーは
通常は、少なくとも約20ジュール/g、好ましくは少なく
とも30ジュール/gの溶融熱をもつ。
てもまた得られ得る。例えば、結晶化可能な部分を含む
ブロックコポリマー、および結晶化可能ポリマーより高
いガラス転移または融点を示す第2部分が調製され、全
質量が結晶化可能ポリマーの融点より高いが第2ポリマ
ーの転移より低いところで物理的な安定性を示す。
1次溶融転移が約15℃より狭い、好ましくは約10℃より
狭い範囲において起こるように選択されたポリマーまた
はポリマーの混合物で処方され得ることがまた好まし
い。溶融転移が約5℃と約50℃の間で起こることもまた
好適である。さらに、組成物は、溶融範囲以上に上昇す
ると1分足らずの内に粘着性があらわれ、次に、いかな
る基材にも接触させることなく、温度が溶融範囲より
2、3℃でも下がると非粘着性状態に戻ることが必要で
ある。この逆戻りに要する時間は約5分より短いことが
必要である。後者の粘着性値(PKI)は好ましくは約
25 g・cm/秒より低い、または粘着性測定計器の最小値
である。
のポリマーに加えて、粘着性付与剤(樹木のロジン、ポ
リエステルなど)、酸化防止剤、繊維質または非繊維質
の充填剤、着色料などの従来の添加物を含有し得る。ま
た、全体的な温度感応特性が有意に影響されることがな
い場合は、さらに接着剤を含有させることも可能であ
る。接着剤層中の結晶化可能ポリマーの量は約40重量%
から約100重量%の範囲であることが好適である。さら
に好ましくは60重量%から98重量%である。
ーの好ましい例を示すと次の通りである。
量部とアクリル酸2〜10重量部との共重合体 (2)デシルアクリレート40〜60重量部とドデシル
アクリレート30〜60重量部とアクリル酸2〜10重
量部との共重合体 (3)ドデシルアクリレート60〜90重量部とドデシ
ルメタクリレート10〜40重量部とアクリル酸2〜1
0重量部との共重合体 (4)テトラデシルアクリレート30〜60重量部とド
デシルアクリレート40〜60重量部とアクリル酸2〜
10重量部との共重合体 接着剤層をラベルの支持体に積層するには、例えばスプ
レー堆積、塗装、浸漬、グラビア印刷、圧延などの多く
の方法により行うことができる。接着剤層はまた、転写
印刷の場合と同様の方法でリリースシートからの転写に
より塗布され得る。ポリマー組成物はそのままで、また
は適切な溶剤により、またはエマルジョンもしくはラテ
ックスとして塗布され得る。適当なモノマーおよび添加
物を直接、支持体に塗布し、その場で熱、放射、または
その他の適切な当業者には既知の方法により硬化され得
る。
は、通常公知の方法によってビール瓶、飲料水用の瓶等
の包装容器の外側に貼付される。常温では易剥離性ラベ
ルの接着剤層の接着性は優れているため、保管および搬
送途中に包装容器から剥がれることはない。易剥離性ラ
ベルを包装容器から剥離する場合には、易剥離性ラベル
が貼付された包装容器を、例えば、0℃以下に冷却す
る。例えば、−10℃〜0℃の冷凍室に該包装容器を保
管するか、冷水中に包装容器を浸漬もしくは包装容器に
冷水をシャワーしてもよい。その後、該包装容器が冷却
された状態で、該易剥離性ラベルを該包装容器から剥離
する。該易剥離性ラベルを該包装容器から剥離するに
は、従来公知の方法で行うことができ、例えば、ラベル
掻き取りブラシ、ゴムローラ等を使用し、および/もし
くは冷水、空気等の流体を包装容器に向けて噴射すれば
よい。
たが、本発明はビール瓶に限られず、その他のアルコー
ルや清浄飲料水用の瓶や缶などリサイクルして使用する
任意の包装容器に適用することができる。特に横断面形
状が異形容器であってもラベルを容易かつ確実に剥離、
除去して包装容器を洗浄することができる。
る。なお、以下で「部」は重量部を意味する。
5部およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
0.3部を酢酸エチル150部の中に混合し、70℃で
15時間撹拌してこれらのモノマーを重合させた。得ら
れたポリマーの分子量は300,000、融点は0℃で
あった。
ドデシルアクリレート50部、アクリル酸5部およびA
IBN0.3部を酢酸エチル150部の中に混合し、7
0℃で15時間撹拌してこれらのモノマーを重合させ
た。得られたポリマーの分子量は450,000、融点
は−20℃であった。
部、ドデシルメタクリレート17部、アクリル酸5部お
よびAIBN0.3部を酢酸エチル150部の中に混合
し、70℃で15時間撹拌してこれらのモノマーを重合
させた。得られたポリマーの分子量は420,000、
融点は−10℃であった。
5部、ドデシルアクリレート50部、アクリル酸5部お
よびAIBN0.3部を酢酸エチル150部の中に混合
し、70℃で15時間撹拌してこれらのモノマーを重合
させた。得られたポリマーの分子量は480,000、
融点は10℃であった。
(ヘプタン/MEK=90部/10部)を用いて、固形
分%が約30%になるように調製した。このポリマー溶
液に架橋剤としてケミタイトPZ33(日本触媒社製)
をポリマー100部に対して0.1部添加し、支持体
(PETフィルム テトロンGS−50、帝人社製)上
に塗工して粘着ラベル(易剥離性ラベル)を得た。
107に準じ対ガラスで測定した。結果を図1および表1
に示す。また、剥離後、包装容器には接着剤層の残留物
の付着は見られなかった。
マーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着ラ
ベルを得、実施例1と同様にその接着力を測定した。結
果を図1および表1に示す。また、剥離後、包装容器に
は接着剤層の残留物の付着は見られなかった。
マーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着ラ
ベルを得、実施例1と同様にその接着力を測定した。結
果を図1および表1に示す。また、剥離後、包装容器に
は接着剤層の残留物の付着は見られなかった。
マーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着ラ
ベルを得、実施例1と同様にその接着力を測定した。結
果を図1および表1に示す。また、剥離後、包装容器に
は接着剤層の残留物の付着は見られなかった。
ート92部、2−ヒドロキシエチルアクリレート8部、
AIBN 0.25部を、酢酸エチル/ヘプタン(70
部/30部)200部の中に混合し、次いでこれらのモ
ノマーを50℃で48時間重合させてポリマーを得た。
得られたポリマーの分子量は810,000であった。
1と同様にして粘着ラベルを得、実施例1と同様にその
接着力を測定した。結果を図1および表1に示す。ま
た、剥離後、包装容器には接着剤層の残留物の付着が見
られた。
した接着剤層が、約15℃より狭い温度範囲にわたって
起こる第1次溶融転移を持つポリマ一を含有するポリマ
ー組成物からなるので、該ラベルが貼付された包装容器
が所定温度以下に冷却されるとラベルの接着力が低下し
てラベルを包装容器から簡単に剥離することができる。
このように、温度を冷却するだけで接着剤層の接着力が
大きく低下するので、ラベルを剥離するための高価な装
置を使用する必要がなく、比較的低コストで実施でき、
かつ基材や包装容器が光透過性のものに限られることが
なく、また所定温度以下の冷却によって包装容器からラ
ベルを容易に剥離、除去することができる。
用いて得られた温度と剥離強度との関係を示すグラフで
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 支持体と、該支持体の片面に積層された
接着剤層と、を有する易剥離性ラベルであって、 該粘着剤層が、約15℃より狭い温度範囲にわたって起
こる第1次溶融転移を持つポリマーを含有するポリマー
組成物からなることを特徴とする易剥離性ラベル。 - 【請求項2】 前記ポリマーが側鎖結晶化可能ポリマー
であり、該側鎖結晶化可能ポリマーが、該ポリマー組成
物を5℃以下の温度ではほぼ非粘着性に、またそれより
上の温度では粘着性にするのに十分な量だけ該ポリマー
組成物中に存在する請求項1記載の易剥離性ラベル。 - 【請求項3】 前記側鎖結晶化可能ポリマーが、炭素数
10以上の直鎖状アルキル基を側鎖とするアクリル酸エ
ステル及び/又はメタクリル酸エステルを主成分とする
ポリマーである請求項1記載の易剥離性ラベル。 - 【請求項4】 請求項1記載の易剥離性ラベルが貼付さ
れた包装容器を、0℃以下に冷却する工程、および該包
装容器が冷却された状態で、該易剥離性ラベルを該包装
容器から剥離する工程、を包含する易剥離性ラベルの剥
離方法。
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