JPH09255385A - 無機質板の製造方法およびその無機質板 - Google Patents
無機質板の製造方法およびその無機質板Info
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- JPH09255385A JPH09255385A JP6560596A JP6560596A JPH09255385A JP H09255385 A JPH09255385 A JP H09255385A JP 6560596 A JP6560596 A JP 6560596A JP 6560596 A JP6560596 A JP 6560596A JP H09255385 A JPH09255385 A JP H09255385A
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B20/00—Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
- C04B20/10—Coating or impregnating
- C04B20/1018—Coating or impregnating with organic materials
- C04B20/1022—Non-macromolecular compounds
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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- C04B2103/10—Accelerators; Activators
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
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- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単でありながら、セメントの水和反応を阻
害せずに早期に強度を発現することができる無機質板の
製造方法およびその無機質板を提供することにある。 【解決手段】 セメントを主成分とする水硬性材料に木
質材料を添加する無機質板の製造方法において、上記水
硬性材料に添加する前までに、上記木質材料による硬化
阻害を防止する薬剤を同木質材料の表面に付着させる。
害せずに早期に強度を発現することができる無機質板の
製造方法およびその無機質板を提供することにある。 【解決手段】 セメントを主成分とする水硬性材料に木
質材料を添加する無機質板の製造方法において、上記水
硬性材料に添加する前までに、上記木質材料による硬化
阻害を防止する薬剤を同木質材料の表面に付着させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機質板の製造方
法およびその無機質板に関し、具体的には、建築用板な
どに利用するのに有用な無機質板の製造方法およびその
無機質板に関するものである。
法およびその無機質板に関し、具体的には、建築用板な
どに利用するのに有用な無機質板の製造方法およびその
無機質板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、パルプを含有させて力学的強
度の補強を図った無機質板の製造方法としては、抄造方
式による湿式の方法が、生産性において優れているため
に一般によく行われていたものであった。その一方で、
無機質板の用途の多様性に伴い、新たに、乾式による方
法が考え出されてきたものであった。
度の補強を図った無機質板の製造方法としては、抄造方
式による湿式の方法が、生産性において優れているため
に一般によく行われていたものであった。その一方で、
無機質板の用途の多様性に伴い、新たに、乾式による方
法が考え出されてきたものであった。
【0003】そして、上記パルプは、主としてセルロー
ス繊維からなり、このセルロース繊維には、リグニン、
糖といった有機物を含んでいるものであった。
ス繊維からなり、このセルロース繊維には、リグニン、
糖といった有機物を含んでいるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな無機質板の製造方法およびその無機質板において
は、セルロース繊維からなるパルプには、リグニン、糖
といった有機物を含んでいるものであるために、この有
機物が、セメントの水和による硬化過程において水和反
応を妨げ、セメントの硬化阻害を引き起こすことが判明
しており、特に、乾式による方法では、含有される水分
が少ない点で硬化阻害を引き起こしやすいものであっ
た。すなわち、硬化阻害を避けるために、低温で養生し
なければならない上に、多少の硬化阻害は避けられない
ことから、短時間の養生では必要な強度を発現できず、
養生を長時間行うことが必要となり、結果として、生産
性が大幅に低下していたものであった。
うな無機質板の製造方法およびその無機質板において
は、セルロース繊維からなるパルプには、リグニン、糖
といった有機物を含んでいるものであるために、この有
機物が、セメントの水和による硬化過程において水和反
応を妨げ、セメントの硬化阻害を引き起こすことが判明
しており、特に、乾式による方法では、含有される水分
が少ない点で硬化阻害を引き起こしやすいものであっ
た。すなわち、硬化阻害を避けるために、低温で養生し
なければならない上に、多少の硬化阻害は避けられない
ことから、短時間の養生では必要な強度を発現できず、
養生を長時間行うことが必要となり、結果として、生産
性が大幅に低下していたものであった。
【0005】そこで、図3に示すごとく、パルプのごと
き繊維材料(2)をハンマーミル(5)で解繊したもの
とセメントなどの水硬性材料(1)をアイリッヒミキサ
ー(3)で混ぜ合わせる際に、塩化カルシウム溶液など
の薬剤(6)を混ぜて添加して混合材料(4)を得る方
法が考え出されたが、硬化阻害を充分に避けられるもの
ではなかった。仮に、この薬剤(6)の添加量を多くし
たとしても、硬化阻害が多少避けられるようになるもの
の、養生中に薬剤(6)に含まれる成分である塩素ガス
や亜硫酸ガスが多量に発生して生板状の無機質板を腐食
させる原因となっていた。
き繊維材料(2)をハンマーミル(5)で解繊したもの
とセメントなどの水硬性材料(1)をアイリッヒミキサ
ー(3)で混ぜ合わせる際に、塩化カルシウム溶液など
の薬剤(6)を混ぜて添加して混合材料(4)を得る方
法が考え出されたが、硬化阻害を充分に避けられるもの
ではなかった。仮に、この薬剤(6)の添加量を多くし
たとしても、硬化阻害が多少避けられるようになるもの
の、養生中に薬剤(6)に含まれる成分である塩素ガス
や亜硫酸ガスが多量に発生して生板状の無機質板を腐食
させる原因となっていた。
【0006】また、パルプのごとき繊維材料(2)を上
記薬剤(6)の溶液に浸して処理されることもあるが、
この場合においては、乾式による方法に採用するために
は、解繊乾燥させなければならず、工程が煩雑となるも
のであった。
記薬剤(6)の溶液に浸して処理されることもあるが、
この場合においては、乾式による方法に採用するために
は、解繊乾燥させなければならず、工程が煩雑となるも
のであった。
【0007】本発明は、上記の欠点を除去するためにな
されたもので、その目的とするところは、簡単でありな
がら、セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発
現することができる無機質板の製造方法およびその無機
質板を提供することにある。
されたもので、その目的とするところは、簡単でありな
がら、セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発
現することができる無機質板の製造方法およびその無機
質板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
無機質板の製造方法は、セメントを主成分とする水硬性
材料(1)に木質材料を添加する無機質板の製造方法に
おいて、上記水硬性材料(1)に添加する前までに、上
記木質材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木
質材料の表面に付着させることを特徴とする。
無機質板の製造方法は、セメントを主成分とする水硬性
材料(1)に木質材料を添加する無機質板の製造方法に
おいて、上記水硬性材料(1)に添加する前までに、上
記木質材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木
質材料の表面に付着させることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2に係る無機質板の製造方
法は、上記木質材料のうち、繊維材料(2)を乾式解繊
している際に、上記薬剤(6)を同繊維材料(2)に噴
霧にて付着させることを特徴とする。
法は、上記木質材料のうち、繊維材料(2)を乾式解繊
している際に、上記薬剤(6)を同繊維材料(2)に噴
霧にて付着させることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項3に係る無機質板の製造方
法は、上記木質材料のうち、繊維材料(2)を乾式解繊
した後から上記水硬性材料(1)に添加する前までに、
上記薬剤(6)を同繊維材料(2)に気相反応にて付着
させることを特徴とする。
法は、上記木質材料のうち、繊維材料(2)を乾式解繊
した後から上記水硬性材料(1)に添加する前までに、
上記薬剤(6)を同繊維材料(2)に気相反応にて付着
させることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項4に係る無機質板の製造方
法は、上記薬剤(6)が、高級脂肪酸であることを特徴
とする。
法は、上記薬剤(6)が、高級脂肪酸であることを特徴
とする。
【0012】本発明の請求項5に係る無機質板の製造方
法は、上記薬剤(6)の添加量が、セメント分に対して
0.5〜10.0wt%であることを特徴とする。
法は、上記薬剤(6)の添加量が、セメント分に対して
0.5〜10.0wt%であることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項6に係る無機質板は、セメ
ントを主成分とする水硬性材料(1)に木質材料を添加
してなる無機質板において、上記水硬性材料(1)に添
加する前までに、上記木質材料による硬化阻害を防止す
る薬剤(6)を同木質材料の表面に付着させてなること
を特徴とする。
ントを主成分とする水硬性材料(1)に木質材料を添加
してなる無機質板において、上記水硬性材料(1)に添
加する前までに、上記木質材料による硬化阻害を防止す
る薬剤(6)を同木質材料の表面に付着させてなること
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施形態に係る無機質
板の製造方法の概略を示したブロック図である。図2
は、本発明の他の一実施形態に係る無機質板の製造方法
の概略を示したブロック図である。
板の製造方法の概略を示したブロック図である。図2
は、本発明の他の一実施形態に係る無機質板の製造方法
の概略を示したブロック図である。
【0016】本発明の無機質板の製造方法は、図1およ
び図2に示すごとく、セメントを主成分とする水硬性材
料(1)に木質材料を添加する無機質板の製造方法にお
いて、上記水硬性材料(1)に添加する前までに、上記
木質材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質
材料の表面に付着させるものである。
び図2に示すごとく、セメントを主成分とする水硬性材
料(1)に木質材料を添加する無機質板の製造方法にお
いて、上記水硬性材料(1)に添加する前までに、上記
木質材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質
材料の表面に付着させるものである。
【0017】上記水硬性材料(1)は、セメントを主成
分とするものであって、その他にも、例えば、骨材など
が配合されているものである。
分とするものであって、その他にも、例えば、骨材など
が配合されているものである。
【0018】上記木質材料は、例えば、通常パルプなど
が用いられているが、これに限定されるものではなく、
その他にも、木片、木毛、木繊維などを用いることがで
きるものである。この木質材料は、上記水硬性材料
(1)に添加されるものである。
が用いられているが、これに限定されるものではなく、
その他にも、木片、木毛、木繊維などを用いることがで
きるものである。この木質材料は、上記水硬性材料
(1)に添加されるものである。
【0019】上記セメントとしては、例えば、ポルトラ
ンドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント
などのものが用いられるものである。また、上記骨材と
しては、御影石、蛇紋石などの砕石、ケイ石粉、バーミ
ュキュライト、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリ
カ、パーライト、砂、および、ビーズなどのものが用い
られるものである。
ンドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント
などのものが用いられるものである。また、上記骨材と
しては、御影石、蛇紋石などの砕石、ケイ石粉、バーミ
ュキュライト、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリ
カ、パーライト、砂、および、ビーズなどのものが用い
られるものである。
【0020】上記薬剤(6)は、上記木質材料による硬
化阻害を防止するものである。この薬剤(6)は、図1
および図2に示すごとく、上記水硬性材料(1)に添加
する前までに、上記木質材料の表面に付着させられるも
のである。この薬剤(6)としては、例えば、塩化カル
シウム溶液や硫酸マグネシウム溶液のようなセメント分
の硬化を促進させる硬化促進剤、ステアリン酸などの高
級脂肪酸やヤシ油や牛脂のような撥水剤、シリコーン油
などが用いられるが、硬化阻害を防止できるものであれ
ば、その他にも様々なものを使用することができるもの
である。
化阻害を防止するものである。この薬剤(6)は、図1
および図2に示すごとく、上記水硬性材料(1)に添加
する前までに、上記木質材料の表面に付着させられるも
のである。この薬剤(6)としては、例えば、塩化カル
シウム溶液や硫酸マグネシウム溶液のようなセメント分
の硬化を促進させる硬化促進剤、ステアリン酸などの高
級脂肪酸やヤシ油や牛脂のような撥水剤、シリコーン油
などが用いられるが、硬化阻害を防止できるものであれ
ば、その他にも様々なものを使用することができるもの
である。
【0021】本発明は、このような製造方法をとること
によって、水硬性材料(1)に添加する前までに、木質
材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料
の表面に付着させるために、硬化阻害を充分に避けるこ
とができ、セメントの水和による硬化過程において水和
反応を行うことができ、特に、乾式による方法のように
含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害を引
き起こし難くすることができるものである。その結果と
して、高温で養生することができ、短時間の養生であっ
ても、必要な強度を発現することができ、生産性も大い
に向上させることができるものである。
によって、水硬性材料(1)に添加する前までに、木質
材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料
の表面に付着させるために、硬化阻害を充分に避けるこ
とができ、セメントの水和による硬化過程において水和
反応を行うことができ、特に、乾式による方法のように
含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害を引
き起こし難くすることができるものである。その結果と
して、高温で養生することができ、短時間の養生であっ
ても、必要な強度を発現することができ、生産性も大い
に向上させることができるものである。
【0022】すなわち、本発明は、簡単でありながら、
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
【0023】しかも、水硬性材料(1)に添加する前ま
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
【0024】また、図1に示すごとく、上記木質材料の
うち、繊維材料(2)を乾式解繊している際に、上記薬
剤(6)を同繊維材料(2)に噴霧にて付着させるもの
であると、噴霧によって、繊維材料(2)の表面に薬剤
(6)を確実に付着させることができるものであって、
結果として、より一層簡単なものでありながら、セメン
トの水和反応を阻害せずに確実に、かつ、早期に強度を
発現することができるものとなる。
うち、繊維材料(2)を乾式解繊している際に、上記薬
剤(6)を同繊維材料(2)に噴霧にて付着させるもの
であると、噴霧によって、繊維材料(2)の表面に薬剤
(6)を確実に付着させることができるものであって、
結果として、より一層簡単なものでありながら、セメン
トの水和反応を阻害せずに確実に、かつ、早期に強度を
発現することができるものとなる。
【0025】さらに、図2に示すごとく、上記木質材料
のうち、繊維材料(2)を乾式解繊した後から上記水硬
性材料(1)に添加する前までに、上記薬剤(6)を同
繊維材料(2)に気相反応にて付着させるものである
と、気相反応によって、繊維材料(2)の表面に薬剤
(6)を確実に付着させることができるものであって、
結果として、より一層簡単なものでありながら、セメン
トの水和反応を阻害せずに確実に、かつ、早期に強度を
発現することができるものとなる。
のうち、繊維材料(2)を乾式解繊した後から上記水硬
性材料(1)に添加する前までに、上記薬剤(6)を同
繊維材料(2)に気相反応にて付着させるものである
と、気相反応によって、繊維材料(2)の表面に薬剤
(6)を確実に付着させることができるものであって、
結果として、より一層簡単なものでありながら、セメン
トの水和反応を阻害せずに確実に、かつ、早期に強度を
発現することができるものとなる。
【0026】しかも、従来のように養生中に塩素ガスや
亜硫酸ガスが発生して、生板状の無機質板を腐食させる
ことがなくなるものである。
亜硫酸ガスが発生して、生板状の無機質板を腐食させる
ことがなくなるものである。
【0027】図2に示す場合、上記薬剤(6)が、高級
脂肪酸であると、高級脂肪酸によって、繊維材料(2)
の表面に単分子膜に近い状態で同高級脂肪酸が付着して
防水性が付与され、吸水による補強効果低下を防止する
ことができるものであるとともに、硬化阻害成分の溶解
が防止されて、セメントの水和反応を阻害せずにより一
層確実に、かつ、早期に強度を発現することができるも
のとなる。
脂肪酸であると、高級脂肪酸によって、繊維材料(2)
の表面に単分子膜に近い状態で同高級脂肪酸が付着して
防水性が付与され、吸水による補強効果低下を防止する
ことができるものであるとともに、硬化阻害成分の溶解
が防止されて、セメントの水和反応を阻害せずにより一
層確実に、かつ、早期に強度を発現することができるも
のとなる。
【0028】なお、上記薬剤(6)の添加量が、セメン
ト分に対して0.5〜10.0wt%であると、薬剤
(6)がこの添加量において、効果的に作用して、セメ
ントの水和反応を阻害せずにより一層確実に、かつ、早
期に強度を発現することができるものとなる。
ト分に対して0.5〜10.0wt%であると、薬剤
(6)がこの添加量において、効果的に作用して、セメ
ントの水和反応を阻害せずにより一層確実に、かつ、早
期に強度を発現することができるものとなる。
【0029】上記薬剤(6)の添加量が、セメント分に
対して0.5wt%未満であると、同薬剤(6)の添加
量が少なすぎて、充分な効果を確実に得るのが難しいも
のとなり、結果的に、セメントの水和反応が阻害されや
すくなり、早期に強度を発現し難いものとなる。
対して0.5wt%未満であると、同薬剤(6)の添加
量が少なすぎて、充分な効果を確実に得るのが難しいも
のとなり、結果的に、セメントの水和反応が阻害されや
すくなり、早期に強度を発現し難いものとなる。
【0030】また、上記薬剤(6)の添加量が、セメン
ト分に対して10.0wt%を越えるものであると、セ
メントの水和反応が充分に阻害されにくくなるものの、
養生中に薬剤(6)に含まれる成分である塩素ガスや亜
硫酸ガスが発生して生板状の無機質板を腐食させる原因
を起こしやすく、得られた無機質板の物性においても、
悪影響を与える恐れがあるものとなる。
ト分に対して10.0wt%を越えるものであると、セ
メントの水和反応が充分に阻害されにくくなるものの、
養生中に薬剤(6)に含まれる成分である塩素ガスや亜
硫酸ガスが発生して生板状の無機質板を腐食させる原因
を起こしやすく、得られた無機質板の物性においても、
悪影響を与える恐れがあるものとなる。
【0031】本発明の無機質板は、図1および図2に示
すごとく、セメントを主成分とする水硬性材料(1)に
木質材料を添加してなる無機質板において、上記水硬性
材料(1)に添加する前までに、上記木質材料による硬
化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料の表面に付着
させてなっているものである。
すごとく、セメントを主成分とする水硬性材料(1)に
木質材料を添加してなる無機質板において、上記水硬性
材料(1)に添加する前までに、上記木質材料による硬
化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料の表面に付着
させてなっているものである。
【0032】本発明は、このような構成をとることによ
って、水硬性材料(1)に添加する前までに、木質材料
による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料の表
面に付着させるものであるために、硬化阻害を充分に避
けることができ、セメントの水和による硬化過程におい
て水和反応を行うことができ、特に、乾式による方法の
ように含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻
害を引き起こし難くすることができるものである。その
結果として、高温で養生することができ、短時間の養生
であっても、必要な強度を発現することができ、生産性
も大いに向上させることができるものである。
って、水硬性材料(1)に添加する前までに、木質材料
による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料の表
面に付着させるものであるために、硬化阻害を充分に避
けることができ、セメントの水和による硬化過程におい
て水和反応を行うことができ、特に、乾式による方法の
ように含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻
害を引き起こし難くすることができるものである。その
結果として、高温で養生することができ、短時間の養生
であっても、必要な強度を発現することができ、生産性
も大いに向上させることができるものである。
【0033】すなわち、本発明は、簡単でありながら、
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
【0034】しかも、水硬性材料(1)に添加する前ま
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げる。
【0036】実施例1 図1に示すごとく、パルプ(LUKP、広葉樹未晒硫酸
塩パルプ)を繊維材料(2)として使用し、ハンマーミ
ル(5)にて乾式解繊しながら、薬剤(6)の1つであ
る1wt%の塩化カルシウム(CaCl2 )溶液をセメ
ント分に対して2.0wt%(パルプ分に対して10.
0wt%)となるように添加した。次に、このパルプ乾
式解繊品20重量部と、水硬性材料(1)として、ポル
トランドセメント100重量部、フライアッシュ100
重量部、高炉水砕スラグ100重量部、水100重量部
を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合して、混合
材料(4)となした。
塩パルプ)を繊維材料(2)として使用し、ハンマーミ
ル(5)にて乾式解繊しながら、薬剤(6)の1つであ
る1wt%の塩化カルシウム(CaCl2 )溶液をセメ
ント分に対して2.0wt%(パルプ分に対して10.
0wt%)となるように添加した。次に、このパルプ乾
式解繊品20重量部と、水硬性材料(1)として、ポル
トランドセメント100重量部、フライアッシュ100
重量部、高炉水砕スラグ100重量部、水100重量部
を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合して、混合
材料(4)となした。
【0037】この後、この混合材料(4)を300mm
×300mmの型枠に充填して、上下に2mmの鉄板で
サンドイッチして、圧力6MPaにてプレス成形し、緊
結治具で緊結状態とし、40℃、8時間養生した後、緊
結状態を解除して、さらに、75℃、3日間湿熱養生し
て、比重1.45の無機質板を得ることができた。な
お、この無機質板は、緊結状態を解除した際に、充分硬
化していたものであった。
×300mmの型枠に充填して、上下に2mmの鉄板で
サンドイッチして、圧力6MPaにてプレス成形し、緊
結治具で緊結状態とし、40℃、8時間養生した後、緊
結状態を解除して、さらに、75℃、3日間湿熱養生し
て、比重1.45の無機質板を得ることができた。な
お、この無機質板は、緊結状態を解除した際に、充分硬
化していたものであった。
【0038】この無機質板を60℃、24時間乾燥し
て、JIS 5号片サイズのサンプルとしてカットさ
れ、曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.
6MPaであった。
て、JIS 5号片サイズのサンプルとしてカットさ
れ、曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.
6MPaであった。
【0039】実施例2 薬剤(6)として、1wt%の硫酸マグネシウム(Mg
SO4 )溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、
比重1.44の無機質板を得ることができた。なお、こ
の無機質板は、緊結状態を解除した際に、充分硬化して
いたものであった。
SO4 )溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、
比重1.44の無機質板を得ることができた。なお、こ
の無機質板は、緊結状態を解除した際に、充分硬化して
いたものであった。
【0040】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.5M
Paであった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.5M
Paであった。
【0041】実施例3 薬剤(6)として、シリコーンオイルを用いた以外は、
実施例1と同様にして、比重1.45の無機質板を得る
ことができた。なお、この無機質板は、緊結状態を解除
した際に、充分硬化していたものであった。
実施例1と同様にして、比重1.45の無機質板を得る
ことができた。なお、この無機質板は、緊結状態を解除
した際に、充分硬化していたものであった。
【0042】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.6M
Paであった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.6M
Paであった。
【0043】比較例1 図3に示すごとく、薬剤(6)を繊維材料(2)と水硬
性材料(1)とともに、アイリッヒミキサー(3)で混
合した以外は、実施例1と同様にして、比重1.40の
無機質板を得ることができた。なお、この無機質板は、
緊結状態を解除した際に、硬化が不充分なものであっ
た。
性材料(1)とともに、アイリッヒミキサー(3)で混
合した以外は、実施例1と同様にして、比重1.40の
無機質板を得ることができた。なお、この無機質板は、
緊結状態を解除した際に、硬化が不充分なものであっ
た。
【0044】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.2M
Paであった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.2M
Paであった。
【0045】比較例2 図3に示すごとく、薬剤(6)として、1wt%の硫酸
マグネシウム(MgSO4 )溶液を用い、この薬剤
(6)を繊維材料(2)と水硬性材料(1)とともに、
アイリッヒミキサー(3)で混合した以外は、実施例1
と同様にして、比重1.39の無機質板を得ることがで
きた。なお、この無機質板は、緊結状態を解除した際
に、硬化が不充分なものであった。
マグネシウム(MgSO4 )溶液を用い、この薬剤
(6)を繊維材料(2)と水硬性材料(1)とともに、
アイリッヒミキサー(3)で混合した以外は、実施例1
と同様にして、比重1.39の無機質板を得ることがで
きた。なお、この無機質板は、緊結状態を解除した際
に、硬化が不充分なものであった。
【0046】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.1M
Paであった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.1M
Paであった。
【0047】比較例3 図3に示すごとく、薬剤(6)として、シリコーンオイ
ルを用い、この薬剤(6)を繊維材料(2)と水硬性材
料(1)とともに、アイリッヒミキサー(3)で混合し
た以外は、実施例1と同様にして、比重1.39の無機
質板を得ることができた。なお、この無機質板は、緊結
状態を解除した際に、硬化が不充分なものであった。
ルを用い、この薬剤(6)を繊維材料(2)と水硬性材
料(1)とともに、アイリッヒミキサー(3)で混合し
た以外は、実施例1と同様にして、比重1.39の無機
質板を得ることができた。なお、この無機質板は、緊結
状態を解除した際に、硬化が不充分なものであった。
【0048】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.2M
Paであった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.2M
Paであった。
【0049】比較例4 薬剤(6)を用いなかった以外は、実施例1と同様にし
て、比重1.35の無機質板を得ることができた。な
お、この無機質板は、硬化が不充分なものであった。
て、比重1.35の無機質板を得ることができた。な
お、この無機質板は、硬化が不充分なものであった。
【0050】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は0.8M
Paであった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は0.8M
Paであった。
【0051】下記の表1に実施例1〜3と比較例1〜4
で得た無機質板の比重と曲げ強度とをそれぞれまとめて
おいた。
で得た無機質板の比重と曲げ強度とをそれぞれまとめて
おいた。
【0052】
【表1】
【0053】この表1を見て、上述のことを合わせてみ
ながら、実施例1〜3のものと比較例1〜4のものを比
べてわかるように、曲げ強度が実施例1〜3のものの方
が比較例1〜4のものよりも大いに強くなっており、実
施例1〜3のように薬剤(6)を木質材料の表面に付着
させることで、硬化阻害を充分に避けることができ、セ
メントの水和による硬化過程において水和反応を行うこ
とができ、特に、乾式による方法のように含有される水
分が少ない場合であっても、硬化阻害を引き起こし難く
することができるものである。その結果として、高温で
養生することができ、短時間の養生であっても、必要な
強度を発現することができ、生産性も大いに向上させる
ことができるものであるといえる。
ながら、実施例1〜3のものと比較例1〜4のものを比
べてわかるように、曲げ強度が実施例1〜3のものの方
が比較例1〜4のものよりも大いに強くなっており、実
施例1〜3のように薬剤(6)を木質材料の表面に付着
させることで、硬化阻害を充分に避けることができ、セ
メントの水和による硬化過程において水和反応を行うこ
とができ、特に、乾式による方法のように含有される水
分が少ない場合であっても、硬化阻害を引き起こし難く
することができるものである。その結果として、高温で
養生することができ、短時間の養生であっても、必要な
強度を発現することができ、生産性も大いに向上させる
ことができるものであるといえる。
【0054】実施例4 図2に示すごとく、パルプ(NUKP、針葉樹未晒硫酸
塩パルプ)を繊維材料(2)として使用し、ハンマーミ
ル(5)にて乾式解繊した後、さらにクラッシャーで繊
維状に解繊したものを水硬性材料(1)に添加する前ま
でに、薬剤(6)の1つであるステアリン酸を200m
mHgの減圧下で300℃に加熱して、蒸気状にした雰
囲気中で繊維材料(2)を30分間接触させるという、
気相反応にて上記薬剤(6)を付着させた。次に、この
パルプ乾式解繊品18重量部と、水硬性材料(1)とし
て、ポルトランドセメント100重量部、フライアッシ
ュ100重量部、高炉水砕スラグ100重量部、水75
重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合し
て、混合材料(4)となした。
塩パルプ)を繊維材料(2)として使用し、ハンマーミ
ル(5)にて乾式解繊した後、さらにクラッシャーで繊
維状に解繊したものを水硬性材料(1)に添加する前ま
でに、薬剤(6)の1つであるステアリン酸を200m
mHgの減圧下で300℃に加熱して、蒸気状にした雰
囲気中で繊維材料(2)を30分間接触させるという、
気相反応にて上記薬剤(6)を付着させた。次に、この
パルプ乾式解繊品18重量部と、水硬性材料(1)とし
て、ポルトランドセメント100重量部、フライアッシ
ュ100重量部、高炉水砕スラグ100重量部、水75
重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合し
て、混合材料(4)となした。
【0055】この後、この混合材料(4)を300mm
×300mmの型枠に充填して、圧力10MPa、時間
20秒にてプレス成形してから脱型して、40℃、6時
間養生した後、さらに、80℃、70時間の湿熱養生、
60℃、6時間の乾燥を経て、比重1.40の無機質板
を得ることができた。
×300mmの型枠に充填して、圧力10MPa、時間
20秒にてプレス成形してから脱型して、40℃、6時
間養生した後、さらに、80℃、70時間の湿熱養生、
60℃、6時間の乾燥を経て、比重1.40の無機質板
を得ることができた。
【0056】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.5M
Paであった。なお、保持率(吸水曲げ強度保持率)、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は65%、吸
水率は28%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.5M
Paであった。なお、保持率(吸水曲げ強度保持率)、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は65%、吸
水率は28%であった。
【0057】実施例5 薬剤(6)として、牛脂を用いた以外は、実施例4と同
様にして、比重1.42の無機質板を得ることができ
た。
様にして、比重1.42の無機質板を得ることができ
た。
【0058】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.6M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は67%、吸
水率は26%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.6M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は67%、吸
水率は26%であった。
【0059】実施例6 木繊維を繊維材料(2)として使用した以外は、実施例
4と同様にして、比重1.33の無機質板を得ることが
できた。
4と同様にして、比重1.33の無機質板を得ることが
できた。
【0060】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.3M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は35%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.3M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は35%であった。
【0061】実施例7 パルプ乾式解繊品14.4重量部と、水硬性材料(1)
として、ポルトランドセメント100重量部、フライア
ッシュ100重量部、ケイ石粉40重量部、水60重量
部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合して、プ
レス成形後には、80℃、8時間養生した後、さらに、
オートクレーブ中で175℃、6時間の養生、60℃、
4時間の乾燥を経させた以外は、実施例4と同様にし
て、比重1.43の無機質板を得ることができた。
として、ポルトランドセメント100重量部、フライア
ッシュ100重量部、ケイ石粉40重量部、水60重量
部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合して、プ
レス成形後には、80℃、8時間養生した後、さらに、
オートクレーブ中で175℃、6時間の養生、60℃、
4時間の乾燥を経させた以外は、実施例4と同様にし
て、比重1.43の無機質板を得ることができた。
【0062】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.7M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は65%、吸
水率は27%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.7M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は65%、吸
水率は27%であった。
【0063】実施例8 薬剤(6)として、牛脂を用い、しかも、パルプ乾式解
繊品14.4重量部と、水硬性材料(1)として、ポル
トランドセメント100重量部、フライアッシュ100
重量部、ケイ石粉40重量部、水60重量部を用意し、
アイリッヒミキサー(3)で混合して、プレス成形後に
は、80℃、8時間養生した後、さらに、オートクレー
ブ中で175℃、6時間の養生、60℃、4時間の乾燥
を経させた以外は、実施例4と同様にして、比重1.4
4の無機質板を得ることができた。
繊品14.4重量部と、水硬性材料(1)として、ポル
トランドセメント100重量部、フライアッシュ100
重量部、ケイ石粉40重量部、水60重量部を用意し、
アイリッヒミキサー(3)で混合して、プレス成形後に
は、80℃、8時間養生した後、さらに、オートクレー
ブ中で175℃、6時間の養生、60℃、4時間の乾燥
を経させた以外は、実施例4と同様にして、比重1.4
4の無機質板を得ることができた。
【0064】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.7M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は65%、吸
水率は27%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.7M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は65%、吸
水率は27%であった。
【0065】実施例9 木繊維を繊維材料(2)として使用し、しかも、パルプ
乾式解繊品14.4重量部と、水硬性材料(1)とし
て、ポルトランドセメント100重量部、フライアッシ
ュ100重量部、ケイ石粉40重量部、水60重量部を
用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合して、プレス
成形後には、80℃、8時間養生した後、さらに、オー
トクレーブ中で175℃、6時間の養生、60℃、4時
間の乾燥を経させた以外は、実施例4と同様にして、比
重1.35の無機質板を得ることができた。
乾式解繊品14.4重量部と、水硬性材料(1)とし
て、ポルトランドセメント100重量部、フライアッシ
ュ100重量部、ケイ石粉40重量部、水60重量部を
用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合して、プレス
成形後には、80℃、8時間養生した後、さらに、オー
トクレーブ中で175℃、6時間の養生、60℃、4時
間の乾燥を経させた以外は、実施例4と同様にして、比
重1.35の無機質板を得ることができた。
【0066】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.1M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は36%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.1M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は36%であった。
【0067】実施例10 パルプ乾式解繊品24重量部と、水硬性材料(1)とし
て、ポルトランドセメント100重量部、フライアッシ
ュ100重量部、高炉水砕スラグ100重量部、バーミ
ュキュライト100重量部、水100重量部を用意し、
アイリッヒミキサー(3)で混合した以外は、実施例4
と同様にして、比重1.10の無機質板を得ることがで
きた。
て、ポルトランドセメント100重量部、フライアッシ
ュ100重量部、高炉水砕スラグ100重量部、バーミ
ュキュライト100重量部、水100重量部を用意し、
アイリッヒミキサー(3)で混合した以外は、実施例4
と同様にして、比重1.10の無機質板を得ることがで
きた。
【0068】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.0M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は45%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.0M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は45%であった。
【0069】実施例11 木繊維を繊維材料(2)として使用し、しかも、パルプ
乾式解繊品24重量部と、水硬性材料(1)として、ポ
ルトランドセメント100重量部、フライアッシュ10
0重量部、高炉水砕スラグ100重量部、バーミュキュ
ライト100重量部、水100重量部を用意し、アイリ
ッヒミキサー(3)で混合した以外は、実施例4と同様
にして、比重0.98の無機質板を得ることができた。
乾式解繊品24重量部と、水硬性材料(1)として、ポ
ルトランドセメント100重量部、フライアッシュ10
0重量部、高炉水砕スラグ100重量部、バーミュキュ
ライト100重量部、水100重量部を用意し、アイリ
ッヒミキサー(3)で混合した以外は、実施例4と同様
にして、比重0.98の無機質板を得ることができた。
【0070】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.0M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は57%、吸
水率は50%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.0M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は57%、吸
水率は50%であった。
【0071】実施例12 パルプ乾式解繊品19.2重量部と、水硬性材料(1)
として、ポルトランドセメント100重量部、フライア
ッシュ100重量部、高炉水砕スラグ40重量部、バー
ミュキュライト80重量部、水80重量部を用意し、ア
イリッヒミキサー(3)で混合して、プレス成形後に
は、80℃、8時間養生した後、さらに、オートクレー
ブ中で175℃、6時間の養生、60℃、4時間の乾燥
を経させた以外は、実施例4と同様にして、比重1.1
2の無機質板を得ることができた。
として、ポルトランドセメント100重量部、フライア
ッシュ100重量部、高炉水砕スラグ40重量部、バー
ミュキュライト80重量部、水80重量部を用意し、ア
イリッヒミキサー(3)で混合して、プレス成形後に
は、80℃、8時間養生した後、さらに、オートクレー
ブ中で175℃、6時間の養生、60℃、4時間の乾燥
を経させた以外は、実施例4と同様にして、比重1.1
2の無機質板を得ることができた。
【0072】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.1M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は45%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.1M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は60%、吸
水率は45%であった。
【0073】比較例5 薬剤(6)を用いなかった以外は、実施例4と同様にし
て、比重1.33の無機質板を未硬化の状態で得ること
ができた。
て、比重1.33の無機質板を未硬化の状態で得ること
ができた。
【0074】この無機質板は未硬化であるために、曲げ
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
【0075】比較例6 木繊維を繊維材料(2)として使用し、しかも、薬剤
(6)を用いなかった以外は、実施例4と同様にして、
比重1.20の無機質板を未硬化の状態で得ることがで
きた。
(6)を用いなかった以外は、実施例4と同様にして、
比重1.20の無機質板を未硬化の状態で得ることがで
きた。
【0076】この無機質板は未硬化であるために、曲げ
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
【0077】比較例7 薬剤(6)を用いずに、パルプ乾式解繊品14.4重量
部と、水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント
100重量部、フライアッシュ100重量部、ケイ石粉
40重量部、水60重量部を用意し、アイリッヒミキサ
ー(3)で混合して、プレス成形後には、80℃、8時
間養生した後、さらに、オートクレーブ中で175℃、
6時間の養生、60℃、4時間の乾燥を経させた以外
は、実施例4と同様にして、比重1.30の無機質板を
得ることができた。
部と、水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント
100重量部、フライアッシュ100重量部、ケイ石粉
40重量部、水60重量部を用意し、アイリッヒミキサ
ー(3)で混合して、プレス成形後には、80℃、8時
間養生した後、さらに、オートクレーブ中で175℃、
6時間の養生、60℃、4時間の乾燥を経させた以外
は、実施例4と同様にして、比重1.30の無機質板を
得ることができた。
【0078】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.0M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は50%、吸
水率は38%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は1.0M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は50%、吸
水率は38%であった。
【0079】比較例8 薬剤(6)を用いずに、木繊維を繊維材料(2)として
使用し、しかも、パルプ乾式解繊品14.4重量部と、
水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント100
重量部、フライアッシュ100重量部、ケイ石粉40重
量部、水60重量部を用意し、アイリッヒミキサー
(3)で混合して、プレス成形後には、80℃、8時間
養生した後、さらに、オートクレーブ中で175℃、6
時間の養生、60℃、4時間の乾燥を経させた以外は、
実施例4と同様にして、比重1.25の無機質板を得る
ことができた。
使用し、しかも、パルプ乾式解繊品14.4重量部と、
水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント100
重量部、フライアッシュ100重量部、ケイ石粉40重
量部、水60重量部を用意し、アイリッヒミキサー
(3)で混合して、プレス成形後には、80℃、8時間
養生した後、さらに、オートクレーブ中で175℃、6
時間の養生、60℃、4時間の乾燥を経させた以外は、
実施例4と同様にして、比重1.25の無機質板を得る
ことができた。
【0080】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は0.8M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は40%、吸
水率は42%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は0.8M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は40%、吸
水率は42%であった。
【0081】比較例9 薬剤(6)を用いずに、パルプ乾式解繊品24重量部
と、水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント1
00重量部、フライアッシュ100重量部、高炉水砕ス
ラグ100重量部、バーミュキュライト100重量部、
水100重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で
混合した以外は、実施例4と同様にして、比重1.05
の無機質板を未硬化の状態で得ることができた。
と、水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント1
00重量部、フライアッシュ100重量部、高炉水砕ス
ラグ100重量部、バーミュキュライト100重量部、
水100重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で
混合した以外は、実施例4と同様にして、比重1.05
の無機質板を未硬化の状態で得ることができた。
【0082】この無機質板は未硬化であるために、曲げ
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
【0083】比較例10 薬剤(6)を用いずに、木繊維を繊維材料(2)として
使用し、しかも、パルプ乾式解繊品24重量部と、水硬
性材料(1)として、ポルトランドセメント100重量
部、フライアッシュ100重量部、高炉水砕スラグ10
0重量部、バーミュキュライト100重量部、水100
重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合した
以外は、実施例4と同様にして、比重0.95の無機質
板を未硬化の状態で得ることができた。
使用し、しかも、パルプ乾式解繊品24重量部と、水硬
性材料(1)として、ポルトランドセメント100重量
部、フライアッシュ100重量部、高炉水砕スラグ10
0重量部、バーミュキュライト100重量部、水100
重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合した
以外は、実施例4と同様にして、比重0.95の無機質
板を未硬化の状態で得ることができた。
【0084】この無機質板は未硬化であるために、曲げ
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
強度や保持率や吸水率は、測定できなかった。
【0085】比較例11 薬剤(6)を用いずに、パルプ乾式解繊品19.2重量
部と、水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント
100重量部、フライアッシュ100重量部、高炉水砕
スラグ40重量部、バーミュキュライト80重量部、水
80重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合
して、プレス成形後には、80℃、8時間養生した後、
さらに、オートクレーブ中で175℃、6時間の養生、
60℃、4時間の乾燥を経させた以外は、実施例4と同
様にして、比重1.10の無機質板を得ることができ
た。
部と、水硬性材料(1)として、ポルトランドセメント
100重量部、フライアッシュ100重量部、高炉水砕
スラグ40重量部、バーミュキュライト80重量部、水
80重量部を用意し、アイリッヒミキサー(3)で混合
して、プレス成形後には、80℃、8時間養生した後、
さらに、オートクレーブ中で175℃、6時間の養生、
60℃、4時間の乾燥を経させた以外は、実施例4と同
様にして、比重1.10の無機質板を得ることができ
た。
【0086】この無機質板は、実施例1と同様にして、
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は0.6M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は40%、吸
水率は51%であった。
曲げ強度を測定された。その結果、曲げ強度は0.6M
Paであった。なお、実施例4と同様にして、保持率、
吸水率も合わせて測定したところ、保持率は40%、吸
水率は51%であった。
【0087】下記の表2に実施例4〜12と比較例5〜
11で得た無機質板の比重と曲げ強度と保持率と吸水率
とをそれぞれまとめておいた。
11で得た無機質板の比重と曲げ強度と保持率と吸水率
とをそれぞれまとめておいた。
【0088】
【表2】
【0089】この表2を見て、上述のことを合わせてみ
ながら、実施例4〜12のものと比較例5〜11のもの
を比べてわかるように、曲げ強度が実施例4〜12のも
のの方が比較例5〜11のものよりも大いに強くなって
おり、実施例4〜12のように薬剤(6)を木質材料の
表面に付着させることで、硬化阻害を充分に避けること
ができ、セメントの水和による硬化過程において水和反
応を行うことができ、特に、乾式による方法のように含
有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害を引き
起こし難くすることができるものである。その結果とし
て、高温で養生することができ、短時間の養生であって
も、必要な強度を発現することができ、生産性も大いに
向上させることができるものであるといえる。
ながら、実施例4〜12のものと比較例5〜11のもの
を比べてわかるように、曲げ強度が実施例4〜12のも
のの方が比較例5〜11のものよりも大いに強くなって
おり、実施例4〜12のように薬剤(6)を木質材料の
表面に付着させることで、硬化阻害を充分に避けること
ができ、セメントの水和による硬化過程において水和反
応を行うことができ、特に、乾式による方法のように含
有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害を引き
起こし難くすることができるものである。その結果とし
て、高温で養生することができ、短時間の養生であって
も、必要な強度を発現することができ、生産性も大いに
向上させることができるものであるといえる。
【0090】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る無機質板の製造
方法によると、水硬性材料(1)に添加する前までに、
木質材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質
材料の表面に付着させるために、硬化阻害を充分に避け
ることができ、セメントの水和による硬化過程において
水和反応を行うことができ、特に、乾式による方法のよ
うに含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害
を引き起こし難くすることができるものである。その結
果として、高温で養生することができ、短時間の養生で
あっても、必要な強度を発現することができ、生産性も
大いに向上させることができるものである。
方法によると、水硬性材料(1)に添加する前までに、
木質材料による硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質
材料の表面に付着させるために、硬化阻害を充分に避け
ることができ、セメントの水和による硬化過程において
水和反応を行うことができ、特に、乾式による方法のよ
うに含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害
を引き起こし難くすることができるものである。その結
果として、高温で養生することができ、短時間の養生で
あっても、必要な強度を発現することができ、生産性も
大いに向上させることができるものである。
【0091】すなわち、本発明は、簡単でありながら、
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
【0092】しかも、水硬性材料(1)に添加する前ま
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
【0093】本発明の請求項2に係る無機質板の製造方
法によると、請求項1記載の場合に加えて、噴霧によっ
て、繊維材料(2)の表面に薬剤(6)を確実に付着さ
せることができるものであって、結果として、より一層
簡単なものでありながら、セメントの水和反応を阻害せ
ずに確実に、かつ、早期に強度を発現することができる
ものとなる。
法によると、請求項1記載の場合に加えて、噴霧によっ
て、繊維材料(2)の表面に薬剤(6)を確実に付着さ
せることができるものであって、結果として、より一層
簡単なものでありながら、セメントの水和反応を阻害せ
ずに確実に、かつ、早期に強度を発現することができる
ものとなる。
【0094】本発明の請求項3に係る無機質板の製造方
法によると、請求項1記載の場合に加えて、気相反応に
よって、繊維材料(2)の表面に薬剤(6)を確実に付
着させることができるものであって、結果として、より
一層簡単なものでありながら、セメントの水和反応を阻
害せずに確実に、かつ、早期に強度を発現することがで
きるものとなる。
法によると、請求項1記載の場合に加えて、気相反応に
よって、繊維材料(2)の表面に薬剤(6)を確実に付
着させることができるものであって、結果として、より
一層簡単なものでありながら、セメントの水和反応を阻
害せずに確実に、かつ、早期に強度を発現することがで
きるものとなる。
【0095】しかも、従来のように養生中に塩素ガスや
亜硫酸ガスが発生して、生板状の無機質板を腐食させる
ことがなくなるものである。
亜硫酸ガスが発生して、生板状の無機質板を腐食させる
ことがなくなるものである。
【0096】本発明の請求項4に係る無機質板の製造方
法によると、請求項3記載の場合に加えて、高級脂肪酸
によって、繊維材料(2)の表面に単分子膜に近い状態
で同高級脂肪酸が付着して防水性が付与され、吸水によ
る補強効果低下を防止することができるものであるとと
もに、硬化阻害成分の溶解が防止されて、セメントの水
和反応を阻害せずにより一層確実に、かつ、早期に強度
を発現することができるものとなる。
法によると、請求項3記載の場合に加えて、高級脂肪酸
によって、繊維材料(2)の表面に単分子膜に近い状態
で同高級脂肪酸が付着して防水性が付与され、吸水によ
る補強効果低下を防止することができるものであるとと
もに、硬化阻害成分の溶解が防止されて、セメントの水
和反応を阻害せずにより一層確実に、かつ、早期に強度
を発現することができるものとなる。
【0097】本発明の請求項5に係る無機質板の製造方
法によると、請求項1ないし請求項4何れか記載の場合
に加えて、薬剤(6)がこの添加量において、効果的に
作用して、セメントの水和反応を阻害せずにより一層確
実に、かつ、早期に強度を発現することができるものと
なる。
法によると、請求項1ないし請求項4何れか記載の場合
に加えて、薬剤(6)がこの添加量において、効果的に
作用して、セメントの水和反応を阻害せずにより一層確
実に、かつ、早期に強度を発現することができるものと
なる。
【0098】本発明の請求項6に係る無機質板による
と、水硬性材料(1)に添加する前までに、木質材料に
よる硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料の表面
に付着させるものであるために、硬化阻害を充分に避け
ることができ、セメントの水和による硬化過程において
水和反応を行うことができ、特に、乾式による方法のよ
うに含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害
を引き起こし難くすることができるものである。その結
果として、高温で養生することができ、短時間の養生で
あっても、必要な強度を発現することができ、生産性も
大いに向上させることができるものである。
と、水硬性材料(1)に添加する前までに、木質材料に
よる硬化阻害を防止する薬剤(6)を同木質材料の表面
に付着させるものであるために、硬化阻害を充分に避け
ることができ、セメントの水和による硬化過程において
水和反応を行うことができ、特に、乾式による方法のよ
うに含有される水分が少ない場合であっても、硬化阻害
を引き起こし難くすることができるものである。その結
果として、高温で養生することができ、短時間の養生で
あっても、必要な強度を発現することができ、生産性も
大いに向上させることができるものである。
【0099】すなわち、本発明は、簡単でありながら、
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
セメントの水和反応を阻害せずに早期に強度を発現する
ことができるものである。
【0100】しかも、水硬性材料(1)に添加する前ま
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
でに、薬剤(6)を付着させるので、乾式による方法に
採用する場合であっても、解繊乾燥させる必要などがな
く、工程が煩雑になることがないものである。
【図1】本発明の一実施形態に係る無機質板の製造方法
の概略を示したブロック図である。
の概略を示したブロック図である。
【図2】本発明の他の一実施形態に係る無機質板の製造
方法の概略を示したブロック図である。
方法の概略を示したブロック図である。
【図3】従来例に係る無機質板の製造方法の概略を示し
たブロック図である。
たブロック図である。
1 水硬性材料 2 繊維材料 3 アイリッヒミキサー 4 混合材料 5 ハンマーミル 6 薬剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 16:02 22:12) 103:24 111:20
Claims (6)
- 【請求項1】 セメントを主成分とする水硬性材料に木
質材料を添加する無機質板の製造方法において、上記水
硬性材料に添加する前までに、上記木質材料による硬化
阻害を防止する薬剤を同木質材料の表面に付着させるこ
とを特徴とする無機質板の製造方法。 - 【請求項2】 上記木質材料のうち、繊維材料を乾式解
繊している際に、上記薬剤を同繊維材料に噴霧にて付着
させることを特徴とする請求項1記載の無機質板の製造
方法。 - 【請求項3】 上記木質材料のうち、繊維材料を乾式解
繊した後から上記水硬性材料に添加する前までに、上記
薬剤を同繊維材料に気相反応にて付着させることを特徴
とする請求項1記載の無機質板の製造方法。 - 【請求項4】 上記薬剤が、高級脂肪酸であることを特
徴とする請求項3記載の無機質板の製造方法。 - 【請求項5】 上記薬剤の添加量が、セメント分に対し
て0.5〜10.0wt%であることを特徴とする請求
項1ないし請求項4何れか記載の無機質板の製造方法。 - 【請求項6】 セメントを主成分とする水硬性材料に木
質材料を添加してなる無機質板において、上記水硬性材
料に添加する前までに、上記木質材料による硬化阻害を
防止する薬剤を同木質材料の表面に付着させてなること
を特徴とする無機質板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6560596A JPH09255385A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 無機質板の製造方法およびその無機質板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6560596A JPH09255385A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 無機質板の製造方法およびその無機質板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255385A true JPH09255385A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13291824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6560596A Pending JPH09255385A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 無機質板の製造方法およびその無機質板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09255385A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004510672A (ja) * | 2000-10-04 | 2004-04-08 | ジェイムズ ハーディー リサーチ ピーティーワイ.リミテッド | 無機および/または有機物質が充填処理されたセルロース繊維を使用した繊維セメント複合材料 |
JP2004527664A (ja) * | 2000-10-04 | 2004-09-09 | ジェイムズ ハーディー リサーチ ピーティーワイ.リミテッド | サイジング済みセルロース繊維を使用する繊維セメント複合材料 |
JP2008100877A (ja) * | 2006-10-19 | 2008-05-01 | Nichiha Corp | 無機質板及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-03-22 JP JP6560596A patent/JPH09255385A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004510672A (ja) * | 2000-10-04 | 2004-04-08 | ジェイムズ ハーディー リサーチ ピーティーワイ.リミテッド | 無機および/または有機物質が充填処理されたセルロース繊維を使用した繊維セメント複合材料 |
JP2004527664A (ja) * | 2000-10-04 | 2004-09-09 | ジェイムズ ハーディー リサーチ ピーティーワイ.リミテッド | サイジング済みセルロース繊維を使用する繊維セメント複合材料 |
JP2008100877A (ja) * | 2006-10-19 | 2008-05-01 | Nichiha Corp | 無機質板及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020402 |