JPH09227931A - 加熱炉及び連続式加熱炉 - Google Patents
加熱炉及び連続式加熱炉Info
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- JPH09227931A JPH09227931A JP3601296A JP3601296A JPH09227931A JP H09227931 A JPH09227931 A JP H09227931A JP 3601296 A JP3601296 A JP 3601296A JP 3601296 A JP3601296 A JP 3601296A JP H09227931 A JPH09227931 A JP H09227931A
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- Japan
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- furnace
- heating furnace
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- heated
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- Furnace Details (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 炉幅方向の温度分布が容易に制御し得る加熱
炉及び連続式加熱炉を提供することを目的とするもので
ある。 【解決手段】 加熱炉10の側壁10a,10bに燃焼
バーナ2a,2bが備えられ、側壁10a,10bの上
部に張り出した上部炉壁11aが設けられ、その上部壁
11aに傾斜した立設壁11cが設けられて上部炉壁1
1bが設けられて炉高の高低差を設け、炉内断面積の形
状を凸状とし、上部に張り出した天井部の燃焼ガス溜ま
りを形成して燃焼排ガスの厚みによる放射熱量によって
炉幅方向(バーナ軸芯方向)の被加熱物の温度分布を制
御するものである。
炉及び連続式加熱炉を提供することを目的とするもので
ある。 【解決手段】 加熱炉10の側壁10a,10bに燃焼
バーナ2a,2bが備えられ、側壁10a,10bの上
部に張り出した上部炉壁11aが設けられ、その上部壁
11aに傾斜した立設壁11cが設けられて上部炉壁1
1bが設けられて炉高の高低差を設け、炉内断面積の形
状を凸状とし、上部に張り出した天井部の燃焼ガス溜ま
りを形成して燃焼排ガスの厚みによる放射熱量によって
炉幅方向(バーナ軸芯方向)の被加熱物の温度分布を制
御するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均熱炉等の加熱炉
及び連続式加熱炉に関し、特に、サイドバーナ形の燃焼
装置を備える加熱炉に係り、燃焼排ガス層の厚みによる
放射熱によって炉幅方向の温度分布を制御する加熱炉に
係るものである。
及び連続式加熱炉に関し、特に、サイドバーナ形の燃焼
装置を備える加熱炉に係り、燃焼排ガス層の厚みによる
放射熱によって炉幅方向の温度分布を制御する加熱炉に
係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のサイドバーナ形の加熱炉の一例に
ついて、図5を参照して説明する。図5は加熱炉の上部
のみを示しており、その両側壁に対向する燃焼バーナ2
が設けられ、拡散火炎F1によって、加熱炉1内に載置
された鋼材Pが加熱されている。その炉幅方向(バーナ
軸芯方向)の温度分布は、図6に示すように、炉中央部
Cの温度が低く、炉の端部1a,1bが高温状態となる
傾向にある。従って、加熱炉内の被加熱物面の温度を均
一に制御する種々の方法がなされている。
ついて、図5を参照して説明する。図5は加熱炉の上部
のみを示しており、その両側壁に対向する燃焼バーナ2
が設けられ、拡散火炎F1によって、加熱炉1内に載置
された鋼材Pが加熱されている。その炉幅方向(バーナ
軸芯方向)の温度分布は、図6に示すように、炉中央部
Cの温度が低く、炉の端部1a,1bが高温状態となる
傾向にある。従って、加熱炉内の被加熱物面の温度を均
一に制御する種々の方法がなされている。
【0003】加熱炉内の温度分布を制御する方法とし、
被加熱物上部に熱遮蔽板を設けて温度分布を制御する方
法がある。例えば、図7は、特開昭62−124216
号公報に開示された加熱炉の炉幅方向の温度分布を制御
する方法を示している。図7(a),(b)に示すよう
に、連続式加熱炉1の単位炉1a,1b…のそれぞれの
両側に加熱用バーナ2が設けられ、その装入口1Aから
抽出口1Bに向かって鋼材Pを移動させ、その間にバー
ナ2で鋼材Pを加熱している。
被加熱物上部に熱遮蔽板を設けて温度分布を制御する方
法がある。例えば、図7は、特開昭62−124216
号公報に開示された加熱炉の炉幅方向の温度分布を制御
する方法を示している。図7(a),(b)に示すよう
に、連続式加熱炉1の単位炉1a,1b…のそれぞれの
両側に加熱用バーナ2が設けられ、その装入口1Aから
抽出口1Bに向かって鋼材Pを移動させ、その間にバー
ナ2で鋼材Pを加熱している。
【0004】鋼材Pを加熱する際に、例えば、鋼材Pが
熱間圧延機に噛み込み易くするために、鋼材Pの圧延開
始端部の温度を高温にし、徐々に加熱温度を低下するよ
うに加熱する方法、所謂、傾斜加熱方法を実施すること
がある。この傾斜加熱方法は、加熱炉1内に鋼材Pの上
部に熱遮蔽板3を斜めに傾斜させて被加熱物Pの炉幅方
向の温度分布を制御する方法である。
熱間圧延機に噛み込み易くするために、鋼材Pの圧延開
始端部の温度を高温にし、徐々に加熱温度を低下するよ
うに加熱する方法、所謂、傾斜加熱方法を実施すること
がある。この傾斜加熱方法は、加熱炉1内に鋼材Pの上
部に熱遮蔽板3を斜めに傾斜させて被加熱物Pの炉幅方
向の温度分布を制御する方法である。
【0005】また、図8の加熱炉は、バーナ2の周辺が
最も高温になる炉であり、このような場合は、バーナ2
の下部炉壁に張出遮蔽部3aを設けてその下部の温度を
低下させるようにして、炉幅方向(バーナ軸芯方向)の
温度分布を均一に制御する方法がある。
最も高温になる炉であり、このような場合は、バーナ2
の下部炉壁に張出遮蔽部3aを設けてその下部の温度を
低下させるようにして、炉幅方向(バーナ軸芯方向)の
温度分布を均一に制御する方法がある。
【0006】また、図9は、特開平7−97620号公
報に開示された加熱炉の燃焼方法を示しており、加熱炉
4の炉壁にバーナ2が備えられ、その天井部に多数の燃
料ノズル5が設けられている。この加熱炉4では、バー
ナ2を燃焼させるとともに、炉の中央部は天井に設けら
れた燃料ノズル5を用いて燃焼させることによって炉内
温度を昇温して、炉幅方向の温度分布を制御するもので
ある。この加熱炉は、バーナ2の拡散火炎6a,6bが
比較的短い場合や炉幅を長く設定する必要がある場合
に、炉の中央部に設けられた燃料ノズル5を燃焼させ
て、その火炎6cによって炉幅方向の温度分布を均一に
制御している。
報に開示された加熱炉の燃焼方法を示しており、加熱炉
4の炉壁にバーナ2が備えられ、その天井部に多数の燃
料ノズル5が設けられている。この加熱炉4では、バー
ナ2を燃焼させるとともに、炉の中央部は天井に設けら
れた燃料ノズル5を用いて燃焼させることによって炉内
温度を昇温して、炉幅方向の温度分布を制御するもので
ある。この加熱炉は、バーナ2の拡散火炎6a,6bが
比較的短い場合や炉幅を長く設定する必要がある場合
に、炉の中央部に設けられた燃料ノズル5を燃焼させ
て、その火炎6cによって炉幅方向の温度分布を均一に
制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の加熱炉では、図
6に示すように、炉の中央部Cの温度が低下する欠点が
有り、この温度低下部分を拡散火炎長を延ばして補うの
は種々の問題がある。その解決方法として、図7,図8
に示すように、熱遮蔽板を用いて温度分布を制御する方
法があるが、炉内に設置される熱遮蔽板を移動して炉幅
方向の温度分布を任意に制御することは極めて困難なこ
とであり、炉幅方向の温度制御が柔軟に対応はできない
欠点がある。更に、炉内に熱遮蔽板を設けることは、加
熱炉の加熱能率の低下をもたらすおそれがある。
6に示すように、炉の中央部Cの温度が低下する欠点が
有り、この温度低下部分を拡散火炎長を延ばして補うの
は種々の問題がある。その解決方法として、図7,図8
に示すように、熱遮蔽板を用いて温度分布を制御する方
法があるが、炉内に設置される熱遮蔽板を移動して炉幅
方向の温度分布を任意に制御することは極めて困難なこ
とであり、炉幅方向の温度制御が柔軟に対応はできない
欠点がある。更に、炉内に熱遮蔽板を設けることは、加
熱炉の加熱能率の低下をもたらすおそれがある。
【0008】更に、熱遮蔽板による方法は、加熱炉に設
置される燃焼装置の形態によって、図8に示すように、
燃焼バーナにより単純に拡散火炎を防ぐもの以外は、炉
幅方向の温度分布の制御が必ずしも充分になし得ない欠
点がある。また、中央部の温度を熱遮蔽板を設置して制
御する方法は、その形状が複雑であり、しかも、高額な
設備投資を要する欠点がある。更に、熱遮蔽板には寿命
があり、定期的に保守点検等を行わねばならない欠点が
ある。
置される燃焼装置の形態によって、図8に示すように、
燃焼バーナにより単純に拡散火炎を防ぐもの以外は、炉
幅方向の温度分布の制御が必ずしも充分になし得ない欠
点がある。また、中央部の温度を熱遮蔽板を設置して制
御する方法は、その形状が複雑であり、しかも、高額な
設備投資を要する欠点がある。更に、熱遮蔽板には寿命
があり、定期的に保守点検等を行わねばならない欠点が
ある。
【0009】また、図9に示すように、加熱炉の側壁に
設けられた燃焼バーナの拡散火炎が十分に炉中央部に達
し得ない場合、加熱炉内の中央部の温度が低下する領域
に燃焼バーナ5による燃焼によって温度分布を均等に制
御する方法では、燃焼設備費用が高騰する欠点がある。
設けられた燃焼バーナの拡散火炎が十分に炉中央部に達
し得ない場合、加熱炉内の中央部の温度が低下する領域
に燃焼バーナ5による燃焼によって温度分布を均等に制
御する方法では、燃焼設備費用が高騰する欠点がある。
【0010】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、炉幅方向の温度分布が容易に制御し得る
加熱炉及び連続式加熱炉を提供することを目的とするも
のである。
たものであり、炉幅方向の温度分布が容易に制御し得る
加熱炉及び連続式加熱炉を提供することを目的とするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するためになされたものであり、請求項1に記載の
発明は、サイドバーナ形の燃焼装置を備える加熱炉に於
いて、前記加熱炉の天井に高低差を設けて、該天井の高
低差による燃焼ガス層の厚さに依存する放射熱量の差に
よって該加熱炉内の被加熱物平面の温度分布を制御する
ことを特徴とする加熱炉であり、図3に示すように、燃
焼ガスの厚みが増すに連れて燃焼ガスによる熱放射の射
出率は上昇することを示しており、天井の高低差によっ
て燃焼ガス層の厚みに変化を与え、燃焼ガス層の放射熱
量を変化させることによって、炉幅方向或いは被加熱物
平面の温度分布を制御するものである。
解決するためになされたものであり、請求項1に記載の
発明は、サイドバーナ形の燃焼装置を備える加熱炉に於
いて、前記加熱炉の天井に高低差を設けて、該天井の高
低差による燃焼ガス層の厚さに依存する放射熱量の差に
よって該加熱炉内の被加熱物平面の温度分布を制御する
ことを特徴とする加熱炉であり、図3に示すように、燃
焼ガスの厚みが増すに連れて燃焼ガスによる熱放射の射
出率は上昇することを示しており、天井の高低差によっ
て燃焼ガス層の厚みに変化を与え、燃焼ガス層の放射熱
量を変化させることによって、炉幅方向或いは被加熱物
平面の温度分布を制御するものである。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、サイドバ
ーナ形の燃焼装置を備える連続式加熱炉に於いて、前記
連続式加熱炉が複数の単位炉からなり、各単位炉の少な
くとも一つの単位炉の天井に高低差を設けて、該天井の
高低差による燃焼ガス層の厚さに依存する放射熱量の差
によって該加熱炉内の被加熱物平面の温度分布を制御し
たことを特徴とする連続式加熱炉であり、上記説明した
原理に基づいて、単位炉の少なくともひとつの単位炉の
炉内温度分布を制御している。
ーナ形の燃焼装置を備える連続式加熱炉に於いて、前記
連続式加熱炉が複数の単位炉からなり、各単位炉の少な
くとも一つの単位炉の天井に高低差を設けて、該天井の
高低差による燃焼ガス層の厚さに依存する放射熱量の差
によって該加熱炉内の被加熱物平面の温度分布を制御し
たことを特徴とする連続式加熱炉であり、上記説明した
原理に基づいて、単位炉の少なくともひとつの単位炉の
炉内温度分布を制御している。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る加
熱炉の一実施例を示しており、鋼材P等を加熱する均熱
炉、或いは連続式加熱炉の単位炉等の加熱炉10であ
る。加熱炉10の側壁10a,10bに蓄熱式バーナ等
の燃焼バーナ2a,2bがそれぞれ設けられたサイドバ
ーナ形の加熱炉である。その加熱炉10の天井部11は
高低差が設けられ、加熱炉10の内断面形状が台形凸状
を呈している。加熱炉10は炉側壁10aの上部から張
り出した上部炉壁11aが設けられ、その上部炉壁11
aから傾斜した立設壁11cが設けられて上部炉壁11
bが支えられている。上部炉壁11aの高さはAであ
り、上部炉壁11bの高さはBである。
ついて図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る加
熱炉の一実施例を示しており、鋼材P等を加熱する均熱
炉、或いは連続式加熱炉の単位炉等の加熱炉10であ
る。加熱炉10の側壁10a,10bに蓄熱式バーナ等
の燃焼バーナ2a,2bがそれぞれ設けられたサイドバ
ーナ形の加熱炉である。その加熱炉10の天井部11は
高低差が設けられ、加熱炉10の内断面形状が台形凸状
を呈している。加熱炉10は炉側壁10aの上部から張
り出した上部炉壁11aが設けられ、その上部炉壁11
aから傾斜した立設壁11cが設けられて上部炉壁11
bが支えられている。上部炉壁11aの高さはAであ
り、上部炉壁11bの高さはBである。
【0014】このように天井部11には高低差が形成さ
れており、炉幅をW1 とし、上部炉壁11bの炉幅W2
とし、加熱炉の長さをDとすると、主炉内容積S1は
(W1×A×D)となり、上部容積S2は〔W2 ×(B
−A)×D〕と表される。主炉内容積S1の燃焼ガス層
に、上方に張り出した部分の上部容積S2の燃焼ガス溜
まりが形成される。従って、被加熱物への放射熱量は、
主炉内容積S1の放射熱量Q1にそのガス溜まりによる
上部容積S2による放射熱量Q2が加算されたものとな
る。
れており、炉幅をW1 とし、上部炉壁11bの炉幅W2
とし、加熱炉の長さをDとすると、主炉内容積S1は
(W1×A×D)となり、上部容積S2は〔W2 ×(B
−A)×D〕と表される。主炉内容積S1の燃焼ガス層
に、上方に張り出した部分の上部容積S2の燃焼ガス溜
まりが形成される。従って、被加熱物への放射熱量は、
主炉内容積S1の放射熱量Q1にそのガス溜まりによる
上部容積S2による放射熱量Q2が加算されたものとな
る。
【0015】次に、図2を参照して炉幅方向の温度分布
と炉高との関係から上記実施形態における被加熱物の温
度分布について説明する。図2の(イ)は、従来の加熱
炉(天井が平坦な加熱炉)のバーナ軸方向の温度分布を
示しており、中央部の被加熱物の温度が低下する温度分
布特性を示している。図2の(ロ)は、本実施形態の加
熱炉10の炉幅方向(バーナ軸方向)の炉高を示し、図
2の(ハ)は、加熱炉10による炉幅方向の被加熱物の
温度分布を示しており、平坦な温度分布特性を示してい
る。
と炉高との関係から上記実施形態における被加熱物の温
度分布について説明する。図2の(イ)は、従来の加熱
炉(天井が平坦な加熱炉)のバーナ軸方向の温度分布を
示しており、中央部の被加熱物の温度が低下する温度分
布特性を示している。図2の(ロ)は、本実施形態の加
熱炉10の炉幅方向(バーナ軸方向)の炉高を示し、図
2の(ハ)は、加熱炉10による炉幅方向の被加熱物の
温度分布を示しており、平坦な温度分布特性を示してい
る。
【0016】図3は、燃焼ガス層の厚みに対する熱放射
の射出率との関係を示す図であり、図3から明らかなよ
うに、燃焼ガス温度T1 〜T3 が高ければ高い程、放出
率が高くなり、且つ、燃焼ガス層の厚みが厚くなるに連
れて燃焼ガス層による熱放射の射出率が増加することを
示している。すなわち、図2の(ロ)に示すように、加
熱炉の中央部の炉高を高くすることで、中央部の燃焼ガ
ス層の厚みを厚くすることができる。従って、この部分
の熱放射量が増加して、中央部の温度低下を補うことが
できる。その結果、被加熱物の温度分布は、図2の
(ハ)に示すような平坦な温度分布とすることができ
る。
の射出率との関係を示す図であり、図3から明らかなよ
うに、燃焼ガス温度T1 〜T3 が高ければ高い程、放出
率が高くなり、且つ、燃焼ガス層の厚みが厚くなるに連
れて燃焼ガス層による熱放射の射出率が増加することを
示している。すなわち、図2の(ロ)に示すように、加
熱炉の中央部の炉高を高くすることで、中央部の燃焼ガ
ス層の厚みを厚くすることができる。従って、この部分
の熱放射量が増加して、中央部の温度低下を補うことが
できる。その結果、被加熱物の温度分布は、図2の
(ハ)に示すような平坦な温度分布とすることができ
る。
【0017】また、上記実施形態では、加熱炉10の天
井部11の断面形状は台形状であるが、この実施形態に
限定することなく、図4(a),(b)に示すように、
天井部の炉内断面形状が四角形や放物線状の天井部11
a,11bであってもよい。すなわち、被加熱物の炉幅
方向の温度分布が低下する領域に対応して燃焼ガス溜ま
りを形成することによって、燃焼排ガスの放射熱量が増
大して被加熱物の炉内温度分布を平坦にするものであ
る。
井部11の断面形状は台形状であるが、この実施形態に
限定することなく、図4(a),(b)に示すように、
天井部の炉内断面形状が四角形や放物線状の天井部11
a,11bであってもよい。すなわち、被加熱物の炉幅
方向の温度分布が低下する領域に対応して燃焼ガス溜ま
りを形成することによって、燃焼排ガスの放射熱量が増
大して被加熱物の炉内温度分布を平坦にするものであ
る。
【0018】無論、逆に被加熱物の温度分布が高い領域
の天井部分に炉内に突出する凸部を形成するか、或い
は、その領域の炉内容積を小さくして燃焼ガス溜まりを
少なくすることにより、その部分の温度を低下させるこ
とも可能である。このように、加熱炉の天井部を部分的
に高さに変化を与えることにより、熱放射量を調整する
ことができるので局所的に温度を制御することができ
る。
の天井部分に炉内に突出する凸部を形成するか、或い
は、その領域の炉内容積を小さくして燃焼ガス溜まりを
少なくすることにより、その部分の温度を低下させるこ
とも可能である。このように、加熱炉の天井部を部分的
に高さに変化を与えることにより、熱放射量を調整する
ことができるので局所的に温度を制御することができ
る。
【0019】又、炉高を調整して燃焼ガス溜まりを調整
して、温度分布を制御する手段を連続式加熱炉に積極的
に利用することによって、各単位炉の平均温度を調整す
ることができる。
して、温度分布を制御する手段を連続式加熱炉に積極的
に利用することによって、各単位炉の平均温度を調整す
ることができる。
【0020】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、加熱炉
の炉高に高低差を設けることによって、燃焼ガス層の厚
さを異ならせることによって放射熱量に変化を与えるこ
とによって、被加熱物の温度分布を制御するものであ
り、加熱炉内に熱遮蔽板を用いる必要がなく、且つ、被
加熱物の温度分布の経時変化が少なく、安定した温度分
布を形成できる利点がある。
の炉高に高低差を設けることによって、燃焼ガス層の厚
さを異ならせることによって放射熱量に変化を与えるこ
とによって、被加熱物の温度分布を制御するものであ
り、加熱炉内に熱遮蔽板を用いる必要がなく、且つ、被
加熱物の温度分布の経時変化が少なく、安定した温度分
布を形成できる利点がある。
【0021】また、本発明によれば、連続式加熱炉の少
なくとも一つの単位炉の炉高に高低差を設けることによ
って、熱遮蔽板や燃焼バーナを天井部に設ける必要がな
く、設備費が安価であるとともに、保守点検が容易であ
り、且つ、より被加熱物のバーナ軸方向の温度分布が均
一な炉を形成することができる。
なくとも一つの単位炉の炉高に高低差を設けることによ
って、熱遮蔽板や燃焼バーナを天井部に設ける必要がな
く、設備費が安価であるとともに、保守点検が容易であ
り、且つ、より被加熱物のバーナ軸方向の温度分布が均
一な炉を形成することができる。
【図1】本発明に係る加熱炉の一実施形態を示す断面図
である。
である。
【図2】図1の加熱炉に於いて、被加熱物の炉幅方向に
おける温度分布と炉高との関係を示す図である。
おける温度分布と炉高との関係を示す図である。
【図3】燃焼ガス層の厚みに対する熱放射の射出率との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図4】(a),(b)は本発明に係る加熱炉の実施形
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図5】従来の加熱炉の燃焼状態を示す断面図である。
【図6】図5の加熱炉に於ける被加熱物の温度分布を示
す図である。
す図である。
【図7】(a)は従来の連続式加熱炉の一例を示す断面
図であり、(b)はX−X線に沿った断面図である。
図であり、(b)はX−X線に沿った断面図である。
【図8】従来例の加熱炉の他の例を示す断面図である。
【図9】従来例の加熱炉の燃焼状態を示す断面図であ
る。
る。
2a,2b 燃焼バーナ 10 加熱炉 10a,10b 側壁 11 天井部 11a,11b 上部炉壁 11c 立設壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23M 3/12 F23M 3/12 F27B 9/36 F27B 9/36 F27D 7/02 F27D 7/02 A
Claims (2)
- 【請求項1】 サイドバーナ形の燃焼装置を備える加熱
炉に於いて、 前記加熱炉の天井に高低差を設けて、該天井の高低差に
よる燃焼ガス層の厚さに依存する放射熱量の差によって
該加熱炉内の被加熱物平面の温度分布を制御することを
特徴とする加熱炉。 - 【請求項2】 サイドバーナ形の燃焼装置を備える連続
式加熱炉に於いて、 前記連続式加熱炉が複数の単位炉からなり、各単位炉の
少なくとも一つの単位炉の天井に高低差を設けて、該天
井の高低差による燃焼ガス層の厚さに依存する放射熱量
の差によって該加熱炉内の被加熱物平面の温度分布を制
御したことを特徴とする連続式加熱炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3601296A JPH09227931A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 加熱炉及び連続式加熱炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3601296A JPH09227931A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 加熱炉及び連続式加熱炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227931A true JPH09227931A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12457848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3601296A Pending JPH09227931A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 加熱炉及び連続式加熱炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09227931A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012026717A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-02-09 | Ihi Corp | 蓄熱式バーナーの制御方法、加熱炉及び均熱炉 |
-
1996
- 1996-02-23 JP JP3601296A patent/JPH09227931A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012026717A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-02-09 | Ihi Corp | 蓄熱式バーナーの制御方法、加熱炉及び均熱炉 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021210 |