JPH09202985A - 水素・酸素発生装置 - Google Patents
水素・酸素発生装置Info
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- JPH09202985A JPH09202985A JP8012133A JP1213396A JPH09202985A JP H09202985 A JPH09202985 A JP H09202985A JP 8012133 A JP8012133 A JP 8012133A JP 1213396 A JP1213396 A JP 1213396A JP H09202985 A JPH09202985 A JP H09202985A
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Abstract
く、電極板の厚さを薄くでき、高価なチタン電極板を用
いてもコストが高くならず、しかも装置全体の大きさも
コンパクト化が図れる水素・酸素発生装置を提供する。 【解決手段】 水電解セル2を純水容器90内に配設した
いわゆる水浸漬型の水素・酸素発生装置1において、水
電解セルの陽極室及び陰極室の側壁の一部を構成するガ
スケット70表面に、陽極室から純水容器の純水貯留部分
である水室に至る溝形状の純水供給通路72及び酸素ガス
取り出し通路76をそれぞれ凹設するとともに、陰極室側
のガスケットに、陰極室から固体高分子電解質膜ユニッ
トを長手方向に貫通するマニホールド式の水素ガス取り
出し経路54に至る溝形状の水素ガス取り出し通路74Aを
凹設した。
Description
膜を隔膜として用い陽極側に純水を供給しながら電気分
解して、陽極側から酸素ガスを、陰極側から水素ガスを
発生させるための複極式の水素・酸素発生装置に関す
る。
場合など大規模施設に適用する場合に、この種の水素・
酸素発生装置の構造として、本発明者等は、既に特願平
7-40142号において、図11及び図12に示したような
いわゆる「複極式の水素・酸素発生装置」を提案した。
質膜110と、その両面に添設した多孔質給電体120、120
と、両多孔質給電体120、120の外側に配設した陽極及び
陰極の両作用を行う電極板130とから構成される複数個
の固体高分子電解質膜ユニット140,140を、複数個並設
した構造のものであって、各電極板130は、複極式電極
板であって、通電した際に電極板の表面と裏面が逆の電
位となる単一枚の電極板である。具体的には、一端より
エンドプレート160、端部ガスケット170'、端部電極板1
30'、環状のガスケット170、環状の保護シート180、固
体高分子電解質膜110、保護シート180、環状のガスケッ
ト170、中間部の電極板130・・・・・・他端の端部電極板13
0'、ガスケット170、エンドプレート160'から構成さ
れ、各固体高分子電解質膜ユニット140には、長手(軸)
方向に連通する純水供給経路152、水素ガス取出し経路1
54、酸素ガス取出し経路156、ならびに水抜き用ドレン
経路158がそれぞれマニホールド式に形設されている構
造のものである。なお、この場合、水電解セルの多孔質
給電体120の外周には、固体高分子電解質膜110を挟んで
環状のガスケット170を配設して、水電解セル内部と大
気側とのシールを確保した構成としている。
発生ガス圧力が低いために、発生したガスをコンプレッ
サーなどのガス圧縮機を用いて加圧して使用する必要が
あるが、圧縮機の潤滑オイル等による不純物が混入する
おそれがあり、そのため、高純度の水素ガス、酸素ガス
を必要とする半導体製造分野においては好ましくなかっ
た。
なく、高純度でしかも高圧の水素ガス、酸素ガスを供給
することの可能な水素・酸素発生装置として 本発明者
等は、既に特願平7-24737号「水素・酸素ガス発生装
置」において、図13に示したように、純水容器103に
水電解セル102を浸漬するとともに、その酸素ガス気液
分離室104及び水素ガス気液分離室107の水面とガス圧力
を制御できるようにして、酸素側と水素側のガス圧力の
差圧を所定の小さい値にするように構成したものであ
る。そして、これにより、水電解セルの陽極室と陰極室
とを分離している固体高分子電解質膜などの隔膜に作用
する差圧を小さくでき、隔膜の破損の防止、水電解セル
のシール部からのガスの漏洩の防止が可能で、その結果
発生ガス圧力を高くすることができる技術を開示した。
従来の水素・酸素発生装置では、陽極室又は陰極室か
ら、各固体高分子電解質膜ユニット140の長手(軸)方向
に連通してマニホールド式に形設された純水供給経路15
2、水素ガス取出し経路154、酸素ガス取出し経路156、
ならびに水抜き用ドレン経路158に至る経路を形設する
ために、各電極板130の表裏面に、純水供給用溝132、水
素ガス取出し用溝134、酸素ガス取出し用溝136、ならび
に水抜きドレン用溝138を凹設することが行われてい
る。しかしながら、このように、電極板130の表裏面に
複雑な形状の溝を形成するには、電極板130の加工が複
雑で手間がかかる上、電極板130の厚さを、例えば10mm
程度にまで大きくしなければならず、高価なチタン電極
板を用いる場合にはコスト高となり、しかも装置全体の
大きさも大きくなってしまい、装置のコンパクト化が図
れず好ましくなかった。
電解セル内の圧力が大気圧側よりかなり高い場合には、
そのガス圧差によって、シール機能が損なわれて、ガス
ケットより大気側に酸素、水素、水などが漏洩する可能
性があり、好ましくなかった。 本発明は、このような
実情を考慮して、従来のように電極板の表裏面に、複雑
な形状の純水供給用溝、水素ガス取出し用溝、酸素ガス
取出し用溝、ならびに水抜きドレン用溝を凹設すること
なく、陽極室への水の供給及び陽極室で発生した酸素ガ
スと水を取り出し可能な水素・酸素発生装置を提供する
ことを目的とする。それによって、電極板の厚さを、例
えば1mm〜2mm程度にまで薄くでき、高価なチタン電極板
を用いてもコストが高くならず、しかも装置全体の大き
さもコンパクト化が図れる水素・酸素発生装置を提供す
る。
気圧側よりかなり高い場合にも、そのガス圧差によっ
て、シール機能が損なわれることなく、ガスケットより
大気側に水素ガスが漏洩する可能性のない高圧で操業可
能な水素・酸素発生装置を提供することをも目的とす
る。
な従来技術における課題及び目的を達成するために発明
なされたものであって、下記の(1)〜(2)を、その
構成要旨とするものである。
に添設した多孔質給電体と、両多孔質給電体の外側に配
設した陽極及び陰極の両作用を行う複極式の電極板と、
固体高分子電解質膜と電極板との間で多孔質給電体の外
周に挟設したガスケットとから構成される複数個の固体
高分子電解質膜ユニットを積層した構造の複極式の水電
解セルを、純水容器内に配設し、ガスケットのうち陽極
室側のガスケットの表面に、純水容器の水室から陽極室
に至る純水供給通路を凹設して、純水容器内の純水を陽
極室に供給するように構成し、ガスケットのうち陽極室
側のガスケットの表面に、陽極室から純水容器の水室に
至る酸素ガス取り出し通路を凹設して、陽極室で発生し
た酸素ガスと水を純水容器内に取り出すように構成する
とともに、水電解セルの陽極側及び陰極側へ、前記各固
体高分子電解質膜ユニットを長手方向に貫通するマニホ
ールド式の水素ガス取り出し経路を設けて、ガスケット
のうち陰極室側のガスケットの表面に、陰極室から水素
ガス取り出し経路に至る水素ガス取り出し通路を凹設し
て、陰極室で発生した水素ガスを取り出すように構成し
たことを特徴とする水素・酸素発生装置。
着してガスケット外周部が容器内面に密着するようにし
てシール構造となるようにするとともに、ガスケットの
純水供給通路に対応する位置に、外套部材内壁に長手方
向溝を設け、該長手方向溝から外套部材の外壁側に貫通
する複数の純水供給口を設け、ガスケットの酸素ガス取
り出し通路に対応する位置に、外套部材内壁に長手方向
溝を設け、該長手方向溝から外套部材の外壁側に貫通す
る複数の酸素ガス取り出し口を設けたことを特徴とする
前述の(1)に記載の水素・酸素発生装置。
は、水電解セルを純水容器内に配設したいわゆる水浸漬
型の水素・酸素発生装置において、水電解セルの陽極室
及び陰極室の側壁の一部を構成するガスケット表面に、
陽極側のガスケットにガスケット内周からガスケット外
周に至る、すなわち、陽極室から純水容器の純水貯留部
分である水室に至る溝形状の純水供給通路及び酸素ガス
取り出し通路をそれぞれ凹設するとともに、陰極室側の
ガスケットに、陰極室、すなわちガスケット内周から固
体高分子電解質膜ユニットを長手方向に貫通するマニホ
ールド式の水素ガス取り出し経路に至る溝形状の水素ガ
ス取り出し通路を凹設して、純水容器内の純水を陽極室
に供給し、陽極室で発生した酸素ガスと水を純水容器内
に取り出すとともに、陰極室で発生した水素ガスをマニ
ホールド式の水素ガス取り出し経路を介して、水電解セ
ルから純水容器外部に取り出すように構成したものであ
る。
該ガスケットのみにて酸素発生室および水素発生室それ
ぞれの側壁を形成し、更に、水室と連通する通路もこの
ガスケットに形成しているため、部品数が少なく単純な
構造を有するものである。また、ガスケットに通路を設
けたことにより、電極板の薄膜化と装置全体のコンパク
ト化を図ることができる。
記ガスケットの通路の中に多孔質体をはめ込んでいるた
め、該ガスケットにかかる圧力条件にかかわらず、通路
を常に一定状態に確保することができるものである。
詳細に説明する。
実施例の分解斜視図で、図2は、図1 のA−A線につい
ての部分縦断面図で、各構成部材間を理解のために僅か
に距離をおいた状態で示してある、図3は、図2の装置
を組み立てた状態を示す部分縦断面図、図4は、そのC
方向の端面図である。
の水素・酸素発生装置を示している。水素・酸素発生装
置1は、基本的には、円盤状の固体高分子電解質膜10
と、その両面に添設した円盤状の多孔質給電体20、20
と、両多孔質給電体20、20の外側に配設した環状の陽極
及び陰極の両作用を行う円盤状の電極板30とから構成さ
れる複数個の環状の固体高分子電解質膜ユニット40,40
を、複数個並設した水電解セル2からなる構造のもので
ある。なお、各電極板30は、複極式電極板であって、通
電した際に電極板の表面と裏面が逆の電位となる単一枚
の電極板である。
れる円盤状のエンドプレート60、円盤状のポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、塩化ビニル(PVC)などの樹脂か
らなる端部絶縁板70'、チタンからなる端部電極板30'、
シリコンゴム、フッ素ゴムなどからなる環状のガスケッ
ト70、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)製フィルムなどから構成
される環状の保護シート80、固体高分子電解質膜10、保
護シート80、環状のガスケット70、中間部の電極板30・・
・・・・他端の端部電極板30'、端部絶縁板70”、エンドプ
レート60'から構成されている。
体高分子電解質膜10と電極板30とガスケット70とで構成
されるシールされた各室に多孔質給電体20が収容され、
多孔質給電体20の外周部に形成されたリング状の取着部
20aが、ガスケット70と保護シート80で挟着固定されて
おり、これがそれぞれ陽極室(酸素発生室)A、陰極室
(水素発生室)Bを形成している。
電極板30'には、チタン又は銅からなる給電棒30'a〜30'
dが4ヶ所外側に突設されており、端部絶縁板70'、70”
に形設された電極用孔部70'a〜70'd(70”a〜70"d)を
貫通して、エンドプレート60,60'の電極用孔部60a〜60d
(60'a〜60'd)に嵌合された絶縁ブシュ61a〜61dを貫通
して、別途設けられた電源(図示せず)より電圧が、両
端部の端部電極板30'にそれぞれ印加されるようになっ
ている。
は、長手(軸)方向に連通する水素ガス取出し経路54がマ
ニホールド式に形設されており、水素ガス取出し経路54
は、エンドプレート60'に設けられた水素ガス取出し用
ノズル64から、端部絶縁板70'の孔部74'、端部電極板3
0'の水素ガス取出し用孔部34'、ガスケット70の孔部7
4、保護シート80の孔部84、固体高分子電解質膜10の水
素ガス取出し用孔部14、保護シート80の孔部84、ガスケ
ット70の孔部74、中間の電極板30の水素ガス取出し用孔
部34、・・・・・・他端の端部電極板30'の水素ガス取出し用
孔部34'に終端するようにマニホールド式に構成されて
いる。なお、本実施例の場合、図4に示したように、エ
ンドプレート60'側に、水素ガス取出し用ノズル64を設
けている。
側のガスケット70の正面図であり、図に示したように、
陽極側のガスケット70の保護シート80に接触する側、す
なわち、固体高分子電解質膜側の表面には、陽極室Aか
ら純水容器90の水室97に至る溝形状の純水供給通路72が
凹設してあり、後述する純水容器90内の水室97の純水が
陽極室A内に供給されるようになっている。また、陽極
側のガスケット70の同じ表面には、純水供給通路72と対
向する位置に、半径方向外側に向かって陽極室から純水
容器の水室に至る溝形状の酸素ガス取り出し通路76が形
成されており、陽極室Aで発生した酸素ガスと水が、純
水容器90内の水室97に導出されるようになっている。な
お、図中、ガスケット70の孔部74が貫通されている。な
お、この酸素ガス取り出し通路76を形成するには、図6
に示したように、陽極側のガスケット70の、純水供給通
路72と酸素ガス取り出し通路76に対応する位置を、半径
方向外側に他の部材よりも突設した突設部70A,70Bとし
て、この突設部に溝形状の純水供給通路72'、酸素ガス
取り出し通路76'を設けることも可能である。、また、
図7は、図2のC−C線について見た陰極側のガスケッ
ト70の正面図であり、図に示したように、陰極側のガス
ケット70の保護シート80に接触する側、すなわち、固体
高分子電解質膜側の表面には、前述した純水供給通路72
及び酸素ガス取り出し通路76と角度的に位置をずらした
位置に、陰極室Bから水素ガス取出し用孔部74に至る溝
形状の水素ガス取り出し通路74Aが凹設されている。
ス取り出し通路76、及び水素ガス取り出し通路74Aは、
シリコンゴム、フッ素ゴム等の材質によって形成された
ガスケット70にそれぞれ設けられているため、従来のよ
うにチタン製の電極板にこれら通路を設けるのに比べて
切削等の加工が非常に容易となり、しかも、電極板30の
薄膜化を図ることが可能となるものである。
供給通路72、酸素ガス取り出し通路76および水素ガス取
り出し通路74Aの内部には多孔質体を嵌着している。そ
のため、水電解セルの締結時でも、また、水電解セル内
の圧力が大気圧側よりかなり高い場合でも、これら前記
純水供給通路72、酸素ガス取り出し通路76および水素ガ
ス取り出し通路74Aは、変形して縮小することはなく、
多孔質体の孔質によって純水、酸素ガスおよび水素ガス
の流路を常時一定に確保することができるものである。
固体高分子電解質を膜状に成形したもの、例えば、カチ
オン交換膜(フッ素樹脂系スルフォン酸カチオン交換
膜、例えば、デュポン社製「ナフィオン117」)の両面
に、貴金属、特に、白金族金属からなる多孔質の陽極及
び陰極を、化学的に無電解メッキで接合した構造の「固
体高分子電解質膜」を使用するのが好適である。また、
この場合、両電極としては、白金であるのが好ましく、
特に、白金とイリジウムの2層の構造とした場合には、
高電流密度、例えば、従来の物理的に電極をイオン交換
膜に接触させた構造の固体電解質では、50〜70A/dm2で
あるのに対して、80℃、200A/dm2において約4年間の長
期間電気分解することが可能となる。なお、この場合、
前記イリジウムの他にも、2種類以上の白金族金属をメ
ッキした多層構造の固体高分子電解質膜も使用可能であ
り、より高電流密度化が可能となる。
固体高分子電解質の両面に貴金属からなる電極を化学的
に無電解メッキで接合した構造であるので、固体高分子
電解質と両電極の間に水が存在しないので、溶液抵抗、
ガス抵抗がないので、固体高分子電解質と両電極の間の
接触抵抗が低く、電圧が低く、電流分布が均一となり、
高電流密度化、高温水電解、高圧水電解が可能となり、
高純度の酸素、水素ガスを効率良く得ることが可能であ
る。
確保するために、チタン製のメッシュ、例えば、エキス
パンドメタル3層重ねで、厚さ数mmとするのが好まし
い。なお、この多孔質給電体を用いることによって、電
極板30から固体高分子電解質膜10の表面の白金メッキ部
へ、電気分解に必要な電気を供給するとともに、原料で
ある純水及び発生する酸素、水素ガスを通過させること
ができる。また、多孔質給電体20は、要するに、導電性
の通気性を有する多孔質体であれば良く、上記のもの以
外にも、カーボン多孔質体、金属多孔質体、多孔質導電
セラミック等が適用可能である。
らその材質をチタン製とした。そして、上述したよう
に、純水供給通路72、72'、酸素ガス取り出し通路76、
及び水素ガス取り出し通路74Aをガスケット70側に設け
たため、電極板30にはこれらの通路を形成する必要がな
くなり、そのため、本実施例では厚さ2.0mmという従来
よりも薄い電極板30を使用することが可能となった。こ
のような電極板30の薄板化に伴い、高価な材料であるチ
タンの使用量を削減することができると同時に、水電解
セル2全体の大きさもコンパクト化することが可能とな
った。
高分子電解質膜ユニット40、40の外側には、ステンレス
鋼製、例えば、SUS304、SUS316などから構成される円盤
状のエンドプレート60、60'が設けられており、固体高分
子電解質膜ユニット40,40を並設して水電解セルを組立
るに際しては、エンドプレ−ト60,60'に、図4に示した
ように、それぞれ合計8カ所の締結用ボルト孔7が設け
られており、ボルト7Aおよびナット7Bをエンドプレート
60,60’に設けられた対応するボルト孔に螺着すること
によって、エンドプレート60,60’を締結して水素・酸
素発生ブロック2を組み立てるようになっている。
に示したように、略円筒状のSUS304、SUS316などの金属
製の純水容器90内に配設するが、この純水容器90には、
補給水入口90aと水抜き用ドレン90bが設けられ、水電解
セルの外周面と純水容器90内面との間に間隙が設けられ
ており、これが水室97を形成している。また、水室97
には、その長手方向に下方となる側に、絶縁性のPTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビ
ニリデン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体)などのプラスチッ
クから構成される水電解セル2と純水容器90との接触を
防止するために受台形状の接触防止用スペーサー98が介
装されている。なお、純水容器90の上方には、酸素ガス
気液分離室94が形成されている。
ライン101を介して、純水容器90の吸水入口90aに接続さ
れ、補給水入口90aを介して純水容器90の水室97に貯留
された純水が、水電解セル2の陽極側のガスケット70に
形成された純水供給通路72を介して、陽極室A内に供給
されるようになっている。この陽極室に供給された純水
が、固体高分子電解質膜10の陽極側において電気分解さ
れて、2H2O→O2+4H++4e-のような反応が起こり、陽極
室Aで酸素ガスと水が発生するようになっている。この
ように陽極室Aで発生した酸素ガスと水は、ガスケット
70の酸素ガス取り出し通路76を介して、水電解セル2
外、すなわち、純水容器90の水室97に導出されて、酸素
ガスは、純水容器90の上方に形成された酸素ガス気液分
離室94に溜まり、図示しない圧力制御装置の制御によっ
て、酸素ガス気液分離室94から所定の圧力になった際
に、酸素ガス取り出しライン96を介して、貯蔵タンクな
どのユースポイントに供給されるようになっている。
質膜10をH+が通過して、陰極側の多孔質給電体20におい
て電気分解されて、4H++4e-→2H2の反応が起こり水素
ガスが発生し、陰極室側のガスケット70の固体高分子電
解質膜10側表面に形成された水素ガス取り出し通路74A
を介して、水素ガスが補集される。そして、ガスケット
の水素ガス取出し用孔部74より水素ガス取出し経路54を
介して、水素ガス取出し用ノズル64から、水と水素ガス
が取り出され、水素ガス取り出し経路54から、水素ガス
取出し用ノズル64、ライン104を介して、水素側気液分
離タンク(図示せず)に接続されるとともに、水素側気
液分離タンクで気液分離された水素ガスは、貯蔵タンク
など(図示せず)のユースポイントに接続されている。
の実施例を示す図3と同様な図で、図10は、そのD−
D線についての外套部材の断面図である。この実施例の
基本的な構成は、第1の実施例と同様である。第1の実
施例と相違するところは、水電解セル2を、例えば、FR
Pなどの絶縁材料からなる略円筒形状の外套部材41に嵌
着したところが相違する。外套部材41の本体部40Cの内
径は、固体高分子電解質膜10、電極板30などの水電解セ
ル2の構成部材、特にガスケット70の外径とほぼ一致し
ており、これにより、セル内の圧力が大気圧側よりかな
り高い場合に、そのガス圧差によって、ガスケット70の
はみ出しによるシール機能が損なわれることを阻止する
ことが可能となる。この場合、外套部材41の両端部には
断面L字状のフランジ部40A,40Bがそれぞれ外周に向か
って縁設されるとともに、外套部材41の継合に際して
は、フランジ部40A,40Bに、それぞれ合計8カ所の外套
部材締結用ボルト孔42が設けられており、ボルト44A,4
4Bをエンドプレート60,60'に設けられた対応するボルト
孔62,62'に螺着することによって、エンドプレート60,6
0'と外套部材41を脱着自在に締結するようになってい
る。
応する位置に、外套部材41内壁41に長手方向溝44を設
け、長手方向溝から外套部材41の外壁側43に貫通する複
数の純水供給口45を設けてある。同様に、ガスケット70
の酸素ガス取り出し通路76に対応する位置に、外套部材
内壁に長手方向溝46を設け、長手方向溝46から外套部材
の外壁側43に貫通する複数の酸素ガス取り出し口47が設
けられている。従って、この純水供給口45を介して、純
水容器90の水室97に貯留された純水が、水電解セル2の
陽極側のガスケット70に形成された純水供給通路72を介
して、陽極室A内に供給されるようになっているととも
に、酸素ガス取り出し口47を介して、陽極室Aで発生し
た酸素ガスと水は、ガスケット70の酸素ガス取り出し通
路76を介して、純水容器90の水室97に導出されるように
なっている。
水電解セルを純水容器内に配設したいわゆる水浸漬型の
水素・酸素発生装置において、水電解セルの陽極室及び
陰極室の側壁の一部を構成するガスケット表面に、陽極
室から純水容器の純水貯留部分である水室に至る溝形状
の純水供給通路及び酸素ガス取り出し通路をそれぞれ凹
設するとともに、陰極室側のガスケットに、陰極室から
固体高分子電解質膜ユニットを長手方向に貫通するマニ
ホールド式の水素ガス取り出し経路に至る溝形状の水素
ガス取り出し通路を凹設して、純水容器内の純水を陽極
室に供給し、陽極室で発生した酸素ガスと水を純水容器
内に取り出すとともに、陰極室で発生した水素ガスをマ
ニホールド式の水素ガス取り出し経路を介して、水電解
セルから純水容器外部に取り出すように構成したので、
下記に示したような顕著で特有な作用効果を奏する極め
て優れた発明である。
複雑な形状の純水供給用溝、水素ガス取出し用溝、酸素
ガス取出し用溝、ならびに水抜きドレン用溝を凹設する
ことなく、陽極室への水の供給及び陽極室で発生した酸
素ガスと水を取り出し可能な水素・酸素発生装置を提供
できるので、電極板の厚さを、例えば1mm〜2mm程度にま
で薄くでき、高価なチタン電極板を用いてもコストが高
くならず、しかも装置全体の大きさもコンパクト化が図
れる。
円筒形状の外套部材に嵌着するとともに、この外套部材
に複数の純水供給口及び酸素ガス取り出し口を設けたの
で、水電解セル内の圧力が大気圧側よりかなり高い場合
にも、そのガス圧差によって、シール機能が損なわれる
ことなく、ガスケットより大気側に水素ガスが漏洩する
可能性のない高圧で操業可能な水素・酸素発生装置を提
供できる。
例の分解斜視図である。
図で、各構成部材間を理解のために僅かに距離をおいた
状態で示してある。
分縦断面図である。
ガスケットの正面図である。
す図5と同様な正面図である。
ガスケットの正面図である。
式に用いたシステムの概略図である。
施例を示す図3と同様な図である。
部材の断面図である。
置の分解斜視図である。
素発生装置の縦断面図である。
装置の概略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 固体高分子電解質膜と、その両面に添設
した多孔質給電体と、両多孔質給電体の外側に配設した
陽極及び陰極の両作用を行う複極式の電極板と、固体高
分子電解質膜と電極板との間で多孔質給電体の外周に挟
設したガスケットとから構成される複数個の固体高分子
電解質膜ユニットを積層した構造の複極式の水電解セル
を、純水容器内に配設し、 ガスケットのうち陽極室側のガスケットの表面に、純水
容器の水室から陽極室に至る純水供給通路を凹設して、
純水容器内の純水を陽極室に供給するように構成し、 ガスケットのうち陽極室側のガスケットの表面に、陽極
室から純水容器の水室に至る酸素ガス取り出し通路を凹
設して、陽極室で発生した酸素ガスと水を純水容器内に
取り出すように構成するとともに、 水電解セルの陽極側及び陰極側へ、前記各固体高分子電
解質膜ユニットを長手方向に貫通するマニホールド式の
水素ガス取り出し経路を設けて、ガスケットのうち陰極
室側のガスケット表面に、陰極室から水素ガス取り出し
経路に至る水素ガス取り出し通路を凹設して、陰極室で
発生した水素ガスを取り出すように構成したことを特徴
とする水素・酸素発生装置。 - 【請求項2】 前記水電解セルを、外套部材に嵌着して
ガスケット外周部が容器内面に密着するようにしてシー
ル構造となるようにするとともに、 ガスケットの純水供給通路に対応する位置に、外套部材
内壁に長手方向溝を設け、該長手方向溝から外套部材の
外壁側に貫通する複数の純水供給口を設け、 ガスケットの酸素ガス取り出し通路に対応する位置に、
外套部材内壁に長手方向溝を設け、該長手方向溝から外
套部材の外壁側に貫通する複数の酸素ガス取り出し口を
設けたことを特徴とする請求項1に記載の水素・酸素発
生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8012133A JP3037128B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 水素・酸素発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8012133A JP3037128B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 水素・酸素発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09202985A true JPH09202985A (ja) | 1997-08-05 |
JP3037128B2 JP3037128B2 (ja) | 2000-04-24 |
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ID=11797041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8012133A Expired - Lifetime JP3037128B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 水素・酸素発生装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3037128B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006131944A (ja) * | 2004-11-04 | 2006-05-25 | Hitachi Zosen Corp | 水電解水素発生装置における容器収納型水電解槽 |
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WO2006110015A1 (en) * | 2005-04-14 | 2006-10-19 | Keum-Joo Bae | Apparatus for producing oxygen using water |
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CN110607533A (zh) * | 2018-06-14 | 2019-12-24 | 松下知识产权经营株式会社 | 电化学式氢气泵 |
-
1996
- 1996-01-26 JP JP8012133A patent/JP3037128B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP3037128B2 (ja) | 2000-04-24 |
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