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JPH09199460A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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Publication number
JPH09199460A
JPH09199460A JP2848896A JP2848896A JPH09199460A JP H09199460 A JPH09199460 A JP H09199460A JP 2848896 A JP2848896 A JP 2848896A JP 2848896 A JP2848896 A JP 2848896A JP H09199460 A JPH09199460 A JP H09199460A
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JP
Japan
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substrate
lamp
ultraviolet rays
ultraviolet
gas
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Application number
JP2848896A
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English (en)
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JP3502498B2 (ja
Inventor
Koji Kizaki
幸治 木▲崎▼
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2848896A priority Critical patent/JP3502498B2/ja
Publication of JPH09199460A publication Critical patent/JPH09199460A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 専用の処理室等を設けることなく基板に対す
る紫外線の照射処理を行えるようにすることにより、基
板製造装置の占有面積と基板の搬送回数とを減少するこ
とのできる基板処理装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 基板処理装置40は、ランプカバー43
と石英板45からなり、その内部に誘電体バリア放電ラ
ンプ41を収納したランプボックス47と、ランプボッ
クス47内に窒素ガスを供給する導入口49と、ランプ
ボックス47の外側を囲う排気カバー55と、排気カバ
ー55内の気体を外部に排出する排気口61とを備え
る。基板Wの裏面中央部は、排気カバー55の凸部57
により支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体製造装置
や液晶表示パネル製造装置などにおいて、半導体ウエハ
や液晶用ガラス基板(以下「基板」と総称する)に対し
紫外線を照射してその処理を行う基板処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】このような基板処理装置としては、低圧
水銀ランプ等の紫外線ランプから出射される紫外線を基
板に照射してオゾンを発生させ、基板表面の有機物を分
解して基板表面を親水化させることにより、後段の処理
における洗浄効果を高めるために使用されるものが知ら
れている。
【0003】このような基板処理装置において、基板に
照射すべき紫外線が装置の外部に漏洩した場合には、そ
の紫外線が人体に影響を及ぼす可能性があることや、装
置外部の空気雰囲気下で漏洩した紫外線によりオゾンが
発生してしまう可能性があることから、従来、この種の
装置においては、基板に紫外線を照射する処理部を紫外
線照射処理専用の光密な処理室として構成している。そ
して、基板に対し紫外線照射処理を行う際には、開閉可
能なシャッターを有する搬入口よりこの処理室に基板を
搬入し、シャッターを閉じて処理部を外部から遮断した
状態で、基板に対する紫外線の照射処理を行っている。
【0004】このため、基板に対する紫外線照射処理を
行うためには、基板製造装置に紫外線照射処理専用の処
理室を配設することが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板製
造装置に紫外線処理専用の処理室を配設した場合には、
この処理室により、基板製造装置の占有面積が大きくな
る。このため、基板製造装置を設置するクリーンルーム
の面積を大きくしなくてはならないという問題点があ
る。特に、近年の被処理基板の大型化にともない基板製
造装置の占有面積が増加する傾向にあることから、各種
の処理を行うための装置に必要とされる占有面積の小型
化が要請されている。
【0006】また、基板製造装置に紫外線照射処理専用
の処理室を配設した場合には、この処理室に対し、基板
を搬入、搬出する工程が必要となる。一方、近年、被処
理基板は大型化とともに薄板化が進み、基板の搬送には
特に精度が要求されてきている。例えば、液晶表示パネ
ル用の角形ガラス基板においては、基板のサイズが50
0×600mmで、その厚みが0.7mmのものも多用
される傾向にある。このような基板においては、基板自
体の変形により搬送不良が生じ、搬送装置による搬送時
に基板が割れるという事故が発生する場合があるという
問題点がある。このため、基板製造装置における基板の
搬送回数は、できるだけ少なくすることが要請されてい
る。
【0007】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、専用の処理室等を設けることなく、基板
に対する紫外線の照射処理を行えるようにすることによ
り、基板製造装置の占有面積と基板の搬送回数とを減少
することのできる基板処理装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、紫外線を基板に照射して基板を処理する基板処理装
置であって、基板を支持する基板支持手段と、前記基板
支持手段に支持された基板に対し真空紫外線を照射する
紫外線ランプと、ランプカバーと紫外線透過板とを有
し、前記紫外線ランプを気密状態で収納するランプボッ
クスと、前記ランプボックス内に、基板の処理に寄与す
る紫外線の吸収帯がない気体を供給する気体供給手段と
を備えている。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、ランプボックスの外周を囲い、基板支
持手段に支持された基板と対向する側に開口部が設けら
れた排気カバーと、前記排気カバーの内部から気体を排
出する排気口とを備えている。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2いずれかに記載の発明において、紫外線ランプとして
誘電体バリア放電ランプを採用している。
【0011】なお、この明細書でいう「基板の処理に寄
与する紫外線の吸収帯がない気体」とは、紫外線ランプ
から出射される真空紫外線のうち、少なくとも基板の処
理に寄与する波長の真空紫外線を吸収して減衰させる紫
外線吸収帯を持たない気体を指す。このような気体とし
ては、例えば窒素、ヘリウム、ネオン、水素、アルゴン
等の気体を使用することができるが、特に基板の処理に
おいて不活性ガスとして多用される窒素ガスが好適であ
る。また、真空紫外線のうち基板Wの処理に寄与する波
長は、その処理の種類により選択されるが、紫外線照射
によりオゾンを発生させ基板表面の有機物を分解するこ
とにより基板表面を親水化させる処理においては、17
2nmや185nm等の200nm以下の波長、より好
ましくは160〜200nmの範囲の波長が有効とな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明の
実施の形態を説明する。
【0013】まず、この発明に係る基板処理装置を適用
する基板製造装置の全体構成について説明する。図1
は、基板製造装置の平面図であり、図2はその正面図で
ある。
【0014】この基板製造装置は、角形の液晶表示パネ
ル用ガラス基板Wに対して各種の処理を行うものであ
り、複数枚の基板Wを収納したカセット1を前工程から
受け取るインデクサー部3と、基板Wに各種の処理を施
すための複数の処理ユニットを備えた基板処理部5と、
基板処理部5における各処理ユニット間で基板Wを搬送
する基板搬送部7と、図示しない露光機との間で基板W
を受け渡しするインターフェース部9とから構成されて
いる。
【0015】インデクサー部3は、複数のカセット1を
載置するテーブル11と、搬送路13に沿って移動する
搬送装置14とを備える。搬送装置14は、基板Wを、
カセット1と基板処理部5に配設された受け渡し部15
との間で受け渡しする。
【0016】基板処理部5は、上下方向に多段に構成さ
れており、その下段部には、前述した基板受け渡し部1
5と、回転式洗浄装置(以下「スピンスクラバ」とい
う)17と、回転式塗布装置(以下「スピンコータ」と
いう)19と、複数の回転式現像装置(以下「スピンデ
ベロッパ」という)21、23と、基板受け渡し部24
とが配設されている。また、その上段部には、ホットプ
レートやクールプレート等の熱処理装置25と、基板搬
送部7の各主搬送装置29、31、33間で基板Wを受
け渡すための基板受け渡し部27とが、各々複数配設さ
れている。
【0017】基板搬送部7は、搬送路35、37、39
に沿って移動する主搬送装置29、31、33を備え
る。各主搬送装置29、31、33は3軸方向に移動可
能な搬送アームを備え、基板Wを、受け渡し部15、ス
ピンスクラバ17、スピンコータ19、スピンデベロッ
パ21、23、熱処理装置25および受け渡し部24の
間で搬送する。
【0018】インターフェース部9は、基板Wを、受け
渡し部24と図示しない後段の露光機との間で受け渡し
する。
【0019】このような基板製造装置においては、カセ
ット1に収納されて基板製造装置に搬入された基板W
は、搬送装置14により受け渡し部15に載置される。
受け渡し部15に載置された基板Wは、主搬送装置29
により受け取られ、各主搬送装置29、31、33によ
り、スピンスクラバ17、スピンコータ19および熱処
理装置25の間に任意の順序で搬送され、必要な処理を
施される。処理の終了した基板Wは、主搬送装置33に
より受け渡し部24に搬送される。そして、この基板W
は、図示しないインターフェース部9の搬送装置により
後段の露光機に搬送されて露光処理される。露光の終了
した基板Wは、インターフェース部9の搬送装置により
受け渡し部24に搬送された後、各主搬送装置29、3
1、33によりスピンデベロッパ21、23および熱処
理装置25に搬送されて必要な処理を施された後、受け
渡し部15に載置される。そして、この基板Wは、搬送
装置14によりカセット1に収納される。
【0020】次に、この発明に係る基板処理装置につい
て説明する。図3は、この発明に係る基板処理装置40
の第1実施形態を示す断面図であり、図4はその平面図
である。
【0021】この基板処理装置40は、基板Wの裏面中
央部に対し紫外線を照射してオゾンを発生させ、基板W
の裏面の有機物を分解して基板Wの裏面を親水化させる
ことにより、後段のスピンスクラバ17における洗浄処
理時の洗浄効果を高めるために使用されるものであり、
前述した基板製造装置の基板処理部5における受け渡し
部15に併設されている。
【0022】スピンスクラバ17においては、基板Wの
表面に洗浄液を供給して基板Wの表面を洗浄するととも
に、基板Wの裏面に洗浄液を供給して、基板Wを洗浄し
て汚染された洗浄液が裏面に回り込むことを防止してい
る。そして、洗浄液による洗浄の終了後に、基板Wを高
速で回転させることにより基板Wを乾燥している。
【0023】このスピンスクラバ17による洗浄におい
ては、一般に、洗浄後に基板Wの裏面の中央部に洗浄液
の水滴が残りやすい。これは、基板Wの中央部は、基板
Wを高速回転させて乾燥する乾燥時に遠心力や回転に伴
う風の影響を受けにくいことや、基板Wの裏面は搬送装
置等との接触により汚染され疎水性となりやすいことが
原因と考えられる。
【0024】このため、スピンスクラバ17による洗浄
の前に、予め基板Wの裏面中央部の有機物を分解して親
水化しておくことが好ましい。このため、この実施の形
態においては、基板製造装置の基板処理部5における受
け渡し部15に、基板Wの裏面中央部に紫外線を照射す
る基板処理装置40を併設している。
【0025】この基板処理装置40においては、その波
長が200nm以下、特に175nm以下の真空紫外線
を照射する紫外線ランプとして、誘電体バリア放電ラン
プ41を使用している。この誘電体バリア放電ランプ4
1は、誘電体バリア放電によってエキシマ分子を形成
し、このエキシマ分子から放射される光を出射するラン
プであり、この実施形態においては、放電ガスとしてキ
セノンガスを使用し中心波長が172nmの真空紫外線
を照射するものを採用している。
【0026】なお、紫外線ランプとして、特に、その波
長が200nm以下の真空紫外線を照射するランプを使
用する理由は以下の通りである。
【0027】すなわち、真空紫外線は空気雰囲気下で減
衰しその到達距離はきわめて短い。例えば、この実施の
形態のようにキセノンガスを使用した誘電体バリア放電
ランプ41の場合、放射される紫外線の中心波長は17
2nmであり、その空気雰囲気下での到達距離は約10
mmである。同様に、真空紫外線を中心波長として照射
する他の紫外線ランプにおいても、その空気雰囲気下で
の到達距離はきわめて短い。このような真空紫外線の減
衰は、当該真空紫外線が酸素を含む空気中を通過する際
に真空紫外線の連続吸収帯を有する酸素により吸収され
ることから生ずる現象である。このため、紫外線ランプ
として真空紫外線を出射するものを利用すれば、基板処
理装置40を外部への紫外線の漏洩を阻止できるような
構成としない場合であっても、真空紫外線の到達距離が
きわめて短いことから、この紫外線が人体に影響を及ぼ
すことや装置外部でオゾンを発生させるという現象を防
止することが可能となる。
【0028】従って、紫外線ランプとして、特に、その
波長が200nm以下の真空紫外線を照射するランプを
使用した場合には、この実施の形態のように、基板処理
部40を基板製造装置における受け渡し部15に併設す
ることが可能となり、紫外線照射処理のための専用のス
ペースを設けることや、紫外線照射処理のために特別に
基板Wを搬送することは不要となる。
【0029】この誘電体バリア放電ランプ41は、ラン
プカバー43と石英板45から成るランプボックス47
内に収納されている。また、ランプカバー43と誘電体
バリア放電ランプ41との間には反射板48が設けられ
ており、誘電体バリア放電ランプ41からの紫外線は効
率よく基板W側に導かれる。
【0030】この誘電体バリア放電ランプ41からの紫
外線は、石英板45を介して後述する排気カバー55に
支持された基板Wに照射される。このため、石英板45
としては、紫外線をできるだけ減衰させずに透過するも
のを採用することが必要となる。このような材質として
は、例えば無水合成石英等を利用することができる。但
し、紫外線を減衰させない材質であれば、石英以外のも
のを使用してもよい。
【0031】ランプカバー43の左側部には窒素ガスの
導入口49が設けられており、図示しない窒素ガス供給
源から供給された窒素ガスがこの導入口49からランプ
ボックス47内に導入される。一方、ランプカバー43
の右側部には、図示しない排出部に接続された窒素ガス
の排出口51が設けられている。導入口49から導入さ
れランプボックス47内を通過した窒素ガスは、この排
出口51より排出される。
【0032】なお、ランプボックス47内に窒素ガスを
供給する理由は次の通りである。すなわち、紫外線ラン
プとしてその波長が200nm以下の真空紫外線を含む
紫外線を照射するランプを使用した場合、前述したよう
に、真空紫外線は空気雰囲気下で減衰しその到達距離は
きわめて短いことから、紫外線ランプより出射された紫
外線のうちの真空紫外線が基板Wに到達しないという現
象が発生する。この実施の形態のようにキセノンガスを
使用した誘電体バリア放電ランプ41の場合、真空紫外
線の空気雰囲気下での到達距離は約10mmであること
から、誘電体バリア放電ランプ41と基板Wと間に存在
する空気層の厚みが10mm以上であれば、誘電体バリ
ア放電ランプ41から照射された紫外線は実質的に基板
Wに全く到達しないこととなる。このため、ランプボッ
クス47内に基板Wの処理に寄与する紫外線の吸収帯が
ない気体を連続的に供給することでランプボックス47
内を当該気体によりパージし、ランプボックス47内か
ら酸素分子を除去することにより、ランプボックス47
内での真空紫外線の減衰を防止している。
【0033】ランプボックス47の外側には、上方に開
口部53を有する排気カバー55が配設されている。こ
の排気カバー55の上部は、凸部57と凹部59が交互
に形成された凹凸形状となっている。そして、この排気
カバー55の凸部57により基板Wの裏面中央部が支持
される。なお、排気カバー55の凸部57により基板W
を支持するかわりに、排気カバー55とは別に設けた支
持手段により基板Wを支持するようにしてもよい。
【0034】なお、上記のように誘電体バリア放電ラン
プ41から出射される波長172nmの紫外線の空気雰
囲気下での到達距離は約10mmであることから、石英
板45の上面と排気カバー55の凸部57に支持された
基板Wの裏面との距離が5mm程度となるように排気カ
バー55等の寸法を設定している。
【0035】排気カバー55の底部には、排気カバー5
5内の気体を外部に排出するための排気口61が設けら
れている。この排気カバー55は、真空紫外線の照射工
程において発生するオゾンガスの周囲への拡散を防止す
るためのものである。排気カバー55の排気口61から
排気を行うことにより、排気カバー55と基板Wの裏面
とにより形成される空間内のオゾンを含むガスが吸引さ
れ、排気カバー55の外部へのオゾンガスの拡散が防止
される。
【0036】なお、この基板処理装置40は、紫外線照
射により空気中の酸素から発生するオゾンガスを利用し
て基板W表面の有機物を分解するものであることから、
基板Wの表面に一定濃度のオゾンガスが存在する必要が
ある。このため、排気カバー55と基板Wとにより形成
される空間が気密状態となると、排気口61から排気を
行った場合にこの空間が負圧となり、処理に必要なオゾ
ンの濃度が不足することになる。これを防止するため、
前述したように、排気カバー55の上部を凸部57と凹
部59が交互に形成された凹凸形状とし、凹部59より
排気カバー55の外部から空気を取り入れ可能な構成と
することにより、オゾンの発生を促進し、処理に必要な
オゾン濃度を維持している。
【0037】上記の説明においては、排気カバー55の
上部を凸部57と凹部59が交互に形成された凹凸形状
とし、凸部57により基板Wを支持しているが、図5に
示すように、基板Wを複数の支持ピン63で支持すると
ともに、排気カバー55の開口部53の外周に沿って、
上方に向かって清浄な空気を噴出するエアーカーテンノ
ズル65を配設することにより、オゾンガスの周囲への
拡散を防止する構成としてもよい。
【0038】また、この場合においては、空気に換えて
窒素ガス等の不活性ガスを噴出することもできる。但
し、紫外線照射により空気中の酸素から発生するオゾン
ガスを利用して基板W表面の有機物を分解する処理にお
いては、前述したように、排気カバー55内に一定濃度
の酸素が存在することが要求されることから、排気カバ
ー55内に外部の空気を取り入れることが可能なよう
に、排気口61からの排気量と不活性ガスの噴出量とを
設定する必要がある。
【0039】次に、基板処理装置40における基板Wの
処理工程について説明する。
【0040】処理を行うべき基板Wは、カセット1に収
納された状態で基板製造装置のインデクサー部3におけ
るテーブル11上に載置される。そして、インデクサー
部3の搬送装置14における搬送アーム71が基板Wを
下方から支持し、図6に示すように、その基板Wを基板
処理装置40の排気カバー55上に載置する。なお、こ
れに先立ち、導入口49から窒素ガスを導入するととも
に排出口51よりこの窒素ガスを排出することでランプ
ボックス47内に窒素ガスを循環させ、ランプボックス
47内を予め窒素ガスでパージしておく。
【0041】次に、誘電体バリア放電ランプ41を点灯
させるとともに、排気口61から排気を行う。これによ
り、基板Wの裏面における排気カバー55に囲まれた中
央部が、誘電体バリア放電ランプ41から照射される真
空紫外線により処理され、親水化される。
【0042】この紫外線の照射工程においては、ランプ
ボックス47内は窒素ガスでパージされていることか
ら、誘電体バリア放電ランプ41から出射された真空紫
外線は、ランプボックス47内で減衰することなく石英
板45から出射され、基板Wに到達する。また、排気カ
バー55内においては、真空紫外線により空気中の酸素
から変換したオゾンガスが発生するが、このオゾンガス
は排気口61より外部に排出される。このため、基板製
造装置の内部にオゾンガスが拡散することはない。
【0043】なお、紫外線照射処理中における排気口6
1からの排気は、排気カバー55と基板Wとにより形成
される空間から、紫外線により発生するオゾンガスが漏
洩しない程度の強さとすれば十分である。
【0044】基板Wの裏面における紫外線照射処理に必
要な時間が経過すれば、誘電体バリア放電ランプ41を
消灯する。そして、排気口61からの排気を最大とし排
気カバー55内に残存するオゾンガスを完全に排出す
る。
【0045】そして、図6に示すように、基板搬送部7
の主搬送装置29における搬送アーム73が基板Wを下
方から支持し、基板処理部5に搬送する。
【0046】なお、基板Wに対する紫外線照射処理の終
了後においても誘電体バリア放電ランプ41を消灯しな
い場合には、紫外線により空気中の酸素がオゾンガスに
変換し、当該オゾンガスが基板Wが取り除かれた排気カ
バー55の上方の開口部53より基板製造装置の内部に
拡散することになるが、上記のように、点灯後短時間で
安定化する誘電体バリア放電ランプ41を使用し、この
誘電体バリア放電ランプ41を紫外線照射処理終了後に
消灯する構成とすることにより、このような不要なオゾ
ンガスの発生を防止することができる。なお、紫外線ラ
ンプとして、低圧水銀ランプ等の点灯後短時間では安定
しないランプを使用する場合には、シャッターにより紫
外線を遮断して、オゾンガスの発生を防止する構成とす
ることが好ましい。
【0047】次に、この発明に係る基板処理装置40の
第1実施形態における変形例について説明する。図7
は、第1実施形態の変形例に係る基板処理装置40の断
面図であり、図8はその平面図である。なお、これらの
図において、図3および図4に示す基板処理装置40と
同一の部材については、同一の符号を付して詳細な説明
を省略する。
【0048】この基板処理装置40は、基板Wの裏面に
紫外線を照射するための2本の誘電体バリア放電ランプ
41を備える。そして、これらの誘電体バリア放電ラン
プ41は、各々、半円形のランプカバー43a、43b
と石英板45a、45bからなるランプボックス47
a、47b内に収納されている。また、各ランプボック
ス47a、47bには、ランプボックス47a、47b
内に窒素ガスを供給する導入口49と、ランプボックス
47a、47b内の窒素ガスを排出する排出口51とが
設けられている。
【0049】ランプボックス47a、47bの外側に
は、上方に開口部53を有し、下方に排気口61を有す
る排気カバー55が配設されている。また、排気カバー
55の中央部には、排気カバー55に支持される基板W
の裏面に空気を供給する供給管75が配設されている。
【0050】この基板処理装置40において、排気カバ
ー55の上部に設けられた凸部57上に載置した基板W
に誘電体バリア放電ランプ41からの紫外線を照射する
際には、排気口61から排気を行うとともに、供給管7
5より基板Wの裏面に空気を供給する。すると、排気カ
バー55の凹部59から排気カバー55内に進入した空
気と供給管75から排気カバー55内に進入した空気と
が、排気カバー55内における基板Wの裏面に均一に供
給される。そして、この空気中の酸素が真空紫外線によ
りオゾンに変換し、基板Wの裏面における排気カバー5
5に囲まれた中央部を親水化する。基板Wの処理に利用
されたオゾンガスは、排気カバー55の下方に設けられ
た排気口61より排出される。
【0051】なお、上述した基板処理装置40において
は、いずれも、基板Wの中央部を排気カバー55で覆
い、中央部のみに紫外線を照射して処理する場合につい
て説明したが、図9に示すように、排気カバー55を基
板Wの裏面のほぼ全域を覆う形状とし、基板Wの裏面の
ほぼ全域に紫外線を照射して処理するようにしてもよ
い。
【0052】上述した第1実施形態においては、空気雰
囲気下での到達距離が短い真空紫外線を照射する誘電体
バリア放電ランプ41を窒素ガスでパージされたランプ
ボックス47内に設置し、誘電体バリア放電ランプ41
からの真空紫外線を基板Wの裏面に近接して配置された
石英板45を介して基板Wに照射している。このため、
誘電体バリア放電ランプ41からの真空紫外線は、基板
Wの裏面には照射されるが、基板処理装置40の外部ま
で到達することはない。また、ランプボックス47の外
周を囲む排気カバー55を設け、この排気カバー55内
の気体を排気口61から排気する構成としているため、
真空紫外線により発生するオゾンガスが基板処理装置4
0の外部に漏洩することはない。
【0053】従って、この基板処理装置40を、基板製
造装置においてインデクサ部3から搬入された基板Wが
常に通過する受け渡し部15に併設することが可能とな
り、基板処理装置40のための、特別な設置スペースや
搬送工程を不要とすることが可能となる。
【0054】次に、この発明に係る基板処理装置の第2
実施形態について説明する。図10はこの発明に係る基
板処理装置80の第2実施形態を示す正面図であり、図
11はその平面図である。
【0055】この実施の形態に係る基板処理装置80
は、基板Wの表面全域に紫外線を照射してオゾンを発生
させ、基板Wの表面の有機物を分解して親水化させる機
能と、基板Wの表面に洗浄液を供給して基板Wの表面を
洗浄する機能とを有する。
【0056】この基板処理装置80は、図1および図2
に示す基板製造装置のスピンスクラバ17に換えて設置
されるものであり、スピンスクラバ17と紫外線照射装
置とを併設した場合と同様に機能する。
【0057】この基板処理装置80は、基板Wを回転可
能に支持するスピンチャック81と、基板Wの表面に当
接して基板Wを洗浄する洗浄用ブラシ83を備えたブラ
シアーム85と、基板Wの表面に紫外線を照射する誘電
体バリア放電ランプ41を内蔵したランプアーム87
と、基板Wの表面に洗浄液を供給する複数のスプレーノ
ズル89と、基板Wの表面から飛散する洗浄液を受ける
円筒状の内カップ91と、処理液回収容器93を有する
処理室95とを備える。
【0058】スピンチャック81は、その中央に基板W
を収納する凹部97を備えた円盤状の支持台99と、基
板Wの下面を支持する複数の支持ピン103と、基板W
を固定するための固定ピン101と、支持台99を回転
駆動するモータ105とを備える。基板Wは、支持台9
9の回転に伴い、その中心を回転中心Cとして回転す
る。なお、基板Wがスピンチャック81に支持された状
態においては、基板Wの表面と支持台99の表面とがほ
ぼ同一の高さとなるように、凹部97の深さと支持ピン
103の高さが設定されている。
【0059】ブラシアーム85は、ナイロン樹脂等を材
料とする毛が植設された洗浄用ブラシ83をその先端部
に備える。この洗浄用ブラシ83は、図示しないモータ
の駆動により、洗浄用ブラシ83の中心を軸として基板
Wの表面と平行な平面に沿って自転する。また、洗浄用
ブラシ83は、図示しない駆動機構により、わずかな距
離だけ上下移動可能に構成されている。
【0060】また、ブラシアーム85は、モータ107
に連結する駆動軸109の駆動により、駆動軸109の
軸芯を回転中心として、図11において実線で示す洗浄
用ブラシ83がスピンチャック81に支持されて回転す
る基板Wの回転中心Cと対向する位置と、一点鎖線で示
す洗浄用ブラシ83が支持台99の端部と対向する位置
と、二点鎖線で示す待機位置との間で揺動可能な構成と
なっている。
【0061】洗浄用ブラシ83により基板Wを洗浄する
際には、スピンチャック81に支持されて回転する基板
Wの表面に自転する洗浄用ブラシ83を当接させた状態
で、ブラシアーム85を、洗浄用ブラシ83がスピンチ
ャック81に支持されて回転する基板Wの回転中心Cと
対向する位置と、洗浄用ブラシ83が支持台99の端部
と対向する位置との間で往復して揺動させることによ
り、基板Wの表面全域に洗浄用ブラシ83を摺接して洗
浄することができる。
【0062】なお、前述したように、基板Wがスピンチ
ャック81に支持された状態においては、基板Wの表面
と円盤状の支持台99の表面とがほぼ同一の高さとなる
ように凹部97の深さと支持ピン103の高さが設定さ
れているため、洗浄用ブラシ83が角形の基板Wの端縁
部と摺接する際の毛先部分の損傷が軽減される。
【0063】ランプアーム87は、後程その構成を詳細
に説明するように、スピンチャック81に支持されて回
転する基板Wの表面に紫外線を照射するための誘電体バ
リア放電ランプ41を備える。
【0064】また、このランプアーム87は、モータ1
11に連結する駆動軸113の駆動により、図1に実線
で示す待機位置と、二点鎖線で示すランプアーム87が
基板Wの回転中心Cと対向する紫外線照射位置との間で
揺動可能な構成となっている。
【0065】この紫外線照射位置は、ランプアーム87
に内蔵された誘電体バリア放電ランプ41から出射され
る紫外線が、スピンチャック81に支持された基板Wの
回転中心Cから端縁にわたり照射される位置である。す
なわち、紫外線照射位置において、誘電体バリア放電ラ
ンプ41から基板Wの表面に出射される紫外線の照射領
域は、その先端が回転する基板Wの回転中心をわずかに
越えた位置に達し他端が基板Wの角部の外側に位置する
ように、基板Wの角部の回転軌跡の半径より若干長めに
設定されている。このため、紫外線照射位置において、
基板Wを回転させながら誘電体バリア放電ランプ41か
ら基板Wに紫外線を出射することにより、基板Wの表面
全域に紫外線を照射することができる。
【0066】次に、ランプアーム87の構成について説
明する。図12はランプアーム87の一部を示す側断面
図であり、図13はそのA−A断面矢視図である。
【0067】これらの図において、41は第1実施形態
において使用したものと同様の誘電体バリア放電ランプ
であり、ランプカバー115と石英板117から成るラ
ンプボックス119内に収納されている。なお、ランプ
カバー115の上面と誘電体バリア放電ランプ41との
間には反射板118が配設されており、誘電体バリア放
電ランプ41からの紫外線は効率よく基板W側に導かれ
る。
【0068】なお、図12および図13に示す実施の形
態においては、ランプボックス119内に1本の誘電体
バリア放電ランプ41を配設しているが、ランプアーム
87の長手方向に複数の誘電体バリア放電ランプ41を
列設した構成としてもよい。また、ランプアーム87の
長手方向と交差する方向に複数の誘電体バリア放電ラン
プ41を列設した構成とすることも可能である。さらに
は、面状の発光部を有する誘電体バリア放電ランプ41
を使用することもできる。
【0069】この誘電体バリア放電ランプ41からの紫
外線は、石英板117を介して基板Wに照射される。こ
のため、石英板117としては、第1実施形態同様、紫
外線をできるだけ減衰させずに透過するものを採用する
ことが必要となる。
【0070】図12に示すランプカバー115の右上部
には窒素ガスの導入口121が設けられており、図示し
ない窒素ガス供給源から供給された窒素ガスがこの導入
口121からランプボックス119内に導入される。一
方、ランプカバー115の左側部には、図示しない排出
部に接続された窒素ガスの排出口123が設けられてい
る。導入口121から導入されランプボックス119内
を通過した窒素ガスは、この排出口123より排出され
る。
【0071】なお、誘電体バリア放電ランプ41から出
射される波長172nmの紫外線の空気雰囲気下での到
達距離は約10mmであることから、ランプアーム87
が紫外線照射位置に移動した状態において、石英板11
7の下面とスピンチャック81に支持された基板Wの表
面との距離を5mm程度としている。
【0072】ランプアーム87には、ランプボックス1
19の外側を囲み下方に開口部125を有する排気カバ
ー127が形成されている。この開口部125の外周部
を構成する排気カバー127の下端部129は、ランプ
アーム87が紫外線照射位置に移動した状態において、
スピンチャック81に支持された基板Wおよび支持台9
9の表面に1mm程度まで近接した位置に配置されてい
る。また、排気カバー127の左側部には、排気カバー
127内の気体を外部に排出するための排気口131が
設けられている。
【0073】この排気カバー127は、後述する紫外線
の照射工程において発生するオゾンガスの周囲への拡散
を防止するためのものであり、この排気カバー127の
内周面とランプカバー115の外周面との間の隙間によ
りランプボックス119の周囲を囲む排気部133が形
成される。そして、排気口131から排気を行うことに
より、ランプボックス119の周囲に形成された排気部
133からオゾンを含むガスが吸引され、オゾンガスの
拡散が防止される。このとき、ランプアーム87が紫外
線照射位置に移動した状態においては、図12に示すよ
うに、排気カバー127の開口部125全面がスピンチ
ャック81に支持された基板Wおよび支持台99と対向
し、かつ、開口部125の外周部を構成する排気カバー
127の下端部129は、基板Wおよび支持台99の表
面に1mm程度まで近接した位置に配置されていること
から、排気カバー127と基板Wおよび支持台99とに
より形成される空間内部の気体が効率的に排気口131
から排出される。
【0074】なお、排気部133は、図12および図1
3に示すように、ランプボックス119の周囲全体を囲
む構成とする必要はなく、例えば、基板Wの回転により
基板Wの表面がランプアーム87の下面に新たに進入す
る進入側の反対側にのみ排気部133を設ける構成とす
ることもできる。この場合においては、酸素を含む空気
は進入側から排気カバー127の内部に取り込まれ、こ
の酸素が紫外線照射によりオゾンガスに変換されて基板
Wの処理に利用される。そして、このオゾンガスは、進
入側の反対側に設けられた排気部133から吸引され、
排気口131から排気カバー127外へ排出される。
【0075】上記の説明においては、排気カバー127
の下端部129を基板Wおよび支持台99の表面に1m
m程度まで近接した位置に配置したものについて説明し
たが、図14に示すように、排気カバー127の開口部
125の外周に沿って、下方に向かって清浄な空気を噴
出するエアーカーテンノズル135を配設することによ
り、オゾンガスの周囲への拡散を防止する構成としても
よい。また、この場合においては、空気に換えて窒素ガ
ス等の不活性ガスを噴出してもよい。
【0076】次に、基板処理装置80における基板Wの
処理工程について説明する。
【0077】まず、ランプアーム87における窒素ガス
の導入口123よりランプボックス119内に窒素ガス
を導入し、ランプボックス119内に窒素ガスを充満さ
せる。次に、基板製造装置の主搬送装置29により、処
理を行うべき基板Wをスピンチャック81における支持
台99の凹部97内に搬入し、固定ピン101により基
板Wを固定する。このとき、ランプアーム87は図11
において実線で示す待機位置に、また、ブラシアーム8
5は図11において二点鎖線で示す待機位置にそれぞれ
位置していることから、これらのアームが基板Wの搬入
の支障となることはない。
【0078】続いて、モータ105により支持台99を
回転させることにより、そこに保持した基板Wを例えば
20rpmの回転速度で回転させる。この回転速度は、
数rpm〜50rpm程度とすることが好ましい。そし
て、誘電体バリア放電ランプ41を点灯させるととも
に、モータ111の駆動により駆動軸113を介してラ
ンプアーム87を、図11において二点鎖線で示す紫外
線照射位置に移動させる。また、排気口131から排気
を行うことにより、排気カバー127内に発生するオゾ
ンガスを外部に排出する。
【0079】これにより、支持台99とともに回転する
基板Wは、誘電体バリア放電ランプ41から出射された
紫外線の照射を受ける。このとき、基板Wは、その回転
中心Cから端縁にわたり紫外線の照射を受け、かつ、基
板W自体が回転していることから、基板Wはその表面全
域においてむらなく均一に紫外線の照射を受ける。
【0080】この基板Wへの紫外線の照射により、酸素
中の空気からオゾンが発生し、このオゾンが基板W表面
の有機物を分解して基板Wの表面を親水化させる。
【0081】なお、基板Wへの紫外線の照射中におい
て、ランプアーム87を、上述した紫外線の照射位置と
支持台99の端縁と対向する位置との間で揺動させなが
ら、回転する基板Wに紫外線を照射する構成としてもよ
い。さらに、基板Wを連続回転させず、少なくとも36
0度させた場合にも、基板Wの全面に紫外線を照射する
ことが可能となる。
【0082】この紫外線の照射工程においては、ランプ
ボックス119内には窒素ガスが充満していることか
ら、誘電体バリア放電ランプ41から出射された紫外線
は、ランプボックス119内で減衰することなく石英板
117から出射され、基板Wに到達する。また、排気カ
バー127内においては、紫外線により空気中の酸素か
ら変換したオゾンガスが発生するが、このオゾンガスは
排気カバー127の排気部133から吸引されて排気口
131より外部に排出される。このため、基板製造装置
内にオゾンガスが拡散することはない。
【0083】基板Wに対する紫外線照射処理に必要な時
間が経過すれば、排気口131からの排気量を最大にし
て排気カバー127内に残存するオゾンガスを完全に排
出するとともに、誘電体バリア放電ランプ41を消灯す
る。そして、ランプアーム87を待機位置に移動させ
る。
【0084】ここで、この実施形態においても、点灯後
短時間で安定する誘電体バリア放電ランプ41を使用
し、この誘電体バリア放電ランプ41を紫外線照射処理
終了後に消灯する構成としていることから、排気カバー
127の開口部125より外部に漏洩した紫外線により
オゾンガスが発生するという現象を防止することが可能
となる。
【0085】基板Wへの紫外線の照射工程が終了すれ
ば、基板Wを洗浄用ブラシ83で洗浄する工程に移行す
る。
【0086】まず、現在20rpmで回転している支持
台99の回転速度を上昇させ、そこに保持された基板W
を300rpm程度の回転速度で回転させる。そして、
複数のスプレーノズル89より基板Wの表面に洗浄液と
しての純水を供給することにより、基板Wの表面を純水
にてリンスする。
【0087】次に、ブラシアーム85を、図11におい
て実線で示すように、洗浄用ブラシ83が基板Wの回転
中心Cと対向する位置まで移動させた後、洗浄用ブラシ
83を自転させながら、その下端部が基板Wの表面と当
接する位置まで下降させる。そして、ブラシアーム85
を、図11において実線で示す洗浄用ブラシ83が基板
Wの回転中心Cと対向する位置と、一点鎖線で示す洗浄
用ブラシ83が支持台99の端部と対向する位置との間
において、複数回往復移動させる。これにより、回転す
る基板Wは、その表面全域においてそこに摺接する洗浄
用ブラシ83により洗浄され、基板Wの表面に付着して
いるパーティクルが除去される。
【0088】なお、洗浄用ブラシ31による基板W表面
の洗浄と平行して、図示しない裏面リンス機構により基
板Wの裏面に純水を供給することにより、基板Wの表面
を洗浄して汚染された純水等の基板Wの裏面への回り込
みを防止する。この基板Wの裏面への純水の供給は、後
述する基板Wの乾燥工程の直前まで継続される。また、
基板Wの洗浄に使用された純水は、内カップ91により
その飛散を防止され、処理室95の回収容器93に回収
されて外部に排出される。
【0089】洗浄用ブラシ83による洗浄が終了すれ
ば、ブラシアーム85を待機位置に移動させ、基板Wを
乾燥させる工程に移行する。
【0090】この工程においては、基板Wの回転速度を
2000〜2500rpm程度にまで上昇させることに
より、基板Wに付着した純水を遠心力により振り切っ
て、基板Wを乾燥させる。また、このとき基板Wの裏面
への純水の供給を停止し、これに代わって、ノズル10
2より基板Wの裏面中央部に窒素ガスを吹き付けること
により基板Wの乾燥を促進する。
【0091】基板Wの処理が完了すれば、スピンチャッ
ク81における支持台99の回転を停止する。そして、
基板製造装置の主搬送装置29により基板Wを処理室9
5内から搬出して、基板Wの洗浄処理を終了する。
【0092】上述した第2実施形態においても、第1実
施形態同様、空気雰囲気下での到達距離が短い真空紫外
線を照射する誘電体バリア放電ランプ41を窒素ガスで
パージされたランプボックス119内に設置し、誘電体
バリア放電ランプ41からの真空紫外線を基板Wの表面
に近接して配置された石英板117を介して基板Wに照
射している。このため、誘電体バリア放電ランプ41か
らの真空紫外線は、基板Wの表面には照射されるが、基
板処理装置80の外部まで到達することはない。また、
ランプボックス119の外周を囲む排気カバー127を
設け、この排気カバー127内の気体を排気口131か
ら排気する構成としているため、真空紫外線により発生
するオゾンガスが基板処理装置80の外部に漏洩するこ
とはない。
【0093】従って、この基板処理装置80を、基板製
造装置におけるスピンスクラバ17に換えて設置するこ
とで、スピンスクラバ17と紫外線照射装置とを併設し
た場合と同様に機能する。このため、基板処理装置80
のための、特別な設置スペースや搬送工程を不要とする
ことが可能となる。
【0094】上述した第1、第2実施形態においては、
角形の液晶パネル用ガラス基板Wに対して処理を行う基
板処理装置にこの発明を適用した場合について説明した
が、この発明は半導体ウエハに対して処理を行う基板処
理装置に対しても同様に適用することが可能である。
【0095】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、基板の
処理に寄与する紫外線の吸収帯がない気体が供給された
ランプボックス内に収納した紫外線ランプより基板に真
空紫外線を照射する構成であることから、紫外線の外部
への到達を防止できる。このため、紫外線照射処理のた
めの専用の処理室等を設けることなく、この基板処理装
置を基板製造装置における基板の受け渡し部やその他の
処理ユニット等に併設することが可能となり、紫外線照
射処理のための専用のスペースや搬送工程をなくするこ
とが可能となる。
【0096】請求項2に記載の発明によれば、排気カバ
ーとこの排気カバーの内部から気体を排出する排気口と
をさらに備えているため、紫外線照射により排気カバー
内で発生するオゾンガスの外部への拡散を防止すること
ができる。
【0097】請求項3に記載の発明によれば、紫外線ラ
ンプとして点灯後短時間で安定する誘電体バリア放電ラ
ンプを使用しているため、紫外線照射処理に必要な時間
以外はランプを消灯することが可能となり、非処理時に
おいて紫外線によるオゾンの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板処理装置を適用する基板製
造装置の平面図である。
【図2】この発明に係る基板処理装置を適用する基板製
造装置の正面図である。
【図3】この発明に係る基板処理装置の第1実施形態を
示す断面図である。
【図4】この発明に係る基板処理装置の第1実施形態を
示す平面図である。
【図5】基板処理装置の変形例を示す断面図である。
【図6】基板の受け渡し状態を示す概要図である。
【図7】基板処理装置の変形例を示す断面図である。
【図8】基板処理装置の変形例を示す平面図である。
【図9】基板処理装置の変形例を示す平面図である。
【図10】この発明に係る基板処理装置の第2の実施形
態を示す正面図である。
【図11】この発明に係る基板処理装置の第2の実施形
態を示す平面図である。
【図12】ランプアームの断面図である。
【図13】図12のAA断面矢視断面図である。
【図14】ランプアームの変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
40 基板処理装置 41 誘電体バリア放電ランプ 43 ランプカバー 45 石英板 47 ランプボックス 49 導入口 51 排出口 53 開口部 55 排気カバー 57 凸部 59 凹部 61 排気口 63 支持ピン 80 基板処理装置 81 スピンチャック 83 洗浄用ブラシ 85 ブラシアーム 87 ランプアーム 99 支持台 103 支持ピン 115 ランプカバー 117 石英板 119 ランプボックス 121 導入口 123 排出口 125 開口部 127 排気カバー 131 排気口 W 基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線を基板に照射して基板を処理する
    基板処理装置であって、 基板を支持する基板支持手段と、 前記基板支持手段に支持された基板に対し真空紫外線を
    照射する紫外線ランプと、 ランプカバーと紫外線透過板とを有し、前記紫外線ラン
    プを気密状態で収納するランプボックスと、 前記ランプボックス内に、基板の処理に寄与する紫外線
    の吸収帯がない気体を供給する気体供給手段と、 を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 ランプボックスの外周を囲い、基板支持
    手段に支持された基板と対向する側に開口部が設けられ
    た排気カバーと、 前記排気カバーの内部から気体を排出する排気口と、 をさらに備えた請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 【請求項3】 紫外線ランプが誘電体バリア放電ランプ
    である請求項1または2いずれかに記載の基板処理装
    置。
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