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JPH09183241A - 圧電印字ヘッド - Google Patents

圧電印字ヘッド

Info

Publication number
JPH09183241A
JPH09183241A JP8000069A JP6996A JPH09183241A JP H09183241 A JPH09183241 A JP H09183241A JP 8000069 A JP8000069 A JP 8000069A JP 6996 A JP6996 A JP 6996A JP H09183241 A JPH09183241 A JP H09183241A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arm
piezoelectric
piezoelectric element
leaf spring
spring member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8000069A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Yoshida
光宏 吉田
Masayoshi Kageyama
正吉 影山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Isotec Ltd
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Isotec Ltd
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Isotec Ltd, Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Isotec Ltd
Priority to JP8000069A priority Critical patent/JPH09183241A/ja
Publication of JPH09183241A publication Critical patent/JPH09183241A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電印字ヘッドに関し、圧電素子の温度によ
る膨張量の変動率を補償して印字品質の優れた圧電印字
ヘッドを提供することを目的とする。 【解決手段】 支持体と、一端部が該支持体に支持され
た圧電素子ユニットと、該圧電素子ユニットの他端部に
第1の板ばね部材32を介して取り付けられたアーム2
6と、該アームの先端部に設けられた印字のためのワイ
ヤ素子28と、該支持体と該アームとを連結して該第1
の板ばね部材32とほぼ平行に延びる第2の板ばね部材
34と、該第1の板ばね部材と該第2の板ばね部材と該
アームとの間の位置関係を温度に応じて変えることので
きる温度感応部材36、37、38とを具備した構成と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤドットプリ
ンタの圧電印字ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電印字ヘッドを有するワイヤドットプ
リンタでは、一群のワイヤ素子がプラテンに対向して配
置され、選択されたワイヤ素子をプラテンに向かって移
動させることによって印字を行うようになっている。ワ
イヤ素子は圧電素子により所定のストロークだけ移動せ
しめられるようになっている。複数の圧電素子が積層さ
れて、棒状の圧電素子ユニットが形成されるが、圧電素
子の膨張に基づく圧電素子ユニットの作動ストロークは
非常に小さいので、圧電素子ユニットとワイヤ素子との
間に運動拡大機構が配置される。
【0003】すなわち、ワイヤ素子はアームの先端部に
設けられ、このアームはほぼ平行に延びる2個の板ばね
部材の一端部に取り付けられている。第1の板ばね部材
の他端部は圧電素子ユニットの先端部に取り付けられ、
第2の板ばね部材の他端部は支持体に取り付けられる。
この支持体はさらに圧電素子ユニットの基端部を支持し
ている。
【0004】従って、圧電素子ユニットに電圧が印加さ
れると、圧電素子が膨張して圧電素子ユニットが所定の
作動ストロークだけ伸長し、第1の板ばね部材を介して
アームを移動させる。そこでアームは第2の板ばね部材
を支点として回動し、その先端部に設けられたワイヤ素
子がプラテンに向かって移動する。第1の板ばね部材と
第2の板ばね部材との間の距離と、第2の板ばね部材か
らのアームの先端までのアームの長さとの比に従って、
ワイヤ素子の作動ストロークが圧電素子ユニットの作動
ストロークに対して拡大されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにして、圧電
素子ユニットを所定の作動ストロークだけ作動させるこ
とによりワイヤ素子を所定の作動ストロークだけ作動さ
せることができる。しかしながら、圧電素子の膨張量は
温度が高くなると減少するので、高速のワイヤドットプ
リンタで問題が生じた。すなわち、低速のワイヤドット
プリンタでは、ワイヤ素子の作動ストロークを比較的に
大きくとれるので、圧電素子の膨張量が多少変動しても
その作動ストロークに対する変動率が小さいので十分に
良好な印字を行うことができるが、高速のワイヤドット
プリンタでは、ワイヤ素子の作動ストロークを小さくし
なければならず、その作動ストロークに対する圧電素子
の膨張量の変動率が大きくなり、印字品質が低下すると
いう問題があった。
【0006】さらに、一群のワイヤ素子がプラテンに対
向して配置されているが、プラテンの表面は円筒面であ
るので、一群のワイヤ素子の先端部はプラテンの円筒面
と対応する円筒面上に位置するようにするのが好まし
い。これにより、全てのワイヤ素子が同じ作動ストロー
クだけ作動してプラテンの表面の印刷用紙に同じ圧力で
接触するようになる。
【0007】しかしながら、一群のワイヤ素子の先端部
がプラテンの円筒面と対応する円筒面上に位置するよう
にすると、印刷用紙がプラテンとワイヤ素子の先端部と
の間のギャップに入るときに印刷用紙がギャップの入り
口側に位置するワイヤ素子の先端部に引っ掛かりやすく
なるという問題点があった。そのため、一群のワイヤ素
子の先端部をプラテンの円筒面の曲率よりも大きな曲率
の円筒面上に位置するようにして、印刷用紙がプラテン
とワイヤ素子との間のギャップに入るときに印刷用紙が
ギャップの入り口側に位置するワイヤ素子の先端部に引
っ掛からないようにするのが望ましい。
【0008】すると、ワイヤ素子の先端部とプラテンと
の間の距離が、ワイヤ素子の位置に応じて変化するよう
になる。すなわち、プラテンとワイヤ素子との間のギャ
ップへの印刷用紙の入り口側に位置するワイヤ素子の先
端部とプラテンとの間の距離が、同ギャップの中央に位
置するワイヤ素子の先端部とプラテンとの間の距離より
も大きくなる。そこで、全てのワイヤ素子が同じ作動ス
トロークだけ作動するようにすると、プラテンの表面の
印刷用紙に接触するワイヤ素子の圧力が変動し、印字品
質が低下するようになるという問題点があった。
【0009】本発明の目的は、圧電素子の温度による膨
張量の変動率を補償して印字品質の優れた圧電印字ヘッ
ドを提供することである。本発明の他の目的は、ワイヤ
素子の先端部とプラテンとの間の距離の変動を補償して
印字品質の優れた圧電印字ヘッドを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の圧電印
字ヘッドは、支持体と、一端部が該支持体に支持された
圧電素子ユニットと、該圧電素子ユニットの他端部に第
1の板ばね部材を介して取り付けられたアームと、該ア
ームの先端部に設けられた印字のためのワイヤ素子と、
該支持体と該アームとを連結して該第1の板ばね部材と
ほぼ平行に延びる第2の板ばね部材と、該第1の板ばね
部材と該第2の板ばね部材と該アームとの間の位置関係
を温度に応じて変えることのできる温度感応部材とを具
備したことを特徴とするものである。
【0011】この構成によれば、該第1の板ばね部材と
該第2の板ばね部材と該アームとの間の位置関係を温度
に応じて変えることのできる温度感応部材が設けられて
いる。この温度感応部材は、例えば高温になって圧電素
子の膨張量が低下するときには第1の板ばね部材と第2
の板ばね部材との間の間隔を短縮させてアーム比を拡大
し、ワイヤ素子の作動ストロークが低下するのを補償す
る。従って、印字品質の優れた圧電印字ヘッドが得られ
る。
【0012】請求項2の構成によれば、該温度感応部材
が該アームに該第1及び第2の板ばね部材の少なくとも
一方と隣接する位置に配置されるようになっており、そ
れによって、第1の板ばね部材と第2の板ばね部材との
間の間隔を温度に応じて短縮させ、あるいは第1の板ば
ね部材と第2の板ばね部材の有効長さを温度に応じて大
きくすることができる。
【0013】請求項3の構成によれば、該温度感応部材
が形状記憶合金からなり、それによって、第1の板ばね
部材と第2の板ばね部材との間の間隔を温度に応じて短
縮させ、あるいは第1の板ばね部材と第2の板ばね部材
の有効長さを温度に応じて大きくすることができる。
【0014】請求項4の構成によれば、該温度感応部材
が該アームとは熱膨張係数が異なる材料からなり、それ
るによって、第1の板ばね部材と第2の板ばね部材との
間の間隔を温度に応じて短縮させ、あるいは第1の板ば
ね部材と第2の板ばね部材の有効長さを温度に応じて大
きくすることができる。
【0015】請求項5に記載の圧電印字ヘッドは、支持
体と、一端部が該支持体に支持された圧電素子ユニット
と、該圧電素子ユニットの他端部に第1の板ばね部材を
介して取り付けられたアームと、該アームの先端部に設
けられた印字のためのワイヤ素子と、該支持体と該アー
ムとを連結して該第1の板ばね部材とほぼ平行に延びる
第2の板ばね部材と、該ワイヤ素子の配列位置に従って
該圧電素子ユニットの作動ストロークを変化させる手段
とを具備したことを特徴とするものである。
【0016】この構成によれば、ワイヤ素子の配列位置
に従って該圧電素子ユニットの作動ストロークを変化さ
せる手段が設けられており、一群のワイヤ素子を、ワイ
ヤ素子の先端部とプラテンとの間の距離が変動するよう
な位置に配置しても、ワイヤ素子の先端部がプラテンの
表面の印刷用紙に一様な圧力で接触するようにすること
ができるようになり、印字品質の優れた圧電印字ヘッド
を得ることができる。
【0017】請求項6の構成によれば、該圧電素子ユニ
ットの作動ストロークを変化させる手段は、該ワイヤ素
子の配列位置に従って該圧電素子ユニットへの印加電圧
を変えることにより構成され、それによって、ワイヤ素
子の先端部がプラテンの表面の印刷用紙に一様な圧力で
接触するようにすることができる。
【0018】請求項7の構成によれば、該圧電素子ユニ
ットの作動ストロークを変化させる手段は、該ワイヤ素
子の配列位置に応じて該圧電素子ユニットの圧電素子の
積層数及び圧電素子の厚さの少なくとも一方を変えるこ
とにより構成され、それによって、ワイヤ素子の先端部
がプラテンの表面の印刷用紙に一様な圧力で接触するよ
うにすることができる。
【0019】請求項8の構成によれば、該圧電素子ユニ
ットの作動ストロークを変化させる手段は、該ワイヤ素
子の配列位置に応じて該圧電素子ユニットを支持する該
支持体の部分の剛性を変えることにより構成され、それ
によって、ワイヤ素子の先端部がプラテンの表面の印刷
用紙に一様な圧力で接触するようにすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
例について説明する。図3は本発明の実施例による圧電
印字ヘッドを示す図である。圧電印字ヘッド10は、ほ
ぼL字形の支持体(支持ブロック)12を備え、圧電素
子ユニット14の一端部が支持体12の水平辺部12a
に支持されている。
【0021】圧電素子ユニット14は、支持体12の垂
直辺部と平行に延び、複数の圧電素子16の積層体から
なる。圧電素子16の積層体の両側には保持片18a、
18bがあり、圧電素子16の積層体は保持片18a、
18b間に延びるタイバイド20によって一体的に保持
される。リード線22a、22bが圧電素子16の電極
に公知のようにして接続され、支持体12の水平辺部1
2aにはコネクタ24が取り付けられている。
【0022】圧電素子ユニット14の他端部側には、該
圧電素子ユニット14と概略直角に配置されたアーム2
6があり、アーム26の先端部には印字のためのワイヤ
素子28が取り付けられる。ワイヤ素子28はプリンタ
内のプラテン30と対向して配置される。印刷用紙Pが
プラテン30によって搬送され、インクリボンIがワイ
ヤ素子28とプラテン30との間を走行するようになっ
ている。従って、ワイヤ素子28がプラテン30に向か
って矢印Aのように移動せしめられると、ワイヤ素子2
8の先端部がインクリボンIを介して印刷用紙Pに接触
し、印字を行うことができる。
【0023】アーム26の他端部には2個のほぼ平行に
延びる板ばね部材32、34の各一端部が取り付けられ
ている。第1の板ばね部材32の他端部は圧電素子ユニ
ット14の保持片18aに支持されている。第2の板ば
ね部材34の他端部は支持体12の垂直辺部の上端部1
2bに支持されている。第2の板ばね部材34は第1の
板ばね部材32よりも外側にある。
【0024】従って、圧電素子ユニット14に電圧が印
加されると、圧電素子16が膨張して圧電素子ユニット
14が所定の作動ストロークだけ伸長し、第1の板ばね
部材32を介してアーム26を移動させる。そこでアー
ム26は第2の板ばね部材34を支点として矢印Bのよ
うに回動し、その先端部に設けられたワイヤ素子28が
プラテン30に向かって移動する。第1の板ばね部材3
2と第2の板ばね部材34との間の距離と、第2の板ば
ね部材34からのアーム26の先端までのアームの長さ
との比に従って、ワイヤ素子28の作動ストロークが圧
電素子ユニット14の作動ストロークに対して拡大され
ることになる。
【0025】図1は、本発明の一つの特徴を示す実施例
である。図1は図3の第1及び第2の板ばね部材32、
34及びアーム26の部分を拡大して示す図である。図
1に示されるように、形状記憶合金36、37、38
が、第1の板ばね部材32と第2の板ばね部材34とア
ーム26との間の位置関係を温度に応じて変えることの
できる温度感応部材として、アーム26に設けられてい
る。形状記憶合金36、37、38は第1及び第2の板
ばね部材32、34の上端部に隣接して、第1及び第2
の板ばね部材32、34の外側及び第1及び第2の板ば
ね部材32、34の間に配置される。
【0026】形状記憶合金36、38は、温度が上昇す
ると、図1において、水平方向に伸長し、形状記憶合金
37は同じ水平方向に縮小する性質をもつものが選ばれ
ている。従って、高温になって、この形状記憶合金3
6、37、38が伸長及び縮小すると、第1の板ばね部
材32と第2の板ばね部材34との間の間隔dが短縮す
る。
【0027】このようにして、圧電素子ユニット14を
所定の作動ストロークだけ作動させることによりワイヤ
素子28を所定の作動ストロークだけ作動させることが
できる。すなわち、圧電素子16の膨張量は温度が高く
なると減少する。すると、高速のワイヤドットプリンタ
では、上記したように、ワイヤ素子28の作動ストロー
クを小さくしなければならず、その作動ストロークに対
する圧電素子16の膨張量の変動率が大きくなり、印字
品質が低下するという問題があった。図1の構成におい
ては、形状記憶合金36、37、38を設けることによ
り、高温時に、第1の板ばね部材32と第2の板ばね部
材34との間の間隔dが短縮する。この運動拡大機構に
おいては、第1の板ばね部材32と第2の板ばね部材3
4との間の間隔dが短縮すると、アーム比を拡大したの
と同様になり、よって高温時にワイヤ素子28の作動ス
トロークが低下するのを補償する。従って、印字品質の
優れた圧電印字ヘッドが得られる。
【0028】また、変形例として、形状記憶合金36,
37,38は、温度が上昇すると、図1において、垂直
方向に縮小する性質をもつものが選ばれる(縮小した形
状記憶合金36,37,38の下端が破線で示され
る)。この場合、第1の板ばね部材32と第2の板ばね
部材34の有効長さ(すなわち、ばねスパン)Dが、
D′に増大する。第1の板ばね部材32と第2の板ばね
部材34の有効長さが大きくなると、ばね定数が低下
し、ワイヤ素子28の作動ストロークを増大させる作用
を示し、よって高温時にワイヤ素子28の作動ストロー
クが低下するのを補償する。
【0029】図2は、図1の変形例を示す図である。こ
の例では、高温時にアーム26よりも熱膨張量が大きく
なる部材40、42が、第1の板ばね部材32と第2の
板ばね部材34とアーム26との間の位置関係を温度に
応じて変えることのできる温度感応部材として、アーム
26に設けられている。これらの部材40、42は第1
及び第2の板ばね部材32、34の上端部に隣接して、
第1及び第2の板ばね部材32、34の外側に配置され
る。
【0030】従って、この場合にも、高温時にアーム2
6よりも熱膨張量が大きくなる部材40、42を設ける
ことにより、高温時に第1の板ばね部材32と第2の板
ばね部材34との間の間隔dが短縮し、アーム比を拡大
したのと同様になり、よって高温時にワイヤ素子28の
作動ストロークが低下するのを補償する。従って、印字
品質の優れた圧電印字ヘッドが得られる。
【0031】図4及び図5は本発明のもう一つの特徴を
示す実施例である。図3は単一のワイヤ素子28と単一
の圧電素子ユニット14とを有する圧電印字ヘッド10
を示しているが、図4及び図5はそのような圧電印字ヘ
ッド10を複数個集めて、一群のワイヤ素子28を含む
圧電印字ヘッド100とした例を示している。従って、
圧電印字ヘッド100はワイヤ素子28の個数に応じて
図3の圧電印字ヘッド10の構成要素を含んでいる。た
だし、支持体12は共通のものとすることができる。
【0032】一群のワイヤ素子28は通常はプラテン3
0による用紙搬送方向に長い列となるように配置され
る。図6は9ピンのワイヤ素子28の配列の例を示し、
このうち、3ピンずつを区分して、上群のワイヤ素子2
8a、中群のワイヤ素子28b、下群のワイヤ素子28
cと呼ぶ。
【0033】図7は24ピンのワイヤ素子28の配列の
例を示し、このうち、8ピンずつを区分して、上群のワ
イヤ素子28a、中群のワイヤ素子28b、下群のワイ
ヤ素子28cと呼ぶ。図4及び図5においても、同様に
上群のワイヤ素子28a、中群のワイヤ素子28b、下
群のワイヤ素子28cとして示されている。図4から図
7において、上下群のワイヤ素子28a、28cは中群
のワイヤ素子28bの外側の位置にある。上下群の呼称
は単に図面上で上下の関係にあるからそう呼ぶのであっ
て、上下の関係に特に意味はない。
【0034】図4において、プラテン30は点O1 を中
心とする円筒からなる。上中下群のワイヤ素子28a、
28b、28cの先端部は点O2 を中心とする円又は円
筒上の位置に配置されている。上中下群のワイヤ素子2
8a、28b、28cが位置せしめられる円又は円筒の
半径は、プラテン30の半径よりも大きい。従って、上
下群のワイヤ素子28a、28cの先端部とプラテン3
0の対応する位置との間の距離e2 は、中群のワイヤ素
子28bの先端部とプラテン30の対応する位置との間
の距離e1 よりも大きい。
【0035】このようにして、上記したように、印刷用
紙がプラテン30とワイヤ素子の先端部との間のギャッ
プに入るときに、印刷用紙がギャップの入り口側に位置
する上下群のワイヤ素子28a、28cの先端部に引っ
掛からないようにするのが望ましい。
【0036】しかしながら、こうすると、ワイヤ素子2
8a、28b、28cの先端部とプラテンとの間の距離
1 、e2 が、ワイヤ素子28a、28b、28cの位
置に応じて変化するようになる。そこで、全てのワイヤ
素子28a、28b、28cが同じ作動ストロークだけ
作動するようにすると、プラテン30の表面の印刷用紙
に接触するワイヤ素子28a、28b、28cの圧力が
変動し、印字品質が低下するようになるという問題点が
あった。
【0037】これを解決するため、この例においては、
ワイヤ素子28a、28b、28cの配列位置に従って
圧電素子ユニット14の作動ストロークを変化させる手
段を具備している。それによって、図4に示されるよう
に、ワイヤ素子28a、28b、28cを、ワイヤ素子
の先端部とプラテンとの間の距離が変動するような位置
に配置しても、図5に示されるように、ワイヤ素子28
a、28b、28cの先端部がプラテン30の円筒面の
半径と同じ半径の円又は円筒上に位置し、且つ圧電素子
ユニット14の作動ストロークが一定である場合と同様
な作用を得ることができるようにしている。従って、ワ
イヤ素子の先端部がプラテンの表面の印刷用紙に一様な
圧力で接触するようにすることができるようになり、印
字品質の優れた圧電印字ヘッドを得ることができる。
【0038】図8は、ワイヤ素子28a、28b、28
cの配列位置に従って圧電素子ユニット14の作動スト
ロークを変化させる手段は、ワイヤ素子28a、28
b、28cの配列位置に従って圧電素子ユニット14へ
の印加電圧を変えることにより構成されることを示して
いる。すなわち、圧電素子ユニット14の作動ストロー
クは圧電素子ユニット14への印加電圧と比例又は対応
関係があるから、圧電素子ユニット14への印加電圧を
変えることによって、圧電素子ユニット14の作動スト
ロークを変えることができる。
【0039】図9は、ワイヤ素子28a、28b、28
cの配列位置に従って圧電素子ユニット14の作動スト
ロークを変化させる手段は、ワイヤ素子28a、28
b、28cの配列位置に従って圧電素子ユニット14の
圧電素子16の積層数を変えることにより構成されるこ
とを示している。この場合、圧電素子ユニット14の印
加電圧は一定でも、圧電素子ユニット14の積層数を変
えることによって、圧電素子ユニット14の作動ストロ
ークを変えることができる。また、圧電素子ユニット1
4の圧電素子16の積層数を変える代わりに、圧電素子
16の厚さを変えることにより、圧電素子ユニット14
の作動ストロークを変えることができる。また、圧電素
子ユニット14の圧電素子16の積層数を変えた場合、
圧電素子16の厚さを変えて、圧電素子ユニット14の
長さが同じになるようにするのが望ましい。
【0040】図10及び図11は、ワイヤ素子28a、
28b、28cの配列位置に従って圧電素子ユニット1
4の作動ストロークを変化させる手段は、ワイヤ素子2
8a、28b、28cの配列位置に応じて圧電素子ユニ
ット14を支持する支持体12の部分(垂直辺部)12
aの剛性を変えることにより構成されていることを示し
ている。
【0041】圧電素子ユニット14を支持する支持体1
2の部分(垂直辺部)12aの厚さが、図10の(A)
と(B)とで変わっており、それによって剛性が変わっ
ている。図11に示されるように、剛性が変わると、圧
電素子ユニット14の作動ストロークを変わる。
【0042】図12から図16は、圧電素子ユニット1
4を支持する支持体12の部分の剛性を変えるための変
形例を示している。この支持体12は全ての圧電素子ユ
ニット14を共通的に支持する一体構造になっており、
圧電素子ユニット14を支持する部分に穴12pを備
え、圧電素子ユニット14の下側の保持片18bがT字
形に形成され、その脚部分18cが穴12pに挿入され
るようになっている。保持片18bは支持体12の下方
から穴12pの隙間を介して行われるレーザー溶接
(L)により穴12pの上壁部分に固定される。
【0043】図13においては、支持体12の穴12p
が一定の断面である。図14においては、支持体12の
穴12pの下側が座ぐり18dしてあり、保持片18b
を支持する壁厚が薄くなっている。図15においては、
支持体12の穴12pの下側が座ぐりがテーパー18e
にしてある。図16においては、支持体12の穴12p
が全体的にテーパーにしてある。従って、圧電素子ユニ
ット14を支持する支持体12の部分の剛性は、大きい
方から図16、図13、図15、図14の順になる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の板ばね部材と該第2の板ばね部材と該アームとの
間の位置関係を温度に応じて変えることのできる温度感
応部材を設けることより、圧電素子の温度による膨張量
の変動率を補償して印字品質の優れた圧電印字ヘッドを
得ることができ、また、ワイヤ素子の配列位置に従って
該圧電素子ユニットの作動ストロークを変化させる手段
を設けることにより、ワイヤ素子の先端部とプラテンと
の間の距離の変動を補償して印字品質の優れた圧電印字
ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の圧電印字ヘッドの一部分
を示す図である。
【図2】図1の圧電印字ヘッドの変形例を示す図であ
る。
【図3】圧電印字ヘッドを示す図である。
【図4】本発明の第2実施例の圧電印字ヘッドの一部分
を示す図である。
【図5】図4の構成に対してワイヤ素子の先端部がプラ
テンの円筒面と同じ曲率の円上にあることを示す図であ
る。
【図6】9ピンのワイヤ素子を配列を示す図である。
【図7】24ピンのワイヤ素子を配列を示す図である。
【図8】印加電圧を変えることにより圧電素子ユニット
のストロークを変えることを示す図である。
【図9】圧電素子の積層数を変えることにより圧電素子
ユニットのストロークを変えることを示す図である。
【図10】支持体の壁厚を変えて剛性を変えることを示
す図である。
【図11】支持体の剛性を変えることにより圧電素子ユ
ニットのストロークを変えることを示す図である。
【図12】一体形の支持体において剛性を変えることを
示す図である。
【図13】一体形の支持体の部分の一形態を示す図であ
る。
【図14】一体形の支持体の部分の他の形態を示す図で
ある。
【図15】一体形の支持体の部分の他の形態を示す図で
ある。
【図16】一体形の支持体の部分のさらに他の形態を示
す図である。
【符号の説明】
12…支持体 14…圧電素子ユニット 16…圧電素子 26…アーム 28…ワイヤ素子 32、34…板ばね部材 36、37、38…形状記憶合金 40、42…熱膨張の大きい部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、一端部が該支持体に支持され
    た圧電素子ユニットと、該圧電素子ユニットの他端部に
    第1の板ばね部材を介して取り付けられたアームと、該
    アームの先端部に設けられた印字のためのワイヤ素子
    と、該支持体と該アームとを連結して該第1の板ばね部
    材とほぼ平行に延びる第2の板ばね部材と、該第1の板
    ばね部材と該第2の板ばね部材と該アームとの間の位置
    関係を温度に応じて変えることのできる温度感応部材と
    を具備したことを特徴とする圧電印字ヘッド。
  2. 【請求項2】 該温度感応部材が該アームに該第1及び
    第2の板ばね部材の少なくとも一方と隣接する位置に配
    置されることを特徴とする請求項1に記載の圧電印字ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 該温度感応部材が形状記憶合金からなる
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧電印字ヘッド。
  4. 【請求項4】 該温度感応部材が該アームとは熱膨張係
    数が異なる材料からなることを特徴とする請求項2に記
    載の圧電印字ヘッド。
  5. 【請求項5】 支持体と、一端部が該支持体に支持され
    た圧電素子ユニットと、該圧電素子ユニットの他端部に
    第1の板ばね部材を介して取り付けられたアームと、該
    アームの先端部に設けられた印字のためのワイヤ素子
    と、該支持体と該アームとを連結して該第1の板ばね部
    材とほぼ平行に延びる第2の板ばね部材と、該ワイヤ素
    子の配列位置に従って該圧電素子ユニットの作動ストロ
    ークを変化させる手段とを具備したことを特徴とする圧
    電印字ヘッド。
  6. 【請求項6】 該圧電素子ユニットの作動ストロークを
    変化させる手段は、該ワイヤ素子の配列位置に従って該
    圧電素子ユニットへの印加電圧を変えることにより構成
    されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電印字
    ヘッド。
  7. 【請求項7】 該圧電素子ユニットの作動ストロークを
    変化させる手段は、該ワイヤ素子の配列位置に応じて該
    圧電素子ユニットの圧電素子の積層数及び圧電素子の厚
    さの少なくとも一方を変えることにより構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の圧電印字ヘッド。
  8. 【請求項8】 該圧電素子ユニットの作動ストロークを
    変化させる手段は、該ワイヤ素子の配列位置に応じて該
    圧電素子ユニットを支持する該支持体の部分の剛性を変
    えることにより構成されていることを特徴とする請求項
    5に記載の圧電印字ヘッド。
JP8000069A 1996-01-04 1996-01-04 圧電印字ヘッド Withdrawn JPH09183241A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011006164A3 (en) * 2009-07-10 2011-04-28 Viking At, Llc Mountable arm smart material actuator and energy harvesting apparatus
US10276776B2 (en) 2013-12-24 2019-04-30 Viking At, Llc Mechanically amplified smart material actuator utilizing layered web assembly

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