JPH0914481A - 油圧制御用電磁弁 - Google Patents
油圧制御用電磁弁Info
- Publication number
- JPH0914481A JPH0914481A JP19121495A JP19121495A JPH0914481A JP H0914481 A JPH0914481 A JP H0914481A JP 19121495 A JP19121495 A JP 19121495A JP 19121495 A JP19121495 A JP 19121495A JP H0914481 A JPH0914481 A JP H0914481A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- armature
- electromagnetic
- ports
- space
- solenoid valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Magnetically Actuated Valves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 大流量の油圧を応答性良く制御できる電磁弁
を提供する。 【構成】 アーマチャー1を互いに反対方向に動作させ
る一対の電磁コイル10a,10bがアーマチャー1を
挟んで対向して配置され、アーマチャー1をこれら一対
の電磁コイル10a,10bの中間位置に弾性的に保持
する弾性部材9a,9bが設けられ、またアーマチャー
1の内部に一方で3つのポート4,5,6の一つに常時
連通しかつ他方で他の2つのポートを連通させる空間部
13に開口した油通路12が形成され、一方の電磁コイ
ルによってアーマチャー1を動作させた状態で空間部1
3を他の2つのポートのうちの一方のポートに対して遮
断する第1遮断機構14aと、他方の電磁コイルに通電
してアーマチャー1を動作させた状態で空間部13を他
の2つのポートのうちの他方のポートに対して遮断する
第2遮断機構14bとが設けられている。
を提供する。 【構成】 アーマチャー1を互いに反対方向に動作させ
る一対の電磁コイル10a,10bがアーマチャー1を
挟んで対向して配置され、アーマチャー1をこれら一対
の電磁コイル10a,10bの中間位置に弾性的に保持
する弾性部材9a,9bが設けられ、またアーマチャー
1の内部に一方で3つのポート4,5,6の一つに常時
連通しかつ他方で他の2つのポートを連通させる空間部
13に開口した油通路12が形成され、一方の電磁コイ
ルによってアーマチャー1を動作させた状態で空間部1
3を他の2つのポートのうちの一方のポートに対して遮
断する第1遮断機構14aと、他方の電磁コイルに通電
してアーマチャー1を動作させた状態で空間部13を他
の2つのポートのうちの他方のポートに対して遮断する
第2遮断機構14bとが設けられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧によって係
合・解放の制御が行われるクラッチなどの油圧機器に対
する油圧の制御を行う電磁弁に関し、特に電磁三方弁に
関するものである。
合・解放の制御が行われるクラッチなどの油圧機器に対
する油圧の制御を行う電磁弁に関し、特に電磁三方弁に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば車両用の自動変速機を制御するた
めに各種の電磁弁が使用されていることは広く知られて
いる。その一例として、油圧の供給される入力ポートを
出力ポートとドレインポートとに選択的に連通させるよ
うに構成された三方弁が知られており、この種の電磁弁
であれば、油圧のON/OFF制御だけでなく、ON/
OFFのデューティ比を制御することにより出力圧を調
整することができる。
めに各種の電磁弁が使用されていることは広く知られて
いる。その一例として、油圧の供給される入力ポートを
出力ポートとドレインポートとに選択的に連通させるよ
うに構成された三方弁が知られており、この種の電磁弁
であれば、油圧のON/OFF制御だけでなく、ON/
OFFのデューティ比を制御することにより出力圧を調
整することができる。
【0003】その一例が特開平3−157576号公報
に記載されている。これは、弁体としてのボールを収容
してある空間部に、入力ポートと出力ポートとドレイン
ポートとの3者のポートを連通させておき、弾性的に付
勢されたアーマチャーに一体化させてある押圧片で前記
ボールを通常時は押圧し、コイルに通電した場合には、
その電磁力によってアーマチャーおよび押圧片を後退移
動させて、ボールの押圧を解くように構成されている。
そしてボールを収容している弁部として、ボールが押圧
片によって押されている状態では、ボールが弁座から離
れて入力ポートを出力ポートに連通させるとともに、押
圧片がドレインポートを閉じる構成のブロック化した第
1の弁部と、これとは反対にボールが押圧片によって押
されている状態では、ボールが弁座に当接して入力ポー
トを前記空間部に対して遮断する構成のブロック化した
第2の弁部とを着脱できるように構成されている。
に記載されている。これは、弁体としてのボールを収容
してある空間部に、入力ポートと出力ポートとドレイン
ポートとの3者のポートを連通させておき、弾性的に付
勢されたアーマチャーに一体化させてある押圧片で前記
ボールを通常時は押圧し、コイルに通電した場合には、
その電磁力によってアーマチャーおよび押圧片を後退移
動させて、ボールの押圧を解くように構成されている。
そしてボールを収容している弁部として、ボールが押圧
片によって押されている状態では、ボールが弁座から離
れて入力ポートを出力ポートに連通させるとともに、押
圧片がドレインポートを閉じる構成のブロック化した第
1の弁部と、これとは反対にボールが押圧片によって押
されている状態では、ボールが弁座に当接して入力ポー
トを前記空間部に対して遮断する構成のブロック化した
第2の弁部とを着脱できるように構成されている。
【0004】したがってこの公報に記載された電磁弁に
おいては、入力ポートを出力ポートに対して選択的に遮
断できるので、出力ポートに接続してある所定の油圧機
器に対する油圧の供給・遮断すなわちON/OFFの制
御を行うことができる。またそのON/OFFを短い時
間で切り換え、かつそのON/OFFの割合であるデュ
ーティ比を変更すれば、出力ポートに現れる油圧を適宜
に制御することができる。さらにブロック化した弁部と
して上記の二種類のものを選択できるので、常開タイプ
と常閉タイプとに変更することができる。
おいては、入力ポートを出力ポートに対して選択的に遮
断できるので、出力ポートに接続してある所定の油圧機
器に対する油圧の供給・遮断すなわちON/OFFの制
御を行うことができる。またそのON/OFFを短い時
間で切り換え、かつそのON/OFFの割合であるデュ
ーティ比を変更すれば、出力ポートに現れる油圧を適宜
に制御することができる。さらにブロック化した弁部と
して上記の二種類のものを選択できるので、常開タイプ
と常閉タイプとに変更することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した構成の電磁弁
はパイロット圧を出力するバルブとして多用されている
が、上記のようにデューティ制御することにより出力圧
を制御できるから、最近では、油圧クラッチに供給する
油圧を直接制御するためのバルブとしても使用されるよ
うになっている。このようにクラッチなどの係合圧を制
御する場合、必要とする圧油の量がパイロット圧に比較
して大流量になるので、電磁弁の開口面積を大きくする
必要がある。
はパイロット圧を出力するバルブとして多用されている
が、上記のようにデューティ制御することにより出力圧
を制御できるから、最近では、油圧クラッチに供給する
油圧を直接制御するためのバルブとしても使用されるよ
うになっている。このようにクラッチなどの係合圧を制
御する場合、必要とする圧油の量がパイロット圧に比較
して大流量になるので、電磁弁の開口面積を大きくする
必要がある。
【0006】しかるに上述した従来の電磁弁は、アーマ
チャーやボールなどの弁体して機能する部材を、スプリ
ングなどの弾性部材によって一方向に押圧しておき、こ
の状態からアーマチャーを電磁コイルで発生する電磁力
によって弾性部材の弾性力に抗して移動させるように構
成されているから、流量を確保するべくボールなどの弁
体の移動ストロークを大きくすると、電磁コイルのON
/OFFに必ずしも正確に弁体が追従して移動しなくな
り、応答性が悪化する問題が生じる。
チャーやボールなどの弁体して機能する部材を、スプリ
ングなどの弾性部材によって一方向に押圧しておき、こ
の状態からアーマチャーを電磁コイルで発生する電磁力
によって弾性部材の弾性力に抗して移動させるように構
成されているから、流量を確保するべくボールなどの弁
体の移動ストロークを大きくすると、電磁コイルのON
/OFFに必ずしも正確に弁体が追従して移動しなくな
り、応答性が悪化する問題が生じる。
【0007】このような不都合を解消するために、電磁
コイルを制御するパルス信号の周波数を小さくすること
が考えられるが、このようにすると弁体に振動が発生
し、油圧に脈動が生じるおそれがある。また電磁コイル
で発生させる電磁力は、電磁力とは反対方向に付勢して
いる弾性部材の弾性力より充分大きいことが必要である
が、流量を確保するべくボールなどの弁体の移動ストロ
ークを大きくすると、それに伴って弁体を駆動する電磁
コイルを大容量にし、また消費電力が増大するなどの問
題も生じる。
コイルを制御するパルス信号の周波数を小さくすること
が考えられるが、このようにすると弁体に振動が発生
し、油圧に脈動が生じるおそれがある。また電磁コイル
で発生させる電磁力は、電磁力とは反対方向に付勢して
いる弾性部材の弾性力より充分大きいことが必要である
が、流量を確保するべくボールなどの弁体の移動ストロ
ークを大きくすると、それに伴って弁体を駆動する電磁
コイルを大容量にし、また消費電力が増大するなどの問
題も生じる。
【0008】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、大流量の油圧を応答性良く制御するこ
とのできる油圧制御用の電磁弁を提供することを目的と
するものである。
れたものであり、大流量の油圧を応答性良く制御するこ
とのできる油圧制御用の電磁弁を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、電磁力によってアー
マチャーを動作させることにより、油圧の供給される出
力ポートをドレインポートと入力ポートとに切り換えて
連通させる油圧制御用電磁弁において、前記アーマチャ
ーを互いに反対方向に動作させる一対の電磁コイルがア
ーマチャーを挟んで対向して配置されるとともに、アー
マチャーをこれら一対の電磁コイルの中間位置に弾性的
に保持する弾性部材が設けられ、また前記アーマチャー
の内部に、一方で前記3つのポートのいずれか一つに常
時連通しかつ他方で他の2つのポートを連通させる空間
部に開口した油通路が形成され、さらに前記一方の電磁
コイルによってアーマチャーを動作させた状態で前記空
間部を前記他の2つのポートのうちの一方のポートに対
して遮断する第1の遮断機構と、他方の電磁コイルに通
電してアーマチャーを動作させた状態で前記空間部を前
記他の2つのポートのうちの他方のポートに対して遮断
する第2の遮断機構とが設けられていることを特徴とす
るものである。
は、上記の目的を達成するために、電磁力によってアー
マチャーを動作させることにより、油圧の供給される出
力ポートをドレインポートと入力ポートとに切り換えて
連通させる油圧制御用電磁弁において、前記アーマチャ
ーを互いに反対方向に動作させる一対の電磁コイルがア
ーマチャーを挟んで対向して配置されるとともに、アー
マチャーをこれら一対の電磁コイルの中間位置に弾性的
に保持する弾性部材が設けられ、また前記アーマチャー
の内部に、一方で前記3つのポートのいずれか一つに常
時連通しかつ他方で他の2つのポートを連通させる空間
部に開口した油通路が形成され、さらに前記一方の電磁
コイルによってアーマチャーを動作させた状態で前記空
間部を前記他の2つのポートのうちの一方のポートに対
して遮断する第1の遮断機構と、他方の電磁コイルに通
電してアーマチャーを動作させた状態で前記空間部を前
記他の2つのポートのうちの他方のポートに対して遮断
する第2の遮断機構とが設けられていることを特徴とす
るものである。
【0010】この発明における電磁弁は、入力ポートと
出力ポートとドレインポートとの3者をのうちの二つの
ポートを選択的に連通させるように構成されている。そ
れらのうちの一つのポートは、アーマチャーの内部に形
成した油通路に常時連通しており、また他の二つのポー
トは、所定の空間部を介して連通しており、さらに前記
油通路はこの空間部に開口している。アーマチャーは、
一対の弾性部材によって各電磁コイルの中間位置すなわ
ち第1および第2の遮断機構が閉じていない状態に保持
されており、したがって一方の電磁コイルに通電してこ
れを励磁すれば、アーマチャーが弾性部材の弾性力に抗
してその電磁コイルによる電磁力で動作させられ、一方
の遮断機構が閉状態になる。すなわち前記他の二つのポ
ートが遮断されるから、油通路およびこれに連通してい
るポートが前記空間部を介して、他の二つのポートのう
ちの一方のポートに連通させられる。この状態から前記
一方の電磁コイルを消磁するとともに他方の電磁コイル
を励磁すれば、アーマチャーは、弾性部材の復帰力と他
方の電磁コイルの電磁力とによって移動させられ、他方
の遮断機構が閉状態になってポートの連通状態が切り替
わる。
出力ポートとドレインポートとの3者をのうちの二つの
ポートを選択的に連通させるように構成されている。そ
れらのうちの一つのポートは、アーマチャーの内部に形
成した油通路に常時連通しており、また他の二つのポー
トは、所定の空間部を介して連通しており、さらに前記
油通路はこの空間部に開口している。アーマチャーは、
一対の弾性部材によって各電磁コイルの中間位置すなわ
ち第1および第2の遮断機構が閉じていない状態に保持
されており、したがって一方の電磁コイルに通電してこ
れを励磁すれば、アーマチャーが弾性部材の弾性力に抗
してその電磁コイルによる電磁力で動作させられ、一方
の遮断機構が閉状態になる。すなわち前記他の二つのポ
ートが遮断されるから、油通路およびこれに連通してい
るポートが前記空間部を介して、他の二つのポートのう
ちの一方のポートに連通させられる。この状態から前記
一方の電磁コイルを消磁するとともに他方の電磁コイル
を励磁すれば、アーマチャーは、弾性部材の復帰力と他
方の電磁コイルの電磁力とによって移動させられ、他方
の遮断機構が閉状態になってポートの連通状態が切り替
わる。
【0011】したがってこの発明の電磁弁では、アーマ
チャー自体が弁体として機能するうえに、ポートの連通
状態を切り換えるためにアーマチャーを移動させる場
合、弾性部材の復帰力による慣性エネルギーによってア
ーマチャーが弾性部材の中立点を越えかつ次第に減速し
ながら反対側に移動し、そして電磁力の強い領域に達す
ると、再び増速して反対側の電磁コイルに吸着される。
そのためたとえ大流量の油圧を流すべくストロークを大
きくしても、アーマチャーが応答性よく移動して油圧を
所期どおりに制御することができる。またアーマチャー
を移動させる駆動力として弾性部材の復帰力を利用する
から、消費電力を少なくすることができる。
チャー自体が弁体として機能するうえに、ポートの連通
状態を切り換えるためにアーマチャーを移動させる場
合、弾性部材の復帰力による慣性エネルギーによってア
ーマチャーが弾性部材の中立点を越えかつ次第に減速し
ながら反対側に移動し、そして電磁力の強い領域に達す
ると、再び増速して反対側の電磁コイルに吸着される。
そのためたとえ大流量の油圧を流すべくストロークを大
きくしても、アーマチャーが応答性よく移動して油圧を
所期どおりに制御することができる。またアーマチャー
を移動させる駆動力として弾性部材の復帰力を利用する
から、消費電力を少なくすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に基づいて説明する。図1はこの発明を具体化
した例を概略的に示す断面図であり、アーマチャー1を
内部に収容したケーシング2は、例えば円形断面の中空
容器として形成されており、その軸線方向での一端部
に、中空軸状の嵌合部3が突出して形成されている。こ
の嵌合部3の先端には、内部に連通した出力ポート4が
開口して形成されている。またこの嵌合部3の外周面に
は、ケーシング2の内部に連通した入力ポート5が開口
して形成されている。さらにケーシング2の軸線方向で
の他方の端部には、ケーシング2の内部に連通したドレ
インポート6が開口して形成されている。
り具体的に基づいて説明する。図1はこの発明を具体化
した例を概略的に示す断面図であり、アーマチャー1を
内部に収容したケーシング2は、例えば円形断面の中空
容器として形成されており、その軸線方向での一端部
に、中空軸状の嵌合部3が突出して形成されている。こ
の嵌合部3の先端には、内部に連通した出力ポート4が
開口して形成されている。またこの嵌合部3の外周面に
は、ケーシング2の内部に連通した入力ポート5が開口
して形成されている。さらにケーシング2の軸線方向で
の他方の端部には、ケーシング2の内部に連通したドレ
インポート6が開口して形成されている。
【0013】このケーシング2の内部に収容されたアー
マチャー1は、円盤状をなす部分(以下、円盤状部と記
す)7と、その両面の中央部に突設したシャフト部8
a,8bとからなり、その全体が磁性材料によって形成
されている。この円盤状部7の両面(図1での上下両
面)は、円盤状部7の厚さが外周側で薄くなるようにテ
ーパ状に形成されている。また一方のシャフト部(図1
での下側のシャフト部)8aの先端部は、前記嵌合部3
の内部に液密状態を維持して軸線方向に前後動するよう
に嵌合しており、したがってアーマチャー1は、ケーシ
ング2の内部にその軸線方向に前後動するように保持さ
れている。
マチャー1は、円盤状をなす部分(以下、円盤状部と記
す)7と、その両面の中央部に突設したシャフト部8
a,8bとからなり、その全体が磁性材料によって形成
されている。この円盤状部7の両面(図1での上下両
面)は、円盤状部7の厚さが外周側で薄くなるようにテ
ーパ状に形成されている。また一方のシャフト部(図1
での下側のシャフト部)8aの先端部は、前記嵌合部3
の内部に液密状態を維持して軸線方向に前後動するよう
に嵌合しており、したがってアーマチャー1は、ケーシ
ング2の内部にその軸線方向に前後動するように保持さ
れている。
【0014】さらに前記各シャフト部8a,8bの外周
には、弾性部材としてコイルスプリング9a,9bが嵌
合されており、図の下側のコイルスプリング9aは前記
嵌合部3の内面に当接してアーマチャー1を図の上側に
押しており、また図の上側のコイルスプリング9bは、
ケーシング2の内面に当接してアーマチャー1を図の下
側に押している。したがってアーマチャー1はこれらの
コイルスプリング9a,9bの弾性力がバランスする位
置に保持されている。
には、弾性部材としてコイルスプリング9a,9bが嵌
合されており、図の下側のコイルスプリング9aは前記
嵌合部3の内面に当接してアーマチャー1を図の上側に
押しており、また図の上側のコイルスプリング9bは、
ケーシング2の内面に当接してアーマチャー1を図の下
側に押している。したがってアーマチャー1はこれらの
コイルスプリング9a,9bの弾性力がバランスする位
置に保持されている。
【0015】さらにケーシング2の内部のうちアーマチ
ャー1の円盤状部7を挟んだ両側に、この円盤状部7と
の間に所定の間隔をあけて電磁コイル10a,10bを
保持しているコア11a,11bが配置されている。こ
れらのコア11a,11bは、外径がケーシング2の内
径とほぼ一致し、また内径がコイルスプリング9a,9
bより大径の中空円筒状をなしており、したがってこれ
らのコア11a,11bは、ケーシング2内の上下両端
部に密着嵌合した状態でケーシング2の内部に配置され
ている。また各コア11a,11bのそれぞれの先端部
すなわち円盤状部7側の先端部は、それぞれに対向する
円盤状部7のテーパ面に一致するテーパ形状に形成され
ている。
ャー1の円盤状部7を挟んだ両側に、この円盤状部7と
の間に所定の間隔をあけて電磁コイル10a,10bを
保持しているコア11a,11bが配置されている。こ
れらのコア11a,11bは、外径がケーシング2の内
径とほぼ一致し、また内径がコイルスプリング9a,9
bより大径の中空円筒状をなしており、したがってこれ
らのコア11a,11bは、ケーシング2内の上下両端
部に密着嵌合した状態でケーシング2の内部に配置され
ている。また各コア11a,11bのそれぞれの先端部
すなわち円盤状部7側の先端部は、それぞれに対向する
円盤状部7のテーパ面に一致するテーパ形状に形成され
ている。
【0016】前記アーマチャー1の内部には、図1の下
側のシャフト部8aの先端面と円盤状部7の外周面とに
開口した油通路12が形成されている。すなわち円盤状
部7には、その中心部を通るように直径方向に貫通した
貫通孔が形成されるとともに、シャフト部8aにはその
先端面から円盤状部7の中心部に至る中心軸線に沿った
貫通孔が形成されており、これらの貫通孔によって油通
路12が形成されている。
側のシャフト部8aの先端面と円盤状部7の外周面とに
開口した油通路12が形成されている。すなわち円盤状
部7には、その中心部を通るように直径方向に貫通した
貫通孔が形成されるとともに、シャフト部8aにはその
先端面から円盤状部7の中心部に至る中心軸線に沿った
貫通孔が形成されており、これらの貫通孔によって油通
路12が形成されている。
【0017】このアーマチャー1は、円盤状部7が図の
上下のコア11a,11bに当接する範囲で軸線方向に
移動することができ、前記ケーシング2の内径は、この
円盤状部7の移動範囲で他の部分より大きくなってい
る。したがってここに前記油通路12が開口した空間部
13が形成されている。また前記シャフト部8aは、前
記嵌合部3の内部に密着嵌合しているから、その内部に
形成してある油通路12は、嵌合部3の先端部に形成し
てある出力ポート4に常時連通している。
上下のコア11a,11bに当接する範囲で軸線方向に
移動することができ、前記ケーシング2の内径は、この
円盤状部7の移動範囲で他の部分より大きくなってい
る。したがってここに前記油通路12が開口した空間部
13が形成されている。また前記シャフト部8aは、前
記嵌合部3の内部に密着嵌合しているから、その内部に
形成してある油通路12は、嵌合部3の先端部に形成し
てある出力ポート4に常時連通している。
【0018】前述したようにアーマチャー1は、軸線方
向に移動して上下のコア11a,11bに当接すること
ができ、いずれかのコア11a,11bに当接した場合
には、油通路12の開口している空間部13とコイルス
プリング9a,9bを配置してある空間部分とが隔絶さ
れる。したがってアーマチャー1自体が弁体をなし、コ
ア11a,11bのテーパ面が弁座をなしており、これ
らによって遮断機構14a,14bが形成されている。
向に移動して上下のコア11a,11bに当接すること
ができ、いずれかのコア11a,11bに当接した場合
には、油通路12の開口している空間部13とコイルス
プリング9a,9bを配置してある空間部分とが隔絶さ
れる。したがってアーマチャー1自体が弁体をなし、コ
ア11a,11bのテーパ面が弁座をなしており、これ
らによって遮断機構14a,14bが形成されている。
【0019】そして上記のケーシング2は、その嵌合部
3を油圧制御装置のバルブボデー15に螺合させること
によりバルブボデーに対して取り付けられ、その状態で
入力ポート5がライン圧油路16に連通し、また出力ポ
ート4がクラッチ油路17に連通させられる。図2は、
上記の電磁弁によってクラッチの油圧を制御する場合の
構成を模式的に示しており、上記のクラッチ油路17が
クラッチ室18に連通させられるとともに、ライン圧油
路16が油圧ポンプ19を含む油圧源20に連通され、
さらにドレインポート6かドレイン箇所21に連通され
ている。
3を油圧制御装置のバルブボデー15に螺合させること
によりバルブボデーに対して取り付けられ、その状態で
入力ポート5がライン圧油路16に連通し、また出力ポ
ート4がクラッチ油路17に連通させられる。図2は、
上記の電磁弁によってクラッチの油圧を制御する場合の
構成を模式的に示しており、上記のクラッチ油路17が
クラッチ室18に連通させられるとともに、ライン圧油
路16が油圧ポンプ19を含む油圧源20に連通され、
さらにドレインポート6かドレイン箇所21に連通され
ている。
【0020】つぎに上述した電磁弁の作用について説明
する。いずれの電磁コイル10a,10bにも通電して
いない状態では、アーマチャー1には、これを挟んで配
置した一対のコイルスプリング9a,9bの弾性力が作
用しており、アーマチャー1はいずれのコア11a,1
1bにも接触しないいわゆる中立位置に保持されてい
る。したがって入力ポート5は、油通路12を介して出
力ポート4に連通する一方、空間部13を介してドレイ
ンポート6に連通している。
する。いずれの電磁コイル10a,10bにも通電して
いない状態では、アーマチャー1には、これを挟んで配
置した一対のコイルスプリング9a,9bの弾性力が作
用しており、アーマチャー1はいずれのコア11a,1
1bにも接触しないいわゆる中立位置に保持されてい
る。したがって入力ポート5は、油通路12を介して出
力ポート4に連通する一方、空間部13を介してドレイ
ンポート6に連通している。
【0021】この状態で例えば図1の上側の電磁コイル
10bに通電してこれを励磁すれば、その電磁力によっ
てアーマチャー1は、図1の上側のコイルスプリング9
bを圧縮し、かつ下側のコイルスプリング9aを伸長さ
せつつに上側に移動させられ、コア11bに吸着される
(図1に示す状態)。
10bに通電してこれを励磁すれば、その電磁力によっ
てアーマチャー1は、図1の上側のコイルスプリング9
bを圧縮し、かつ下側のコイルスプリング9aを伸長さ
せつつに上側に移動させられ、コア11bに吸着される
(図1に示す状態)。
【0022】アーマチャー1がこのように移動すること
により、円盤状部7のテーパ面とコア11bのテーパ面
とによって構成された上側の遮断機構14bが閉じた状
態になり、ドレインポート6が前記空間部13に対して
遮蔽される。すなわち入力ポート5は、油通路12を介
して出力ポート4に連通させられ、ライン圧油路16か
ら供給されたオイルがクラッチ油路17を介してクラッ
チ室18に供給されてクラッチが係合する。
により、円盤状部7のテーパ面とコア11bのテーパ面
とによって構成された上側の遮断機構14bが閉じた状
態になり、ドレインポート6が前記空間部13に対して
遮蔽される。すなわち入力ポート5は、油通路12を介
して出力ポート4に連通させられ、ライン圧油路16か
ら供給されたオイルがクラッチ油路17を介してクラッ
チ室18に供給されてクラッチが係合する。
【0023】またこれとは反対に上側の電磁コイル10
bに対する通電を止めるとともに下側の電磁コイル10
aに通電すれば、すなわち上側の電磁コイル10bをO
FF、下側の電磁コイル10aをONとすれば、上側の
電磁コイル10bがOFFとなることにより上下のコイ
ルスプリング9a,9bの弾性力がバランスするように
アーマチャー1が押し下げられるる。そして、これらの
コイルスプリング9a,9bによる中立位置を越えてア
ーマチャー1が下側の電磁コイル10aの電磁力によっ
て引き下げられ、ついには下側のコア11aに吸着させ
られる。したがってアーマチャー1のこのような移動
は、電磁コイル10aの電磁力のみならず、コイルスプ
リング9a,9bの戻りによって生じさせるから、電磁
コイル10aに通電する電流量は少なくてよい。
bに対する通電を止めるとともに下側の電磁コイル10
aに通電すれば、すなわち上側の電磁コイル10bをO
FF、下側の電磁コイル10aをONとすれば、上側の
電磁コイル10bがOFFとなることにより上下のコイ
ルスプリング9a,9bの弾性力がバランスするように
アーマチャー1が押し下げられるる。そして、これらの
コイルスプリング9a,9bによる中立位置を越えてア
ーマチャー1が下側の電磁コイル10aの電磁力によっ
て引き下げられ、ついには下側のコア11aに吸着させ
られる。したがってアーマチャー1のこのような移動
は、電磁コイル10aの電磁力のみならず、コイルスプ
リング9a,9bの戻りによって生じさせるから、電磁
コイル10aに通電する電流量は少なくてよい。
【0024】アーマチャー1をこのように図1の下側に
移動させると、下側の遮断機構14aが閉じた状態にな
り、入力ポート5が前記空間部13に対して遮断され
る。すなわち出力ポート4が油通路12および空間部1
3を介してドレインポート6に連通し、クラッチ室18
から排圧されてクラッチが解放させられる。
移動させると、下側の遮断機構14aが閉じた状態にな
り、入力ポート5が前記空間部13に対して遮断され
る。すなわち出力ポート4が油通路12および空間部1
3を介してドレインポート6に連通し、クラッチ室18
から排圧されてクラッチが解放させられる。
【0025】したがって上述した電磁弁は、一対のコイ
ルスプリング9a,9bによって中立位置に保持される
アーマチャー1自体が弁体として機能するから、開弁状
態で流路断面積を広くすることができる。また流路断面
積を広くするためにアーマチャー1の移動ストロークを
大きくしても、アーマチャー1を移動させるために電流
量を少なくすることができる。換言すれば、アーマチャ
ー1を迅速に移動させることができるので、油圧の応答
性が良好になる。
ルスプリング9a,9bによって中立位置に保持される
アーマチャー1自体が弁体として機能するから、開弁状
態で流路断面積を広くすることができる。また流路断面
積を広くするためにアーマチャー1の移動ストロークを
大きくしても、アーマチャー1を移動させるために電流
量を少なくすることができる。換言すれば、アーマチャ
ー1を迅速に移動させることができるので、油圧の応答
性が良好になる。
【0026】また上記電磁弁によれば、クラッチに供給
する油圧を、任意の圧力に制御することができる。すな
わち図3は上下の各電磁コイル10a,10bのON/
OFFの状況を示す線図であり、例えば上側の電磁コイ
ル10bを所定時間ONとした後これをOFFとすると
ともに、下側の電磁コイル10aをONにする。以降同
様に、上下の電磁コイル10a,10bのON/OFF
を交互に切り換える。このように制御すれば、出力ポー
ト4が入力ポート5とドレインポート6とに交互に連通
させられるから、クラッチ室18には間欠的に油圧が供
給される。そこで一方の電磁コイル10a,10bをO
Nにした時点から他方の電磁コイル10a,10bをO
Nした後に再度、前記一方の電磁コイル10a,10b
をONにするまでの時間を1サイクルとし、その1サイ
クルの周期を一定値に固定した状態で一方の電磁コイル
10a,10bのON/OFFの時間割合すなわちデュ
ーティ比を適宜に変化させれば、クラッチ室18の油圧
がそのデューティ比に応じて高低に変化する。
する油圧を、任意の圧力に制御することができる。すな
わち図3は上下の各電磁コイル10a,10bのON/
OFFの状況を示す線図であり、例えば上側の電磁コイ
ル10bを所定時間ONとした後これをOFFとすると
ともに、下側の電磁コイル10aをONにする。以降同
様に、上下の電磁コイル10a,10bのON/OFF
を交互に切り換える。このように制御すれば、出力ポー
ト4が入力ポート5とドレインポート6とに交互に連通
させられるから、クラッチ室18には間欠的に油圧が供
給される。そこで一方の電磁コイル10a,10bをO
Nにした時点から他方の電磁コイル10a,10bをO
Nした後に再度、前記一方の電磁コイル10a,10b
をONにするまでの時間を1サイクルとし、その1サイ
クルの周期を一定値に固定した状態で一方の電磁コイル
10a,10bのON/OFFの時間割合すなわちデュ
ーティ比を適宜に変化させれば、クラッチ室18の油圧
がそのデューティ比に応じて高低に変化する。
【0027】その状況を図4に示してあり、上側の電磁
コイル10bがONであれば、入力ポート5が出力ポー
ト4に連通してクラッチに油圧が供給されるから、上側
の電磁コイル10bのデューティ比が高くなれば、一定
時間内でクラッチに油圧が供給される時間の割合が高く
なるので、クラッチ圧が高くなる。そしてそのデューテ
ィ比とクラッチ圧との関係はほぼ比例関係になる。な
お、その場合、下側の電磁コイル10bのデューティ比
は上側の電磁コイル10bのデューティ比の増加に反し
て次第に低下する。
コイル10bがONであれば、入力ポート5が出力ポー
ト4に連通してクラッチに油圧が供給されるから、上側
の電磁コイル10bのデューティ比が高くなれば、一定
時間内でクラッチに油圧が供給される時間の割合が高く
なるので、クラッチ圧が高くなる。そしてそのデューテ
ィ比とクラッチ圧との関係はほぼ比例関係になる。な
お、その場合、下側の電磁コイル10bのデューティ比
は上側の電磁コイル10bのデューティ比の増加に反し
て次第に低下する。
【0028】前述したように上記の電磁弁では、上下の
電磁コイル10a,10bのON/OFFを切り換えた
場合に、ONからOFFに切り換えた電磁コイル10a
(または10b)と同じ側に並列に配置されているコイ
ルスプリング9a(または9b)がアーマチャー1を軸
線方向に押すように作用する。そのため、OFFからO
Nに切り換えられた他方の電磁コイル10b(または1
0a)は、小さい電磁力によってアーマチャー1を吸着
することができる。
電磁コイル10a,10bのON/OFFを切り換えた
場合に、ONからOFFに切り換えた電磁コイル10a
(または10b)と同じ側に並列に配置されているコイ
ルスプリング9a(または9b)がアーマチャー1を軸
線方向に押すように作用する。そのため、OFFからO
Nに切り換えられた他方の電磁コイル10b(または1
0a)は、小さい電磁力によってアーマチャー1を吸着
することができる。
【0029】これを図によって説明すると、アーマチャ
ー1が中立位置にあるときには上下のコイルスプリング
9a,9bの弾性力がバランスしていてアーマチャー1
にはこれを一方向に移動させる実質的な弾性力が作用し
ていないから、この位置からアーマチャー1を移動させ
るためには、アーマチャー1の変位に伴ういずれか一方
のコイルスプリング9a(もしくは9b)の弾性力より
大きい電磁力を必要とする。したがって最初にアーマチ
ャー1を上下いずれか一方に移動させる場合には、図5
に「大電流」と記してある線によって表わさせるように
電流値を大きくする必要がある。
ー1が中立位置にあるときには上下のコイルスプリング
9a,9bの弾性力がバランスしていてアーマチャー1
にはこれを一方向に移動させる実質的な弾性力が作用し
ていないから、この位置からアーマチャー1を移動させ
るためには、アーマチャー1の変位に伴ういずれか一方
のコイルスプリング9a(もしくは9b)の弾性力より
大きい電磁力を必要とする。したがって最初にアーマチ
ャー1を上下いずれか一方に移動させる場合には、図5
に「大電流」と記してある線によって表わさせるように
電流値を大きくする必要がある。
【0030】その後にON/OFFの状態を切り換える
と、アーマチャー1は、圧縮されていたコイルスプリン
グ9a(もしくは9b)の弾性力によって押されてこれ
とは反対側に移動しようとし、併せて励磁された他方の
電磁コイル10b(もしくは10a)の電磁力によって
吸引される。したがってその場合に必要とする電磁力
は、中立位置から従前の一方の電磁コイル側に移動する
時に要する電磁力より小さくなり、その電流値は図5に
「小電流」と記してある線によって表わすことができ
る。そしてアーマチャー1に作用する吸引力はコアから
の距離に反比例するから、アーマチャー1が図5に斜線
で示す戻り限界範囲内にあれば、コアから離れているア
ーマチャー1を引き戻して吸着することができ、その場
合に要する電流値は、図5に「小電流」と記してある線
で示すとおりである。
と、アーマチャー1は、圧縮されていたコイルスプリン
グ9a(もしくは9b)の弾性力によって押されてこれ
とは反対側に移動しようとし、併せて励磁された他方の
電磁コイル10b(もしくは10a)の電磁力によって
吸引される。したがってその場合に必要とする電磁力
は、中立位置から従前の一方の電磁コイル側に移動する
時に要する電磁力より小さくなり、その電流値は図5に
「小電流」と記してある線によって表わすことができ
る。そしてアーマチャー1に作用する吸引力はコアから
の距離に反比例するから、アーマチャー1が図5に斜線
で示す戻り限界範囲内にあれば、コアから離れているア
ーマチャー1を引き戻して吸着することができ、その場
合に要する電流値は、図5に「小電流」と記してある線
で示すとおりである。
【0031】したがってクラッチ圧を変える前述したデ
ューティ制御のためのパルス信号、すなわちアーマチャ
ー1を駆動する所定周波数(例えば50Hz 程度)のパ
ルス信号を、アーマチャー1が追従しない200Hz 程
度の高周波数のパルス信号である搬送波に乗せ、その搬
送波のデューティ比を、第1回目は大きい値に設定して
電磁力を大きくし、第2回目以降はそのデューティ比を
小さくして電磁力を小さくしても、アーマチャー1を実
質的に一方のコア11b(もしくは11a)に吸着して
おくことができる。
ューティ制御のためのパルス信号、すなわちアーマチャ
ー1を駆動する所定周波数(例えば50Hz 程度)のパ
ルス信号を、アーマチャー1が追従しない200Hz 程
度の高周波数のパルス信号である搬送波に乗せ、その搬
送波のデューティ比を、第1回目は大きい値に設定して
電磁力を大きくし、第2回目以降はそのデューティ比を
小さくして電磁力を小さくしても、アーマチャー1を実
質的に一方のコア11b(もしくは11a)に吸着して
おくことができる。
【0032】図6は上側の電磁コイル10bのデューテ
ィ比を第1回目は100%とし、それ以降の上下の電磁
コイル10a,10bの制御信号の搬送波のデューティ
比を低下させ、かつ油圧制御のための上下の電磁コイル
10a,10bの実質的なON/OFFのためのデュー
ティ制御を50Hz 程度でパルス信号で実行した場合の
例を示している。この図から知られるように、搬送波の
デューティ比が第2回目以降では低下しているので、実
質的な電流は少なくなっている。したがって上記の電磁
弁での消費電力を少なくすることができる。
ィ比を第1回目は100%とし、それ以降の上下の電磁
コイル10a,10bの制御信号の搬送波のデューティ
比を低下させ、かつ油圧制御のための上下の電磁コイル
10a,10bの実質的なON/OFFのためのデュー
ティ制御を50Hz 程度でパルス信号で実行した場合の
例を示している。この図から知られるように、搬送波の
デューティ比が第2回目以降では低下しているので、実
質的な電流は少なくなっている。したがって上記の電磁
弁での消費電力を少なくすることができる。
【0033】なお、上記の実施例では、クラッチの係合
圧をON/OFF制御し、あるいは調圧する場合を例に
採って説明したが、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、油圧によって動作するブレーキなどの
広く一般の油圧機器の油圧を制御する場合に使用するこ
とができる。また上記の実施例では、アーマチャーに円
盤状部を形成し、その両面とこれらに対向するコアとに
よって遮断機構を形成したが、この発明においては、要
は、アーマチャーと所定の固定部との間に遮断が設けら
れていればよく、したがって例えばアーマチャーのシャ
フト部とこれに隣接するコアの一部とによって遮断機構
を構成してもよい。その場合、アーマチャーの内部に形
成する油通路は、アーマチャーの形状や遮断機構の位置
に応じて上記の実施例で示した形状とは異ならせればよ
い。さらにこの発明における弾性部材はコイルスプリン
グに限定されず、皿バネ状のものあるいは合成樹脂から
なるブロック状のものなど必要に応じて種々のものを使
用することができる。そしてこの発明は、互いに選択的
に連通される3つのポートを有する電磁弁に適用するこ
とができるのであり、これらの3つのポートの配置ある
いは連通関係は、上記の実施例で示したものに限定され
ない。
圧をON/OFF制御し、あるいは調圧する場合を例に
採って説明したが、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、油圧によって動作するブレーキなどの
広く一般の油圧機器の油圧を制御する場合に使用するこ
とができる。また上記の実施例では、アーマチャーに円
盤状部を形成し、その両面とこれらに対向するコアとに
よって遮断機構を形成したが、この発明においては、要
は、アーマチャーと所定の固定部との間に遮断が設けら
れていればよく、したがって例えばアーマチャーのシャ
フト部とこれに隣接するコアの一部とによって遮断機構
を構成してもよい。その場合、アーマチャーの内部に形
成する油通路は、アーマチャーの形状や遮断機構の位置
に応じて上記の実施例で示した形状とは異ならせればよ
い。さらにこの発明における弾性部材はコイルスプリン
グに限定されず、皿バネ状のものあるいは合成樹脂から
なるブロック状のものなど必要に応じて種々のものを使
用することができる。そしてこの発明は、互いに選択的
に連通される3つのポートを有する電磁弁に適用するこ
とができるのであり、これらの3つのポートの配置ある
いは連通関係は、上記の実施例で示したものに限定され
ない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の電磁弁
は、弾性部材によっていわゆる中立位置にフローティン
グ状態に保持したアーマチャーを、アーマチャーを挟ん
で対向配置した一対の電磁コイルの電磁力によって、前
記弾性部材の弾性力に抗して移動させ、これにより2つ
の遮断機構のいずれか一方を閉状態にして空間部を介し
た2つのポートの連通状態を切り換えるように構成した
から、電磁コイルのON/OFFの切り換えによるアー
マチャーの駆動に弾性部材の弾性力を利用することがで
き、その結果、内部の流路断面積を広くするべくアーマ
チャーの移動ストロークを大きくした場合であっても、
アーマチャーの移動が迅速に行われて油圧の応答性が良
好になる。またその場合に必要とする電磁力が小さくて
よいために、消費電力を少なくすることができる。
は、弾性部材によっていわゆる中立位置にフローティン
グ状態に保持したアーマチャーを、アーマチャーを挟ん
で対向配置した一対の電磁コイルの電磁力によって、前
記弾性部材の弾性力に抗して移動させ、これにより2つ
の遮断機構のいずれか一方を閉状態にして空間部を介し
た2つのポートの連通状態を切り換えるように構成した
から、電磁コイルのON/OFFの切り換えによるアー
マチャーの駆動に弾性部材の弾性力を利用することがで
き、その結果、内部の流路断面積を広くするべくアーマ
チャーの移動ストロークを大きくした場合であっても、
アーマチャーの移動が迅速に行われて油圧の応答性が良
好になる。またその場合に必要とする電磁力が小さくて
よいために、消費電力を少なくすることができる。
【図1】この発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】クラッチの油圧を制御するように構成した例に
部分的な油圧回路図である。
部分的な油圧回路図である。
【図3】油圧を調整するために各電磁コイルをデューテ
ィ制御した場合の上下の電磁コイルのON/OFFの状
況を示す線図である。
ィ制御した場合の上下の電磁コイルのON/OFFの状
況を示す線図である。
【図4】上下の電磁コイルのデューティ比とのクラッチ
圧との関係を示す線図である。
圧との関係を示す線図である。
【図5】アーマチャーの各位置に応じた弾性力とそのア
ーマチャーを移動させるための電流値との関係を示す線
図である。
ーマチャーを移動させるための電流値との関係を示す線
図である。
【図6】油圧を制御するために電磁コイルをデューティ
制御するパルス信号とそのパルス信号の搬送波のデュー
ティ比とを示す線図である。
制御するパルス信号とそのパルス信号の搬送波のデュー
ティ比とを示す線図である。
1 アーマチャー 4 出力ポート 5 入力ポート 6 ドレインポート 9a,9b コイルスプリング 10a,10b 電磁コイル 12 油通路 13 空間部 14a,14b 遮断機構
Claims (1)
- 【請求項1】 電磁力によってアーマチャーを動作させ
ることにより、油圧の供給される出力ポートをドレイン
ポートと入力ポートとに切り換えて連通させる油圧制御
用電磁弁において、 前記アーマチャーを互いに反対方向に動作させる一対の
電磁コイルがアーマチャーを挟んで対向して配置される
とともに、アーマチャーをこれら一対の電磁コイルの中
間位置に弾性的に保持する弾性部材が設けられ、また前
記アーマチャーの内部に、一方で前記3つのポートのい
ずれか一つに常時連通しかつ他方で他の2つのポートを
連通させる空間部に開口した油通路が形成され、さらに
前記一方の電磁コイルによってアーマチャーを動作させ
た状態で前記空間部を前記他の2つのポートのうちの一
方のポートに対して遮断する第1の遮断機構と、他方の
電磁コイルに通電してアーマチャーを動作させた状態で
前記空間部を前記他の2つのポートのうちの他方のポー
トに対して遮断する第2の遮断機構とが設けられている
ことを特徴とする油圧制御用電磁弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19121495A JPH0914481A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 油圧制御用電磁弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19121495A JPH0914481A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 油圧制御用電磁弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0914481A true JPH0914481A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=16270813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19121495A Pending JPH0914481A (ja) | 1995-07-04 | 1995-07-04 | 油圧制御用電磁弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0914481A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015516550A (ja) * | 2013-03-14 | 2015-06-11 | イートン コーポレーションEaton Corporation | 背圧制御を備えたソレノイドバルブアッセンブリ |
US9523438B2 (en) | 2013-03-14 | 2016-12-20 | Eaton Corporation | Solenoid valve assembly with pilot pressure control |
US10508964B2 (en) | 2013-03-14 | 2019-12-17 | Eaton Intelligent Power Limited | Solenoid valve assembly with pilot pressure control |
-
1995
- 1995-07-04 JP JP19121495A patent/JPH0914481A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015516550A (ja) * | 2013-03-14 | 2015-06-11 | イートン コーポレーションEaton Corporation | 背圧制御を備えたソレノイドバルブアッセンブリ |
US9523438B2 (en) | 2013-03-14 | 2016-12-20 | Eaton Corporation | Solenoid valve assembly with pilot pressure control |
US10508964B2 (en) | 2013-03-14 | 2019-12-17 | Eaton Intelligent Power Limited | Solenoid valve assembly with pilot pressure control |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3715961B2 (ja) | 電磁弁 | |
US5218996A (en) | Three-way three-position solenoid valve | |
US5318071A (en) | High-speed three-way solenoid valve for pressurized fluid, such as compressed air circuits | |
US7159615B2 (en) | Flow control valve | |
JPH11241784A (ja) | 接極子減衰式比例可変力ソレノイド流体制御バルブ及び比例可変力ソレノイド流体制御バルブによる流体制御システム中の流体圧力制御方法 | |
JP3494221B2 (ja) | 自己保持型電磁弁 | |
JP2004069069A (ja) | ソレノイド作動圧力制御弁 | |
JPH0914481A (ja) | 油圧制御用電磁弁 | |
JPH11287348A (ja) | 比例電磁弁 | |
JPS6376969A (ja) | 切換弁 | |
JPH0771642A (ja) | チェック弁付3方向流体制御弁 | |
JP2001041340A (ja) | 電磁弁 | |
JP3854677B2 (ja) | 電磁バルブ | |
JP4501789B2 (ja) | 三方電磁弁 | |
JP2829884B2 (ja) | 圧力バランス型3方弁 | |
JPH05280659A (ja) | 永久磁石式アクチュエーターにより制御される自動開閉弁 | |
JPH10122413A (ja) | 流体圧力制御用の三方電磁弁 | |
JP2003028335A (ja) | リニアソレノイドバルブ | |
JPH0245574Y2 (ja) | ||
JP2627516B2 (ja) | 自己保持型遅動ソレノイド | |
JPH10196828A (ja) | 電磁弁 | |
JPH06700Y2 (ja) | 電磁弁 | |
JP4775356B2 (ja) | リニアソレノイド | |
JPH0526072B2 (ja) | ||
JPH0477840B2 (ja) |