JPH09123929A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
電動式パワーステアリング装置Info
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- JPH09123929A JPH09123929A JP30516995A JP30516995A JPH09123929A JP H09123929 A JPH09123929 A JP H09123929A JP 30516995 A JP30516995 A JP 30516995A JP 30516995 A JP30516995 A JP 30516995A JP H09123929 A JPH09123929 A JP H09123929A
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- motor
- rotor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高出力が可能で且つ信頼性に優れた電動式パワ
ーステアリング装置を提供する。 【解決手段】円筒部9B内周面を基板18側が大径のテ
ーパ面35とし、そのテーパ面35を周方向に等間隔に
12個の領域に分割し、それら12個の領域のうち一つ
置きの計6個の領域を平面36A〜36Fとする。各平
面36A〜36F上には、パワー素子としての電界効果
型トランジスタを収容したケース21Aを、ビス21B
によって固定する。一方、モータ駆動回路のうち、FE
T回路以外の回路は、基板18上に固定する。つまり、
モータ駆動回路のうち比較的熱に弱い電界効果型トラン
ジスタから構成されたFET回路は、体積が大きいため
ヒートシンクとして利用できる放熱性の良い円筒部9B
の斜めの平面36A〜36F上に固定し、他の回路は基
板18上に固定する。
ーステアリング装置を提供する。 【解決手段】円筒部9B内周面を基板18側が大径のテ
ーパ面35とし、そのテーパ面35を周方向に等間隔に
12個の領域に分割し、それら12個の領域のうち一つ
置きの計6個の領域を平面36A〜36Fとする。各平
面36A〜36F上には、パワー素子としての電界効果
型トランジスタを収容したケース21Aを、ビス21B
によって固定する。一方、モータ駆動回路のうち、FE
T回路以外の回路は、基板18上に固定する。つまり、
モータ駆動回路のうち比較的熱に弱い電界効果型トラン
ジスタから構成されたFET回路は、体積が大きいため
ヒートシンクとして利用できる放熱性の良い円筒部9B
の斜めの平面36A〜36F上に固定し、他の回路は基
板18上に固定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動モータの回
転力を利用して操舵系に操舵補助トルクを付与する電動
式パワーステアリング装置に関し、特に、高出力が可能
で且つ信頼性も向上するようにしたものである。
転力を利用して操舵系に操舵補助トルクを付与する電動
式パワーステアリング装置に関し、特に、高出力が可能
で且つ信頼性も向上するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電動式パワーステアリング装置と
しては、例えば、特開平7−165089号公報に開示
されたものがある。即ち、この従来の電動式パワーステ
アリング装置は、ラックアンドピニオン式ステアリング
装置のラック軸に、電動モータの回転力をボールナット
機構を介して伝達するように構成されていて、電動モー
タは、ラック軸の外側に同軸状に配設されている。ま
た、電動モータは筒状のロータを有し、そのロータの両
端部が軸受を介してハウジング内に回転自在に支持さ
れ、そのロータにボールナット機構が一体的に設けられ
ていて、そのボールナット機構とピニオン背面側に設け
られるガイドとによって、ラック軸は軸方向に摺動自在
となっている。そして、このような構成であれば、ラッ
ク軸の支持箇所が2か所となるから、ボールナット機構
やラックピニオン機構等の抉りやフリクションの発生が
少なくなって操舵感覚が向上する、というものであっ
た。
しては、例えば、特開平7−165089号公報に開示
されたものがある。即ち、この従来の電動式パワーステ
アリング装置は、ラックアンドピニオン式ステアリング
装置のラック軸に、電動モータの回転力をボールナット
機構を介して伝達するように構成されていて、電動モー
タは、ラック軸の外側に同軸状に配設されている。ま
た、電動モータは筒状のロータを有し、そのロータの両
端部が軸受を介してハウジング内に回転自在に支持さ
れ、そのロータにボールナット機構が一体的に設けられ
ていて、そのボールナット機構とピニオン背面側に設け
られるガイドとによって、ラック軸は軸方向に摺動自在
となっている。そして、このような構成であれば、ラッ
ク軸の支持箇所が2か所となるから、ボールナット機構
やラックピニオン機構等の抉りやフリクションの発生が
少なくなって操舵感覚が向上する、というものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された従来の電動式パワーステアリング装置に
あっては、電動モータを駆動するための駆動回路等がモ
ータ外部に設けられていたため、電動モータの励磁コイ
ルと駆動回路とを接続するためにハーネスやコネクタ等
が必要となるが、電動モータの励磁コイルに電流I1 が
流れると、ハーネスやコネクタ等の抵抗R1 によって電
圧降下I1 ×R1 が生じてしまい、それだけ励磁コイル
への印加電圧が低下して電動モータの回転出力が低下す
ることになる。つまり、モータケース外部に駆動回路を
配設する従来の構成では、ハーネスを短くすることがで
きないし、コネクタも省略できないから、回転出力の低
下を容易に回避できないという欠点があった。
報に開示された従来の電動式パワーステアリング装置に
あっては、電動モータを駆動するための駆動回路等がモ
ータ外部に設けられていたため、電動モータの励磁コイ
ルと駆動回路とを接続するためにハーネスやコネクタ等
が必要となるが、電動モータの励磁コイルに電流I1 が
流れると、ハーネスやコネクタ等の抵抗R1 によって電
圧降下I1 ×R1 が生じてしまい、それだけ励磁コイル
への印加電圧が低下して電動モータの回転出力が低下す
ることになる。つまり、モータケース外部に駆動回路を
配設する従来の構成では、ハーネスを短くすることがで
きないし、コネクタも省略できないから、回転出力の低
下を容易に回避できないという欠点があった。
【0004】また、上記従来の電動式パワーステアリン
グ装置では、給電用のブラシを有する形式の電動モータ
を利用しているため、ブラシの磨耗等が問題となる。な
お、ブラシの磨耗問題をなくすために、給電用のブラシ
を有しないブラシレスモータを電動式パワーステアリン
グ装置に用いることが考えられるが、その場合でも、従
来のブラシレスモータは、電動モータの駆動回路等がモ
ータ外部に設けられていたため、励磁コイルへの印加電
圧が低下して電動モータの回転出力が低下するという欠
点がある。しかも、ブラシレスモータは、ロータの回転
位置を検出するためにホール素子等からなる位置検出セ
ンサを電動モータ内に設ける必要があるから、駆動回路
がモータ外部にあると、位置検出センサの出力信号をモ
ータ外部の駆動回路に送ることになるが、これでは、通
常は微小電力であるため外乱に弱い位置検出センサの出
力信号を、比較的長い信号線を介して駆動回路に供給し
なければならず、信頼性の点で問題となる。
グ装置では、給電用のブラシを有する形式の電動モータ
を利用しているため、ブラシの磨耗等が問題となる。な
お、ブラシの磨耗問題をなくすために、給電用のブラシ
を有しないブラシレスモータを電動式パワーステアリン
グ装置に用いることが考えられるが、その場合でも、従
来のブラシレスモータは、電動モータの駆動回路等がモ
ータ外部に設けられていたため、励磁コイルへの印加電
圧が低下して電動モータの回転出力が低下するという欠
点がある。しかも、ブラシレスモータは、ロータの回転
位置を検出するためにホール素子等からなる位置検出セ
ンサを電動モータ内に設ける必要があるから、駆動回路
がモータ外部にあると、位置検出センサの出力信号をモ
ータ外部の駆動回路に送ることになるが、これでは、通
常は微小電力であるため外乱に弱い位置検出センサの出
力信号を、比較的長い信号線を介して駆動回路に供給し
なければならず、信頼性の点で問題となる。
【0005】本発明は、このような従来の電動式パワー
ステアリング装置における未解決の課題に着目してなさ
れたものであって、高出力が可能で且つ信頼性に優れた
電動式パワーステアリング装置を提供することを目的と
している。
ステアリング装置における未解決の課題に着目してなさ
れたものであって、高出力が可能で且つ信頼性に優れた
電動式パワーステアリング装置を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、操舵系に発生する操舵トルクを検出する
トルクセンサと、前記操舵系に操舵補助トルクを付与可
能な電動モータと、前記操舵トルクが低減するように前
記トルクセンサの検出結果に応じて前記電動モータを駆
動させる制御手段と、を備えた電動式パワーステアリン
グ装置において、前記電動モータとして、外周面にS極
及びN極が周方向に交互に且つ等間隔に着磁された回転
自在のロータと、このロータを包囲する複数相の励磁コ
イルを有するステータと、前記ロータの回転位置を検出
する位置検出センサと、これらロータ,ステータ及び位
置検出センサを収容するモータケースと、前記位置検出
センサの出力に応じて前記励磁コイルに電流を供給する
モータ駆動回路と、を備えたブラシレスモータを用いる
とともに、前記ロータを中空の円筒状とし且つ前記操舵
系の進退軸と同軸に配設し、前記モータケースを前記進
退軸用のハウジングと兼用とし、前記ロータの回転力を
軸方向の進退力に変換して前記進退軸に伝達するボール
ナット機構を設け、さらに、前記モータ駆動回路のうち
パワー素子を除いた他の回路を、前記ハウジング内に設
けた基板上に配設し、前記パワー素子を収容したケース
を、前記ハウジング内面のうち前記軸方向に対して斜め
の面上に固定した。
に、本発明は、操舵系に発生する操舵トルクを検出する
トルクセンサと、前記操舵系に操舵補助トルクを付与可
能な電動モータと、前記操舵トルクが低減するように前
記トルクセンサの検出結果に応じて前記電動モータを駆
動させる制御手段と、を備えた電動式パワーステアリン
グ装置において、前記電動モータとして、外周面にS極
及びN極が周方向に交互に且つ等間隔に着磁された回転
自在のロータと、このロータを包囲する複数相の励磁コ
イルを有するステータと、前記ロータの回転位置を検出
する位置検出センサと、これらロータ,ステータ及び位
置検出センサを収容するモータケースと、前記位置検出
センサの出力に応じて前記励磁コイルに電流を供給する
モータ駆動回路と、を備えたブラシレスモータを用いる
とともに、前記ロータを中空の円筒状とし且つ前記操舵
系の進退軸と同軸に配設し、前記モータケースを前記進
退軸用のハウジングと兼用とし、前記ロータの回転力を
軸方向の進退力に変換して前記進退軸に伝達するボール
ナット機構を設け、さらに、前記モータ駆動回路のうち
パワー素子を除いた他の回路を、前記ハウジング内に設
けた基板上に配設し、前記パワー素子を収容したケース
を、前記ハウジング内面のうち前記軸方向に対して斜め
の面上に固定した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図4は本発明の一実施の
形態を示す図であり、図1は本発明に係る電動式パワー
ステアリング装置1の全体構成を表した断面図である。
即ち、本実施の形態における電動式パワーステアリング
装置1は、ステアリングホイール2の回転力が、アッパ
ステアリングシャフト3A及び自在継手3Bを介してロ
アステアリングシャフト3Cに伝達されるようになって
いて、このロアステアリングシャフト3Cの下端側は、
ステアリングギアボックス4内に挿入され、そのステア
リングギアボックス4内に挿入されたロアステアリング
シャフト3Cには図示しないピニオンが形成されてい
る。
に基づいて説明する。図1乃至図4は本発明の一実施の
形態を示す図であり、図1は本発明に係る電動式パワー
ステアリング装置1の全体構成を表した断面図である。
即ち、本実施の形態における電動式パワーステアリング
装置1は、ステアリングホイール2の回転力が、アッパ
ステアリングシャフト3A及び自在継手3Bを介してロ
アステアリングシャフト3Cに伝達されるようになって
いて、このロアステアリングシャフト3Cの下端側は、
ステアリングギアボックス4内に挿入され、そのステア
リングギアボックス4内に挿入されたロアステアリング
シャフト3Cには図示しないピニオンが形成されてい
る。
【0008】そして、ステアリングギアボックス4を、
車幅方向に延びるラック軸5が左右に貫通していて、ロ
アステアリングシャフト3Cのピニオンとラック軸5の
ラックとが噛み合っている。また、ラック軸5の左右に
延びる両端部には、ボールジョイント6A,6Bを介し
てタイロッド7A,7Bが連結され、タイロッド7A,
7Bの図示しない外端側は、図示しない転舵輪を回転自
在に支持するナックルに、転舵力伝達可能に結合されて
いる。なお、ラック軸5の両端部とタイロッド7A,7
Bとの間には、それぞれダストブーツ5A,5Bが外嵌
していて、これにより、ステアリングギアボックス4内
やハウジング9内にゴミ等が入り込むことを防止してい
る。
車幅方向に延びるラック軸5が左右に貫通していて、ロ
アステアリングシャフト3Cのピニオンとラック軸5の
ラックとが噛み合っている。また、ラック軸5の左右に
延びる両端部には、ボールジョイント6A,6Bを介し
てタイロッド7A,7Bが連結され、タイロッド7A,
7Bの図示しない外端側は、図示しない転舵輪を回転自
在に支持するナックルに、転舵力伝達可能に結合されて
いる。なお、ラック軸5の両端部とタイロッド7A,7
Bとの間には、それぞれダストブーツ5A,5Bが外嵌
していて、これにより、ステアリングギアボックス4内
やハウジング9内にゴミ等が入り込むことを防止してい
る。
【0009】ラック軸5は、図示しない車体にブラケッ
ト8A,8Bを介して固定された円筒状のハウジング9
内を挿通している。具体的には、ハウジング9は、ステ
アリングギアボックス4に近い側から、そのステアリン
グギアボックス4に結合した連結部9Aと、比較的肉厚
の円筒部9Bと、この円筒部9Bの外周面にかしめ止め
された比較的肉薄の円筒部9Cと、この円筒部9Cの端
部に螺合して固定される予圧部材9Dとから構成されて
いて、連結部9A,予圧部材9Dのそれぞれがブラケッ
ト8A,8Bを介して車体に固定されている。
ト8A,8Bを介して固定された円筒状のハウジング9
内を挿通している。具体的には、ハウジング9は、ステ
アリングギアボックス4に近い側から、そのステアリン
グギアボックス4に結合した連結部9Aと、比較的肉厚
の円筒部9Bと、この円筒部9Bの外周面にかしめ止め
された比較的肉薄の円筒部9Cと、この円筒部9Cの端
部に螺合して固定される予圧部材9Dとから構成されて
いて、連結部9A,予圧部材9Dのそれぞれがブラケッ
ト8A,8Bを介して車体に固定されている。
【0010】これらのうち、比較的肉薄の円筒部9C
は、円筒部9Bに固定されて比較的長く軸方向に延びる
大径部9aと、予圧部材9Dが螺合される小径部9b
と、大径部9a及び小径部9b間を連結するテーパ部9
cとから構成されている。そして、ハウジング9の内側
には、ラック軸5を非接触に且つ同軸に包囲するように
円筒状の回転軸10Aが配設され、この回転軸10A外
周面には円筒状の永久磁石10Bが固定されている。こ
の永久磁石10Bは、S極及びN極が周方向に交互に且
つ等間隔に着磁された磁石であって、これら回転軸10
A及び永久磁石10Bによって回転自在のロータ10が
構成されている。
は、円筒部9Bに固定されて比較的長く軸方向に延びる
大径部9aと、予圧部材9Dが螺合される小径部9b
と、大径部9a及び小径部9b間を連結するテーパ部9
cとから構成されている。そして、ハウジング9の内側
には、ラック軸5を非接触に且つ同軸に包囲するように
円筒状の回転軸10Aが配設され、この回転軸10A外
周面には円筒状の永久磁石10Bが固定されている。こ
の永久磁石10Bは、S極及びN極が周方向に交互に且
つ等間隔に着磁された磁石であって、これら回転軸10
A及び永久磁石10Bによって回転自在のロータ10が
構成されている。
【0011】回転軸10Aの予圧部材9D側端部には、
ボールナット11が回転方向に一体に固定され、ラック
軸5のラックが形成されている部分以外の部分にはボー
ルネジ12が形成され、それらボールナット11及びボ
ールネジ12間には複数のボール13が介在していて、
これにより、ボールナット機構が構成されている。そし
て、回転軸10Aの連結部9A側端部外周面と円筒部9
B内周面との間に軸受14Aが配設され、ボールナット
11の外周面と小径部9b内周面との間に軸受14Bが
配設されていて、これによりロータ10及びボールナッ
ト11がハウジング9内に回転自在に支持されている。
なお、回転軸10Aには、軸受14A内輪の軸受14B
側を向く端面に当接するリング状の凸部10aが形成さ
れるとともに、軸受14A外輪の連結部9A側を向く端
面は円筒部9Bの段差部に当接するようになっている。
これに対し、ボールナット11には、軸受14B内輪の
軸受14A側を向く端面が当接する段差部が形成され、
軸受14B外輪のボールジョイント6B側を向く端面に
は、予圧部材9Dの端面が当接するようになっている。
従って、予圧部材9Dを小径部9bに螺合させることに
より発生する軸方向の力は、軸受14B外輪,軸受14
B転動体,軸受14B内輪,ボールナット11,回転軸
10A,凸部10a,軸受14A内輪,軸受14A転動
体及び軸受14A外輪を介して円筒部9Bに伝達するよ
うになっており、これにより軸受14A,14Bに適宜
予圧を付与することができる。なお、小径部9bには、
予圧部材9Dに続けてリング状の固定ネジ15が螺合す
るようになっていて、これにより予圧部材9Dが緩むこ
とが防止されている。
ボールナット11が回転方向に一体に固定され、ラック
軸5のラックが形成されている部分以外の部分にはボー
ルネジ12が形成され、それらボールナット11及びボ
ールネジ12間には複数のボール13が介在していて、
これにより、ボールナット機構が構成されている。そし
て、回転軸10Aの連結部9A側端部外周面と円筒部9
B内周面との間に軸受14Aが配設され、ボールナット
11の外周面と小径部9b内周面との間に軸受14Bが
配設されていて、これによりロータ10及びボールナッ
ト11がハウジング9内に回転自在に支持されている。
なお、回転軸10Aには、軸受14A内輪の軸受14B
側を向く端面に当接するリング状の凸部10aが形成さ
れるとともに、軸受14A外輪の連結部9A側を向く端
面は円筒部9Bの段差部に当接するようになっている。
これに対し、ボールナット11には、軸受14B内輪の
軸受14A側を向く端面が当接する段差部が形成され、
軸受14B外輪のボールジョイント6B側を向く端面に
は、予圧部材9Dの端面が当接するようになっている。
従って、予圧部材9Dを小径部9bに螺合させることに
より発生する軸方向の力は、軸受14B外輪,軸受14
B転動体,軸受14B内輪,ボールナット11,回転軸
10A,凸部10a,軸受14A内輪,軸受14A転動
体及び軸受14A外輪を介して円筒部9Bに伝達するよ
うになっており、これにより軸受14A,14Bに適宜
予圧を付与することができる。なお、小径部9bには、
予圧部材9Dに続けてリング状の固定ネジ15が螺合す
るようになっていて、これにより予圧部材9Dが緩むこ
とが防止されている。
【0012】また、ボールナット11は、回転は自在で
あるが、予圧部材9Dによって付与される軸受14A,
14B間の予圧により軸方向には変位不可能となってい
るため、ボールナット11に生じた回転力は、ボール1
3及びボールネジ12によって進退力に変換されてラッ
ク軸5に伝達するようになっている。一方、大径部9a
の内周面にはコア16Aが固定され、このコア16Aに
は永久磁石10Bを包囲するように3相の励磁コイル1
6Bが巻き付けられていて、これらコア16A及び励磁
コイル16Bによって、ステータ16が構成されてい
る。また、回転軸10Aの永久磁石10Bが固定された
部分よりも軸受14A側の部位には、永久磁石10Bと
同様にS極及びN極が周方向に交互に且つ等間隔に着磁
されたリング状の位相検出用の永久磁石17が固定され
ている。
あるが、予圧部材9Dによって付与される軸受14A,
14B間の予圧により軸方向には変位不可能となってい
るため、ボールナット11に生じた回転力は、ボール1
3及びボールネジ12によって進退力に変換されてラッ
ク軸5に伝達するようになっている。一方、大径部9a
の内周面にはコア16Aが固定され、このコア16Aに
は永久磁石10Bを包囲するように3相の励磁コイル1
6Bが巻き付けられていて、これらコア16A及び励磁
コイル16Bによって、ステータ16が構成されてい
る。また、回転軸10Aの永久磁石10Bが固定された
部分よりも軸受14A側の部位には、永久磁石10Bと
同様にS極及びN極が周方向に交互に且つ等間隔に着磁
されたリング状の位相検出用の永久磁石17が固定され
ている。
【0013】さらに、ハウジング9内には、永久磁石1
7の軸受14A側の面に近接するように円形の基板18
が固定されている。具体的には、図1の要部拡大図であ
る図2に示すように、基板18は、円筒部9Bに螺合す
るネジ18aによってその円筒部9Bに固定されてい
る。ネジ18aは実際には周方向に複数設けられるとと
もに、各ネジ18aはカラー18bで包囲されていて、
カラー18bが基板18及び円筒部9B間に挟まれるこ
とにより、基板18の軸受14A側に空間が形成される
ようにしている。そして、基板18には、例えばホール
素子等からなる位相検出用の検出素子19が固定されて
いる。なお、実際には検出素子19は、励磁コイル16
Bの相数に対応して周方向に等間隔に3個設けられてい
るが、図2は断面図であるため、その内の一つのみを示
している。
7の軸受14A側の面に近接するように円形の基板18
が固定されている。具体的には、図1の要部拡大図であ
る図2に示すように、基板18は、円筒部9Bに螺合す
るネジ18aによってその円筒部9Bに固定されてい
る。ネジ18aは実際には周方向に複数設けられるとと
もに、各ネジ18aはカラー18bで包囲されていて、
カラー18bが基板18及び円筒部9B間に挟まれるこ
とにより、基板18の軸受14A側に空間が形成される
ようにしている。そして、基板18には、例えばホール
素子等からなる位相検出用の検出素子19が固定されて
いる。なお、実際には検出素子19は、励磁コイル16
Bの相数に対応して周方向に等間隔に3個設けられてい
るが、図2は断面図であるため、その内の一つのみを示
している。
【0014】図3は、励磁コイル16Bをa相,b相及
びc相の3相とした場合における回路図であって、この
例では、スター結線されている励磁コイル16Bのa〜
c相のそれぞれの外端側が、モータ駆動回路20に接続
されている。また、励磁コイル16Bの相数に対応し
て、位置検出センサとしての三つの位相検出用の検出素
子19が設けられていて、各検出素子19の出力もモー
タ駆動回路20に供給されるようになっている。
びc相の3相とした場合における回路図であって、この
例では、スター結線されている励磁コイル16Bのa〜
c相のそれぞれの外端側が、モータ駆動回路20に接続
されている。また、励磁コイル16Bの相数に対応し
て、位置検出センサとしての三つの位相検出用の検出素
子19が設けられていて、各検出素子19の出力もモー
タ駆動回路20に供給されるようになっている。
【0015】モータ駆動回路20は、大電力用素子であ
るパワー素子としての六つの電界効果型トランジスタT
a1〜Tc2で構成されたFET回路21を有し、このFE
T回路21は、電源供給側とGND側との間を三つの並
列ラインを介して接続していて、各ラインには、電界効
果型トランジスタが二つずつ(Ta1とTa2,Tb1とTb
2,Tc1とTc2 直列に配設されている。そして、電界
効果型トランジスタTa1及びTa2間が励磁コイル16B
のa相の外端側に接続され、電界効果型トランジスタT
b1及びTb2間が励磁コイル16Bのb相の外端側に接続
され、電界効果型トランジスタTc1及びTc2間が励磁コ
イル16Bのc相の外端側に接続されている。つまり、
各電界効果型トランジスタTa1〜Tc2のオン・オフ状態
によって、励磁コイル16Bのa〜c相のそれぞれに所
定の方向の電流が適宜流れるようになっている。
るパワー素子としての六つの電界効果型トランジスタT
a1〜Tc2で構成されたFET回路21を有し、このFE
T回路21は、電源供給側とGND側との間を三つの並
列ラインを介して接続していて、各ラインには、電界効
果型トランジスタが二つずつ(Ta1とTa2,Tb1とTb
2,Tc1とTc2 直列に配設されている。そして、電界
効果型トランジスタTa1及びTa2間が励磁コイル16B
のa相の外端側に接続され、電界効果型トランジスタT
b1及びTb2間が励磁コイル16Bのb相の外端側に接続
され、電界効果型トランジスタTc1及びTc2間が励磁コ
イル16Bのc相の外端側に接続されている。つまり、
各電界効果型トランジスタTa1〜Tc2のオン・オフ状態
によって、励磁コイル16Bのa〜c相のそれぞれに所
定の方向の電流が適宜流れるようになっている。
【0016】また、モータ駆動回路20は、電界効果型
トランジスタTa1〜Tc2のゲートに適宜電圧を印加して
それらのオン・オフ状態を制御するFETゲート駆動回
路22と、検出素子19の出力を受けてロータ10の回
転位置を検出しその検出結果をFETゲート駆動回路2
2に供給するロータ位置検出回路23と、FET回路2
1及びGND間に介在してこのFET回路21を流れる
励磁コイル16Bを流れる電流を検出する電流検出回路
24と、を有している。
トランジスタTa1〜Tc2のゲートに適宜電圧を印加して
それらのオン・オフ状態を制御するFETゲート駆動回
路22と、検出素子19の出力を受けてロータ10の回
転位置を検出しその検出結果をFETゲート駆動回路2
2に供給するロータ位置検出回路23と、FET回路2
1及びGND間に介在してこのFET回路21を流れる
励磁コイル16Bを流れる電流を検出する電流検出回路
24と、を有している。
【0017】さらに、モータ駆動回路20とは別に、電
動式パワーステアリング装置における操舵補助トルク制
御を実行するコントローラ30が備えられ、このコント
ローラ30には、図1に示すように、ロアステアリング
シャフト3Cに設けられたトルクセンサ31からトルク
検出信号が供給されるようになっており、コントローラ
30は、そのトルク検出信号に基づいて操舵系に発生し
ている操舵トルクを確認し、その操舵トルクが軽減され
るような操舵補助トルクが操舵系に発生するように、モ
ータ駆動回路20のFETゲート駆動回路22に対して
制御信号を出力するようになっている。
動式パワーステアリング装置における操舵補助トルク制
御を実行するコントローラ30が備えられ、このコント
ローラ30には、図1に示すように、ロアステアリング
シャフト3Cに設けられたトルクセンサ31からトルク
検出信号が供給されるようになっており、コントローラ
30は、そのトルク検出信号に基づいて操舵系に発生し
ている操舵トルクを確認し、その操舵トルクが軽減され
るような操舵補助トルクが操舵系に発生するように、モ
ータ駆動回路20のFETゲート駆動回路22に対して
制御信号を出力するようになっている。
【0018】つまり、コントローラ30は、FETゲー
ト駆動回路22に対し、必要な操舵補助トルクの回転方
向及び大きさに応じて制御信号を出力するようになって
いて、FETゲート駆動回路22は、コントローラ30
から供給される制御信号に応じた操舵補助トルクが操舵
系に発生するように、FET回路21の電界効果型トラ
ンジスタTa1〜Tc2のゲートに適宜電圧を印加するよう
になっている。この場合、FETゲート駆動回路22
は、ロータ位置検出回路23の検出結果からロータ10
の回転位置を確認し、その回転位置に見合った励磁コイ
ル16Bのa〜c相に適宜電流が流れるように、FET
回路21の電界効果型トランジスタTa1〜Tc2のゲート
に電圧を印加するようになっている。なお、コントロー
ラ30は、電流検出回路24の検出結果に基づいて操舵
補助トルクの発生状態を確認するようになっている。
ト駆動回路22に対し、必要な操舵補助トルクの回転方
向及び大きさに応じて制御信号を出力するようになって
いて、FETゲート駆動回路22は、コントローラ30
から供給される制御信号に応じた操舵補助トルクが操舵
系に発生するように、FET回路21の電界効果型トラ
ンジスタTa1〜Tc2のゲートに適宜電圧を印加するよう
になっている。この場合、FETゲート駆動回路22
は、ロータ位置検出回路23の検出結果からロータ10
の回転位置を確認し、その回転位置に見合った励磁コイ
ル16Bのa〜c相に適宜電流が流れるように、FET
回路21の電界効果型トランジスタTa1〜Tc2のゲート
に電圧を印加するようになっている。なお、コントロー
ラ30は、電流検出回路24の検出結果に基づいて操舵
補助トルクの発生状態を確認するようになっている。
【0019】そして、モータ駆動回路20を構成するF
ET回路21,FETゲート駆動回路22,ロータ位置
検出回路23及び電流検出回路24を、ハウジング9内
に配設している。具体的には、図2及び基板18を省略
した状態で図2をA方向から見た図である図4に示すよ
うに、円筒部9B内周面は基板18側が大径のテーパ面
35となっていて、そのテーパ面35は、周方向に等間
隔に12個の領域に分割されており、それら12個の領
域のうち、一つ置きの計6個の領域は平面36A〜36
Fに仕上げられている。つまり、円筒部9内周面には、
ラック軸5の軸方向に対して傾斜した6個の平面36A
〜36Fが、そのラック軸5を包囲するように放射状に
形成されているのである。
ET回路21,FETゲート駆動回路22,ロータ位置
検出回路23及び電流検出回路24を、ハウジング9内
に配設している。具体的には、図2及び基板18を省略
した状態で図2をA方向から見た図である図4に示すよ
うに、円筒部9B内周面は基板18側が大径のテーパ面
35となっていて、そのテーパ面35は、周方向に等間
隔に12個の領域に分割されており、それら12個の領
域のうち、一つ置きの計6個の領域は平面36A〜36
Fに仕上げられている。つまり、円筒部9内周面には、
ラック軸5の軸方向に対して傾斜した6個の平面36A
〜36Fが、そのラック軸5を包囲するように放射状に
形成されているのである。
【0020】そして、各平面36A〜36F上には、パ
ワー素子としての電界効果型トランジスタTa1〜Tc2を
一つずつ収容したケース21Aが、ビス21Bによって
固定されている。この場合、ビス21Bの軸線は、図2
に二点鎖線で示すように基板18の中央の孔を通過する
ようになっている。また、平面36A〜36Fに挟まれ
た6個の領域のうち対角線の位置にある二つの領域は、
基板18側を向く面を形成する棚部37A,37Bとな
っていて、これら棚部37A,37Bに、ネジ18a締
結用のネジ孔32が形成されている。
ワー素子としての電界効果型トランジスタTa1〜Tc2を
一つずつ収容したケース21Aが、ビス21Bによって
固定されている。この場合、ビス21Bの軸線は、図2
に二点鎖線で示すように基板18の中央の孔を通過する
ようになっている。また、平面36A〜36Fに挟まれ
た6個の領域のうち対角線の位置にある二つの領域は、
基板18側を向く面を形成する棚部37A,37Bとな
っていて、これら棚部37A,37Bに、ネジ18a締
結用のネジ孔32が形成されている。
【0021】一方、モータ駆動回路20のうち、FET
ゲート駆動回路22,ロータ位置検出回路23及び電流
検出回路24のそれぞれは、基板18上に固定されてい
る。つまり、モータ駆動回路20のうち比較的熱に弱い
電界効果型トランジスタTa1〜Tc2から構成されたFE
T回路21は、体積が大きいためヒートシンクとして利
用できる放熱性の良い円筒部9B上に固定し、他の回路
22〜24は、基板18上に固定しているのである。
ゲート駆動回路22,ロータ位置検出回路23及び電流
検出回路24のそれぞれは、基板18上に固定されてい
る。つまり、モータ駆動回路20のうち比較的熱に弱い
電界効果型トランジスタTa1〜Tc2から構成されたFE
T回路21は、体積が大きいためヒートシンクとして利
用できる放熱性の良い円筒部9B上に固定し、他の回路
22〜24は、基板18上に固定しているのである。
【0022】そして、平面36A〜36F上に固定され
たケース21Aの基板18に近い側の端面からは、その
ケース21A内の電界効果型トランジスタTa1〜Tc2の
ゲート,ソース,ドレインを外部回路に接続するための
端子21Cが引き出されていて、各端子21Cは基板1
8上に半田付け等により接続され、そこから基板18上
のFETゲート駆動回路22や励磁コイル16Bに接続
されている。
たケース21Aの基板18に近い側の端面からは、その
ケース21A内の電界効果型トランジスタTa1〜Tc2の
ゲート,ソース,ドレインを外部回路に接続するための
端子21Cが引き出されていて、各端子21Cは基板1
8上に半田付け等により接続され、そこから基板18上
のFETゲート駆動回路22や励磁コイル16Bに接続
されている。
【0023】ここで、本実施の形態では、ステアリング
ホイール2,アッパステアリングシャフト3A,自在継
手3B,ロアステアリングシャフト3C,ラック軸5,
ボールジョイント6A,6B,タイロッド7A,7B及
び図示しないナックルによって操舵系が構成され、ラッ
ク軸5が進退軸に対応し、コントローラ30が制御手段
に対応し、ロータ10,ステータ16,検出素子19,
モータ駆動回路20及びハウジング9によってブラシレ
スモータ1Aが構成されている。従って、本実施の形態
では、ラック軸5のハウジング9は、ブラシレスモータ
1Aのモータケースと兼用されている。
ホイール2,アッパステアリングシャフト3A,自在継
手3B,ロアステアリングシャフト3C,ラック軸5,
ボールジョイント6A,6B,タイロッド7A,7B及
び図示しないナックルによって操舵系が構成され、ラッ
ク軸5が進退軸に対応し、コントローラ30が制御手段
に対応し、ロータ10,ステータ16,検出素子19,
モータ駆動回路20及びハウジング9によってブラシレ
スモータ1Aが構成されている。従って、本実施の形態
では、ラック軸5のハウジング9は、ブラシレスモータ
1Aのモータケースと兼用されている。
【0024】そして、上記のような構成であると、運転
者がステアリングホイール2を操舵することにより発生
した操舵力は、アッパステアリングシャフト3A,自在
継手3B及びロアステアリングシャフト3Cを介してラ
ック軸5に伝達され、ここでラックピニオン機構により
進退力に変換され、ラック軸5の両端に連結されたタイ
ロッド7A,7Bが左右に進退してナックルに転舵力が
発生し、転舵輪が転舵される。
者がステアリングホイール2を操舵することにより発生
した操舵力は、アッパステアリングシャフト3A,自在
継手3B及びロアステアリングシャフト3Cを介してラ
ック軸5に伝達され、ここでラックピニオン機構により
進退力に変換され、ラック軸5の両端に連結されたタイ
ロッド7A,7Bが左右に進退してナックルに転舵力が
発生し、転舵輪が転舵される。
【0025】また、このような操舵の際にステアリング
ホイール2を操舵してロアステアリングシャフト3Cに
回転力が生じると、トルクセンサ31を構成する例えば
トーションバー4に、転舵輪及び路面間の摩擦力やラッ
クピニオン機構のギアの噛み合い等の摩擦力に応じた捩
じれが生じるため、それが操舵トルクとして検出されト
ルク検出信号としてコントローラ30に供給される。
ホイール2を操舵してロアステアリングシャフト3Cに
回転力が生じると、トルクセンサ31を構成する例えば
トーションバー4に、転舵輪及び路面間の摩擦力やラッ
クピニオン機構のギアの噛み合い等の摩擦力に応じた捩
じれが生じるため、それが操舵トルクとして検出されト
ルク検出信号としてコントローラ30に供給される。
【0026】すると、コントローラ30は、供給された
トルク検出信号に応じて、操舵系の操舵トルクが低減す
るようにモータ駆動回路20に指令信号を出力するか
ら、ブラシレスモータ1Aのボールナット11に、操舵
系に発生している操舵トルクの方向及び大きさに応じた
回転力が発生する。さらに、ボールナット11に発生し
た回転力は、ボール13及びボールネジ12によってラ
ック軸5の進退力に変換されるから、ラック軸5に操舵
補助トルクが付与されたことになり、操舵トルクが減少
し、操縦者の負担が軽減される。
トルク検出信号に応じて、操舵系の操舵トルクが低減す
るようにモータ駆動回路20に指令信号を出力するか
ら、ブラシレスモータ1Aのボールナット11に、操舵
系に発生している操舵トルクの方向及び大きさに応じた
回転力が発生する。さらに、ボールナット11に発生し
た回転力は、ボール13及びボールネジ12によってラ
ック軸5の進退力に変換されるから、ラック軸5に操舵
補助トルクが付与されたことになり、操舵トルクが減少
し、操縦者の負担が軽減される。
【0027】一方、操舵補助トルクが発生している際の
励磁コイル16Bからは、これに流れる電流とその抵抗
とに比例した発熱があり、その発熱は励磁コイル16B
から周囲の各部材に伝わり、最終的にはハウジング9表
面から外部に放射されるが、本実施の形態のように電動
式パワーステアリング装置の動力源として用いられてい
るブラシレスモータ1Aにあっては、その励磁コイル1
6Bには操舵補助トルクが必要な時にのみ電流が流れる
ため、常時励磁コイルに電流が流れるブラシレスモータ
とは異なり、励磁コイル16Bからの発熱は散発的に発
生する。従って、モータ駆動回路20をハウジング9内
に設けても、ヒートシンクとして機能する体積の大きな
円筒部9BにFET回路21を固定するような工夫をす
るだけでモータ駆動回路20の温度上昇を効果的に抑制
することができ、モータ駆動回路20の温度上昇による
故障等は防止できる。
励磁コイル16Bからは、これに流れる電流とその抵抗
とに比例した発熱があり、その発熱は励磁コイル16B
から周囲の各部材に伝わり、最終的にはハウジング9表
面から外部に放射されるが、本実施の形態のように電動
式パワーステアリング装置の動力源として用いられてい
るブラシレスモータ1Aにあっては、その励磁コイル1
6Bには操舵補助トルクが必要な時にのみ電流が流れる
ため、常時励磁コイルに電流が流れるブラシレスモータ
とは異なり、励磁コイル16Bからの発熱は散発的に発
生する。従って、モータ駆動回路20をハウジング9内
に設けても、ヒートシンクとして機能する体積の大きな
円筒部9BにFET回路21を固定するような工夫をす
るだけでモータ駆動回路20の温度上昇を効果的に抑制
することができ、モータ駆動回路20の温度上昇による
故障等は防止できる。
【0028】特に、本実施の形態にあっては、円筒部9
B内面にラック軸5の軸方向に対して斜めの平面36A
〜36Fを形成し、それら各平面36A〜36F上に電
界効果型トランジスタTa1〜Tc2を収容したケース21
Aを固定しているため、各ケース21Aの裏面側全体
を、大きな不具合なく、ヒートシンクとしての円筒部9
B内面に接触させることができ、良好な放熱性が確保で
き、それだけ高い信頼性が得られるという利点がある。
即ち、ケース21Aを例えば棚部37A,37Bのよう
な基板18に対して平行な面に固定しようとすると、軸
受14Aを挿入する必要性から、そのケース21A固定
用の棚部を内径側に大きく張り出させることができず、
ケース21A裏面側の一部は円筒部9Bに非接触になっ
てしまい、放熱性が低下してしまうのである。
B内面にラック軸5の軸方向に対して斜めの平面36A
〜36Fを形成し、それら各平面36A〜36F上に電
界効果型トランジスタTa1〜Tc2を収容したケース21
Aを固定しているため、各ケース21Aの裏面側全体
を、大きな不具合なく、ヒートシンクとしての円筒部9
B内面に接触させることができ、良好な放熱性が確保で
き、それだけ高い信頼性が得られるという利点がある。
即ち、ケース21Aを例えば棚部37A,37Bのよう
な基板18に対して平行な面に固定しようとすると、軸
受14Aを挿入する必要性から、そのケース21A固定
用の棚部を内径側に大きく張り出させることができず、
ケース21A裏面側の一部は円筒部9Bに非接触になっ
てしまい、放熱性が低下してしまうのである。
【0029】なお、平面36A〜36Fをラック軸5に
対して平行としても(つまり、テーパ面35をラック軸
5に平行な円筒面としても)、ケース21A裏面側全体
を円筒部9に接触させることができるが、これでは、ケ
ース21Aを円筒部9に固定する作業が面倒になるとい
う不具合を招いてしまう。つまり、本実施の形態のよう
に、平面36A〜36Fがラック軸5に対して基板18
側が外側に広がるように斜め方向を向いていれば、基板
18の中央部にはラック軸5が貫通するための貫通孔が
形成されているから、その貫通孔を利用して(つまり、
図2の二点鎖線に沿って)ビス21締結用のドライバを
差し込むことができるが、平面36A〜36Fがラック
軸5に対して平行であると、ドライバのような簡単な治
具ではビス止めが行えなくなってしまうのである。従っ
て、平面36A〜36Fの傾斜角度は、ドライバの差し
込みが可能になる範囲で選定する必要があるが、実際に
は基板18中央部に貫通孔の径の影響等も受けるため具
体的には特定できない。しかし、凡そ、5〜80°の範
囲であれば、大きな不具合はないと考えられる。
対して平行としても(つまり、テーパ面35をラック軸
5に平行な円筒面としても)、ケース21A裏面側全体
を円筒部9に接触させることができるが、これでは、ケ
ース21Aを円筒部9に固定する作業が面倒になるとい
う不具合を招いてしまう。つまり、本実施の形態のよう
に、平面36A〜36Fがラック軸5に対して基板18
側が外側に広がるように斜め方向を向いていれば、基板
18の中央部にはラック軸5が貫通するための貫通孔が
形成されているから、その貫通孔を利用して(つまり、
図2の二点鎖線に沿って)ビス21締結用のドライバを
差し込むことができるが、平面36A〜36Fがラック
軸5に対して平行であると、ドライバのような簡単な治
具ではビス止めが行えなくなってしまうのである。従っ
て、平面36A〜36Fの傾斜角度は、ドライバの差し
込みが可能になる範囲で選定する必要があるが、実際に
は基板18中央部に貫通孔の径の影響等も受けるため具
体的には特定できない。しかし、凡そ、5〜80°の範
囲であれば、大きな不具合はないと考えられる。
【0030】さらに、モータ駆動回路20がハウジング
9内に設けられていれば、励磁コイル16Bとモータ駆
動回路20との間の接続するためのハーネスが極短くて
済むようになるし、コネクタも不要になるから、励磁コ
イル16B以外での電圧降下を僅かに抑えることができ
る。このため、電源側の電力を効率よく励磁コイル16
Bに供給することができるから、ブラシレスモータ1A
の回転出力を向上させて電動式パワーステアリング装置
1の高出力が達成させるのである。
9内に設けられていれば、励磁コイル16Bとモータ駆
動回路20との間の接続するためのハーネスが極短くて
済むようになるし、コネクタも不要になるから、励磁コ
イル16B以外での電圧降下を僅かに抑えることができ
る。このため、電源側の電力を効率よく励磁コイル16
Bに供給することができるから、ブラシレスモータ1A
の回転出力を向上させて電動式パワーステアリング装置
1の高出力が達成させるのである。
【0031】また、検出素子19とモータ駆動回路20
との間の距離も短くなるから、基板18上の配線だけで
両者間の信号の送信が可能となり、外乱に強くなるし、
しかもコネクタの接触不良や信号線の断線の可能性も極
めて小さくなるので、電動式パワーステアリング装置1
の信頼性も向上するのである。なお、上述したように電
動式パワーステアリング装置1におけるブラシレスモー
タ1Aの励磁コイル16Bからの発熱は散発的に発生す
ることから、特に図示はしないが、励磁コイル16Bと
モータ駆動回路との間を遮るように、伝熱性の良い鉄製
の遮熱板をハウジング9内に固定すれば、励磁コイル1
6Bで発生した熱の一部がモータ駆動回路側に伝わる前
に遮熱板を介してハウジング9外面から放熱されるか
ら、ヒートシンクとして機能する円筒部9Bによる放熱
効果と相まって、FET回路21等のモータ駆動回路の
温度上昇をより効果的に抑制できるようになる。
との間の距離も短くなるから、基板18上の配線だけで
両者間の信号の送信が可能となり、外乱に強くなるし、
しかもコネクタの接触不良や信号線の断線の可能性も極
めて小さくなるので、電動式パワーステアリング装置1
の信頼性も向上するのである。なお、上述したように電
動式パワーステアリング装置1におけるブラシレスモー
タ1Aの励磁コイル16Bからの発熱は散発的に発生す
ることから、特に図示はしないが、励磁コイル16Bと
モータ駆動回路との間を遮るように、伝熱性の良い鉄製
の遮熱板をハウジング9内に固定すれば、励磁コイル1
6Bで発生した熱の一部がモータ駆動回路側に伝わる前
に遮熱板を介してハウジング9外面から放熱されるか
ら、ヒートシンクとして機能する円筒部9Bによる放熱
効果と相まって、FET回路21等のモータ駆動回路の
温度上昇をより効果的に抑制できるようになる。
【0032】また、回転軸10とボールナット11とは
別部材でなくてもよく、例えば回転軸10の端部にボー
ルナットを形成するようにしてもよい。さらに、モータ
駆動回路20の構成部品が多いような場合には、基板1
8を複数枚設け、各基板18に回路部品を分けて配設す
るようにしてもよいし、基板18を複数枚とした場合で
も、各基板18を重ね合わせた状態でハウジング9に固
定すれば、特に組み付け性の悪化や、装置の大型化等を
招くこともない。
別部材でなくてもよく、例えば回転軸10の端部にボー
ルナットを形成するようにしてもよい。さらに、モータ
駆動回路20の構成部品が多いような場合には、基板1
8を複数枚設け、各基板18に回路部品を分けて配設す
るようにしてもよいし、基板18を複数枚とした場合で
も、各基板18を重ね合わせた状態でハウジング9に固
定すれば、特に組み付け性の悪化や、装置の大型化等を
招くこともない。
【0033】そして、上記実施の形態では、励磁コイル
16Bを3相としているが、これに限定されるものでは
なく、例えば4相や5相であってもよい。
16Bを3相としているが、これに限定されるものでは
なく、例えば4相や5相であってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電動
式パワーステアリング装置によれば、電動モータとして
ブラシレスモータを用いるとともに、モータ駆動回路
を、モータケースと兼用の進退軸用のハウジング内に配
設し、しかも、モータ駆動回路のうちパワー素子を除い
た他の回路をハウジング内に設けた基板上に配設し、パ
ワー素子を収容したケースをハウジング内面のうち軸方
向に対して斜めの面上に固定したため、高出力が可能で
且つ信頼性も向上するという効果がある。
式パワーステアリング装置によれば、電動モータとして
ブラシレスモータを用いるとともに、モータ駆動回路
を、モータケースと兼用の進退軸用のハウジング内に配
設し、しかも、モータ駆動回路のうちパワー素子を除い
た他の回路をハウジング内に設けた基板上に配設し、パ
ワー素子を収容したケースをハウジング内面のうち軸方
向に対して斜めの面上に固定したため、高出力が可能で
且つ信頼性も向上するという効果がある。
【図1】本発明の一実施の形態の全体構成を示す断面図
である。
である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】ブラシレスモータの回路図である。
【図4】電界効果型トランジスタを収容したケースの配
置関係を示す図である。
置関係を示す図である。
1 電動式パワーステアリング装置 1A ブラシレスモータ 2 ステアリングホイール 3A アッパステアリングシャフト 3B 自在継手 3C ロアステアリングシャフト 5 ラック軸(進退軸) 6A,6B ボールジョイント 7A,7B タイロッド 9 ハウジング 10 ロータ 10A 回転軸 10B 永久磁石 11 ボールナット 12 ネジ軸 13 ボール 14A,14B 軸受 16 ステータ 16A コア 16B 励磁コイル 18 基板 19 検出素子(位置検出センサ) 20 モータ駆動回路 21 FET回路 21A ケース 21B ビス 21C 端子 30 コントローラ(制御手段) 31 トルクセンサ 35 テーパ面 36A〜36F 平面 Ta1〜Tc2 電界効果型トランジスタ(パワー素
子)
子)
Claims (1)
- 【請求項1】 操舵系に発生する操舵トルクを検出する
トルクセンサと、前記操舵系に操舵補助トルクを付与可
能な電動モータと、前記操舵トルクが低減するように前
記トルクセンサの検出結果に応じて前記電動モータを駆
動させる制御手段と、を備えた電動式パワーステアリン
グ装置において、 前記電動モータとして、外周面にS極及びN極が周方向
に交互に且つ等間隔に着磁された回転自在のロータと、
このロータを包囲する複数相の励磁コイルを有するステ
ータと、前記ロータの回転位置を検出する位置検出セン
サと、これらロータ,ステータ及び位置検出センサを収
容するモータケースと、前記位置検出センサの出力に応
じて前記励磁コイルに電流を供給するモータ駆動回路
と、を備えたブラシレスモータを用いるとともに、前記
ロータを中空の円筒状とし且つ前記操舵系の進退軸と同
軸に配設し、前記モータケースを前記進退軸用のハウジ
ングと兼用とし、前記ロータの回転力を軸方向の進退力
に変換して前記進退軸に伝達するボールナット機構を設
け、さらに、前記モータ駆動回路のうちパワー素子を除
いた他の回路を、前記ハウジング内に設けた基板上に配
設し、前記パワー素子を収容したケースを、前記ハウジ
ング内面のうち前記軸方向に対して斜めの面上に固定し
たことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30516995A JPH09123929A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 電動式パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30516995A JPH09123929A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 電動式パワーステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09123929A true JPH09123929A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17941901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30516995A Pending JPH09123929A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 電動式パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09123929A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014057514A (ja) * | 2009-06-24 | 2014-03-27 | Denso Corp | 駆動装置 |
US8957557B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-02-17 | Denso Corporation | Drive apparatus |
US9000633B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-04-07 | Denso Corporation | Drive apparatus having a motor, a heat sink, and a plurality of semiconductor modules |
US9088195B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-07-21 | Denso Corporation | Drive apparatus |
US9124155B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-09-01 | Denso Corporation | Drive apparatus including motor |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP30516995A patent/JPH09123929A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014057514A (ja) * | 2009-06-24 | 2014-03-27 | Denso Corp | 駆動装置 |
US8957557B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-02-17 | Denso Corporation | Drive apparatus |
US9000633B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-04-07 | Denso Corporation | Drive apparatus having a motor, a heat sink, and a plurality of semiconductor modules |
US9088195B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-07-21 | Denso Corporation | Drive apparatus |
US9124155B2 (en) | 2009-06-24 | 2015-09-01 | Denso Corporation | Drive apparatus including motor |
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