JPH09122854A - 連続鋳造用タンディッシュの予熱方法 - Google Patents
連続鋳造用タンディッシュの予熱方法Info
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- JPH09122854A JPH09122854A JP28116395A JP28116395A JPH09122854A JP H09122854 A JPH09122854 A JP H09122854A JP 28116395 A JP28116395 A JP 28116395A JP 28116395 A JP28116395 A JP 28116395A JP H09122854 A JPH09122854 A JP H09122854A
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Abstract
ディッシュ内の耐火物に過加熱による溶損を生じること
なく、また鋳込み当初にノズル孔にノズル詰まりを発生
することがないように予熱する。 【解決手段】 鉄皮2の内面にライニングした耐火物3
を溶鋼の鋳込み前に昇熱するヒートパターンにおいて、
蓋5に下向きに配置した予熱バーナに供給する燃料ガス
流量の最大ガス流量であるmax負荷で昇熱後、前記m
ax負荷に対して50%以下の燃料ガス流量によって保熱
を持続させ、鋳造開始前の少なくとも30分前に前記ma
x負荷の70%以上の燃料ガス流量にして昇熱し、鋳込み
を開始する。
Description
備の鋳型の間に位置して溶鋼のバッファの役割をもつタ
ンディッシュを、鋳込み前に予熱バーナを用いて昇熱す
る連続鋳造用タンディッシュの予熱方法に関するもので
ある。
は、大容量の取鍋から鋳型へ溶鋼を供給する際に、バッ
ファの役割をもつ取鍋と鋳型の間に位置する中間容器で
ある。また、数ストランドの連鋳機の場合には、タンデ
ィッシュの底部に設けた複数の上ノズルからスライディ
ングノズルの開度を調整しながら複数の鋳型に溶鋼を分
配する役割をもつ他に、溶鋼中の非金属介在物の浮上分
離を行う役割をもっている。
鉄皮内面を耐火物でライニングした構造であり、多数回
チャージの連続鋳造によりタンディッシュ耐火物が損傷
したら、当該損傷耐火物を修理した後、バーナの燃焼ガ
スにより乾燥、予熱して使用している。また、コスト低
減対策として連続鋳造される鋳片の品質低下を招くこと
なくタンディッシュを熱間で多数回使用することが行わ
れている。タンディッシュを熱間でそのまま再使用する
と残存する鋼およびスラグにより鋳片の介在物が増加し
品質が低下する。このため、一般に熱間再使用するタン
ディッシュは、鋳造終了後にタンディッシュ内に残留す
る鋼およびスラグを排出し、待機時間を利用してバーナ
からの燃焼ガスによる昇熱を行って再使用している(例
えば特開平 4-22567号、特開平4-238656号公報参照)。
開始前に予熱するのは、取鍋よりタンディッシュ内に注
入された溶鋼の温度降下を最小限にすると共にタンディ
ッシュと浸漬ノズルをつなぐタンディッシュ上ノズル孔
とスライディングノズル孔とを包含する穴(以下ノズル
孔と称す)が、溶鋼の凝固により閉塞するのを防止する
ためである。ところでタンディッシュ内容積の大小によ
るものの、容量が20〜40tのタンディシュでは、2時間
の昇熱でタンディッシュ内の耐火物表面温度を1000〜11
00℃にするのが一般的である。
燃焼フレーム(火焔)による昇熱開始から 0.5〜1時間
までにバーナ負荷 100%に上昇、維持させて、その後、
バーナ負荷を50%に下げて保熱し鋳込みを待つのが通例
である。このヒートパターンは、タンディッシュ内耐火
物の修理具合、すなわち新しい耐火物の割合等によって
変えてはいるが、鋳込み前は、どのヒートパターンでも
保熱モードをもっていることには変わりがない。
は、所定の時間内にタンディッシュ内の耐火物表面が所
定温度に上昇していることである。その際、タンディッ
シュ内の耐火物表面はもちろんのこと、タンディッシュ
と浸漬ノズルをつなぐノズル孔の内部も所定の温度に加
熱することが重要である。
ーナによる保熱モードをもったヒートパターンで実施す
ると、タンディッシュ内の耐火物表面温度は所定温度に
なるものの、ノズル孔の温度が上がらずに最悪の場合、
ノズル詰まりを引き起こし正常な鋳込みを阻害するとい
う問題点があった。また、ノズル孔の温度を上昇させる
ため保熱モードを実施せずにバーナ負荷 100%を持続さ
せると、タンディッシュ内耐火物の過加熱により、耐火
物の溶損を生じるという問題点があった。
し、タンディッシュ内の耐火物が過加熱されることな
く、またノズル孔がノズル詰まりを生じることのないよ
うに確実に昇熱することができる連続鋳造用タンディッ
シュの予熱方法を提供することを目的とするものであ
る。
ュを予熱するヒートパターン、特にその保熱モードにつ
き種々検討を重ねた結果に基づきなされたものであっ
て、その要旨とするところは下記のとおりである。本発
明は、取鍋と連続鋳造設備の鋳型の間に位置して溶鋼の
バッファの役割をもつタンディッシュを、鋳込み前に予
熱バーナを用いて昇熱する連続鋳造用タンディッシュの
予熱方法において、前記タンディッシュを鋳込み前に昇
熱するヒートパターンに基づき、予熱バーナに供給する
燃料ガス流量の最大流量であるmax負荷で昇熱後、前
記max負荷に対して50%以下の燃料ガス流量によって
保熱を持続させ、鋳造開始前の少なくとも30分前に前記
max負荷の70%以上の燃料ガス流量にして昇熱するこ
とを特徴とする連続鋳造用タンディッシュの予熱方法で
ある。
給する燃料ガス流量の最大流量であるmax負荷で昇熱
後、前記max負荷に対して50%以下の燃料ガス流量に
よって保熱を持続させ、鋳込み開始前の少なくとも30分
前に前記max負荷の70%以上の燃料ガス流量にて昇熱
するようにしたから、タンディッシュ内耐火物の過加熱
を防止しつつ、ノズル孔の温度低下を未然に防ぎ、鋳造
開始時にノズル詰まりを起こすことなく安定した溶鋼温
度により連続鋳造を行うことができる。
ンを示す。図2において、予熱バーナに点火して昇熱を
開始する当初は急勾配で短時間内に直線的にバーナ負荷
を増大し、バーナ負荷を 100%に保持して所要時間タン
ディッシュを昇熱する。そして直線Aは、バーナ負荷を
100%から50%に下げて保熱し、そのまま鋳造を開始す
るモードを示す。また直線Bは、バーナ負荷 100%で所
要時間保持してタンディッシュを昇熱したら、その後、
バーナ負荷を 100%から70%まで下げて昇熱し、そのま
ま鋳造を開始するモードを示す。さらに直線Cは、バー
ナ負荷 100%で所要時間保持してタンディッシュを昇熱
したら一旦直線Aで示すバーナ負荷50%に下げて保持す
るが、鋳造開始30分前にバーナ負荷を70%まで上げ、ノ
ズル孔から燃焼フレームが外方に出る状態で昇熱してか
ら鋳造を開始するモードを示している。
ッシュを予熱した時は、タンディッシュのノズル孔にノ
ズル詰まりが多発した。この場合には、ノズル孔から予
熱バーナの燃焼フレームが発生しておらずノズル孔の昇
熱が不十分であった。また直線Bのモードによるパター
ンでタンディッシュを予熱した時には、タンディッシュ
内耐火物に過加熱が生じ、耐火物の溶損が確認された。
ズル孔より予熱バーナの燃焼フレームが発生するくらい
のバーナ開度を実機タンディッシュから求めたところ、
バーナ負荷70%であることを知見し、これによって直線
Cのモードによるパターン、すなわちバーナ負荷を 100
%から50%に下げてタンディッシュの保熱を継続し、鋳
造開始30分前にバーナ負荷を70%まで上昇することによ
ってタンディッシュ内耐火物を過加熱することなく、ノ
ズル孔をノズル詰まりなく加熱するパターンを得ること
ができた。
間については、タンディッシュの耐火物およびノズル孔
の温度を測定して30分間と決定した。バーナ負荷70%で
予熱バーナの燃焼フレームがノズル孔に発生し、また鋳
造開始30分前であればバーナ負荷 100%でもタンディッ
シュの過加熱を防ぐことができるからである。このた
め、鋳造開始前の少なくとも30分前にバーナmax負荷
の70%以上の燃料ガス流量に昇熱するヒートパターンと
する根拠になっている。
する。図1は取鍋と鋳型の間に位置する連続鋳造用タン
ディッシュの縦断面を示している。図1に示すように、
鉄皮2の内面に耐火物3をライニングした容量40tのタ
ンディッシュ本体4に蓋5を被せてあり、この蓋5の二
箇所に下向きに設置した予熱バーナ1を用いて上方より
タンディッシュ本体4にライニングした耐火物を加熱す
るようになっている。なお、タンディッシュ本体4の底
部には上ノズル6を設けてあり、その下にはスライディ
ングノズル7が配置してある。予熱位置に設置された予
熱バーナ1には、燃焼ガスとしてCOGを用いバーナ一
基当たりの燃料ガス流量の最大投入量(max負荷)=
700Nm3を供給することができる。
来例Aおよび比較例のヒートパターンBを比較したもの
である。本発明のヒートパターンCでは、予熱バーナに
点火して燃料ガスを燃焼させ約30分をかけてバーナ負荷
100%まで到達させ、そのまま20分間かけてタンディッ
シュを昇熱した後、バーナ負荷を50%に下げて40分間保
熱した。その後、鋳造開始30分前にバーナ負荷を70%に
上げて30分間昇熱して鋳造を開始した。
では、バーナ負荷 100%の昇熱を同様にして実施した
後、バーナ負荷を50%に下げてタンディッシュの保熱を
鋳造開始まで70分間継続し、また比較例(ヒートパター
ンB)では、バーナ負荷 100%の昇熱を同様に実施した
後、バーナ負荷を70%に下げてタンディッシュの加熱を
鋳造開始まで70分間継続した。
ッシュ内の耐火物溶損を生じることなく、耐火物表面を
所定の温度1000〜1100℃に加熱できた。また上ノズル孔
やスライディングノズル孔の温度低下によるノズル詰ま
り防止はもちろんのこと溶鋼温度を低下させることなく
鋳造を開始することができた。これにより溶鋼を加熱す
る設備の負担を減らせるばかりでなく、連鋳依頼の温度
を下げることができ、転炉や脱ガス装置等の精錬系の原
料コスト低減が達成できる。
例では、タンディッシュの予熱不足により溶鋼温度が低
下し、特にノズル孔の温度が低く、鋳造開始当初に溶鋼
が凝固するノズル詰まりが多発した。またヒートパター
ンBの比較例ではタンディッシュ内の耐火物が過加熱さ
れ耐火物溶損が発生した。これは耐火物溶損による修理
頻度が増加し、修理費用が嵩む原因となった。
ンディッシュを鋳込み前に昇熱するヒートパターンにお
いて、予熱バーナに供給する燃料ガス流量の最大流量で
あるmax負荷で昇熱した後、前記max負荷に対して
50%以下の燃料ガス流量によって保熱を持続させ、鋳造
開始前の少なくとも30分前に前記max負荷の70%以上
の燃料ガス流量にして昇熱する。その結果、タンディッ
シュ内の耐火物に溶損を生じることなく所定の温度に予
熱できると共に、ノズル孔に詰まりを生じることなく鋳
造を開始することができる。
較的低くすることができ、また連鋳依頼の温度を下げる
ことができるので、転炉や脱ガス装置等の精錬系の原料
コスト低減が達成される。
ンディッシュを示す縦断面図である。
ターンを本発明例、従来例および比較例を比較して示す
グラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 取鍋と連続鋳造設備の鋳型の間に位置し
て溶鋼のバッファの役割をもつタンディッシュを、鋳込
み前に予熱バーナを用いて昇熱する連続鋳造用タンディ
ッシュの予熱方法において、前記タンディッシュを鋳込
み前に昇熱するヒートパターンに基づき、予熱バーナに
供給する燃料ガス流量の最大流量であるmax負荷で昇
熱後、前記max負荷に対して50%以下の燃料ガス流量
によって保熱を持続させ、鋳造開始前の少なくとも30分
前に前記max負荷の70%以上の燃料ガス流量にして昇
熱することを特徴とする連続鋳造用タンディッシュの予
熱方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28116395A JP3260606B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 連続鋳造用タンディッシュの予熱方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28116395A JP3260606B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 連続鋳造用タンディッシュの予熱方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09122854A true JPH09122854A (ja) | 1997-05-13 |
JP3260606B2 JP3260606B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=17635236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28116395A Expired - Fee Related JP3260606B2 (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | 連続鋳造用タンディッシュの予熱方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3260606B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104249148A (zh) * | 2013-06-28 | 2014-12-31 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种通道式中间包及压差式预热方法 |
-
1995
- 1995-10-30 JP JP28116395A patent/JP3260606B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN104249148A (zh) * | 2013-06-28 | 2014-12-31 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种通道式中间包及压差式预热方法 |
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JP3260606B2 (ja) | 2002-02-25 |
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