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JPH0871267A - 座席体の製造方法 - Google Patents

座席体の製造方法

Info

Publication number
JPH0871267A
JPH0871267A JP23428094A JP23428094A JPH0871267A JP H0871267 A JPH0871267 A JP H0871267A JP 23428094 A JP23428094 A JP 23428094A JP 23428094 A JP23428094 A JP 23428094A JP H0871267 A JPH0871267 A JP H0871267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin material
cushion body
shape
mold
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23428094A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Oi
隆志 大井
Toshiaki Monma
利明 門馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP23428094A priority Critical patent/JPH0871267A/ja
Publication of JPH0871267A publication Critical patent/JPH0871267A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表皮材のクッション体への被覆作業が容易で
製品の製造コストが他の方法より優位性があり、品質安
定性、意匠性、クッション性、耐久性に優れた座席体を
製造することを目的とする。 【構成】 アンダーカット形状のクッション体の座面に
接着剤層を設け、下型の外周枠内にクッション体をセッ
トし、表皮材を載置して、外周枠有する上型にて加熱圧
着し、摺動刃により、アンダーカット形状部分を押圧す
ることにより、クッション体と表皮材の接着をすると共
に、表皮材に付形する事を特徴とする座席体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、鉄道車輌、家
具等に用いられる座席体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、これらの座席体は、つぎのような
方法により製造されていた。 (1)表皮材1を予め所定形状に形成されたクッション
体11の少なくとも座面に接着剤を塗布したのち、手貼
り、あるいは補助装置を併用して被覆する方法。 (2)表皮材1をクッション体11の表面形状、外観形
状に近い形状に縫製するか、凹凸型により熱プレス成形
等の加工を施し、袋状とした後に、接着、ホグリング、
面ファスナー等の手段により、表皮材1でクッション体
11を被覆する方法。 (3)表面材2の材質により、不通気性フィルム等を積
層した表皮材1を、座席体形状の凹型により真空成形
し、その型内に未発泡原液を注入し、発泡硬化一体化す
る方法。 (4)表皮材1を縫製等の手段により袋状に形成した
後、その袋状内に未発泡原液を注入し、発泡硬化一体化
する方法。 等の方法が取られていた。しかしながら、前記方法には
次のような問題点がある。
【0003】(1)に対しては、クッション体11のコ
ーナー等の小さいR部分において、表皮材1に寄せジワ
等が入らないようにクッション体11に被覆させるため
には、比較的伸びの大きい表面材2を使用する必要があ
り、表面材2の材質に制約を受けることとなる。さら
に、被覆するときにクッション体11のコーナー部分に
比較的大きい張力が加えられるために、クッション体1
1のコーナー形状が潰れてしまい、所望する形状に被覆
できず、外観を損ね易くなる。したがって、熟練を要す
る作業になるため、量産性に乏しく、被覆するための工
賃も高いものとなる。また、座面等に凹凸意匠等を表現
することも困難であった。
【0004】(2)に対しては、表皮材1を前工程で縫
製又は成形加工を行う必要があり、作業工程が煩雑にな
り、製品コストが高くなる。クッション体11への被覆
に際しても、とくに縫製品では、袋状表皮の大きさや伸
びにバラツキが生じ易く、そのために、シワ等の発生に
より外観を損ね易くなるものであった。また、(1)、
(2)のいずれの方法でも、特に、アンダーカット形状
を有するクッション体に、表皮材を被覆することは、作
業工程が煩雑になり、非常に難しい作業となる。
【0005】(3)に対しては、真空成形を利用するた
めに、表面材2には、不通気性の素材を使用するか、通
気性の素材には裏面に不通気性フィルムを積層させる必
要があった。したがって、完成された座席体は、表皮材
1に通気性が無く、長時間の着座時、発汗等による水分
の吸収性がないために、不快感を与えるものであった。
また、伸びの大きい表面材2を使用しないとクッション
体11のコーナー部分の形状がシャープに出来ず、使用
する表面材2の制約を受けることになる。また、成形型
等の設備も高価なものとなり、製品コスト上昇の要因と
なった。
【0006】(4)に対しては、表面材2にワディング
材3が積層された表皮材1の場合、通気性の表面材2を
使用すると、注入発泡原液のシミ出しにより、風合い、
外観、通気性等を損ねるものであり、注入発泡原液が含
浸されて形成される固化層によって座席体の感触を損な
う。この含浸を防ぐために、例えば裏面に皮膜を設けた
り、ワディング材3を密度40kg/m3 以上の高密度
で10mm以上の厚さのものにする必要があり、材料コス
トの上昇要因となった。さらに、縫製のバラツキ、発泡
型への袋状表皮材1のセットのバラツキ等による不良発
生が起こりやい。また、クッション体11と表皮材1が
座面のみでなくほぼ全面で接着一体化されているため
に、着座時ごとに座席体サイド部の同一箇所にシワが入
り、長期間使用することにより、永久シワ、表皮材1の
破れへと発生し易く耐久性の面で問題があった。また、
(3)、(4)においては、特にアンダーカット形状を
表皮材に付形しようとしても、現実的には難しく、仮に
実施しても、伸び等の物性を考慮し、表皮材を選定し、
成形型を割り型にしなくてはならず、作業性、コスト面
で難しいものとなる。
【0007】本発明は、この様な従来製造方法の問題点
を背景になされたもので、表皮材1のクッション体11
への被覆作業が容易であり、また、製品の製造コストが
他の製造方法に対して優位性があり、さらに、品質安定
性、意匠性、クッション性、耐久性に優れるアンダーカ
ット形状を有する座席体を製造することを目的とするも
のである。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明の座席体の製造方
法は、クッション体の外周形状にほぼ合致すると共に少
なくとも一部がアンダーカット形状とされた外周枠と下
型基部とからなる下型に、予め準備された所定形状のク
ッション体と表皮材とをこの座面部に接着層を介して載
置し、型閉めしたとき下型外周枠の外側に位置する上型
外周枠を有する上型と、前記下型にて、表皮材とクッシ
ョン体とを加熱圧着すると共に、下型と上型の型閉めに
より表皮材の未接着部分を緊張状態とし、上型外周枠の
一部に形成された貫通孔に挿通する摺動刃にて、表皮材
を下型に押圧し、表皮材をアンダーカット形状に付形す
る座席体の製造方法である。
【0009】本発明に使用される成形型は、上下型の2
型及びそのいずれかに取り付けられた摺動刃により構成
されている。材質は、部分的または全体が熱伝導性の良
好な金属で作成されることが好ましく、例えば、鉄、ア
ルミニューム、真鍮等を使用することができる。
【0010】成形型の下型6は、クッション体11を保
持するための下型外周枠7を有しており、クッション体
11をこの下型外周枠7内にセットされるようになって
いる。この下型外周枠7の高さは、所望する座席体の肉
厚に相応するクッション体11の厚みと同等か、又は、
マイナス10mm以内が好ましい。下型外周枠7が低すぎ
ると加熱圧着時に、クッション体11の圧着による歪み
が大きくなり、表皮材1の付形が所望形状に成らない場
合がある。高すぎると表皮材1とクッション体11の接
着に支障が生じると同時に、所望形状に付形できない場
合がある。高さは、全周が均一である必要がなく、所望
座席体の形状により異なっていてもよい。例えば、座席
体の右端が50mm、左端が100mmの厚みで側面形状が
略台形のような場合は、その形状に従った高さの変化を
持たせたものであってもよい。下型外周枠7は、下型基
部に設けられる。例えばクッション体の座面が底面より
小さくなっており、座面と底面との間の側面が例えば曲
面になっている場合には、下型外周枠7は、このクッシ
ョン体の端部形状にあった、曲面形状をしたものであっ
てもよい。この時に、上型外周枠10も対応した形状と
する必要はない。下型外周枠7の厚みは特に限定されな
いが、通常、1〜10mm程度とされ、付形性、型の耐久
性等の点から1〜3mm程度が好ましい。
【0011】上型8は、上型8と下型6を型閉めしたと
きに、下型外周枠7の外側に位置する上型外周枠10を
有する。上型8は、型閉めした際、表皮材1とクッショ
ン体11をその座面で押圧する上型圧着型9も有する。
また、上型8は、表皮材1の付形及び座面での接着と同
時に、座面に凹凸形状を熱付形するために意匠押刃9’
を設けたり、彫金等によって、凹凸形状としても良い。
意匠押刃9’の長さや彫金意匠の深さは、所望する凹凸
形状、クッション体11の硬度、表皮材1の材質、構成
等により設定される。座面に凹凸形状を熱付形する場合
は、表面材2にワディング材3が積層されている表皮材
1を使用するか、また、さらに裏布4をワディング材3
の裏面に積層することで、より凹凸意匠性が強調されて
好ましい。クッション体11の座面に予め凹凸形状が形
成されている場合、その凹凸形状に表皮材1を接着する
ように、座面全体を押圧する上型8としても良い。
【0012】さらに、上型外周枠には、摺動刃が貫通す
るように切除部分が設けられている。この切除部分よ
り、プレス圧により摺動刃が押し出されて表皮材を押圧
する。なお、摺動プレス装置は、油圧シリンダー、エア
シリンダー、半動クランプ等を使用することができる。
また、摺動プレス装置は、上型8、下型6のいずれに取
り付けてもよい。
【0013】上型外周枠10の高さは、下型6の基部に
接する様に設定されるが、型閉めに際して、表皮材1の
厚み±2mm程度のクリアランスが取れる高さとするこ
とが好ましい。上型と下型の型閉めにより、表皮材を緊
張させ、次に摺動刃により、アンダーカット形状基部に
押圧される際に、伸び率の小さい表面材を使用しても、
表面材が破断することなく付形される。また、摺動プレ
ス部分の装置も大きな圧力を必要としないため、小型な
ものとなる。また、上型外周枠10及び摺動刃14の厚
みは、下型外周枠7と同様特に限定されないが、通常、
1〜10mm程度とされ、付形性、型の耐久性等の点から
3〜7mm程度が好ましい。上型外周枠10は、連続した
枠でなくともよく、例えば一定間隔に板状又は、棒状の
物が配置されていてもよい。下型6への圧着時に表皮材
1の付形が所望形状になるような形状であればよい。
【0014】圧着時に型閉めした、上型外周枠10と下
型外周枠7の最短部分のクリアランスは、表皮材1の厚
みに対してプラス10mm以内に設定することが好まし
い。例えば、表皮材1の厚みが10mmであった場合、ク
リアランスは、10〜20mmの範囲となる。このクリア
ランスが小さい場合、表皮材1表面が上型外周枠10に
より擦られて、毛倒れ、白化、溶融等の現象が発生し、
外観不良の原因となる場合がある。又、クリアランスが
表皮材1の厚み対してプラス10mm以上であった場合、
表皮材1の付形が不十分な場合があり、形状の潰れや表
皮材1のダブツキ等の外観不良の原因となる場合があ
る。
【0015】表皮材1としては、表面材2のみか、表面
材2とワディング材3、裏布4による2層、3層等の積
層体が用いられる。この表皮材は、通常本発明には、平
面の形状のままで用いられるが、概袋状等として用いて
もよい。表面材2の伸び率としては、通常座席体として
使用されているものが使用できるが、破断時において1
5〜100%程度のものが好ましい。伸びがほとんどな
い表面材2を使用すると、付形時に破断が生じたり、シ
ワの発生等外観を損ねる場合がある。
【0016】また、表面材2としては、座席体の機能、
構成等によって、適宜選択されるが、通気性を必要とす
る場合には、ポリエスル、ナイロン、アクリル、ポリプ
ロピレン等の合成繊維、ウール、シルク、綿等の天然繊
維、あるいは、これらの混紡による編織布、不織布等が
使用される。また、PVCレザー、合成皮革、天然皮革
等を使用してもよい。
【0017】ワディング材3は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂発泡体、天然繊
維、合成繊維よりなる綿(例えばポリエステル綿等)が
使用できる。ラミネート作業性、定尺カット性、熱成形
性、クッション性等を考慮すると軟質ポリウレタンフォ
ームが適切であり、その物性、熱変形温度は、使用され
る表面材2の材質及び座席体の所望性能により適宜選択
される。また、厚みは、成形性の面より3〜15mmが好
ましく、所望する意匠の凹凸間により選択される。裏布
3は、必ずしも必要としないが、押圧成形時に、表皮材
1のサイド部分のワディング材3が破断されるのを防ぐ
補強効果の面で使用され、例えばポリエステル、ナイロ
ン等の編織布、不織布等が使用できる。
【0018】クッション体11は、へたり等の耐久性及
びクッション性の面より軟質ポリウレタンフォームが適
する。発泡体ブロックより、所望する形状にカットされ
たもの、あるいは、所望形状に型内発泡成形された軟質
或いは半硬質ポリウレタンフォーム、あるいは、軟質ポ
リウレタンフォームチップ等を結合剤とブレンドし、型
内に充填させ、硬化させたチップモールド等が使用でき
る。座席体の要求性能さえ充足すれば、ポリウレタンフ
ォーム以外の他の合成樹脂発泡体、繊維集合体等であっ
ても支障ない。クッション体の形状及び厚さは、特に制
限されるものではない。クッション体にアンダーカット
形状が有るものが好ましく、そのアンダーカット形状
は、テーバー状でも曲面形状でもよい。また、クッショ
ン体の他の部分の形状としては、座面に凹凸が付形され
たものでも、全体が円錐台状、角錐台等であってもよ
い。座面に凹凸が付形されたクッション体を使用する場
合に、上型圧着型9は、凹凸形状に合致したものである
ことが好ましく、表皮材を凹凸形状に対応して、クッシ
ョン体に接着することが可能となる。厚さについては、
通常、使用されている座席体の厚さのものであれば使用
できるが、好ましくは 20〜200mmの厚みのものが
使用できる。クッション体11が表皮材1の厚さと大差
なければ、本発明の効果を得ることができない場合もあ
る。また、極端に厚い物であれば、表皮材1によっては
座席体側面にシワ等が発生し易い場合もある。
【0019】表皮材1とクッション体11をその座面部
で接着する接着剤は、クッション体の座面や表皮材1に
設けられるが、作業性、安全性、環境等を考慮するとア
クリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、合成
ゴム等あるいはこれらの共重合樹脂の水性エマルジョン
系接着剤、またはホットメルト系接着剤等が好ましい。
クッション体11の座面への接着剤の塗布は、ロール等
によるコーティングやスプレー等の手段により行うこと
ができる。シートあるいはウェブ状のホットメルトを使
用する場合は、予め表皮材に積層しておいても、クッシ
ョン体と表皮材との間に載置しても、クッション体座面
に予め加熱接着等しておいてもよい。
【0020】成形型は、通常80〜200℃の範囲内に
加熱されているが、好ましくは100〜180℃で加熱
されているのがよい。温度が低いと、クッション体と表
皮材の接着が不十分であったり、表皮材の付形が不完全
となることもある。また、高すぎると、表面材2に変
色、溶融等の不具合が生じる場合もある。また、上型と
下型の加熱温度を異ならしてもよい。例えば、表皮材と
クッション体の接着に作用し、直接表皮材の座面に接す
る上型温度を、接着剤の作用温度あるいは、表皮材表面
の耐熱温度以下とし、表皮材裏面に接する下型をそれよ
り高い、ワディング材の付形可能温度とすることができ
る。
【0021】上下型及び摺動刃による圧着時間は、通常
0.5〜5分程度であるが、これは表皮材の材質、積層
構成及び座面の凹凸意匠、接着剤の種類等により決定さ
れる。また、成形型の加熱温度にも関係するため、作業
効率のよい、加熱温度と時間を設定することができる。
下型の基部に上型外周枠10が接している部分に表皮材
端部が挟持され、また、表皮材1が付形されると共に、
座面部では表皮材とクッション体が接着され、下型外周
枠7の上端部と、上型外周枠10との間で、表皮材が緊
張され、摺動刃によって、下型外周刃に押圧されてクッ
ション体側面形状に熱付形される。したがって、上型と
下型による緊張された表皮材が摺動刃の押圧等により破
断等しないよう型閉め状態が調節されればよい。伸び率
の小さい表面材を使用する場合は、上型と下型による表
皮材の緊張が強すぎると表面材が破断するおそれがあ
る。よって、上型外周枠と下型の基部とのクリアランス
を調整することにより、表面材の伸び率に対応すること
ができ、各種の表面材を使用可能とする。通常このクリ
アランスは、表面材の厚さ±2.0mm程度が好ましい。
【0022】
【作用】所定形状にカットされた表皮材1を、下型6に
セットしたクッション体11の上に載置し、型閉めする
ことで上型外周枠10と下型外周枠7で表皮材を緊張
し、次いで摺動刃14で押圧することの相互作用によ
り、クッション体11の外周形状に沿った形状で座席体
サイド部に相当する部分の表皮材1が熱付形される。更
に、表皮材1とクッション体11が座面部で強固に接着
される。また、上型8に凹凸形状を有する場合は、座面
部に所望の凹凸形状が同時に熱付形される。クッション
体11と下型外周枠7がほぼ同形状をなし、表皮材1と
クッション体11の接着時、及び表皮材1の熱付形時
に、下型6の外周枠内にクッション体11があるため
に、表皮材1の熱付形は、クッション体11の圧縮によ
る歪み等の影響を受けずに行える。したがって、熱付形
は、クッション体11にほぼ忠実になされ、コーナー部
の形状がシャープなものとなる。
【0023】このように、被覆作業が容易となり、作業
者の熟練度を必要とせず、成形型も従来の物より安価な
物となるために、品質が向上し、意匠性、クッション性
耐久性に優れ、低コストの座席体となる。
【0024】
【実施例】第1図、第2図及び第3図は、本発明の一実
施例により座席体を製造する際の断面図である。
【0025】下型外周枠7を厚さ1.2mmの鉄製帯板を
使用し、側面の2面がアンダーカット形状であるクッシ
ョン体11の側面形状に曲げ加工を施し、クッション体
11の裏面形状を有するクッション体受け型13’に取
り付けた。上型外周枠10に厚さ6mmの鉄製帯板を使用
し、ほぼクッション体11の外周形状に沿った形状で曲
げ加工を施し、型閉め時に、両外周枠の最短クリアラン
スが8mmとなるように配設した。また、上型外周枠に
は、摺動刃14の貫通孔10’が設けられている。更に
また、上型8には、第1図〜第4図に示すクッション体
11の座面に沿った形状の上型圧着型9をアルミニュー
ムで作成し、型閉め時に下型外周枠内にセットされたク
ッション体座面部と上型圧着型9のクリアランスがほぼ
0mmとなるように配置した。側面2面のアンダーカット
形状基部13を押圧する摺動刃14は、厚さ4.5mmの
鉄製帯板で加工されており、下型6に取り付けられた摺
動プレス装置15のエアシリンダーのロッドと一体化さ
れている。また、摺動刃14は、型閉めされ、上型外周
枠10が所定位置に達するまで上型外周枠の外側に位置
し、その後作動するように配置されている。
【0026】表皮材1は、表面材2としてポリエステル
ニット、ワディング材3として密度25kg/m3 、硬
度10kg、反発弾性35%の物性を有し、厚さ5mmに
スライスされた軟質ポリウレタンフォーム、裏布4は、
ナイロン不織布30g/m2の目付品を使用し、水性接
着剤であるエチレンー酢ビ共重合樹脂エマルジョンにて
三層一体にラミネートし、定尺にカットしたシートを使
用した。
【0027】クッション体11は、密度40kg/
3 、硬度15kg、反発弾性45%の物性を有する軟
質ポリウレタンフォームのブロックより、所望する座席
体の形状となるようにカットして使用した。
【0028】クッション体11を150℃に加熱された
下型外周枠7内に、座面部を上にしてセットし、図1に
示す様に表皮材1の座面部に相当する裏布4側に、固形
分55%よりなるアクリル樹脂系エマルジョンを塗布量
60g/m2 となるようにスプレー塗布した。続いて、
接着剤が完全に固化する前に、この表皮材1を裏布4側
をクッション体11に接するように載置し、100℃に
加熱された上型8により押圧し、表皮材の未接着部分を
緊張状態とした。
【0029】次に、2台のエアーシリンダー15にエア
ーを送り込み、図3に示すように、上型外周枠の貫通孔
10’を通して150℃に加熱された摺動刃14を作動
させ、緊張状態の表皮材1を下型外周枠7に3分間押圧
した。摺動刃14を元の位置に戻した後、型開き、脱型
することにより、図5に示す半製品を得た。次いで、表
皮材1のサイド部端末をクッション体11の裏面に巻き
込み固定することで座席体とした。本実施例では、クッ
ション体11の裏面に、裏当て材16として厚さ15mm
の合板を接着し、表皮材1の端末をU字型ピンにて止着
するこにより、図6に示す座席体を得た。
【0030】
【発明の効果】表皮材1に被覆されるクッション体11
は、下型外周枠7内にセットされるため、位置ズレ等の
作業性のバラツキにより発生する問題は皆無となる。表
皮材1に、クッション体11の小さなコーナ形状及びア
ンダーカット形状まで付形することが可能となり、被覆
するのに熟練度を必要とせず、短時間で作業を完成す
る。したがって、安定した品質で、大量生産できるの
で、製品コストにおいて優位性を図ることができる。座
席体において、クッション体11と表皮材1は、座面部
において強固に接着されており、サイド部は、クッショ
ン体11に接着されない状態で表皮材1が組み付けされ
ているので、クッション性、耐久性、意匠性に優れた座
席体を得ることができる。表面材2の素材が、伸び、通
気性等にとらわれずに選択できるので、座席体のデザイ
ンのバリエーションも増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例の成形型断面図である。
【図2】本発明における実施例の熱圧着時の断面図であ
る。
【図3】本発明における実施例のアンダーカット部熱圧
着時の断面図である。
【図4】本発明における実施例の成形型平面図である。
【図5】本発明における実施例の熱圧着完了後の半製品
の断面図である。
【図6】本発明における実施例の座席体の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 表皮材 2 表面材 3 ワディング材 4 裏布 5 接着材塗布面 6 下型 7 下型外周枠 8 上型 9 上型圧着型 10 上型外周枠 10’貫通孔 11 クッション体 12 裏当材 13 アンダーカット基部 13’クッション体受け型 14 摺動刃 15 摺動刃プレス装置 16 裏当材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クッション体の外周形状にほぼ合致する
    と共に少なくとも一部がアンダーカット形状とされた外
    周枠と下型基部とからなる下型に、予め準備された所定
    形状のクッション体と表皮材とをこの座面部に接着層を
    介して載置し、型閉めしたとき下型外周枠の外側に位置
    する上型外周枠を有する上型と、前記下型にて、表皮材
    とクッション体とを加熱圧着すると共に、下型と上型の
    型閉めにより表皮材の未接着部分を緊張状態とし、上型
    外周枠の一部に形成された貫通孔に挿通する摺動刃に
    て、表皮材を下型に押圧し、表皮材をアンダーカット形
    状に付形する座席体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上型外周枠内に凹凸形状を有する上型に
    て、表皮材とクッション体を加熱圧着すると同時に、座
    面に凹凸形状を付形することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項請求の座席体の製造方法。
  3. 【請求項3】 型閉めしたときの上型と下型の両外周枠
    のクリアランスが、使用される表皮材の厚みプラス10
    mm以内であることを特徴とする特許請求の範囲第1また
    は2項請求の座席体の製造方法。
  4. 【請求項4】 型閉めしたときの上型外周枠と下型基部
    とのクリアランスが、使用される表皮材の厚み±2mm以
    内であることを特徴とする特許請求の範囲第1、2また
    は3項請求の座席体の製造方法。
JP23428094A 1994-09-02 1994-09-02 座席体の製造方法 Pending JPH0871267A (ja)

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JP23428094A JPH0871267A (ja) 1994-09-02 1994-09-02 座席体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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