JPH08500967A - ヒトA1,A2aおよびA2bアデノシン受容体をエンコードするDNA配列 - Google Patents
ヒトA1,A2aおよびA2bアデノシン受容体をエンコードするDNA配列Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、ヒトA1,A2a及びA2bアデノシン受容体をエンコードするDNA配列に関し、かつDNA組換え技術を用いたヒトA1,A2a及びA2bアデノシン受容体の生産におけるこれらDNA配列の使用に関する。
Description
【発明の詳細な説明】ヒトA1、A2aおよびA2bアデノシン受容体をエンコードするDNA配列 発明の利用分野
本発明は、ヒトA1,A2a及びA2bアデノシン受容体をエンコードするD
NA配列に関し、かつDNA組換え技術を用いたヒトA1,A2a及びA2bア
デノシン受容体の生産におけるこれらDNA配列の使用に関する。発明の背景
アデノシンは心臓血管の機能に(心拍数の減少及び血圧の低下により)影響を
及ぼし、かつ神経系の機能にも(鎮静及び抗てんかん作用を介して)影響する。
加えて、アデノシンにより気管支収縮を誘発することもできる。アデノシンは、
少なくとも3つの受容体、A1,A2a及びA2bに特異的に結合する。アデノ
シン受容体は、多くの第2メッセンジャー系に連結して観察され、かつ更なる亜
型が存在する可能性もある。アデノシン受容体の作動薬及び拮抗薬は、抗高血圧
薬、睡眠薬、抗精神病薬、及び気管支収縮薬として商業的価値を有しているため
、DNA組換え技術によるアデノシン受容体が生産できることは好都合である。
本発明者らは、ヒト海馬cDNAから、PCR(Polymerase chain reaction
)法及び特異的なプローブを生じる独自の変性オリゴヌクレオチド、または、c
DNAライブラリのスクリーニングのため特異的に一致するオリゴヌクレオチド
プローブを用いて、ヒトA1,A2a及びA2bアデノシン受容体をエンコード
する、3つの関連したcDNA断片を単離した。これら3つの受容体の完全なc
DNAクローンは、それぞれヒト海馬cDNAライブラリから単離された。また
、これら受容体の配列は、哺乳類細胞内での発現及び、エンコードされた受容体
の種々のアデノシン類似体に対する親和性ならびにcAMP合成における受容体
活性の影響の測定から、ヒトA1,A2a及びA2bアデノシン受容体のそれと
同定された。更に、これら受容体の配列は、イヌA1及びA2aアデノシン受容
体(MAENHAUT,C.,VAN SANDE,J.,LIBERT,F.,ADRAMOWIC,M.,PERMENTIER,
M.
,VANDERHAEGEN,J.,DUMONT,D.,VASSART,G.及びSCHUFFMANN,S.(1990);LIB
ERT,F.,SCHUFFMANN,S.M.,LEFORT,A.,PARMENTIER,M.,GERARD,C.,DUMON
T,J.E.,VANDERHAEGEN,J.J.,VASSART,G.(1991))、ならびにウサギA2bア
デノシン受容体(STEHLE,J.H.,RIVKEES,S.A.,LEE,J.J.WEAVER,D.,R.,DE
EDS,J.D.及びREPPERT,S.M.(1992))をエンコードするcDNAと相同性を示し
た。これら海馬cDNA配列は、臨床及び商業的に重要性を有する新規なヒト受
容体を示している。発明の要約
すなわち、本発明の第1点は、ヒトA1アデノシン受容体をエンコードするD
NA分子にある。このDNA分子は基本的に図1に示す配列または機能的に同様
な配列を有している。
本発明の第2点は、ヒトA2aアデノシン受容体をエンコードするDNA分子
にある。このDNA分子は基本的に図2に示す配列または機能的に同様な配列を
有している。
本発明の第3点は、ヒトA2bアデノシン受容体をエンコードするDNA分子
にある。このDNA分子は基本的に図3に示す配列または機能的に同様な配列を
有している。
ここで使用される「機能的に同様な配列」という用語は、結果的に異なるポリ
ペプチドをエンコードする配列とならないよう、DNA暗号が制限されたDNA
配列のバリエーションを網羅している。更に、この用語は、エンコードされたポ
リペプチドを変化させるようなDNA暗号の交替をも網羅している。しかし、こ
の変化は、このポリペプチドの生物学的活性に影響を及ぼすものではない。
また、ここで使用される「DNA分子」という用語は、ゲノムDNA及びcD
NAの双方を網羅している。
本発明の第4点は、本発明の第1点に示すDNA分子が形質転換された細胞の
、DNA配列の発現によりヒトA1アデノシン受容体が細胞表面に発現され、か
つ必要に応じてヒトA1アデノシン受容体を取り出されるような環境下での培養
を含む、ヒトA1アデノシン受容体の生産方法から構成されている。
本発明の第5点は、本発明の第2点に示すDNA分子が形質転換された細胞の
、DNA配列の発現によりヒトA2aアデノシン受容体が細胞表面に発現され、
かつ必要に応じてヒトA2aアデノシン受容体を取り出されるような環境下での
培養を含む、ヒトA2aアデノシン受容体の生産方法から構成されている。
本発明の第6点は、本発明の第3点に示すDNA分子が形質転換された細胞の
、DNA配列の発現によりヒトA2bアデノシン受容体が細胞表面に発現され、
かつ必要に応じてヒトA2bアデノシン受容体を取り出されるような環境下での
培養を含む、ヒトA2bアデノシン受容体の生産方法から構成されている。
また、本発明は更に、上記第4,第5及び第6点に示す方法により生産された
ヒトA1,A2a及びA2bアデノシン受容体と分子との接触を含む、アデノシ
ンに対し作動または拮抗活性を有する分子のスクリーニング方法から構成されて
いる。
しかも、本発明は更に、以下に述べるオリゴヌクレオチド305,377,3
76から構成されている。
本発明のDNA分子は、新規なヒトアデノシン受容体を表すものである。これ
ら受容体は、体内の多くの部分で発現し、アデノシンを広範な系で作用させるも
のとして、臨床及び商業的に重要である。
単離された完全なDNAクローンは、作動薬または拮抗薬のスクリーニングに
用いられる受容体を生産する細胞系の確立に使用可能な、これら受容体が全て暗
号化された部位を含有している。受容体のDNA配列は、この受容体系に属する
新たな受容体を同定するための、更なる相同性のスクリーニングにも使用可能で
ある。
本発明の本質をより明確に理解するための望ましい様体について、以下の実施
例及び図面を参照して説明する。
すなわち、図1は、ヒトA1アデノシン受容体のcDNAのヌクレオチド及び
アミノ酸の配列を示すものである。
図2は、ヒトA2aアデノシン受容体のcDNAのヌクレオチド及びアミノ酸
の配列を示すものである。
図3は、ヒトA2bアデノシン受容体のcDNAのヌクレオチド及びアミノ酸
の配列を示すものである。
図4aは、ヒトA1アデノシン受容体が発現した啼乳類のCHO K1細胞に
対する、アデノシン受容体拮抗薬DPCPX(8−シクロフェニル−1,3ジプ
ロピルキサンチン)の、総結合量(白三角)、特異的結合量(黒丸)、及び非特
異的結合量(白四角)の飽和曲線を示すものである。
図4bは、ヒトA2aアデノシン受容体が発現した哺乳類のHEK293細胞
において、CGS−21680(2−p−(2−カルボキシエチル)フェネチル
アミノ−5′−N−エチルカルボキサミドアデノシンハイドロクロライド)を、
異なるアデノシン作動薬または拮抗薬(NECA=5′−N−エチルカルボキサ
ミドアデノシン、CA=2−クロロアデノシン、CPA=N6−シクロフェニル
アデノシン、XAC=キサンチンアミノコンジナー、T=8−(p−スルフォフ
ェニル)−スレオフィリン)に置き換えた場合の、競合結合曲線を示すものであ
る。
図5は、異なるアデノシン受容体、A1,A2a及びA2bが、サイクリック
AMPの生産に及ぼす影響を示すものである。A1アデノシン受容体の活性は、
フォルスコリン(forskolin)による阻害を上回り、cAMPの生産を剌激して
いる。A2a及びA2bアデノシン受容体の活性は、(それぞれCGS−216
80及びNECAにより)cAMPの生産を剌激している。方法 オリゴヌクレオチドの設計及び合成
Gタンパクが結合した受容体のトランスメンブランII(TM II)及びIV(TM
IV)部位に対応し、5′EcoRI制限酵素の認識部位(TM IIの377オリゴヌ
クレオチド)または3’HindIII制限酵素の認識部位(TM IVの305及び3
76オリゴヌクレオチド)を含有する独自かつ制限されたオリゴヌクレオチドを
、アプライド バイオシステム製自動DNA合成装置により合成した。そのオリ
ゴヌクレオチド配列を以下に示す。
このDNA配列はイノシン(I)残基を含有している。この粗製のオリゴヌク
レオチドを、PCR法による増殖に供した。PCR法による増殖
Gタンパクが結合した受容体のオリゴヌクレオチドに相当する配列は、PCR
法及びハイバイドサーモサイクラー (Hybaid thermocycler)法を用いて、ヒ
トc
DNAから増殖した。DNAは、ラムダgt10内のヒト神経芽腫(クローンテック
製)cDNAライブラリ及びラムダZapII内の海馬(ストラタジーン製)cDN
Aライブラリから調製した。DNAは、約108のライブラリファージのフェノ
ール及びクロロホルム抽出物から調製し、エタノールで沈澱させてDNAを回収
した。cDNAライブラリより得たDNA(1〜5μg)は、それぞれ50mM
のKC1、50mMのトリス−HCl(pH9.0)、及び1.5mMのMgC
l2(1%PCRバッファ)中に、200μMのdNTPN 0.5μMのオリ
ゴヌクレオチド、0.5ユニットのTth酵素(東洋紡製)とともに保持し、また
、反応時の体積は50μlとした。この試料に、50μlの明白色鉱油(シグマ
製)を重層した。
反応に際しては、まず試料を95℃で5分間加温して変性させた。PCRの条
件を以下に示す。92℃で2分間加温して変性させた後、55℃で2分間加温し
てアニーリングを行った。更に、92℃で2分間、50℃で2分間、及び70℃
で2分間の加温を5回繰り返した後、95℃で2分間、45℃で2分間、及び7
0℃で2分間の加温を3回繰り返して伸長させた。増幅されたDNA断片のサブクローニング及びシークエンシング
増幅されたDNA(20μl)を分離し、1%のアガロース及び3%のNuシ
ーブ(シーケン製)中にて、ゲル電気泳動により分析した。増幅による生産物の
うち、260〜330塩基対の部分をゲルから抽出し、ジーンクリーン(genecl
ean)により精製した。このDNA断片をHindIIIにより37℃で1時間消化し、
次いでEcoRIにより37℃で1時間消化した後、更にジーンクリーンで精製して
から、10μlの水に溶解させた。消化されたDNA断片をM13mp19によりサブ
クローンした後、ファルマシアまたはプロメガ製のDNAシークエンシングキッ
トを用いて、サンガーのジデオキシチェーンターミネーション法(dideoxychain
-termination method)によりシークエンシングを行った。シークエンス反応は
7Mの尿素と6%のアクリルアミドからなるゲルにて分析し、ワットマン製3M
炉紙上で乾燥後、x線フィルム(コダック製X−OMAT AR5)を用い、
室温で一晩にわたり16時間感光させた。新規なDNA配列の配列解析
PCR法による増幅の結果生じたDNA断片の配列解析から、Gタンパクと結
合した他の公知の受容体に共通する2つのDNA断片を同定した。神経芽腫cD
NAを、制限されたオリゴヌクレオチド377及び305とともにPCR法にて
増幅させてcDNA断片を得、これを配列3.1とした。また、ヒト海馬cDN
Aを、制限されたオリゴヌクレオチド377及び306とともにPCR法にて増
幅させて、配列3.1とヌクレオチドにして76%の相同性を有するcDNA断
片を得、これを配列3.2とした。GenBankやEMBL等のデータベース上で、これ
らのDNA配列と公知の配列とを比較したところ、これら新規な配列は、イヌA
1及びA2アデノシン受容体と高い相同性を有していた。完全なcDNAクローンの単離
配列3.1及び3.2に相当する受容体の配列と同様にして、A1受容体をエ
ンコードする完全なcDNAクローンを、ヒト海馬cDNAライブラリ(ストラ
タジーン製)から単離した。A1アデノシン受容体cDNAの単離
2番目の細胞外ループ(679)及び3番目の細胞内ループ(678)に相当
する、特異的に一致するオリゴヌクレオチドを、アプライド バイオシステム製
自動DNA合成装置により合成した。そのオリゴヌクレオチド配列を以下に示す
。
約5×105個のプラークを、C600Hf1A細菌細胞上で培養した後、ハイボンド
−N+ナイロンフィルター(アメルシャム製、0.45μM、137mm)上に
移動
させた。DNAは、フィルター上にて、0.5MのNaOH及び1.5MのNa
Clによる3分間の処理により変性させ、0.5Mのトリス(pH7.2)、1
mMのEDTA、1.5MのNaCl中に5分間保持することにより中和した。
次いで、0.4MのNaOH中に20分間保持してDNAをフィルター上に固定
した後、フィルターを2×SSC(3MのNaCl+0.3Mのクエン酸ナトリ
ウム)ですすぎ、更に乾燥させてから、40%のホルムアミド、5×SSC、5
×デンハルド溶液(Denhardt's solution)、50mMのNaPO4、0.5%の
SDS、及び0.1mg/mlのサケ精液DNAとともに、室温で30分間プレ
ハイブリダイズした。一方、678及び679オリゴヌクレオチドを合わせ、総
量50ピコモルを、γ32P−ATP及びDNA5′末端ラベリングシステム(プ
ロメガ製)を用いて放射線ラベルし、フィルターを、この放射線ラベルされたプ
ローブと42℃で一晩ハイブリダイゼーションした。続けて、室温で、2×SS
Cにより1回簡単に洗浄した後、2×SSCと0.1%SDSにより、室温で1
0分間ずつそれぞれ2回洗浄し、最後に、0.1×SSC及び0.1%SDSに
より、50℃で15分間洗浄した。このフィルターに、X線フィルム(コダック
製X−OMAT AR5)を−70℃で一晩感光させ、放射線ラベルされた67
8及び679オリゴヌクレオチドとハイブリダイズされた、12以上の純粋なフ
ァージを得た。また、これらにはそれぞれ異なるcDNAが配列されていた。こ
うしたcDNAのうちのひとつの配列(及びそれから推察されるアミノ酸配列)
は、図1に示した、ヒトA1アデノシン受容体をエンコードする配列である。A2a及びA2bアデノシン受容体cDNAの単離
約1×106個のプラークを、C600Hf1A細菌細胞上で培養した後、ハイボンド
−N+ナイロンフィルター(アメルシャム製、0.45μM、137mm)上に
移動させた。DNAは、フィルター上にて、0.5MのNaOH及び1.5Mの
NaClによる3分間の処理により変性させ、0.5Mのトリス(pH7.2)
、1mMのEDTA、1.5MのNaCl中に7分間保持することにより中和し
た。次いで、フィルターを2×SSC(20×SSCは、3MのNaCl+0.
3Mのクエン酸ナトリウム)ですすぎ、紫外線灯(312nm)に5分間曝して
DN
Aをフィルター上に固定した後、5×SSPE(5×SSPEは、0.5MのN
aCl+0.05MのNa2PO4+0.0005MのEDTA、pH7.9)、
5×デンハルド溶液(0.1%(W/V)のウシ血清アルブミン、0.1%(W/V)のフ
ィコール、0.1%(W/V)のポリビニルピロリドン)、0.5%のSDSN及び
0.2mg/mlのサケ精液DNAとともに65℃で17時間処理し、プレハイ
ブリダイズした。このフィルターを、PCR法により増幅された(ランダムプラ
イマーDNAラベリングシステム(ベデスタ リサーチ ラボラトリー製)を用
い、(α−32P)−dCTPでラベルした)配列3.1のうち300塩基対をエ
ンコードするDNA断片に相当する放射線ラベルされたプローブとハイブリダイ
ズした。放射線ラベルされたプローブとの65℃、20時間にわたるハイブリダ
イゼーション後、フィルターを、2×SSPE及び0.1%SDSにより室温で
10分間洗浄し、更に、1×SSPE及び0.1%SDSにより室温で10分間
洗浄した。このフィルターに、コダック製X−OMAT AR5フィルムを、−
70℃で7日間感光させたところ、放射線ラベルされた配列3.1のDNA断片
とハイブリダイズされた、2つの純粋なファージを得た。これら2つのDNA挿
入部分は、EcoRIを用いた消化によりファージベクタより切り出し、シークエン
シングのため、M13mp19内にサブクローンした。シークエンスの分析の結果、約
2.6キロベースのcDNA挿入部分のひとつが、受容体3.2の全クローンを
エンコードしていた。また、このcDNA挿入部分の配列(及びそれから推察さ
れるアミノ酸配列)は、図2に示した、3.1受容体(ヒトA2aアデノシン受
容体)をエンコードする配列(及びそれから推察されるアミノ酸配列)である。
一方、3.2受容体(ヒトA2bアデノシン受容体)をエンコードする配列(及
びそれから推察されるアミノ酸配列)を図3に示す。クローンされたA1 A2a及びA2bアデノシン受容体の哺乳類における発現
クローンされたそれぞれの完全なcDNAを、エンコードされた受容体相当部
位が直接発現するような方法で、哺乳類細胞に対する発現ベクタ(A2a及びA
2bではpcDNA1neo、A1ではpRc/CMV(インビトローゲン製))にサブクローン
し
た。
哺乳類細胞系(中国産ハムスター卵巣−CHO K1またはヒト胎児腎臓HE
K293)に、それぞれ独自に組換え発現ベクタをトランスフェクションした。
また、確立された細胞系は、完全にクローンされた受容体DNAを安定的に保持
していた。そして、安定してトランスフェクションされた細胞系について、図4
に示すように、一定範囲のアデノシン類似体との結合活性を調査し、更に、図5
に示すように、アデノシン作動薬による、受容体活性へのサイクリックAMP(
cAMP)の影響を調査した。
上記の研究は、cDNAのクローン3.1がアデノシンA2a受容体をエンコ
ードし、cDNAのクローン3.2がアデノシンA2b受容体をエンコードし、
かつA1 cDNAがアデノシンA1受容体をエンコードすることを示している
。本発明により、純粋な受容体が相当量生産可能であることは、個々の受容体の
亜型に対する特異性の高い作動薬及び拮抗薬の設計及び化学合成を促進するため
の手段として使用できる。また、本発明によって決定された関連する受容体の亜
型の間における一次配列の差異に対する知識は、受容体の亜型に特異的な作動薬
及び拮抗薬の設計に重要な情報を提供する。
当業者は、上記した各実施例で示すような本発明に対し、広範にわたり記載さ
れた本発明の意図または目的を逸脱しない範囲で、多くの変形及び/または改良
が可能であることを認めるであろう。すなわち、本発明の実施例は、記載された
あらゆる点で、本発明を制限するものではない。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 タウンゼンドーニコルソン,コンスタンス
アンドレア
オーストラリア国 2173 ニュー サウス
ウェールズ ワットル グローブ グラ
ナラ コート 15
(72)発明者 シャイン,ジョン
オーストラリア国 2110 ニュー サウス
ウェールズ ウールウィッチ メイフィ
ールド アベニュ 2
(72)発明者 ファーロング,ティモシィ
オーストラリア国 2047 ニュー サウス
ウェールズ ドラムモイン カレッジ
ストリート 6/2‐4
(72)発明者 セルビー,リサ
オーストラリア国 2060 ニュー サウス
ウェールズ マクマホンズ ポイント
マンロウ ストリート 2/8
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ヒトA1アデノシン受容体をエンコードするDNAであって、基本的に図1 に示す配列、または機能的に同様な配列を有するDNA分子。 2.ヒトA2aアデノシン受容体をエンコードするDNAであって、基本的に図 2に示す配列、または機能的に同様な配列を有するDNA分子。 3.ヒトA2bアデノシン受容体をエンコードするDNAであって、基本的に図 3に示す配列、または機能的に同様な配列を有するDNA分子。 4.特許請求の範囲第1項のDNA分子が形質転換された細胞の、DNA配列の 発現によりヒトA1アデノシン受容体が細胞表面に発現され、かつ必要に応じて ヒトA1アデノシン受容体が取り出されるような環境下での培養を含む、ヒトA 1アデノシン受容体の生産方法。 5.特許請求の範囲第2項のDNA分子が形質転換された細胞の、DNA配列の 発現によりヒトA2aアデノシン受容体が細胞表面に発現され、かつ必要に応じ てヒトA2aアデノシン受容体が取り出されるような環境下での培養を含む、ヒ トA2aアデノシン受容体の生産方法。 6.特許請求の範囲第3項のDNA分子が形質転換された細胞の、DNA配列の 発現によりヒトA2bアデノシン受容体が細胞表面に発現され、かつ必要に応じ てヒトA2bアデノシン受容体が取り出されるような環境下での培養を含む、ヒ トA2bアデノシン受容体の生産方法。 7.特許請求の範囲第3項〜第6項に示す方法のうちの1つにより生産されたヒ トA1,A2a及びA2bアデノシン受容体と分子との接触を含む、アデノシン に対し作動または拮抗活性を有する分子のスクリーニング方法。
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