JPH0839269A - ステンレス鋼・アルミニウムクラッド材の製造方法 - Google Patents
ステンレス鋼・アルミニウムクラッド材の製造方法Info
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Abstract
びれが発生しせず、接合強度に優れたステンレス鋼とア
ルミニウムとのクラッド材を製造する方法を提供する。 【構成】 ステンレス鋼・純アルミニウムクラッド材を
200 ℃〜300 ℃未満の温度域にて拡散焼鈍し、アルミニ
ウムの最大結晶粒径を150 μm 未満とすること、また、
ステンレス鋼と重量%でMgを0.5 〜1.5 %含有するアル
ミニウム合金とからなるクラッド材を230 ℃〜360 ℃未
満の温度域にて拡散焼鈍し、アルミニウム合金の最大結
晶粒径を200 μm 未満とするクラッド材の製造方法。
Description
ンレス鋼と熱伝導性に優れたアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金とからなるクラッド材の製造方法に関する。
単独の金属板では得られない特性を発揮することから工
業分野や日用品の分野等で需要が急増している。
方法があるが、大量生産向けには圧延接合法が好適であ
る。ステンレス鋼・アルミニウムクラッド材を圧接接合
法により製造する一般的な方法としては、ステンレス鋼
ストリップとアルミニウムストリップとを重ね合わせて
常温で圧接する冷間圧延接合法と、前記二つのストリッ
プを200 〜500 ℃に加熱して重ね合わせ、これに大圧下
力で圧延する熱間圧延接合方法とがある。
圧延接合のままでは接合強度が不充分であるためプレス
成形加工時に接合面で剥離が生じる。そのため圧延接合
した後、クラッド材に拡散焼鈍を施すことにより接合強
度を高めている。
しては特開平1-266981号として提案されている。この方
法では圧延接合の後、複合材の接合強度を高めるために
クラッド材に 300〜400 ℃の温度域での拡散焼鈍が施さ
れている。
散焼鈍がなされたステンレス鋼・アルミニウムクラッド
材について評価したところ、焼鈍温度300 〜400 ℃、焼
鈍時間5時間以上の条件で拡散焼鈍したクラッド材の接
合強度は充分であったが、プレス成形加工の際にアルミ
ニウムの表面に肌荒れ、くびれおよび割れが発生した。
すなわち、接合強度については満足できるものの、成形
性には問題があった。アルミニウム表面の肌荒れやくび
れは、製品においてアルミニウム面が製品外部に露出し
ていない場合は問題ないが、外部に露出していて目に触
れるような用途では美観を損ねることになり好ましくな
い。本発明は、接合強度が充分で、かつ成形加工時に肌
荒れ、くびれおよび割れの発生しないステンレス鋼とア
ルミニウムまたはアルミニウム合金からなるクラッド材
の製造方法を提供するものである。
形加工時にアルミニウム(以下アルミニウム合金も含め
てアルミニウムと総称する)の表面に発生する肌荒れ、
くびれ割れの原因、対策につき種々実験検討した結果、
下記の知見を得た。
び割れにはアルミニウムの結晶粒径が影響しているこ
と。
所定の大きさ以下に制御することにより肌荒れやくびれ
及び割れの発生を防止することができること。
きさ以下にするには拡散焼鈍温度を低温にすればよく、
低温拡散焼鈍を行っても予想外にも接合強度が低下しな
いこと。
ものであり、「圧延接合したステンレス鋼と純アルミニ
ウムとからなるクラッド材を200 ℃〜300 ℃未満の温度
域にて拡散焼鈍し、アルミニウムの最大結晶粒径を150
μm未満とすること、更にMgを含有するアルミニウム合
金を使用する場合には、230℃〜360 ℃未満の温度域に
て拡散焼鈍し、アルミニウムの最大結晶粒径を200 μm
未満とすること」を特徴とする。
散焼鈍後顕微鏡観察において確認できる結晶粒径の最大
値である。
限定した理由とその作用について説明する。
させて接合強度を向上させるために行うものである。こ
の拡散焼鈍前のクラッド材は、熱間圧延、冷間圧延、鍛
造、プレス、爆着等の任意の方法で圧接される。純アル
ミニウムを用いたクラッド材の場合焼鈍温度が200 ℃未
満では、拡散が充分でなく、一方300 ℃以上ではアルミ
ニウムの結晶粒が粗大化し、成形性を低下させるので20
0 〜300℃未満とした。また、省エネルギ−、製造効
率、接合強度の観点からも200 〜300 ℃未満が好ましい
範囲となる。また、Mg含有アルミニウム合金を用いたク
ラッド材の場合には、230 ℃未満では充分な拡散が期待
できなく、360 ℃以上になると結晶粒が粗大化する。好
ましい温度は230 〜300 ℃未満である。
m 以上で成形加工時に肌荒れ、くびれ及び割れが発生す
るので150 μm 未満とした。好ましくは40μm以下であ
る。アルミニウム合金の場合には200 μm 以上で成形加
工時に肌荒れやくびれが発生するので200 μm 未満とし
た。好ましくは40μm 以下である。アルミニウム合金の
場合、アルミニウムの場合よりも最大結晶粒径が大きい
ところまで許容できるのは、Mg添加による粒界の変形能
強化による。
合は、そのコイルをそのまま焼鈍炉に入れて焼鈍するバ
ッチ式加熱炉による方法で行っても、クラッド材のスト
リップを連続的に炉内を通過させる連続式加熱炉による
方法で行ってもよい。しかし、クラッド材は熱処理中に
熱膨張差によりストリップの幅方向に反りが生じるので
連続式焼鈍炉では均一な熱処理ができない等の理由から
バッチ式加熱炉による方法が好適である。
が、24時間以内が適当で、省エネルギ−、製造効率及
び接合強度の観点から1 〜10時間が好ましい。クラッド
材が拡散焼鈍温度に達した後、直ちに冷却してもよい。
金とは、例えばJIS A3004 相当材である。Mgは耐食性、
成形性を改善するために添加するが、0.5 %未満では充
分な効果が得られなく、一方1.5 %を超えると使用条件
によっては耐応力腐食割れが生じることがあるので好ま
しくない。アルミニウム合金はMgの他にMn、Si、Cu等を
含む合金であってもよい。また、ステンレス鋼の鋼種は
任意である。フェライト系ステンレス鋼としてはJIS SU
S430、SUS444等が使用でき、オ−ステナイト系ステンレ
ス鋼としては JIS SUS304 、SUS316等が使用できる。
に説明する。
ムにはJIS A1100 を、アルミニウム合金にはMgを1 %含
有するJIS A3004 を素材として圧延接合法により全板厚
2.0mm のステンレス鋼・アルミニウムクラッド材及びス
テンレス鋼・アルミニウム合金クラッド材を製造した。
製造条件は表1の通りである。
温度200 〜400 ℃、保持時間1 〜24時間の範囲でそれぞ
れ変化させて拡散焼鈍をおこなった。
ため下記の試験片を作成した。
2に、またステンレス鋼・アルミニウム合金クラッド材
の試験結果を表3に示す。表中の総合評価○は、剥離強
度が 20 N/mm以上でプレス成形加工後アルミニウム表面
に肌荒れ、割れがないアルミニウム最大結晶粒径が150
μm 未満、またはアルミニウム合金最大結晶粒径が200
μm 未満であるものとした。
により実測した。
ルミニウムクラッド材は200 〜300 ℃未満の低温度域で
拡散焼鈍することにより接合強度の低下がなく、成形加
工後のアルミニウム表面性状は劣化しない。また、ステ
ンレス鋼・アルミニウム合金クラッド材の場合の拡散焼
鈍温度は230 〜360 ℃未満が好適であることが確認でき
る。更に、本発明法によれば、拡散焼鈍温度が従来法に
比べ低いので省エネルギ−の点においても極め優れたも
のである。
Claims (2)
- 【請求項1】圧接接合したステンレス鋼・純アルミニウ
ムクラッド材を 200℃〜300 ℃未満の温度域にて拡散焼
鈍し、アルミニウムの最大結晶粒径を150 μm 未満とす
ることを特徴とする接合性と成形性に優れたステンレス
鋼・純アルミニウムクラッド材の製造方法。 - 【請求項2】圧接接合したステンレス鋼と、重量%でMg
を 0.5〜1.5 %含有するアルミニウム合金とからなるク
ラッド材を 230℃〜360 ℃未満の温度域にて拡散焼鈍
し、アルミニウム合金の最大結晶粒径を 200μm 未満と
することを特徴とする接合性と成形性に優れたステンレ
ス鋼・アルミニウム合金クラッド材の製造方法。
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JP17407194A JP3168836B2 (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | ステンレス鋼・アルミニウムクラッド材の製造方法 |
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JP17407194A Expired - Fee Related JP3168836B2 (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | ステンレス鋼・アルミニウムクラッド材の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1994
- 1994-07-26 JP JP17407194A patent/JP3168836B2/ja not_active Expired - Fee Related
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