JPH0835523A - 車軸用キャップ - Google Patents
車軸用キャップInfo
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- JPH0835523A JPH0835523A JP17272394A JP17272394A JPH0835523A JP H0835523 A JPH0835523 A JP H0835523A JP 17272394 A JP17272394 A JP 17272394A JP 17272394 A JP17272394 A JP 17272394A JP H0835523 A JPH0835523 A JP H0835523A
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- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/723—Shaft end sealing means, e.g. cup-shaped caps or covers
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- Mechanical Engineering (AREA)
Abstract
度上昇時において円筒環からの脱落を回避できるように
すること。 【構成】車軸1の軸端に設けられる円筒環2にその開口
を閉塞するように装着される車軸用キャップ4におい
て、有底円筒形に形成されているとともに、円筒環2の
端部外周に外嵌される円筒部41の円筒形内周面に、円
筒環2の外周面20に設けられる凸部22に係合する周
方向連続の凸部44が設けられ、この凸部44の内周円
径寸法R3が円筒環2の外周面20の外径寸法R2より
も小さく設定されており、かつ、車軸用キャップ4の素
材として、円筒環2の凸部22に対する凸部44の係
合、離脱を許容しうる程度に円筒部41の開口側が拡径
する引張弾性率を有するとともに熱劣化しにくい性質の
熱可塑性ポリエステル系エラストマーが選定されてい
る。
Description
る円筒環にその開口を閉塞するように装着される車軸用
キャップに関する。
80569号公報で開示されている鉄道車両用の車軸装
置のように、車軸81の軸端に設けられる円筒環82の
端部に、有底円筒状の車軸用キャップを嵌着して外部か
らのゴミが軸受部に侵入することを防止するとともに、
車軸の検査をする際には、この車軸用キャップを外して
容易に検査が行えるようにしている。円筒環82の端部
外周には周溝83を設ける一方、車軸用キャップ84
は、内周面に周溝83と係合する環状凸部89を有する
円筒部86と、底部88と、円筒部86と底部88を連
接する円錐部87とで構成されている。この車軸用キャ
ップ84を円筒環82の端部外周に外嵌装着して、車軸
用キャップ84の環状凸部89を円筒環の周溝に係合す
るようになっている。
に、車軸に対して装着するとき、その鍔を円筒環の端縁
外周よりも拡径させてかぶせるようになっているため、
装着時に弾性的に拡径して装着後に元の大きさに縮径す
る性質が必要になる。つまり、車軸用キャップの性質と
して着脱のために所要量の伸び縮みが必要であることお
よび所要の強度が必要であることを考慮して、その素材
として合成ゴムと合成樹脂との中間の性質を持つ例えば
ウレタン系エラストマーが採用されている。
車軸用キャップは、特に夏場など周辺環境温度が高い時
期において、車軸の回転などに伴う伝導熱を受けて温度
上昇すると、熱劣化して柔らかくなり、著しい強度低下
を伴う。そのような状況において、例えば車軸用キャッ
プの内部圧力が上昇したり、あるいは外部から衝撃を受
けたりしたときに、車軸用キャップが円筒環から不意に
脱落してしまうことがある。
呈してしまうため、外部の砂ぼこりや泥水などから円筒
環の内周側に存在する車軸や車軸支持用軸受(複列円筒
ころ軸受など)などを保護できなくなり、それらの寿命
低下を余儀なくされる。
り硬いものに換えると車軸用キャップの剛性が高くな
り、着脱が困難となる。
易に着脱できるようにしながら、温度上昇時において円
筒環からの脱落を回避できるようにすることを課題とし
ている。
設けられる円筒環にその開口を閉塞するように装着さ
れ、有底筒状に形成されているとともに、前記円筒環の
端部外周に外嵌される筒部の円筒形内周面に、前記円筒
環の端部外周面に設けられる周段部に係合する環状凸部
が設けられる車軸用キャップであって、前記キャップ
が、素材として、前記周溝に対する凸部の係合、離脱を
許容しうる程度に前記筒部の開口側が拡径する引張弾性
率を有するとともに熱劣化しにくい性質の熱可塑性ポリ
エステル系エラストマーが選定されており、前記筒部と
底部との連接部の少なくとも底部側部分が外方に膨らむ
曲面部とされている。
軸端側への凹部を形成してもよい。また、筒部の開口端
縁の円筒形内周面の内径寸法は、円筒環の外周面の外径
寸法よりも大きく設定され、両者間に所要の隙間が設け
られるのが好ましい。
ステル系エラストマーの中でも熱劣化しにくい性質のも
のを選定することにより、温度上昇時における万一の脱
落を回避できるようにしながら、車軸用キャップの筒部
と底部の間に環状曲面部を形成して車軸用キャップの剛
性を小さくし、着脱を容易にすると共に、車軸用キャッ
プの破損を防止できるようにしている。
設けることにより、断面係数を大きくして取付後、筒部
を拡径しにくくすることにより、車軸用キャップが円筒
環から脱落することを防止できるようにしている。
口端縁と円筒環との間に径方向隙間を設ければ、そこ
を、車軸用キャップを意図的に取り外すときの取り外し
治具の係止部として利用できるようになる。
実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の車軸用キ
ャップを装着した鉄道車両の車軸周辺の一部の縦断面
図、図2は、車軸端部と車軸用キャップとの装着部位の
拡大図、図3は、車軸用キャップの装着部位の拡大図で
ある。図中、1は車軸、2は円筒環、3は複列円筒ころ
軸受などの車軸支持用軸受、4は車軸用キャップ、5は
シールである。
ており、途中に車軸支持用軸受3が外嵌装着されてい
る。円筒環2は、車軸支持用軸受3の内輪31に取り付
けられていて、車軸1の軸端外周に所要間隙を介して同
軸状に配設されている。車軸用キャップ4は、有底円筒
形に形成されており、車軸1を外部から隠蔽するよう
に、円筒環2に外嵌装着されている。シール5は、車軸
支持用軸受3の外輪32の軸方向両端に取り付けられた
シール保持環6に取り付けられて、円筒環2の外周面と
の間に接触または非接触密封部を形成するものであり、
車軸支持用軸受3の内外を遮断するようになっている。
外向きの凸部22が周方向に連続して形成されている。
また、この凸部22の基端部と外周面20との角には、
車軸用キャップ4が確実に外周面20に嵌着するよう帯
状の周溝21が設けられている。車軸用キャップ4は、
円筒環2の端部外周に外嵌される円筒部41と、この円
筒部41の軸方向一端側に連接されて円筒環2の開口端
を閉塞する底部42とを有している。円筒部41と底部
42とは、円錐環状の連接部46で連接され、連接部4
6と底部42は外方に膨らんだ曲面46aでつながれて
いる。また、底部42の中央部には車軸1の軸端側への
凹部42aが形成されている。さらに、底部42の内側
(車軸1側)には、補強用の放射状に配設されたリブ4
b、同心円状に配設されたリブ4cが形成されている。
この車軸用キャップ4の円筒部41の軸方向他端側外周
面には、径方向外向きの鍔43が、また、円筒部41の
円筒形内周面には、周方向に連続する径方向内向きの凸
部44が、それぞれ連接されている。この凸部44は、
軸方向内側の端面が対向する凸部22の軸方向端面と係
合し、車軸用キャップ4が円筒環2から軸方向外方へ抜
けることを防止している。また、凸部44の軸方向開口
側には、車軸用キャップ4を円筒環2に取り付ける際に
径方向の位置決めを容易にするための案内部45が形成
されている。
いて上述の案内部45と凸部44の軸方向底部側の内周
面の内径寸法R1は、円筒環2の外周面20の外径寸法
R2及び凸部22の外径寸法R4よりも大きく設定され
ており、両者間に所要の隙間が設けられている。尚、凸
部22と円筒部41の凸部44の軸方向底部側内周面の
間に隙間を設けたのは、取付時に車軸用キャップ4の開
口側が縮径し易くするためである。また、図3に示すよ
うに凸部44の内周円径寸法R3は円筒環2の外径寸法
R2よりも小さく設定されている。このR2とR3との
差(R2−R3)が、円筒環2の外周面20に対する車
軸用キャップ4の凸部44の締め代である。この締め代
は、例えば最大外径寸法が190mmの車軸用キャップ
4の場合、3.5mmつまり180度対向位置の二カ所
で片側1.75mmずつに設定される。
環2に取り付ける際には、まず、円筒環2の凸部22
に、車軸用キャップ4の案内部45を係合させて車軸用
キャップ4が円筒環2に対して径方向にずれないように
した後、車軸用キャップ4に軸方向円筒環2側への力を
加え、車軸用キャップ4を円筒環2に押し付けると、車
軸用キャップ4の開口側が拡径し、車軸用キャップ4の
凸部44が円筒環2の凸部22を乗りこえ、車軸用キャ
ップ4自身の弾性力により、開口側が縮径し、凸部44
が円筒環2の外周面に外嵌固定することができる。
対する凸部44の係合、離脱を許容しうる程度に円筒部
41の開口側が拡径する引張弾性率を有するとともに熱
劣化しにくい性質の熱可塑性ポリエステル系エラストマ
ーが選定されている。
トマーの具体例としては、例えば東レ・デュポン株式会
社が開発した熱可塑性ポリエーテルエステル系エラスト
マー(PEEE)の商品名ハイトレルのうちの5557
(引張弾性率1400kg/cm2、熱変形温度109
℃)および6347(引張弾性率2800kg/c
m2、熱変形温度136℃)や、東洋紡績株式会社製の
商品名ペルプレンのうちのP−150B(引張弾性率3
040kg/cm2、熱変形温度117℃)の計三種類
が挙げられる。なお、前記熱変形温度とは、試験片に
4.6〔kgf/cm2〕の荷重を加えた状態にて変形
するときの温度を言う(試験方法ASTM−D64
8)。
る。前記三種類の素材と、本発明の対象外の二種類の素
材との計五種類の素材で上記車軸用キャップ4を製作し
て、それぞれ脱落試験をしたので、その結果を表1ない
し表3に示す。この試験は、各素材で作った車軸用キャ
ップ4を実物と同様の円筒環2に取り付け、各環境温度
において、車軸用キャップ4内の圧力を徐々に上げて行
き、車軸用キャップ4が円筒環2から脱落した時点の圧
力を測定したものである。なお、実施例1は5557、
実施例2は6347、実施例3はP−150B、比較例
1は東洋紡績株式会社製の商品名ペルプレンのうちのP
−70B(引張弾性率1100kg/cm2、熱変形温
度74℃)、比較例2は東洋紡績株式会社製の商品名ペ
ルプレンのうちのS−1002(引張弾性率1100k
g/cm2、熱変形温度68℃)である。
〜3のものが比較例1、2のものよりも低温域から高温
域にわたって脱落しにくくなっている。
する熱可塑性ポリエステル系エラストマーとしては、前
記具体的な三種類の素材の引張弾性率および熱変形温度
の数値に若干の余裕を持たせて、引張弾性率が1300
〜4000〔kg/cm2〕に、4.6〔kgf/c
m2〕の荷重を加えた状態での熱変形温度が100
〔℃〕以上にそれぞれ設定されたものであればよいと言
える。したがって、本発明の車軸用キャップ4の素材と
しては前述の具体的な三種類のみに限定されない。
限側の素材では車軸用キャップ4の取り外しが行いにく
くなると言えるが、本実施例の車軸用キャップ4は、上
述したように、円筒部41と底部42を円錐環状の連接
部46でつなぐとともに、連接部46と底部42とを曲
面部46aで連接しているので、従来の車軸用キャップ
のように円筒部と底部を円錐部で連接した場合に比べて
剛性が低くなり、図1の矢印X方向に曲げて取り外す場
合にも、容易に取り外すことができる。また、従来技術
の車軸用キャップのように円筒部と底部が直線で構成さ
れていると、取り外し時に曲げられると角部に応力が集
中し、この部分から破損するおそれがあるが、本実施例
のように曲線で構成されていると、応力が集中せず破損
を防止できる。また、底部42の中央部に凹部42aを
形成することにより、車軸用キャップの断面係数を大き
くすることができるので、円筒環に取付後の円筒部41
の拡径を抑制して、凸部44が凸部22から外れて円筒
環から車軸用キャップが脱落することを防止できる。
図4および図5に示すような取り外し治具7を用いれ
ば、取り外しをより容易に行える。図4は、取り外し治
具の正面図、図5は、取り外し治具の縦断面図である。
図例の取り外し治具7は、扇形のフレーム71とT字形
の操作棒72とからなる。フレーム71の一端辺には、
前後に対向する二つ一対の側壁73、74が設けられて
おり、外側の側壁74の下端には、ほぼ90度屈曲する
係止片75が設けられている。この取り外し治具7の使
用方法を説明する。つまり、取り外し治具7の操作棒7
2を上にして、フレーム71の一対の側壁73、74を
図1の空間Xに入れてから、取り外し治具7の一対の側
壁73、74の間の離間隙間に車軸用キャップ4の径方
向外向きの鍔43を差し込むとともに、車軸用キャップ
4の円筒部41の開口端縁内周面と円筒環2の外周面と
の間に存在する径方向隙間に、取り外し治具7の係止片
75を差し込む。この状態にて、取り外し治具7の操作
棒72を図5の矢印Y方向に引く。これにより、梃子の
原理で車軸用キャップ4の円筒部41が所要量拡径させ
られながら、この円筒部41の凸部44が円筒環2の凸
部22を乗り越えて、車軸用キャップ4の全体が円筒環
2から外れる。このように取り外し治具7を用いれば車
軸用キャップ4の取り外しがさらに容易となる。
接部46と底部42のみを曲面部46aでつなげるよう
にしたが、連接部46全体を外方に膨らむ曲面で構成し
てもよい。
を有する熱可塑性ポリエステル系エラストマー素材で形
成しているから、温度上昇時における万一の脱落を回避
できるようになる。しかも、有底円筒状に形成され、筒
部と底部との連接部の少なくとも底部側部分を外方に膨
らむ曲面部としているので、車軸用キャップの剛性が低
くなり、引張弾性率の高い素材を用いても、着脱が容易
に行える。さらに、底部中央に凹部を設け、車軸用キャ
ップの断面係数を高めたので、キャップ取付後は、筒部
が拡がりにくくなり、車軸用キャップが円筒環から脱落
しにくくすることができる。
や車軸支持用軸受(複列円筒ころ軸受など)などを、外
部の砂ぼこりや泥水などから確実に保護できるようにな
り、それらの所期の寿命を安定的に達成させることがで
きるようになる。しかも、車軸の検査時などには、車軸
用キャップを容易に取り外すことができ、検査の時間を
短縮することができる。
車軸周辺の一部の縦断面図。
図。
装着部位の拡大図。
Claims (3)
- 【請求項1】 車軸の軸端に設けられる円筒環にその開
口を閉塞するように装着され、有底筒状に形成されてい
るとともに、前記円筒環の端部外周に外嵌される筒部の
円筒形内周面に、前記円筒環の端部外周面に設けられる
周段部に係合する環状凸部が設けられる車軸用キャップ
であって、 前記キャップが、素材として、前記周溝に対する凸部の
係合、離脱を許容しうる程度に前記筒部の開口側が拡径
する引張弾性率を有するとともに熱劣化しにくい性質の
熱可塑性ポリエステル系エラストマーが選定されてお
り、前記筒部と底部との連接部の少なくとも底部側部分
を外方に膨らむ曲面部とした、ことを特徴とする車軸用
キャップ。 - 【請求項2】 前記底部の中央部に、前記車軸の軸端側
への凹部が形成されている、ことを特徴とする請求項1
の車軸用キャップ。 - 【請求項3】 前記筒部の開口端縁の円筒形内周面の内
径寸法が円筒環の外周面の外径寸法よりも大きく設定さ
れ、両者間に所要の隙間が設けられている、ことを特徴
とする請求項1または2の車軸用キャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17272394A JP3698744B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 車軸用キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17272394A JP3698744B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 車軸用キャップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0835523A true JPH0835523A (ja) | 1996-02-06 |
JP3698744B2 JP3698744B2 (ja) | 2005-09-21 |
Family
ID=15947141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17272394A Expired - Fee Related JP3698744B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 車軸用キャップ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3698744B2 (ja) |
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-
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