JPH08301322A - 開口部封止用蓋体 - Google Patents
開口部封止用蓋体Info
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- JPH08301322A JPH08301322A JP7106773A JP10677395A JPH08301322A JP H08301322 A JPH08301322 A JP H08301322A JP 7106773 A JP7106773 A JP 7106773A JP 10677395 A JP10677395 A JP 10677395A JP H08301322 A JPH08301322 A JP H08301322A
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- JP
- Japan
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- lid
- chip
- cut
- opening
- film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 容器開口部を封止したままの状態でチップを
突き立てた時に、挿入時抵抗と引抜時抵抗が小さくて使
いやすく、自動サンプリング装置への対応性も高い開口
部封止用蓋体を提供する。 【構成】 本発明の蓋体は、樹脂フィルムからなり、該
フィルムには二次元的な広がりを持つチップ挿入口を形
成できる非直線状のハーフカットが入っており、ハーフ
カット部は容器開口部の内周からはみ出ない大きさを有
し、前記ハーフカットは、該フィルムにチップを突き立
てた時に、チップが該フィルムを突き刺し貫通するため
に必要な力よりも小さい力によって破断する強度を有し
ている。
突き立てた時に、挿入時抵抗と引抜時抵抗が小さくて使
いやすく、自動サンプリング装置への対応性も高い開口
部封止用蓋体を提供する。 【構成】 本発明の蓋体は、樹脂フィルムからなり、該
フィルムには二次元的な広がりを持つチップ挿入口を形
成できる非直線状のハーフカットが入っており、ハーフ
カット部は容器開口部の内周からはみ出ない大きさを有
し、前記ハーフカットは、該フィルムにチップを突き立
てた時に、チップが該フィルムを突き刺し貫通するため
に必要な力よりも小さい力によって破断する強度を有し
ている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば血液分注管のよ
うな有底筒状容器の開口部を、内容物である分析用血液
のような検体を分取可能に封止する蓋体に関し、さらに
詳しくは、検体の分取に際してチップの挿入と抜取が容
易な開口部封止用蓋体に関するものである。
うな有底筒状容器の開口部を、内容物である分析用血液
のような検体を分取可能に封止する蓋体に関し、さらに
詳しくは、検体の分取に際してチップの挿入と抜取が容
易な開口部封止用蓋体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液検査は、病院、検査センター等で広
く行われている。これは、血液検査により、血液型をは
じめとして白血球量、コレステロール量、血糖値などの
人体の状態を把握することができるからであり、この値
から人の健康状態を判断することができるからである。
また、血液検査により、肝炎、エイズ等の病気を引き起
こす病原菌やウイルスに感染しているかどうかを知るこ
ともできる。
く行われている。これは、血液検査により、血液型をは
じめとして白血球量、コレステロール量、血糖値などの
人体の状態を把握することができるからであり、この値
から人の健康状態を判断することができるからである。
また、血液検査により、肝炎、エイズ等の病気を引き起
こす病原菌やウイルスに感染しているかどうかを知るこ
ともできる。
【0003】こうした血液の検査を行う場合、採血した
血液を検査項目に対応させて所定量ずつ分注管に分割
し、各分注管に分割された血液について、それぞれ異な
る検査がなされるのが一般的である。
血液を検査項目に対応させて所定量ずつ分注管に分割
し、各分注管に分割された血液について、それぞれ異な
る検査がなされるのが一般的である。
【0004】こうした検査で使用される分注管は、ガラ
スあるいはプラスチックで形成されており、特に最近で
はプラスチックで形成されたものが多用されており、こ
の分注管には、直径10mm程度、深さ80mm程度の
試験管様容器をはじめとして各種の大きさ及び形状のも
のがある。
スあるいはプラスチックで形成されており、特に最近で
はプラスチックで形成されたものが多用されており、こ
の分注管には、直径10mm程度、深さ80mm程度の
試験管様容器をはじめとして各種の大きさ及び形状のも
のがある。
【0005】一般に、患者から採血した血液は、上記の
ような分注管に分割される。次いで、血液が分割された
分注管の開口部に、射出成形等の方法によって成形され
た分注管の開口部にはめ込み可能な大きさの樹脂製の蓋
をし、検査部署へ移送後、蓋を取り除き、分注管中の血
液にチップと呼ばれる中空針状のサンプル分取器具を挿
入して必要量の血液を吸い上げ検査に供している。この
ような検査工程は、全行程を人間が行う場合もあるが、
最近ではチップによる血液の吸い上げ工程以降を自動的
に行う分析装置も多く用いられるようになっている。
ような分注管に分割される。次いで、血液が分割された
分注管の開口部に、射出成形等の方法によって成形され
た分注管の開口部にはめ込み可能な大きさの樹脂製の蓋
をし、検査部署へ移送後、蓋を取り除き、分注管中の血
液にチップと呼ばれる中空針状のサンプル分取器具を挿
入して必要量の血液を吸い上げ検査に供している。この
ような検査工程は、全行程を人間が行う場合もあるが、
最近ではチップによる血液の吸い上げ工程以降を自動的
に行う分析装置も多く用いられるようになっている。
【0006】ところで本発明者は、以前、はめ込んで使
用するタイプの蓋体に代わるものとして、中空針状体を
突き刺し貫通可能な樹脂フィルム(例えば一軸延伸PP
フィルム等)の片面にイージーピール性ヒートシール層
を積層してなるフィルム状の開口部封止用蓋体を提案し
ている(特願平7−5421号)。このフィルム状の開
口部封止用蓋体は、はめ込んで使用する蓋体と異なり、
容器が転倒などしても外れないので内容物が漏れず、蓋
体を取り除かなくてもチップを突き刺すことによって検
体を取り出すことができ、容易に蓋体を取り除いて検体
全量を取り出すこともでき、また、使い捨てをしても安
価である。
用するタイプの蓋体に代わるものとして、中空針状体を
突き刺し貫通可能な樹脂フィルム(例えば一軸延伸PP
フィルム等)の片面にイージーピール性ヒートシール層
を積層してなるフィルム状の開口部封止用蓋体を提案し
ている(特願平7−5421号)。このフィルム状の開
口部封止用蓋体は、はめ込んで使用する蓋体と異なり、
容器が転倒などしても外れないので内容物が漏れず、蓋
体を取り除かなくてもチップを突き刺すことによって検
体を取り出すことができ、容易に蓋体を取り除いて検体
全量を取り出すこともでき、また、使い捨てをしても安
価である。
【0007】しかし、上記フィルム状の蓋体をより使い
やすいものとするためには、チップの突き刺し抵抗をさ
らに小さくすべきである。特に、自動サンプリング装置
への対応性を高めるためには、チップの突き刺し性を改
善する必要性がある。すなわち、自動サンプリング装置
によってチップを上記蓋体に突き刺し次いで容器の奥ま
で刺し込む時に、該装置のセンサーがチップに加わる蓋
体の突き刺し抵抗を検出し、チップが所定の開口部に進
入していないと誤認して機械が停止する場合があるの
で、円滑なサンプリングに支障を起こす場合がある。
やすいものとするためには、チップの突き刺し抵抗をさ
らに小さくすべきである。特に、自動サンプリング装置
への対応性を高めるためには、チップの突き刺し性を改
善する必要性がある。すなわち、自動サンプリング装置
によってチップを上記蓋体に突き刺し次いで容器の奥ま
で刺し込む時に、該装置のセンサーがチップに加わる蓋
体の突き刺し抵抗を検出し、チップが所定の開口部に進
入していないと誤認して機械が停止する場合があるの
で、円滑なサンプリングに支障を起こす場合がある。
【0008】また、上記フィルム状の蓋体に突き刺した
チップを引き抜く時には、チップに蓋体の引抜抵抗が加
わるので、チップと共に、開口部を封止している蓋体や
封止された検体採取用容器が持ち上がってしまうという
問題もある。従って、チップの突き刺し抵抗だけでな
く、引抜抵抗もできるだけ小さい方が望ましい。
チップを引き抜く時には、チップに蓋体の引抜抵抗が加
わるので、チップと共に、開口部を封止している蓋体や
封止された検体採取用容器が持ち上がってしまうという
問題もある。従って、チップの突き刺し抵抗だけでな
く、引抜抵抗もできるだけ小さい方が望ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実情
に鑑みてなされたものであり、血液分注管をはじめとす
る検体採取用容器に用いられるフィルム状の蓋体であっ
て、突き刺し抵抗(挿入時抵抗)と引抜時抵抗が小さく
て使いやすく、自動サンプリング装置への対応性も高い
開口部封止用蓋体を提供することを目的としている。
に鑑みてなされたものであり、血液分注管をはじめとす
る検体採取用容器に用いられるフィルム状の蓋体であっ
て、突き刺し抵抗(挿入時抵抗)と引抜時抵抗が小さく
て使いやすく、自動サンプリング装置への対応性も高い
開口部封止用蓋体を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては開口部封止用蓋体を、(1)樹脂
フィルムからなる開口部封止用蓋体であって、(2)前
記樹脂フィルムには、周回形状又は始点と終点とを有す
る非直線状のハーフカットが入っており、(3)前記周
回形状のハーフカットの線に囲まれた領域又は前記非直
線状のハーフカットの線と前記始点と前記終点を結ぶ仮
想直線とに囲まれた領域は、封止されるべき開口部の内
周に囲まれた領域からはみ出ない大きさを有し、(4)
前記ハーフカットは、前記周回形状のハーフカットの線
に囲まれた領域又は前記非直線状のハーフカットの線と
前記始点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれた領域内
のいずれかの位置にチップを突き立てた時に、チップが
前記樹脂フィルムを突き刺し貫通するために必要な力よ
りも小さい力によって破断する強度を有するように構成
した。
に、本発明においては開口部封止用蓋体を、(1)樹脂
フィルムからなる開口部封止用蓋体であって、(2)前
記樹脂フィルムには、周回形状又は始点と終点とを有す
る非直線状のハーフカットが入っており、(3)前記周
回形状のハーフカットの線に囲まれた領域又は前記非直
線状のハーフカットの線と前記始点と前記終点を結ぶ仮
想直線とに囲まれた領域は、封止されるべき開口部の内
周に囲まれた領域からはみ出ない大きさを有し、(4)
前記ハーフカットは、前記周回形状のハーフカットの線
に囲まれた領域又は前記非直線状のハーフカットの線と
前記始点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれた領域内
のいずれかの位置にチップを突き立てた時に、チップが
前記樹脂フィルムを突き刺し貫通するために必要な力よ
りも小さい力によって破断する強度を有するように構成
した。
【0011】また、好適には、前記周回形状のハーフカ
ットの線に囲まれた領域又は前記非直線状のハーフカッ
トの線と前記始点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれ
た領域を、封止されるべき開口部から進入し最も深い進
入位置に達した状態のチップの前記開口部の高さでの横
断面と同じ形状と大きさを有しているか又は該横断面が
はみ出ない大きさを有しているように構成した。
ットの線に囲まれた領域又は前記非直線状のハーフカッ
トの線と前記始点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれ
た領域を、封止されるべき開口部から進入し最も深い進
入位置に達した状態のチップの前記開口部の高さでの横
断面と同じ形状と大きさを有しているか又は該横断面が
はみ出ない大きさを有しているように構成した。
【0012】また、別の好適な限定として、前記樹脂フ
ィルムが、シール面側を内側にしてカールする合成樹脂
フィルムであるように構成した。さらに別の好適な限定
として、前記樹脂フィルムが堅いプラスチックフィルム
からなるか又は堅いプラスチックフィルム層を有する単
層又は複合フィルムであって、当該単層又は複合フィル
ムを構成する堅いプラスチックフィルムは、当該堅いプ
ラスチックフィルムからなる幅25mmの試験片を直径
20mmのループ状に折り曲げた時に、これを10mm
幅にまで押しつぶすのに必要な荷重が50mg以上とな
るように構成した。
ィルムが、シール面側を内側にしてカールする合成樹脂
フィルムであるように構成した。さらに別の好適な限定
として、前記樹脂フィルムが堅いプラスチックフィルム
からなるか又は堅いプラスチックフィルム層を有する単
層又は複合フィルムであって、当該単層又は複合フィル
ムを構成する堅いプラスチックフィルムは、当該堅いプ
ラスチックフィルムからなる幅25mmの試験片を直径
20mmのループ状に折り曲げた時に、これを10mm
幅にまで押しつぶすのに必要な荷重が50mg以上とな
るように構成した。
【0013】
【作用】本発明の開口部封止用蓋体は、合成樹脂製のフ
ィルムからなり、周回形状(例えば円形、三角形等)又
は始点と終点を有する非直線状(例えば円弧状曲線、折
れ線等)のハーフカットが入っているので、該ハーフカ
ットを破断させることによって二次元的な広がりを持つ
チップ挿入口を形成することができる。
ィルムからなり、周回形状(例えば円形、三角形等)又
は始点と終点を有する非直線状(例えば円弧状曲線、折
れ線等)のハーフカットが入っているので、該ハーフカ
ットを破断させることによって二次元的な広がりを持つ
チップ挿入口を形成することができる。
【0014】また、前記周回形状のハーフカットの線に
囲まれた領域又は前記非直線状のハーフカットの線と前
記始点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれた領域(以
下「ハーフカット部」と称する。)は、封止されるべき
容器開口部の内周に囲まれた領域からはみ出ない大きさ
を有しているので、本発明の蓋体で容器の開口部を封止
するに際して、上記ハーフカットが容器開口部の上に位
置し且つ開口部内周からはみ出ない状態で封止すること
ができる。
囲まれた領域又は前記非直線状のハーフカットの線と前
記始点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれた領域(以
下「ハーフカット部」と称する。)は、封止されるべき
容器開口部の内周に囲まれた領域からはみ出ない大きさ
を有しているので、本発明の蓋体で容器の開口部を封止
するに際して、上記ハーフカットが容器開口部の上に位
置し且つ開口部内周からはみ出ない状態で封止すること
ができる。
【0015】さらに、本発明の蓋体に設けられたハーフ
カットは、ハーフカット部内のいずれかの位置にチップ
を突き立てた時に、チップが蓋体の本体である樹脂フィ
ルムを突き刺し貫通するために必要な力よりも小さい力
によって破断する強度を有する。
カットは、ハーフカット部内のいずれかの位置にチップ
を突き立てた時に、チップが蓋体の本体である樹脂フィ
ルムを突き刺し貫通するために必要な力よりも小さい力
によって破断する強度を有する。
【0016】従って、本発明の蓋体を用いて、該蓋体の
ハーフカット部がちょうど容器開口部の上に位置し且つ
開口部内周からはみ出ない状態で容器開口部を封止し、
次いでチップの先端でハーフカット部内のいずれかの位
置にチップを突き立てた場合には、チップが蓋体を突き
刺し貫通する前に二次元的な広がりを持つ大きなチップ
挿入口が形成されるので、チップの挿入時抵抗が小さ
い。
ハーフカット部がちょうど容器開口部の上に位置し且つ
開口部内周からはみ出ない状態で容器開口部を封止し、
次いでチップの先端でハーフカット部内のいずれかの位
置にチップを突き立てた場合には、チップが蓋体を突き
刺し貫通する前に二次元的な広がりを持つ大きなチップ
挿入口が形成されるので、チップの挿入時抵抗が小さ
い。
【0017】本発明においては、好適には、前記ハーフ
カット部を、封止されるべき容器の最も深い進入位置に
達した状態にあるチップの容器開口部の高さでの横断面
と同じ形状・大きさとするか又は該横断面がはみ出ない
大きさとする。
カット部を、封止されるべき容器の最も深い進入位置に
達した状態にあるチップの容器開口部の高さでの横断面
と同じ形状・大きさとするか又は該横断面がはみ出ない
大きさとする。
【0018】ハーフカット部をこのように充分大きくと
った場合には、本発明の蓋体にチップを突き立てた時
に、容器内に進入しつつある先細りのチップにより、ハ
ーフカットがチップの容器開口部の高さでの横断面と同
じかそれ以上の大きさに破れるので、蓋体からチップに
加えられる挿入時抵抗はますます小さくなる。
った場合には、本発明の蓋体にチップを突き立てた時
に、容器内に進入しつつある先細りのチップにより、ハ
ーフカットがチップの容器開口部の高さでの横断面と同
じかそれ以上の大きさに破れるので、蓋体からチップに
加えられる挿入時抵抗はますます小さくなる。
【0019】また、ハーフカット部をこのように充分大
きくとった場合には、チップを容器内から引き抜く際に
蓋体からチップに加えられる抵抗(引抜時抵抗)も非常
に小さくなる。すなわち、前記領域を充分大きくとった
場合には、上述のようにチップの進入に伴ってハーフカ
ットの破断が進行しチップ挿入口が拡大して行くので、
引き抜こうとするチップを横方向に押す蓋体の力は、通
常、可動性の高い破断片から加えられる微弱な力だけで
ある。仮にチップの進入位置が開口部の中心からずれて
しまってハーフカットの線に沿った位置であったとして
も、ハーフカット切断面がチップの側面を押す強い力は
一方向から加えられるだけである。従って、蓋体や容器
が持ち上がるほど引抜時抵抗が大きくなることはない。
きくとった場合には、チップを容器内から引き抜く際に
蓋体からチップに加えられる抵抗(引抜時抵抗)も非常
に小さくなる。すなわち、前記領域を充分大きくとった
場合には、上述のようにチップの進入に伴ってハーフカ
ットの破断が進行しチップ挿入口が拡大して行くので、
引き抜こうとするチップを横方向に押す蓋体の力は、通
常、可動性の高い破断片から加えられる微弱な力だけで
ある。仮にチップの進入位置が開口部の中心からずれて
しまってハーフカットの線に沿った位置であったとして
も、ハーフカット切断面がチップの側面を押す強い力は
一方向から加えられるだけである。従って、蓋体や容器
が持ち上がるほど引抜時抵抗が大きくなることはない。
【0020】本発明において、蓋体の本体である樹脂フ
ィルムとしてシール面側を内側にしてカールする樹脂フ
ィルムを用いた場合には、ハーフカットの破断端部がチ
ップの進入方向に逆らわない方向に反り返り、しかも、
チップの進入に伴って大きくなっていく可動性の破断片
がチップの進入方向に逆らわない方向にカールしていく
ので、進入したチップを横方向に押す蓋体の力は、さら
に小さくなる。
ィルムとしてシール面側を内側にしてカールする樹脂フ
ィルムを用いた場合には、ハーフカットの破断端部がチ
ップの進入方向に逆らわない方向に反り返り、しかも、
チップの進入に伴って大きくなっていく可動性の破断片
がチップの進入方向に逆らわない方向にカールしていく
ので、進入したチップを横方向に押す蓋体の力は、さら
に小さくなる。
【0021】従って、このような樹脂フィルムを用いた
場合には、さらにチップの挿入時抵抗と引抜時抵抗を小
さくすることができる。本発明において、蓋体の本体で
ある樹脂フィルムとして、上記のような一定の試験値以
上のこしの強さを有する堅いプラスチックフィルムを有
する単層又は複合フィルムを用いた場合には、開口部を
封止した蓋体にチップを突き立てた時に蓋体が伸びにく
いので、チップの押圧力が蓋体に吸収されることなくハ
ーフカットの部分に集中する。従って、ハーフカットの
破断性が向上し、チップの挿入時抵抗を小さくすること
ができる。
場合には、さらにチップの挿入時抵抗と引抜時抵抗を小
さくすることができる。本発明において、蓋体の本体で
ある樹脂フィルムとして、上記のような一定の試験値以
上のこしの強さを有する堅いプラスチックフィルムを有
する単層又は複合フィルムを用いた場合には、開口部を
封止した蓋体にチップを突き立てた時に蓋体が伸びにく
いので、チップの押圧力が蓋体に吸収されることなくハ
ーフカットの部分に集中する。従って、ハーフカットの
破断性が向上し、チップの挿入時抵抗を小さくすること
ができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例に沿って、本発明をさらに詳し
く説明するが、その前に先ず、各図面の内容について説
明する。
く説明するが、その前に先ず、各図面の内容について説
明する。
【0023】図1(a)は本発明の蓋体の一例(10
1)を示す平面図であり、図1(b)は同じ蓋体の横断
面図である。この蓋体101は、単層の樹脂フィルム1
からなり、そのシール面側に接着剤層15が積層されて
おり、シール面とは反対側の表面に周回形状である円形
のハーフカット2が入れられている。円形のハーフカッ
ト2の線で囲まれた領域、すなわちハーフカット部6
は、仮想線8で示された封止すべき容器開口部の内周か
らはみ出ない大きさを有しており、且つ仮想線7で示さ
れた容器内の最も深い進入位置に達した状態のチップの
容器開口部の高さでの横断面がはみ出ない大きさを有し
ている。そして、ハーフカット2は、ハーフカット部6
内のいずれかの位置にチップを突き立てた時に、チップ
が樹脂フィルム1を突き刺し貫通するために必要な力よ
りも小さい力によって破断する強度を有しており、チッ
プ挿入口を形成することができる。
1)を示す平面図であり、図1(b)は同じ蓋体の横断
面図である。この蓋体101は、単層の樹脂フィルム1
からなり、そのシール面側に接着剤層15が積層されて
おり、シール面とは反対側の表面に周回形状である円形
のハーフカット2が入れられている。円形のハーフカッ
ト2の線で囲まれた領域、すなわちハーフカット部6
は、仮想線8で示された封止すべき容器開口部の内周か
らはみ出ない大きさを有しており、且つ仮想線7で示さ
れた容器内の最も深い進入位置に達した状態のチップの
容器開口部の高さでの横断面がはみ出ない大きさを有し
ている。そして、ハーフカット2は、ハーフカット部6
内のいずれかの位置にチップを突き立てた時に、チップ
が樹脂フィルム1を突き刺し貫通するために必要な力よ
りも小さい力によって破断する強度を有しており、チッ
プ挿入口を形成することができる。
【0024】図2は、図1の蓋体101で容器の開口部
を封止した状態を示す斜視図である。本発明の蓋体を用
いて容器開口部を封止する場合には、このように蓋体の
ハーフカット部6がちょうど容器開口部の上に位置し且
つ開口部内周からはみ出ない状態で開口部を封止する。
を封止した状態を示す斜視図である。本発明の蓋体を用
いて容器開口部を封止する場合には、このように蓋体の
ハーフカット部6がちょうど容器開口部の上に位置し且
つ開口部内周からはみ出ない状態で開口部を封止する。
【0025】図3(a)〜(d)は、図1の蓋体101
が破断する様子を示す説明図である。図3(a)におい
てチップ9が本発明の蓋体101で封止された容器開口
部上に降下し、図3(b)においてチップ9の先端がハ
ーフカット部内の任意の位置に到達し蓋体101を押し
始める。この時、蓋体はチップの力によって若干伸び
る。次に、図3(c)において、チップ9の降下が進む
につれてチップが蓋体を押す力が徐々に強くなっていく
が、チップが蓋体を突き刺し貫通できるほどその力が強
くなる前にハーフカットが破断し始める。そして、二次
元的な広がりを持つチップ挿入口が形成される。
が破断する様子を示す説明図である。図3(a)におい
てチップ9が本発明の蓋体101で封止された容器開口
部上に降下し、図3(b)においてチップ9の先端がハ
ーフカット部内の任意の位置に到達し蓋体101を押し
始める。この時、蓋体はチップの力によって若干伸び
る。次に、図3(c)において、チップ9の降下が進む
につれてチップが蓋体を押す力が徐々に強くなっていく
が、チップが蓋体を突き刺し貫通できるほどその力が強
くなる前にハーフカットが破断し始める。そして、二次
元的な広がりを持つチップ挿入口が形成される。
【0026】さらに、図3(d)において、チップ9が
容器内の奥まで進入し、チップ先端が検体内に達し、検
体11を吸い上げる。蓋体101のハーフカット部6
は、容器内の最も深い進入位置に達した状態のチップの
容器開口部の高さでの横断面、すなわち図3(d)では
A−A断面で示され、図1(a)では仮想線7で示され
た横断面がはみ出ない大きさを有している。このため、
先細りのチップが進入していく際には、徐々にチップ挿
入口が押し広げられてゆき、それに伴ってハーフカット
2がチップの容器開口部の高さでの横断面と同じかそれ
以上の大きさに徐々に破れていく。従って、チップ挿入
口はチップの進入によって拡大される。また、容器内の
最深部に達したチップを引き抜く際にチップ9を横方向
に押す蓋体の力は、通常、可動性の高い破断片14から
加えられる微弱な力だけである。
容器内の奥まで進入し、チップ先端が検体内に達し、検
体11を吸い上げる。蓋体101のハーフカット部6
は、容器内の最も深い進入位置に達した状態のチップの
容器開口部の高さでの横断面、すなわち図3(d)では
A−A断面で示され、図1(a)では仮想線7で示され
た横断面がはみ出ない大きさを有している。このため、
先細りのチップが進入していく際には、徐々にチップ挿
入口が押し広げられてゆき、それに伴ってハーフカット
2がチップの容器開口部の高さでの横断面と同じかそれ
以上の大きさに徐々に破れていく。従って、チップ挿入
口はチップの進入によって拡大される。また、容器内の
最深部に達したチップを引き抜く際にチップ9を横方向
に押す蓋体の力は、通常、可動性の高い破断片14から
加えられる微弱な力だけである。
【0027】図4(a)は本発明の蓋体の他の一例(1
02)を示す平面図であり、図4(b)は同じ蓋体の横
断面図である。この蓋体102は、多層構造の樹脂フィ
ルム1からなり、そのシール面側表面にはヒートシール
性の樹脂層が積層されており、接着剤層は積層されてい
ない。ハーフカット2は、始点と終点とを有する非直線
状の線形に属するU字型であり、蓋体のシール面側表面
に入れられている。U字型のハーフカット2の線と始点
3−終点4間を結ぶ仮想直線5とで囲まれた領域、すな
わちハーフカット部6は、仮想線8で示された封止すべ
き容器開口部の内周からはみ出ない大きさを有してお
り、且つ仮想線7で示された容器内の最も深い進入位置
に達した状態のチップの容器開口部の高さでの横断面が
はみ出ない大きさを有している。そして、ハーフカット
2は、ハーフカット部6内のいずれかの位置にチップを
突き立てた時に、チップが樹脂フィルム1を突き刺し貫
通するために必要な力よりも小さい力によって破断する
強度を有しており、チップ挿入口を形成することができ
る。
02)を示す平面図であり、図4(b)は同じ蓋体の横
断面図である。この蓋体102は、多層構造の樹脂フィ
ルム1からなり、そのシール面側表面にはヒートシール
性の樹脂層が積層されており、接着剤層は積層されてい
ない。ハーフカット2は、始点と終点とを有する非直線
状の線形に属するU字型であり、蓋体のシール面側表面
に入れられている。U字型のハーフカット2の線と始点
3−終点4間を結ぶ仮想直線5とで囲まれた領域、すな
わちハーフカット部6は、仮想線8で示された封止すべ
き容器開口部の内周からはみ出ない大きさを有してお
り、且つ仮想線7で示された容器内の最も深い進入位置
に達した状態のチップの容器開口部の高さでの横断面が
はみ出ない大きさを有している。そして、ハーフカット
2は、ハーフカット部6内のいずれかの位置にチップを
突き立てた時に、チップが樹脂フィルム1を突き刺し貫
通するために必要な力よりも小さい力によって破断する
強度を有しており、チップ挿入口を形成することができ
る。
【0028】図5は、本発明の蓋体の他の一例(10
3)を示す説明図である。この蓋体103は、蓋体の本
体である樹脂フィルムとして、シール面側を内側にして
カールする樹脂フィルムを用いているので、ハーフカッ
トの破断端部12がチップ9の進入方向に逆らわない方
向に反り返り、一方、チップの進入に伴って大きくなっ
ていく可動性の破断片14がチップ9の進入方向に逆ら
わない方向にカールしていく。従って、進入したチップ
を横方向に押す蓋体の力は、さらに小さくなり、ひいて
はチップの挿入時抵抗と引抜時抵抗がさらに小さくな
る。
3)を示す説明図である。この蓋体103は、蓋体の本
体である樹脂フィルムとして、シール面側を内側にして
カールする樹脂フィルムを用いているので、ハーフカッ
トの破断端部12がチップ9の進入方向に逆らわない方
向に反り返り、一方、チップの進入に伴って大きくなっ
ていく可動性の破断片14がチップ9の進入方向に逆ら
わない方向にカールしていく。従って、進入したチップ
を横方向に押す蓋体の力は、さらに小さくなり、ひいて
はチップの挿入時抵抗と引抜時抵抗がさらに小さくな
る。
【0029】図6(a)〜(c)は、本発明の蓋体の他
の一例(104)を示す説明図である。この蓋体104
は、蓋体の本体である樹脂フィルムとして堅い単層プラ
スチックフィルム又は堅いプラスチックの層を積層して
なる複合フィルムを用いている。図6(a)においてチ
ップ9が蓋体104で封止された容器開口部上に降下
し、図6(b)においてチップ9の先端がハーフカット
部内の任意の位置に到達し蓋体104を押し始める。こ
の時、蓋体104は堅いプラスチックの層を有している
ので、チップ先端に押されてもほとんど伸びない。そし
て、図6(c)において、チップ9の降下が進むにつれ
てチップが蓋体を押す力が徐々に強くなっていくが、そ
の力はほとんど伸びない蓋体には吸収されずにハーフカ
ットの部分に集中し、その結果、ハーフカットがさらに
容易に破断する。
の一例(104)を示す説明図である。この蓋体104
は、蓋体の本体である樹脂フィルムとして堅い単層プラ
スチックフィルム又は堅いプラスチックの層を積層して
なる複合フィルムを用いている。図6(a)においてチ
ップ9が蓋体104で封止された容器開口部上に降下
し、図6(b)においてチップ9の先端がハーフカット
部内の任意の位置に到達し蓋体104を押し始める。こ
の時、蓋体104は堅いプラスチックの層を有している
ので、チップ先端に押されてもほとんど伸びない。そし
て、図6(c)において、チップ9の降下が進むにつれ
てチップが蓋体を押す力が徐々に強くなっていくが、そ
の力はほとんど伸びない蓋体には吸収されずにハーフカ
ットの部分に集中し、その結果、ハーフカットがさらに
容易に破断する。
【0030】上述した各図に沿って、以下に本発明を詳
細に説明する。本発明の蓋体は樹脂フィルムからなり、
該樹脂フィルムには二次元的な広がりを持つチップ挿入
口を形成できる非直線状のハーフカットが入っており、
ハーフカット部は容器開口部の内周からはみ出ない大き
さを有し、前記ハーフカットは、該フィルムにチップを
突き立てた時に、チップが該フィルムを突き刺し貫通す
るために必要な力よりも小さい力によって破断する強度
を有している。
細に説明する。本発明の蓋体は樹脂フィルムからなり、
該樹脂フィルムには二次元的な広がりを持つチップ挿入
口を形成できる非直線状のハーフカットが入っており、
ハーフカット部は容器開口部の内周からはみ出ない大き
さを有し、前記ハーフカットは、該フィルムにチップを
突き立てた時に、チップが該フィルムを突き刺し貫通す
るために必要な力よりも小さい力によって破断する強度
を有している。
【0031】蓋体の本体である樹脂フィルム1は、図1
に示す蓋体101のように単層フィルムであってもよい
し、図4に示す蓋体102のように複合フィルムであっ
てもよい。樹脂フィルムの厚さは特に限定されないが、
通常、10〜150μm程度である。樹脂フィルムの材
料は特に限定されず、例えばポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステ
ル系樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポ
リエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリ
プロピレン(PP)、環状オレフィン共重合体(CO
C)等のオレフィン系樹脂、その他、ポリスチレン(P
S)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン(Ny)、
ポリフェニレンスルホン(PPS)、ポリ塩化ビニル
(PVC)などを例示することができる。
に示す蓋体101のように単層フィルムであってもよい
し、図4に示す蓋体102のように複合フィルムであっ
てもよい。樹脂フィルムの厚さは特に限定されないが、
通常、10〜150μm程度である。樹脂フィルムの材
料は特に限定されず、例えばポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステ
ル系樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポ
リエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリ
プロピレン(PP)、環状オレフィン共重合体(CO
C)等のオレフィン系樹脂、その他、ポリスチレン(P
S)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン(Ny)、
ポリフェニレンスルホン(PPS)、ポリ塩化ビニル
(PVC)などを例示することができる。
【0032】樹脂フィルムとしては、図5に示す蓋体1
03のように、シール面側を内側にしてカールする樹脂
フィルムを用いるのが好ましい。このようなカール性の
フィルムを作成する方法としては、熱収縮率の異なる2
種類の合成樹脂を積層する方法や、2枚の樹脂フィルム
を一方のフィルムに強いテンションをかけた状態で積層
する方法等を例示できる。例えば、ポリエステルとポリ
オレフィンを押し出しコート法や共押し出しコート法に
よって積層すると、通常はポリオレフィンの方がポリエ
ステルよりも熱収縮率が大きいので、ポリオレフィン層
側を内側にしてカールするフィルムができる。また、延
伸ポリプロピレンフィルム(OPP)と未延伸ポリプロ
ピレンフィルム(CPP)とを、CPPにテンションを
強くかけてドライラミネートすると、CPP層側を内側
にしてカールするフィルムができる。
03のように、シール面側を内側にしてカールする樹脂
フィルムを用いるのが好ましい。このようなカール性の
フィルムを作成する方法としては、熱収縮率の異なる2
種類の合成樹脂を積層する方法や、2枚の樹脂フィルム
を一方のフィルムに強いテンションをかけた状態で積層
する方法等を例示できる。例えば、ポリエステルとポリ
オレフィンを押し出しコート法や共押し出しコート法に
よって積層すると、通常はポリオレフィンの方がポリエ
ステルよりも熱収縮率が大きいので、ポリオレフィン層
側を内側にしてカールするフィルムができる。また、延
伸ポリプロピレンフィルム(OPP)と未延伸ポリプロ
ピレンフィルム(CPP)とを、CPPにテンションを
強くかけてドライラミネートすると、CPP層側を内側
にしてカールするフィルムができる。
【0033】また、樹脂フィルムとしては、図6に示す
蓋体104のように、堅いプラスチックフィルムからな
る単層フィルムまたは堅いプラスチック層を積層してな
る複合フィルムを用いることも好ましい。後者の複合フ
ィルムを用いる場合には、堅いプラスチックの層を貫通
するハーフカットを複合フィルムに入れることによっ
て、ハーフカットの破断性をより向上させることができ
る。
蓋体104のように、堅いプラスチックフィルムからな
る単層フィルムまたは堅いプラスチック層を積層してな
る複合フィルムを用いることも好ましい。後者の複合フ
ィルムを用いる場合には、堅いプラスチックの層を貫通
するハーフカットを複合フィルムに入れることによっ
て、ハーフカットの破断性をより向上させることができ
る。
【0034】ここで、堅いプラスチックフィルム又は堅
いプラスチック層とは、以下に述べるループスティフネ
ステストによって一定値以上のこし(剛性)の強さを示
すものをいう。すなわち本発明にいうループスティフネ
ステストにおいては、図8(a)〜(d)に示すよう
に、幅(l1 )25mmの試験片フィルム50を62.
8mm間隔(l2 )を隔てた2つのクランプ51、51
で挟み、両クランプを接近させて間を閉じ、試験片によ
って直径(l3 )20mmのループを形成する。そし
て、このループを頂点から垂直に圧子52で押して幅
(l4 )10mmにまで縮んだ時に圧子52にかかる加
重をループスティフネステスト試験値とする。本発明の
堅いプラスチックフィルム又は堅いプラスチック層は、
この試験値が50mg以上であることが好ましい。な
お、この試験を行うための装置としては、例えば、
(株)東洋精機製作所製のループスティフネステスタを
例示することができる。
いプラスチック層とは、以下に述べるループスティフネ
ステストによって一定値以上のこし(剛性)の強さを示
すものをいう。すなわち本発明にいうループスティフネ
ステストにおいては、図8(a)〜(d)に示すよう
に、幅(l1 )25mmの試験片フィルム50を62.
8mm間隔(l2 )を隔てた2つのクランプ51、51
で挟み、両クランプを接近させて間を閉じ、試験片によ
って直径(l3 )20mmのループを形成する。そし
て、このループを頂点から垂直に圧子52で押して幅
(l4 )10mmにまで縮んだ時に圧子52にかかる加
重をループスティフネステスト試験値とする。本発明の
堅いプラスチックフィルム又は堅いプラスチック層は、
この試験値が50mg以上であることが好ましい。な
お、この試験を行うための装置としては、例えば、
(株)東洋精機製作所製のループスティフネステスタを
例示することができる。
【0035】上記のような堅いプラスチックフィルム又
は堅いプラスチック層の形成材料としては、例えばポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)、環状オレフィン共重合体(COC)、ポリスチ
レン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニ
レンスルホン(PPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)な
どを例示することができる。
は堅いプラスチック層の形成材料としては、例えばポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)、環状オレフィン共重合体(COC)、ポリスチ
レン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニ
レンスルホン(PPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)な
どを例示することができる。
【0036】ハーフカット2は、図1に示す蓋体101
のようにシール面とは反対側の表面に入れてもよいし、
図4に示す蓋体102のようにシール面に入れてもよ
い。また、樹脂フィルムが複合フィルムの場合には、中
間層に入れてもよい。
のようにシール面とは反対側の表面に入れてもよいし、
図4に示す蓋体102のようにシール面に入れてもよ
い。また、樹脂フィルムが複合フィルムの場合には、中
間層に入れてもよい。
【0037】ハーフカット2の形状は、ハーフカットの
破断によって二次元的な広がりを持つチップ挿入口が形
成されるものであれば特に制限はなく、図1のような周
回形状であってもよいし、図4のような始点と終点を有
する非直線状の線形であってもよい。本発明において周
回形状とは、分岐のない一本の線が周回することによっ
て描かれる二次元的形状を意味する。そのような周回形
状としては、例えば図1(a)に示した円形のほか、三
角形、四角形、星型等を例示できる。一方、始点と終点
を有する非直線状の線形としては、例えば図4(a)に
示したU字型のほか、円弧状曲線、折れ線等を例示でき
る。しかし、容器開口部へのチップの進入位置にばらつ
きがありチップ先端が常にハーフカット部6の中心に突
き立てられるとは限らないので、また、チップ挿入口が
なるべく大きく形成される方が好ましいので、ハーフカ
ットは円形とするのが好ましい。
破断によって二次元的な広がりを持つチップ挿入口が形
成されるものであれば特に制限はなく、図1のような周
回形状であってもよいし、図4のような始点と終点を有
する非直線状の線形であってもよい。本発明において周
回形状とは、分岐のない一本の線が周回することによっ
て描かれる二次元的形状を意味する。そのような周回形
状としては、例えば図1(a)に示した円形のほか、三
角形、四角形、星型等を例示できる。一方、始点と終点
を有する非直線状の線形としては、例えば図4(a)に
示したU字型のほか、円弧状曲線、折れ線等を例示でき
る。しかし、容器開口部へのチップの進入位置にばらつ
きがありチップ先端が常にハーフカット部6の中心に突
き立てられるとは限らないので、また、チップ挿入口が
なるべく大きく形成される方が好ましいので、ハーフカ
ットは円形とするのが好ましい。
【0038】本発明においてハーフカット部6とは、ハ
ーフカットが周回形状の場合には図1(a)に示すよう
にハーフカット2の線に囲まれた領域を意味し、ハーフ
カットが始点と終点を有する非直線状の線形の場合には
図4(a)に示すようにハーフカット2の線と始点3−
終点4間を結ぶ仮想直線5とに囲まれた領域を意味す
る。このハーフカット部6は、仮想線8で示された封止
すべき容器開口部の内周からはみ出ない大きさであるこ
とが必要である。ハーフカット部6が容器開口部の内周
からはみ出るほど大きい場合には、蓋体のハーフカット
周辺が容器壁面と接着してしまうので、ハーフカットが
破断しなくなる。
ーフカットが周回形状の場合には図1(a)に示すよう
にハーフカット2の線に囲まれた領域を意味し、ハーフ
カットが始点と終点を有する非直線状の線形の場合には
図4(a)に示すようにハーフカット2の線と始点3−
終点4間を結ぶ仮想直線5とに囲まれた領域を意味す
る。このハーフカット部6は、仮想線8で示された封止
すべき容器開口部の内周からはみ出ない大きさであるこ
とが必要である。ハーフカット部6が容器開口部の内周
からはみ出るほど大きい場合には、蓋体のハーフカット
周辺が容器壁面と接着してしまうので、ハーフカットが
破断しなくなる。
【0039】ハーフカット部6は、容器開口部から進入
し最も深い進入位置に達した状態のチップの前記開口部
の高さでの横断面と同じ形状と大きさを有しているか又
は該横断面がはみ出ない大きさを有していることが好ま
しい。前記チップの横断面とは、図3(d)においてA
−A切断線で示された位置の横断面であり、図1(a)
及び図4(a)においては仮想線7で示されている。ハ
ーフカット部6をこのように充分大きくすることによっ
て、チップの挿入時抵抗と引抜時抵抗をより小さくする
ことができる。
し最も深い進入位置に達した状態のチップの前記開口部
の高さでの横断面と同じ形状と大きさを有しているか又
は該横断面がはみ出ない大きさを有していることが好ま
しい。前記チップの横断面とは、図3(d)においてA
−A切断線で示された位置の横断面であり、図1(a)
及び図4(a)においては仮想線7で示されている。ハ
ーフカット部6をこのように充分大きくすることによっ
て、チップの挿入時抵抗と引抜時抵抗をより小さくする
ことができる。
【0040】ハーフカット2は、ハーフカット部6内の
いずれかの位置にチップを突き立てた時に、チップが蓋
体の本体である樹脂フィルム1を突き刺し貫通するため
に必要な力よりも小さい力によって破断することが必要
である。ハーフカットされた部分のフィルム厚は、破断
強度を調節する大きな要因である。この厚さは、樹脂フ
ィルムの材質や容器内に進入しようとするチップから蓋
体に加えられる力などを考慮しつつ設定すべきものでは
あるが、通常は1〜35μm、好ましくは3〜30μm
の範囲に設定する。この厚さが1μm未満ではピンホー
ルを生じる恐れがあり、一方、35μmを越えると突き
立てた時にチップが曲がる場合がある。
いずれかの位置にチップを突き立てた時に、チップが蓋
体の本体である樹脂フィルム1を突き刺し貫通するため
に必要な力よりも小さい力によって破断することが必要
である。ハーフカットされた部分のフィルム厚は、破断
強度を調節する大きな要因である。この厚さは、樹脂フ
ィルムの材質や容器内に進入しようとするチップから蓋
体に加えられる力などを考慮しつつ設定すべきものでは
あるが、通常は1〜35μm、好ましくは3〜30μm
の範囲に設定する。この厚さが1μm未満ではピンホー
ルを生じる恐れがあり、一方、35μmを越えると突き
立てた時にチップが曲がる場合がある。
【0041】樹脂フィルム1にハーフカット2を入れる
方法としては、例えば、金属刃等で入れる方法や、レー
ザー等で特定の合成樹脂層を加熱蒸発させて入れる方法
を例示できる。樹脂フィルムが比較的厚い場合や単一素
材からなる場合には前者が適しており、樹脂フィルムが
薄く且つレーザー吸収波長が互いに異なる複数の合成樹
脂層が積層されてなる場合には、後者が適している。後
者の場合には、ハーフカットを入れたい樹脂層が吸収で
きる波長を有するレーザーを照射しなければならない。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン(Ny)等に対
しては、10.6μm(943cm-1)が適しており、
この波長を発するものとしては、CO2 レーザーが一般
的である。
方法としては、例えば、金属刃等で入れる方法や、レー
ザー等で特定の合成樹脂層を加熱蒸発させて入れる方法
を例示できる。樹脂フィルムが比較的厚い場合や単一素
材からなる場合には前者が適しており、樹脂フィルムが
薄く且つレーザー吸収波長が互いに異なる複数の合成樹
脂層が積層されてなる場合には、後者が適している。後
者の場合には、ハーフカットを入れたい樹脂層が吸収で
きる波長を有するレーザーを照射しなければならない。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン(Ny)等に対
しては、10.6μm(943cm-1)が適しており、
この波長を発するものとしては、CO2 レーザーが一般
的である。
【0042】本発明の蓋体を封止すべき開口部に固定す
る方法としては、例えば、接着テープ等で物理的に固定
する方法や粘着剤やヒートシール材等で接着する方法等
を例示できるが、生産性及びコスト的観点から後者が好
ましい。従って、本発明の蓋体のシール面には、図1
(b)に示すように、必要に応じて接着剤層15を積層
してもよい。また、接着剤層15を積層する代わりに、
図4(b)に示すように、樹脂フィルム1としてシール
面側表面にヒートシール性の合成樹脂層を有する複合フ
ィルムを用いてもよい。なお、接着剤層やヒートシール
性の合成樹脂層としてイージーピール性を有するものを
採用するのが好ましい。これらの層がイージーピール性
を有する場合には、人手によって容器開口部から蓋材を
剥して内容物をサンプリングすることが容易になる。
る方法としては、例えば、接着テープ等で物理的に固定
する方法や粘着剤やヒートシール材等で接着する方法等
を例示できるが、生産性及びコスト的観点から後者が好
ましい。従って、本発明の蓋体のシール面には、図1
(b)に示すように、必要に応じて接着剤層15を積層
してもよい。また、接着剤層15を積層する代わりに、
図4(b)に示すように、樹脂フィルム1としてシール
面側表面にヒートシール性の合成樹脂層を有する複合フ
ィルムを用いてもよい。なお、接着剤層やヒートシール
性の合成樹脂層としてイージーピール性を有するものを
採用するのが好ましい。これらの層がイージーピール性
を有する場合には、人手によって容器開口部から蓋材を
剥して内容物をサンプリングすることが容易になる。
【0043】粘着剤としては、樹脂フィルムや封止すべ
き容器の材質にもよるが、例えば、クロロプレン系、ポ
リイソブチレン系、ポリイソプレン系、ポリアクリル酸
エステル系、ポリビニルエーテル系、ブタジエン系、ス
チレンブタジエンゴム系、ブチルゴム系、天然ゴム、再
生ゴム等を用いることができる。
き容器の材質にもよるが、例えば、クロロプレン系、ポ
リイソブチレン系、ポリイソプレン系、ポリアクリル酸
エステル系、ポリビニルエーテル系、ブタジエン系、ス
チレンブタジエンゴム系、ブチルゴム系、天然ゴム、再
生ゴム等を用いることができる。
【0044】イージーピール性を有するヒートシール剤
としては、樹脂フィルムや封止すべき容器の材質にもよ
るが、例えば、酢酸ビニル系、塩酸・酢酸ビニル系、塩
化ビニル系、アクリル系(PMA、MMA、EMA、E
AA等)、ポリエステル系、EVA系、PVA系、ポリ
オレフィン系、変性ポリオレフィン系(マレイン酸変性
ポリエチレンや塩素化ポリプロピレン等)、ウレタン
系、ウレタン変性ポリエステル系、一部ウレタン変性ポ
リエステル系、ポリエーテル系、変性エーテル型ポリエ
ステル系等を用いることができる。
としては、樹脂フィルムや封止すべき容器の材質にもよ
るが、例えば、酢酸ビニル系、塩酸・酢酸ビニル系、塩
化ビニル系、アクリル系(PMA、MMA、EMA、E
AA等)、ポリエステル系、EVA系、PVA系、ポリ
オレフィン系、変性ポリオレフィン系(マレイン酸変性
ポリエチレンや塩素化ポリプロピレン等)、ウレタン
系、ウレタン変性ポリエステル系、一部ウレタン変性ポ
リエステル系、ポリエーテル系、変性エーテル型ポリエ
ステル系等を用いることができる。
【0045】そして、上記の粘着剤やヒートシール剤
は、様々な形態、例えば、水系、溶剤系、ホットメルト
タイプ、エマルジョンタイプ等の形態で用いることがで
きる。イージーピール性ヒートシール剤は、通常、軟化
温度が80℃以上で接着強度が50〜300gf/15
mmとなるように組成などを調整する。さらに、ヒート
シール性を調整するために、石油樹脂等のタッキファイ
ヤーを配合することもできる。
は、様々な形態、例えば、水系、溶剤系、ホットメルト
タイプ、エマルジョンタイプ等の形態で用いることがで
きる。イージーピール性ヒートシール剤は、通常、軟化
温度が80℃以上で接着強度が50〜300gf/15
mmとなるように組成などを調整する。さらに、ヒート
シール性を調整するために、石油樹脂等のタッキファイ
ヤーを配合することもできる。
【0046】使用されるイージーピール性ヒートシール
剤は、通常は、それが塗布される樹脂フィルムを構成す
る素材及びこの素材と接着される素材に対応させて選定
される。従って、容器がポリプロピレン(PP)、ポリ
エチレン(PE)等のプラスチックやガラスで形成され
ている場合には、これらの素材と蓋体とが接着可能なも
のが選ばれる。例えば基材となる樹脂フィルムとしてポ
リエチレンあるいはポリプロピレンのようなα- オレフ
ィン(共)重合体を使用した場合には、このイージーピ
ール性ヒートシール剤としては、MC−3800(三菱
油化(株)製)、AD−345(東洋モ−トン(株))
等のオレフィン系イージーピール性ヒートシール剤を使
用することが好ましく、また、基材としてポリエチレン
テレフタレートのように極性基を有する樹脂を使用した
場合には、例えばPES−330SK(東亜合成化学工
業(株))のようなポリエステル系イージーピール性ヒ
ートシール剤を使用することが好ましい。
剤は、通常は、それが塗布される樹脂フィルムを構成す
る素材及びこの素材と接着される素材に対応させて選定
される。従って、容器がポリプロピレン(PP)、ポリ
エチレン(PE)等のプラスチックやガラスで形成され
ている場合には、これらの素材と蓋体とが接着可能なも
のが選ばれる。例えば基材となる樹脂フィルムとしてポ
リエチレンあるいはポリプロピレンのようなα- オレフ
ィン(共)重合体を使用した場合には、このイージーピ
ール性ヒートシール剤としては、MC−3800(三菱
油化(株)製)、AD−345(東洋モ−トン(株))
等のオレフィン系イージーピール性ヒートシール剤を使
用することが好ましく、また、基材としてポリエチレン
テレフタレートのように極性基を有する樹脂を使用した
場合には、例えばPES−330SK(東亜合成化学工
業(株))のようなポリエステル系イージーピール性ヒ
ートシール剤を使用することが好ましい。
【0047】イージーピール性ヒートシール層の塗布量
は、通常は1〜15g/m2、好ましくは2〜10g/
m2の範囲内にある。このイージーピール性ヒートシー
ル層は、上記のようなイージーピール性ヒートシール剤
を、例えばグラビアリバースコーター、グラビアコータ
ー等の公知の塗布方法により樹脂フィルムのシール面側
に塗布することにより形成することができる。
は、通常は1〜15g/m2、好ましくは2〜10g/
m2の範囲内にある。このイージーピール性ヒートシー
ル層は、上記のようなイージーピール性ヒートシール剤
を、例えばグラビアリバースコーター、グラビアコータ
ー等の公知の塗布方法により樹脂フィルムのシール面側
に塗布することにより形成することができる。
【0048】さらに、本発明の蓋体には、使用方法や注
意書き等を記載する印刷層を設けてもよい。本発明の蓋
体を用いて容器開口部を封止する場合には、図2に示す
ように、蓋体のハーフカット部6がちょうど容器開口部
の上に位置し且つ開口部内周からはみ出ない状態で開口
部を封止する。このような封止操作は、人手によって行
ってもよいし、自動機械によって行ってもよい。しか
し、本発明の蓋体は自動サンプリング装置への対応性が
高いので、封止操作からサンプリングまでの一連の操作
を自動機械によって一貫的に行うことが好ましい。
意書き等を記載する印刷層を設けてもよい。本発明の蓋
体を用いて容器開口部を封止する場合には、図2に示す
ように、蓋体のハーフカット部6がちょうど容器開口部
の上に位置し且つ開口部内周からはみ出ない状態で開口
部を封止する。このような封止操作は、人手によって行
ってもよいし、自動機械によって行ってもよい。しか
し、本発明の蓋体は自動サンプリング装置への対応性が
高いので、封止操作からサンプリングまでの一連の操作
を自動機械によって一貫的に行うことが好ましい。
【0049】本発明の蓋体は、たとえば実公平4- 36
25号公報に記載されているような試験管開口部封止装
置に使用される封止用フィルムとして使用することがで
きる。図7に沿って説明すると、本発明の開口部封止用
蓋体105は、通常はフィルムの形態でロール状に巻か
れている。そして、先ずフィルム張設機構25のフィル
ム引き出し装置29を作動させて、フィルム供給機28
からフィルム状の蓋体105の端部を摘んで引き出す。
このとき、図7では分注管として特定されている検体採
取用容器10は、搬送路22に沿って搬送されてきてお
り、第1の位置に停止している。この停止している検体
採取用容器10の開口部10aに、前記引き出されたフ
ィルム状の本発明の蓋体105が水平に張設される。
25号公報に記載されているような試験管開口部封止装
置に使用される封止用フィルムとして使用することがで
きる。図7に沿って説明すると、本発明の開口部封止用
蓋体105は、通常はフィルムの形態でロール状に巻か
れている。そして、先ずフィルム張設機構25のフィル
ム引き出し装置29を作動させて、フィルム供給機28
からフィルム状の蓋体105の端部を摘んで引き出す。
このとき、図7では分注管として特定されている検体採
取用容器10は、搬送路22に沿って搬送されてきてお
り、第1の位置に停止している。この停止している検体
採取用容器10の開口部10aに、前記引き出されたフ
ィルム状の本発明の蓋体105が水平に張設される。
【0050】次に押さえ板31と受け板32とにより、
本発明のフィルム状の蓋体105を上下両面から挟持す
る。このとき本発明のフィルム状の蓋体105は、押さ
え板31に付設されている切断刃35によって、フィル
ム供給装置28の供給口近傍で横方向に切断される。こ
うして切断されたフィルム状の蓋体105は、フィルム
当接機構30によりその周辺部を保持された状態にな
る。
本発明のフィルム状の蓋体105を上下両面から挟持す
る。このとき本発明のフィルム状の蓋体105は、押さ
え板31に付設されている切断刃35によって、フィル
ム供給装置28の供給口近傍で横方向に切断される。こ
うして切断されたフィルム状の蓋体105は、フィルム
当接機構30によりその周辺部を保持された状態にな
る。
【0051】次いで、フィルム当接機構30が、切断さ
れた蓋体105の周辺部を保持した状態で下降する。所
定レベルまでフィルム当接機構30が下降すると、蓋体
105の中央部が検体採取用容器の開口部10aに当接
する。こうして蓋体105が開口部10aに当接した
後、蓋体105は押さえ板31および受け板32から解
放される。これと同時にフィルム被覆機構40のシリン
ダー42にピストン軸43を介して連動している円筒体
44が下降して検体採取用容器10の上端部に嵌合す
る。この円筒体44によって蓋体105の周辺部が絞り
込まれ、検体採取用容器10の外周面に蓋体105が沿
った状態になる。上記のようにして開口部10aを本発
明の蓋体105であるフィルム片によって被覆された状
態で、検体採取用容器10は搬送路を前進し、フィルム
溶着機構(図示無し)が備えられた第2の停止位置に停
止する。この第2の位置に停止した検体採取用容器10
の上方からフィルム溶着機構が下降して、蓋体105を
検体採取用容器の開口部10aの周辺部に加熱圧着す
る。
れた蓋体105の周辺部を保持した状態で下降する。所
定レベルまでフィルム当接機構30が下降すると、蓋体
105の中央部が検体採取用容器の開口部10aに当接
する。こうして蓋体105が開口部10aに当接した
後、蓋体105は押さえ板31および受け板32から解
放される。これと同時にフィルム被覆機構40のシリン
ダー42にピストン軸43を介して連動している円筒体
44が下降して検体採取用容器10の上端部に嵌合す
る。この円筒体44によって蓋体105の周辺部が絞り
込まれ、検体採取用容器10の外周面に蓋体105が沿
った状態になる。上記のようにして開口部10aを本発
明の蓋体105であるフィルム片によって被覆された状
態で、検体採取用容器10は搬送路を前進し、フィルム
溶着機構(図示無し)が備えられた第2の停止位置に停
止する。この第2の位置に停止した検体採取用容器10
の上方からフィルム溶着機構が下降して、蓋体105を
検体採取用容器の開口部10aの周辺部に加熱圧着す
る。
【0052】こうして開口部に本発明の蓋体が溶着され
た検体採取用容器はチップが備えられた分析装置に送り
込まれ、蓋体にチップが突き立てられ、チップが容器内
に挿入され、容器内の検体が採取され分析される。
た検体採取用容器はチップが備えられた分析装置に送り
込まれ、蓋体にチップが突き立てられ、チップが容器内
に挿入され、容器内の検体が採取され分析される。
【0053】次に実験例を示す。実験例1 樹脂フィルムとして厚さ30μmの延伸ポリプロピレン
(OPP)フィルムを用い、このフィルムのシール面と
は反対側の表面に直径9mmの金属刃によって直径9m
mの円形で深さ15μmのハーフカットを入れ、さらに
フィルムのシール面側にPVA系ヒートシール剤をグラ
ビアコート法によって塗布(塗布量4g/m2 )し、本
発明の蓋体を製造した。
(OPP)フィルムを用い、このフィルムのシール面と
は反対側の表面に直径9mmの金属刃によって直径9m
mの円形で深さ15μmのハーフカットを入れ、さらに
フィルムのシール面側にPVA系ヒートシール剤をグラ
ビアコート法によって塗布(塗布量4g/m2 )し、本
発明の蓋体を製造した。
【0054】次に、血液1mlを入れたポリプロピレン
製分注管(内径10mm、深さ80mm)の開口部に上
記蓋体を載置し、シール温度140℃、シール時間1
秒、シール圧力3kg/cm2 の条件でヒートシールし
た。
製分注管(内径10mm、深さ80mm)の開口部に上
記蓋体を載置し、シール温度140℃、シール時間1
秒、シール圧力3kg/cm2 の条件でヒートシールし
た。
【0055】シール後、分注管を手に持って数秒間振と
うさせ、次いで10秒間横に寝かせたが、血液は漏れな
かった。また、この蓋体のハーフカット部内に、先端の
直径が1mmで且つ分注管内に最も深く進入した時に分
注管開口部を通過する範囲での最大径が4mmのチップ
を突き立てたところ、ハーフカットが破れた。さらに、
チップで分注管内の血液を吸い上げた後でチップを抜き
取る際にも、分注管は持ち上がらなかった。
うさせ、次いで10秒間横に寝かせたが、血液は漏れな
かった。また、この蓋体のハーフカット部内に、先端の
直径が1mmで且つ分注管内に最も深く進入した時に分
注管開口部を通過する範囲での最大径が4mmのチップ
を突き立てたところ、ハーフカットが破れた。さらに、
チップで分注管内の血液を吸い上げた後でチップを抜き
取る際にも、分注管は持ち上がらなかった。
【0056】第1表に、樹脂フィルムの素材、厚さ、横
に寝かせたときの血液の漏れ、突き刺し性、及び分注管
の持ち上がりの有無についてまとめて示す。実験例2 実験例1において、OPPフィルムの代わりに厚さ30
μmの延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)フ
ィルムを用い、PVA系ヒートシール剤の代わりにポリ
エステル系ヒートシール剤を塗布(塗布量5g/m2 )
した以外は同様に操作して本発明の蓋体を製造し、試験
を行った。第1表に結果を示す。
に寝かせたときの血液の漏れ、突き刺し性、及び分注管
の持ち上がりの有無についてまとめて示す。実験例2 実験例1において、OPPフィルムの代わりに厚さ30
μmの延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)フ
ィルムを用い、PVA系ヒートシール剤の代わりにポリ
エステル系ヒートシール剤を塗布(塗布量5g/m2 )
した以外は同様に操作して本発明の蓋体を製造し、試験
を行った。第1表に結果を示す。
【0057】実験例3 樹脂フィルムとして厚さ100μmのハイインパクトタ
イプポリスチレン(HIPS)シートを用い、このフィ
ルムのシール面とは反対側の表面に直径9mmの金属刃
によって直径9mmの円形で深さ90μmのハーフカッ
トを入れ、さらにフィルムのシール面側にブタジエン系
粘着剤をグラビアコート法によって塗布(塗布量8g/
m2 )し、本発明の蓋体を製造した。次に、血液1ml
を入れたポリプロピレン製分注管(内径10mm、深さ
80mm)の開口部に上記蓋体を載置し、シール圧力5
kg/cm2 で圧着した。その後、実験例1と同様に試
験を行った。第1表に結果を示す。
イプポリスチレン(HIPS)シートを用い、このフィ
ルムのシール面とは反対側の表面に直径9mmの金属刃
によって直径9mmの円形で深さ90μmのハーフカッ
トを入れ、さらにフィルムのシール面側にブタジエン系
粘着剤をグラビアコート法によって塗布(塗布量8g/
m2 )し、本発明の蓋体を製造した。次に、血液1ml
を入れたポリプロピレン製分注管(内径10mm、深さ
80mm)の開口部に上記蓋体を載置し、シール圧力5
kg/cm2 で圧着した。その後、実験例1と同様に試
験を行った。第1表に結果を示す。
【0058】実験例4 実験例1において、OPPフィルムの代わりに環状ポリ
オレフィン共重合体(COC)とポリエチレン(PE)
の共押し出しフィルム(COC層:100μm、PE
層:10μm)を用い、ハーフカットをCOC層側に入
れた以外は同様に操作した。第1表に結果を示す。
オレフィン共重合体(COC)とポリエチレン(PE)
の共押し出しフィルム(COC層:100μm、PE
層:10μm)を用い、ハーフカットをCOC層側に入
れた以外は同様に操作した。第1表に結果を示す。
【0059】実験例5 樹脂フィルムとして、厚さ12μmの延伸ポリエチレン
テレフタレート(OPET)フィルムにポリエステル系
アンカーコート剤(AC)を1g/m2 の割合で塗布し
た後、ポリエチレン(PE)を押し出しコートして得た
フィルム(OPET層:12μm、AC層:1μm、P
E層:13μm)を用いた。このフィルムに、10.6
μm(943cm2 )の波長のCO2レーザー光をドー
ナツ型に照射したところ、OPET層のみが蒸発し、内
径9mm、幅0.3mm、深さ12μmの円形のハーフ
カットが入った。ハーフカットを入れた後、PE層側に
実験例1と同様に操作してヒートシール層をコーティン
グし、試験を行った。第1表に結果を示す。
テレフタレート(OPET)フィルムにポリエステル系
アンカーコート剤(AC)を1g/m2 の割合で塗布し
た後、ポリエチレン(PE)を押し出しコートして得た
フィルム(OPET層:12μm、AC層:1μm、P
E層:13μm)を用いた。このフィルムに、10.6
μm(943cm2 )の波長のCO2レーザー光をドー
ナツ型に照射したところ、OPET層のみが蒸発し、内
径9mm、幅0.3mm、深さ12μmの円形のハーフ
カットが入った。ハーフカットを入れた後、PE層側に
実験例1と同様に操作してヒートシール層をコーティン
グし、試験を行った。第1表に結果を示す。
【0060】実験例6 実験例5において、押し出しフィルムに代えて、厚さ1
2μmの延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)
フィルムにポリエステル系アンカーコート剤(AC)を
1g/m2 の割合で塗布した後、厚さ15μmのポリプ
ロピレン(PP)フィルムをドライラミネートして得た
フィルム(OPET層:12μm、AC層:1μm、P
P層:15μm)を用いた以外は同様に操作して本発明
の蓋体を製造し、試験を行った。第1表に結果を示す。
2μmの延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)
フィルムにポリエステル系アンカーコート剤(AC)を
1g/m2 の割合で塗布した後、厚さ15μmのポリプ
ロピレン(PP)フィルムをドライラミネートして得た
フィルム(OPET層:12μm、AC層:1μm、P
P層:15μm)を用いた以外は同様に操作して本発明
の蓋体を製造し、試験を行った。第1表に結果を示す。
【0061】実験例7 樹脂フィルムとして、実験例5で用いたOPET/AC
/PE押し出しフィルムのOPET面側に、ポリエステ
ル系アンカーコート剤(AC)を1g/m2 の割合で塗
布した後、厚さ100μmのハイインパクトタイプポリ
スチレン(HIPS)シートをドライラミネートして得
たフィルム(HIPS層:100μm、AC層:1μ
m、OPET層:12μm、AC層:1μm、PE層:
13μm)を用いたこのフィルムのHIPS層側表面
に、直径9mmの金属刃によって直径9mmの円形で深
さ110μmのハーフカットを入れ、さらにPE層側に
PVA系ヒートシール剤をグラビアコート法によって塗
布(塗布量4g/m2 )し、本発明の蓋体を製造した。
この蓋体を分注管開口部にヒートシールし、以後、実験
例1と同様に試験を行った。第1表に結果を示す。
/PE押し出しフィルムのOPET面側に、ポリエステ
ル系アンカーコート剤(AC)を1g/m2 の割合で塗
布した後、厚さ100μmのハイインパクトタイプポリ
スチレン(HIPS)シートをドライラミネートして得
たフィルム(HIPS層:100μm、AC層:1μ
m、OPET層:12μm、AC層:1μm、PE層:
13μm)を用いたこのフィルムのHIPS層側表面
に、直径9mmの金属刃によって直径9mmの円形で深
さ110μmのハーフカットを入れ、さらにPE層側に
PVA系ヒートシール剤をグラビアコート法によって塗
布(塗布量4g/m2 )し、本発明の蓋体を製造した。
この蓋体を分注管開口部にヒートシールし、以後、実験
例1と同様に試験を行った。第1表に結果を示す。
【0062】比較例1 ハーフカットを入れなかった以外は実験例1と同様に操
作して蓋体を製造し、試験を行った。この蓋体の場合は
チップが突き刺し貫通したが、チップ抜取時に分注管も
一緒に持ち上がった。第1表に結果を示す。
作して蓋体を製造し、試験を行った。この蓋体の場合は
チップが突き刺し貫通したが、チップ抜取時に分注管も
一緒に持ち上がった。第1表に結果を示す。
【0063】比較例2 ハーフカットを入れなかった以外は実験例3と同様に操
作して蓋体を製造し、試験を行った。この蓋体の場合
は、チップを突き立てた時にチップ先端が折れ曲がって
しまい、チップを突き刺すことができなかった。第1表
に結果を示す。
作して蓋体を製造し、試験を行った。この蓋体の場合
は、チップを突き立てた時にチップ先端が折れ曲がって
しまい、チップを突き刺すことができなかった。第1表
に結果を示す。
【0064】比較例3 ハーフカットを入れなかった以外は実験例5と同様に操
作して蓋体を製造し、試験を行った。この蓋体の場合は
チップが突き刺し貫通したが、チップ抜取時に分注管も
一緒に持ち上がった。第1表に結果を示す。
作して蓋体を製造し、試験を行った。この蓋体の場合は
チップが突き刺し貫通したが、チップ抜取時に分注管も
一緒に持ち上がった。第1表に結果を示す。
【0065】
【表1】 注1…○:チップの挿入又は突き刺し貫通が可能。 ×:チップの挿入又は突き刺し貫通が不可能。
【0066】注2…○:分注管が持ち上がらない。 ×:分注管が持ち上がる。
【0067】
【発明の効果】本発明の蓋体で封止した容器開口部にチ
ップを突き立てると、チップが蓋体を突き刺し貫通する
のに必要な力よりも小さい力でハーフカットが破断し
て、二次元的な広がりを持つ大きなチップ挿入口が蓋体
に形成される。従って、蓋体を取り除かない状態の容器
開口部に、過大な挿入時抵抗を受けることなく容易にチ
ップを挿入して検体を吸い上げることができるので、サ
ンプリング時の手間を省くことができ、また、自動サン
プリング装置のセンサー誤認も防止できる。
ップを突き立てると、チップが蓋体を突き刺し貫通する
のに必要な力よりも小さい力でハーフカットが破断し
て、二次元的な広がりを持つ大きなチップ挿入口が蓋体
に形成される。従って、蓋体を取り除かない状態の容器
開口部に、過大な挿入時抵抗を受けることなく容易にチ
ップを挿入して検体を吸い上げることができるので、サ
ンプリング時の手間を省くことができ、また、自動サン
プリング装置のセンサー誤認も防止できる。
【0068】さらに、本発明の蓋体は抜取時抵抗も小さ
いので、チップ抜き取り時の容器の持ち上がりも防止す
ることができ、円滑なサンプリング操作を確保すること
ができる。
いので、チップ抜き取り時の容器の持ち上がりも防止す
ることができ、円滑なサンプリング操作を確保すること
ができる。
【図1】図1(a)は、本発明の蓋体の一例を示す平面
図である。図1(b)は、同じ蓋体の横断面図である。
図である。図1(b)は、同じ蓋体の横断面図である。
【図2】本発明の蓋体で容器開口部を封止した状態を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】ハーフカットが破断してチップが容器内に進入
する様子を示す説明図である。図3(a)はチップが降
下してくる状態を示し、図3(b)はチップ先端が蓋体
を押し始める状態を示し、図3(c)はハーフカットが
破断し始める状態を示し、図3(d)はチップが最も深
い進入位置に達した状態を示す。
する様子を示す説明図である。図3(a)はチップが降
下してくる状態を示し、図3(b)はチップ先端が蓋体
を押し始める状態を示し、図3(c)はハーフカットが
破断し始める状態を示し、図3(d)はチップが最も深
い進入位置に達した状態を示す。
【図4】図4(a)は、本発明の蓋体の他の一例を示す
平面図である。図4(b)は、同じ蓋体の横断面図であ
る。
平面図である。図4(b)は、同じ蓋体の横断面図であ
る。
【図5】本発明の蓋体の他の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の蓋体の他の一例を示す説明図である。
図6(a)はチップが降下してくる状態を示し、図6
(b)はチップ先端が蓋体を押し始める状態を示し、図
6(c)はハーフカットが破断し始める状態を示す。
図6(a)はチップが降下してくる状態を示し、図6
(b)はチップ先端が蓋体を押し始める状態を示し、図
6(c)はハーフカットが破断し始める状態を示す。
【図7】本発明の蓋体を用いて検体採取用容器の開口部
を封止するための装置の一例を示す図である。
を封止するための装置の一例を示す図である。
【図8】図8(a)〜(d)は、ループスティフネステ
ストの一連の操作手順を示す説明図である。
ストの一連の操作手順を示す説明図である。
1…樹脂フィルム 2…ハーフカット 3…始点 4…終点 5…始点と終点を結ぶ仮想線 6…ハーフカット部 7…最も深い進入位置に達したチップの開口部高さでの
横断面 8…容器開口部の内周 9…チップ 10…検体採取用容器 11…検体 12…破断端部 13…破断面 14…破断片 15…接着剤層 22…搬送路 28…フィルム供給装置 30…フィルム当接機構 31…押さえ板 32…受け板 35…切断刃 44…円筒体 50…試験片 51…クランプ 52…圧子 l1 …試験片の幅 l2 …クランプ間の間隔 l3 …ループの直径 l4 …押しつぶされた時のループ幅
横断面 8…容器開口部の内周 9…チップ 10…検体採取用容器 11…検体 12…破断端部 13…破断面 14…破断片 15…接着剤層 22…搬送路 28…フィルム供給装置 30…フィルム当接機構 31…押さえ板 32…受け板 35…切断刃 44…円筒体 50…試験片 51…クランプ 52…圧子 l1 …試験片の幅 l2 …クランプ間の間隔 l3 …ループの直径 l4 …押しつぶされた時のループ幅
Claims (4)
- 【請求項1】 (1)樹脂フィルムからなる開口部封止
用蓋体であって、(2)前記樹脂フィルムには、周回形
状又は始点と終点とを有する非直線状のハーフカットが
入っており、(3)前記周回形状のハーフカットの線に
囲まれた領域又は前記非直線状のハーフカットの線と前
記始点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれた領域は、
封止されるべき開口部の内周に囲まれた領域からはみ出
ない大きさを有し、(4)前記ハーフカットは、前記周
回形状のハーフカットの線に囲まれた領域又は前記非直
線状のハーフカットの線と前記始点と前記終点を結ぶ仮
想直線とに囲まれた領域内のいずれかの位置にチップを
突き立てた時に、チップが前記樹脂フィルムを突き刺し
貫通するために必要な力よりも小さい力によって破断す
る強度を有することを特徴とする開口部封止用蓋体。 - 【請求項2】 前記周回形状のハーフカットの線に囲ま
れた領域又は前記非直線状のハーフカットの線と前記始
点と前記終点を結ぶ仮想直線とに囲まれた領域は、封止
されるべき開口部から進入し最も深い進入位置に達した
状態のチップの前記開口部の高さでの横断面と同じ形状
と大きさを有しているか又は該横断面がはみ出ない大き
さを有していることを特徴とする請求項1記載の開口部
封止用蓋体。 - 【請求項3】 前記樹脂フィルムは、シール面側を内側
にしてカールする合成樹脂フィルムであることを特徴と
する請求項1記載の開口部封止用蓋体。 - 【請求項4】 前記樹脂フィルムは、堅いプラスチック
フィルムからなるか又は堅いプラスチックフィルム層を
有する単層又は複合フィルムであって、当該単層又は複
合フィルムを構成する堅いプラスチックフィルムは、当
該堅いプラスチックフィルムからなる幅25mmの試験
片を直径20mmのループ状に折り曲げた時に、これを
10mm幅にまで押しつぶすのに必要な荷重が50mg
以上であることを特徴とする請求項1記載の開口部封止
用蓋体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7106773A JPH08301322A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 開口部封止用蓋体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7106773A JPH08301322A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 開口部封止用蓋体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08301322A true JPH08301322A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=14442232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7106773A Pending JPH08301322A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 開口部封止用蓋体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08301322A (ja) |
Cited By (14)
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---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-04-28 JP JP7106773A patent/JPH08301322A/ja active Pending
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