JPH08305244A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも現像剤を収容する交換ユニットを
装置本体に対して着脱可能に装着して使用する画像形成
装置おいて、装置本体の電源が切られている状態や新し
い交換ユニットの再装着を行う場合であっても、交換す
る交換ユニットの新旧を安価な構成でもって確実に判別
し、交換ユニットの装着作業に伴う誤動作を防止できる
ようにする。 【構成】 交換ユニット２に、未装着時のみ初期位置
（Ｐ）にあり且つ初めての装着動作により押圧されて復
帰不能な退避位置（Ｑ）に変位する当接体４２を備えた
新旧判別手段４０を設け、装置本体１に、交換ユニット
２の装着に際して新旧判別手段４０の初期位置側にある
当接体４２を退避位置側に押圧すると同時にその当接体
４２により装着直前の位置とは異なる位置に切り換わる
切り換え手段５０と、切り換え手段の位置変化を検出し
て切り換え後の位置情報を記憶する検出記憶手段とを設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、装置本体に対して着脱
自在に装着する交換ユニットを備えた画像形成装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、静電潜像を現像することにより画
像形成を行う複写機、プリンター等の画像形成装置にお
いては、トナーボックス等が取り付けられ、そのトナー
ボックスから現像剤（主にトナーをいう）をオーガース
クリュー等により現像器へ搬送供給するよう構成されて
いた。そして、現像剤がなくなる頃に、ユーザーが予備
のトナーボトル等内に収納されている現像剤をトナーボ
ックスに補充するようになっていた。

【０００３】ところが、この現像剤の補充作業は、その
作業中において現像剤の飛び散により手や衣服が汚れた
り、或いは、画像形成装置の機種により現像剤の種類が
異なる場合に誤った種類の現像剤を補充してしまう等の
おそれがあるため、ユーザーにとっては煩雑で難しい作
業といえ、従って、通常はサービスマンが行うことが多
かった。

【０００４】このため、近年においては、装置本体に対
して着脱可能に装着して使用できる交換ユニット、例え
ば、現像器に供給する現像剤が収容された現像剤カート
リッジや、トナー収容部を備えた現像器に加えて潜像保
持体や帯電器等を一体化した構造体などを製作し、かか
る交換ユニットを現像剤補給時や部品のメンテナンス時
等に際して取り外したり、新品に交換するタイプの画像
形成装置が実用化されるようになってきた。このタイプ
の画像形成装置は、従来のような煩わしい現像剤補充作
業が不要となり、また、画像形成関連部品の交換作業が
簡略化され、特にユーザー側の負担が軽減されるという
利点を有するものであった。

【０００５】一方、このような交換ユニット化の動向に
伴い、使用済みの旧交換ユニットを誤って再度装着して
しまう等の新たな問題が発生したため、かかる問題の対
策が必要となった。そこで、例えば、特開平６−１９３
０８号公報において、旧カートリッジの再装着による誤
動作を防止する目的で、現像剤カートリッジの装着時に
スライド可能な突起の位置（新位置）により新カートリ
ッジと識別させる新旧判別部を設け、しかも、その装着
作業時に新旧判別部の突起を新位置から旧位置に変更す
る変更手段を設けた画像形成装置が提案されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記新
旧判別部を設けた画像形成装置は、新旧判別部の突起が
接触することによりＯＮ動作する新旧判別スイッチにて
現像剤カートリッジが新か旧かを判別するようにしてい
るため、カートリッジ交換作業時に装置本体の電源が切
られている場合、そのスイッチが機能せず新旧の判別が
なされないおそれがある。

【０００７】また、特にユーザーにおいては交換のため
に新しいカートリッジを装着した後で確認等の操作を含
めて一度装着した当該カートリッジを取り出し、その確
認後に再び装着し直すという操作を行うことがあり得る
が、この場合、上記新旧判別部の方式では、その取り出
した新しいカートリッジをそのまま再び装着しても新旧
判別部の突起が旧位置にあって旧カートリッジと認識さ
れるため装置が作動しない不便さがある。そして、この
場合には、新しいカートリッジを再装着する前に、新旧
判別部の突起を新位置側に変更する作業が必要となり、
煩わしさがあった。

【０００８】さらに、従来の画像形成装置のなかには、
現像剤や静電潜像担持体（感光体など）がプリント枚数
に比例して劣化する結果、現像性能が低下し、得られる
画像も低濃度であったりがさつき感のある低画質になる
という問題を回避するため、交換ユニットの使用時間や
プリント枚数に応じて例えば現像バイアスや潜像書き込
み時の露光光量等の現像条件を適宜可変し、安定した画
質が得られるように制御するタイプのものもある。しか
し、このような現像条件を制御するタイプの装置は、交
換ユニットを新しいユニットに交換した際に可変制御さ
れた現像条件について初期設定値にリセット（初期化）
する必要がある。従来はユニット交換作業時に手動でリ
セット操作をするようになっているため、サービスマン
がユニットの交換を行う場合には特に問題はないが、ユ
ーザー自身がユニット交換を行う場合にそのリセット作
業を忘れてしまい、その結果正常な現像条件下での現像
がなされず画質不良を招くことがあった。この点、前記
した新旧判別部を設けた画像形成装置も、特に装置本体
の電源が切られている場合にはカートリッジの新旧判別
がなされず、リセット作業もできないことが考えられ
る。

【０００９】なお、前記した公報に開示のもの以外の新
旧判別手段として、現像剤カートリッジにそのカートリ
ッジにおける使用時間やプリント枚数を記憶させるため
の読み出し専用メモリ（ＲＯＭ）を設け、そのメモリの
使用時間やプリント枚数に関する記憶情報がある設定値
に達した時点で旧のものと判別させる方式のものや、現
像剤カートリッジに装着時に溶断される構成のヒューズ
を設け、そのヒューズの溶断により旧のものと判別させ
る方式（実開平４−１８８６１号公報）がある。しか
し、これらの新旧判別手段はいずれも、装置本体の電源
を切っている場合には作動せず、また、カートリッジ単
位でみた場合には高価な部品であり全体としてコストア
ップを招くものであった。

【００１０】従って、本発明の目的は、装置本体の電源
が切られている状態や新しい交換ユニットの再装着を行
う場合であっても、交換する交換ユニットの新旧を安価
な構成でもって確実に判別し、交換ユニットの装着作業
に伴う誤動作を防止することができる画像形成装置を提
供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、少なくとも現像剤を収容する交換ユニットを装置本
体に対して着脱可能に装着し、静電潜像を現像すること
により画像形成を行う画像形成装置おいて、上記交換ユ
ニットに、未装着時のみ初期位置にあり且つ初めての装
着動作により押圧されて復帰不能な退避位置に変位する
当接体を備えた新旧判別手段を設け、一方、上記装置本
体に、交換ユニットの装着に際して新旧判別手段の初期
位置側にある当接体を退避位置側に押圧すると同時にそ
の当接体により装着直前の位置とは異なる位置に切り換
わる切り換え手段と、切り換え手段の位置変化を検出し
て切り換え後の位置情報を記憶する検出記憶手段とを設
けたことを特徴とするものである。

【００１２】また、本発明の画像形成装置は、上記の技
術的手段において、検出記憶手段が、切り換え手段の位
置変化を検出した検知信号に基づいて、現像条件制御部
により可変制御される現像条件を初期設定値にリセット
する機能を兼備していることを特徴とするものである。

【００１３】このような技術的手段において、新旧判別
手段は、その当接体が、少なくとも未装着の（一度も装
着をしていない）新しい交換ユニットでは初期位置（新
位置）にあり、初めての装着がなされる時には切り換え
手段との当接により復帰不能な退避位置（旧位置）に変
位する構成からなるものであればよい。当接体として
は、例えばスライド方式又は可倒方式で変位する構造の
ものが使用できる。

【００１４】また、切り換え手段は、交換ユニットの装
着時に新旧判別手段の初期位置にある当接体を退避位置
側に押圧し、それと同時に、その当接体により装着直前
の位置とは異なる位置に切り換わる構成からなるもので
あればよい。切り替わる位置は、未装着で新しい交換ユ
ニットの装着時に位置変化が起こればよいことから少な
くとも２種以上あればよい。従って、この切り換え手段
は、新旧判別手段の当接体が退避位置にある（旧又は新
の）交換ユニットを装着した場合には、切り換えが行わ
れないものである。

【００１５】さらに、検出記憶手段は、新しい交換ユニ
ットが装着された時のみ位置が切り換えられる切り換え
手段の位置変化を検出し、しかも、その切り換えが行わ
れた直後の位置情報を記憶できる構成のものであればよ
い。切り換え後の位置情報の記憶は、例えば不揮発性メ
モリを用いて行うことができる。

【００１６】本発明においては、この検出記憶手段が切
り換え手段の位置変化を検出した場合、その装着した交
換ユニットが未装着の新しい交換ユニットであると判別
し、装置本体の動作が開始可能な状態となるように構成
される。しかも、この位置変化を検出した場合に、旧交
換ユニットの使用時に現像条件制御部により可変制御さ
れた現像条件を初期設定値にリセットするように構成さ
れる。

【００１７】

【作用】このような技術的手段によれば、新しい交換ユ
ニットを装置本体に装着すると、新旧判別手段の当接体
が初期位置にあるため、その当接体により切り換え手段
の位置が切り換えられ、その位置変化が検出記憶手段に
より検知される。このとき装着された交換ユニットは
“新ユニット”であると判別される。また、この新しい
交換ユニットの装着時には、切り換え手段により新旧判
別手段の当接体が初期位置（新位置）から復帰不能な退
避位置（旧位置）に変位する。これにより、その新しい
ユニットはそれ以後は“旧ユニット”として判別されて
取り扱われる。

【００１８】そして、切り換え手段の切り換え後の位置
は検出記憶手段により記憶されるため、装置本体の電源
が切られた状態で交換ユニットの装着作業が行われた場
合であっても、電源投入後の切り換え手段の位置を検知
して当該検知位置と記憶されている位置情報とを対比す
ることにより、新旧どちらのユニットが装着されている
のかが判別可能である。

【００１９】また、新ユニットを一度装着した後に取り
出して再装着した場合であっても、その新旧判別手段の
当接体が退避位置にあるため切り換え手段の位置が切り
換わることがないが、すでに１回めの装着動作により切
り換え手段の位置切り換えがなされ新しいユニットとし
て認識されているため、装置自体は動作可能な状態にな
っている。

【００２０】

【実施例】以下、実施例を挙げて本発明について詳細に
説明する。

【００２１】図１〜図８は本発明の一実施例を示すもの
で、図１は本発明を適用した画像形成装置（プリンタ）
を示す内部構成図、図２は交換ユニットの装置本体から
取り出された状態を示す斜視図、図３は交換ユニットの
装着時先端側を示す要部斜視図、図４は図２のＡ−Ａ線
に沿う断面図、図５は交換ユニットと装置本体の主要な
構成を示す斜視図、図６は新旧判別手段を示す断面図、
図７は切り換え手段を示す一部断面図、図８は検出記憶
手段を示す説明図である。

【００２２】この実施例の画像形成装置は、図１や図２
に示すように、装置本体１に対して着脱可能に装着して
使用される交換ユニットとしての画像形成交換ユニット
２を備えたものである。そして、この画像形成装置は、
不図示の画像情報出力装置からの画像情報信号に基づい
て像露光を行う書き込み装置３と、この書き込み装置３
により形成される静電潜像を現像してトナー像を形成す
る画像形成交換ユニット２と、この画像形成交換ユニッ
ト２により形成されたトナー像を記録媒体である記録用
紙４に転写するロール式転写装置５と、この転写装置５
の転写位置に記録用紙４を搬送供給する用紙供給装置６
と、記録用紙４上に転写された未定着トナー像を定着す
る定着器７と、定着後の記録用紙４を受容する排紙部８
とからその主要部が構成されている。

【００２３】上記の画像形成交換ユニット２は、図３及
び図４に示すように、潜像形成ユニット部２０と現像ユ
ニット部３０との一体化構造からなるものである。潜像
形成ユニット部２０は、静電潜像担持体としての感光ド
ラム２１と、この感光ドラム２１に圧接するように配設
されてドラム表面を帯電させるロール式帯電器２２と、
感光ドラム２１に当接して転写工程後のドラム表面上に
残留付着するトナーを除去するクリーニングブレード２
３とで構成されている。一方、現像ユニット部３０は、
例えば一成分現像剤３１を収容するトナー収容部３２
と、トナー収容部３２内の現像剤３１を撹拌して供給す
る撹拌供給部材３３と、現像剤３１を担持して上記感光
ドラム２１と対向する現像領域に搬送するスリーブ状の
現像ロール３４と、現像ロール３４上に供給される現像
剤３１を薄層化するとともに帯電させる弾性ブレード３
５とで構成されている。

【００２４】そして、この画像形成交換ユニット２は、
現像ユニット部３０が潜像形成ユニット部２０に対し、
支軸２４を介して回動可能に支持されているとともに付
勢用弾性部材２５により現像ロール３４の両端部に設け
られた間隙保持用のトラッキングロール３４ａが感光ド
ラム２１の周面に圧接されて取り付けられていることに
よって一体化されている。

【００２５】また、この画像形成交換ユニット２は、図
２に示すように、装置本体１の所定箇所に開設された装
着開口部１ａを通して、装置本体１から平行に差し込ん
で装着したり或いは引き出して取り外せるようになって
いる。詳しくは、交換ユニット２を装着する際には、交
換ユニット２上部に設けられた可倒収納式の上部ハンド
ル１０を持って交換ユニット２の一端部を装着開口部１
ａにあてがい、上部ハンドル１０を倒した後に装置本体
１に差し込むと、最後に交換ユニット２の他端部に突出
するストッパー１１が装置本体側のストッパー１２に係
止されることで固定される。反対に、交換ユニット２を
取り外す際には、引き出し用ハンドル１３内にある解除
ハンドル１４を握ることでストッパー１１の係止が解除
され、引き出すことができる。図２中の符号１５は装置
本体１に開閉自在に取り付けられたフロント扉、２１ａ
は感光ドラム２１の端部に設けられた駆動伝達ギアであ
る。

【００２６】この実施例では、図５に示すように、画像
形成交換ユニット２のリア側（差し込み側）端部２ａに
新旧判別手段４０を設け、また、装置本体１側の新旧判
別手段４０と対向する位置に切り換え手段５０を設ける
とともに、装置本体１側の所定箇所に切り換え手段５０
と接続される検出記憶手段６０を設けている。図５にお
いて、符号１００ａ、１００ｂはいずれも装置本体１の
フレーム、１６は本体フレーム１００ａに穿設された新
旧判別手段４０を挿通させて位置決めする位置決め孔、
１７は交換ユニット２のリア側に開設された駆動受軸２
６（図３）と結合する駆動出力軸である。

【００２７】新旧判別手段４０は、図６に示すように、
交換ユニット２のリア側側壁から突出する円筒状の支持
部４１とこの支持部４１の円筒内にスライド可能に取付
けれた円筒状の当接体４２とからなるものである。そし
て、当接体４２は係止凹部４３が形成されており、当初
はその係止凹部４３が支持部４１の所定位置に弾持され
た係止突片４４により係止されることにより初期位置
（新位置）Ｐに仮固定されており（図６ａ）、また、切
り換え手段５０の後述する押し当て部（５４）にて押圧
されると、係止突片４４による係止が解除されて退避位
置（旧位置）Ｑにスライド移動するようになっている。
そして、当接体４２は、退避位置Ｑに一度スライド移動
すると、それ以後は係止突片４４により退路が断たれて
初期位置Ｐに復帰できないようになっている。

【００２８】切り換え手段５０は、図７に示すように、
本体フレーム１００ｂに取付けれ、２つのスイッチ位置
Ｓ１，Ｓ２を有するスイッチ部５１と、本体フレーム１
００ａの位置決め孔１６に対向するようにスイッチ部５
１に支持軸５２及びバネ部材５３により弾持され、押圧
により両方向矢線Ｂに示すように変位してスイッチ部５
１のスイッチ位置を切り換える押し当て部５４とで構成
されている。スイッチ部５１はスイッチ部材５１ａが機
械的に変位する構造になっている。

【００２９】検出記憶手段６０は、図８に示すように、
切り換え手段５０のスイッチ部５１の端子ｘ，ｙ，ｚと
接続されてスイッチ位置がＳ１→Ｓ２又はＳ２→Ｓ１に
切り替わること（位置変化）を検知するものであり、し
かも、そのスイッチ位置が切り替わった後の位置を記憶
する記憶部６１を備えている。また、この検出記憶手段
６０は装置本体の動作内容の制御を行う中央制御部６２
（ＣＰＵなど）に接続されている。

【００３０】この実施例装置では、中央制御部６２にお
いて、経時に伴う現像性低下を補うために例えば交換ユ
ニット２の使用時間に応じて現像コントラストを高める
制御を行うように構成されている。具体的には、本実施
例装置のようにネガ現像を行う場合、現像コントラスト
を高めるための手段は書き込み装置（３）の露光光量を
強くし、現像電位が初期設定値よりも大きくなる方法を
採用している。ここでいう現像コントラストは、図９に
示すように感光ドラム（２１）上における露光部（画像
部）と現像バイアスとの電位差である。

【００３１】また、現像性は、図１０に示すように、初
期の現像コントラストを２００Ｖに設定した場合、プリ
ント枚数が１０×１０００（ｋ）ｐ／ｖ（ｐｒｉｎｔ
ｖｏｌｕｍｅ）位までは良好であるが、１３ｋｐ／ｖを
越えて２０ｋｐ／ｖに至る使用段階では次第に現像不足
となって画像濃度も低下してしまう。そこで、２０ｋｐ
／ｖのプリント枚数まで十分な現像性を維持するため
に、例えば、プリント枚数が１０ｋｐ／ｖの付近から現
像コントラストを２５０Ｖに調整すればよい。このこと
から経時に伴う現像性低下を補うためには、交換ユニッ
ト２の使用時間に応じて現像コントラストを制御する必
要がある。なお、交換ユニットを新しいものと交換した
際に現像コントラストの制御後の設定値を初期設定値
（２００Ｖ）にリセットしない場合には、その初期段階
における現像性は過剰現像となって細線等の再現性が悪
くなってしまうのである。

【００３２】次に、この実施例装置の動作について説明
する。

【００３３】まず、この画像形成装置であるプリンタに
よる画像形成が以下のようにして行われる。すなわち、
画像形成交換ユニット２の潜像形成ユニット部２０内の
感光ドラム２１に潜像書き込み装置３により露光がなさ
れて静電潜像が形成された後、その潜像が現像ユニット
部３０の現像ロール３４を介して現像剤３１にて現像さ
れ、次いで、そのトナー像が転写装置５により記録用紙
４上に転写された後、その未定着トナー像を有する記録
用紙４が定着器７にて定着されてから排紙部８に排出さ
れる。これによりプリントが終了する。

【００３４】このプリンタにおいては、このような画像
形成が繰り返される間に、前記した中央制御部６２によ
る現像コントラストの制御が実行されるようになってい
る。そして、交換ユニット２内の現像剤量が装置本体側
に設けられた不図示のトナーセンサにより検知されてお
り、そのトナーセンサは現像剤が少なくなると「空」の
検知信号を中央制御部６２に送り、中央制御部６２は装
置本体上の表示部にユニット交換時期の予報メッセージ
を表示するようになっている。また、この表示後は、現
像剤無しによる画質欠陥の発生を防止するためある設定
されたプリント枚数に達した時点で装置本体の動作を停
止させ、再度ユニットの交換を促すような表示を行うよ
うになっている。

【００３５】そして、画像形成交換ユニット２の交換作
業は次のように行われる。ここで、切り換え手段５０
は、使用済み（旧）ユニット２を装置本体１から取り外
した際にスイッチ部５１のスイッチ位置が「Ｓ１」にあ
った場合を想定して説明する。

【００３６】図１１に示すように、未装着の新しい交換
ユニット２を装置本体１に差し込み、新旧判別手段４０
の支持部４１を本体フレーム１００ａの位置決め孔１６
内に通して位置決めする（図１１ａ）。その状態で交換
ユニット２をさらに押し込むと、新旧判別手段４０の初
期位置（Ｐ）にある当接体４２が切り換え手段５０の押
し当て部５４に当接しながら押し当て部を押すため、ス
イッチ部５１のスイッチ位置が所定のタイミングで「Ｓ
１」から「Ｓ２」に切り替わり、押し当て部５４がスイ
ッチ部５１の側面（本体フレーム１００ｂ）に突き当た
る（図１１ｂ）。引続き交換ユニット２をさらに押し込
むと、新旧判別手段４０の当接体４２が突き当たった状
態の押し当て部５４に押圧されるようにして支持部４１
の円筒内をスライド移動する（図１１ｃ）。最後に、交
換ユニット２が装着位置（図１１中の黒塗三角で示す位
置）に完全に達した時点で、当接体４２は支持部４０の
退避位置（Ｑ）に変位し、初期位置（Ｐ）に復帰できな
い状態となる（図１１ｄ）。

【００３７】この際、検出記憶手段６０では切り換え手
段５０のスイッチ位置が「Ｓ２」に切り替わったこと
（図１１ｂ）が検出され、その切り換え後のスイッチ位
置Ｓ２が記憶部６１に記憶される。そして、検出記憶手
段６０は切り換え手段５０の位置変化を検出した後、そ
の検知信号を中央制御部６２に送ることにより、中央制
御部６２において前記の現像コントラストの条件が初期
設定値にリセットされる。また、このとき、装置本体が
ユニット交換の遅れにより動作停止状態になっている場
合にはその停止のための制御が解除される。これによ
り、新しい交換ユニットを装着した後においても、正常
な現像コントラスト条件でもって良好な画像形成が行わ
れる。

【００３８】ここで、誤って使用済みの旧ユニットを装
着した場合は、その新旧判別手段４０の当接体４２がす
でに退避位置（Ｑ）にあるため、装着しても当接体４２
が押し当て部材５４に当接することがなく、切り換え手
段５０のスイッチ位置を切り換えることができない。そ
して、検出記憶手段６０も切り換え手段５０の位置変化
を検出しないため、装着された交換ユニット２が旧ユニ
ットであると認識し、現像コントラスト条件のリセット
は勿論のこと装置本体の動作開始状態にならない。これ
により、旧ユニット装着による誤動作が防止される。

【００３９】また、新しい交換ユニットの交換作業が装
置本体の電源が切られた状態で行われた場合であって
も、新しい交換ユニット２が装着されると切り換え手段
５０のスイッチ位置がＳ１からＳ２に切り換わり、その
交換作業前のスイッチ位置（Ｓ１）が検出記憶手段６０
により記憶されている。従って、その作業が終わって電
源を投入した後に、切り換え手段５０のスイッチ位置を
検知して当該検知位置（Ｓ２）と記憶されている位置情
報（Ｓ１）とを対比することにより、その両位置が変わ
っていることで装着されたのは新しいユニットであるこ
とが判別される。旧ユニットを装着した場合には、切り
換え手段５０のスイッチ位置が切り換わらず（Ｓ１のま
ま）、検出記憶手段６０からの検知信号がないため、装
着されたのは旧ユニットであることがわかる。

【００４０】さらに、新しい交換ユニットを一度装着し
た後に取り出して再装着した場合であっても、すでに１
回めの装着動作により切り換え手段５０のスイッチ位置
が切り換えられて検出記憶手段６０において新しいユニ
ットとして認識され、前記したリセット処理などがなさ
れるため、特別な操作行うことなくそのまま正常な現像
条件でもって画像形成（プリント）を行うことが可能で
ある。

【００４１】なお、本発明は、前記実施例の態様に限定
されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内に
おいて適宜変更した態様であってもよい。

【００４２】例えば、交換ユニット２に設ける新旧判別
手段４０は、図１２に示すような簡易構造ものでも、或
いは、図１３に示すような可倒式構造のものであっても
よい。図１２に例示の新旧判別手段４０は、当接体４５
が円筒状の支持部４６の先端保持部４６ａに弱い力で保
持された状態（初期位置Ｐ）にあり、装着により当接体
４５が支持部の大空間部４６ｂ内にフリーの状態（退避
位置Ｑ）になるように構成されたものである。図１３に
例示の新旧判別手段４０は、支持部４７の先端の支点４
８に所定以上の押圧力で回動するように取付けれた当接
体４９を備えたものであり、当初は倒立した状態（初期
位置Ｐ）にあり、装着により当接体４５が支点４８を中
心にして回動して倒れた状態（退避位置Ｑ）になるよう
に構成されたものである。

【００４３】また、切り換え手段５０は、図１４に示す
ような構成のものでも、或いは、スイッチ部の位置変化
を光学的に読み取るような構成のものであってもよい。
図１４に例示の切り換え手段５０は、そのスイッチ部５
５がスイッチ部材５５ａが支点５６を中心にして２種の
位置（Ｓ１、Ｓ２）に変位可能な構造からなり、その位
置が磁気センサー５７により検知されるようになってい
る。図中において符号５８はマグネット、５９はスプリ
ングである。そして、この切り換え手段５０は押し当て
部材５４の支持軸の末端側に偏向する突端部５２ａがス
イッチ部材５５ａの端部を押圧することにより、スイッ
チ部材５５ａがスイッチ位置Ｓ１又はＳ２のいずれか一
方に位置しているように構成されたものである。

【００４４】図１５は、新旧判別手段４０として図６に
例示のものを使用し、切り換え手段５０として図１４に
例示のものを使用した場合の動作内容を示すものであ
る。すなわち、未装着の新しい交換ユニット２を装置本
体１に差し込み、位置決め孔１６介して位置決めする
（図１５ａ）。この際、切り換え手段５０はスイッチ位
置Ｓ１にあるものとする。交換ユニット２をさらに押し
込むと、新旧判別手段４０の当接体４２が切り換え手段
５０の押し当て部５４に当接しながらその押し当て部を
押すため、突端部５２ａがスイッチ部材５５ａの下端部
に触れてスイッチ位置が「Ｓ１」から「Ｓ２」に切り替
わる（図１５ｂ）。このとき、磁気センサー５７がマグ
ネット５８が離れて位置が変化したことを検知できるよ
うになっている。交換ユニット２をさらに押し込むと、
新旧判別手段４０の当接体４２が押し当て部５４に押圧
されるようにして支持部４１の円筒内をスライド移動す
る（図１５ｃ）。最後に、交換ユニット２が装着位置
（図１５中の黒塗三角で示す位置）に完全に達した時点
で、当接体４２は支持部４１の退避位置（Ｑ）に変位
し、初期位置（Ｐ）に復帰できない状態となる（図１５
ｄ）。このとき、押し当て部５４の突端部５２ａは、次
に押圧された際にスイッチ部材５５ａの上端部に触れて
スイッチ位置を「Ｓ２」から「Ｓ１」に切り替えること
が可能な位置で待機するようになっている。

【００４５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前記のごとき交換ユニット側に新旧判別手段を、装置本
体側に切り換え手段および検出記憶手段をそれぞれ設け
ているため、装置本体の電源が切られている状態や新し
い交換ユニットの再装着を行う場合であっても、交換す
る交換ユニットの新旧を確実に判別し、交換ユニットの
装着作業に伴う誤動作を防止することができる。しか
も、上記の新旧判別手段、切り換え手段および検出記憶
手段はいずれも簡易で安価な構成のものであるため、上
記のような正確な交換ユニットの装着作業が可能な画像
形成装置を安価に提供することができる。

【００４６】また、検出記憶手段が、切り換え手段の位
置変化を検出した検知信号に基づいて現像条件制御部に
より可変制御される現像条件を初期設定値にリセットす
る機能を兼備しているため、余分なリセット操作をする
ことなく、新しいユニットを装着した場合には必ず正常
な現像条件でもって画像形成を行うことが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明を適用した画像形成装置を示す内部構
成図である。

【図２】 交換ユニットの装置本体から取り出された状
態を示す斜視図である。

【図３】 交換ユニットの装着時先端側を示す要部斜視
図である。

【図４】 図２のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図５】 交換ユニットと装置本体の主要な構成を示す
斜視図である。

【図６】 新旧判別手段を示す断面図である。

【図７】 切り換え手段を示す一部断面図である。

【図８】 検出記憶手段を示す説明図である。

【図９】 現像コントラストを示す説明図である。

【図１０】 現像コントラストの設定に対するプリント
枚数と画像濃度との関係を示す相関図である。

【図１１】 本実施例の交換ユニット装置時における新
旧判別手段及び切り換え手段の動作内容を示す説明図で
ある。

【図１２】 新旧判別手段の他例を示す断面図である。

【図１３】 新旧判別手段の他例を示す断面図である。

【図１４】 切り換え手段の他例を示す一部断面図であ
る。

【図１５】 他の態様からなる新旧判別手段及び切り換
え手段の動作内容を示す説明図である。

【符号の説明】

１…装置本体、２…交換ユニット、４…現像剤、４０…
新旧判別手段、４２…当接体、５０…切り換え手段、６
０…検出記憶手段、Ｐ…初期位置、Ｑ…退避位置。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも現像剤を収容する交換ユニッ
   トを装置本体に対して着脱可能に装着し、静電潜像を現
   像することにより画像形成を行う画像形成装置おいて、 上記交換ユニットに、未装着時のみ初期位置にあり且つ
   初めての装着動作により押圧されて復帰不能な退避位置
   に変位する当接体を備えた新旧判別手段を設け、一方、
   上記装置本体に、交換ユニットの装着に際して新旧判別
   手段の初期位置側にある当接体を退避位置側に押圧する
   と同時にその当接体により装着直前の位置とは異なる位
   置に切り換わる切り換え手段と、切り換え手段の位置変
   化を検出して切り換え後の位置情報を記憶する検出記憶
   手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の装置において、検出記憶
   手段が、切り換え手段の位置変化を検出した検知信号に
   基づいて、現像条件制御部により可変制御される現像条
   件を初期設定値にリセットする機能を兼備していること
   を特徴とする一成分現像装置。