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JPH08296800A - 腐蝕を最少に止める超高純度ガスの分配方法 - Google Patents

腐蝕を最少に止める超高純度ガスの分配方法

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Publication number
JPH08296800A
JPH08296800A JP7341860A JP34186095A JPH08296800A JP H08296800 A JPH08296800 A JP H08296800A JP 7341860 A JP7341860 A JP 7341860A JP 34186095 A JP34186095 A JP 34186095A JP H08296800 A JPH08296800 A JP H08296800A
Authority
JP
Japan
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gas
distribution network
liquid
high purity
less
Prior art date
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Ceased
Application number
JP7341860A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Kimura
木村昌夫
Toshiyuki Tsukamoto
塚本俊之
Kohei Taruya
樽谷浩平
Jean-Marie Friedt
− マリー・フリート ジャン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Air Liquide SA
LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude
Original Assignee
Air Liquide SA
LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude
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Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/366,468 external-priority patent/US5591273A/en
Priority claimed from US08/506,678 external-priority patent/US5636202A/en
Application filed by Air Liquide SA, LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude filed Critical Air Liquide SA
Publication of JPH08296800A publication Critical patent/JPH08296800A/ja
Ceased legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B9/00Cleaning hollow articles by methods or apparatus specially adapted thereto 
    • B08B9/02Cleaning pipes or tubes or systems of pipes or tubes
    • B08B9/027Cleaning the internal surfaces; Removal of blockages
    • B08B9/032Cleaning the internal surfaces; Removal of blockages by the mechanical action of a moving fluid, e.g. by flushing
    • B08B9/0321Cleaning the internal surfaces; Removal of blockages by the mechanical action of a moving fluid, e.g. by flushing using pressurised, pulsating or purging fluid
    • B08B9/0323Arrangements specially designed for simultaneous and parallel cleaning of a plurality of conduits
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F17STORING OR DISTRIBUTING GASES OR LIQUIDS
    • F17DPIPE-LINE SYSTEMS; PIPE-LINES
    • F17D1/00Pipe-line systems
    • F17D1/02Pipe-line systems for gases or vapours
    • F17D1/04Pipe-line systems for gases or vapours for distribution of gas
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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    • Y02E60/34Hydrogen distribution

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  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】超高純度ガスの分配における腐蝕を最小限に止
める方法を提供する。 【解決手段】ガス分配ネットワークまたはそれらの一部
を湿式洗浄剤で湿式洗浄し、次いでアセトンジメチルア
セタール(DMP)、2,2-ジクロロプロパン(DC
P)、2,2-ジブロモプロパン(DBP)、それらの混合
物およびそれらの等価物からなる群より選択されるH2
O脱着液体乾燥剤で液性乾燥し、不純物の含量が 1pp
m未満である乾燥高純度ガスでパージした後、 5×104
Pa未満の圧力で排気し、超高純度腐蝕性ガスもしくは
空気を含む雰囲気に暴露する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子部材専用
[electronic specialty]の超高純度ガスの分配に関す
る。特には、この発明は、超高純度ガスの分配における
腐蝕の最小化に関する。
【0002】
【従来の技術】電子材料の処理に用いられる超高純度の
化学薬品、特に化学ガスの使用は、電子装置の製造にお
いて許容し得る製品歩留まり、製品再生産性および高品
質を達成するための重要な要因であることが知られてい
る。近年の評論については、例えば、M. Liehr and G.
W. Rubloff, J. Vac, Sci, Technol. B 12, 2727 (199
4) を参照されたい。これは、参照することによりここ
に組み込まれる。
【0003】そのような化学ガスの製造および精製工程
において高純度が達成されたとしても、装置ネットワー
ク(ガス分配ネットワークとも呼ぶ)を通してそれらを
使用箇所まで搬送する間に容易に汚染が生じることが知
られている。この装置ネットワークには、当該分野にお
ける通常の技術を有する者に公知の他の構成装置[comp
onent ]と共に、ウェハー製造において源(例えば、ガ
スシリンダ)と使用箇所(例えば、プロセスリアクタ
ー)との間に介在すべき長大な配管並びに圧力および流
速を制御する多くの構成装置(例えば、減圧器、バル
ブ、マス−フロー制御器、フィルター、精製器等)が含
まれ得る。
【0004】この問題は、ガス分配ネットワークの接触
表面[communication surface ]を含む露出表面と腐蝕
反応によって容易に反応する腐蝕性ガス類、例えばハロ
ゲン含有ガス類の場合に特に影響がある。このような腐
蝕反応は、粒状汚染を生じ得るだけではなく、ガスの吸
着−脱着特性およびそのようにして変質した表面上の不
純物を完全に変化させる。最終的には、腐蝕現象は漏洩
や可動部分の動作不良を引き起こすことがある。これ
は、ガス分配装置の安全性および有効性に影響する。
【0005】このような腐蝕反応は、例え少量であった
としても、水分の存在が関与することが知られている。
腐蝕性ガス類のH2 O濃度が、現状で、典型的には 1p
pm(1 part per million)を下回る[例えば、Miyaza
ki et al., Bull. Chem. Soc. Japan 66, 3508 (1993);
66, 969 (1993) を参照]ものであったとしても、腐蝕
反応は、ガス分配ネットワークの接触表面上に吸着して
いる水分が関与するメカニズムによってしばしば発生す
る。
【0006】使用箇所に搬送される超清浄電子部材専用
ガス類[ultra clean electronic specialty gases]の
純度における現在の目標は、揮発性不純物について 1な
いし100ppb(parts per billion )、立方フィート
当り 1粒子[particulate ]未満の粒子密度(標準条件
下)および存在する金属元素について 100ppt(part
s per trillion)未満の金属濃度の範囲である。
【0007】上述の想定純度範囲における微小腐蝕の主
要なメカニズムは、電子部材専門ガスに露出される物質
表面から、吸着している分子、特に、環境中に広く存在
し、表面に特に強い吸着エネルギーを供給する水分を完
全に除去することが困難であることに起因している。
【0008】腐蝕性電子部材専用ガスの多くは、それら
が高純度、すなわちH2 O濃度が 1ppm未満であった
としても、このような吸着分子、特に金属性表面に吸着
しているH2 Oと、触媒的に活性化された化学反応によ
って反応する傾向がある。この触媒的に活性化された化
学反応は、想定濃度における腐蝕および揮発性もしくは
固形副生物の形成を促進し、同時に固形粒子の形成も促
進する。
【0009】ガス分配ネットワークを浄化するために行
なわれる通常の方法は、ガス分配ネットワークの内部も
しくは接触表面に存在する全ての不純物をパージするた
めに、超高純度不活性ガス(例えば、 1ppbよりも高
い純度を有する窒素もしくはアルゴン)を流すことであ
る。しかしながら、この方法は、強く吸着している分
子、例えば、固体表面に吸着しているH2 O分子に対し
ては不十分である。不活性ガスの連続的な加圧−減圧サ
イクルを用い、かつ強く吸着している分子種の熱脱着を
誘発するために表面を加熱することにより、このパージ
方法を改良し、その時間を短縮しようとする試みがなさ
れている。しかしながら、これらの減圧−加圧パージサ
イクルは、微細オリフィスを通してのポンピングが有効
ではないため、デッドスペースを示す部位では有効では
ない。
【0010】金属性表面をパージする間に 120℃で熱ベ
ーキングを行なう別の試みがなされている。そのような
方法は、パージガスのバックグラウンドレベルまで到達
する時間を大幅に短縮することが知られている。例え
ば、約10ないし約 200mの長さの微小リークのないガス
分配ネットワークを通して超高純度(不純物< 1pp
b)の窒素もしくはアルゴンを毎分 0.1−10標準リット
ルで流す場合には、数時間で 1ppbの純度を得ること
ができる。しかしながら、電気研磨ステンレススチール
表面上でのH2 Oの熱脱着には数工程を要し、最後の一
工程は 400−450 ℃のオーダーの温度で起こることが知
られている。そのような温度を実際に適用することは困
難である。したがって、より低いベーキング温度(例え
ば、実用上の理由からしばしば 120℃)を適用した場合
には、金属表面からは吸着水分は完全にはなくならな
い。さらに、熱ベーキングは、安全性、規制上または材
料安定性の理由から、幾つかの環境下では実際には適用
することができない。
【0011】例えば多数の減圧−加圧サイクルを用い、
または超高純度ガスの流速を増加させることによって、
ガス分配ネットワークのパージ方法を改良しようとする
別の試みがなされている。これは、発生する不純物およ
び粒子の初期濃度を減少させることが可能であるが、バ
ックグラウンドレベルに到達するために要する時間が常
に非常に長く、すなわち、約40sccmの流速で約40
分、30sccmの流速で約15分を要する。
【0012】他にも、吸着水分と反応することが報告さ
れているDMP(アセトンジメチルアセタール)、DC
P(2,2-ジクロロプロパン)もしくはDBP(ジブロモ
プロパン)のような気相の化学的乾燥剤(K. Tatenuma
et al., J. Vac. Sci. Technol. A11, 1719 (1993); K.
Tatenuma et al., Bunseki 223, 393 (1993) )または
フルオロカーボン液と混合した液体としての化学的乾燥
剤(公開 5-140777 )が用いられている。
【0013】湿式洗浄はこれらの液体に可溶の分子種を
除去し、または下記湿式乾燥以前に表面上に存在し得る
分子種もしくは粒子を希釈もしくは液体の機械的な摩擦
によって除去する。このように、ガス分配ネットワーク
の種々の構成装置のガス接触表面を湿式洗浄することに
より、表面不純物(分子もしくは粒子)が除去される。
【0014】腐蝕によって誘発される表面の変質は、表
面と電子部材専用ガス(ESG)およびその不純物の両
者との吸着エネルギーに影響を及ぼし、そのため使用箇
所でガスの成分が変動するという結果を招く。さらに、
そのようなガス分配ネットワークを稼動する上では、い
かなる水分もしくは空気の侵入をも防止し、あるいはこ
れが生じた場合には侵入した分子を除去できることが必
須である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
の目的は、表面、特には深いデッドスペース部位または
実際的な条件、有害な条件もしくは規制の条件のために
熱脱着のための加熱が不可能であるものをより効果的に
乾燥させる他の技術を提供することにある。
【0016】また、この発明は、上記揮発性不純物もし
くは粒子状不純物による腐食および微小汚染の源を抑制
することにより、分配ネットワークに電子部材専用ガス
を導入する前に吸着分子、特にH2 Oを除去する方法を
提供することをも目的とする。
【0017】さらに、この発明は、超高純度ガスの分配
における腐蝕を最小限に止める方法を提供することをも
目的とする。
【0018】さらにまた、この発明は、超高純度ガスの
分配における腐蝕によって生じる汚染および粒子を最小
化する方法を提供することをも目的とする。
【0019】さらに、この発明は、超高純度ガスの分配
における腐蝕を最小化する方法を実施するための装置を
提供することをも目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的は、(a)ガス
分配ネットワークまたは少なくともそれらの一部を湿式
洗浄剤で湿式洗浄し、かつ(b)前記ガス分配ネットワ
ークまたは前記少なくともそれらの一部を、アセトンジ
メチルアセタール(ジメトキシプロパンとも呼ばれる)
(DMP)、2,2-ジクロロプロパン(DCP)、2,2-ジ
ブロモプロパン(DBP)、それらの混合物およびそれ
らの等価物からなる群より選択されるH2 O脱着液体乾
燥剤で液性乾燥する、ことを包含する、超高純度ガスの
ガス分配ネットワークまたはそれらの一部における腐蝕
を減少させる方法によって達成される。
【0021】また、前記目的は、ガス分配ネットワーク
またはそれらの一部をH2 O脱着液体乾燥剤で液性乾燥
するための手段を具備する超高純度ガスの搬送装置によ
って達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明による方法は、(a)ガ
ス分配ネットワークまたは少なくともそれらの一部を湿
式洗浄剤で湿式洗浄し、かつ(b)前記ガス分配ネット
ワークまたは前記少なくともそれらの一部を、アセトン
ジメチルアセタール(ジメトキシプロパンとも呼ばれ
る)(DMP)、2,2-ジクロロプロパン(DCP)、2,
2-ジブロモプロパン(DBP)、それらの混合物および
それらの等価物からなる群より選択されるH2 O脱着液
体乾燥剤で液性乾燥する、ことを包含する。
【0023】この発明は、金属表面および他の構成表面
上に吸着された水分の改良された除去に基づく、腐蝕が
減少した超高純度ガスの分配を提供する。
【0024】この発明の方法は、シリンダバルブに起因
する腐蝕の問題に特に適している。これは、シリンダバ
ルブ中に吸着された分子種の熱脱着が安全性および規制
を考慮することで妨げられるためである。
【0025】この発明は、少なくとも(バルブのよう
な)最も腐蝕しやすいガス分配ネットワークの一部を湿
式洗浄し、少なくともガス分配ネットワークのガス接触
表面の前記部分を、吸着した水分と反応し、かつ好まし
くは金属表面上に付着した粒子残留物および揮発性分子
のいずれをも実質的に残さないH2 O脱着液体乾燥剤に
露出することにより液性乾燥することを包含する。この
発明の液性乾燥は、吸着したH2 Oを優先的に除去し、
かつ表面に対する強い相互作用を示す粒子残留物および
揮発性分子のいずれをも残さない液体化学薬品を用い
て、室温で非常に効果的に完結させることができる。後
者は、液性乾燥工程の後に、減圧−加圧サイクルの下で
容易にパージされる。
【0026】この発明の一態様においては、前記液体乾
燥剤にはDMP(アセトンジメチルアセタール)、DC
P(2,2-ジクロロプロパン)またはDBP(ジブロモプ
ロパン)が含まれる。しかしながら、当該分野における
熟練者に周知の他のH2 O脱着液体乾燥剤をこの発明に
従って用いることができる。これらの分子の湿式洗浄お
よび乾燥特性を合わせるために、純粋な液体を用いるこ
とが最も好ましい。
【0027】その後、好ましくは超高純度不活性ガスを
用いる加圧−減圧サイクルパージによって残留副生物の
パージを行なうことが好ましい。この超高純度不活性ガ
スは、好ましくは乾燥しており、好ましくは不純物の含
有量が 1ppm未満であるものである。好ましくはその
後、好ましくは 5×104 パスカル未満の圧力で排出工程
を実施する。上記方法は、前記表面を電子部材専用ガ
ス、特にHBr等の腐食性ガスもしくは周囲空気に晒す
前に行なわれる。
【0028】高純度液体、例えば、DI水、アルコール
類、アセトン、その他による湿式洗浄により、これらの
液体に可溶の分子種が除去される。これはまた、希釈も
しくは液体の機械的な摩擦によって、上記湿式乾燥以前
にガス接触表面上にたまたま存在することがある分子種
および粒子を除去する。
【0029】この工程は、ガス分配ネットワークまたは
それらの一部が思いがけなく空気に晒される場合、例え
ば、シリンダ接続の間、または修理もしくは構成装置交
換のためにネットワークを開放し、水分が表面に吸着さ
れる場合に特に有用である。吸着H2 Oの存在は、腐蝕
反応を促進する。このような偶然による腐蝕の有害な効
果は、上記液性乾燥工程とその前の湿式洗浄工程との組
み合わせにより(湿式洗浄と液性乾燥との間に高純度不
活性ガスを用いるパージまたは減圧−加圧サイクルを用
いて、もしくは用いることなく)、有効かつ実質的に抑
制することができる。
【0030】この発明の別の態様においては、同様の湿
式洗浄および液性乾燥手順を、ESGをこれに露出され
た構成装置からパージした直後であって、それを例え非
常に簡単にでもあっても空気に晒す前に、好ましく適用
することができる。これは、空気に露出した後に生起す
る、残留吸着ESGとH2 O分子との反応によって生じ
得る望ましくない腐蝕を抑制するために行なわれる。実
際、吸着分子間の反応は触媒的に再び活性化され、腐
蝕、粒子および望ましくない表面分子の形成につながる
表面反応を促進する。
【0031】この発明のさらに別の態様においては、湿
式洗浄および液性乾燥のサイクルが繰り返し行なわれ
る。この一連の流れは、表面をESGに露出する前後、
特に表面が空気に晒されている場合に特に有効である。
【0032】この発明の方法、特に工程(a)および
(b)の組み合わせの適切な使用法の中でも、(a)
(例え最少時間であっても)空気に晒し、かつ(b)ガ
ス分配ネットワークを通してESGを流す前、以前に使
用することが意図されている。
【0033】この発明は、金属表面および他の表面上に
吸着した水分の改良された除去に基づく、腐蝕の発生が
減少し、もしくは腐蝕が発生しない電子部材専用ガス分
配方法、すなわち、揮発物質反応副生物が減少し、かつ
粒子が減少した電子部材専用ガス分配方法を提供する。
この発明の方法は、シリンダバルブに起因する腐蝕の問
題に特に適している。これは、シリンダバルブ内に吸着
した分子種の熱脱着が安全性および規制を考慮すること
で妨げられているためである。
【0034】この発明の方法は、任意に、まず前記分配
ネットワークまたはそれらの一部を、好ましくは不純物
の含量が 1ppm未満であり、より好ましくは水蒸気の
含量が 1ppm未満である乾燥不活性高純度ガスでパー
ジすることを含む。パージおよびパージガスの排出の
後、通常、分配ネットワークを空にして大気圧以下[su
b-ambient pressure]とする。これら 2つの第1工程で
は、 5×104 パスカル未満の圧力に到達し、排出される
ガス中の不純物含量がパージのために注入された不活性
ガスの不純物含量と同じになるまで繰り返す。(必要な
だけ繰り返される)これらの工程は、「反復加圧−減圧
[cycled pressure-vacuum]」パージとして知られてい
る。これら 2つの任意工程の後、ガス分配ネットワーク
を上に示す通りに湿式洗浄し、液性乾燥させる。湿式洗
浄は、DI水、アルコール類、アセトンまたは当該技術
分野の熟練者に周知の他の同様の洗浄剤のような高純度
液体を用いて行なわれる。この発明による方法のこの工
程において用いられる湿式洗浄剤は、金属性表面、特に
ステンレススチール表面の洗浄に適した高純度洗浄剤で
あるべきである。ここで、高純度洗浄剤とは、それらが
純粋に(または他の洗浄剤もしくは溶媒と混合して)用
いられた場合に、処理表面上の固形残留物を実質的に残
さない洗浄剤、すなわち、固形残留物の含量がリットル
当り 1mg未満であり、好ましくはリットル当り10-6
未満である洗浄剤を意味する。
【0035】湿式洗浄(液)剤の注入は、図1および2
を用いて以下に開示されるような適当な手段によってな
される。この注入は、シリンジを用いて人の手によって
行なうか、あるいはポンプを用い、キャピラリチューブ
を介して自動的に行なうことができる。
【0036】この湿式洗浄工程の所用時間は、通常、約
1分ないし最大で 1時間である。配管および他の構成装
置が新しい(例えば、以前に用いられたことがない)場
合には、通常、それらを湿式洗浄する必要はない。幾ら
かの粒子または凝集可能な分子が既に付着しているもの
と考えられる場合でも、約 1分ないし約 2分間湿式洗浄
を行なえば十分である。分配ネットワーク配管および/
またはネットワークの他の構成装置が以前に既に用いら
れている場合には、通常、約 5ないし約30分間、好まし
くは約10分間それらを洗浄することをお勧めする。
【0037】もちろん、この洗浄は、配管、バルブ、マ
スフロー制御器等に適用可能である。新規もしくは既に
存在するガス分配ネットワークに対しては、ネットワー
クの内面が空気に接触する度にこの発明による方法を適
用するよう助言する。例えば、プラント内においてシリ
ンダに電子部材専用ガスが充填された場合には、充填工
程の最後に、この明細書中で説明されるようにバルブを
洗浄/乾燥することをお勧めする。顧客のプラント内で
シリンダが搬送される場合にもまた、前記バルブおよび
前記シリンダにこの明細書中に開示される方法、特に工
程(a)および(b)を適用することをお勧めする。ま
た、ガスキャビネットが空になり、シリンダが引き出さ
れる場合にも、同様の方法を適用するべきである。湿式
洗浄工程(a)と液性乾燥工程(b)との間の不活性ガ
スを用いるパージは、通常任意である。
【0038】湿式洗浄工程(a)の後には、吸着分子と
反応し、かつ金属もしくは他の表面上に付着する粒状残
留物および揮発性分子を残すことのない化学薬品に露出
することによる、ガス分配ネットワークのガス接触表面
の液性乾燥を含む工程が続く。この湿式乾燥工程は、分
配ネットワークを通して流れる電子部材専用ガスの水に
よる分解の触媒反応を防止することを狙っている。この
発明による液性乾燥は、好ましくは吸着したH2 Oを除
去し、かつ粒状残留物も揮発性残留物(液体/蒸気)も
残さないが、吸着水分に対しては化学的に活性である液
体化学薬品を用いて、室温で有効に完結させることがで
きる。(粒状残留物がないとは、液体が、リットル当り
通常 1mg未満、好ましくは10-6g未満の粒子しか含ま
ないことを意味する)。これらの液体化学薬品は、液性
乾燥の後に、減圧−加圧サイクルの下で容易にパージさ
れる。
【0039】この液性乾燥の所用時間は、好ましくは約
1分ないし約20分間である。分配ネットワークの装置ま
たは配管が新しく、かつその内面の粗さが 5×10-6
(Ra< 5×10-6m)未満である場合には、通常、約 1
分ないし約 2分で十分である。しかしながら、装置、配
管もしくはネットワークが新しくなく、および/または
表面の粗さRaが 5×10-6mよりも大きい場合には、通
常、約10分以上乾燥剤で処理することをお勧めする。
【0040】この発明によると、H2 O脱着液体乾燥剤
は、DMP(アセトンジメチルアセタール)、CDP
(2,2-ジクロロプロパン)もしくはDBP(2,2-ジブロ
モプロパン)、それらの混合物およびそれらの等価物か
らなる群より選択される。ここで、等価物とは、吸着水
分と反応することが可能であって、かつ金属もしくは他
の表面に付着する粒状残留物および揮発性分子のいずれ
をも実質的に残さない液体であって、分配ネットワーク
を通して流れる電子部材専用ガスの水による分解の触媒
反応を阻止することをその機能とする液体であると定義
される。これらの分子の湿式洗浄特性および化学的乾燥
特性を合わせるために、純粋な液体を用いることが最も
好ましい。
【0041】この発明の一面によると、上記3種の乾燥
液(DMP、DCPもしくはDBP)が、上に開示され
る湿式洗浄工程の後に用いられる場合には極めて有効で
あり、他のH2 O脱着液体乾燥剤の他の分子が同じよう
に成功裡に用いることができるかどうかを正確に予測す
ることは不可能であることが予期せず見出されている。
しかしながら、他のH2 O脱着液が適しているか否かの
決定を試みることは、当該分野における熟練者の技術の
範囲内である。
【0042】通常その後に、好ましくは、不純物の含量
が好ましくは 1ppm未満である超高純度不活性ガスを
用いる加圧−減圧サイクルパージによって、残留副生物
のパージを行なう。
【0043】この発明の特に好ましい態様においては、
湿式洗浄および液性乾燥工程が終了した後であり、かつ
ESGが搬送される前に、窒素、アルゴン、ヘリウムの
ような不活性ガスまたは水素のような活性ガスを用い
て、ガス分配ネットワークをパージする。パージの所用
時間は、約 1分ないし約10分の間で変化し、好ましくは
2ないし 5分間である。このパージに用いられるガスは
もちろん極めて純粋、すなわち、標準状態の温度および
圧力において揮発性不純物 100ppb未満およびリット
ル当り 1粒子未満であるべきである。(上記ガスを用い
るこのパージは、通常、減圧と交互に行なわれる)。次
いで、ESGをガス分配ネットワークに導入する。この
発明の目的のためには、ESGは腐蝕性ガスまたは幾ら
かの腐蝕性を有し、もしくは腐蝕性が疑われる電子部材
専用ガスを意味する。もちろん、本質的に上述の通りに
処理されるガス分配ネットワークまたはその一部は、腐
蝕性ガスもしくは(N2 のような)他のガスのいずれを
も流すために用いられる。この方法は、ガス分配ネット
ワークに腐蝕性ガスをさらに流すか流さないかにかかわ
らず、本質的に、腐蝕を減少させるための様々な処理工
程を含む。
【0044】この発明の他の態様においては、I.C.
製造のような製造プロセスのためにESGを流した後、
この発明の湿式洗浄および液性乾燥工程(a)および
(b)を、分配ネットワークからESGをパージした直
後であって、簡単であってもネットワークを空気に晒す
前に、さらに実施する。これは、空気暴露の後に生じる
残留吸着ESGとH2 O分子との間の望まざる化学反応
の発生を減少させる。実際、そのような吸着分子間の反
応は触媒的に再び活性化され、腐蝕につながる表面反応
を促進する。
【0045】この発明のさらに別の態様においては、 2
サイクル以上の湿式洗浄(例えば、最初にDI水(より
揮発性が低い)等を用い、次いでアセトンもしくはアル
コール(より揮発性が高い)等を用いる)並びに少なく
とも 1サイクルの湿式乾燥が行なわれる。この一連の流
れは、ガス分配ネットワークのガス接触表面をESGに
暴露する前後の両者、特には、この表面が空気に暴露さ
れている場合に特に有効である。
【0046】この発明の方法の多くの適当な使用の中で
も、(a)(最小時間であっても)空気に暴露し、かつ
(b)ガス分配システムもしくはその一部を通してES
Gを流す前、以前での使用を狙っている。
【0047】上記プロセスは、ガス分配ネットワーク全
体に適用することができる。しかしながら、最も重大な
部分は、バルブ構造またはマスフロー制御器、圧力調節
器等の他の構成装置に見出されるようなデッドスペース
を含む部分である。したがって、この発明は、ガス分配
ネットワーク中のそのような構成装置を特に指向する。
【0048】この発明の湿式洗浄および/または液性乾
燥工程を実施可能なガス分配ネットワークは、バルブ構
造中に含まれるデッドスペースのために多少複雑なもの
である。したがって、この発明はまた、最小限度のデッ
ドスペースを有し、この発明の方法が実施可能なガス分
配ネットワークを指向する。
【0049】この発明の方法を実施するための装置は、
ガス分配ネットワークを湿式洗浄するための手段および
ガス分配ネットワークをH2 O脱着液剤で液性乾燥する
ための手段を含む。
【0050】この発明の装置の一態様によると、湿式洗
浄および/または液体乾燥剤は、図1および2に示され
るシリンジタイプの導入システムを用いて人の手でガス
分配ネットワークに導入することができる。
【0051】この発明の装置の好ましい態様において
は、湿式洗浄および/または液体乾燥剤の循環はキャピ
ラリ管を用いることにより達成され、図1に示されるよ
うに、好ましい稼働方法として循環ポンプを具備する。
図1の装置は、この発明の方法を実施するガス分配ネッ
トワークの構成装置内に存在する深いデッドスペースに
到達するように設計され、機械的に活性化された液体循
環システムを提供する。このシステムは、液流を与える
ポンプ、微細デッドスペースを与えるキャピラリ導入口
−排出口ライン、並びに清浄な液体の取扱いと接続時お
よび分断時に最少限の空気暴露を許容する組立体を基礎
とする。図1の装置は、以下でさらに記述する。
【0052】図1のシリンダバルブヘッドは、シリンダ
バルブ 1、ダイヤフラム 2、スプリング 3、スピンドル
4、ジフロン[Diflon]、テフロン[Teflon]等のポリ
マー封止剤 5、シリンダバルブポート 6、シリンダから
のガス流(例えばHBr) 7、シリンダバルブの排出口
8、ポリマーパッキング 9並びに継手およびコネクタ10
を具備する。
【0053】シリンダバルブヘッド組立体は、キャピラ
リ管11全長および“T”型雄コネクタ12の第1端部と液
通[fluid communication ]がある。湿式洗浄および/
または液体乾燥剤導入口20用の三方ダイヤフラムバルブ
の第1端部は、“T”型雄コネクタ12の第2端部と液通
がある。我々は、真空気密性、非反応性および非ガス放
出性金属−金属結合剤としてセラミックセメントを用い
た。
【0054】液体ポンプ24は、湿式洗浄および/または
液体洗浄剤導入口20用の三方ダイヤフラムバルブの第2
端部と液通している。液体ポンプ24は、さらに、 0.1μ
mフィルタ26および湿式洗浄剤または液体乾燥剤25と液
通がある。
【0055】湿式洗浄および/または液体乾燥剤導入口
20用の三方ダイヤフラムバルブの第3端部はダイヤフラ
ムバルブ21と液通があり、このバルブ21はさらに 0.1μ
mフィルタ22および乾燥ガス導入口23に連通している。
乾燥ガス導入口23は、パージガス(通常、洗浄工程と乾
燥工程との間に用いられる不活性もしくは反応性ガス)
の導入に用いられる。
【0056】“T”型雄コネクタ12の第3端部は、無潤
滑式真空ポンプ19による排出のための三方ダイヤフラム
バルブ14、湿度計18による水分監視のための三方ダイヤ
フラムバルブ15、使用後の生成物を回収するための回収
手段(図示せず)に接続する、湿式洗浄および/または
液性乾燥のためのダイヤフラムバルブ16および排気ライ
ン17と順次液通している。
【0057】図1の装置の運転は以下の通りに行なう: 1. シリンダバルブを閉鎖する; 2. バルブ16を開放して、バルブ14、15、20および21を
閉鎖する; 3. シリンダバルブにキャピラリ管を挿入する; 4. コネクタ10によって装置をシリンダバルブ排出口 8
に接続する; 5. バルブ20を開放してポンプ24(自動)もしくはシリ
ンジ(手動)を稼働させ、キャピラリ管を通して洗浄液
25をシリンダバルブに給送する; 6. 排出液体の色もしくはpHを監視する; 7. 排出液体が無色もしくはpH 7になるまで洗浄を続
ける; 8. 洗浄後、乾燥化学薬品を充填した容器に交換して乾
燥化学薬品をシリンダバルブ内に導入する; 9. 乾燥化学薬品導入後、ポンプ24を停止させてバルブ2
0を閉鎖する; 10. バルブ21を開放して乾燥ガスを導入し、排気ライン
で液体が観察されなくなるまでラインのパージを行な
う; 11. 完全に乾燥させる[dry-down]のに要する時間が非
常に短い場合には、バルブ16、21を閉鎖し、バルブ14を
開放して、真空ポンプ19によってシリンダバルブを空に
する; 12. バルブ14を閉鎖し、バルブ16、21を開放して、乾燥
ガスによってシリンダバルブをパージする; 13. バルブ15を開放し、バルブ16を閉鎖して、湿度計に
よって乾燥ガス中の水分濃度を監視する; 14. 水分濃度 1ppm未満(< 1ppm)までシリンダ
バルブの完全乾燥を続ける; 15. 装置のコネクタ10を分断し、シリンダバルブ内に少
量の乾燥剤を導入して、シリンダバルブにブラインドキ
ャップを装着する。
【0058】より容易な接続および自動運転という利点
を有するこの発明の別の態様が図2に開示されている。
ここで、従来のガスシリンダの稼働条件の下で空気に暴
露されるバルブおよびコネクタ部は、無潤滑性ポンプを
用いて排気する。液体洗浄剤および液体乾燥剤は、それ
ぞれ、液体(大気圧)を取り巻く圧力とバルブおよびそ
のコネクタ部内に存在するものの圧力との差によって駆
動されるジェットとして導入する。
【0059】図2に示される装置の稼働は以下の通りに
行なう: (I)湿式洗浄プロセス 1. シリンダバルブ 101を閉鎖する。
【0060】2. 高圧容器 114に洗浄液を入れ、キャッ
プを閉鎖する。
【0061】3. 高圧容器 114の残りの空間に高圧( 1.
1−10×105 Pa)乾燥ガスを導入し、ゲージ 116によ
って圧力をチェックする。
【0062】4. シリンジ 121に乾燥化学剤 122を収容
する。
【0063】5. バルブ 117、 118、 124、 125、 12
6、 132および 133を閉鎖する。
【0064】6. コネクタ 110によって装置をシリンダ
バルブ排出口 108に接続する。
【0065】7. ポンプ 135を稼働させ、バルブ 133お
よび 125を開放してシリンダバルブの排気を行なう。
【0066】8. 真空ゲージが 5×104 Pa未満を示す
までシリンダバルブの排気を行なった後、バルブ 125を
閉鎖する。
【0067】9. バルブ 117を開放し、シリンダバルブ
内に圧縮( 1.1−10×105 Pa)洗浄液を導入する。
【0068】10. 洗浄液を導入した後、バルブ 117を閉
鎖する。
【0069】11. 洗浄液を0.01−15分間維持する。
【0070】12. バルブ 125を開放し、ライン 127を介
して使用済洗浄液を排出し、シリンダバルブの排気を行
なう(まだポンプは稼働している)。
【0071】13. 真空ゲージが 5×104 Pa未満を示す
までシリンダバルブの排気を行なった後、バルブ 125を
閉鎖する。
【0072】14. (使用済洗浄液が無色もしくはpH 7
になるまで)バルブ排気−洗浄液充填サイクル(工程 9
−13)を 1回以上繰り返す。
【0073】15. 洗浄後、バルブ 117を閉鎖し、洗浄液
の供給を停止する。
【0074】16. ライン 127を介してシリンダバルブの
排気を行なう。
【0075】17. バルブの排気後、バルブ 125および 1
33を閉鎖する。
【0076】(II)湿式化学乾燥プロセス 18. 湿式洗浄後、バルブ 132および 126を開放してシリ
ンダバルブの排気を行なう。
【0077】19. シリンダバルブの排気後、バルブ 126
を閉鎖する。
【0078】20. バルブ 118を開放し、シリンダバルブ
内に 1.1−10×105 Paの乾燥ガスを導入する。
【0079】21. 乾燥ガス導入後、バルブ 118を閉鎖す
る。
【0080】22. バルブ 126を開放し、真空ゲージが 5
×104 Pa未満を示すまでシリンダバルブの排気を行な
う。
【0081】23. 排気−乾燥ガス充填サイクル(工程19
−22)を 1−10回繰り返して、シリンダバルブ内に残存
する洗浄液を除去する。
【0082】24. 上記繰り返しサイクルの後、バルブ 1
18を閉鎖し、バルブ 126を開放してシリンダバルブの排
気を行なう。
【0083】25. シリンダバルブの排気後、バルブ 126
を閉鎖する。
【0084】26. バルブ 124を開放し、微細チューブを
介してシリンダバルブ内に乾燥化学剤 122を導入する。
【0085】27. シリンダバルブ内に乾燥化学剤 122を
0.01−10分間維持する。
【0086】28. バルブ 126を開放し、真空ゲージが 5
×104 Pa未満を示すまでシリンダバルブの排気を行な
う。
【0087】29. バルブ 126を閉鎖する。
【0088】30. 排気−乾燥化学剤充填サイクル(工程
25−28)を数回( 2−20)繰り返してシリンダバルブ内
の水分を除去する。
【0089】31. 上記繰り返しサイクルの後、バルブ 1
24を閉鎖し、バルブ 126を開放してシリンダバルブの排
気を行なう。
【0090】32. シリンダバルブの排気後、バルブ 126
を閉鎖する。
【0091】33. バルブ 118を開放し、シリンダバルブ
内に 1.1−10×105 Paの乾燥ガスを導入する。
【0092】34. 乾燥ガスを導入した後、バルブ 118を
閉鎖する。
【0093】35. バルブ 126を開放し、真空ゲージが 5
×104 Pa未満を示すまでシリンダバルブの排気を行な
う。
【0094】36. 排気−乾燥ガス充填サイクル(工程32
−35)を10回を越える回数繰り返して、シリンダバルブ
内の水分および炭化水素を除去する。
【0095】37. 水分濃度 1ppm未満(< 1ppm)
および炭水化物濃度 100ppm未満(< 100ppm)に
なるまで上記サイクルを繰り返す。
【0096】38. 上記不純物がそのレベルに達した後、
開口バルブ 118を具備するコネクタ 110の出口から乾燥
ガスを吹き込みながら装置のコネクタ 110を分断し、そ
の後直ちにブラインドキャップを装着する。
【0097】以上のように、この発明は、汚染および粒
子が最少化された超高純度ガスのガス分配ネットワーク
のおける腐蝕を減少させる方法を提供する。この方法
は、ネットワーク中に存在する揮発物質および他の不純
物の他に、ガス分配システムのガス接触表面に吸着した
2 Oを実質的に除去するために、湿式洗浄剤の使用
と、乾燥剤で分配ネットワークを液性乾燥させることを
包含する。吸着H2 Oの除去は、結果として粒子、汚染
物質および腐蝕の発生を招く専用ガスとの不所望の反応
を減少させる。
【0098】その後、分配ネットワークを、好ましく
は、不純物の各々について 1ppmよりも良好な純度を
有する乾燥ガスでパージし、次いで排気し、続いて超高
純度腐蝕性ガスまたは空気のいずれか、あるいはその両
者に暴露する。このように、この発明は、使用箇所への
超高純度ガスの改良された搬送方法であって、腐蝕が最
少化された方法を提供する。
【0099】
【実施例】この発明およびこの発明の利点をさらに説明
するために、実施例を以下に示す。これらは説明するこ
とのみを意図するものであり、決して限定することを意
図するものではない。
【0100】例 1 この発明の例として、シリンダバルブを通してガスシリ
ンダから回収したHBrを分析した。
【0101】通常の真空サイクルパージを用いる稼働条
件下では、シリンダバルブポートおよびサンプリングの
ための短い金属配管を通してガスを流した場合には、図
3に示すように、非常に大きな粒子カウント率が観測さ
れる。また、バルブポートおよび配管の両者の金属性表
面には、緑または赤味がかった表面生成物の形成により
着色が視認される。化学分析により、表面に臭化鉄水和
物が形成されたことが明らかとなった。上記挙動は、空
気に暴露された金属部分上に吸着された水分の存在に関
連するものと信じられる。この吸着水分は、HBrと反
応して上記腐蝕および粒状形態の不純物を生成する。
【0102】例えば、より多くの回数の減圧−加圧サイ
クルを用い、あるいはHBrの流速もしくは流動時間を
増加させることによってラインのパージ手順を改良する
ことで、図3に示すように、腐蝕の程度および生成する
粒子の濃度が減少する。
【0103】対照的に、少なくともバルブ内部およびそ
の出口部分を湿式洗浄剤、例えば、DI水、またはアセ
トンもしくはIPAで湿式洗浄し、次いでH2 O脱着液
体乾燥剤で液性乾燥させ、液性乾燥後に残留ガスの真空
パージを行なうことを包含するこの発明の方法を用いる
ことで、図4および5のグラフに示すように、バルブ開
放の直後に、汚染が減少した搬送および粒子が減少した
ガスの他に、表面腐蝕を本質的に完全になくすことが可
能となる。
【0104】例 2 シリンダバルブの腐蝕の程度は、DI水を用いる浸出法
とそれに続くすすぎ溶液の化学分析を適用することによ
って正確に測定することができる(Hattori etal., Jp
n. J. Appl. Phys. 33, 2100 (1994) 、これは参照する
ことによりここに組み込まれる)。一定容量の浸出溶液
中の金属濃度は、腐蝕の程度、すなわち可溶性腐蝕生成
物の容積に比例する。
【0105】この方法によって、バルブが通常通り使用
されている場合、すなわち、シリンダ接続部の真空サイ
クルパージの後に、そのシリンダバルブが周囲雰囲気に
暴露されている場合、相当腐蝕が発生していることが見
出された。しかしながら、この発明の方法を適用した場
合、すなわち、DI水もしくはIPAによって予備湿式
洗浄を行ない、次いでH2 O脱着液体乾燥剤を用いる液
性乾燥を行なうことによって、空気暴露の際の腐蝕は本
質的に無視し得るものであり、図5のグラフに示すよう
に、検出することができなかった。
【0106】例 3 ジクロロシラン(DCS)は通常用いられる他の腐蝕性
ガスである。金属浸出試験によって明らかなように(図
6)、バルブおよびシリンダ接続部を空気に暴露し、次
いで真空サイクルパージを行なった後にDCSを流した
バルブは、顕著に着色した。
【0107】対称的に、この発明が用いられた場合、す
なわち、DI水もしくはIPAで予備湿式洗浄し、続い
てH2 O除去液体乾燥剤で液性乾燥させ、その後上記と
同時間DCSを流した場合には、腐蝕は本質的に検出で
きなかった(図6)。
【0108】この発明の範囲および精神を離れることな
く、この発明を種々修飾し、かつ変更することは当該分
野の熟練者には明白であろう。また、この発明は、ここ
に示される態様に不当に限定されるものでないことは理
解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法を実施するための装置の一態様
を示す図。
【図2】この発明の方法を実施するための装置の他の態
様を示す図。
【図3】シリンダバルブを通してガスシリンダから放出
された粒子を示すグラフ。
【図4】この発明に従って液性乾燥させたシリンダバル
ブを通してガスシリンダから放出された粒子を示すグラ
フ。
【図5】この発明による液性乾燥を行なう前後のHBr
シリンダバルブからDI水に浸出した総金属を比較して
示すグラフ。
【図6】この発明による液性乾燥を行なう前後のDCS
シリンダバルブをすすいだDI水に浸出した総金属を比
較して示す図。
【符号の説明】
1、 101…シリンダバルブ、 2、 102…ダイヤフラム、
3、 103…スプリング、 4、 104…スピンドル、 5、 10
5…ポリマー封止剤、 6、 106…シリンダバルブポー
ト、 7、 107…シリンダからのガス流、 8、 108…シリ
ンダバルブの排出口、 9、 109…ポリマーパッキング、
10、 110…継手およびコネクタ、11…キャピラリ管、12
…T型雄コネクタ、14、15、20…三方ダイヤフラムバル
ブ、16、21…ダイヤフラムバルブ、17…排気ライン、18
…湿度計、19、 135…無潤滑式ポンプ、22、26… 0.1μ
mフィルタ、23…乾燥ガス導入口、24…液体ポンプ、25
…湿式洗浄剤または液体乾燥剤、 111…十字型雄コネク
タ、 112、 119…乾燥ガス(1.1−10×105 Pa)導入
口、 113…チェックバルブ、 114…高圧容器、 115…洗
浄液、 116…圧力ゲージ、 117、 124、 126、 132…空
気二方バルブ、 118、125、 133…空気三方バルブ、 12
0… 0.1μmフィルタ、 121…シリンジ、 122…乾燥化
学薬品、 123…微細チューブ(内径:0.01− 1mm)、
127…使用済洗浄液の排出ライン、 128…液体トラッ
プ、 129…使用済洗浄液、 130…使用済洗浄液廃棄用バ
ルブ、 131…真空支援N2 サイクルパージライン、 134
…真空ゲージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01J 4/02 B01J 4/02 A (72)発明者 塚本俊之 茨城県牛久市柏田町南2−7−19、シャル ム優101号 (72)発明者 樽谷浩平 茨城県つくば市小野川14−31 (72)発明者 ジャン − マリー・フリート 東京都中央区新川1−28−7、隅田リバ ー・サイド・タワー 1401号

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超高純度ガスのガス分配ネットワークま
    たは該分配ネットワークの一部における腐蝕を減少させ
    る方法であって、 (a)ガス分配ネットワークまたは少なくともそれらの
    一部を湿式洗浄剤で湿式洗浄し、 (b)該ガス分配ネットワークまたは該少なくともそれ
    らの一部を、アセトンジメチルアセタール(DMP)、
    2,2-ジクロロプロパン(DCP)、2,2-ジブロモプロパ
    ン(DBP)、それらの混合物およびそれらの等価物か
    らなる群より選択されるH2 O脱着液体乾燥剤で液性乾
    燥し、 (c)該分配ネットワークまたは該少なくともそれらの
    一部を、不純物の含量が 1ppm未満である乾燥高純度
    ガスでパージし、 (d)該分配ネットワークまたは該少なくともそれらの
    一部を、 5×104 Pa未満の圧力で排気し、 (e)該分配ネットワークまたは該少なくともそれらの
    一部を、超高純度腐蝕性ガスもしくは空気を含む雰囲気
    に暴露する、ことを包含する方法。
  2. 【請求項2】 湿式洗浄の工程を約 1分ないし約 1時間
    行なう請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 以前に使用されたことのない構成装置も
    しくはそれらの一部を本質的に具備する超高純度ガスの
    分配ネットワークを用い、前記湿式洗浄工程を約 1分な
    いし約 2分間行なう請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 以前に少なくとも一度使用された構成装
    置もしくはそれらの一部を本質的に具備する超高純度ガ
    スの分配ネットワークを用い、前記湿式洗浄工程を約 5
    分ないし30分間行なう請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(b)の液性乾燥を約 1分ないし20
    分間行なう請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 以前に使用されたことのない構成装置も
    しくはそれらの一部を本質的に具備し、かつそれらの内
    部表面の粗さRaが 5×10-6m未満である超高純度ガス
    の分配ネットワークを用い、前記液性乾燥工程を約 1分
    ないし 2分間行なう請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 以前に少なくとも一度使用された構成装
    置もしくはそれらの一部を本質的に具備する超高純度ガ
    スの分配ネットワークを用い、前記液性乾燥工程を約10
    分間以上行なう請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 内部表面の粗さRaが 5×10-6mを越え
    る構成装置もしくはそれらの一部を本質的に具備する超
    高純度ガスの分配ネットワークを用い、前記液性乾燥工
    程を約10分間以上行なう請求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記湿式洗浄剤が、粒子状物質の含量が
    リットル当り 1mg未満の液体である請求項1記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記湿式洗浄剤が、粒子状物質の含量
    がリットル当り10-6g未満の液体である請求項1記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 前記湿式洗浄剤が、蒸留水、イソプロ
    ピルアルコール、アセトンおよびそれらの混合物を含む
    群から選択される請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(c)の前に工程(a)および
    (b)を繰り返すことをさらに含む請求項1記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 工程(d)と(e)との間で、不活性
    ガスまたは反応性ガスでガス分配ネットワークまたはそ
    れらの一部をパージすることを包含する請求項1記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 前記不活性ガスまたは反応性ガスが、
    窒素、アルゴン、ヘリウムおよび水素を含む群から選択
    される請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記不活性ガスまたは反応性ガスが、
    標準状態の温度および圧力の下で、 100ppb未満の揮
    発性不純物およびリットル当り 1個未満の粒子を含有す
    る請求項13または14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記ガス分配ネットワークが少なくと
    も1つのシリンダバルブを含む請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記シリンダバルブを、その内部表面
    と周囲空気とを接触させる前後に、少なくとも工程
    (a)および(b)に処する請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 工程(e)において、ガス分配ネット
    ワークまたはそれらの一部を周囲空気に暴露する前に、
    ガス分配ネットワークまたはそれらの一部を高純度不活
    性ガスでパージすることをさらに包含する請求項1記載
    の方法。
JP7341860A 1994-12-30 1995-12-27 腐蝕を最少に止める超高純度ガスの分配方法 Ceased JPH08296800A (ja)

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US08/366,468 US5591273A (en) 1994-12-30 1994-12-30 Process for distributing ultra high purity gases with minimized contamination and particulates
US08/506,678 US5636202A (en) 1995-07-25 1995-07-25 Test system for detecting ISDN NT1-U interfaces
US506678 1995-07-25

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Cited By (2)

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