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JPH08283253A - プロピレンオキサイドの精製方法 - Google Patents

プロピレンオキサイドの精製方法

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JPH08283253A
JPH08283253A JP8222695A JP8222695A JPH08283253A JP H08283253 A JPH08283253 A JP H08283253A JP 8222695 A JP8222695 A JP 8222695A JP 8222695 A JP8222695 A JP 8222695A JP H08283253 A JPH08283253 A JP H08283253A
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propylene oxide
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oxide
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JP8222695A
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聡 山崎
Satoshi Tamura
智 田村
Yasunobu Hara
康宣 原
Tsukuru Izukawa
作 伊豆川
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】プロピレンオキサイド中に含まれている少なく
とも分子量40,000以上の高分子量ポリプロピレン
オキサイド重合体をゼオライトまたはマグネシア基材物
質に接触させてプロピレンオキサイドを精製する。 【効果】プロピレンオキサイド中の高分子量ポリプロピ
レンオキサイド化合物濃度の低減が可能となり、発泡良
好な軟質ウレタンフォームを製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロピレンオキサイドの
精製方法に関する。詳しくは本発明は、自動車家具等の
クッション材として用いられている軟質ポリウレタンフ
ォーム用ポリエーテルポリオールの原料となるプロピレ
ンオキサイドの精製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロピレンオキサイドは、軟質ポリウレ
タンフォーム用ポリエーテルポリオールの重要な原料で
あり、工業的には、プロピレン、塩素および水を出発原
料とするクロロヒドリン法ならびにプロピレンの直接酸
化法であるハルコン法により生産されている。プロピレ
ンオキサイドはその製造後、直ちにポリエーテルポリオ
ールの原料として用いることもあるが、原料タンク等に
貯蔵しておきそこからポリエーテルポリオール製造用反
応器に移液することが多い。ラーソン(Larson)
によると、プロピレンオキサイド貯蔵中、特に炭素鋼か
らなる材質と長期間接触していると、プロピレンオキサ
イド中に少なくとも分子量50,000以上の高分子量
ポリプロピレンオキサイド重合体が生成し、該物質を含
むプロピレンオキサイドを使用したポリエーテルポリオ
ールにより軟質ポリウレタンフォームを製造すると、ブ
ローホールの大きい軟質ポリウレタンフォームになるこ
とが開示されている(特開昭63−166873、米国
特許第4,692,535号)。ラーソンらはこの問題
を解決するために、高分子量ポリプロピレンオキサイド
重合体を含むプロピレンオキサイドを活性炭、木炭およ
びアタパルジャイトから選ばれる吸着剤物質の固定層に
通して濾過またはパーコレートする方法を提案してい
る。また、バックマン(Bachman)もプロピレン
オキサイド中に少なくとも50,000以上のポリプロ
ピレンオキサイド重合体が0.1重量ppmを上回って
存在していると、該プロピレンオキサイドから調製した
ポリエーテルポリオールは、ポリウレタンフォームにお
いてわずかなフォーム膨張および実質的なブローホール
を形成することを確認している(特開平6−19982
3、米国特許第5,235,075号)。バックマンは
この問題を解決するために、実質的にか焼されていない
けいそう土からなる固定層に高分子量ポリプロピレンオ
キサイド重合体をふくむプロピレンオキサイドを通液し
て、高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体を除去す
る方法を提案している。
【0003】本発明者らは、ブローホールが大きい、つ
まり発泡不良の軟質ポリウレタンフォームの製造に用い
たポリエーテルポリオールの原料プロピレンオキサイド
中に少なくとも分子量40,000以上の高分子量ポリ
プロピレンオキサイド重合体が数百ppbの範囲で存在
しており、この高分子量ポリプロピレンオキサイド重合
体を含むプロピレンオキサイドを用いてポリエーテルポ
リオールを製造する際、ポリエーテルポリオール中の高
分子量ポリプロピレンオキサイド重合体濃度が50pp
b以上になると、得られるポリウレタンフォームに一部
ブローホールが形成され、さらにその濃度が増加するに
従い、フォームがコラプス(collapse)する現
象を確認した。しかし、プロピレンオキサイド中の高分
子量ポリプロピレンオキサイド重合体濃度が50ppb
未満であるものから製造したポリエーテルポリオールの
発泡挙動は良好で、かつ、ブローホールのない軟質ポリ
ウレタンフォームが得られる。
【0004】つまり、プロピレンオキサイド中の高分子
量ポリプロピレンオキサイド重合体濃度が多くなると、
軟質ポリウレタンフォームを製造する際に、ブローホー
ルが形成されたり、フォームのコラプスが大きくなると
いった問題が起きる。
【0005】プロピレンオキサイド中の少なくとも分子
量40,000以上の高分子量ポリエーテル化合物を除
去する方法として、該プロピレンオキサイドを使用直前
にさらに蒸留すれば、高分子量ポリプロピレンオキサイ
ド重合体の存在しない精製されたプロピレンオキサイド
が得られる。しかし、プロピレンオキサイド貯蔵タンク
からポリエーテルポリオール反応器の間に蒸留工程を設
けることは、ポリエーテルポリオールの製造コストを上
げる要因となり、しかも設備的にもかなり制約が生じて
しまう等の欠点がある。
【0006】この問題を解決するためラーソンらおよび
バックマンが開示しているように、プロピレンオキサイ
ド中の高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体を吸着
剤物質により除去できれば、ポリエーテルポリオール製
造工程に容易に組み込めるため、安価なプロピレンオキ
サイド精製方法として工業的に好ましい。
【0007】バックマンは実質的にか焼されていないけ
いそう土からなる層に高分子量ポリプロピレンオキサイ
ド重合体を含むプロピレンオキサイドを通液することに
よりプロピレンオキサイドを精製する方法を提案してい
る。バックマンによると、用いるけいそう土は実質的に
か焼されていないことはもちろんのこと、そのBET表
面積(Brunauer−Emmett−Teller
らの多分子層吸着理論に基づいた測定法により求めた粉
体固体の表面積)、吸着表面積と脱着表面積の差、平均
細孔半径およびけいそう土の産出地域が指定されてい
る。本発明者らが調べた範囲では、該けいそう土と類似
の物性を示すけいそう土、昭和化学工業(株)製ラジオ
ライトSPF(大分県産出、淡水層産けいそう土)を用
いてバックマンの方法に従い、高分子量ポリエーテル化
合物を含むプロピレンオキサイドを処理すると、高分子
量ポリエーテル化合物の除去は可能になったが、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコールを始めとする
低分子量ポリオール化合物が生成することがわかった。
また、ラーソンらが提案しているプロピレンオキサイド
中の高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体の吸着剤
物質としての活性炭素、木炭およびアタパルジャイトの
使用についても、本発明者らが調べた範囲では、上記か
焼されていないけいそう土を用いた場合と同様に、低分
子量ポリオール化合物の顕著な生成が認められた。この
様な低分子量ポリオール化合物の副生は、プロピレンオ
キサイドを精製し高純度化する目的に反しており、ま
た、得られるポリエーテルポリオールの性能にも差異が
生じると考えられ、このような低分子量ポリオール化合
物が生成しない精製方法が必要とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの理由から、プ
ロピレンオキサイド中の高分子量ポリプロピレンオキサ
イド重合体を除去し精製する方法において、プロピレン
オキサイド中に低分子量ポリオール化合物が不純物とし
て生成しない安価な精製方法が要求されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を克服するため鋭意検討した結果、ゼオライトおよび
マグネシア基材物質からなる群から選ばれる一種類以上
から成る化合物を、高分子量ポリプロピレンオキサイド
重合体を含むプロピレンオキサイドと接触させることに
より、高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体が除去
されたプロピレンオキサイドを得る精製方法を見出し
た。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、プロピレンオ
キサイドを、ゼオライトおよびマグネシア基材物質から
なる群から選ばれる一種類以上の化合物と接触させ、プ
ロピレンオキサイド中の少なくとも分子量40,000
以上の高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体を除去
することを特徴とするプロピレンオキサイドの精製方法
である。
【0011】以下に本発明の方法について詳細に説明す
る。ゼオライトは、天然産あるいは合成品のどちらでも
良いが、入手が容易な合成ゼオライトが好ましい。合成
ゼオライトは一般にモレキュラーシーブと称され、乾燥
剤として幅広く工業的に用いられている(以下、合成ゼ
オライトをモレキューラーシーブと称する。)。市販さ
れているモレキュラーシーブは、その細孔径により、3
A、4A、5A、10X、13Xの5種類に大きく区別
されている。その細孔径は順に、3オングストローム、
4オングストローム、5オングストローム、9オングス
トローム、10オングストロームで、その分子ふるい作
用により選択吸着性が現れる。本発明では、細孔径が3
〜10オングストロームのモレキュラーシーブを用いた
場合に、プロピレンオキサイド中の高分子量プロピレン
オキサイド重合体の除去効果が顕著であった。この他に
も用途に応じて様々なグレードがあるが、基本的には、
吸着後の形態変化、膨潤性および水による破壊などがな
いこと、再生により繰り返し使用が可能なこと、そし
て、腐食性、環境汚染性がなく、無害で取り扱いが容易
な点がモレキュラーシーブの特徴である(参考文献;ゼ
オライト−基礎と応用 原 伸宣 高橋 浩編 講談社
サイエンスブック)。本発明においては上記細孔径範囲
のモレキュラーシーブを組み合わせても使用することが
でき、また、必要に応じモレキュラーシーブを粉砕・ふ
るい分けして所望の粒径範囲のものを用いる事も可能で
ある。
【0012】マグネシア基材物質は、その組成のうち9
0重量%以上が酸化マグネシウムであることが好まし
い。マグネシア基材物質は一般に活性酸化マグネシウム
と称され、工業的に広く使用されている。その形態とし
ては粉末状、粒状の2種類が代表的であり、本発明にお
いてはどちらを使用してもかまわない(参考文献;吸着
および吸着剤 C.L.マンテル著 柳井 弘 加納
久雄共訳 技報堂)。
【0013】本発明では、ゼオライト、マグネシア基材
物質を各々単独で使用しても良いし、両者を混合して使
用しても良い。これらの化合物の重量混合比は、特に限
定されない。
【0014】プロピレンオキサイドに対するゼオライト
および酸化マグネシウムの濃度は0.5重量%から30
重量%の範囲が好ましい。プロピレンオキサイドに対す
る吸着剤物質の濃度が0.5重量%より少なくなると、
プロピレンオキサイド中の高分子量ポリプロピレンオキ
サイド重量体の除去効率が低下する。また、30重量%
より多いと、プロピレンオキサイドと上記吸着剤物質を
接触させたときにプロピレンオキサイドの温度が上昇す
るため、安全性から好ましくない。プロピレンオキサイ
ドとゼオライトおよび酸化マグネシウムとの接触時間は
10分から80分が好ましい。10分より短いとプロピ
レンオキサイド中の高分子量ポリプロピレンオキサイド
重量体の除去効率が低下する。80分より長く接触させ
ても高分子量ポリプロピレンオキサイド重量体の除去効
率は変わらない。プロピレンオキサイドと上記吸着剤を
接触させるときの温度は3〜34℃の範囲で行うことが
好ましい。このような操作を行うことにより、プロピレ
ンオキサイド中の少なくとも分子量40,000以上の
高分子量ポリプロピレンオキサイド重量体濃度は50p
pb未満になる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明の態様
を明らかにするが、本発明はこれら実施例に限定される
ものでない。
【0016】プロピレンオキサイド中の高分子量ポリプ
ロピレンオキサイド重合体濃度は以下の方法により求め
た。すなわち、あらかじめ分析天秤で重量を測定したプ
ロピレンオキサイドを、ガラス製ナスフラスコに、ガラ
ス製沸石とともに移液し、ロータリーエバポレーターを
用いて約20gまで濃縮した。このとき、ナスフラスコ
が接している水槽の温度は43℃に、ロータリーエバポ
レーターの冷却部は冷却循環ポンプを用いて5℃に調整
した。また、エバポレーター内をアスピレーターにより
500mmHgまで減圧した。次に濃縮されたプロピレ
ンオキサイドを白金製蒸発皿に移液し、局所排気装置の
設置されている実験台上において5℃から17℃の温度
範囲で40時間かけて乾燥窒素を吹き付けプロピレンオ
キサイドを蒸発させた。その後、減圧ポンプを設置して
いる真空乾燥器に白金製蒸発皿を入れ、40℃、5mm
Hg以下の条件で20時間乾燥した。そして、白金製蒸
発皿が室温になるまで乾燥窒素を用いて冷却し、分析天
秤により白金製蒸発皿の重量を測定した。プロピレンオ
キサイドを移液する前の白金製蒸発皿の重量も同じ分析
天秤で測定しておいた。プロピレンオキサイドを移液
し、乾燥させた後の白金製蒸発皿の重量からプロピレン
オキサイド移液前の白金製蒸発皿の重量を差し引いた値
を用いたプロピレンオキサイドの重量で割ることによ
り、プロピレンオキサイド中に含まれている不純物濃度
を算出した。
【0017】プロピレンオキサイド中の不純物濃度から
高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体濃度を求める
ため、以下の方法により分析を行った。すなわち、白金
製蒸発皿に残存している試料を高速液体クロマトブラフ
ィー用テトラヒドロフラン(以下、THFと略する。)
に0.05重量%濃度以下になるように溶解し、ゲル浸
透クロマトグラフィー(以下、GPCと略する。)カラ
ムで分析を行った。用いたGPCカラムは昭和電工
(株)製のShodexKF−80Mを2本直列に連結
した。GPC分析装置は、島津製作所製のLC−6Aを
用いた。ポンプ、カラムオーブン、示差屈折率検出器お
よびインテグレーターからなる。溶離液には上述のTH
Fを用いた。THFの流速は1.2mL/min.で、
この時のカラム温度は40℃に調節した。プロピレンオ
キサイド中の不純物の分子量を求めるため、東ソー
(株)製のGPC分析用標準ポリスチレンF−40、F
−10、F−2、A−5000、A−2500およびA
−1000を用いた。GPC分析用標準ポリスチレン
(重量平均分子量は先に示した順に427,000、1
06,000、17,200、6,400、2,800
および950)を用いてインテグレーターに分子量検量
線を作成し、この検量線データに基づき不純物の分子量
を求めた。この時に分子量40,000以上のピーク面
積の割合をインテグレーターにより計算させ、この値を
先に求めたプロピレンオキサイド中の不純物濃度に掛け
ることにより、高分子量ポリプロピレンオキサイド重合
体濃度とした。
【0018】発泡不良の大きい軟質ポリウレタンフォー
ムの調製に用いたポリエーテルポリオールの原料プロピ
レンオキサイドを上記の方法により分析した結果、2.
99ppmの不純物が存在していた。この不純物をGP
Cにより分析して高分子量ポリプロピレンオキサイド重
合体濃度を求めたところ、プロピレンオキサイド中に2
20ppb含有していることを確認した(このプロピレ
ンオキサイドを未処理プロピレンオキサイドと称す
る。)。以降の実験にはすべてこのプロピレンオキサイ
ドを使用した。
【0019】また、未処理プロピレンオキサイドの吸着
剤物質による精製は以下の方法により行った。すなわ
ち、2Lのジャッケット付きガラス製オートクレーブに
プロピレンオキサイドを仕込み、続いて仕込んだプロピ
レンオキサイドの約10重量%に相当する吸着剤物質を
挿入し、350r.p.m.の回転数で30分間攪拌を
行った。使用するプロピレンオキサイド量が多いときに
は処理回数を重ねた。この時の温度は16℃に保ち、オ
ートクレーブの内圧は窒素で1kg/cm2 Gとした。
30分攪拌後、プロピレンオキサイドと吸着剤物質の混
合物を取り出し、東洋濾紙(株)製のポリテトラフルオ
ロエチレン製メンブランフィルター(孔径0.2μm)
濾紙を用いて、プロピレンオキサイドの濾過を行った。
その後、該プロピレンオキサイドを上述の方法により蒸
発したときの不揮発性不純物のGPC分析を行うことに
より精製後の高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体
濃度を求めた。また、同時にこの不揮発性不純物の赤外
線吸収スペクトル(島津製作所(株)製FT−IR81
00M)を測定し、水酸基(3300cm-1)およびエ
ーテル基(1100cm-1)に帰属される特性吸収の強
度から低分子量ポリオール化合物の副生のし易さを評価
した。
【0020】実施例1〜6:比較例1〜2 実施例1 オートクレーブに未処理プロピレンオキサイド337
5.4gと和光純薬工業(株)製モレキュラーシーブス
3A 1/16を335.2g仕込み、上述の方法によ
り処理を行った。プロピレンオキサイド中の高分子量ポ
リエーテル化合物濃度は15ppbであった。
【0021】実施例2 オートクレーブに未処理プロピレンオキサイド364
6.0gと和光純薬工業(株)製モレキュラーシーブス
4A 1/16を359.2g仕込み、上述の方法によ
り処理を行った。プロピレンオキサイド中の高分子量ポ
リエーテル化合物濃度は10ppbであった。
【0022】実施例3 オートクレーブに未処理プロピレンオキサイド307
0.5gと和光純薬工業(株)製モレキュラーシーブス
10X 1/16を300.5g仕込み、上述の方法に
より処理を行った。プロピレンオキサイド中の高分子量
ポリエーテル化合物濃度は検出限界以下(0ppbとす
る。)であった。
【0023】実施例4 オートクレーブに未処理プロピレンオキサイド310
0.0gと和光純薬工業(株)製モレキュラーシーブス
13X 1/16を310.0g仕込み、上述の方法に
より処理を行った。プロピレンオキサイド中の高分子量
ポリエーテル化合物濃度は検出限界以下(0ppbとす
る。)であった。
【0024】実施例5 オートクレーブに未処理プロピレンオキサイド466
8.4gを加えた後、140.5gの和光純薬工業
(株)製モレキュラーシーブス13X 1/16と32
6.8gの和光純薬工業(株)製酸化マグネシウム 軽
質からなる混合物を仕込み、上述の方法により処理を行
った。プロピレンオキサイド中の高分子量ポリエーテル
化合物濃度は5ppbであった。
【0025】実施例6 未処理プロピレンオキサイド3209.1gと和光純薬
工業(株)製酸化マグネシウム 軽質を310.2gオ
ートクレーブに仕込み、上述の方法により処理を行っ
た。プロピレンオキサイド中の高分子量ポリエーテル化
合物濃度は35ppbであった。
【0026】比較例1 未処理プロピレンオキサイド3780.3gと和光純薬
工業(株)製ワコーゲルC−200(シリカゲルの商品
名)340.2gをオートクレーブに仕込み、上述の方
法により処理を行った。プロピレンオキサイド中の高分
子量ポリエーテル化合物濃度は105ppbであった。
【0027】比較例2 未処理プロピレンオキサイド2890.5gをそのまま
使用した。プロピレンオキサイド中の高分子量ポリエー
テル化合物濃度は220ppbであった。結果を表1に
示す。合成ゼオライトおよび酸化マグネシウムを使用し
ていない比較例1では、未処理プロピレンオキサイド中
の高分子量ポリエーテル化合物濃度の除去率が低いのに
対し、合成ゼオライトおよび酸化マグネシウムを用いた
実施例1〜6では未処理プロピレンオキサイド中の高分
子量ポリエーテル化合物濃度の除去率が高い。
【0028】実施例1〜6および比較例1、2に示した
プロピレンオキサイドを使用してポリエーテルポリオー
ルを合成し、軟質ポリウレタンフォームの発泡試験を行
った。ポリエーテルポリオールの合成方法ならびに発泡
評価処方を示す。
【0029】ポリエーテルポリオール;純度96重量%
の水酸化カリウムを触媒として用い反応温度110〜1
15℃でペンタエリスリトールにプロピレンオキサイド
を反応させ、次いで同じ温度条件でエチレンオキサイド
を反応させて得られる、水酸基価34mgKOH/gの
ポリオール。使用原料のモル比はペンタエリスリトー
ル:水酸化カリウム:プロピレンオキサイド:エチレン
オキサイドの順に1:0.5:140.2:30.6で
ある。使用したプロピレンオキサイドは実施例1〜6お
よび比較例1〜2に示した試料であるが、エチレンオキ
サイドはすべて同じロットの試料を用いた。
【0030】発泡評価は次のように行った。ポリエーテ
ルポリオール60重量部に対して、三井東圧化学(株)
製ポリマーポリオールPOP−31/28を40重量
部、ジエタノールアミンを1.2重量部、日本ユニカー
(株)製シリコーン整泡剤L−5309を1.0重量
部、蒸留水3.4重量部、活材ケミカル(株)製アミン
触媒ミニコL−1020を0.50重量部そして活材ケ
ミカル(株)製アミン触媒ミニコTMDAを0.15重
量部を500mLポリカップに秤量し、高速回転ホモミ
キサーを用い、4000r.p.m.で50秒攪拌し、
レジンプレミックスを調製した。このように調製したレ
ジンプレミックスならびに三井東圧化学(株)製TDI
80/20(イソシアナート)40.7gの液温を2
3℃に調節した。液温の調節が完了したら、レジンプレ
ミックスにTDI 80/20を添加し、高速回転ホモ
ミキサー4500r.p.m.で5秒間混合攪拌後、素
早く3Lポリビーカーに注入し発泡させた。実施例1〜
6のプロピレンオキサイドで合成したポリエーテルポリ
オールを使用して調製した軟質ポリウレタンフォームの
発泡結果を実施例7〜12に、比較例1、2のプロピレ
ンオキサイドで合成したポリエーテルポリオールを使用
して調製した軟質ポリウレタンフォームの発泡結果を比
較例3、4として表2に示す。尚、発泡処方に使用した
化合物はポリエーテルポリオール以外はすべて同じロッ
トのものである。実施例7〜12に示すように吸着剤物
質処理されたプロピレンオキサイドを使用したポリエー
テルポリオールにより調製した軟質ポリウレタンフォー
ムの発泡状態は良好であるのに対し、比較例3、4のよ
うに未処理プロピレンオキサイドを用いたポリエーテル
ポリオールにより調製した軟質ポリウレタンフォームは
発泡不良を起こすことがわかる。
【0031】
【表1】 <注> PPO;ポリプロピレンオキサイドの略 MS;モレキュラーシーブの略 MgO;酸化マグネシウムの略 低分子量ポリオール化合物の副生の評価;○は低分子量
ポリオールが副生していることを、×は副生していない
ことを示している。比較例2のプロピレンオキサイドは
吸着剤処理していないので、組成は変化していない。そ
のため−とした。
【0032】
【表2】 フォーム発泡状態の評価;発泡状態が良好であれば○、
フォームの一部にブローホールが形成され発泡不良であ
れば△、フォームがコラプスした状態であれば×とし
た。
【0033】
【発明の効果】プロピレンオキサイドを、ゼオライトお
よびマグネシア基材物質からなる群から選ばれる一種類
以上の化合物に接触させることにより、プロピレンオキ
サイド中に含まれている少なくとも分子量40,000
以上の高分子量ポリプロピレンオキサイド重合体を効率
よく除去でき、また、副生物として低分子量ポリオール
化合物の生成も認められない。本発明の精製方法により
得られたプロピレンオキサイドを用いることにより、発
泡が良好な軟質ポリウレタンフォーム用ポリエーテルポ
リオールを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊豆川 作 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレンオキサイドを、ゼオライトお
    よびマグネシア基材物質からなる群から選ばれる一種類
    以上の化合物と接触させ、プロピレンオキサイド中の少
    なくとも分子量40,000以上の高分子量ポリプロピ
    レンオキサイド重合体を除去することを特徴とするプロ
    ピレンオキサイドの精製方法。
  2. 【請求項2】 細孔径が3〜10オングストロームのゼ
    オライトを用いることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 マグネシア基材物質の90重量%以上が
    酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1記載
    の方法。
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