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JPH08248303A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

Info

Publication number
JPH08248303A
JPH08248303A JP7047299A JP4729995A JPH08248303A JP H08248303 A JPH08248303 A JP H08248303A JP 7047299 A JP7047299 A JP 7047299A JP 4729995 A JP4729995 A JP 4729995A JP H08248303 A JPH08248303 A JP H08248303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
focus
focus detection
shift amount
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7047299A
Other languages
English (en)
Inventor
Junko Nagahata
純子 長畑
Hiroshi Ueda
浩 上田
Akio Kaneuma
章夫 金馬
Goji Kishimoto
剛司 岸本
Tatsuo Nakajima
達男 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP7047299A priority Critical patent/JPH08248303A/ja
Priority to US08/611,697 priority patent/US5825016A/en
Publication of JPH08248303A publication Critical patent/JPH08248303A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals
    • G02B7/34Systems for automatic generation of focusing signals using different areas in a pupil plane
    • G02B7/346Systems for automatic generation of focusing signals using different areas in a pupil plane using horizontal and vertical areas in the pupil plane, i.e. wide area autofocusing

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 左右1対の受光素子によって、遠近競合時に
も撮影対象のピントのずれ量を正しく検出する焦点調節
装置を提供する。 【構成】 コンデンサレンズ12、左右1対の結像レン
ズ14および左右1対のCCDからなるラインセンサ1
0を有する受光部6と、ラインセンサ10の出力信号を
処理する信号処理部7をカメラに備える。撮影レンズ1
を透過した光を受光部6に導き、結像レンズ14によっ
てラインセンサ10上に左右像を結像させる。信号処理
回路7は、ラインセンサ10の左像の映像信号を複数の
画素ブロックに分割し、各画素ブロックと右像の映像信
号との相関演算を行なって、ピントのずれ量を検出す
る。そのピントのずれ量検出において遠近競合発生の有
無を調べ、遠近競合時には画素ブロックをより少ない画
素数のブロックにさらに分割して、各分割ブロックにつ
いて相関演算を行なって、ピントのずれ量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影対象に対する撮影
レンズの焦点位置のずれを検出する焦点検出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】撮影レンズを透過して入射する撮影対象
からの光を受光してピントのずれ量を検出し、カメラか
ら撮影対象までの距離に応じて撮影レンズの焦点位置を
自動調節する焦点調節装置を備えたカメラが普及してい
る。このようなカメラでは、左右1対の受光素子をカメ
ラボディーに配設し、撮影レンズを透過した光の一部を
左右の受光素子で検出して、受光素子上の左右像の位置
のずれに基づいてピントのずれ量を検出する。また、撮
影レンズ駆動用のモータをカメラボディー内または撮影
レンズ鏡筒内に配設し、検出したピントのずれ量に応じ
て撮影レンズを前または後に移動させて撮影レンズの焦
点位置を変え、ピント調節を行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、受光素子に
は主たる撮影対象からの光のみならずその背景からの光
も入射するため、検出されるピントのずれ量は背景の影
響を受けることになる。撮影対象に比べ背景のコントラ
ストが低いときには、ピントのずれ量検出に寄与する背
景の影響は小さく、撮影対象のピントのずれを正しく検
出することができるが、コントラストの高い背景がある
ときにはときにはピントのずれ量検出へのその背景の寄
与が大きくなって、撮影対象のピントのずれ量を正しく
検出することができなくなる。この現象を遠近競合と呼
ぶ。遠近競合が生じた場合、検出したピントのずれ量に
基づいて撮影レンズ位置を設定すると、撮影対象とコン
トラストの高い背景との中間にピントが合う状態となっ
て、撮影対象に対してピントが合わなくなる。
【0004】ピント検出への背景の影響は、受光素子が
検出する撮影対象と背景の大きさの割合にも依存する。
すなわち、受光素子に撮影対象が大きく結像するときに
は背景の影響は小さく、逆に撮影対象の像が小さいとき
には背景の影響が大きくなる。この対策として、撮影領
域の狭い範囲を受光する素子と広い範囲を受光する素子
とを備えて、撮影対象の大きさに応じて受光素子を切り
替えることにより、撮影対象に対して正しくピント調節
できるようにする方法がある。また、遠近競合時には、
狭い範囲の検出結果によるピントのずれ量と広い範囲の
検出結果によるピントのずれ量とを比較して、撮影対象
のピントのずれ量を検出する技術も知られている。しか
しながら、この方法では、それぞれ狭い範囲と広い範囲
を受光する2種類の受光素子を備える必要があり、カメ
ラの光学系が複雑になるとともに、カメラの小型化が難
しくなる。
【0005】本発明は、左右1対の受光素子によって、
遠近競合時にも撮影対象のピントのずれ量を正しく検出
する焦点検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、撮影レンズの焦点状態に応じて相対的
な位置関係が変化する第1の像と第2の像をそれぞれ形
成する光学系と、前記第1の像と第2の像をそれぞれ複
数の光電変換素子で検出するセンサと、前記センサの出
力に基づいて、前記第1の像と第2の像の相対的な位置
関係を像のずれ量として求め、撮影レンズの焦点状態を
検出する焦点検出装置において、センサ上の像を複数の
領域に分割し、分割した領域ごとに第1の像と第2の像
のずれ量を検出する第1の焦点検出手段と、第1の焦点
検出手段によって得られた結果に基づいて、分割した複
数の領域の中から1つの領域を選択する領域選択手段
と、領域選択手段により選択された領域をさらに小さな
領域に分割して、第1の焦点検出手段で得られた第1の
像と第2の像のずれ量が検出された位置を中心として、
ずれ量の範囲よりも狭い範囲で、分割した小さな領域ご
とに第1の像と第2の像のずれ量を検出する第2の焦点
検出手段と、領域選択手段によって選択された領域の像
から得られる情報に基づいて、第2の焦点検出手段の動
作を行なうことを選択する焦点検出選択手段と、第1の
焦点検出手段または第2の焦点検出手段の少なくとも一
方によって得られた結果から、第1の像と第2の像のず
れ量を算出するずれ量算出手段とを有する構成とする。
【0007】また、撮影レンズを透過した光の異なる部
位の光束をそれぞれ結像させて、これらの像の相対位置
から撮影対象に対する撮影レンズのピントのずれ量を検
出する焦点検出装置において、アレイ状に配列された画
素からなる第1および第2の受光センサと、撮影レンズ
透過光のうち異なる部位の光束をそれぞれ第1の受光セ
ンサと第2の受光センサに結像させる光学系と、第1の
受光センサの像を連続した複数の画素からなる複数の領
域に分割し、各領域のコントラストを算出して高いコン
トラストの領域を所定数選出する高コントラスト領域選
出手段と、高コントラスト領域選出手段によって選出さ
れた領域それぞれについて、第2の受光素子の像との相
関演算を行なって、高コントラスト領域と第2の受光素
子の像のずれ量と不一致度を検出する第1の焦点検出手
段と、第1の焦点検出手段によって検出したずれ量に基
づいて、前記所定数の高コントラスト領域の中から1つ
の領域を選択する領域選択手段と、領域選択手段によっ
て選択された領域をより小さな領域に分割し、各分割領
域について、第2の受光素子の像との相関演算を行なっ
て、分割領域と第2の受光素子の像のずれ量を検出する
第2の焦点検出手段と、領域選択手段によって選択され
た領域のコントラストと像の不一致度に基づいて、第1
の焦点検出手段または第2の焦点検出手段の少なくとも
一方によって検出したずれ量から第1の受光センサの像
と第2の受光センサの像の相対位置を算出する相対位置
算出手段とを備える構成とする。
【0008】
【作用】撮影レンズの焦点状態に応じて相対的な位置関
係が変化する第1の像と第2の像をそれぞれ形成する光
学系と、前記第1の像と第2の像をそれぞれ複数の光電
変換素子で検出するセンサと、前記センサの出力に基づ
いて、前記第1の像と第2の像の相対的な位置関係を像
のずれ量として求め、撮影レンズの焦点状態を検出する
焦点検出装置において、センサ上の像を複数の領域に分
割し、分割した領域ごとに第1の像と第2の像のずれ量
を検出する第1の焦点検出手段と、第1の焦点検出手段
によって得られた結果に基づいて、分割した複数の領域
の中から1つの領域を選択する領域選択手段と、領域選
択手段により選択された領域をさらに小さな領域に分割
して、第1の焦点検出手段で得られた第1の像と第2の
像のずれ量が検出された位置を中心として、ずれ量の範
囲よりも狭い範囲で、分割した小さな領域ごとに第1の
像と第2の像のずれ量を検出する第2の焦点検出手段
と、領域選択手段によって選択された領域の像から得ら
れる情報に基づいて、第2の焦点検出手段の動作を行な
うことを選択する焦点検出選択手段と、第1の焦点検出
手段または第2の焦点検出手段の少なくとも一方によっ
て得られた結果から、第1の像と第2の像のずれ量を算
出するずれ量算出手段とを有する構成では、第1の焦点
検出手段によって、センサ上の像が分割されて分割され
た領域ごとに第1の像と第2の像のずれ量が検出され
る。その検出されたずれ量に基づいて領域選択手段が1
つの領域を選択する。選択された領域は第2の焦点検出
手段によってさらに小さな領域に分割されて、各分割領
域ごとに第1の像と第2の像のずれ量が検出される。第
2の焦点検出手段でずれ量を検出する像の範囲は、第1
の焦点検出手段で検出したずれ位置を中心とする検出し
たずれ量よりも狭い範囲である。第2の焦点検出手段に
よるずれ量の検出を行なうか否かは、領域選択手段によ
って選択された領域の像から得られる情報、例えばコン
トラストや像の不一致度に基づいて、焦点検出選択手段
により判断される。第1の像と第2の像のずれ量は、第
1の焦点検出手段または第2の焦点検出手段のいずれか
一方または両方によって検出されたずれ量から算出され
る。
【0009】また、撮影レンズを透過した光の異なる部
位の光束をそれぞれ結像させて、これらの像の相対位置
から撮影対象に対する撮影レンズのピントのずれ量を検
出する焦点検出装置において、アレイ状に配列された画
素からなる第1および第2の受光センサと、撮影レンズ
透過光のうち異なる部位の光束をそれぞれ第1の受光セ
ンサと第2の受光センサに結像させる光学系と、第1の
受光センサの像を連続した複数の画素からなる複数の領
域に分割し、各領域のコントラストを算出して高いコン
トラストの領域を所定数選出する高コントラスト領域選
出手段と、高コントラスト領域選出手段によって選出さ
れた領域それぞれについて、第2の受光素子の像との相
関演算を行なって、高コントラスト領域と第2の受光素
子の像のずれ量と不一致度を検出する第1の焦点検出手
段と、第1の焦点検出手段によって検出したずれ量に基
づいて、前記所定数の高コントラスト領域の中から1つ
の領域を選択する領域選択手段と、領域選択手段によっ
て選択された領域をより小さな領域に分割し、各分割領
域について、第2の受光素子の像との相関演算を行なっ
て、分割領域と第2の受光素子の像のずれ量を検出する
第2の焦点検出手段と、領域選択手段によって選択され
た領域のコントラストと像の不一致度に基づいて、第1
の焦点検出手段または第2の焦点検出手段の少なくとも
一方によって検出したずれ量から第1の受光センサの像
と第2の受光センサの像の相対位置を算出する相対位置
算出手段とを備える構成では、撮影レンズ透過光の異な
る部位の光束がそれぞれ第1、第2の受光センサに結像
するため、これらの像は撮影レンズの焦点位置によって
相対位置が変化することになる。高コントラスト選出手
段によって第1の受光センサの像のコントラストの高い
領域が所定数選出され、第1の焦点検出手段によってこ
れらの領域と第2の受光センサの像とずれ量が検出され
る。検出したずれ量に基づいて高コントラスト領域の中
から1つの領域が選択され、第2の焦点検出手段によっ
てより小さな領域に分割されて、各分割領域と第2の受
光センサの像とのずれ量が検出される。選択された高コ
ントラスト領域のコントラストと像の不一致度に基づい
て、大きい領域で検出したずれ量と小さい領域で検出し
たずれ量の一方または両方から第1および第2の受光セ
ンサの像の相対位置が算出される。
【0010】
【実施例】本発明の焦点調節装置を一眼レフカメラに適
用した第1の実施例の概略構成を図1に示す。カメラボ
ディー(不図示)の前面に撮影レンズ1が装着されてい
る。撮影レンズ1はカメラボディーに対して着脱可能に
構成されており、焦点距離、開放絞り値等の異なる種々
の撮影レンズが用意され、交換してカメラボディーに装
着できるようになっている。撮影レンズ1は単体レンズ
を組み合わせてなる複数の群から構成されており、一部
の群(焦点位置調節群)が光軸に沿って移動することに
より焦点位置が調節される。
【0011】カメラボディー内後部には撮影フィルム2
が供給されており、撮影レンズ1透過光によって撮影フ
ィルム2が感光して撮影が行なわれる。カメラから撮影
対象までの距離に応じて撮影レンズ1の焦点位置を設定
することで、撮影フィルム2上にピントの合った像が形
成され、鮮鋭な像が撮影される。
【0012】撮影フィルム2の前方には反射鏡3が配設
され、反射鏡3の上方には焦点板4およびペンタプリズ
ム5が設けられている。反射鏡3は、撮影レンズ1から
撮影フィルム2に至る光路上に退避可能に設けられてお
り、通常は光路上にあって撮影レンズ1透過光を上方に
反射する。不図示のシャッターレリーズ操作時には、撮
影フィルム2に光が到達するのを妨げないように、反射
鏡3は光路から退避する。
【0013】反射鏡3によって上方に反射された光は焦
点板4に結像し、カメラ使用者はペンタプリズム5を介
して焦点板4上の像を観察することができる。撮影レン
ズ1の光軸が反射鏡3と交わる点から撮影フィルム2ま
での距離と焦点板4までの距離とは等しく設定されてお
り、撮影フィルム2にピントが合っているときには焦点
板4にもピントが合って、使用者は鮮鋭な像を観察する
ことができる。
【0014】上記の反射鏡3、焦点板4およびペンタプ
リズム5は一眼レフカメラの周知の構成要素であるが、
本実施例のカメラは自動焦点調節カメラであり、このた
めに、受光部6および信号処理回路7からなる焦点検出
装置ならびにモータからなる撮影レンズ駆動装置8を備
えている。また、反射鏡3の中央部分は半透過性に形成
され、反射鏡3の中央部後面には小さな副反射鏡9が固
定設置されている。焦点検出装置の受光部6は副反射鏡
9の下方に配置されており、撮影レンズ1透過光の一部
は反射鏡3の中央部を透過した後、副反射鏡9によって
下方に反射されて受光部6に導かれる。
【0015】受光部6はラインセンサ10を備えてお
り、ラインセンサ10は副反射鏡9からの光を検出して
電気信号を出力する。この出力は信号処理回路7によっ
て後に詳述するように処理されて、合焦位置からのピン
トのずれ量およびずれの方向が検出される。信号処理回
路7はマイクロコンピュータからなり、ピントのずれ量
およびその方向を含むデフォーカス信号を出力し、撮影
レンズ駆動装置8に与える。
【0016】撮影レンズ駆動装置8は、デフォーカス信
号に基づいて、モータによって撮影レンズ1の焦点位置
調節群を駆動して、撮影レンズ1の焦点位置を設定す
る。また、本実施例のカメラには表示装置11が設けら
れており、信号処理回路7からのデフォーカス信号を受
けて、合焦のときには合焦であることを表示して、使用
者にピント状態を知らせる。
【0017】受光部6は、図1に示したように、副反射
鏡9からの光をラインセンサ10に導くために、コンデ
ンサレンズ12、反射鏡13、結像レンズ群14を有し
ている。反射鏡13は、光路を曲げることにより受光部
6の大きさを小さくするために設けられたものであり、
ラインセンサ10による光検出に必ずしも必要なもので
はない。反射鏡13を除いた受光部6の光学系を図2に
示す。
【0018】図2において、直線21は撮影レンズ1の
光軸に対応する。点線22は撮影フィルム2の露光面と
等価な面であり、撮影レンズ1の光軸と副反射鏡9の交
点から露光等価面22までの距離は、撮影レンズ1の光
軸と副反射鏡9の交点から撮影フィルム2の露光面まで
の距離に等しい。すなわち、撮影レンズ1から露光等価
面22までの光路長と撮影レンズ1から撮影フィルム2
までの光路長とは等しくなっている。
【0019】コンデンサレンズ12は、露光等価面22
からコンデンサレンズ12の焦点距離f1だけ離れた位
置に配置されている。コンデンサレンズ12の後方に
は、左右1対の結像レンズ14L、14Rが光軸21に
関して対称に配置されており、これらの結像レンズ14
L、14Rの前面には、所定の大きさの開口を有する視
野制限マスク23L、23Rが設けられている。視野制
限マスク23L、23Rは、結像レンズ14L、14R
に入射する光束の径を制限し、一定径の光束のみをライ
ンセンサ10に到達させる。
【0020】本実施例では受光用のラインセンサ10と
して左右1対のCCD(電荷結合素子)15L、15R
を用いる。これらのCCD15L、15Rは、結像レン
ズ14L、14Rの結像面上に、結像レンズ14L、1
4Rの光軸に対して垂直に配設されている。左右1対の
CCDに代えて単一の長いCCDを用い、その異なる受
光領域で結像レンズ14L、14Rによる左右像を受光
するようにしてもよい。
【0021】上記構成の受光部6では、副反射鏡9から
の光は露光等価面22を通過後コンデンサレンズ12に
よって集光し、視野制限マスク23L、23Rの開口を
通過して結像レンズ14L、14Rに到達する。左右結
像レンズ14L、14Rを透過した光はそれぞれ左右の
CCD15L、15Rの受光面上に結像する。コンデン
サレンズ12および結像レンズ14L、14Rの焦点距
離、ならびに露光等価面22からコンデンサレンズ1
2、結像レンズ14L、14RおよびCCD15L、1
5Rの受光面までの距離は、露光等価面22の像が左右
CCD15L、15Rに再結像するように設定されてい
る。
【0022】ここで、コンデンサレンズ12を露光等価
面22から離して配置してあることにより、たとえコン
デンサレンズ12に疵や埃がついた場合でも、それがC
CD15L、15R受光面上で鮮鋭な像を形成すること
が防止される。コンデンサレンズ12の疵や埃の像はノ
イズとなって撮影対象のピント検出に悪影響を及ぼす
が、ぼけた像はピント検出への寄与が小さく、上記配置
のコンデンサレンズ12では疵や埃による悪影響を低減
することができる。
【0023】また、視野制限マスク23L、23Rは、
撮影レンズ1を透過する光のうち特定の絞り値、たとえ
ばF5.6相当の開口領域を通過する光のみを通過させ
るように、コンデンサレンズ12およびCCD15L、
15Rの受光領域幅との関連において開口が設定されて
いる。周辺部がけられた光束をCCD15L、15Rで
受光した場合は、CCD15L、15Rの端部に光が到
達せず測光範囲が縮小し、ピントのずれ量を検出し得る
範囲が狭くなる。視野制限マスク23L、23Rの開口
を上記のように設定することにより、撮影レンズ1とし
て種々の交換レンズが用いられる場合、その開放絞り値
がF5.6より小さいレンズであれば、撮影レンズ自身
の瞳マスク部で一部がけられた光をCCD15L、15
Rで受光するという不都合が避けられて、常用される大
多数の交換レンズを適用することができる。
【0024】図2において、光軸21上の点P0、P1
2は、撮影レンズ1の前方の1点に対する合焦、前ピ
ン、後ピンの状態にある像の位置を示す。各像位置
0、P1、P2からの左CCD15Lへの入射位置はそ
れぞれPL0、PL1、PL2となり、右CCD15Rへ
の入射位置はそれぞれPR0、PR1、PR2となる。
【0025】合焦、前ピン、後ピンの像の再結像の位置
関係を図3に示す。合焦像Z0はCCD15L、15R
の受光面24上で再結像してZL0、ZR0となる。前ピ
ンの像Z1の再結像はZL1およびZR1となって、CC
D15L、15Rの受光面の前方に位置し、かつ合焦の
再結像ZL0およびZR0よりも光軸21に近くなる。一
方、後ピンの像Z2の再結像はZL2、ZR2となって、
CCD15L、15Rの受光面の後方に位置し、かつ、
合焦の再結像ZL0およびZR0よりも光軸21から離れ
る。したがって、前ピンの像Z1はCCD15L、15
Rの受光面上では若干ぼけて伸長した像となり、後ピン
の像Z2はCCD15L、15Rの受光面上では若干ぼ
けて収縮した像となる。
【0026】図3から明らかなように、左右CCD15
L、15Rで検出される像位置は、合焦、前ピン、後ピ
ン等のピント状態を反映するものであり、左右CCD1
5L、15R上の左右の像位置を比較することによっ
て、ピント状態が検出される。左右のCCD15L、1
5Rはカメラに固定されており互いの位置関係は一定で
あるから、撮影対象の左右像間の距離から、ピントのず
れ量およびずれの方向を知ることができる。以下、本発
明の焦点検出装置によるピントの検出方法について詳し
く説明する。
【0027】図4に、CCD15L、15Rの画素の配
列と、これらの画素にフィルタ処理を施した後の画素の
配列を模式的に示す。左CCD15LはB1〜B44の4
4個の画素を有し、右CCD15RはR1〜R52の52
個の画素を有している。左右CCD15L、15Rの出
力、すなわち画素B1〜B44およびR1〜R52の画素値
は、受光量を表すものであるが、左右CCD15L、1
5Rの感度差を補正して左右の出力レベルを合わせるた
めに、画素B1〜B44およびR1〜R52に対してフィルタ
処理を行なう。
【0028】具体的には、4画素離れた画素の値の差を
とり、左CCD15Lについて、B1とB4の差b1、B2
とB5の差b2、以下同様にB41とB44の差b40までを求
める。右CCD15Rについても同様にして、r1〜r
48を求める。このフィルタ処理により左右の画素b1
40およびr1〜r48が平均して同一レベルとなり、左
右像の比較が容易になる。
【0029】画素b1〜b40を基準部、画素r1〜r48
参照部と呼び、基準部の画素を参照部の画素と比較し
て、左右像の合焦位置からのずれを求めていく。なお、
ここでは左CCD15Lの画素を基準部、右CCD15
Rの画素を参照部としたが、左右CCDの画素数を逆に
設定して、右CCDの画素を基準部、左CCDの画素を
参照部としてもよい。
【0030】ピント検出においては、左CCD15Lの
像のどの部位が右CCD15R上の像のどの部位に一致
するのかを知る必要がある。このために、図4に示した
ように、基準部を分割して連続した画素からなる画素ブ
ロックを複数設定し、各画素ブロックを参照部の同数の
画素と比較する。第1、第2および第3の画素ブロック
は、それぞれ20個の画素b1〜b20、b11〜b30およ
びb21〜b40からなり、通常のピント検出に用いる。こ
れらの画素ブロックは半数の画素を隣接する画素ブロッ
クと共有している。
【0031】通常のピント検出において遠近競合が発生
したときには、第1〜第3画素ブロックの画素数の半数
の10画素からなる第4〜第10の画素ブロックを用い
る。これら第4〜第10の画素ブロックは半数の画素を
隣接する画素ブロックと共有しており、第1画素ブロッ
クを第4〜第6画素ブロックに、第2画素ブロックを第
6〜第8画素ブロックに、第3画素ブロックを第8〜第
10画素ブロックに分割した関係に設定されている。第
4〜第10の画素ブロックを分割ブロックと呼ぶ。
【0032】基準部と参照部の比較は式(1)または式
(2)の相関演算によって行なう。第1〜第3画素ブロ
ックについては式(1)を用い、第4〜第10の分割ブ
ロックについては式(2)を用いる。
【0033】
【数1】
【0034】
【数2】
【0035】ここで、nは画素ブロックの番号(1〜1
0)を表す。第1画素ブロックの画素b1〜b20は、式
(1)により、参照部の画素r1〜r20からr29〜r48
までと順次比較され、画素値の差の絶対値の総和である
不一致量H1(1)〜H1(29)が算出される。第2ブロック
の画素b11〜b30および第3ブロックの画素b21〜b40
についても、式(1)により同様に、参照部の画素r1
〜r20からr29〜r48までと比較され、それぞれ29の
不一致量H2(1)〜H2(29)、H3(1)〜H3(29)が算出され
る。このように、第1〜第3画素ブロックは参照部の全
領域との相関演算を行なう。
【0036】第4〜第10の分割ブロックについては、
参照部の全領域ではなくより狭い範囲で相関演算を行な
う。すなわち、式(2)により、分割ブロックの10画
素を参照部の画素rks〜rks+9からrke〜rke+9までと
比較し、(ke−ks+1)個の不一致量Hn(ks)〜Hn(ke)
を算出する。相関演算の開始位置ksおよび終了位置ke
は、第1〜第3画素ブロックで検出したピントのずれ量
に基づいて設定する。
【0037】受光部6の光学系は、合焦状態にあるとき
に、基準部の第1画素ブロックb〜b20が参照部の画
素r4〜r23に、第2画素ブロックb11〜b30が画素r
14〜r33に、第3画素ブロックb21〜b40が画素r24
43に一致するように設定されている。すなわち、図4の
参照部に示した第1〜第3ブロック合焦位置は、合焦状
態にあるときに、基準部の第1〜第3画素ブロックの像
にそれぞれ一致する領域である。したがって、撮影対象
が基準部の第1画素ブロックに結像しているときは、第
1画素ブロックの不一致量H1(1)〜H1(29)のうち、H1
(4)が最小であれば合焦であり、H1(1)〜H1(3)のいず
れかが最小であれば前ピン、H1(5)〜H1(29)のいずれ
かが最小であれば後ピンである。
【0038】同様に、撮影対象が第2画素ブロックに結
像しているときは、H2(14)が最小であれば合焦、H
2(1)〜H2(13)のいずれかが最小であれば前ピン、H2(1
5)〜H2(29)のいずれかが最小であれば後ピンである。
また、撮影対象が第3画素ブロックに結像しているとき
は、H3(24)が最小であれば合焦、H3(1)〜H3(23)のい
ずれかが最小であれば前ピン、H3(25)〜H3(29)のいず
れかが最小であれば後ピンである。
【0039】遠近競合が発生する撮影対象の例を図5に
示し、その点線で示したピント検出範囲からの光を受光
した左右CCD15L、15Rの出力を図6に示す。図
5においては主撮影対象である人物の背後に樹木が存在
し、これらはいずれもコントラストが大きいため、図6
に示したように基準部と参照部に大きな出力ピークを生
じている。背景の樹木は主撮影対象である人物よりもカ
メラから遠方に位置するため、図6において、背景の左
右像の間隔d2は主撮影対象の左右像の間隔d1よりも小
さくなっている。
【0040】また、図6において、a1〜a10は図4に
示した第1〜第10の画素ブロックに対応するピント検
出領域であり、b1〜b3はそれぞれ基準部のa1〜a3
対応する合焦領域である。図5、6においては主撮影対
象が第2画素ブロックに結像しており、通常のピント検
出では第2画素ブロックによってピントのずれ量が求め
られることになる。
【0041】ピントのずれ量は参照部の像の合焦位置か
らのシフト量として検出する。たとえば、第1画素ブロ
ックの不一致量のうち、H1(km)が最小値を示したとす
ると、第1ブロックのシフト量xm1は(km−4)で求め
られる。同様にして、第2および第3ブロックのシフト
量xm2、xm3も求められる。ただし、こうして得られ
るシフト量xm1、xm2、xm3は画素単位の値であ
り、精度は画素の配列ピッチによって上限が規定される
ため、ピントのずれ量を高精度で表すことはできない。
【0042】そこで、シフト量の精度向上を図るため
に、最小の不一致量H(km)を示した参照部位置kmおよび
その両側の位置(km-1)、(km+1)に対応する3点A-(km-
1,H(km-1))、A0(km,H(km))、A+(km+1,H(km+
1))を用いて補間処理を行なう。補間処理には図7
(a)、(b)に示した直線近似を採用する。H(km-1)
がH(km+1)よりも大きいか等しい場合には、図7(a)
のように、A-、A0の2点を通る直線と、この直線の傾
きと絶対値が等しく符号が反対の傾きをもちA+を通る
直線を考え、両者の交点のx座標をkm0とする。逆に、
H(km+1)がH(km-1)よりも大きい場合には、図7(b)
のように、A0、A+の2点を通る直線と、この直線の傾
きと絶対値が等しく符号が反対の傾きをもちA-を通る
直線を考え、両者の交点のx座標をkm0とする。H(km-
1)とH(km+1)のうち大きいほうをhで表すと、図7
(a)、(b)のいずれの場合も、km0は式(3)で与
えられる。
【0043】
【数3】
【0044】直線近似に代えて、図7(c)のように3
点A-、A0、A+を通る放物線で近似して、放物線の頂
点のx座標をkm0として補間するようにしてもよい。こ
のとき、km0は式(4)によって与えられる。
【0045】
【数4】
【0046】このようにして算出した参照部の位置km0
から、第1〜第3画素ブロックの補間後のシフト量XM
1、XM2、XM3が求められる。また、第1〜第3画素
ブロックの補間後の不一致量YM1、YM2、YM3は、k
m0に対応するy座標で与えられる。
【0047】ところで、基準部と参照部の像の一致の度
合いを表す不一致量は、像のコントラストに影響され
る。コントラストが低いと不一致量は低下し、合焦でな
いときにも小さい不一致量となって、あたかも合焦ある
いはそれに近い状態であるかのような、誤ったピント検
出結果を招くことになる。したがって、左右像の一致の
度合いを正しく知るためには、コントラストを考慮し、
コントラストの低い画素ブロックはピント検出から除外
する必要がある。
【0048】画素ブロックのコントラストを式(5)、
(6)で定義する。第1〜第3画素ブロックには式
(5)、第4〜第10の分割ブロックには式(6)を用
い、隣接する画素の値の差の絶対値の総和をコントラス
ト値Cnとする。
【0049】
【数5】
【0050】
【数6】
【0051】式(5)または(6)により求めた、第n
画素ブロックのコントラスト値Cnが所定の小さな値C0
未満であるときには、その画素ブロックはコントラスト
が低過ぎると判断し、ピント検出不能であるとする。
【0052】また、コントラストが所定値C0以上であ
っても、参照部との不一致が過大なブロックについて
は、主撮影対象を捉えていないと判断して、ピント検出
から除外する。すなわち、第nブロックの補間後の不一
致量YMnをコントラスト値Cnで割った値YMn/Cn
その画素ブロックの像の不一致度とし、像の不一致度Y
n/Cnが所定の大きな値(YM/C)0よりも大きいと
きには、その画素ブロックはピント検出不能であるとす
る。
【0053】複数の画素ブロックによってピント検出が
可能なときには、補間後のシフト量XMnに基づいて、
ピント検出を行なうための画素ブロックを選択する。こ
の場合、補間後のシフト量XMnが最大の画素ブロック
を選択する。シフト量が大きいということは、後ピンの
程度が大きいということであり、背景よりも手前に位置
する主撮影対象がその画素ブロックに結像していること
を意味する。したがって、最大のシフト量を示す画素ブ
ロックを選択することにより、主撮影対象に対するピン
ト検出が可能となる。
【0054】2以上の画素ブロックが最大の補間後シフ
ト量を示したときには、それらの中で像の不一致度YM
n/Cnが最小の画素ブロックを選択する。これにより、
不一致量YMnが小さくコントラスト値Cnの大きい画素
ブロックが選ばれる。
【0055】通常のピント検出においては、第1、第2
および第3画素ブロックについて、上記のように、相関
演算を行いピント検出ブロックを選択する。選択した画
素ブロックに遠近競合が発生していないときには、その
画素ブロックの補間後のシフト量XMからピントのずれ
量を算出する。
【0056】遠近競合の発生の有無は、被写体倍率β
(撮影レンズの焦点距離をカメラから撮影対象までの距
離で割った値)、選択された画素ブロックのコントラス
ト値Cおよび像の不一致度YM/Cに基づいて判別す
る。被写体倍率βが大きいほど遠近競合が発生する可能
性は低くなる。このため、前回のピント検出で算出した
被写体倍率βが所定値βaよりも大きいときには、遠近
競合は発生しないと判断する。
【0057】遠近競合は、コントラストが高くカメラか
ら異なる距離にある撮影対象からの光を受光したときに
発生する。このとき、近距離からの光による像と遠距離
からの光による像の間隔には、基準部と参照部とで違い
が生じ、不一致量は大きくなる。このため、遠近競合発
生時には、選択された画素ブロックはある程度以上のコ
ントラストをもち、しかも、像の不一致度は大きな値と
なる。したがって、選択された画素ブロックのコントラ
スト値Cと像の不一致度YM/Cにより、遠近競合発生
の有無を判別することができる。
【0058】図14に多数の平面撮影対象について実測
したコントラスト値Cと像の不一致度YM/Cの分布と
ともに、本実施例で遠近競合の判別基準に用いるコント
ラストと像の不一致度の関係を示す。ここでは、コント
ラストCと像の不一致度YM/Cを2段階に設定して遠
近競合の判別を行なう。すなわち、コントラストに第1
の所定値Caとそれよりも小さい第2の所定値Cbを設定
し、像の不一致度に第1の所定値(YM/C)aとそれよ
りも大きい第2の所定値(YM/C)bを設定する。コン
トラスト値Cが第1の所定値Ca以上で、かつ、像の不
一致度YM/Cが第1の所定値(YM/C)a以上である
ときには遠近競合が発生したと判断する。また、コント
ラスト値Cが第2の所定値Cb以上で、かつ、像の不一
致度YM/Cが第2の所定値(YM/C)b以上であると
きも遠近競合が発生したと判断する。他の場合は、遠近
競合が発生していないと判断する。
【0059】図14では、遠近競合が発生したと判定さ
れる場合はあまり多くないが、立体の撮影対象が様々な
距離に位置する実際の撮影においては、遠近競合対策を
要する場合が増加する。
【0060】遠近競合発生時の、ピント検出処理につい
て説明する。遠近競合が発生した場合、通常のピント検
出で第1〜第3画素ブロックの中から選択されたブロッ
クをさらに分割してピント検出を行なう。図4に示した
ように、第1ブロックが選択されていたときは第4〜第
6の3ブロック、第2ブロックが選択されていたときは
第6〜第8の3ブロック、第3ブロックが選択されてい
たときは第8〜第10の3ブロックに分割する。
【0061】3つの分割ブロックそれぞれについて、式
(2)により参照部との相関演算を行なう。この相関演
算は参照部の全領域ではなく、一部領域のみを参照して
行なう。選択された分割前の画素ブロックと一致する参
照部の領域は、図4の合焦位置から画素単位のシフト量
xmだけずれている。したがって、第n分割ブロック
は、参照部の(5・(n−4)+4+xm)番目の画素
から(5・(n−4)+13+xm)番目の画素までを
含む領域r5・(n-4)+4+xm〜r5・(n-4)+13+xmまたはその
近傍領域と最もよく一致するはずである。そこで、画素
単位のシフト量xmを考慮して、式(2)の相関演算の
開始位置ksを(5・(n−4)+4+xm−s1)に、
終了位置keを(5・(n−4)+4+xm+s2)に設
定する。ここで、s1およびs2は数画素以内の値、好ま
しくは1〜2とする。このような参照領域の設定によ
り、一致する可能性の低い領域との無駄な相関演算を避
けることができる。
【0062】式(2)による相関演算で3つの分割ブロ
ックそれぞれについて、最小の不一致量を与える参照部
位置を見い出し、各分割ブロックの画素単位のシフト量
を算出する。次いで、補間処理を行なって、補間後のシ
フト量および不一致量を算出する。また、分割ブロック
のコントラスト値を算出し、補間後の不一致量をコント
ラスト値で割って、各分割ブロックの像の不一致度を求
める。さらに、コントラスト値および像の不一致度に基
づいて各分割ブロックのピント検出の可否を判別する。
これらの処理は、分割前の第1〜第3画素ブロックにつ
いての処理と同様に行なう。
【0063】ピント検出可能な分割ブロックの中から、
最大の補間後シフト量を示すもの、複数の分割ブロック
が最大の補間後シフト量を示したときには最小の不一致
度を示すものを、ピント検出のための分割ブロックとし
て選択する。選択した分割ブロックの補間後のシフト量
をXM'とし、これを、分割前の選択画素ブロックの補
間後のシフト量XMと比較して、遠近競合の影響を除去
した左右像の相対シフト量を算出する。
【0064】分割前のシフト量XMが分割後の相関シフ
ト量XM'以下であるとき、すなわち、分割ブロックで
検出した撮影対象までの距離が分割前のブロックで検出
した撮影対象までの距離以下であるときには、分割ブロ
ックで検出されたシフト量XM'が主撮影対象の位置を
正しく表しているものとみなすことができる。この場
合、相対シフト量をXM'と設定する。
【0065】一方、分割ブロックのシフト量XM'より
も分割前のシフト量XMの方が大きくなるのは、分割ブ
ロックで検出した撮影対象までの距離が分割前のブロッ
クで検出した撮影対象までの距離よりも大きい場合であ
る。この場合、分割前のブロックのシフト量XMは、分
割ブロックで検出された撮影対象の影響を受けているの
で、主撮影対象はXMで表される位置よりも(XM−X
M')だけ近距離に存在するものとみなす。そこで、相
対シフト量をXM+(XM−XM')と設定する。
【0066】また、3つの分割ブロック全てがピント検
出不能であるときには、分割前のシフト量XMを相対シ
フト量とする。このように、遠近競合発生時には、分割
前と分割後のブロックでの検出結果に基づいて、基準部
と参照部の像の相対シフト量をXM'、XM+(XM−
XM')またはXMの3通りに設定し、この相対シフト
量からピントのずれ量を算出する。
【0067】上記の方法でピント検出を行なう本実施例
の信号処理回路7の処理を図8〜13を参照して説明す
る。図8に処理の基本的な流れを示す。ステップ#5で
電源がONされると、#10でCCD15L、15Rの
初期化を行い、#15でオートフォーカススイッチ(A
Fスイッチ)の設定状態を判定する。AFスイッチがO
FFのときには、ONになるまで#15の判定を繰り返
す。AFスイッチがONのときには#20に進み、撮影
レンズ1透過光をCCDで受光して電荷に変換して蓄積
する。#25でCCDの積分データを取出し、#30で
デジタル信号への変換を行なう。
【0068】#35でAFアルゴリズム(図9に後述)
により、デジタル化された積分データを用いて、撮影レ
ンズのピント状態を表す基礎となる相対シフト量を算出
する。#40で、相対シフト量に基づいて撮影レンズの
合焦位置からのずれ量を算出し、撮影レンズを駆動して
ピント合わせを行なう。その後#15に戻り、AFスイ
ッチがONであれば上記動作を反復してピント調節を継
続する。
【0069】AFアルゴリズムの流れを図9に示す。#
105で、CCDから出力されデジタル化された画素デ
ータ(B1〜B44、R1〜R52)に対し4画素ごとに差を
とるフィルタ処理を行ない、相関演算用画素データ(b
1〜b40、r1〜r48)に変換する。次いで#110で、
図4に示した第1、第2および第3の画素ブロックにつ
いて相関演算を行うとともに、各ブロックのピント検出
可能判別を行なう(図10に後述)。ブロック相関演算
により、基準部と参照部の像位置のずれを表すシフト
量、基準部のコントラスト、基準部と参照部の像の不一
致度を算出し、これらに基づいて#115で、ピント検
出に用いるブロックを選択する(図11に後述)。
【0070】#110での各ブロックのピント検出可能
の判別結果に基づき、#120で全ブロックがピント検
出不能と判定されると、#125に進んで低コントラス
ト処理を行なう。具体的には、ピント検出不能フラグを
1にセットし、表示装置11にピント検出不能の表示を
行う。ピント検出不能フラグが1のときには、前述の図
8、ステップ#40で撮影レンズの駆動は行なわない。
1つ以上の画素ブロックでピント検出が可能なときに
は、#130で遠近競合が発生しているか否かを判別す
る(図12に後述)。#135で遠近競合が発生してい
ると判別されると、#140で遠近競合対策処理(図1
3に後述)を行なう。
【0071】ブロック相関演算の処理の流れを図10に
示す。まず#205で、基準部の第1のブロックb1
20について、式(1)により不一致量H1(1)〜H1(2
9)を算出し、最小値H1(km)を見い出す。この最小値を
与えるkmから画素単位のシフト量xm1を算出し、さら
に補間処理を行なってkm0を求めて、補間後のシフト量
XM1を算出する。また、補間後シフト量での不一致量
YM1および式(5)によるコントラスト値C1を算出
し、さらに、不一致量YM1とコントラスト値C1から像
の不一致度YM1/C1を求めて、これらすべてを記憶す
る。#210で、コントラスト値C1が所定値C0以上で
あり、かつ、像の不一致度YM1/C1が所定値(YM/
C)0以下であるときに、第1のブロックによるピント検
出が可能であると判断し、その他のときには第1ブロッ
クでのピント検出は不能と判断する。
【0072】次に、#215で、第2の画素ブロックに
ついて同様に相関演算を行なって、画素単位のシフト量
xm2、補間後のシフト量XM2、不一致量YM2、コン
トラスト値C2および像の不一致度YM2/C2を算出す
る。また、#220で、ピント検出可能の判別を行な
う。第3の画素ブロックについても同様に、#225と
#230で、相関演算およびピント検出可能の判別を行
なう。
【0073】図11にブロック選択処理の流れを示す。
これは第1〜第3画素ブロックのうち、補間後のシフト
量が最大のものを選択し、補間後のシフト量が等しいと
きには、像の不一致度が小さいものを選択するものであ
る。
【0074】まず、ステップ#305でピント検出不能
フラグをクリアする。次いで#310で、ブロック相関
演算(図10、ステップ#210)において行なった判
断結果を調べ、第1ブロックがピント検出可能のときに
は#330に、ピント検出不能のときには#315に進
む。#315では第2ブロックについての判断結果(図
10、#220)を調べ、第2ブロックがピント検出可
能のときには#375に、不能のときには#320に進
む。#320では、第3ブロックの判断結果(図10、
#230)を調べる。第3ブロックがピント検出可能の
ときには#400に進む。ここで第3ブロックがピント
検出不能であるときには、第1〜第3の全画素ブロック
でピント検出が不能であり、#325においてピント検
出不能フラグを1にセットする。
【0075】第1ブロックがピント検出可能のとき、#
330で第2ブロックの判断結果を調べる。第2ブロッ
クがピント検出可能のときには、#335で第1、第2
ブロックの補間後のシフト量XM1、XM2を比較して、
第1ブロックのシフト量XM1の方が小さいときには#
375に進み、それ以外のときには#340に進む。#
340では、第1、第2ブロックのシフト量XM1、X
2を比較し、両者が等しいときには#345に、等し
くないときには#350に進む。#345では、第1、
第2ブロックの像の不一致度YM1/C1とYM2/C2
比較し、第1ブロックの不一致度YM1/C1の方が小さ
いときには#350に、それ以外のときには#375に
進む。
【0076】#335、#340および#345の判定
により、第1および第2の画素ブロックのうち、補間後
のシフト量の大きい方、シフト量が等しいときには不一
致度の小さい方が選択されて、第1ブロックが選択され
たときには#350に、第2ブロックが選択されたとき
には#375に処理が移行することになる。
【0077】#350において第3ブロックの判定結果
を調べ、第3ブロックがピント検出可能であるときには
#355に、ピント検出不能であるときには#370に
進む。#355、#360および#365では、#33
5、#340および#345と同様にして、第1ブロッ
クと第3ブロックの補間後のシフト量XM1、XM3およ
び像の不一致度YM1/C1、YM3/C3をそれぞれ比較
して、補間後のシフト量の大きい方、シフト量が等しい
ときには不一致度の小さい方を選択する。#355また
は#365で第1ブロックが選択されたとき、および#
350の判定で第3ブロックがピント検出不能であった
ときには、#370で、選択された値として第1画素ブ
ロックの補間後のシフト量XM1、画素単位のシフト量
xm1、コントラストC1および像の不一致度XM1/C1
を記憶する。
【0078】#310および#315の判定により第1
ブロックがピント検出不能で第2ブロックがピント検出
可能のとき、または、#335、#345で第2ブロッ
クが選択されたときには、#375で第3ブロックのピ
ント検出の判断結果を調べる。第3ブロックがピント検
出可能なときには#380に進み、ピント検出不能なと
きには#395に進む。#380、#385および#3
90では、前述の方法と同様にして、第2ブロックと第
3ブロックのうち、補間後のシフト量の大きい方、シフ
ト量が等しいときには像の不一致度の小さい方を選択す
る。第2ブロックが選択されたときには、#395で第
2画素ブロックの補間後のシフト量XM2、画素単位の
シフト量xm2、コントラストC2および像の不一致度X
2/C2を記憶する。
【0079】#360および#365の判定により第3
ブロックが選択されたとき、#385および#390の
判定により第3ブロックが選択されたとき、または、#
310、#315および#320の判定により第3ブロ
ックのみがピント検出可能であったときには、#400
において、第3画素ブロックの補間後のシフト量X
3、画素単位のシフト量xm3、コントラストC3およ
び像の不一致度XM3/C3を記憶する。
【0080】以上の処理により、第1〜第3ブロックの
うち1つ以上の画素ブロックがピント検出可能のときに
は、補間後のシフト量が最大のもの、最大の補間後シフ
ト量が等しいときには像の不一致度が最小のものが選択
されることになる。
【0081】図12に遠近競合判別処理の流れを示す。
まず、ステップ#505で遠近競合フラグをクリアす
る。この遠近競合判別ルーチンはAFアルゴリズムによ
って呼び出されるが、AFアルゴリズムは、図8に示し
たように、AFスイッチがONのとき反復して起動さ
れ、測距が繰り返される。#510において、AFアル
ゴリズムの処理がAFスイッチがONに設定されてから
初めて行なわれているか否かを判定する。すなわち、最
初の測距であるか否かを判定する。最初の測距のときに
は遠近競合判別を行なわず、処理を終了する。2回目以
降の測距のときには#515に進む。
【0082】#515では、前回のピント検出処理時に
算出した被写体倍率βを所定値βaと比較する。前回の
被写体倍率βが所定値βa以下のときには#520に進
む。被写体倍率が大きいときには遠近競合が発生する可
能性は極めて低いため、前回の被写体倍率βが所定値β
aよりも大きいときには遠近競合判別を行なわない。
【0083】次いで、図11に示したブロック選択処理
において選択された画素ブロックのコントラスト値Cお
よび像の不一致度YM/Cに基づいて遠近競合発生の有
無を判別する。#520でコントラスト値Cを第1の所
定値Caと比較し、コントラスト値Cが所定値Ca以上の
ときには#525に進み、像の不一致度YM/Cを第1
の所定値(YM/C)aと比較する。ここで不一致度YM
/Cが所定値(YM/C)a以上であれば遠近競合が発生
したと判断して#540に進み、所定値(YM/C)a未
満であれば遠近競合は発生していないと判断して処理を
終了する。
【0084】#520においてコントラスト値Cが第1
の所定値Caよりも小さいときには、#530で、コン
トラスト値Cを第1の所定値Caよりも小さい第2の所
定値Cbと比較する。コントラスト値Cが所定値Cb未満
のときには、遠近競合は発生しないと判断し、処理を終
了する。コントラスト値Cが第2の所定値Cb以上のと
きには、#535に進み、像の不一致度YM/Cを第1
の所定値(YM/C)aよりも小さい第2の所定値(YM/
C)bと比較する。像の不一致度YM/Cが所定値(YM
/C)b以上であれば遠近競合が発生したと判断して#5
40に進み、所定値(YM/C)b未満であれば遠近競合
は発生していないと判断して処理を終了する。
【0085】#525または#535で遠近競合が発生
していると判断されたときには、#540で遠近競合フ
ラグを1にセットし、遠近競合判別処理を終了する。
【0086】図13に遠近競合対策の処理の流れを示
す。まず、ステップ#605でブロック分割を行なう。
次いで、#610と#615で、基準部の分割ブロック
と相関演算を行なう参照部の範囲を、分割前の選択ブロ
ックの画素単位のシフト量xmに基づいて設定する。#
620で、3つの分割ブロックについて、基準部と参照
部のブロック相関演算を行なう。この処理は図10に示
した処理と同様であり、各分割ブロックの画素単位のシ
フト量、補間後のシフト量、コントラスト、像の不一致
度が算出される。また、コントラストおよび像の不一致
度に基づいて、ピント検出可能判別を行なう。
【0087】次いで#625で、ピント検出に用いる分
割ブロックの選択を行なう。この選択は図11に示した
選択処理に準じてなされる。すなわち、3つの分割ブロ
ックがピント検出可能であるか否かを判定し、1つ以上
の分割ブロックでピント検出が可能なときには、補間後
のシフト量が最大の分割ブロックを選択する。複数の分
割ブロックが最大の補間後シフト量を与えたときには、
像の不一致度が最小のものを選択する。こうして選択し
た分割ブロックの補間後のシフト量を相関シフト量X
M'として記憶する。
【0088】#630で3つの分割ブロックのピント検
出可能判別の結果を調べ、すべての分割ブロックがピン
ト検出不能であるときには、#635に進み、すでに算
出済みの分割前の画素ブロックについての補間後シフト
量XMを相対シフト量として設定する。1つ以上の分割
ブロックでピント検出が可能なときは#640に進ん
で、分割前の画素ブロックの補間後シフト量XMと#6
25で記憶した分割後の相関シフト量XM'とを比較す
る。
【0089】分割前のシフト量XMの方が分割後のシフ
ト量XM'よりも大きいときには、撮影対象はXMで表
される位置よりも(XM−XM')だけ近距離に存在す
るものとみなし、#645で、相対シフト量をXM+
(XM−XM')と設定する。一方、分割前のシフト量
XMが分割後の相関シフト量XM'以下であるときに
は、分割ブロックで検出されたシフト量XM'が撮影対
象の位置を正しく表しているものとみなし、#650
で、相対シフト量をXM'と設定する。
【0090】このように、本実施例の一眼レフカメラで
は、まず、第1〜第3画素ブロックを用いてピント検出
を行い、遠近競合が発生していないときには、検出した
左右像のシフト量に基づいて撮影レンズを駆動して主撮
影対象へのピント合わせを行なう。遠近競合が発生した
ときには、ピント検出を行なった画素ブロックをより小
さな画素ブロックに分割して分割ブロックによってピン
ト検出を行い、分割ブロックで検出される左右像のシフ
ト量と分割前の画素ブロックのシフト量に基づいて撮影
レンズを駆動して、主撮影対象へのピント合わせを行な
う。
【0091】左右CCDの画素数は前述した値に限られ
るものではなく、ピント検出を行なう撮影領域の幅や画
素の配列ピッチに応じて、任意に設定してよいものであ
る。本実施例においては、通常のピント検出を行なうた
めの画素ブロックの数を3に設定し、各画素ブロックを
20画素からなる構成としたが、画素ブロックの数や画
素ブロックを構成する画素数も他の値に設定してもよ
い。さらに、各画素ブロックの画素数を必ずしも同一に
設定する必要はない。また、遠近競合発生時の画素ブロ
ックの分割も3つの画素ブロックに限られるものではな
く、より多くの画素ブロックに分割することも、各画素
ブロックの構成画素数をそれぞれ異なる値に設定するこ
とも可能である。
【0092】本発明の第2の実施例について説明する。
本実施例のハードウェア構成は上記の第1の実施例と同
じであり、重複する説明は省略する。第1の実施例にお
いては、通常のピント検出を行なう第1〜第3の画素ブ
ロックの位置をあらかじめ定めた位置に設定してピント
検出を行なったが、本実施例では、第1〜第3の画素ブ
ロックの位置をコントラスト値に基づいて定める。
【0093】基準部の画素b1〜b40のうち、画素b1
26を第1画素ブロックの候補領域、画素b8〜b33
第2画素ブロックの候補領域、画素b15〜b40を第3画
素ブロックの候補領域とする。第1の候補領域におい
て、連続した20画素からなる7つの候補ブロックB1
−1〜B1−7を設定し、同様に、第2、第3の候補領
域においても、7つの候補ブロックB2−1〜B2−7
およびB3−1〜B3−7をそれぞれ設定する。これら
の候補ブロックを図15に示す。
【0094】第n候補領域の第k番目の候補ブロックB
n−kについて、式(7)によりコントラスト値Cn-k
を算出する。
【0095】
【数7】
【0096】各候補領域に属する7つの候補ブロックの
うち算出したコントラスト値Cn-kが最大のブロック
を、その候補領域の画素ブロックとして選出する。たと
えば、C1-1〜C1-7のうちC1-3が最大であればB1−
3を第1の画素ブロックと定める。このとき、第1画素
のコントラスト値C1はC1-3である。
【0097】このようにして選出する第1〜第3画素ブ
ロックそれぞれについて、参照部全域にわたって相関演
算を行い、不一致量を算出する。各画素ブロックに対応
する参照部の合焦位置は図4に示した位置とは異なる
が、最小の不一致量を示す参照部位置の合焦位置からの
ずれ量に基づいて、左右像の画素単位のシフト量xmn
を求める。また、補間処理を行なって補間後のシフト量
XMnと補間後の不一致量YMnを算出し、補間後の不一
致量YMnをコントラスト値Cnで割って像の不一致度Y
n/Cnを求める。
【0098】次いで、第1の実施例と同様にして第1〜
第3画素ブロックの中からピント検出を行なうための画
素を選択し、遠近競合発生の有無を調べる。遠近競合が
発生していないときには選択した画素ブロックの補間後
のシフト量XMに基づいて撮影レンズの焦点位置調節を
行なう。
【0099】遠近競合が発生したときには、選択した画
素ブロックを10画素ずつの3つの画素ブロックに分割
する遠近競合対策処理を行う。図16に、画素ブロック
の分割例を示す。ここでは、画素ブロックB1−4が選
択されており、B1−4(1)〜B1−4(3)の分割
ブロックが設定される。以下、第1の実施例と同様にし
て、分割ブロックそれぞれについて相関演算を行い、1
つの分割ブロックを選択する。選択したブロックの補間
後のシフト量XM’と分割前の選択画素ブロックの補間
後シフト量XMに基づいて相対シフト量を求め、撮影レ
ンズの焦点位置を調節する。
【0100】本実施例の方法では、第1〜第3画素ブロ
ックとしてコントラストの高い画素ブロックが用いられ
るため、ピントのずれ量検出において誤差が少なくな
り、撮影レンズの焦点位置設定の精度が向上する。
【0101】なお、本発明の請求の範囲でいう第1、第
2の焦点検出手段、領域選択手段、焦点検出選択手段、
ずれ量算出手段、高コントラスト領域選出手段および相
対位置算出手段には、上記第1、第2の実施例では信号
処理回路7が相当している。
【0102】
【発明の効果】本発明の焦点検出装置によるときは、第
1の像と第2の像のずれ量が、第1の焦点検出手段によ
って広い領域について検出され、第2の焦点検出手段に
よって狭い領域について検出される。狭い領域でのずれ
量検出には背景の影響が小さくなるため、広い領域での
ずれ量検出において遠近競合が発生したときには、狭い
領域で検出したずれ量から第1の像と第2の像のずれ量
を算出することで、主撮影対象に対するピントのずれ量
を正しく検出することができる。
【0103】また、第2の焦点検出手段によるずれ量検
出の範囲は、広い領域で検出されたずれ量に基づいて狭
く設定されているため、無駄な演算が回避されて、効率
よくずれ量検出を行なうことができる。さらに、広い範
囲でのずれ量検出において遠近競合が発生しなかったと
きには第2の焦点検出手段を動作させないため、通常の
ピント検出に要する時間が長くなるという不都合が避け
られる。
【0104】請求項2の焦点検出装置によるときは、第
1の受光センサの像と第2の受光センサの像のずれ量
が、第1の焦点検出手段によって広くかつコントラスト
の高い領域について検出され、第2の焦点検出手段によ
って狭くかつコントラストの高い領域について検出され
る。コントラストが高いほど像位置は精度よく検出され
るため、第1、第2の受光センサの像の相対位置も精度
よく検出されて、撮影対象に対するピントのずれ量を高
精度で検出することができる。また、遠近競合はコント
ラストの高い背景が存在するときに発生するものである
から、遠近競合発生の有無を判別することが容易にな
る。
【0105】また、広い領域でのずれ量検出において遠
近競合が発生したときには、狭い領域で検出したずれ量
から第1、第2の受光センサの像の相対位置を算出する
ことで背景の影響が低減されて、主撮影対象に対するピ
ントのずれ量を正しく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例の一眼レフカメラの概略構成
図。
【図2】 第1の実施例の受光部の光学系を示す図。
【図3】 第1の実施例の合焦像、前ピン像および後ピ
ン像の再結像の位置関係を示す図。
【図4】 第1の実施例の基準部と参照部の画素の配列
を示す図。
【図5】 遠近競合が発生する撮影対象の例を示す図。
【図6】 図5の撮影対象を受光した基準部と参照部の
画素出力を示す図。
【図7】 第1の実施例の左右像のシフト量の補間処理
を示す図。
【図8】 第1の実施例の信号処理回路の処理の全体の
流れを示すフローチャート。
【図9】 信号処理回路のAFアルゴリズムを示すフロ
ーチャート。
【図10】 信号処理回路のブロック相関演算の処理の
流れを示すフローチャート。
【図11】 信号処理回路のブロック選択の処理の流れ
を示すフローチャート。
【図12】 信号処理回路の遠近競合判別の処理の流れ
を示すフローチャート。
【図13】 信号処理回路の遠近競合対策の処理の流れ
を示すフローチャート。
【図14】 遠近競合判別に用いるコントラストと像の
不一致度の基準値の関係と、平面撮影対象のコントラス
トと像の不一致度の分布を示す図。
【図15】 第2の実施例の基準部の画素ブロックの候
補位置の関係を示す図。
【図16】 第2の実施例の基準部の画素ブロックの分
割例を示す図。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 撮影フィルム 3 反射鏡 4 焦点板 5 ペンタプリズム 6 受光部 7 信号処理回路 8 撮影レンズ駆動装置 9 副反射鏡 10 ラインセンサ 11 表示装置 12 コンデンサレンズ 13 反射鏡 14 結像レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金馬 章夫 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 岸本 剛司 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 中島 達男 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズの焦点状態に応じて相対的な
    位置関係が変化する第1の像と第2の像をそれぞれ形成
    する光学系と、前記第1の像と第2の像をそれぞれ複数
    の光電変換素子で検出するセンサと、前記センサの出力
    に基づいて、前記第1の像と第2の像の相対的な位置関
    係を像のずれ量として求め、撮影レンズの焦点状態を検
    出する焦点検出装置において、 前記センサ上の像を複数の領域に分割し、分割した領域
    ごとに第1の像と第2の像のずれ量を検出する第1の焦
    点検出手段と、 前記第1の焦点検出手段によって得られた結果に基づい
    て、分割した複数の領域の中から1つの領域を選択する
    領域選択手段と、 前記領域選択手段により選択された領域をさらに小さな
    領域に分割して、前記第1の焦点検出手段で得られた第
    1の像と第2の像のずれ量が検出された位置を中心とし
    て、ずれ量の範囲よりも狭い範囲で、分割した小さな領
    域ごとに第1の像と第2の像のずれ量を検出する第2の
    焦点検出手段と、 前記領域選択手段によって選択された領域の像から得ら
    れる情報に基づいて、前記第2の焦点検出手段の動作を
    行なうことを選択する焦点検出選択手段と、 第1の焦点検出手段または第2の焦点検出手段の少なく
    とも一方によって得られた結果から、第1の像と第2の
    像のずれ量を算出するずれ量算出手段と、を有すること
    を特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 撮影レンズを透過した光の異なる部位の
    光束をそれぞれ結像させて、これらの像の相対位置から
    撮影対象に対する撮影レンズのピントのずれ量を検出す
    る焦点検出装置において、 アレイ状に配列された画素からなる第1および第2の受
    光センサと、 撮影レンズ透過光のうち異なる部位の光束をそれぞれ前
    記第1の受光センサと第2の受光センサに結像させる光
    学系と、 前記第1の受光センサの像を連続した複数の画素からな
    る複数の領域に分割し、各領域のコントラストを算出し
    て高いコントラストの領域を所定数選出する高コントラ
    スト領域選出手段と、 前記高コントラスト領域選出手段によって選出された領
    域それぞれについて、前記第2の受光素子の像との相関
    演算を行なって、高コントラスト領域と第2の受光素子
    の像のずれ量と不一致度を検出する第1の焦点検出手段
    と、 前記第1の焦点検出手段によって検出したずれ量に基づ
    いて、前記所定数の高コントラスト領域の中から1つの
    領域を選択する領域選択手段と、 前記領域選択手段によって選択された領域をより小さな
    領域に分割し、各分割領域について、前記第2の受光素
    子の像との相関演算を行なって、分割領域と第2の受光
    素子の像のずれ量を検出する第2の焦点検出手段と、 前記領域選択手段によって選択された領域のコントラス
    トと像の不一致度に基づいて、前記第1の焦点検出手段
    または第2の焦点検出手段の少なくとも一方によって検
    出したずれ量から第1の受光センサの像と第2の受光セ
    ンサの像の相対位置を算出する相対位置算出手段と、を
    備えることを特徴とする焦点検出装置。
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